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【発明の名称】 マリンホース及びマリンホース管理システム
【発明者】 【氏名】矢崎 文彦

【要約】 【課題】点在して架設されるマリンホースの管理をリアルタイムに行うことができるマリンホース管理システムを提供する。

【解決手段】管理対象となるマリンホース1にトランスポンダを装着し、各地域に1つ以上設けた端末装置3A〜3Cによってマリンホース1のトランスポンダをアクセスしてIDコードを読み出し、そのマリンホース1の架設場所及び架設期間を表す履歴情報とIDコードを含む個別更新情報を、通信網7A〜7Cを介して管理装置6へ転送する。管理装置6は、管理対象となる全てのマリンホース1の製造情報、履歴情報を蓄積すると共に、端末装置3から受信した個別更新情報に基づいて、履歴情報を更新し、操作員の指定した特定のマリンホース1の製造情報及び履歴情報を表示する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 水中構造物に固定或いは浮遊させて船舶等から流体を移送するマリンホースにおいて、所定情報を記憶する情報記憶手段と、該情報記憶手段に記憶された情報を読み出す情報読み出し手段とを有し、該情報読み出し手段にワイヤレスでアクセスできるトランスポンダを備えたことを特徴とするマリンホース。
【請求項2】 前記情報記憶手段が記憶する情報は、少なくともマリンホースを識別するための個々のマリンホースに固有の識別情報を含んでいることを特徴とする請求項1記載のマリンホース。
【請求項3】 前記情報記憶手段が記憶する情報は、少なくともマリンホースに取り付けられたトランスポンダを識別するための個々のトランスポンダに固有の識別情報を含んでいることを特徴とする請求項1記載のマリンホース。
【請求項4】 前記トランスポンダは、電磁波を受信する受信手段と、該受信した電磁波のエネルギーを電気エネルギーに変換するエネルギー変換手段と、前記情報読み出し手段が前記情報記憶手段から読み出した情報を電磁波によって送信する送信手段とを有すると共に、前記トランスポンダは前記エネルギー変換手段によって得られた電気エネルギーによって動作することを特徴とする請求項1,2又は3記載のマリンホース。
【請求項5】 水中構造物に固定或いは浮遊させ船舶等から流体を移送するマリンホースの管理システムであって、所定情報を記憶する情報記憶手段と、該情報記憶手段に記憶された情報を読み出す情報読み出し手段とを有し、該情報読み出し手段にワイヤレスでアクセスできるトランスポンダを備えた複数のマリンホースと、前記トランスポンダと通信可能であり前記トランスポンダが発信する情報を受信して管理装置に転送する端末装置と、該端末装置から転送された情報に基づいて前記マリンホースを管理する前記管理装置とからなることを特徴とするマリンホース管理システム。
【請求項6】 前記端末装置は、前記トランスポンダにアクセスして情報を読み出す情報読み出し手段と、前記トランスポンダに情報を入力する情報入力手段と、前記管理装置に情報を送信する送信手段とを備え、前記管理装置は、前記端末装置が発信する情報を受信する受信手段と、該受信した情報を記憶する記憶手段と、該記憶手段が記憶している情報を新たに受信した情報に基づいて更新する情報更新手段と、前記記憶手段が記憶する情報を表示する情報表示手段とを備えていることを特徴とする請求項5記載のマリンホース管理システム。
【請求項7】 前記管理装置の記憶手段が記憶する情報は、マリンホースを識別する識別情報、個々のマリンホースの製造情報、及びマリンホースの履歴情報を含んでいることを特徴とする請求項5又は6記載のマリンホース管理システム。
【請求項8】 前記トランスポンダは、電磁波を受信する受信手段と、該受信した電磁波のエネルギーを電気エネルギーに変換するエネルギー変換手段と、前記情報読み出し手段が前記情報記憶手段から読み出した情報を電磁波によって送信する送信手段とを有すると共に、前記トランスポンダは前記エネルギー変換手段によって得られた電気エネルギーによって動作することを特徴とする請求項5記載のマリンホース管理システム。
