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【発明の名称】 水取り用キャップおよびその水取り方法
【発明者】 【氏名】加藤 昌宏

【氏名】高松 延久

【氏名】水谷 茂

【氏名】加藤 晃士

【要約】 【課題】都市ガス本管内に溜まった水を容易に抜き取るため、ガス管路に固定されるサドル型分岐継手に取り付ける水取り用キャップおよび水取り方法を提供する。

【解決手段】ガス本管の外周面に固定されるサドル型分岐継手に着脱可能に螺着される胴部と、該胴部の内部と連通し該胴部の上方に延出する円筒体を具備することを特徴とする水取り用キャップ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ガス本管の外周面に固定されるサドル型分岐継手に着脱可能に螺着される胴部と、該胴部の内部と連通し該胴部の上方に延出する円筒体を具備することを特徴とする水取り用キャップ。
【請求項2】 ガス本管の水溜まり個所の外周に、分岐口を有するサドル型分岐継手を固定し、穿孔手段によりガス本管を穿孔した後、上方に延出する円筒体を具備する胴部を有する水取り用キャップを前記サドル型分岐継手に装着し、この状態においてガス本管内の水を前記サドル型分岐継手と前記水取り用キャップを介して外部に排出した後、前記水取り用キャップを外して閉塞用キャップを前記サドル型分岐継手に装着することを特徴とするガス本管内の水取り方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリエチレンなどの熱可塑性樹脂製の都市ガス本管内に溜まった水を排出するため、ガス管路に固定されるサドル型分岐継手に取り付ける水取り用キャップおよびその水取り方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、都市ガス本管の施設にあたっては水取り器を設ける場合がある。都市ガスは若干水分を含有しているので、図5に示すように都市ガス本管10の各所に水取り器11を設けて水をこれに集めている。この水取り器11の水溜め部には排水管12が連通されて、排水管12から水取り器11に溜まった水を排出除去するようになっている。水を除去する方法としては、排水管12の端部にポンプ等の吸引装置13を配設し、吸引装置13の力で水を吸引する方法が一般的に行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように予め水取り器11を管路に配管しておく方法では、図6に示すように水取り器11の左右に接続する本管10、10が誤って傾いて配管され、特に水取り器11が管路上で高い位置レベルとなった場合、都市ガスに含有される水が水取り器11に上手く溜まらず、別の低い配管個所に溜まってしまう不都合が生じる。その様になった場合に吸引装置13で幾ら吸引しても水を除去することはできなくなり、結果的に都市ガスの供給不良を起こしてしまう。また、配管時には水取り器11を水平に接続されていても、その後の振動や地盤沈下などで水取り器11の位置レベルがずれて管路上で高い位置レベルになってしまうと、前述と同様な不具合が生じてしまう。
【0004】一方、予め水取り器11を管路に配管せずに、水の差し込み侵入が生じてガスの供給不良が発生した場合には、水の侵入個所を特定し、その水溜まり個所の上流と下流間にバイパス路を設置した後、管を切断し、ティー等を用いて水取り器を設置して排出を行っている。その場合には、水取り器の設置、撤去のため、■大規模な掘削が必要である、■バイパス路を設置する必要がある、■切断、接続工事が必要である、■都市ガスの一時遮断を伴うため需要家へのアナウンスが必要となる等々、大規模な工事となってしまう。
【0005】本発明は上記の問題点を解消して、水溜まり個所で容易に水の抜き取りができる水取り用キャップおよび水取り方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、ガス本管の外周面に固定されるサドル型分岐継手に着脱可能に螺着される胴部と、該胴部の内部と連通し該胴部の上方に延出する円筒体を具備する水取り用キャップである。また、ガス本管の水溜まり個所の外周に、分岐口を有するサドル型分岐継手を固定し、穿孔手段によりガス本管を穿孔した後、上方に延出する円筒体を具備する胴部を有する水取り用キャップを前記サドル型分岐継手に装着し、この状態においてガス本管内の水を前記サドル型分岐継手と前記水取り用キャップを介して外部に排出した後、前記水取り用キャップを外して閉塞用キャップを前記サドル型分岐継手に装着するガス本管内の水取り方法である。
