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【発明の名称】 二孔管用管継手
【発明者】 【氏名】小野 直樹

【氏名】須賀 良平

【氏名】西山 益男

【氏名】東 健一郎

【要約】 【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】第1仕切壁によって互いに隔てられた二つの管路を有する二孔管を接続するものであって、前記二孔管を受容する受口を有する本体と、前記本体内に設けられて前記第1仕切壁と連続する第2仕切壁と、前記受口内に設けられて前記管路のそれぞれの内面に嵌合されるコアとを備える、二孔管用管継手において、前記受口の軸方向における前記コアの先端を前記受口の先端より奥に配置したことを特徴とする、二孔管用管継手。
【請求項2】第1仕切壁によって互いに隔てられた二つの管路を有する二孔管を接続するものであって、前記二孔管を受容する受口を有する本体と、前記本体内に設けられて前記第1仕切壁と連続する第2仕切壁と、前記受口内に設けられて前記管路のそれぞれの内面に嵌合されるコアとを備える、二孔管用管継手において、前記コアは、前記第1仕切壁を案内する平板部と、前記平板部の幅方向両端から前記受口の周方向へ延びて形成されるかつ前記二孔管の管壁に嵌合される曲板部とを含むことを特徴とする、二孔管用管継手。
【請求項3】前記受口の軸方向における前記コアの先端を前記受口の先端より奥に配置した、請求項2記載の二孔管用管継手。
【請求項4】前記受口の軸方向における前記曲板部の先端を前記平板部から遠ざかるにつれて前記受口の奥側に向けて傾斜させた、請求項2または3記載の二孔管用管継手。
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】この発明は二孔管用管継手に関し、特にたとえば、仕切壁によって互いに隔てられた二つの管路を有する二孔管を接続するための二孔管用管継手に関する。
【0002】
【従来の技術】図12および図13に示すこの種の従来の二孔管用管継手(90°エルボ)1は、仕切壁2によって互いに隔てられた二つの管路3aおよび3bを有する二孔管4を接続するものであり、短管状の本体5を含む。本体5の内部には管路を二分する仕切壁6が形成され、本体5の端部には二孔管4の管端を受容する受口7が形成される。また、受口7の内部には、管路3aおよび3bのそれぞれの内面に嵌合される筒状のコア8aおよび8bが形成され、コア8aとコア8bとの間には、I型パッキン9aを受容する溝9が形成される。
【0003】そして、二孔管用管継手1に二孔管4を接合する際には、二孔管用管継手1および二孔管4の接合面に接着剤を万遍なく塗布し、塗布状態を確認した後、受口7に二孔管4を挿入するようにしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来技術では、受口7の内面とコア8aおよび8bの外面との隙間が狭いため、この隙間に接着材塗布用の刷毛を挿入したり、この隙間の奥部における接着材の塗布状態を目視により確認するのが困難であった。そのため、接着剤の塗布むらが生じやすく、施工性や信頼性の面で問題があった。すなわち、接着剤が塗布されていない部分が生じた場合には、二孔管4の挿入抵抗が増大するおそれがあり、一方、接着材が過剰に塗布された場合には、受口7の奥部に溜まった接着剤によってソルベントクラックを生じるおそれがあった。
【0005】また、受口7に二孔管4を挿入する際には、これらの軸を一致させる作業とコア8aおよび8bに対して管路3aおよび3bを位置決めする作業とを同時に行う必要があるため、施工性が悪いという問題点があった。それゆえに、この発明の主たる目的は、施工性を向上できる二孔管用管継手を提供することである。
【0006】この発明の他の目的は、接合部の信頼性を向上できる二孔管用管継手を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、第1仕切壁によって互いに隔てられた二つの管路を有する二孔管を接続するものであって、二孔管を受容する受口を有する本体と、本体内に設けられて第1仕切壁と連続する第2仕切壁と、受口内に設けられて管路のそれぞれの内面に嵌合されるコアとを備える、二孔管用管継手において、受口の軸方向におけるコアの先端を受口の先端より奥に配置したことを特徴とする、二孔管用管継手である。
【0008】第2の発明は、第1仕切壁によって互いに隔てられた二つの管路を有する二孔管を接続するものであって、二孔管を受容する受口を有する本体と、本体内に設けられて第1仕切壁と連続する第2仕切壁と、受口内に設けられて管路のそれぞれの内面に嵌合されるコアとを備える、二孔管用管継手において、コアは、第1仕切壁を案内する平板部と、平板部の幅方向両端から受口の周方向へ延びて形成されるかつ二孔管の管壁に嵌合される曲板部とを含むことを特徴とする、二孔管用管継手である。
【0009】
【作用】第1の発明では、コアの先端を受口の先端より奥に配置しているので、コアに対して二孔管の管路が位置決めされていない状態でも、二孔管の先端を受口内に或る程度は挿入できる。したがって、二孔管を受口に接合する際には、二孔管の先端を受口に挿入した後に、二孔管を回動することによってコアに対して管路を位置決めできる。すなわち、二孔管の軸を受口の軸に一致させる作業と、コアに対して管路を位置決めする作業とを別々に行うことができる。
【0010】第2の発明では、平板部の幅方向両端から受口の周方向へ延びて曲板部が形成されるため、2つの曲板部の間には、平板部の内面と受口の内面とによって規定される比較的大きな空間が確保される。したがって、この空間に刷毛を挿入することによって受口の内面に接着剤を容易に塗布することができ、また、接着剤の塗布状態をこの空間から目視により容易に確認できる。
【0011】
【発明の効果】この発明によれば、二孔管を二孔管用管継手に接合する際の施工性を向上できる。また、接着剤を均質に塗布できるので、接合部の信頼性を向上できる。この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【0012】