【請求項9】 前記端末装置は、前記マリンホースのトランスポンダをアクセスして識別情報を読み出す識別情報読み出し手段と、該識別情報を有するマリンホースの少なくとも現時点における架設場所及び架設期間を表す履歴情報を入力するための履歴情報入力手段と、個々のマリンホース毎に前記識別情報と履歴情報とを含む個別更新情報を作成し、該個別更新情報を前記通信網を介して送信する送信手段とを備え、前記管理装置は、管理対象となる全てのマリンホースの製造情報を前記識別情報に対応付けて記憶する製造情報記憶手段と、管理対象となる全てのマリンホースの履歴情報を前記識別情報に対応付けて記憶する履歴情報記憶手段と、通信網を介して各端末装置から前記個別更新情報を受信する受信手段と、該受信手段により受信した個別更新情報に基づいて、前記履歴情報記憶手段に記憶されている履歴情報を更新する履歴情報更新手段と、操作員が指定した特定のマリンホースの製造情報及び履歴情報を表示する情報表示手段とを備えていることを特徴とする請求項5記載のマリンホース管理システム。
【請求項10】 前記トランスポンダに代えて、トランスポンダに固有の識別情報を記憶した情報記憶手段と、該情報記憶手段に記憶されている情報を読み出す情報読み出し手段とを有すると共に、ワイアレスで前記情報記憶手段にアクセスできるトランスポンダを用い、前記端末装置に、トランスポンダに固有の識別情報と該トランスポンダが装着されたマリンホースのセリアルナンバーとを対応付けた対応テーブルと、該対応テーブルに基づいて、前記トランスポンダから読み出した識別情報を前記セリアルナンバーに変換する変換手段とを備えると共に、前記端末装置の送信手段は、個々のマリンホース毎にセリアルナンバーと履歴情報とを含む個別更新情報を作成し、該個別更新情報を前記通信網を介して送信し、前記管理装置は、識別情報としてセリアルナンバーを用いることを特徴とする請求項9記載のマリンホース管理システム。
【請求項11】 前記トランスポンダに代えて、トランスポンダに固有の識別情報を記憶した情報記憶手段と、該情報記憶手段に記憶されている情報を読み出す情報読み出し手段とを有すると共に、ワイアレスで前記情報記憶手段にアクセスできるトランスポンダを用い、前記管理装置に、トランスポンダに固有の識別情報と該トランスポンダが装着されたマリンホースのセリアルナンバーとを対応付けた対応テーブルと、該対応テーブルに基づいて、前記個別更新情報に含まれるトランスポンダに固有の識別情報を前記マリンホースのセリアルナンバーに変換する変換手段とを備えると共に、前記管理装置は、識別情報としてマリンホースのセリアルナンバーを用いることを特徴とする請求項9記載のマリンホース管理システム。
【請求項12】 前記製造情報は製造図面を含むことを特徴とする請求項9乃至11の何れかに記載のマリンホース管理システム。
【請求項13】 前記管理装置に、操作員が指定した特定のマリンホースの架設場所及びその近辺の地図或いは写真を表示する架設場所表示手段を設けたことを特徴とする請求項9乃至11の何れかに記載のマリンホース管理システム。
【請求項14】 前記管理装置に、操作員が指定した特定地域におけるマリンホースの架設状況を表示する架設状況表示手段を設けたことを特徴とする請求項9乃至11の何れかに記載のマリンホース管理システム。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主としてタンカー等の船舶から陸地に或いは陸地から船舶に向けて流体、特に油等を海中或いは水中等において移送するマリンホースの管理システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、タンカーによって油等の流体を運搬する場合において、タンカーに流体を荷積みする作業及び荷下ろしする作業は、一般にタンカーが沖合に係船されている状態で行われる。このため、海上や海中に接地した多数のマリンホースを連結して構成したホースラインによって、油等の流体の荷積みや荷下ろしを行っている。
【0003】また、この様に海上や海中に接地したマリンホースが破損すると、油等が流出して周辺地域に大きな環境破壊を引き起こし、社会的な大問題となってしまう。このため、前述のようなホースラインに用いるマリンホースの点検及び管理は非常に重要であり、複数の管理作業員の手によって定期的に行われている。
