| 【発明の名称】 |
引込み装置及びカプラー並びに前記引込み装置を用いた引込み方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】明坂 登始夫
【氏名】加藤 昌宏
【氏名】平井 稔雄
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| 【要約】 |
【課題】端部に既設管を更新する装置等の作業部材を接続したロッドを略一定の張力の基に安定して到着立坑に引き込む。
【解決手段】一対の引込みシリンダー11と、各引込みシリンダー11の上下に配置した一対の反力受けシリンダー12を有してなり、引込みシリンダー11をフレーム16,17によって接続する。引込みシリンダー11のロッド11aにキャリッジ13を設け、このキャリッジ13に伝達部材14を保持する保持部材19を設ける。フレーム17の貫通孔17cに既設管4の端部を把持して該管4と引込み装置を一体化させる把持部材18を設けると共に、更新装置3,新たな管5を接続したロッド1を互いに接続するカプラー2を係止する係止部材15を設ける。カプラー2に形成した溝2aに伝達部材14を係合させた状態で、引込みシリンダー11を駆動してキャリッジ13をロッド1の長さに相当する距離移動させ、ロッド1を到着立坑7に引き込む。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 発進側から到達立坑に至る間に配設され、予め設定された長さを有し且つ直線状に接続されると共に端部に所定の作業部材を接続し且つカプラーを介して互いに接続された多数のロッドを到達立坑側に引く引込み装置であって、引込み方向に沿って配置された引込みシリンダーと、前記引込みシリンダーに沿って配置された反力受けシリンダーと、前記引込みシリンダーに駆動されて往復直進運動するキャリッジと、前記キャリッジとロッドの間に装着されてキャリッジの直進運動をロッドに伝達する伝達部材と、所定位置に設けられロッドを接続したカプラーと係合して係止する係止部材とを有し、前記キャリッジを引込み方向上流側から下流側へ移動させる際に伝達部材を介して該キャリッジからロッドへ引き力を伝達してロッドを引き、所定の引込み行程が終了したとき、係止部材がカプラーと係合してロッドを係止し、更に、前記係止部材によるロッドの係止状態を維持してキャリッジを引込み方向上流側へ移動させ、該キャリッジが上流側への移動限に到達した後、該キャリッジとロッドの間に伝達部材を介在させて順次ロッドを引くように構成したことを特徴とする引込み装置。 【請求項2】 前記ロッドが地中に埋設された既設管の内部に配設されるものであり、且つ複数の円弧片によって前記既設管の端部を把持する把持部材を設けたことを特徴とする請求項1に記載した引込み装置。 【請求項3】 請求項1又は2に記載した引込み装置によって引かれるロッドを接続するカプラーであって、外周面に前記伝達部材と係合する溝を設けたことを特徴とするカプラー。 【請求項4】 管路の所定位置に発進立坑と到達立坑を構築すると共に到達立坑に請求項1又は2に記載した引込み装置を設置し、既設管の内部に引込み装置によって到達立坑から発進立坑に向けてロッドを挿通して発進立坑に到着させた後該ロッドの先端に既設管対し所定の作業を実施する作業部材を接続し、その後、引込み装置のキャリッジとロッドの間に伝達部材を介在させてキャリッジを引込み方向に駆動することで作業部材を引込み、ロッド1本の長さに相当する引込みが終了した後ロッドを係止部材に係合させて一時的に係止し、次いでキャリッジを引込み方向とは反対方向に駆動して一時的に係止されているロッドと対向させると共に1本のロッドを撤去した後、再度キャリッジとロッドの間に伝達部材を介在させてキャリッジを引込み方向に駆動することを特徴とする引込み方法。 【請求項5】 管路の所定位置に構築した到達立坑に請求項1又は2に記載した引込み装置を設置するに際し、引込みシリンダーに沿って配置した反力受けシリンダーのロッドを予め縮小させておき、一連の引込み作業を終了するに当たって、前記反力受けシリンダーを伸長させて引込みシリンダーを引込み方向下流側に移動させて該引込みシリンダーの引込み方向上流側に作業部材を引き込むための空間を形成することを特徴とする請求項4に記載した引込み方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、発進側から到達立坑に至る間に配設され、端部に新たに埋設する管を含む作業部材を接続したロッドを到達立坑側に引く引込み装置と、この引込み装置によって引かれるロッドを接続するのに有利なカプラーに関するものである。 【0002】 【従来の技術】地中には燃料ガスを流通させるガス管路や上水を流通させる水道管路等、多くの管路が敷設されている。