【0007】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の一実施例を示す水取り用キャップの半断面図であり、図2はその水取り用キャップをサドル型分岐継手に装着した半断面図であり、また図3は水取り用キャップを用いて行う施工状態図の一例である。さらに図4は水取り作業後に閉塞用キャップを装着した施工状態図の一例である。図2に示すサドル型分岐継手20は、軸孔21を備えた本体22と、本体の下端に設けられ、軸孔21に連通する同心円状の分岐口23を形成したサドル部24と、本体上端部に被せて螺着され、内側に本体上面に接合するOリング31を備えた後述する閉塞用キャップ30とよりなっている。
【0008】サドル型分岐継手20は以上のように構成され、都市ガス本管へ接続する際には次のようにして行う。先ず、都市ガス本管の水溜まり個所を検出し、その個所の周囲を掘削した後、サドル部24を都市ガス本管10にあてがいクランプで固定した後、コネクターピン25にコントローラのケーブルを接続し、サドル部24に埋め込まれたワイヤー26に通電して電気融着接続を行う。次に閉塞用のキャップ30を本体22から外し、穿孔手段として穿孔工具を本体22に取り付けて都市ガス本管10に穿孔する。次に、ノーブロー工法を適用し、ノーブローバックを本体22に装着した状態で穿孔工具を取り外し(図示せず)、本体22の上端部に水取り用キャップ1を装着する。なお、以上に説明したノーブローバックを用いる等のノーブロー工法は、本管の分岐作業等において広く使用されている公知技術であるので、詳細な説明は省略する。
【0009】また、穿孔手段として穿孔工具を使用する代わりに、本体22の内部に軸孔21にネジによって螺合して回動かつスライド可能に進退するカッターを予め装着しておいてもよい(図示せず)。この場合には、ネジのリードによりカッターを捩じ込んで回転させるとカッターが推進し都市ガス本管10を穿孔する。穿孔後は逆回転させてカッターを後退させて本体22から外す。
【0010】ここで、水取り用キャップ1は、胴部2と胴部2の上方に延出する円筒体3を有する。尚、胴部2と円筒体3は別々に射出成形および押出し成形で形成した後、バット融着等の熱融着により両者を接合する。胴部2の内周には、サドル型分岐継手20と着脱可能とするためネジ2aを有しており、該ネジ2aでサドル型分岐継手20の本体22に着脱可能に螺着できる。円筒体3と胴部2は内部で連通しており、後述する水取り作業を可能にしている。さらに、水取り用キャップ1の内側には0リング4を備え、本体22の上端部に被せて螺着したときに、本体22の一端面に圧着して外部とのシールを行う。
【0011】次に水取り用キャップ1の円筒体3の中にホース等の排水管12を挿入し、本体22の分岐口23を通って都市ガス本管10内部に排水管12を挿通させる。この状態で都市ガス本管10内に溜まっている水をポンプなどの吸引装置13により吸引し排出する。地中の掘削深さが深く、これに対して円筒体3の長さが短い場合には、円筒体3を延長するために、円筒体3の一端と延長管14の一端を継手15で接続してもよい。
【0012】水取り作業後、水取りキャップ1を取り外し、その後、閉塞用キャップ30を本体上端部に螺着しシールする。長期間の使用によるクリープ、あるいは継手嵌合部の寸法精度が悪く、シール性が十分に得られないようなことが無いように、閉塞用キャップ30のネジによるシールに加えてOリング31によりシール性を維持できるようにしている。
【0013】
【発明の効果】以上のごとく本発明は、水取り用キャップを使用することにより、水溜まり箇所の掘削範囲を小さく抑えることができ、かつ水取り器を配管施工しなくて済むために水取り作業が容易に行うことができる。
【出願人】 【識別番号】000005083
【氏名又は名称】日立金属株式会社
【識別番号】000221834
【氏名又は名称】東邦瓦斯株式会社
【出願日】 平成10年9月18日(1998.9.18)
【代理人】
【公開番号】 特開2000−88174(P2000−88174A)
【公開日】 平成12年3月31日(2000.3.31)
【出願番号】 特願平10−264445