| 【発明の名称】 |
軟質合成樹脂製ホース |
| 【発明者】 |
【氏名】永吉 昭夫
【氏名】永吉 清治
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| 【要約】 |
【課題】可撓性に優れ且つ安定した屈曲性を発揮して長期の使用に耐えることができる軟質合成樹脂製ホースを提供する。
【解決手段】軟質合成樹脂製の内層管の外周面に補強芯材を内装してなる中空螺旋突条を一体に設けると共に中空螺旋突条を含めて内層管の外周全面に軟質合成樹脂製の外層管を層着してなる軟質合成樹脂製ホースにおいて、小幅の合成樹脂製帯状材を内層管の外周面に一定のピッチでもって螺旋状に巻着することによって上記中空螺旋突条を形成していると共に外層管の内周面を直接上記内層管の外周面に一体的に固着して肉厚の薄い可撓性に優れた谷部を形成し、上記中空螺旋突条により形成した山部からこの谷部に向かって緩やかな凹円弧状の傾斜面に形成してホースを屈曲させた際に谷部を常に内側に襞状に座屈するように構成している。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 一定厚みを有する軟質合成樹脂製内層管の外周面に補強芯材を内装した軟質合成樹脂製中空螺旋突条を一体に設けていると共にこの中空螺旋突条を設けている上記内層管の外周全面に一定厚みを有する軟質合成樹脂製外層管を層着してなるホースにおいて、上記中空螺旋突条は内層管の外周面に一定幅を有する合成樹脂製帯状材を一定のピッチ間隔を存して補強芯材上に螺旋状に巻着することにより形成されてあり、この中空螺旋突条上に層着した上記外層管部分によって山部を、中空螺旋突条以外の内層管の外周面に層着した上記外層管部分によって上記山部から緩やかな凹円弧状に湾曲した谷部を形成していることを特徴とする軟質合成樹脂製ホース。 【請求項2】 内層管と外層管との間に中空螺旋突条に交差させて管の長さ方向に平行な複数本の第一補強線材を介在させていると共に、上記中空螺旋突条間の谷部中間部分に上記複数本の第一補強線材上に交差させて第二補強線材を螺旋状に巻着してあり、この第二補強線材によって第一補強線材を内層管の外周面上に押接、固定させていることを特徴とする請求項1記載の軟質合成樹脂製ホース。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は排水用ホースや電気掃除機用ホースとしての使用に適した可撓性に優れた軟質合成樹脂製ホースに関するものである。 【0002】 【従来の技術】可撓性を有するこの種の軟質合成樹脂製ホースとしては図10に示すように、一定厚みを有する内層管21の外周面に一定のピッチを存して補強芯材22を螺旋状に巻着していると共に内層管21の全長に亘って一定厚みの中間管壁層23を層着することにより補強芯材22を被覆した中間管壁層部分で中空螺旋突条24を形成してあり、さらに、該中間管壁層23の外周面に一定厚みを有する外層管25を全長に亘って層着してなる構造のものが知られている。 【0003】このようなホースを製造するには、まず、一定幅を有する半溶融状態の軟質合成樹脂製帯状材を回転成形軸上に先に巻回した帯状材部分の側端部に次に巻回する帯状材部分の対向側端部をオーバラップ、即ち、その一部を重合、融着させながら螺旋状に巻回することによって内層管21を形成し、この内層管21上に補強芯材22を螺旋状に巻装すると共に一定幅を有する半溶融状態の軟質合成樹脂製帯状材を上記同様にその一部を重合させながら螺旋状に巻回して内層管21と一体に融着した中間管壁層23を形成し、さらに、この中間管壁層23上に一定幅を有する半溶融状態の軟質合成樹脂製帯状材をその一部を重合させながら螺旋状に巻回することによって中間管壁層23と一体に融着した外層管25を形成している。 【0004】そして、中間管壁層23及び外層管24の厚みを全長に亘って均一に形成することにより、螺旋状に巻装した上記補強芯材22を被覆している中間管壁層23の部分と外層管24の部分とで山部26を形成していると共に内層管21に重合している中間管壁層23の部分と外層管24の部分とで均一な厚みを有し且つ外周面が平坦谷部27を形成して、上記山部26を節とし谷部27を介して撓み性を発揮させるように構成している。