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【発明の名称】 管継手
【発明者】 【氏名】野田 朋貴

【要約】 【課題】操作スリーブのテーパー面によってチャック片の被押圧部を求心方向に押圧状態とし、これによって被接続管体と確実な接続が可能な管継手を提供する。

【解決手段】内部に流体通路を有する継手主筒体1内部に摺動可能に嵌合し被接続管体に密閉状態に当接可能なパッキンホルダー5と、継手主筒体に求遠心方向に回動自在に支持され、求遠心方向に回動して開閉し前記パッキンホルダーに当接する被接続管体を挟着する複数のチャック片12と、継手主筒体の外周に摺動自在に嵌合し、前進して前記チャック片をその内周面で求心方向に押圧して閉状態にロックする操作スリーブ22と、継手主筒体の外周に嵌合し継手主筒体内の流体圧を受けて前進し、前記前進した操作スリーブの後退を阻止するロックスリーブ26とを備え、前記操作スリーブの先端内周面とチャック片の先端外面のそれぞれには、操作スリーブの前進方向への移動によりチャック片を求心方向に押圧するテーパー面24a、12aを形成してなることを特徴とする管継手。
【特許請求の範囲】
【請求項1】内部に流体通路を有する継手主筒体内部に摺動可能に嵌合し被接続管体に密閉状態に当接可能なパッキンホルダーと、継手主筒体に求遠心方向に回動自在に支持され、求遠心方向に回動して開閉し前記パッキンホルダーに当接する被接続管体を挟着する複数のチャック片と、継手主筒体の外周に摺動自在に嵌合し、前進して前記チャック片をその内周面で求心方向に押圧して閉状態にロックする操作スリーブと、継手主筒体の外周に嵌合し継手主筒体内の流体圧を受けて前進し、前記前進した操作スリーブの後退を阻止するロックスリーブとを備え、前記操作スリーブの先端内周面とチャック片の先端外面のそれぞれには、操作スリーブの前進方向への移動によりチャック片を求心方向に押圧するテーパー面を形成してなることを特徴とする管継手。
【請求項2】前記ロックスリーブの前進によって操作スリーブの後退を阻止すると共に、前記操作スリーブの先端内周面に形成したテーパー面で前記チャック片の先端外面に形成したテーパー面をさらに求心方向に押圧してなることを特徴とする請求項1に記載の管継手。
【請求項3】前記パッキンホルダーの外周には前記チャック片と被接続管体とが咬合時に、被接続管体のネジ山とチャック片のネジ山同志が干渉した時に、前記チャック片の突起部によってスライドリングを摺動させてなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の管継手。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、気体や液体からなる高圧流体をボンベ等に供給する際に使用されるガス充填用の管継手に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から良く知られている管継手について、図を参照して簡単に説明すると、図7は管継手の半断面側面図、図8は一部破断平面図である。図において、この管継手は、流体通路49を有する継手主筒体41と、継手主筒体41の先端側内部に後端側を摺動自在に嵌合し被接続管体にパッキン42を介して当接する筒状のパッキンホルダー43と、継手主筒体41の先端に形成された鍔部44にその中程を求遠心方向に回動自在に支持され、求遠心方向に回動して開閉し、前記パッキンホルダー43に当接する被接続管体を挟着する複数のチャック片45と、継手主筒体41の先端側外周に嵌合し、前進して前記チャック片45をその内周面で求心方向に押圧して閉状態にロックする操作スリーブ46と、この操作スリーブ46を前進、後退させる偏心カム47と、この偏心カム47を回転操作するとともに被接続管体との接続時に被接続管体を備えたボンベ等を包囲するカム操作兼安全ループ体48とから構成されている。