これらの管路では、管路の保守を目的として管の内面を調査したり、路線人口の増加に伴って管路を更新することがある。特に、最近では地震時に作用する力によって、管継手の部分或いは他の部分が破壊して漏れが生じ、大きな災害を発生する虞があるため、管路の径年数の大小に関わらずポリエチレン等の可撓性を持った合成樹脂管に入れ替えることが行われている。 【0003】地中に埋設されている管を新たな管に入れ替える場合、既設管に沿って道路を開削する工法が採用されることがある。しかし、この工法では周辺の交通事情に悪影響を与えることがあり、最近では、既設管を縦方向に切断して拡径することでトンネルを形成し、このトンネル内に新たな管を引き込んで入れ替える技術が提案されている。 【0004】例えば、特開平2-266185号公報に開示された技術は「既設管敷設替装置」に関するものであり、既設管内壁を押圧するクランプ装置と、管内壁の軸方向にノッチを設けるノッチカッターと、管軸方向に伸縮するように配置した移動用シリンダーと、ノッチを割裂して押拡げる拡管装置とを、一列に連結し、拡管装置の後部に新管を接続したものである。この技術では、クランプ装置によって管内壁を押圧して移動用シリンダーを駆動することで、クランプ装置よりも後方に連結された機能部を移動させて管内壁にノッチを形成すると共に新管を引き込み、拡管装置を駆動してノッチを割裂して拡管するものである。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】上記技術では、クランプ装置や移動用シリンダー或いは拡管装置に於いて複数の油圧機器を用いている。このため、必然的に装置が大型化し、小口径の既設管に適用することが出来ないという問題や、一工程で既設管を新管と敷設替することが出来るものの、装置及び新管の進行は尺取り虫風となり、単位長さ当たりの工事時間が掛かるという問題がある。 【0006】このため、本件出願人は、上記問題を解決するために地中に埋設された鋳鉄管を合成樹脂管に更新する「管の更新工法及びその装置」を開発して既に特許出願している(特願平9−98889号)。この出願では、主として鋳鉄管を軸方向に裂断して拡径させると共に拡径した部位に合成樹脂管を引き込むことで問題を解決している。しかし、鋳鉄管を裂断して拡径させる装置を到達立坑側に引き込む装置については解決していない。 【0007】鋳鉄管を裂断して拡径する装置を端部に取り付けたロッドを到達立坑側に引く際には、前記装置による裂断の際の抵抗に応じて該ロッドに比較的大きな張力が作用し、この張力に応じた伸びが生じる。従って、多数本が接続された長尺状のロッドから単一のロッドを取り外す際に該ロッドに付与されている張力を除去した場合、ロッドに生じている伸びが除去されることとなり、その都度ロッドの継目の位置が変化することになる。 【0008】このため、ロッドを引く際に該ロッドに対して張力を伝達する部位の特定が困難となり、安定したストロークでの作業部材の引込みを実現し得なくなるという問題を生じる。またロッドの単位長さに相当する作業部材の引込みが終了する都度、該ロッドに作用する張力が大幅に変化する場合、鋳鉄管に切削溝を形成するカッターに衝撃力が作用することとなり、該カッターが破損し易いという問題も生じる。 【0009】本発明の目的は、端部に所定の作業部材を接続し且つ地中に配設されたロッドを到達立坑側に引く際に、該ロッドに伸びが生じた場合であっても、安定した状態で該ロッドを一定のストロークで引くことが出来る引込み装置を提供することにある。 【0010】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために本発明に係る引込み装置は、発進側から到達立坑に至る間に配設され、予め設定された長さを有し且つ直線状に接続されると共に端部に所定の作業部材を接続し且つカプラーを介して互いに接続された多数のロッドを到達立坑側に引く引込み装置であって、引込み方向に沿って配置された引込みシリンダーと、前記引込みシリンダーに沿って配置された反力受けシリンダーと、前記引込みシリンダーに駆動されて往復直進運動するキャリッジと、前記キャリッジとロッドの間に装着されてキャリッジの直進運動をロッドに伝達する伝達部材と、所定位置に設けられロッドを接続したカプラーと係合して係止する係止部材とを有し、前記キャリッジを引込み方向上流側から下流側へ移動させる際に伝達部材を介して該キャリッジからロッドへ引き力を伝達してロッドを引き、所定の引込み行程が終了したとき、係止部材がカプラーと係合してロッドを係止し、更に、前記係止部材によるロッドの係止状態を維持してキャリッジを引込み方向上流側へ移動させ、該キャリッジが上流側への移動限に到達した後、該キャリッジとロッドの間に伝達部材を介在させて順次ロッドを引くように構成したものである。 