【0004】また、このようなマリンホースは高価であるため、船舶輸送会社等の団体単位で購入されることが多く、港等の船舶の係留地に固定して架設されるなど必要に応じて使用されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、同一港湾内には多数の団体の輸送船舶(タンカー)が停泊しているためマリンホースが混在してしまうことが多々あり、また、異なる港湾に点在することもあるので、各団体は、自己の所有するマリンホースの架設場所の管理を的確に行えないことがあった。
【0006】さらに、マリンホースは、その単価が高価であるため、傷みを生じたときには修理して用いられるのが普通であり、各マリンホースにおける修理内容等の管理も行う必要があったが、この管理にも非常に多大な手間を要していた。
【0007】本発明の目的は上記の問題点に鑑み、点在して架設されるマリンホースの管理をリアルタイムに行うことができるマリンホース及びマリンホース管理システムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達成するために請求項1では、水中構造物に固定或いは浮遊させて船舶等から流体を移送するマリンホースにおいて、所定情報を記憶する情報記憶手段と、該情報記憶手段に記憶された情報を読み出す情報読み出し手段とを有し、該情報読み出し手段にワイヤレスでアクセスできるトランスポンダを備えたマリンホースを提案する。
【0009】該マリンホースにはトランスポンダが装着され、トランスポンダをアクセスすることにより情報記憶手段内に記憶されている所定情報を読み出すことができ、この情報を用いて個々のマリンホースの管理を行うことができる。
【0010】また、請求項2では、請求項1記載のマリンホースにおいて、前記情報記憶手段が記憶する情報は、少なくともマリンホースを識別するための個々のマリンホースに固有の識別情報を含んでいるマリンホースを提案する。
【0011】該マリンホースによれば、個々のマリンホースに固有の識別情報がトランスポンダの情報記憶手段に記憶されているので、トランスポンダをアクセスすることにより情報記憶手段内に記憶されている前記識別情報を読み出すことができ、この情報を用いて個々のマリンホースの管理を行うことができる。
【0012】また、請求項3では、請求項1記載のマリンホースにおいて、前記情報記憶手段が記憶する情報は、少なくともマリンホースに取り付けられたトランスポンダを識別するための個々のトランスポンダに固有の識別情報を含んでいるマリンホースを提案する。
【0013】該マリンホースによれば、個々のトランスポンダに固有の識別情報がトランスポンダの情報記憶手段に記憶されているので、トランスポンダをアクセスすることにより情報記憶手段内に記憶されている前記識別情報を読み出すことができ、この情報を用いて個々のマリンホースの管理を行うことができる。
【0014】また、請求項4では、請求項1,2又は3の何れかに記載のマリンホースにおいて、前記トランスポンダは、電磁波を受信する受信手段と、該受信した電磁波のエネルギーを電気エネルギーに変換するエネルギー変換手段と、前記情報読み出し手段が前記情報記憶手段から読み出した情報を電磁波によって送信する送信手段とを有すると共に、前記トランスポンダは前記エネルギー変換手段によって得られた電気エネルギーによって動作するマリンホースを提案する。
【0015】該マリンホースによれば、装着されたトランスポンダに対して電磁波を輻射することにより、該電磁波がトランスポンダ内で電気エネルギーに変換されて、この電気エネルギーによりトランスポンダが動作するので、半永久的に動作可能となる。
【0016】また、請求項5では、水中構造物に固定或いは浮遊させ船舶等から流体を移送するマリンホースの管理システムであって、所定情報を記憶する情報記憶手段と、該情報記憶手段に記憶された情報を読み出す情報読み出し手段とを有し、該情報読み出し手段にワイヤレスでアクセスできるトランスポンダを備えた複数のマリンホースと、前記トランスポンダと通信可能であり前記トランスポンダが発信する情報を受信して管理装置に転送する端末装置と、該端末装置から転送された情報に基づいて前記マリンホースを管理する前記管理装置とからなるマリンホース管理システムを提案する。