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このような掃除機用ホースによれば、内層管21と外層管25との間に全長に亘って中間管壁層23が設けられているために、ホースに撓み性を発揮させるための重要な構成要素である谷部26の厚みがこの中間管壁層23の存在により厚くなって屈曲に対する抵抗力が増大し、そのため、良好な可撓性、屈曲性を付与することができず、その上、ホースを屈曲させた時に、圧縮力を受ける内側の管壁部においては隣接する山部26、26を節としてこの山部26、26間の谷部27が座屈することにより圧縮力を吸収しながら屈曲するが、該谷部27の厚みが山部26、26間の全長に亘って略一定に形成されているためにその座屈方向が定まらず、図11に示すように、或る谷部分においては外側に、別な谷部分においては内側に屈折してホースの柔軟な屈曲性が損なわれて均一且つ円滑な屈曲を行わせることができないという問題点がある。 【0006】また、ホースの引張強度を増大させるために、内管層21に層着した中間管壁層23を介して複数本の補強線材をホースの長さ方向に複数本、埋設することも行われているが、この場合にはホースの製造時に該補強金属細線が中空螺旋突条間上に架設した状態で張設されるために中間管壁層23の平坦な谷部から浮き上がり、そのため、外層管25を形成するための半溶融状態の軟質合成樹脂製帯状材を中間管壁層23の谷部上に融着させる時に該補強金属細線24が邪魔をして確実な融着、一体化を行うことができなくなり、均質な製品が得られないという問題点が生じることになる。 【0007】さらに、ホースを屈曲させると、ホースの中心線に対して凸弧状に屈曲する外側の管壁には引張応力が発生して該管壁側に埋設している補強金属細線24が緊張して中間管壁層23から浮き上がろうとし、その緊張力によって外層管25が内層管21側から剥離してホースに必要な強度を維持し得なくなると共にホースが損傷して使用に供することができなくなるという問題点があった。 【0008】本発明は上記のような問題点に鑑みてなされたもので、その第1の目的とするところは全長に亘って優れた可撓性と均一で且つ円滑な屈曲性を発揮し得る軟質合成樹脂製ホースを提供するにある。また、本発明の第2のの目的は、内部に長さ方向に複数本の補強金属細線を埋設した場合には、引張時や屈曲時に層間剥離などが生じることなく長期間に亘っての使用に耐えることができる軟質合成樹脂製ホースを提供するにある。 【0009】 【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成するために本発明の請求項1に係る軟質合成樹脂製ホースは、一定厚みを有する軟質合成樹脂製内層管の外周面に補強芯材を内装した軟質合成樹脂製中空螺旋突条を一体に設けていると共にこの中空螺旋突条を設けている上記内層管の外周全面に一定厚みを有する軟質合成樹脂製外層管を層着してなるホースにおいて、上記中空螺旋突条は内層管の外周面に一定幅を有する合成樹脂製帯状材を一定のピッチ間隔を存して補強芯材上に螺旋状に巻着することにより形成されてあり、この中空螺旋突条上に層着した上記外層管部分によって山部を、中空螺旋突条以外の内層管の外周面に層着した上記外層管部分によって上記山部から内方に向かって緩やかな凹円弧状に湾曲した谷部を形成した構造としている。 【0010】上記第2の目的を達成するために、本発明の請求項2に係る軟質合成樹脂製ホースは、上記請求項1に記載のホースにおいて、内層管と外層管との間に中空螺旋突条に交差させて管の長さ方向に平行な複数本の第一補強線材を介在させていると共に、上記中空螺旋突条間の谷部中間部分に上記複数本の第一補強線材上に交差させて第二補強線材を螺旋状に巻着し、この第二補強線材によって第一補強線材を内層管の外周面上に押接、固定させたことを特徴としている。 【0011】 【作用及び効果】請求項1に係る発明によれば、一定厚みの内層管上に螺旋状に巻着している補強芯材部分のみを一定幅を有する合成樹脂製帯状材によって被覆して補強芯材を内装した中空螺旋突条を形成し、この中空螺旋突条と該中空螺旋突条上に層着した外層管部分とにより一定高さの山部を形成している一方、谷部は内層管の外周面に直接、一体に層着した外層管部分によって形成しているので、谷部におけるホースの肉厚が薄く形成されてホースの柔軟性を向上させることができると共に、谷部に対する山部の高さが高くなってホースの外周面を山部から谷部に向かって緩やかな凹円弧状に湾曲した形状に形成することができる。 