【0011】上記引込み装置では、ロッドの引込み方向に沿って引込みシリンダーを配置すると共に該引込みシリンダーに沿って反力受けシリンダーを配置し、引込みシリンダーによって駆動されて往復直進運動するキャリッジとロッドの間に伝達部材を装着することで、引込みシリンダーの駆動力をロッドに伝達して該ロッドを引くことが出来る。 【0012】引込みシリンダーによってキャリッジをストローク限まで移動させて伝達部材が引込み方向下流側の所定位置に到達したとき、ロッドを接続するカプラーが係止部材を通過して係止される。このため、係止部材によって係止された部位よりも引込み方向上流側にあるロッドはキャリッジから伝達された張力が作用した状態を維持することとなり、該ロッドに作用する張力を略一定とすることが出来る。また係止部位よりも下流側にあるロッドは張力が作用しない自由な状態となる。 【0013】このため、係止部位よりも下流側のロッドを取り外すと共に、キャリッジを引込み方向と反対方向に移動させて、該キャリッジと新たなロッドの間に伝達部材を装着して新たなロッドを引くことが出来る。 【0014】従って、ロッドに接続した作業部材には一定の負荷を作用させることが出来るため、作業部材がカッターや拡径部材、或いは他の工具類や新たな管等の中から選択された如何なるものであっても、衝撃荷重が作用することがなく、該衝撃荷重の作用に伴う破損の虞がない。 【0015】上記引込み装置に於いて、前記ロッドが地中に埋設された既設管の内部に配設されるものであり、且つ複数の円弧片によって前記既設管の端部を把持する把持部材を設けることが好ましい。 【0016】引込み装置を上記の如く構成した場合には、到達立坑側にある既設管の管端に把持部材を対向させて装着して把持することで、引込み装置を既設管に取り付けることが出来る。この場合、割スリーブの軸心が既設管の軸心と一致するため、ロッドを引く際に既設管とキャリッジの軸心を一致させた状態を維持して作業を行うことが出来る。 【0017】また本発明に係るカプラーは、上記引込み装置によって引かれるロッドを接続するカプラーであって、外周面に前記伝達部材と係合する溝を設けたことを特徴とするものである。 【0018】上記カプラーでは、例えばロッドにネジを形成しておき、このネジを介してロッドを順次接続することが出来る。そして外周面に形成した溝に伝達部材を係合させることで、該係合によってキャリッジからロッドに力を伝達して該ロッドを引くことが出来る。 【0019】また本発明に係る引込み方法は、管路の所定位置に発進立坑と到達立坑を構築すると共に到達立坑に請求項1又は2に記載した引込み装置を設置し、既設管の内部に引込み装置によって到達立坑から発進立坑に向けてロッドを挿通して発進立坑に到着させた後該ロッドの先端に既設管に対し所定の作業を実施する作業部材を接続し、その後、引込み装置のキャリッジとロッドの間に伝達部材を介在させてキャリッジを引込み方向に駆動することで作業部材を引込み、ロッド1本の長さに相当する引込みが終了した後ロッドを係止部材に係合させて一時的に係止し、次いでキャリッジを引込み方向とは反対方向に駆動して一時的に係止されているロッドと対向させると共に1本のロッドを撤去した後、再度キャリッジとロッドの間に伝達部材を介在させてキャリッジを引込み方向に駆動することを特徴とするものである。 【0020】上記引込み方法では、上記した何れかの引込み装置を到達立坑に設置した後、この引込み装置を用いて、管路にロッドを挿通して発進立坑に到着させて作業部材を取り付け、その後、ロッドを到達立坑側に引き込むことで、既設管に対し所定の作業を施すことが出来る。 【0021】上記引込み方法に於いて、管路の所定位置に構築した到達立坑に請求項1又は2に記載した引込み装置を設置するに際し、引込みシリンダーに沿って配置した反力受けシリンダーのロッドを予め縮小させておき、一連の引込み作業を終了するに当たって、前記反力受けシリンダーを伸長させて引込みシリンダーを引込み方向下流側に移動させて該引込みシリンダーの引込み方向上流側に作業部材を引き込むための空間を形成することが好ましい。 【0022】上記の如く、既設管に対する所定の作業が終了して作業部材が到達立坑に到着する際に、反力受けシリンダーを作動させて引込みシリンダーを引込み方向下流側へ移動させることで、到達立坑に於ける引込み方向上流側に大きな空間を形成することが出来、同時にキャリッジの移動限を反力受けシリンダーのストローク分延長することが出来る。このため、ロッドの先端に接続した作業部材を確実に到達立坑に収容することが出来る。 【0023】 【発明の実施の形態】以下、上記引込み装置の好ましい実施形態について図を用いて説明し、合わせて引込み方法について説明する。