【0017】該マリンホース管理システムによれば、管理対象となるマリンホースには少なくとも1個のトランスポンダが装着され、該トランスポンダを端末装置によってワイアレスでアクセスすることにより所定の情報を読み出すことができる。前記端末装置によってトランスポンダから読み出された情報は、端末装置から管理装置に転送され、該情報に基づいて管理装置によって個々のマリンホースが管理される。
【0018】また、請求項6では、請求項5記載のマリンホース管理システムにおいて、前記端末装置は、前記トランスポンダにアクセスして情報を読み出す情報読み出し手段と、前記トランスポンダに情報を入力する情報入力手段と、前記管理装置に情報を送信する送信手段とを備え、前記管理装置は、前記端末装置が発信する情報を受信する受信手段と、該受信した情報を記憶する記憶手段と、該記憶手段が記憶している情報を新たに受信した情報に基づいて更新する情報更新手段と、前記記憶手段が記憶する情報を表示する情報表示手段とを備えているマリンホース管理システムを提案する。
【0019】該マリンホース管理システムによれば、管理対象となるマリンホースに装着されたトランスポンダを端末装置によってワイアレスでアクセスすることにより、情報の読み出し及び入力を行うことができる。前記端末装置によってトランスポンダから読み出された情報は、端末装置の送信手段によって管理装置に送信され、該情報は管理装置の受信手段によって受信され、該受信情報は管理装置の記憶手段に記憶される。この情報に基づいて、該情報を情報表示手段によって表示するなどして、管理装置によって個々のマリンホースが管理される。さらに、個々のマリンホースの新たな情報が端末装置から管理装置に送信されると、管理装置では情報更新手段によって前記記憶手段に記憶されている情報が更新される。
【0020】また、請求項7では、請求項5又は6記載のマリンホース管理システムにおいて、前記管理装置の記憶手段が記憶する情報は、マリンホースを識別する識別情報、個々のマリンホースの製造情報、及びマリンホースの履歴情報を含んでいるマリンホース管理システムを提案する。
【0021】該マリンホース管理システムによれば、前記管理装置の記憶手段には、マリンホースを識別する識別情報、個々のマリンホースの製造情報、及びマリンホースの履歴情報を含む情報が記憶される。
【0022】また、請求項8では、請求項5記載のマリンホース管理システムにおいて、前記トランスポンダは、電磁波を受信する受信手段と、該受信した電磁波のエネルギーを電気エネルギーに変換するエネルギー変換手段と、前記情報読み出し手段が前記情報記憶手段から読み出した情報を電磁波によって送信する送信手段とを有すると共に、前記トランスポンダは前記エネルギー変換手段によって得られた電気エネルギーによって動作するマリンホース管理システムを提案する。
【0023】該マリンホース管理システムによれば、マリンホースに装着されたトランスポンダに対して電磁波を輻射することにより、該電磁波がトランスポンダ内で電気エネルギーに変換されて、この電気エネルギーによりトランスポンダが動作するので、トランスポンダは半永久的に動作可能となる。
【0024】また、請求項9では、請求項5記載のマリンホース管理システムにおいて、前記端末装置は、前記マリンホースのトランスポンダをアクセスして識別情報を読み出す識別情報読み出し手段と、該識別情報を有するマリンホースの少なくとも現時点における架設場所及び架設期間を表す履歴情報を入力するための履歴情報入力手段と、個々のマリンホース毎に前記識別情報と履歴情報とを含む個別更新情報を作成し、該個別更新情報を前記通信網を介して送信する送信手段とを備え、前記管理装置は、管理対象となる全てのマリンホースの製造情報を前記識別情報に対応付けて記憶する製造情報記憶手段と、管理対象となる全てのマリンホースの履歴情報を前記識別情報に対応付けて記憶する履歴情報記憶手段と、通信網を介して各端末装置から前記個別更新情報を受信する受信手段と、該受信手段により受信した個別更新情報に基づいて、前記履歴情報記憶手段に記憶されている履歴情報を更新する履歴情報更新手段と、操作員が指定した特定のマリンホースの製造情報及び履歴情報を表示する情報表示手段とを備えているマリンホース管理システムを提案する。