【0012】従って、ホースを屈曲させた時に、圧縮力が作用するホースの内側管壁においては隣接する山部間の谷部の管壁部が襞状に屈折してホースの屈曲を許容するが、その際、隣接する山部が上記圧縮力によって互いに近接する方向に押圧力を受け、その押圧力が上記凹円弧状に湾曲した管壁部を介して谷部を常にホースの中心に向かわせる方向に作用してホースの内側の全ての谷部をホースの中心側に自動的に且つ正確に襞状に屈折させることができ、一層円滑で且つ優れた可撓性を発揮することができるものである。 【0013】また、請求項2に係る発明によれば、内層管の外周面に突設している隣接する中空螺旋突条部間に架設するようにして管の長さ方向に平行に配設された複数本の第一補強線材は、中空螺旋突条部間の中間部分に螺旋状に巻着した第二補強線材によって内層管上に押し付けられた状態で固定しているので、ホースの製造時においてはこれらの第一、第二補強線材上に外層管形成用軟質合成樹脂製帯状材を螺旋状に巻回しても第一補強線材はその巻回の邪魔になることなく内層管の外周面に全長に亘って外層管形成用軟質合成樹脂製帯状材を融着、一体化させて均一な製品を効率的に製造することができる。 【0014】このホースを長さ方向に引張った場合には全ての第一補強線材にその引張力が作用すると共に、ホースを屈曲させた場合にはその屈曲部の外側に位置する第一補強線材に緊張力が発生していずれの場合も第一補強線材が内層管から浮き上がろうとするが、第一補強線材は第二補強線材によって内層管上に締め付けられて固定されているので浮き上がりが生じるのを強固に抑制することができ、従って、内層管と外層管との間に層間剥離が生じるのを確実に防止することができて長期の使用にもかかわらず、常に所定の強度と良好な可撓性を発揮することができる。 【0015】さらに、ホースを屈曲させた際には、上述したようにその屈曲部の外側に位置するホースの長さ方向に配設した第一補強線材に緊張力が作用して該第一補強線材上に交差している螺旋方向に巻装した第二補強線材との交差部にその緊張力が押し上げ方向の力として働き、この押し上げ力によって交差部に第二補強線材に引張力が発生してホースの内側に連続している該第二補強線材部分により管壁が内側に強制的に引き寄せられ、そのため、ホースを容易に且つ円滑に屈曲させることができる。その上、上述したように谷部は内層管の外周面に外層管を直接、一体に層着することによって形成されているので、谷部の管壁が薄肉となってホースの可撓性、屈曲性が一層良好となる。 【0016】このように、第一補強線材上に交差して螺旋状に巻着した第二補強線材によりホースの可撓性を向上させることができるので、内管層を柔軟性の高い柔らかい合成樹脂材により形成する一方、外管層を内管層よりも硬度の高い合成樹脂材によって形成しても所望の可撓性を有するホースを提供でき、従って、硬度の高い外管層により優れた耐磨耗性を発揮させて擦接による損傷が生じ難い長期の使用に耐えることができるホースを提供することができる。 【0017】 【発明の実施の形態】次に、本発明の具体的な実施の形態を図面に基づいて詳述すると、図1は管壁を段階的に切欠いた軟質合成樹脂製ホースの一部の外観を示し、図2はその一部の拡大断面図であって、内周面が全長に亘って一定径の平坦面1aに形成された内層管1の外周面に中空螺旋突条2を長さ方向に一定のピッチでもって螺旋状に巻着していると共にこの中空螺旋突条2内に合成樹脂製又は金属製の補強芯材3を連続螺旋状に内装してあり、中空螺旋突条2の外周面を含む内層管1の外周面全面に一定厚みを有する外層管4を一体に層着してなるものである。 【0018】上記中空螺旋突条2は図2に示すように、内層管1の外周面に螺旋状に巻装している補強芯材3の巻きピッチの数分の一の一定小幅を有する軟質合成樹脂製帯状材を上記補強芯材3の部分のみを被覆するように巻着してその両側端縁部2b、2bを内層管1の外周面に一体に固着することにより形成している。