図1は本実施例に係る引込み装置の平面図、図2は引込み装置の側面図、図3は引込み装置の正面図であり図1の III−III 矢視図、図4はロッドを引く際のキャリッジ周囲の状態を説明する要部の一部断面図、図5はロッドを押す際のキャリッジ周囲の状態を説明する要部の一部断面図、図6はロッドを引く際の手順を説明する図、図7はロッドを引く際の手順を説明する図、図8はカプラーの構成を説明する図、図9は管を更新する際の構成を説明する側面図、図10は管を更新する際の構成を説明する平面図である。 【0024】本実施例に係る引込み装置は、例えば既に地中に埋設されている75A〜200 A程度の小口径の既設管を同一口径或いは一ランク上の口径を持った新たな管に更新する作業や、或いは既設管内部の清掃作業、更には地中に新たな管を埋設する作業等の比較的大きな力が要求される作業を有利に実施し得るように構成されたものである。 【0025】特に、発進側から到達立坑に向けて多数本を接続したロッドを配設すると共に該ロッドの一方の端部に前記作業の中から選択された作業を合理的に実施し得る作業部材を接続し、このロッドを到達立坑側に一定のストロークで且つロッドに作用する張力を目的の作業を実施するに足る略一定の値に維持して引くことで、作業部材を略一定の力で移動させて目的の作業を実施し得るように構成したものである。 【0026】地中に配設されるロッドとしては特に限定するものではなく、高い張力に耐えることが可能で且つ適度な可撓性を有するものであれば利用することが可能である。本実施例では、図1に示すように、外周にネジが形成され且つ予め設定された単位長さを有するPC棒鋼をロッド1として用いており、該ロッド1を内部にネジを形成したナット状のカプラー2によって接続している。即ち、複数のロッド1をカプラー2によって互いに接続することで、長尺状のロッドを構成している。 【0027】ロッド1の端部に接続される作業部材としても特に限定するものではなく、地中に埋設されている管路の更新や、管路の清掃、或いは他の作業を実施し得るものであれば良い。本実施例では、作業部材として、既に敷設されている管を新たな管に更新する際に用いる更新装置を利用する場合について説明する。 【0028】引込み装置の具体的な説明に先立って、図9,図10により、ロッド1の端部に接続した更新装置3によって既設管4を新たな管5に更新する管の更新工法について概略的に説明する。この更新工法は、例えば都市ガスや上水を供給するために地中に埋設されている既設管4を同一口径或いは一ランク上の口径を持った新たな管5(例えば合成樹脂管、鋼管等)に更新する作業を行うものである。 【0029】図に於いて、更新装置3はロッド1の端部に接続されており、該更新装置3に新管となる例えばポリエチレン(PE)管等の管5が連結される。更新装置3は、既設管4の内周面に複数の切削溝を形成すると共に該切削溝を起点として既設管4を裂断して複数の円弧片を形成する切削部3aと、形成された円弧片を撓ませて地山に圧入すると同時に該地山を圧密する拡径部3bと、管5を連結する連結部3cと、切削部3aの端部に設けられロッド1を結合する結合部3dと、を有して構成されている。 【0030】上記更新装置3では、発進立坑6から到達立坑7に向けて(引込み方向)に移動する過程で、切削部3aに設けたカッターによって既設管4の内面に軸方向の切削溝を形成すると共にローラーによって裂断して複数の円弧片を形成し、拡径部3bに設けた拡径ローラーによって円弧片を撓ませて拡径し、更に、拡径させた円弧片の内部に管5を引き込むことが可能である。更に、既設管3に取り付けた分岐部材8に半径方向の力を作用させることで、ボルト8aに張力を作用させ、この張力によってボルト8aを破断すると共に分岐部材8を地山に圧入することが可能である。即ち、更新装置3をロッド1によって到達立坑7側に移動させる過程で、既設管4,分岐部材8の裂断及び拡径と新たな管5の敷設を同時に行うことが可能である。 【0031】そして更新装置3及び管5が到達立坑7に到達した後、更新装置3と管5との接続を解除し、更新装置3を到達立坑7から排除することで、新たな管5を発進立坑6と到達立坑7の間に敷設することが可能である。 【0032】次に、図1〜図3により本実施例に係る引込み装置の具体的な構成について説明する。図に示す引込み装置は、図9にしますように到達立坑7に設置され、既設管4の更新を行うに際しては、先ず、到達立坑7から発進立坑6に向けて既設管4の内部にロッド1をカプラー2によって接続しつつ挿通してゆき、該ロッド1の端部が発進立坑6に達したとき、端部に更新装置3の結合部3dを接続してロッド1に更新装置3及び新たな管5を接続し、その後、既設管4の内部に挿通されたロッド1を略一定のストロークで引き込んで更新装置2を到達立坑7側に移動させ、この移動過程で既設管4を新たな管5に更新する作業を実施し得るように構成されている。 