【0025】該マリンホース管理システムによれば、管理対象となるマリンホースには少なくとも1個のトランスポンダが装着され、該トランスポンダをアクセスすることにより該マリンホースに固有の識別情報を読み出すことができる。
【0026】一方、管理装置には、管理対象となる個々のマリンホースの製造情報、例えば定格寸法、製造日、納品先等の製造情報と、例えば初期架設年月日、架設期間、これに続く架設場所及び架設期間、点検、検査、修理の記録等の履歴情報が蓄積され、これらの情報を特定のマリンホースを指定して表示させることができる。
【0027】さらに、マリンホースの架設場所等の変更があったときには、端末装置を用いてマリンホースのトランスポンダをアクセスし、識別情報を読み出すと共に、端末装置に追加すべき履歴情報を入力することにより、端末装置によって該履歴情報と識別情報とを含む個別更新情報が生成されて管理装置に送信される。この個別更新情報を受信した管理装置は、受信情報に基づいて蓄積されている履歴情報を更新する。
【0028】これにより、個々のマリンホースに関する情報を把握でき、リアルタイムな管理を容易に行うことができる。
【0029】また、請求項10では、請求項9記載のマリンホース管理システムにおいて、前記トランスポンダに代えて、トランスポンダに固有の識別情報を記憶した情報記憶手段と、該情報記憶手段に記憶されている情報を読み出す情報読み出し手段とを有すると共に、ワイアレスで前記情報記憶手段にアクセスできるトランスポンダを用い、前記端末装置に、トランスポンダに固有の識別情報と該トランスポンダが装着されたマリンホースのセリアルナンバーとを対応付けた対応テーブルと、該対応テーブルに基づいて、前記トランスポンダから読み出した識別情報を前記セリアルナンバーに変換する変換手段とを備えると共に、前記端末装置の送信手段は、個々のマリンホース毎にセリアルナンバーと履歴情報とを含む個別更新情報を作成し、該個別更新情報を前記通信網を介して送信し、前記管理装置は、識別情報としてセリアルナンバーを用いるマリンホース管理システムを提案する。
【0030】該マリンホース管理システムによれば、トランスポンダの情報記憶手段にはトランスポンダに固有の識別情報、例えば個々のトランスポンダに固有のIDコードが記憶される。これにより、端末装置は、トランスポンダをアクセスすることにより前記IDコードを読み出し、対応テーブルを用いて該IDコードを該IDコードを有するトランスポンダが装着されたマリンホースのセリアルナンバーに変換し、該セリアルナンバーと履歴情報とを含む個別更新情報を作成して管理装置に送信する。また管理装置は、マリンホースの識別情報としてセリアルナンバーを用いて情報の管理を行う。
【0031】また、請求項11では、請求項9記載のマリンホース管理システムにおいて、前記トランスポンダに代えて、トランスポンダに固有の識別情報を記憶した情報記憶手段と、該情報記憶手段に記憶されている情報を読み出す情報読み出し手段とを有すると共に、ワイアレスで前記情報記憶手段にアクセスできるトランスポンダを用い、前記管理装置に、トランスポンダに固有の識別情報と該トランスポンダが装着されたマリンホースのセリアルナンバーとを対応付けた対応テーブルと、該対応テーブルに基づいて、前記個別更新情報に含まれるトランスポンダに固有の識別情報を前記マリンホースのセリアルナンバーに変換する変換手段とを備えると共に、前記管理装置は、識別情報としてマリンホースのセリアルナンバーを用いるマリンホース管理システムを提案する。
【0032】該マリンホース管理システムによれば、トランスポンダの情報記憶手段にはトランスポンダに固有の識別情報、例えば個々のトランスポンダに固有のIDコードが記憶される。これにより、端末装置は、トランスポンダをアクセスすることにより前記IDコードを読み出し、該IDコードと履歴情報とを含む個別更新情報を作成して管理装置に送信する。また、管理装置は、受信した個別更新情報に含まれるIDコードを、対応テーブルを用いて該IDコードを有するトランスポンダが装着されたマリンホースのセリアルナンバーに変換し、マリンホースの識別情報としてセリアルナンバーを用いて情報の管理を行う。
