| 【発明の名称】 |
流体管の保護方法および地中埋設構造 |
| 【発明者】 |
【氏名】西川 明伸
【氏名】山口 秀樹
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| 【要約】 |
【課題】流体管とともに地中に埋設された流体管の外表面に保護材を巻いてなる流体管の保護方法および地中埋設構造において、何らかの原因による流体管近傍の流体圧送管からの漏液に基くサンドブラスト現象により流体管が損傷を受けるという問題があった。本発明は、この様な事情を鑑みて、サンドブラスト現象を防ぐ流体管の保護方法及び地中埋設構造を提供することを目的としている。
【解決手段】流体管1とともに地中に埋設された流体圧送管2の外表面に、前記流体圧送管2から前記流体管1に直接向かう方向とは異なる方向に向けて前記流体圧送管2からの漏出液を噴出する開口部4を備え、保護材3を巻き、前記流体圧送管2の漏出部から前記開口部4に前記漏出液を導いて、前記開口部4より地中に噴出させ、前記流体管1を保護することを特徴とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 流体管とともに地中に埋設された流体圧送管の外表面に、前記流体圧送管から前記流体管に直接向かう方向とは異なる方向に向けて前記流体圧送管からの漏出液を噴出する開口部を備えて保護材を巻き、前記流体圧送管の漏出部から前記開口部に前記漏出液を導いて、前記開口部より地中に噴出させ、前記流体管を保護する流体管の保護方法。 【請求項2】 前記開口部からの噴出方向が、前記流体圧送管から前記流体管に直接向かう方向に対して、90度以上180度以下の交叉関係にある請求項1記載の流体管の保護方法。 【請求項3】 前記保護材が弾性材からなり、前記漏出部から前記開口部までの漏出液流路が前記保護材の弾性変形により形成される請求項1又は2記載の流体管の保護方法。 【請求項4】 前記保護材が前記流体圧送管の外表面コーティング処理又はライニング処理にて形成される外装材であり、前記漏出部から前記開口部までの漏出液流路が、前記外装材の前記流体圧送管の外表面からの剥離により、前記外装材と前記流体圧送管の外表面との間に形成される請求項1又は2記載の流体圧送管の保護方法。 【請求項5】 前記保護材と前記流体圧送管の管壁との間にスペーサを設けて、両者間に空間を設け、前記空間が前記漏出部から前記開口部までの漏出流路とされる請求項1又は2記載の流体管の保護方法。 【請求項6】 流体管とともに地中に埋設された流体管の外表面に保護材を巻いてなる流体管の地中埋設構造であって、前記流体圧送管から前記流体管に直接向かう方向とは異なる方向に向けて、前記流体圧送管からの漏出液を噴出する開口部を保護材に備え、前記流体圧送管の漏出部から前記開口部に前記漏出液を導く漏出液流路を、形成可能に構成されている流体管の地中埋設構造。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、地中に埋設された流体管を、流体圧送管の漏出液によるサンドブラスト現象から保護する技術に関する。 【0002】 【従来の技術】例えば、地中に埋設されたガス等の流れる流体管が水道管等の流体圧送管に沿って、並設あるいは交設しているような近接されている場合に、何らかの原因による水道管からの漏水に基くサンドブラスト現象によりガス管が損傷を受ける。本発明にいうサンドブラスト現象とは、水道管等の流体圧送管の流体が圧送されている地中埋設管が損傷したときに、その流体圧送管から噴出する漏出液が近傍の土砂を巻き込みながら近傍の流体管に衝突し、前記土砂が研磨材の作用をなし、流体管の管壁に損傷を与える現象をいう。従来では、サンドブラスト現象から流体管を保護するために、流体管の表面にゴム製もしくは繊維材の保護材を被覆し、土砂を巻き込んだ漏出液衝撃を吸収している(特開昭57−97992号公報)。また、流体管と流体圧送管の間に、ゴム材の壁状の保護材を設け、土砂を巻き込んだ漏出液が流体管に衝突するのを防いでいる(特開平10−61872号公報)。また、流体圧送管の外周に繊維材の保護材を被服し、噴出する漏出液の勢いを減衰・拡散させるようにしている(特開平10−61874号公報)。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかし、前述の流体管に被覆する保護材および、両方の管の間に設置する壁状の保護材では、土砂を巻き込んだ漏出液が直接流体管に当たる場合に比べ、若干の延命効果はあるが、高々数日しか保てない。また、繊維状の保護材を流体圧送管に被覆し漏出液の勢いを拡散および減衰させるといった方法があるが、作業性が悪く、また耐久性も若干の延命効果を得るのみである。この場合、流体圧送管からの流体の噴出方向は基本的に流体圧送管に形成された孔からの流体噴出方向の延長上となり、この延長線上にガス管等があると、サンドブラスト現象の問題を解消できない。