【0003】この管継手では、被接続管体との接続に際し、片方の手で管継手のパッキンホルダー43の先端を被接続管体の先端に押し当てながら、他方の手でカム操作兼安全ループ体48を図7中起立させると偏心カム47の作用によって操作スリーブ46が後退し、これによってチャック片45の先端が開いて被接続管体の先端が挿入され、その後再びカム操作兼安全ループ体48を水平方向に倒すと、偏心カム47の作用で操作スリーブ46が前進し、前記チャック片45をその内周面で求心方向に押圧し、パッキンホルダー43の先端を被接続管体の先端に押し当てながら、チャック片45によってパッキンホルダー43の先端と被接続管体の先端とを接続することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来の管継手によれば、被接続管体との接続に際し、片方の手で管継手のパッキンホルダー43の先端を被接続管体の先端に押し当てながら、他方の手でカム操作兼安全ループ体48を倒すといった両手による操作が必要となり、その接続作業が面倒なものとなっている。また被接続管体の接続時、偏心カム47の作用で操作スリーブ46が前進し、前記チャック片45をその内周面で求心方向に押圧するが、操作スリーブ46の押圧部によるチャック片45への押圧力が十分でないと、接続時にガタが発生する等の問題がある。また、このガタを防止するためには操作スリーブ46の押圧部と、チャック片45の被押圧部との密着度を高める必要があるが、このためには夫々の部材の加工精度を向上させる必要があり、コストアップの要因となっている。
【0005】さらに、接続時に何らかの要因で前記倒した状態にある操作兼安全ループ体48に起立方向への力が加わり、操作兼安全ループ体48が起立した場合、偏心カム47が回転し、此れに伴い操作スリーブ46が後退してチャック片45の閉状態のロックを解き、これにより、被接続管がチャック片45による挟持から開放されることになる。その結果、内圧により管継手が被接続管体から勢い良く外れるといった事態が生じるので、その取り扱いに十分に注意しなければならないといった問題がある。
【0006】そこで、本発明は上記問題点を解決するために、操作スリーブの先端内周に形成した押圧突部にテーパー面を形成するとともに、チャック片の外周に形成した被押圧部にも前記テーパー面に対向するテーパー面を形成しておき、接続状態にある時には常にスプリングの付勢力によって操作スリーブを前進方向に付勢しながら、操作スリーブのテーパー部によってチャック片の被押圧部を求心方向に押圧状態とし、これによって被接続管体と確実な接続が可能な管継手を提供する。また、被接続管がチャック片によって挟持され高圧ガスが流通される状態になると、この高圧ガスのガス圧を利用してロックスリーブを前進させ操作スリーブの後退を阻止すると共に、さらに操作スリーブによってチャック片を求心方向に押圧させて、離脱の心配のない安全性にすぐれた管継手を提供する。さらに、チャック片に形成したネジ山と被接続管体とに形成したネジ山とが接続時に干渉することを回避するためにスライドリングを摺動可能に構成して、管継手と被接続管の接続作業を容易に行えるようにした安全性の高い管継手を提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】このため本発明が採用した解決手段は、内部に流体通路を有する継手主筒体内部に摺動可能に嵌合し被接続管体に密閉状態に当接可能なパッキンホルダーと、継手主筒体に求遠心方向に回動自在に支持され、求遠心方向に回動して開閉し前記パッキンホルダーに当接する被接続管体を挟着する複数のチャック片と、継手主筒体の外周に摺動自在に嵌合し、前進して前記チャック片をその内周面で求心方向に押圧して閉状態にロックする操作スリーブと、継手主筒体の外周に嵌合し継手主筒体内の流体圧を受けて前進し、前記前進した操作スリーブの後退を阻止するロックスリーブとを備え、前記操作スリーブの先端内周面とチャック片の先端外面のそれぞれには、操作スリーブの前進方向への移動によりチャック片を求心方向に押圧するテーパー面を形成してなることを特徴とする管継手であり、前記ロックスリーブの前進によって操作スリーブの後退を阻止すると共に、前記操作スリーブの先端内周面に形成したテーパー面で前記チャック片の先端外面に形成したテーパー面をさらに求心方向に押圧してなることを特徴とする管継手であり、前記パッキンホルダーの外周には前記チャック片と被接続管体とが咬合時に、被接続管体のネジ山とチャック片のネジ山同志が干渉した時に、前記チャック片の突起部によってスライドリングを摺動させてなることを特徴とする管継手である。