【0033】また、請求項12では、請求項9,10又は11の何れかに記載のマリンホース管理システムにおいて、前記製造情報は製造図面を含むマリンホース管理システムを提案する。
【0034】該マリンホース管理システムによれば、管理装置の製造情報記憶手段には各マリンホースの製造図面も蓄積され、操作員の指定により情報表示手段によって前記製造図面が表示される。これにより、緊急に修理が必要なときには、表示された製造図面に基づいて修理を行うことができる。
【0035】また、請求項13では、請求項9,10又は11の何れかに記載のマリンホース管理システムにおいて、前記管理装置に、操作員が指定した特定のマリンホースの架設場所及びその近辺の地図或いは写真を表示する架設場所表示手段を設けたマリンホース管理システムを提案する。
【0036】該マリンホース管理システムによれば、操作員の指示入力により、管理装置の架設場所表示手段は、指定されたマリンホースの履歴情報に基づいて該マリンホースの架設場所及びその近辺の地図或いは写真を表示する。
【0037】また、請求項14では、請求項9,10又は11の何れかに記載のマリンホース管理システムにおいて、前記管理装置に、操作員が指定した特定地域におけるマリンホースの架設状況を表示する架設状況表示手段を設けたマリンホース管理システムを提案する。
【0038】該マリンホース管理システムによれば、操作員の指示入力により、管理装置の架設状況表示手段は、マリンホースの履歴情報に基づいて指定された地域におけるマリンホースの架設状況、例えば架設場所、架設個数、架設されているマリンホースの種類等を表示する。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の一実施形態を説明する。
【0040】図1は、本発明の第1の実施形態におけるマリンホース管理システムを示す構成図である。図において、1(1A1〜1An,1B1〜1Bn,1C1〜1Cn)は管理対象となるマリンホース、3A〜3Cは端末装置、6は管理装置、7A〜7Cは通信網である。
【0041】マリンホース1は、岸壁や橋脚等の水中構造物に固定されたり、或いは水面に浮遊させて陸上と船舶との間で重油等の流体の移送に用いられ、例えば図2及び図3に示すような構成をなしている。図2はマリンホースの一例を示す外観図、図3は図2に示すA−A線矢視方向の要部断面図である。
【0042】図2及び図3において、1はマリンホースで、ホース本体11と、複数のマリンホース1を相互に連結するためにホース本体11の両端部に設けられた取付フランジ12とから構成されている。
【0043】ホース本体11は、最内層にアクリロニトリル・ブタジエンゴム(以下、NBRと称する)等からなるゴムチューブ層111が配設され、その上に、マリンホース1内を通過する油等の流体を保持する本体耐圧コード層112が配設されている。
【0044】また、本体耐圧コード層112の外側に、内部にボディーワイヤ113aが埋設されたSBR等からなる中間ゴム層113が配設され、ホース本体11をカバーするためのスチレン・ブタジエンゴム(以下、SBRと称する)等からなるカバーゴム層114が施されて一体に構成されている。
【0045】さらに、カバーゴム層114の表面、即ちホース本体11の外面には、螺旋状にオレンジ色でオレンジストライプ11aが描かれている。
【0046】また、カバーゴム層114の内側には、発泡性のフローター115が充填され、海上等に容易に浮かぶようになっている。
【0047】取付フランジ12は、その円筒部121の外周面の周方向に沿ってホース本体11を取り付けるためのリング部122a,122b,122cが一体に設けられている。ホース本体11と取付フランジ12との連結接合は、本体耐圧コード層112及び中間ゴム層113の非対称コード層の端部に設けられた締結ワイヤ112b,113bにより、ホース本体11の端部がリング部112a〜112c間に固定されると共に、ホース本体11を形成するそれぞれの層の端部が接着接合されている。
