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【発明の名称】 バッグを用いたガス遮断工法
【発明者】 【氏名】秋山 惠男

【氏名】毛利 昭仁

【氏名】大川 増敏

【氏名】小峰 高志

【氏名】山口 雅仁

【要約】 【課題】既設管路、特に高圧管路を補修する場合に、作業領域内にガスが流入しないバッグを用いたガス遮断工法及びバッグ装置を提供すること。

【解決手段】管路1における補修対象箇所の上流の所要位置に、小径の連通孔を設け、次に、上記連通孔より管路1内に、第1バッグ41と第2バッグ42とで構成される2連式バッグ4を管路の上流側に向けて導入して該2連式バッグ4を膨張させ、その後、第1バッグと第2バッグとの間の空間部に流れ込むガスを管路外へ排出させるようにする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 既設管路を修理する際に、該管路の補修対象箇所の上流側に膨張・収縮可能なバッグを導入し、該バッグを膨張させてガスの流通を遮断するバッグを用いたガス遮断工法において、上記管路における補修対象箇所の上流の所要位置に、小径の連通孔を設け、次に、上記連通孔より管路内に、第1バッグと第2バッグとで構成される2連式バッグを管路の上流側に向けて導入して該2連式バッグを膨張させ、その後、第1バッグと第2バッグとの間の空間部に流れ込むガスを管路外へ排出させるようにすることを特徴とするバッグを用いたガス遮断工法。
【請求項2】 上記2連式バッグは、前段に第1バッグと、後段に第2バッグとを有し、また前記第1バッグ内に一端が臨み,他端がエアポンプに連通する第1エア通路と、前記第2バッグ内に一端が臨み,他端がエアポンプに連通する第2エア通路とを設けて、それぞれのバッグが独立して膨張・伸縮可能とし、さらに第1バッグと第2バッグとの間の空間部に一端が臨むガス排出通路を設けてなることを特徴とするバッグ装置。
【請求項3】 請求項2記載のガス排出通路の他端側を、活性炭を内層した脱臭装置に連通し、さらに前記脱臭装置にブロアを連通し、前記第1バッグと第2バッグとの空間部に滞留するガスを脱臭して大気に強制排出させることを特徴とする請求項1記載のガス遮断工法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特に高圧管路を流通するガスをバッグを用いて遮断するガス遮断工法及びガス遮断装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、地中に敷設されているガス管路の補修を行う手段の一例として、図4に示すような工法が行われている。まず、漏洩等が発生している補修対象箇所の周辺を開削して、作業ピットを形成する。次に補修対象箇所Xの上流側及び下流側に、エアバッグAを管路L内に導入するための連通孔Bを開口し、該連通孔BよりエアバッグAを収縮した状態で管路内に導入し、導入完了後に該エアバッグAを管路内で膨張させてガスの流通を遮断する。そして前記エアバッグAの位置より外側に、バイパス管Cを形成するための連通孔Dを形成し、該連通孔Dをバイパス管Cで結びガスの供給を確保した後に補修作業を行う。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで上述した補修工法を高圧管に適応した場合、ガス圧が高いため、バッグでシールしきれない場合がある。そのため、バッグを越えたガス(越しガス)が補修箇所に流入し、作業が大変危険になる。さらにガスが重比重の場合、ガスが作業ピット内に沈殿し、作業者にさらなる危険性を与えることになる。
【0004】本発明は、このような事情に対処するために提案されたもので、既設管路、特に高圧管路を補修する場合に、作業領域内にガスが流入しないバッグを用いたガス遮断工法及びバッグ装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、請求項1記載の遮断工法は、既設管路を修理する際に、該管路の補修対象箇所の上流側に膨張・収縮可能なバッグを導入し、該バッグを膨張させてガスの流通を遮断するバッグを用いたガス遮断工法において、上記管路における補修対象箇所の上流の所要位置に、小径の連通孔を設け、次に、上記連通孔より管路内に、第1バッグと第2バッグとで構成される2連式バッグを管路の上流側に向けて導入して該2連式バッグを膨張させ、その後、第1バッグと第2バッグとの間の空間部に流れ込むガスを管路外へ排出させるようにすることを特徴とする。
