トップ :: F 機械工学 照明 加熱 武器 爆破 :: F16 機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段




【発明の名称】 エアクリーナ等の空気処理用機器におけるダクトの取付装置
【発明者】 【氏名】室井 克哉

【要約】 【課題】合成樹脂製のエアクリーナ等の空気処理用機器において、ケース本体のパイプとブロー成形品のダクトとをガタつくことなく緊密,確実に結合する。

【解決手段】合成樹脂製のケース本体11の空気流通用パイプ13の外端部に窓孔13aとスリット13bを設ける一方、ブロー成形品であるダクト14の嵌合端部14bをパイプ13の内径より小径な小径筒部14cとパイプ内径より若干大きな中径筒部14e及び両者をつなぐテーパ筒部14dで形成し、小径筒部14cには、高さが小径筒部14cの外面とパイプ13内面間の隙間tより若干高い軸方向のビード15を複数設けると共に突部16を設け、嵌合端部14bをケース本体のパイプ13の内に嵌挿し、その小径筒部上のビード15と中径筒部14eの外面をパイプ13の内面に密接させると共に突部16をパイプの窓孔13aに係合させ、ダクト14をケース本体のパイプ13に緊密確実に結合する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 合成樹脂でブロー成形してなるダクトを、外径が合成樹脂製のケース本体に設けられる空気流通用のパイプの外径にほぼ等しいダクト本体部とこれより小径の嵌合端部で形成し、又この嵌合端部を、上記パイプの内径より小径な長い小径筒部とダクト本体部に段部を介して隣接し外径が上記パイプ外端部の内径より若干大きいか又はこれに等しい短かな中径筒部と両者をつなぐテーパ筒部とで形成し、小径筒部の中央部上には高さが上記パイプの内面と小径筒部の外面間の隙間より若干大きな軸方向のビードを複数周方向に間隔をおいて設け、上記ダクトの嵌合端部をケース本体のパイプ内に嵌挿して組付けることを特徴とするエアクリーナ等の空気処理用機器におけるダクトの取付装置。
【請求項2】 合成樹脂製ケース本体に設けられる上記空気流通用のパイプの外端部に円周方向に横長な窓孔とその窓孔からパイプ外端に至るスリットを設ける一方、合成樹脂でブロー成形してなるダクトを、外径が合成樹脂製のケース本体に設けられる空気流通用のパイプの外径にほぼ等しいダクト本体部とこれより小径の嵌合端部で形成し、又この嵌合端部を、上記パイプの内径より小径な長い小径筒部と、ダクト本体部に段部を介して隣接し外径が上記パイプ外端部の内径より若干大きいか又はこれに等しい短かな中径筒部と両者をつなぐテーパ筒部とで形成し、上記ダクトの嵌合端部の小径筒部上でテーパ筒部との境界線に沿う位置に、後方に傾く正面と外すぼまりな両側面と直立背面からなる突部を設け、この突部を上記パイプの窓孔に係合させてダクトの嵌合端部をケース本体のパイプ内に組付けることを特徴とするエアクリーナ等の空気処理用機器におけるダクトの取付装置。
【請求項3】 合成樹脂製ケース本体に設けられる上記空気流通用のパイプの外端部に円周方向に横長な窓孔とその窓孔からパイプ外端に至るスリットを設ける一方、合成樹脂でブロー成形してなるダクトを、外径が合成樹脂製のケース本体に設けられる空気流通用のパイプの外径にほぼ等しいダクト本体部とこれより小径の嵌合端部で形成し、又この嵌合端部を、上記パイプの内径より小径な長い小径筒部と、ダクト本体部に段部を介して隣接し外径が上記パイプ外端部の内径より若干大きいか又はこれに等しい短かな中径筒部と両者をつなぐテーパ筒部とで形成し、小径筒部の中央部上には高さが上記パイプの内面と小径筒部の外面間の隙間より若干大きな軸方向のビードを複数周方向に間隔をおいて設け、上記ダクトの嵌合端部の小径筒部上でテーパ筒部との境界線に沿う位置に、後方に傾く正面と外すぼまりな両側面と直立背面からなる突部を設け、この突部を上記パイプの窓孔に係合させてダクトの嵌合端部をケース本体のパイプ内に組付けることを特徴とするエアクリーナ等の空気処理用機器におけるダクト取付装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はエンジンのエアクリーナ等の空気処理用機器に対し空気を導入したり、導出したりするためのダクトの取付装置に関する。