【0048】また、取付フランジ12の円筒部121の外面には、中間ゴム層113の締結部113b近傍に、トランスポンダ20が1個以上取り付けられている。
【0049】図4はトランスポンダ20の電気系回路を示すブロック図である。図において、20はトランスポンダで、送受信用アンテナ21、整流回路22、中央処理部23、情報記憶部24、発信部25及びデュープレクサ26から構成されている。
【0050】整流回路22は、ダイオード221,222、コンデンサ223、及び抵抗器224から構成され、周知の全波整流回路を形成している。この整流回路22の入力側にはデュープレクサ26を介して送受信用アンテナ21が接続され、送受信用アンテナ21に誘起した高周波電流を整流して直流電流に変換して、中央処理部23、情報記憶部24及び発信部25の駆動電源として出力するものである。
【0051】中央処理部23は、周知のCPU231及びディジタル/アナログ(以下、D/Aと称する)変換器232から構成され、CPU231は電源が供給されて駆動すると情報記憶部24に記憶されているIDコード、即ち個々のトランスポンダに固有の識別情報を読み出して、これをディジタルデータに変換し、D/A変換器232を介して発信部25に出力する。
【0052】発信部25は、発振回路251、変調回路252及び高周波増幅回路253から構成され、発振回路251によって発振された、例えば300MHzの搬送波を、中央処理部23から入力した信号に基づいて、変調回路252で変調して、これを高周波増幅回路253 及びデュープレクサ26を介して送受信用アンテナ21に供給する。
【0053】デュープレクサ26は、ローパスフィルタ26aとハイパスフィルタ26bから構成され、送受信用アンテナ21と整流回路22との間にローパスフィルタ26aが接続され、送受信用アンテナ21と高周波増幅回路253 との間にハイパスフィルタ26bが接続されている。
【0054】端末装置3A〜3Cは、管理対象となるマリンホース1が架設されている所定範囲の地域(EA〜EC)毎に設けられ、マリンホース1に装着されたトランスポンダ20をアクセスして、そのIDコードを読み出し、その時点におけるこのマリンホース1の架設場所、架設期間、修理内容、修理箇所、保管場所、保管期間等の使用に関する履歴情報を操作員が入力して、これらの履歴情報とIDコードとをまとめてマリンホース1の個別更新情報として管理装置6に転送する。個別更新情報の転送に際しては、インターネット或いは通常の電話回線又は通信衛星等の通信網を利用している。
【0055】図5は、端末装置3(3A〜3C)の電気系回路を示すブロック図である。図において、3は端末装置で、スキャナ部30と装置本体40とから構成されている。
【0056】スキャナ部30は、図5に示すように、受信用アンテナ31、受信部32、中央処理部33、キーボード34、表示部35、発信部36、送信用アンテナ37、及び装置本体40との間のデータ転送のためのインタフェース部38から構成され、携帯性及び操作性を良くするために、例えば図6に示すようなハンドヘルド型に形成されている。図6においては、スキャナ部30はピストル形状の筐体5内に組み込まれ、筐体5の先端部には受信用アンテナ31及び送信用アンテナ37が配置され、上面にはキーボード34及び表示部35が配置されている。この場合、図示していないが電源としては蓄電池等が用いられる。
【0057】ここで、本実施形態におけるスキャナ部30とは、後述するようにトランスポンダ20に対して第1の周波数の電磁波を輻射しながら、これに伴ってトランスポンダ20から輻射される第2の周波数の電磁波を受信することにより、トランスポンダ20から送信されるIDコードを受信するものを言う。
【0058】また、スキャナ部30の受信部32は、受信機321とアナログ/ディジタル(以下、A/Dと称する)変換器322から構成され、受信器321の入力側は受信用アンテナ31に接続され、300MHzの高周波を受信し、これを検波した後、A/D変換器322を介して中央処理部33に出力する。
【0059】中央処理部33は、周知のCPU331及びメモリ332から構成され、中央処理部331はキーボード34から入力された命令に基づいて、受信部32から入力した情報をメモり332に記憶すると共に表示部35に表示する。