【0033】引込み装置は、ロッド1の引込み方向(図1の矢印a方向)に沿って配置された一対の引込みシリンダー11と、各引込みシリンダー11に沿って上下に配置された反力受けシリンダー12と、引込みシリンダー11によって駆動されて往復直進移動するキャリッジ13と、キャリッジ13とロッド1の間に配置されて該キャリッジの移動に伴う力をロッド1に伝達する伝達部材14と、一対の引込みシリンダー11の引込み方向上流側に配置され該引込みシリンダー11に固着されたフレーム16と、一対の引込みシリンダー11の引込み方向下流側に配置され該引込みシリンダー11に固着されたフレーム17と、フレーム17に設けられカプラー2と係合して該カプラー2を係止する係止部材15と、フレーム17に設けられ既設管4の端部を把持する把持部材18と、を有して構成されている。 【0034】引込みシリンダー11の引込み方向上流側に配置されたフレーム16には、各引込みシリンダー11を中心として上下に配置された2本(合計4本)の反力受けシリンダー12の一端側が接続されている。またフレーム16は夫々引込みシリンダー11に対応する部位から下方に向けて脚16aが両引込みシリンダー11を結んで設けられている。従って、フレーム16に対応する部位であって、各引込みシリンダー11の軸心を結ぶ線上には該フレーム16の脚16aは存在しない。 【0035】引込み方向下流側のフレーム17には下方に脚17aが設けられており、各フレーム16,17の脚16a,17aを到達立坑7の底部に接地させることで、引込み装置を到達立坑7の所定位置に設置している。またフレーム17には、各引込みシリンダー11の軸線を結ぶ線に沿って接続部材17bが設けられ、該接続部材に既設管4の外径よりも充分に大きい径を持った貫通孔17cが形成されている。そしてフレーム17に形成した貫通孔17cの引込み方向上流側に到達立坑7に露出した既設管4の端部を把持する把持部材18が配置され、下流側に係止部材15が配置されている。 【0036】一対の引込みシリンダー11は、ロッド11aを引込み方向下流側に向けて平行に配置されており、ロッド1を引き込む際に高い引込み力を発揮させ得るように構成されている。各ロッド11aを接続してキャリッジ13が設けられており、ロッド11aの伸長,引込みに伴ってキャリッジ13は往復直進移動するように構成されている。そしてキャリッジ13が往復直進移動する際に該キャリッジ13とロッド1の間に伝達部材14を配置することで、ロッド1に矢印a方向の引込み力、或いは矢印b方向の押し込み力を作用させることが可能である。 【0037】引込みシリンダー11の上下に配置された一対の反力受けシリンダー12のロッド12aを接続して当接板12bが設けられており、該当接板12bを到達立坑7の発進側の壁面7a(図9参照)に当接させることで、ロッド1を引き込む際の反力を受けるように構成されている。この反力受けシリンダー12は単に既設管4を更新する際の反力を受ける機能のみを有するものではなく、ロッド1の引込みが進行して更新装置3が到達立坑7に到着したとき、ロッド12aを伸長させて引込みシリンダー11及びフレーム16,17を壁面7aから離隔させ、特にフレーム17と壁面7aとの間に大きな空間を形成し、この空間に更新装置3を引き込むことが可能である。 【0038】即ち、一対の引込みシリンダー11は更新装置3の太さよりも充分に大きい距離を持って対向配置され、これらの引込みシリンダー11に固着したフレーム16は既設管4の下方に接続部を有している。このため、引込み装置には、長手方向が各引込みシリンダー11によって規定され且つ上方が開放した空間が形成される。従って、この空間の長手方向の寸法を反力受けシリンダー12のロッド12aを伸長させて拡張することで、更新装置3を到達立坑7に引き込むことが可能である。そして反力受けシリンダー12のロッド12aを伸長させて到達立坑7の壁面7aとフレーム17との間隔を拡張したとき、到達立坑7に到着した更新装置3を離脱させることが可能である。 【0039】キャリッジ13は一対の引込みシリンダー11のロッド11aを連結するようにして取り付けられており、ロッド11aの伸長,引込みに対応して矢印a方向、或いは矢印b方向に移動し、矢印a方向に移動する過程で伝達部材14を介してロッド1を到達立坑7に引込み、既設管4の更新作業の実施に先立って矢印b方向に移動して到達立坑7から発進立坑6に向けてロッド1を挿通するものである。 【0040】キャリッジ13の中心(一対の引込みシリンダー11の軸心を結ぶ線の中心)には、ロッド1,カプラー2を通過させる穴13aが形成され、該穴13aの引込み方向下流側に伝達部材14を保持する保持部材19が着脱可能に設けられている。 