本発明の目的は、地中埋設管のサンドブラスト現象による損傷の防止を実施できる方法を提供することを目的とする。 【0004】 【課題を解決するための手段】この目的を達成するための本発明に係る流体管の保護方法については、流体管とともに地中に埋設された流体圧送管の外表面に、前記流体圧送管から前記流体管に直接向かう方向とは異なる方向に向けて前記流体圧送管からの漏出液を噴出する開口部を備えて保護材を巻き、前記流体圧送管の漏出部から前記開口部に前記漏出液を導いて、前記開口部より地中に噴出させ、前記流体管を保護することを特徴とする。この構成により、前記開口部より噴出した前記漏出液は前記流体管に直接向かうことはなく、流体管をサンドブラスト現象から保護できる。また、前記開口部からの噴出方向が、前記流体圧送管から前記流体管に直接向かう方向に対して、90度以上180度以下の交叉関係にあるとなお好ましい。この構成により、確実に前記漏出液が前記流体管の方向へ噴出することがない。また、前記保護材が弾性材からなり、前記漏出部から前記開口部までの漏出液流路を弾性材の弾性変形により形成することもできる。この構成により、漏出液が前記漏出液流路を通り、流体管に直接向かう方向とは異なる方向に噴出することができる。また、前記保護材が前記流体圧送管の外表面コーティング処理又はライニング処理にて形成される外装材であり、前記漏出部から前記開口部までの漏出液流路を、前記外装材の前記流体圧送管の外表面からの剥離により、前記外装材と前記流体圧送管の外表面との間に形成することができる。この構成により、漏出液が前記漏出液流路を通り、流体管に直接向かう方向とは異なる方向に噴出することができるとともに、本願の目的を外表面コーティング処理又はライニング処理によっても達成することができる。また、前記保護材と前記流体圧送管の管壁との間にスペーサを設けて、両者間に空間を設け、前記空間を前記漏出部から前記開口部までの漏出流路とすることもできる。この構成により、漏出液が前記空間を通り、流体管に直接向かう方向とは異なる方向に噴出することができる。本発明に係る流体管の地中埋設構造は、流体管とともに地中に埋設された流体管の外表面に保護材を巻いてなる流体管の地中埋設構造であって、前記流体圧送管から前記流体管に直接向かう方向とは異なる方向に向けて、前記流体圧送管からの漏出液を噴出する開口部を保護材に備え、前記流体圧送管の漏出部から前記開口部に前記漏出液を導く漏出液流路を、形成可能に構成されていることを特徴とする。この構成により、前記開口部より噴出した前記漏出液は前記流体管に直接向かうことはなく、流体管をサンドブラスト現象から保護できる構造を実施できる。 【0005】 【発明の実施の形態】本発明に係る地中埋設管の保護方法について、実施の形態を図面に基いて説明する。図1には、本発明の地中埋設管の保護方法を実施した、流体管1と流体圧送管2の外観斜視図を示す。本発明は地中に埋設されたガス等の流体管1に並設あるいは交設した水道管等の流体圧送管2に実施することで、何らかの原因による水道管からの漏水に基くサンドブラスト現象によりガス管が損傷を受けるような状況を回避するために用いられる。流体圧送管2の表面に保護材3を巻き、前記保護材3の開口部4を流体管1の反対側に設けている。図2に示すように、前記保護材3を弾性材の一例としてのゴム製とし、前記流体圧送管2からの漏出液5の圧力により、前記保護材3は外側に膨らみ、前記流体圧送管2の管壁と前記保護材3の間に前記漏出液の流路6が形成される。前記漏出液は前記流路6を通り、前記開口部4を介して地中に噴出する。以上の構成により、流体管に近接した流体圧送管から流体が漏出しても、漏出液は流体管と反対側に設けられた開口部から地中に噴出することにより、流体管に土砂を巻き込んだ漏出液が衝突することがなく、サンドブラスト現象は発生しない。また、前述の構成において、ゴム製の保護材3の両端部にバンド8を巻き付けることで、流体圧送管2に沿って噴出する漏出液5を押さえることができる。また、図3に示すように、保護材3と流体圧送管2の間にスペーサ7を設け、漏出液の流路6をあらかじめ設けておくことも可能である。この場合の保護材3は弾性材である必要はなく、非弾性材からなる管材や板材を前記保護材3として設けることができる。 【0006】ここで、本発明における方法と従来の流体管に保護材を巻く方法の比較実験を行った。実験は図4に示すサンドブラスト試験槽23を設け、その試験槽23の下部に、給水ノズル24を設けるとともに、その給水ノズル24から給水を受ける離間距離を変更自由な試験片保持部25を設け、試験片30に地中埋設管保護材として実際に使用されているブタジエンを主成分とした厚さ2mmのゴム材(ショア硬度Hs=80)の保護材31を装着し、試験片保持部25に保持させて、前記試験槽23内に土砂(0号砕石)を充填した状態で給水ノズル24から給水してサンドブラスト現象を発生させた。