【0002】
【従来の技術】空気処理用の機器例えばエンジンに用いられるエアクリーナでは、図7のようにろ過エレメント2を収容したケース本体1の上部一側及び下部他側に短かなパイプ3をそれぞれ突設し、それらの一方を入口、他方を出口となし(図7では上側入口、下側を出口としている)、入口のパイプ3には導入用のダクト4を結合する一方、出口のパイプ3には導出用のダクト4(但し、導出用のものはレイアウトの関係でダクトでなくホースのこともある)を結合してエンジンの吸気系統につなぎ、エンジンの作動時には入口の導入用のダクト4から外気を取入れ、ろ過エレメント2を横切らせて塵埃を除去し、清浄な空気を導出用のダクト4を通じエンジンに送り込むようにしている。
【0003】そして、機器の軽量化とコスト低減のために、ケース本体1及びダクト4をポリアミド,ポリエチレン,ポリプロピレン等の合成樹脂製となし、ケース本体1と一体なパイプ3の先端にはダクト4との結合を確かなものにするために図8の(A)のように外側にふくらむ周方向のビード3aを設ける一方、ダクト4の端部には同図(B)のようにパイプ3のビード3aより若干大きなビード4aを周方向に設けると共に端面からビード4a半ばに及ぶ複数の切り割り4bを形成し、ダクト4の組付けに当たっては、切割り4bにより端部を開くようにして相手方のパイプ3の外側に嵌挿し、図9のようにそのビード4aをパイプ3のビード3aの上に係合させて両者を結合するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、エアクリーナのケース本体1やダクト4を合成樹脂製とする場合、ケース本体1は射出成形により作製し、ダクト4はブロー成形により量産するのが一般で、ブロー成形により作られるダクト4は加工のやり方の関係で、金型に当接する外面は寸法的に割合、良好に保たれるが、内面は不正確であり、かつビード4aの形体がケース側パイプ3のビード3aの形体に整合せず、パイプ3とダクト4の嵌合部にガタつきや、隙間ができてしまい、又ダクト4の端部にはパイプ3に嵌め易くするために切割り4aを設けるため、結合状態が不充分でその部分からの雨水等の浸入や騒音発生の原因になる。
【0005】そこで、この発明は合成樹脂製のエアクリーナ等の空気処理用機器において、ケース本体のパイプとブロー成形品であるダクトとをガタつくことなく、緊密かつ確実に結合し、雨水等の浸入を防ぎ、騒音を生じないようにすることを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題のもとにこの発明は、エアクリーナ等の空気処理機におけるダクトの取付装置として、第1には、合成樹脂でブロー成形してなるダクトを、外径が合成樹脂製のケース本体に設けられる空気流通用のパイプの外径にほぼ等しいダクト本体部とこれより小径の嵌合端部で形成し、又この嵌合端部を、上記パイプの内径より小径な長い小径筒部とダクト本体部に段部を介して隣接し外径が上記パイプ外端部の内径より若干大きいか又はこれに等しい短かな中径筒部と両者をつなぐテーパ筒部とで形成し、小径筒部の中央部上には高さが上記パイプの内面と小径筒部の外面間の隙間より若干大きな軸方向のビードを複数周方向に間隔をおいて設け、上記ダクトの嵌合端部をケース本体のパイプ内に嵌