【0041】保持部材19は、伝達部材14及びコッタ20を嵌合して保持し得るように構成されている。即ち、保持部材19は、図4に示すように、キャリッジ13の穴13aに嵌合して着脱可能に取り付けられた本体19aと保持部19bとからなり、保持部19bに2つの嵌合部19c,19dを有しており、嵌合部19cにはカプラー2と係合してロッド1に力を伝達する伝達部材14が嵌合され、また嵌合部19dにはロッド1を既設管4の内部に挿通する際に伝達部材14が保持部19bから離脱することを防止するコッタ20が嵌合する。 【0042】伝達部材14は、外形が保持部材19の嵌合部19cに嵌合し得る長方形に形成されており、内部には馬蹄形の係合部14aが形成されている。この係合部14aは、カプラー2の外周に形成されたリング状の溝2a(図8参照)に係合する突起からなり、該係合部14aをカプラー2の溝2aに嵌合させた状態で、キャリッジ13を矢印a方向に駆動すると、伝達部材14が保持部材19の本体19aと当接して該本体19a,伝達部材14,カプラー2を介してキャリッジ13の矢印a方向の力がロッド1に伝達される。この過程で、ロッド1を到達立坑7に引き込むことが可能である。 【0043】コッタ20は、外周に保持部材19の嵌合部19dに形成した溝19eに嵌合する突起20aが形成されると共に内部に伝達部材14の係合部14aよりも小さい寸法を持った嵌合部20bが形成されている。このコッタ20を保持部材19の嵌合部19dに嵌合し、且つ伝達部材14をカプラー2の溝2aに嵌合させた状態で、キャリッジ13を矢印b方向に駆動すると、伝達部材14がコッタ20と当接して保持部19b,コッタ20,伝達部材14,カプラー2を介してキャリッジ13の矢印b方向の力がロッド1に伝達される。この過程で、到達立坑7から発進立坑6に向けてロッド1を既設管4の内部に挿通することが可能である。 【0044】特に、伝達部材14及びコッタ20共に内部に馬蹄形状の係合部14a,20bが形成されるため、ロッド1の引込み、或いはロッド1を既設管4の内部に挿通する際に、保持部材19の嵌合部19c,19dに装着したとき、この装着に伴ってロッド1或いはカプラー2を跨ぐことが可能であり、作業を容易に進行することが可能である。 【0045】カプラー2はロッド1を相互に接続するものであり、図8に示すように、長手方向の両端側にテーパ部2bが形成され、略中央部が円筒状に形成されている。そして円筒状の部分の外周に伝達部材14の係合部14aとなる突起を受け入れるリング状の溝2aが形成されている。また内部にはロッド1のネジと螺合するネジ部2cが形成されている。 【0046】上記の如く形成されたカプラー2では、ロッド1を互いに長手方向に接続して長尺状のロッドを構成することが可能であり、且つ伝達部材14と係合することでキャリッジ13の移動方向に応じた力をロッド1に伝達することが可能である。 【0047】係止部材15は、カプラー2と係合して該カプラー2を保持することによって張力が作用しているロッド1を保持するものである。係止部材15は、フレーム17に形成した貫通孔17cの引込み方向下流側に設けられており、該貫通孔17cに取り付けた円筒状の座15aに取り付けた軸15bと、軸15bに回動可能に装着された爪15cと、爪15cを先端が互いに接近する方向に回動し得るように付勢する例えば捩じりコイルバネ等のバネ15dとによって構成されている。特に、爪15cはロッド1の周囲に4個配置されており、4個の爪15cによってロッド1の周囲を挟み付けることで、カプラー2を保持し得るように構成されている。 【0048】上記の如く構成された係止部材15では、キャリッジ13が矢印a方向に移動している間、爪15cはバネ15dの付勢力によってロッド1の外周に接触し、爪15cにカプラー2が接触したとき、該爪15cはバネ15dの付勢力に抗して回動する。そしてカプラー2が爪15cから離脱したとき、該爪15cは再度ロッド1の外周と接触してその位置を保持する。このため、ロッド1の引込みが終了したとき、爪15cがカプラー2と係合してロッド1を保持する。 【0049】把持部材18は到達立坑7に臨んだ既設管4の端部を把持して引込み装置と既設管4のズレを防止するものである。このため、把持部材18はフレーム17に設けられており、該フレーム17に形成した貫通孔17cを利用して構成されている(図1、図4参照)。 【0050】把持部材18は、既設管4の外径と略等しいか或いは大きい内径を持った円筒を複数に分割(本実施例では2分割)して構成された割りスリーブ18aと、割りスリーブ18aの軸方向の移動を規制するフランジ部材18bと、割りスリーブ18aに螺合して既設管4を締め付けるボルト18cとを有して構成されている。 