このときの保護材が貫通する時間を1とする。尚、貫通時間の測定方法は、あらかじめ保護材を装着していない試験片30において、給水時間と試験片の重量減少の関係を測定しておき、保護材装着時の試験片30の重量減少分から保護材が貫通するに要した時間を逆算したものである。次に、図5に示すように、試験槽23を改造し、疑似流体圧送管として25Aの水道管36を取り付ける。試験片30の中心軸上の水道管36試験片保持部側に直径5mmの孔34をあけ、その水道管36に従来使用されているブタジエンを主成分とした厚さ2mmのゴム材(ショア硬度Hs=80)である保護材37を開口部38が試験片と反対側になるように巻き付け、図6に示すように、保護材37の両端部をバンド39により水道管36に締め付けた。このように、前述と同じ条件で給水を行うと、前述の保護材を試験片に装着したときに比べ3250以上の時間でも保護材37に貫通は見られなかった。尚、図7に示すように、前記試験槽23は、横断面1000mm×200mmの鉄製箱体(前面のみアクリル製)から構成してあり、前記給水ノズルおよび前記水道管は、前記試験槽23の底部から600mmの高さに設け、前記試験槽23の試験槽の下部200mmまでは、砕石を充填して水抜き部に形成し、かつ前記給水ノズルおよび前記水道管の上方には、前記土砂を前記給水ノズルおよび前記水道管の上方1450mmの高さまで充填するとともに、その土砂の上面に上方に逃げる水の排水部を形成してある。実験条件は以下の通りである。 給水ノズル径 … 5mm 給水圧 … 0.78MPa(8kg/cm2) ノズルから試験片までの距離 … 50mm【0007】 【発明の効果】この方法にあっては、例えば前記開口部を前記流体管の反対の方向に設けることにより、前記漏出液が前記流体圧送管から漏出した後、前記保護材の内壁と前記流体圧送管の外壁の間を通り、前記開口部より流出する。結果、漏出液が流出する方向を制御することにより、土砂を巻き込んだ漏出液は前記流体管に当たることはなく、サンドブラスト現象の発生を防ぐことができる。 【0008】〔別実施の形態〕これまで説明してきた実施の形態においては、保護材の開口部が流体管の反対側にある場合を説明してきたが、これがもっとも好ましい例であり、流体圧送管から見て、流体管に直接向かう方向から、開口部から流出される漏出液の噴出方向が外れていれば本発明の目的は達成できる。また、漏出液の噴出方向と流体圧送管に直接向かう方向の角度が90度以上180度以下であれば漏出液によるサンドブラスト現象が防止できる。前記角度が90度の場合、漏出液は流体管に向かう方向に対して直角に噴出し、前記角度が180度の場合、漏出液が流体管に向かう方向に対して反対側に噴出するのである。また、保護材として、前述の実施例で使用したゴム材のほか、金属製又は樹脂製の管材に前記開口部を備えたものをを利用することも可能である。また、保護材を前記流体圧送管の外表面コーティング処理又はライニング処理にて形成される外装材とすることも可能である。この場合、開口部はコーティング時のマスキングもしくはコーティング後の加工によって形成できる。この構成によると、漏出液が噴出する圧力により前記外装材の一部が前記流体圧送管の外表面から剥離し、漏出部から開口部までの漏出液流路が前記外装材と前記流体圧送管の外表面との間に形成され、漏出液を前記漏出液流路及び前記開口部を介して地中に噴出させることができ、本願の目的であるサンドブラスト現象の防止を達成できる。また、前記開口部となりうる部分に切り込み又は薄肉加工を施した保護材を流体圧送管に巻き、漏出液の圧力により切り込み又は薄肉加工を施した部分が破損し、破損によってできた開口部から漏出液を噴出させることができ、本願の目的であるサンドブラスト現象の防止を達成できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000284 【氏名又は名称】大阪瓦斯株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年10月15日(1998.10.15) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100107308 【弁理士】 【氏名又は名称】北村 修一郎
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| 【公開番号】 |
特開2000−120977(P2000−120977A) |
| 【公開日】 |
平成12年4月28日(2000.4.28) |
| 【出願番号】 |
特願平10−293732 |
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