挿して組付けることを特徴とし、第2には、合成樹脂製ケース本体に設けられる上記空気流通用のパイプの外端部に円周方向に横長な窓孔とその窓孔からパイプ外端に至るスリットを設ける一方、合成樹脂でブロー成形してなるダクトを、外径が合成樹脂製のケース本体に設けられる空気流通用のパイプの外径にほぼ等しいダクト本体部とこれより小径の嵌合端部で形成し、又この嵌合端部を、上記パイプの内径より小径な長い小径筒部と、ダクト本体部に段部を介して隣接し外径が上記パイプ外端部の内径より若干大きいか又はこれに等しい短かな中径筒部と両者をつなぐテーパ筒部とで形成し、上記ダクトの嵌合端部の小径筒部上でテーパ筒部との境界線に沿う位置に、後方に傾く正面と外すぼまりな両側面と直立背面からなる突部を設け、この突部を上記パイプの窓孔に係合させてダクトの嵌合端部をケース本体のパイプ内に組付けることを特徴とし、第3には、合成樹脂製ケース本体に設けられる上記空気流通用のパイプの外端部に円周方向に横長な窓孔とその窓孔からパイプ外端に至るスリットを設ける一方、合成樹脂でブロー成形してなるダクトを、外径が合成樹脂製のケース本体に設けられる空気流通用のパイプの外径にほぼ等しいダクト本体部とこれより小径の嵌合端部で形成し、又この嵌合端部を、上記パイプの内径より小径な長い小径筒部と、ダクト本体部に段部を介して隣接し外径が上記パイプ外端部の内径より若干大きいか又はこれに等しい短かな中径筒部と両者をつなぐテーパ筒部とで形成し、小径筒部の中央部上には高さが上記パイプの内面と小径筒部の外面間の隙間より若干大き来な軸方向のビードを複数周方向に間隔をおいて設け、上記ダクトの嵌合端部の小径筒部上でテーパ筒部との境界線に沿う位置に、後方に傾く正面と外すぼまりな両側面と直立背面からなる突部を設け、この突部を上記パイプの窓孔に係合させてダクトの嵌合端部をケース本体のパイプ内に組付けることを特徴としている。
【0007】
【発明の実施の形態】図1はこの発明をエンジンのエアクリーナに適用した場合の、入口のパイプ13部分に斜視図(出口側は同じなので省略する)を示し、図2はそのX−X線に沿った断面を示すものであり、ケース本体11及びパイプ13は前記のようにポリアミド,ポリエチレン,ポリプロピレン等の合成樹脂で射出成形により一体に形成され、パイプ13は内面が成形金型に対する抜き勾配のため内側から外側に向かってゆるやかに広がっており、外端から所定の距離内側に入った位置に円周方向に横長になった長方形の窓孔13aが設けられ、その外側辺の中央部からパイプ外端に向かってスリット13bが形成されている。
【0008】一方、図3はこの発明に係るダクト14の嵌め合せ端部分の斜視図を示し、図4はそのY−Y線に沿った断面を示すもので、ダクト14はケース本体11と同じ合成樹脂でブロー成形によりケース本体11のパイプ13より若干肉薄に作られ、外径がケース本体11のパイプ13の外径にほぼ等しいダクト本体部14aとパイプ13の内側に挿入される嵌合端部14bからなり、又嵌合端部14bは上記パイプ13の内径より小径で端部全体の8割程度の長さに及ぶ先方の小径筒部14cと、ダクト本体部14aに隣接し外径φ(図4)がパイプ13の外端部の内径d(図2)より若干大きいか又は等しい短かな中径筒部14e及び小径筒部14cと中径筒部14eを結ぶテーパ筒部14dとからなっていて、中径筒部14eとダクト本体部14aの境界には段部14fが形成されている。
【0009】そして、テーパ筒部14dと中径筒部14eを足した軸方向長さは、ケース本体11のパイプ13に設けられたスリット13bの長さに等しくなされており、小径筒部14cの中央部には、表面高さh(図4)が、嵌合端部14bをケース本体11のパイプ13に挿入したとき(図6)、パイプ13の内面とダクトの小径筒部14cの外面間の隙間tより若干大きな所要長さの軸方向のビード15が三つ円周方向に間隔をおいて設けられ、又小径筒部14c上で、テーパ筒部14dとの境界線に沿う位置にはケース本体11のパイプ13に設けられた窓孔13aに係合させる突部16が設けられている。