【0008】図1〜図6は、本発明に係わる管継手における実施形態の一例であり、図1は被接続管と分離状態(接続待機状態)にある管継手の拡大半断面図、図2は同管継手の一部破断平面図、図3は被接続管との分離状態にある管継手の半断面図、図4は被接続管との接続途中にある管継手の半断面図、図5は被接続管との接続状態にある管継手の半断面図、図6は被接続管との接続加圧状態にある管継手の半断面図である。なお、以下、説明文中の前方は図中右方を、後方は図中左方を意味している。
【0009】図面において、1は内部に流体通路2を有する継手主筒体、3は高圧流体の供給源に接続されるアダプタ接続口であり、内部通路4が前記流体通路2と連通している。5は前記継手主筒体1の前方の先端側内部に摺動自在に嵌合している円筒状のパッキンホルダーであり、パッキンホルダーはその先端の外周に被接続管体6に当接するパッキン7が設けてある。この図ではパッキンホルダー5は2分割して構成され、各部材の接続部にはシール部材5aが配置されているが、パッキンホルダー2は成形状の問題がなければ一体に形成するこもできる。
【0010】このパッキンホルダー5の後方側外周には、軸方向に所定の幅を有する円周溝8が形成され、そして、前記継手主筒体1に設けたビス9の先端が前記円周溝8に係合しており、パッキンホルダー5は円周溝8の軸方向の範囲で前後方向に摺動可能となっている。10は前記パッキンホルダー5と継手主筒体1との間に弾発的に介装されているスプリングである。またパッキンホルダー5の前方側の外周には、所定幅を有する円周溝41が形成され、該円周溝41内には、外周面に大径段部20aと小径段部20bとを形成したスライドリング20が摺動自在に配置され、このスライドリング20は円周溝内に配置したスプリング21によって図中右方に付勢されている。また、図中、11は継手主筒体1の内周面とパッキンホルダー5の外周面との間をシールするシールリングである。
【0011】12は前記継手主筒体1の先端に形成された鍔部13にその後方を求遠心方向に回動自在に支持され、求遠心方向に回動して開閉し前記パッキンホルダー5の先端のパッキン7に当接する被接続管体6を挟着する複数(本実施形態では6個使用)のチャック片である。このチャック片12は先端側内面に被接続管体6の雄ネジ部14に咬合する雌ネジ部15を持つ咬合部16を有し、後方内面には前記鍔部13を係止させる係止凹部17が形成されており、各チャック片12は鍔部13を支点として求遠心方向に回動自在となっている。
【0012】18は前記各チャック片12により環状に設けた該チャック片12の後端部外周に巻き付けたスプリングバンドであり、各チャック片12の咬合部16を有する先端側は前記鍔部13を支点として遠心方向に開くように各チャック片12の後端部がスプリングバンド18の収縮力により求心方向に付勢されている。このスプリングバンド18はコイルスプリングを環状に形成させたものである。またチャック片12の外面には、チャック片12の先端側が遠心方向に開いた時に操作スリーブ22の先端内周面に形成された押圧突部24との干渉を避けるための凹部12bが形成されており、またチャック片12の先端外面には前記押圧突部24に形成したテーパー面24aと当接するテーパー面12aが形成されている。