【0006】請求項2記載のバッグ装置は、前段に第1バッグと、後段に第2バッグとを有し、また前記第1バッグ内に一端が臨み,他端がエアポンプに連通する第1エア通路と、前記第2バッグ内に一端が臨み,他端がエアポンプに連通する第2エア通路とを設けて、それぞれのバッグが独立して膨張・伸縮可能とし、さらに第1バッグと第2バッグとの間の空間部に一端が臨むガス排出通路を設けてなることを特徴とする。
【0007】請求項3記載の発明は、請求項2記載のガス排出通路の他端側を、活性炭を内層した脱臭装置に連通し、さらに前記脱臭装置にブロアを連通し、前記第1バッグと第2バッグとの空間部に滞留するガスを脱臭して大気に強制排出させることを特徴とする。
【0008】
【作用】請求項1記載の発明によると、第1バッグと第2バッグとで構成される2連式バッグを管路内に導入し、バッグを膨張させてガスを遮断する。そして仮にガスが第1バッグを越えて第1バッグと第2バッグとの間の空間部に流入した場合でも、この越ガスを管路外へ排出するようにする。そのため、補修作業領域にガスが流れ込むことはなく、作業の安全性が確保される。
【0009】請求項2記載の発明によると、管路内に導入するエアバッグは第1バッグ,第2バッグの2連式になっているため、ガスの遮断効率を高くすることができる。また、上記第1バッグ,第2バッグは、それぞれ独立したエア通路で膨張・収縮するため、仮にどちらか一方が破損した場合でも、他方に影響することはない。さらに、仮にガスが第1バッグを越えて第1バッグと第2バッグとの間の空間部に流入した場合でも、この越ガスをガス排出通路より管路外へ排出することができる。
【0010】請求項3記載の発明によると、排出通路より排出されるガスは、脱臭装置を通過して排出されるため、TBM,DMS,THT等の付臭剤が除去されて排出されるようになる。そのため、工事現場周辺の住民等から苦情がでることはない。また、脱臭装置にブロアを連通させているため、負圧効果により、ガスが確実に強制排出されるようになる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。図1は、本発明のガス遮断工法の模式図である。図中符号1は、補修対象の既設高圧管路1で、該高圧管路1の所要箇所を補修するために補修箇所の上流側及び下流側を遮断し、バイパス管2を遮断位置より上流,下流に連通させ、補修作業を行う。
【0012】まず、高圧管路1の補修箇所の上流側及び下流側の連通孔11に、バッグ導入装置3を設置する。前記連通孔穴11は、放散管等を取り外した既存の開口孔、または新たに穿孔した開口孔のどちらでもよい。また、前記バッグ導入装置3は、図2に示すように、高圧管路1に設置される台座31と、該台座31に設けられるシャッター装置32と、2連式バッグ導入パイプ34aと、バッグ導入パイプ33aとで構成されている。
【0013】そして前記台座31には、2連式バッグ導入パイプ孔34と、バッグ導入パイプ孔33とがそれぞれ対向傾斜して開口されており、高圧管路1の下流側に設置される台座31(図2のもの)では、高圧管路1の下流側へ向けて2連式バッグ導入パイプ34aが開口しており、また高圧管路1の上流側へ向けてバッグ導入パイプ孔33が開口している。また、図示しないが、高圧管路1の上流側に設置される台座31は、高圧管路1の上流側へ向けて2連式バッグ導入パイプ34aが開口しており、また高圧管路1の下流側へ向けてバッグ導入パイプ孔33が開口している。このようにすることで、それぞれのバッグが管路1の上流側及び下流側へスムーズに導入されるようになる。
【0014】次に上述した2連式バッグ4を図3を用いて詳しく説明する。図に示すように、2連式バッグ4は、前段に第1バッグ41と、後段に第2バッグ42とを有している。この第1バッグ41と第2バッグ42とはゴム引ナイロン基布等のある程度弾性力を有した材質で形成されており、収縮時にはフラッグ状にたたまれている。
【0015】前記第1バッグ41には、一端が第1バッグ21内部に臨み、他端がエアポンプに連通する第1エアホース43が気密を保持して接続されており、該第1エアホース43からのエアの供給・吸引で第1バッグ41は膨張・収縮するように構成されている。また、前記第2バッグ42も同様に、一端が第2バッグ42内部に臨み、他端がエアポンプに連通する第2エアホース44が気密を保持して接続されており、該第2エアホース44からのエアの供給・吸引で第2バッグ42は膨張・収縮するように構成されている。
【0016】さらに、前記第1バッグ41と前記第2バッグ42との間に一端が突出する吸引ホース45が配置されている。この吸引ホース45を設けることにより、第1バッグ41と第2バッグとの間の空間部に流れ込んだガスを管外へ排出することができる。そのため、補修区間にガスが流れ込むことなく、作業危険性を回避することができるようになる。