【0010】この突部16は図3及び図5のように正面はパイプ13に入り易くするために後方に傾いた放物線状の斜面16aをなすと共に両側面は外すぼまりの斜面16bをなし、背面は係止のための直立面16cをなしており、その頂面はダクト本体部14aの外面に揃うようになされている。図3では突部16の配設状態と構成を分り易くするために図1におけるパイプ13の窓孔13aと上下関係を逆にして示した。
【0011】しかして、図3,図4における突部16が下になるようにしてダクト14の嵌合端部14bをケース本体11のパイプ13の内側に挿入していけば、三つの軸方向ビード15の表面がパイプ13の抜き勾配のある内面に徐々に密接していくと共に突部16が正面の斜面16aを介し進入していき、スリット13bの存在のもとにパイプ13の外端部を開きつつ突部16が進行し、図6のようにパイプ13の窓孔13aに係合する。
【0012】その際には、パイプ13の開かれた外端部が元の状態に復元し、その外端部がダクト14の段部14fに突き当たると共に外端部内面がダクトの嵌合端部14bの中径筒部14eの外面に密接することになり、かくて、ダクト14の嵌合端部14bはケース本体11のパイプ13に対し軸方向ビード15と中径筒部14eの密接関係によりガタつくことなく緊密に結合され、又突部16の窓孔13aに対する係合関係によりダクト14の緊密な結合状態が確実に維持される。
【0013】一方、図6の結合状態のもとに、ダクト14を時計方向又は反時計方向に強く回すようにすれば、突部16の両側面は外すぼまりの斜面16bをなしているので、窓孔13aに対する係合関係を解除することができ、ダクト14を引き戻すことにより嵌合部14bをパイプ13から引き抜くことができ、機器のメンテナンスを可能にする。
【0014】図示の例では、ダクト14の嵌合端部14bの長さをケース本体11のパイプ13の長さに一致させたものを示したが、このようにする必要はなくパイプ13より若干短くても長くても差し支えない。又嵌合端部14b上に設ける軸方向のビード15は三つでなく二つでも四つ、それ以上でも差し支えない。更に上述の例では空気処理用の機器としてエアクリーナの場合について説明したが、これに限らずこの発明はエンジンの吸排気系統に付設され消音器等のケース本体にダクトを連結する場合にも適用することができる。
【0015】
【発明の効果】この発明はエアクリーナ等の空気処理用機器におけるダクトの取付装置として、請求項1,2,3のように構成されているので、ブロー成形品でありながら寸法的に精度の保たれているダクトの外面を利用することができるばかりでなくをパイプに結合することができる。さらに請求項1,3のように構成することにより、小径筒部上の複数の軸方向ビードと中径筒部の外面とをケース本体のパイプの内面に密接させているので、取付け状態が安定し、ガタつく恐れなく、騒音を生じない。又請求項2、3のように構成することにより、ダクトとパイプとの結合が確実になり、軸方向に移動することがなく、緊密な結合状態を長期に維持することができ、さらに、ダクトを時計方向又は反時計方向に回すことにより、係合関係を解除することができるので、ダクトの取外しが容易で機器のメンテナンス上有利である。
【出願人】 【識別番号】000151209
【氏名又は名称】株式会社テネックス
【出願日】 平成10年10月19日(1998.10.19)
【代理人】
【公開番号】 特開2000−120961(P2000−120961A)
【公開日】 平成12年4月28日(2000.4.28)
【出願番号】 特願平10−296837