【0013】前記チャック片12の先端側内面で咬合部16の後方には、突起部19が設けられており、この突起部19はパッキンホルダー5の前方側の外周に形成した円周溝41内に配置したスライドリング20の大径部20aに当接している。前記スライドリング20の大径部20aはパッキンホルダー5の前進時に前記突起部19を押し上げチャック片12の咬合部16を遠心方向に回動させる機能を、また小径部20bはパッキンホルダー5の後退時に前記突起部19の押上を開放してチャック片12の咬合部16の求心方向への回動を可能にする機能を有している。またスライドリング20は、被接続管体6を接続する際にパッキンホルダー5が後退しチャック片12の咬合部16に形成した雌ネジ部15と被接続管体6に形成した雄ネジ部14の山同士が干渉するようなときには、突起部19の作用によってスプリング21の付勢力に抗してスライドリング20を僅かに後退させてチャック片12が求心方向に回動するタイミングにズレを生じさせ、ネジ山同士の干渉状態を回避できるようになっている。
【0014】22は前記継手主筒体1の外周に摺動自在に嵌合し、前記押圧突部24の内周面に形成したテーパー面24aで前記チャック片12の先端外面に形成したテーパー面12aを求心方向に押圧し、チャック片12を閉状態にロックし、また、後退することによってその押圧を開放する操作スリーブである。この操作スリーブ22の内周面には、環状の凹部22aが形成され、前記チャック片12の咬合部16が開いた状態にあるとき、チャック片12の外面に形成された浅い段部12cが前記凹部22a内に侵入して壁面22bに当接し操作スリーブ22の前進が阻止され、また、チャック片12の咬合部16が閉状態にある時、前記壁面22bとチャック片12との当接が開放されて操作スリーブ22が前進することができる。
【0015】操作スリーブ22の中程内周面には、継手主筒体1の外周に当接する突部22cが形成されており、この突部22cと継手主筒体1の前記ビス9を収納する外周壁1aとの間には所定のスペース1bが形成されるようになっている。
【0016】25は前記操作スリーブ22を前進方向に付勢するコイルスプリングであり、操作スリーブ22と次に述べるロックスリーブとの間に弾発的に介装されている。26は前記継手主筒体1の後方側外周に摺動自在に嵌合し、継手主筒体1内の流体圧を受けて前進し、前記前進した操作スリーブ22の後退を阻止すると共に、前記突部22cに当接して該スリーブ22をさらに前進方向に押圧させておくためのロックスリーブである。このロックスリーブ26の内部は先端側が小径内周部27、後方側が大径内周部28、そして小径内周部27と大径内周部28との間が中径内周部29となっている。
【0017】一方、ロックスリーブ26が嵌合する継手主筒体1の外周には筒部材32が設けられており、この筒部材32の外周には、前記小径内周部27が摺動自在に嵌合する小径外周部30と、前記大径内周部28が摺動自在に嵌合する大径外周部31が形成されている。この小径外周部30と大径外周部31を有する筒部材32は、構造上から別部材として形成されているが、継手主筒体1と一体に形成してもよい。この筒部材32は継手主筒体1の外周面に固着されたストップリング33によって一体に固定されている。
【0018】前記継手主筒体1の後方側外周に嵌合したロックスリーブ26は前進してその先端部が前記操作スリーブ22の突部22cに当接し、後退してその内部に形成された大径内周部28と中径内周部29とに形成された段部29aが継手主筒体1の筒部材32に形成された大径外周部31の段部に当接するようになっており、前記大径内周部28と中径内周部29との段部29aが大径外周部31の段部31aに当接した状態のとき、中径内周部29と継手主筒体1の筒部材32に形成された小径外周部30との間に空間部34が形成されるようになっている。
【0019】ロックスリーブ26の内周面には空間部34をシールするために、前記小径内周部27と小径外周部30との間をシールするシールリング36と、大径内周部28と大径外周部31との間をシールするシールリング37とが設けられている。前記継手主筒体1と筒部材32とには、空間部34と継手主筒体1内の流体通路2とを貫通する貫通孔35が形成されている。