従って、中空螺旋突条2を被覆した外層管4の部分が内層管1と中空螺旋突条2と該外層管4との厚みの和に等しい高さを有する山部7に形成されてあり、隣接する山部7、7間の管壁部は内層管1の外周面に直接、層着した外層管部分によって谷部8に形成されていると共に山部7から谷部8の中央部に向かう管壁外周面を緩やかな凹円弧状面9に形成している。なお、内層管1と外層管4は軟質塩化ビニル樹脂や軟質オレフィン系樹脂等の軟質合成樹脂よりなるものであり、中空螺旋突条2は軟質合成樹脂に限らず、硬質合成樹脂より形成しておいてもよい。 【0019】このように構成した軟質合成樹脂製ホースを製造するには、一定幅と一定厚みを有する半溶融状態の軟質合成樹脂製帯状材を成形ノズルから押し出しながら成形用回転軸上に螺旋状に巻回すると共に成形用回転軸上を前方に送って内層管1を形成していく。この際、帯状材は成形用回転軸に先に巻回した帯状材部分の一側端部に次に巻回した帯状材部分の他側端部を重合して一体的に融着させながら螺旋状に巻回することにより内層管1を形成するのであり、互いに重合する側端部は中央部にりも薄肉に形成されていて重合した時の厚みが中央部と同一厚みとなるようにしている。 【0020】上記帯状材によって成形用回転軸上に内層管1を形成しながらこの内層管上に補強芯材3を一定のピッチでもって螺旋状に巻回し、さらに、この補強芯材3上にその螺旋ピッチの数分の一の小幅な一定厚みを有する半溶融状態の合成樹脂製帯状材を成形ノズルから押し出しながら螺旋状に巻回して補強芯材3を被覆すると共に該合成樹脂帯状材の両側端部を内層管の外周面に一体に融着することにより補強芯材3を内包した中空螺旋突条2を形成していく。 【0021】さらに、一定幅と一定厚みを有する半溶融状態の軟質合成樹脂製帯状材を成形ノズルから押し出しながら中空螺旋突条2の外周面を含む内層管1の外周面に、先に巻回した帯状材部分の一側端部に次に巻回した帯状材部分の他側端部を重合して一体的に融着させながら螺旋状に巻回することにより外層管4を形成するものである。 【0022】この際、中空螺旋突条2の外周面から内層管1の外周面全面に螺旋状に巻回していく半溶融状態の軟質合成樹脂製帯状材は、中空螺旋突条部の外周面に対応する部分を該外周面に全面的に融着させてホースの山部7を形成すると共に隣接する中空螺旋突条部間の内層管外周面に対応する部分を内層管1の外周面に直接融着させて山部7から内方に緩やかな凹円弧状に湾曲した谷部8を形成するものである。 【0023】上記のように構成した軟質合成樹脂製ホースを湾曲させると、図3に示すように、その屈曲部の外側管壁部においては引張力が作用する一方、内側管壁部においては、隣接する山部間を互いに接近させる方向に圧縮力が作用する。この時、山部7から谷部8の中央部に向かって管壁部を緩やかな凹円弧状面9に形成しているので、上記圧縮力がこの凹円弧状面9に沿って内向き傾斜方向に作用して内側管壁部の全ての谷部8をその中心部からホースの中心方向に向かって確実に襞状に座屈させ、谷部の管壁が薄肉に形成されていることと相まってホースを円滑に屈曲させることができるものである。なお、中空螺旋突条2としては、両側端部2b、2bを内層管1の外周面に一定幅、融着させた構造とする以外に、図4に示すように、蒲鉾形状ないしはトンネル形状に形成してその両側端面を内層管1の外周面に融着、一体化させた構造としておいてもよく、又、全幅に亘って同一厚みに形成することなく、頂部側が厚く、内層管1に向かって徐々に薄くなるように形成しておいてもよい。 【0024】図5〜図7は本発明の別な軟質合成樹脂製ホースの実施例を示すもので、図5は管壁を段階的に切欠いたホースの一部外観図であり、図6、図7はその一部の拡大断面図である。これらの図において、内周面が全長に亘って一定径の平坦面1aに形成された内層管1の外周面に中空螺旋突条2を長さ方向に一定のピッチでもって螺旋状に巻着していると共にこの中空螺旋突条2内に補強芯材3を内装してあり、さらに、中空螺旋突条2に交差するようにしてこの中空螺旋突条2を形成している上記内層管1の外周面に管の長さ方向に平行に複数本の第一補強線材5、5・・5を管の周方向に一定間隔毎に全長に亘って張設していると共に、これらの第一補強線材5上に交差させて隣接する中空螺旋突条部2a、2a間の中央部に該中空螺旋突条2と同一ピッチでもって第二補強線材6を螺旋状に巻着して第一補強線材5を内層管1の外周面上に押し付けてあり、その上から中空螺旋突条2と第一、第二補強線材5、6を被覆するようにして中空螺旋突条2の外周面を含む内層管1の外周面全面に一定厚みを有する外層管4を一体に層着してなるものである。 