【0017】このように2連式バッグを第1バッグ41,第2バッグ42により構成することにより、管路内のガスの流通遮断を向上することができる。また、上記第1バッグ41,第2バッグ42は、それぞれ独立したエアホース23,24で膨張・収縮するため、仮にどちらか一方が破損した場合でも、他方に影響することはない。さらに、第2エアホース44内に第1エアホース43、及び第2エアホース43内に吸引ホース45を挿通して配置しているため、外見状1本のホースしか存在せず、吸引ホース45及び第1エアホース43が管路内においてバッグに干渉することはなく、第1バッグ41と第2バッグ42とは管路内壁面に適正に密着する。
【0018】次に上述のように構成されるバッグを用いたガス遮断工法を図1を用いて詳しく説明する。まず高圧管路1の上流側に設置されたバッグ導入装置3より、シャッター装置32を開き、2連式バッグ導入パイプ34aを用いて2連式バッグ4を管路1の上流側へ導入する。次に同じくバッグ導入装置3より、バッグ導入パイプ33aを用いて通常のバッグ5を管路1の下流側へ向けて導入する。そして図示しないエアポンプを用いて第1バッグ41を膨張させ、次に第2バッグ42を膨張させる。次に、エアポンプを用いてバッグ5を膨張させる。
【0019】同じく高圧管路1の下流側に設置されたバッグ導入装置3より、シャッター装置32を開き、2連式バッグ導入パイプ34aを用いて2連式バッグ4を管路1の下流側へ導入する。次に同じくバッグ導入装置3より、バッグ導入パイプ33aを用いて通常のバッグ5を管路1の上流側へ向けて導入する。そして図示しないエアポンプを用いて第1バッグ41を膨張させ、次に第2バッグ42を膨張させる。次に、エアポンプを用いてバッグ5を膨張させる。
【0020】これにより高圧管路1内のガスは遮断されるため、ガスはバイパス管2を流通して下流側へ供給されるようになる。また、高圧管路内のガス圧は高いことから、前記第1バッグ41でシールしきれず、第1バッグ41を越えて第1バッグと第2バッグ42との間の空間部に流入することがある。しかしこれらの越ガスは吸引ホース45により管路外へ排出される。
【0021】次に上記吸引ホース45の他端を脱臭装置6の下部に連通させる。この脱臭装置6は円筒状の本体内に活性炭等の脱臭材(吸着剤)が充填されている。また脱臭装置の上部を排気管7に連通し、該排気管7にはブロア8が装備されている。これによりブロア8を駆動すると、負圧効果により脱臭装置6内が負圧化され、結果として吸引ホース45内のガスを排出することになる。ここで吸引ホース45内を流通するガスは脱臭装置6を通過するため、活性炭によりTBM,DMS,THT等の付臭剤が除去されて排出され、工事現場周辺の住民等から苦情がでることはない。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発明によると、第1バッグと第2バッグとで構成される2連式バッグを管路内に導入し、バッグを膨張させてガスを遮断する。そして仮にガスが第1バッグを越えて第1バッグと第2バッグとの間の空間部に流入した場合でも、この越ガスを管路外へ排出するようにする。そのため、補修作業領域にガスが流れ込むことはなく、作業の安全性が確保される。
【0023】請求項2記載の発明によると、管路内に導入するエアバッグは第1バッグ,第2バッグの2連式になっているため、ガスの遮断効率を高くすることができる。また、上記第1バッグ,第2バッグは、それぞれ独立したエア通路で膨張・収縮するため、仮にどちらか一方が破損した場合でも、他方に影響することはない。さらに、仮にガスが第1バッグを越えて第1バッグと第2バッグとの間の空間部に流入した場合でも、この越ガスをガス排出通路より管路外へ排出することができる。
【0024】請求項3記載の発明によると、排出通路より排出されるガスは、脱臭装置を通過して排出されるため、TBM,DMS,THT等の付臭剤が除去されて排出されるようになる。そのため、工事現場周辺の住民等から苦情がでることはない。また、脱臭装置にブロアを連通させているため、負圧効果により、ガスが確実に強制排出されるようになる。
【出願人】 【識別番号】000238636
【氏名又は名称】武陽ガス株式会社
【識別番号】000141082
【氏名又は名称】株式会社関配
【識別番号】391000841
【氏名又は名称】大肯精密株式会社
【出願日】 平成10年9月11日(1998.9.11)
【代理人】 【識別番号】100063565
【弁理士】
【氏名又は名称】小橋 信淳
【公開番号】 特開2000−88177(P2000−88177A)
【公開日】 平成12年3月31日(2000.3.31)
【出願番号】 特願平10−258678