【実施例】図1および図2に示すこの実施例の二孔管用管継手(90°エルボ)10は、図4および図5に示すように、仕切壁12によって互いに隔てられた二つの管路14aおよび14bを有する二孔管16を接続するものである。二孔管用管継手10(図1,図2)は短管状の本体18を含み、本体18の内部には管路を二分する平板状の仕切壁20が形成され、本体18の端部には二孔管16の管端を受容する受口22が形成される。また、受口22の奥部には、二孔管16の管端が当接される当接面22aが形成され、受口22の内部には、管路14aおよび14bのそれぞれの内面に嵌合される略コ字状のコア24aおよび24bが仕切壁20と連続して形成される。
【0013】コア24aは、二孔管16における仕切壁12を案内する平板部26と、平板部26の幅方向両端から受口22の周方向へ延びて形成されるかつ二孔管16の管壁に嵌合される曲板部28とを含み、2つの曲板部28の間には、平板部26の内面と受口22の内面とによって規定される比較的大きな空間30が確保される。受口22の軸方向において、平板部26の先端は受口22の先端より奥に配置され、曲板部28の先端は平板部26から遠ざかるにつれて受口22の奥側へ向けて傾斜される。なお、図2(B)では、仕切壁20の幅方向両端にも曲板部28を形成した場合を示しているが、曲板部28は平板部26の幅方向両端のみに形成されてもよい。コア24bは、コア24aと同様に形成されるため、その詳細な説明は省略する。
【0014】そして、コア24aとコア24bと受口22の内面とによって囲まれた領域の奥端部には、当接面22aよりさらに奥方へ向かって所定深さL1 の溝32が形成され、溝32には、図3に示すようなI型パッキン34が装着される。I型パッキン34の肉厚L2 は、十分な圧縮代L3 を確保し得るように、溝32の深さL1 よりも大きめに設定される(L2 >L1 )。
【0015】図4および図5を参照して、二孔管16を二孔管用管継手10に接続する際には、二孔管用管継手10の空間30に刷毛を挿入して受口22の内面ならびにコア24aおよび24bの内外面に接着材を万遍なく塗布する。一方、二孔管16の先端部内外面にも接着剤を万遍なく塗布する。そして、接着剤の塗布状態を目視により確認した後、二孔管16の軸と受口22の軸とを一致させて、仕切壁16の先端がコア24aおよび24bの先端に当接するまで二孔管16を受口22内に挿入する。そして、二孔管16を回動することによって管路14aおよび14bをコア24aおよび24bに対して位置決めする。二孔管16を回動すると、二孔管16の仕切壁12がコア24aおよび24bにおける曲板部28の先端(傾斜部)によってコア24aおよび24bの隙間に案内される。
【0016】そして、二孔管16を受口22の内部にさらに挿入し、図5に示すように、I型パッキン34を溝32に押し込むとともに、二孔管16の管端を当接面22aに当接させる。すると、接合面に塗布された過剰な接着材が受口22の奥部に押し込まれ、仕切壁12とコア24aおよび24bとの隙間を通して空間30内に押し出される。
【0017】この実施例によれば、二つの曲板部28の間において空間30を確保できるので、この空間30に刷毛を挿入することによって、受口22内の接合面に接着剤を容易に塗布できる。また、この空間30から接着材の塗布状態を目視により容易に確認できるので、接着材の塗布むらを防止できる。したがって、二孔管16の挿入抵抗を低減できるとともに、接合部の信頼性を向上できる。
【0018】また、二孔管16を受口22内に或る程度挿入した後に、管路14aおよび14bをコア24aおよび24bに対して位置決めすることができ、しかも、この位置決め時には曲板部28の先端(傾斜部)によって仕切12を案内することができるので、接合作業性を飛躍的に向上できる。また、過剰に塗布された接着剤を空間30内に押し出すことができるので、ソルベントクラックの発生を確実に防止できる。
【0019】さらに、コア24aおよび24bを筒状ではなく、略コ字状に形成しているので、コア24aおよび24bに使用する材料を減少できる。したがって、製造コストを低減できるとともに、軽量化できる。なお、上述の実施例では、本発明を90°エルボに適用した場合を示したが、本発明は、図6に示すような45°エルボ36、図7に示すようなチーズ38、図8に示すようなソケット40等のような他の任意の継手にも適用できる。また、仕切壁20ならびにコア24aおよび24bは、たとえば図9に示すように、縦方向へ延びて形成されてもよい。
【0020】そして、上述の実施例では、略コ字状のコア24aおよび24bをそれらの先端が受口22の先端よりも奥方に配置されるように形成しているが、たとえば図10に示す二孔管用管継手42のように、筒状のコア44aおよび44bをそれらの先端が受口22の先端よりも奥方に配置されるように形成してもよい。この場合でも、二孔管16を受口22内に或る程度挿入した後に、管路14aおよび14bをコア24aおよび24bに対して位置決めすることができるので、図1の実施例と同様に施工性を向上できる。また、図11に示す二孔管用管継手46のように、略コ字状のコア24aおよび24bをそれらの先端が受口22の先端と同じ位置に配置されるように形成してもよい。この場合でも、空間30内に刷毛を挿入して接着材を塗布できるので、図1の実施例と同様に施工性を向上できるとともに、接合部の信頼性を向上できる。
【出願人】 【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
【出願日】 平成10年10月16日(1998.10.16)
【代理人】 【識別番号】100090181
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 義人
【公開番号】 特開2000−120966(P2000−120966A)
【公開日】 平成12年4月28日(2000.4.28)
【出願番号】 特願平10−295811