【0025】上記のように構成したホースにおいて、内層管1と外層管4は軟質塩化ビニル樹脂や軟質オレフィン系樹脂等の軟質合成樹脂により形成されてあり、また、第一、第二補強線材5、6は引張強度の大きい金属細線又は合成樹脂製糸状物を用いている。さらに、中空螺旋突条2に内装されている補強芯材3は合成樹脂製であっても金属製であってもよいが、電気掃除機用ホースとして使用する場合には手元スイッチ用やパワーブラシ駆動用の通電用金属線或いは合成樹脂によって被覆された樹脂被覆金属線を用いる。なお、中空螺旋突条2は軟質合成樹脂製であっても硬質合成樹脂製であってもよい。 【0026】内層管1の外周面に該内層管1の長さ方向に配設されて隣接する中空螺旋突条部2a、2a間に架設状態で張設されている上記複数本の互いに平行な第一補強線材5は、隣接する中空螺旋突条部2a、2a間の中央部、即ち、上記谷部8の中央部において、図7に示すように谷部8の中央部における内層管1上に螺旋状に巻着した第二補強線材6と交差してこの第二補強線材6の巻締力により内層管1の外周面に押し付けられてあり、従って、中空螺旋突条部2aの頂面から隣接する中空螺旋突条部2a、2a間の内層管1の外周面に向かって内方に傾斜した状態で張設されている。そして、この傾斜した第一補強線材5に沿うように上記外層管4が内層管1に層着されて上記凹円弧状に湾曲した谷部8を形成している。 【0027】このように構成した電気掃除機用ホースの製造方法を図8に基づいて説明すると、一定幅と一定厚みを有する半溶融状態の軟質合成樹脂製帯状材1Aを成形ノズルから押し出しながら成形用回転軸10上に螺旋状に巻回すると共に成形用回転軸10上を前方に送って内層管1を形成していく。この際、帯状材1Aは成形用回転軸10に先に巻回した帯状材部分の一側端部に次に巻回した帯状材部分の他側端部を重合して一体的に融着させながら螺旋状に巻回することにより内層管1を形成するのであり、互いに重合する側端部は中央部にりも薄肉に形成されていて重合した時の厚みが中央部と同一厚みとなるようにしている。 【0028】上記帯状材1Aによって成形用回転軸10上に内層管1を形成しながらこの内層管1上に引き続いて2本の補強芯材3、3を一定間隔を存した平行状態でその間隔と同一ピッチ間隔を存して螺旋状に巻回し、さらに、これらの補強芯材3、3上にその螺旋ピッチの数分の一の小幅な一定厚みを有する半溶融状態の合成樹脂製帯状材2Aを成形ノズルから押し出しながら螺旋状に巻回して補強芯材3、3を被覆すると共に該合成樹脂帯状材2Aの両側端部を内層管1の外周面に一体に融着することにより補強芯材3を内包した中空螺旋突条2を形成していく。 【0029】この中空螺旋突条2の形成途上において、予め、成形用回転軸10の外周方に周方向に一定間隔毎に複数本の第一補強線材5、5・・5を成形用回転軸10の長さ方向に平行して配設しておき、これらの第一補強線材5を上記内層管1の形成長さ、即ち、成形用回転軸10上を該成形用回転軸10の先端に向かって進行する内層管1の進行速度に応じて繰り出しながら内層管1上の中空螺旋突条2に交差させて該中空螺旋突条2上に架け渡すように張設すると共にこれらの第一補強線材5の張設に後続して成形用回転軸10の外側方から上記2本の補強芯材3、3と同一間隔でもって並設している2本の第二補強線材6、6を補強芯材3、3と同一ピッチでもって内層管1の外周面における隣接する中空螺旋突条部2a、2a間の中央部上にそれぞれ螺旋状に巻回することにより、該第二補強線材6によって中空螺旋突条部2a、2a間に架設状態に張設している第一補強線材5の中央部を中空螺旋突条部2a、2a間の上記内層管1の外周面に巻き締めするように押接させ、第一補強線材5を中空螺旋突条部2aの頂面から中空螺旋突条部2a、2a間の中央部における内層管1の外周面に向かって内方に傾斜した状態にする。 