【0051】上記の如く構成された把持部材18では、ロッド1の引込みに先立って既設管4の端部に割りスリーブ18aを取り付けてフランジ部材18bによってフレーム17に軸方向への移動不能に取り付け、更に、ボルト18cを締め付けることで、引込み装置を構成するキャリッジ13に設けた保持部材19の軸心を既設管4の軸心に一致させると共に引込み装置と既設管3を固定して位置ズレを防止することが可能である。 【0052】上記の如く構成された引込み装置は、引込みシリンダー11,反力受けシリンダー12が夫々油圧シリンダーによって構成されており、到達立坑7には図9,図10に示すように、油圧用の操作弁21aを組み込んだ操作盤21が配置され、更に、到達立坑7の近傍には、地上に或いはトラック上の油圧ユニット22が配置されている。 【0053】操作盤21は、各シリンダー11,12に対応させた油圧操作弁21aが配置されており、作業員によるレバー21bの手動操作に応じて選択されたシリンダー11,12に圧油を供給し得るように構成されている。 【0054】上記油圧ユニット22は、エンジン付のユニットであって良く、またバッテリ付のユニットであっても良い。更に、トラックのエンジンから出力させて油圧ポンプを駆動するように構成したユニットであっても良い。 【0055】次に、上記の如く構成された引込み装置によってロッド1を引く手順について簡単に説明する。 【0056】先ず、複数のロッド1を接続して既設管4の到達立坑7から発進立坑6に向けて挿通し、該ロッド1の発進側の端部に更新装置3を接続すると共に該更新装置3にPE管5を接続する。この操作は、図5に示すように、予め係止部材15の爪15cを開放した状態(互いに離隔した状態)とし、プランジャー15eによって前記開放状態を維持して実施される。 【0057】到達立坑7に引込み装置を設置する。このとき、到達立坑7に臨む既設管4の端部に把持部材18を取り付けると共に該把持部材18をフレーム17に取り付ける。そして端部にカプラー2を取り付けた最初のロッド1をキャリッジ13に設けた保持部材19を通して既設管4の内部に挿通し、1本のロッド1を挿通した後、該ロッド1のカプラー2に新たなロッド1を接続する。引込みシリンダー11のロッド11aを伸長させてキャリッジ13の保持部19bをカプラー2に対応する位置に移動させる。次に、保持部19bの嵌合部19cに伝達部材14を嵌合させると共に該伝達部材14をカプラー2に嵌合させ、更に、嵌合部19dにコッタ20を嵌合する。 【0058】上記状態でロッド11aを引き込んでキャリッジ13を矢印b方向に移動させると、この移動に伴ってコッタ20が伝達部材14に当接し、該伝達部材14,カプラー2を介してロッド1を矢印b方向に移動させて既設管4の内部に挿通する。この操作を繰り返すことで、ロッド1を発進立坑6に向けて挿通することが可能である。 【0059】そしてロッド1が発進立坑6に到達したとき、該ロッド1の端部に更新装置3を取り付けると共に該更新装置3に新たに敷設する管5を取り付ける。また引込み装置の係止部材15を構成するプランジャー15eを操作しての爪15cを軸15bを中心として自由に回動し得るようにする。これにより、既設管4を新たな管5に更新する作業を実施する際の段取りが終了する。 【0060】次に、引込みシリンダー11のロッド11aを伸長させてキャリッジ13を矢印a方向に移動させ、更新装置3が既設管4の内周面に接触するまで到達立坑7側に引き込んで余分なロッド1を取り外す。これにより、ロッド1を引く段取りが終了する。尚、この状態ではロッド1には何ら張力が作用することはない。 【0061】次いで、図6(a)に示すように、引込みシリンダー11のロッド11aを引き込んでキャリッジ13を矢印b方向に移動させ、保持部19bをカプラー2に対向する位置に移動させる。この状態で、保持部19bの嵌合部19cに伝達部材14を嵌合して該伝達部材14をカプラー2に嵌合させる。このとき、嵌合部19dにはコッタ20を嵌合する必要はない。 【0062】次に、同図(b)に示すように、引込みシリンダー11のロッド11aを伸長させてキャリッジ13を矢印a方向に移動させ、伝達部材14,カプラー2を介してロッド1に同方向の力を付与する。これにより、ロッド1には張力が作用して伸びが生じる。また更新装置3が既設管4の内部を移動して該既設管4の裂断、拡径を行って既設管4を管5に更新する。キャリッジ13の矢印a方向への移動がロッド1の1本分に相当する長さに達すると、カプラー2が係止部材15の爪15cを通過し、該爪15cがカプラー2の引込み方向上流側に対向する。この状態で引込みシリンダー11のロッド11aの伸長を停止させる。 【0063】更に、同図(c)に示すようにロッド11aを引き込むと、この引込みに伴ってロッド1に作用している張力によって該ロッド1は矢印b方向に縮小し、カプラー2が係止部材15と係合して係止される。