【0020】継手主筒体1の外周面には、該主筒体1と筒部材32に形成された貫通孔35を挟んだ位置にシールリング38、39が設けられている。40は操作スリーブ22に回転自在に取りつけた安全ループ体であり、回転操作することにより接続管体6との接続時に被接続管体6を備えた図示せぬボンベ等を包囲することができる。
【0021】上記のように構成された管継手の作用を図3〜図6を参照して説明する。図3において、管継手と被接続管体6と接続する場合、操作スリーブ22をコイルスプリング25の弾発力に抗して後退させる。この操作スリーブ22の後退により求心方向への押圧から開放されたチャック片12は回動可能となり、チャック片12の後端部外周に巻き付けたスプリングバンド18の収縮力と合わせてコイルスプリング10の弾発力により前進するパッキンホルダー5の外周に設けたスライドリング20の大径部20aによりチャック片12の突起部19を押上げ、チャック片12は継手主筒体1の先端に形成された鍔部13を支点として咬合部16が遠心方向に回動して開き、大径部20aに当接する突起部19に支えられて開いた状態に保持される。この状態から前記後退させた操作スリーブ22を開放すると、操作スリーブ22はコイルスプリング25の弾発力により前進方向に付勢されるが、前進しようとする操作スリーブ22の内周面に形成されている凹部22aの壁面22bとチャック片12の外面に形成された段部12cとが弾発的に当接して操作スリーブの前進が阻止される。この状態が分離状態(接続待機状態)となる(図3)
【0022】この状態で、被接続管体6の先端面にパッキンホルダー5の先端外周に設けたパッキン7を当接させて押し込む操作を行うと、パッキンホルダー5はコイルスプリング10の弾発力に抗して後退する。このパッキンホルダー5の後退に伴い、パッキンホルダー5の外周に設けたスライドリング20も同時に後退し大径部20a上の突起部19が大径部20aと小径部20bに形成したテーパー面をすべりつつ求心方向に徐々に回動し該小径部20bに達したとき、突起部19は大径部20aによる押し上げから開放され、チャック片12は求心方向への回動が可能になる。
【0023】このような状態になると、チャック片12は、その外面に弾発的に係止し前進が阻止されていた操作スリーブ22の押圧を受けて、前記鍔部13を支点として咬合部16を有する先端側が求心方向に回動し、咬合部16の雌ネジ部15が前記パッキンホルダー5の先端に当接している被接続管体6の先端の雄ネジ部14に咬合するようにして挟着する。この時、チャック片12の咬合部16に形成した雌ネジ部15と被接続管体6に形成した雄ネジ部14の山同士が干渉するようなときには、突起部19の作用によってスプリング21の付勢力に抗してスライドリング20を僅かに後退させてチャック片12が求心方向に回動するタイミングにズレを生じさせ、ネジ山同士の干渉状態を回避できる(図4)。
【0024】前記チャック片12の求心方向への回動に伴い、前記操作スリーブ22はスプリング25の弾発力によりチャック片12の外面を滑りながら前進し、操作スリーブ22が前進位置に達したとき、操作スリーブ22の先端内周面に形成されている押圧突部24に形成したテーパー面24aが、閉状態にあるチャック片12の先端外面に形成したテーパー面12aと当接して求心方向に押圧し、チャック片12を閉状態にロックする(図5)。
【0025】このようにして接続状態になったところで、供給源側のバルブ(図示しない。)を開いてアダプタ接続口3に連通する内部通路4を経て継手主筒体1の流体通路2内に高圧流体を流すと、この流体は継手主筒体1に接続されている被接続管体6に流れると同時に、継手主筒体1に形成された貫通孔35を通って継手主筒体1とロックスリーブ26との間に形成された空間部34に流れ込む。この空間部34は、先端側が小径内周部27と小径外周部30との間をシールするシールリング36で、そして後方側が大径内周部28と大径外周部31との間をシールするシールリング37でシールされているので、前方側よりも後方側が受圧面積が大きいため、ロックスリーブ26は空間部34に入った高圧流体により先端方向への圧力(軸圧)を受け、これによりロックスリーブ26は該ロックスリーブ26と操作スリーブ22との間にあるコイルスプリング25の弾発力に抗して前進し、前記前進位置にある操作スリーブ22の突部22cに当接し、操作スリーブ22の後退を阻止する(図6)。