【0030】さらに、第二補強線材6の上記螺旋巻き工程に引き続いて一定幅と一定厚みを有する半溶融状態の軟質合成樹脂製帯状材4Aを成形ノズルから押し出しながら中空螺旋突条2の外周面を含む内層管1の外周面に、先に巻回した帯状材部分の一側端部に次に巻回した帯状材部分の他側端部を重合して一体的に融着させながら螺旋状に巻回することにより外層管4を形成するものである。 【0031】この際、中空螺旋突条2の外周面から内層管1の外周面全面に螺旋状に巻回していく半溶融状態の軟質合成樹脂製帯状材4Aは、中空螺旋突条部2aの外周面に対応する部分を該外周面に全面的に融着させてホースの山部7を形成すると共に隣接する中空螺旋突条部2a、2a間の内層管外周面に対応する部分を該中空螺旋突条部2aから内層管1の外周面に向かって傾斜した上記第一補強線材5に案内されて該第一補強線材5に沿って中空螺旋突条部2aから緩やかな凹円弧状に湾曲しながら内層管1の外周面に融着させ、ホースの上記谷部8を形成するものである。 【0032】このように、予め、内層管1の外周面に該管の長さ方向に平行に配設する複数本の第一補強線材5を螺旋状に巻回する第二補強線材6によって中空螺旋突条部2aから隣接する中空螺旋突条部2a、2a間の中央部の内層管1の外周面上に押し付けた状態にしたのち、この上から半溶融状態の軟質合成樹脂製帯状材4Aを巻回するので、第一補強線材5は何らその帯状材4Aの邪魔になることなく、また、帯状材4Aによって第一補強線材5を内層管1側に強制的に押し付けさせることなく、該帯状材4Aを円滑且つ確実に内層管1の外周面に融着させることができるものである。なお、半溶融状態の軟質合成樹脂製帯状材4Aを螺旋状に巻回する時に、上述したように先に巻回した帯状材部分の一側端部に次に巻回する他側端部を重合する方法以外に、一半部上に他半部を重合させてもよく、要するに、全長に亘って略同一厚みの外層管4を形成すればよい。 【0033】また、上記軟質合成樹脂製ホースの製造方法において、内層管1の外周面に2本の補強芯材3、3を一定間隔を存した平行状態でその間隔と同一ピッチ間隔を存して螺旋状に巻回したが、1本の補強芯材3を一定の螺旋ピッチでもって内層管1上に巻回してもよく、中空螺旋突条2を構成する軟質合成樹脂製帯状材2A及び第二補強線材6についても同様である。 【0034】こうして得られた補強線材埋入軟質合成樹脂製ホースを湾曲させると、図9に示すように、その屈曲部の外側に位置する第一補強線材5に長さ方向に緊張力が発生して内層管1から浮き上がろうとするが、この第一補強線材5は第二補強線材6によって隣接する中空螺旋突条部2a、2a間の中央部における内層管1の外周面上に巻き締め状態に固定されているので、浮き上がりが防止されて外層管4が内層管1から剥離するようなことはなく、その上、第一補強線材5の長さ方向の緊張力が第二補強線材5の長さ方向、即ち、ホースの径方向に、屈曲したホースの内側から外側に向かって同図の矢印で示すように引張力として作用し、ホースの内側において隣接する中空螺旋突条2a、2aを節として該中空螺旋突条部2a、2a間の中間部を内側に確実に襞状に屈折させ、ホースの谷部の肉厚が薄く且つ該谷部が内方に向かって円弧状に湾曲していることと相まってホースの屈曲を軽快且つ安定した形態で行わせることができるものである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000114994 【氏名又は名称】ユーシー産業株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年10月14日(1998.10.14) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100103975 【弁理士】 【氏名又は名称】山本 拓也
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| 【公開番号】 |
特開2000−120945(P2000−120945A) |
| 【公開日】 |
平成12年4月28日(2000.4.28) |
| 【出願番号】 |
特願平10−309457 |
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