この状態では、係止部材15に保持されているロッド1から更新装置3に至るロッド1には全て同等の張力が作用しており、同等の伸びが生じている。このように、ロッド1に現に作用している張力を維持した状態でロッド1を保持しておき、キャリッジ13を矢印b方向に移動させてフレーム17側に戻す。このとき、伝達部材14はカプラー2に係合した状態で嵌合部19c(図4参照)から離脱し、作業員によって回収される。同時に作業員によって係止部材15に保持されているカプラー2よりも引込み方向下流側にあるロッド1を取り外す。 【0064】次に、図7(a)に示すように、キャリッジ13に設けた保持部材19の保持部19b(図4参照)に伝達部材14を嵌合させて該伝達部材14をカプラー2に嵌合させ、その後、同図(b)に示すようにキャリッジ13を矢印a方向に移動させる。キャリッジ13の移動に伴ってロッド1及び更新装置3は同方向への移動を開始する。このとき、ロッド1に作用している張力には大きな変動がない。従って、更新装置3に作用する力に大きな変動がなく、衝撃力が発生することがない。引き続きキャリッジ13を矢印a方向にロッド1の長さに相当する距離まで移動させることで、カプラー2を係止部材15に通過させ、該カプラー2が爪15cに係合させる。 【0065】そして、キャリッジ13を矢印b方向に移動させ、この移動に伴って伝達部材14を保持部材19から離脱させ、更に、係止部材15よりも引込み方向下流側のロッド1を撤去する(図7(c)参照)。 【0066】上記の如き一連の作業を繰り返すことで、更新装置3によって既設管4を裂断すると共に新たな管5を敷設しつつロッド1を到達立坑7側に引くことが可能である。2本目以降のロッド1を引くに際し、これらのロッド1に伸びが生じているものの、カプラー2の位置が係止部材15に係止されるため、停止位置が安定し、且つキャリッジ13の移動距離と範囲も安定する。従って、引込み作業を定常的に実施することが可能である。 【0067】更新装置3が到達立坑7に接近し、引込み作業が終了に近づいたとき、把持部材18のボルト18cを緩めて割りスリーブ18aによる既設管4の固定を解除し、更に、反力受けシリンダー12のロッド12aを伸長させる。これにより、引込み装置を構成するフレーム17が到達立坑7の壁面7aから離隔し、大きな空間が形成される。そして最後のロッド1に対する引込み作業が終了したとき、更新装置3,管5が到達立坑7に到着し、発進立坑6と到達立坑7の間に敷設されていた既設管4を新たな管5に更新することが可能となる。 【0068】 【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明に係る引込み装置では、キャリッジとロッドの間に伝達部材を介在させて1ストローク分に相当する引込み作業を行い、その後、この伝達部材及びロッドを保持部材に保持させた状態でキャリッジを戻すことで、ロッドの端部に接続した作業部材に作用する力に大きな変動が生じることがない。このため、ロッドに生じる伸びが略一定となり、引込みの始点となる位置が一定になる。従って、ロッドを引く際の作業を安定した状態で進行させることが出来る。 【0069】また把持部材によって到達立坑に露出させた既設管の端部を固定することで、既設管の軸心と引込み装置の軸心を一致させることが出来、且つ引込み装置のズレを防止することが出来る。 【0070】また本発明のカプラーでは、外周面に溝を設けることによって、伝達部材との係合及び係合の解除を極めて容易に行うことが出来る。このため、複数接続されたロッドの端部に接続した作業部材を引き込んで目的の作業を実施するような場合に用いて有利である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000221834 【氏名又は名称】東邦瓦斯株式会社 【識別番号】000127259 【氏名又は名称】株式会社イセキ開発工機
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| 【出願日】 |
平成10年12月10日(1998.12.10) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100066784 【弁理士】 【氏名又は名称】中川 周吉 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2000−170956(P2000−170956A) |
| 【公開日】 |
平成12年6月23日(2000.6.23) |
| 【出願番号】 |
特願平10−351043 |
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