【0026】ロックスリーブ26が操作スリーブ22の突部22cに当接していることにより、操作スリーブ22には常に前進方向に向かう力が作用しており、操作スリーブに作用する前進の押圧力によってチャック片12を求心方向にさらに強く押圧するので該チャック片12と被接続管体6との咬合部のガタを無くすことができ、被接続管体6との確実な接続が確保される。なお、この状態の時には操作スリーブ22の中程内周面に形成した突部22cと継手主筒体1の前記ビス9を収納する外周壁1aとの間に形成されている空間1bが縮小されて隙間Sが形成されている。そしてこの接続状態の時に、安全ループ体40を回転操作することにより接続管体との接続時に被接続管体を備えたボンベ等を包囲する。
【0027】このようにして接続された継手主筒体1と被接続管体6を分離する場合は、高圧流体の供給源側のバルブを締め、流体の供給を停止して継手主筒体1の流体通路2内の流体圧力を下げる。これにより、前進して操作スリーブ22をロックしたロックスリーブ26はコイルスプリング25の弾発力により後退し操作スリーブ22のロックを解く(図5)。この状態から操作スリーブ22をコイルスプリング25の弾発力に抗して後退させると、継手主筒体1と被接続管体6は分離され前記図3の分離状態(接続待機状態)となる。
【0028】なお、上記実施形態はあくまで一例にすぎず、たとえば、操作スリーブとロックスリーブの間に設けるスプリングの取り付け位置、継手主筒体とパッキンホルダーの間に設けるスプリングの取り付け位置等は、前述した機能を達成できれば、その取り付け位置は設計時に自由に選択することができる。また本発明はその精神又は主要な特徴から逸脱することなく他の色々な形で実施することができ、限定的に解釈してはならない。
【0029】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明によれば、操作スリーブの先端内周面にテーパー面を形成するとともに、チャック片の先端外面には前記操作スリーブに形成したテーパー面と当接するテーパー面を形成しておき、操作スリーブをスプリングによって前進方向に付勢しておくことによってチャック片のテーパー面を求心方向に押さえることができるようにしたため、チャック片を求心方向に押さえる力が大きくでき、チャック片と被接続管体とを確実に接続できる。また、被接続管がチャック片によって挟持され高圧ガスが流通される状態になると、この高圧ガスのガス圧を利用してロックスリーブを前進させ操作スリーブの後退を阻止できるようにするとともに、操作スリーブに常に前進方向に向かう力を作用させておくことができ、これによって常にチャック片に対する押圧力を発生することで被接続管体との咬合部のガタを無くすことができ、被接続管体との確実な接続が確保される。さらに、接続時、チャック片に形成したネジ山と被接続管体に形成したネジ山との干渉を回避できるスライドリングを設けたため、管継手と被接続管の接続作業を容易に行なうことができる。被接続管体との接続にあっては、単に被接続管体に押し当て、また分離にあっては単に操作スリーブを後退させるといったワンタッチ操作により行うことができるので接続分離作業を容易に行うことができ、そして接続状態における操作スリーブのロックに対し特別な操作を行うことなく流路内の流体の圧力を利用して自動的に操作スリーブのロックを行えるので安全性の高い管継手を得ることができる等の優れた作用効果を奏することができる。
【出願人】 【識別番号】000227386
【氏名又は名称】日東工器株式会社
【出願日】 平成10年12月3日(1998.12.3)
【代理人】 【識別番号】100099265
【弁理士】
【氏名又は名称】長瀬 成城 (外1名)
【公開番号】 特開2000−170973(P2000−170973A)
【公開日】 平成12年6月23日(2000.6.23)
【出願番号】 特願平10−343754