【0060】さらに、中央処理部33は、キーボード34から入力されたマリンホース1の履歴情報を、読み取ったIDコードに対応付けてメモり332 に記憶すると共に、キーボード34からの入力命令に基づいてインタフェース部38を介してメモり332 内の蓄積情報を装置本体40に転送する。
【0061】また、発信部36は発信回路361から構成され、発信回路361はCPU331 からの制御信号に基づいて、例えば100KHz〜300KHzの高周波信号を送信用アンテナ37に出力する。
【0062】装置本体40は、インタフェース部41、中央処理部42、通信制御部43、キーボード44、表示部45、記憶部46から構成されている。
【0063】インタフェース部41は、スキャナ部30に蓄積された情報を装置本体40に転送する際に用いられるもので、RS232c或いはIRDA等の赤外線通信接続などによって構成され、スキャナ部30のインタフェース部38と同種のものが用いられる。
【0064】中央処理部42は、周知のCPU等からなり、キーボード44を介して入力された命令に基づいて、インタフェース部41を介してスキャナ部30から情報を入力し、この情報を記憶部46に蓄積する。また、中央処理部42は、スキャナ部30から入力した情報と記憶部46に蓄積されて情報との間に違いがある場合には、記憶部46の蓄積情報を更新すると共に、更新された部分に関して個別更新情報を作成して、この情報を通信制御部43を介して管理装置6に送信する。
【0065】個別更新情報は管理対象となるマリンホース1のセリアルナンバーと更新された履歴情報等からなる。中央処理部42は、記憶部46内に予め蓄積されている対応テーブルに基づいてスキャナ部30から転送されたトランスポンダ20のIDコードをセリアルナンバーに変換する。
【0066】対応テーブルには、トランスポンダ20のIDコードと、これに対応付けてこのトランスポンダ20を装着したマリンホース1のセリアルナンバーが記載され、1つのマリンホース1に複数のトランスポンダ20を装着した場合においても、これらのトランスポンダ20が装着されたマリンホース1のセリアルナンバーを容易に抽出できるようになっている。
【0067】通信制御部43は、インターネット、通常の電話回線、通信衛星等の通信網7A(7A〜7C)を介して管理装置6との間の情報転送を行う。
【0068】表示部45は中央処理部42に接続されたモニターディスプレイ等からなり、中央処理部42における処理情報の表示や記憶部46の蓄積情報の表示に用いられる。
【0069】管理装置6は、図7に示すように、通信制御部61、第1記憶部62、第2記憶部63、第3記憶部64、中央処理部65、キーボード66、表示部67から構成されている。
【0070】通信制御部61は、端末装置3のものと同様に、インターネット、通常の電話回線、通信衛星等の通信網7A(7A〜7C)を介して端末装置3との間の情報転送を行う。
【0071】第1記憶部62には、各マリンホース1の製造情報が蓄積されている。製造情報としては、例えば図8に示すように、セリアルナンバーに対応して、定格寸法、受圧情報、型式、製造日、製造工場名、納品先、テストレポート、製造仕様、備考等が蓄積されると共に、マリンホース1の製造時に用いられた組立図等の製造図面がセリアルナンバーに対応させて蓄積されている。
【0072】第2記憶部63には、各マリンホース1の履歴情報が蓄積されている。履歴情報としては、例えば図9に示すように、セリアルナンバーに対応して、初期架設日、初期架設場所、使用記録、点検・検査記録、修理記録、油等の移送量、移送物から受けた圧力、備考等が蓄積されている。
【0073】使用記録としては、初期架設の後に変更された架設場所及び架設期間が記録され、点検・検査記録としては、点検・検査の実施日及びその結果が記録される。また、修理記録としては、修理実施日及び修理箇所等が記録される。
【0074】第3記憶部64には、マリンホース1が架設されている全ての架設地域EA 〜EC の地図、例えば各地域ごとに広範囲から狭範囲に亘って描かれた地図や航空写真の複数のデータが蓄積されている。
【0075】中央処理部65は、周知のCPU等からなり、端末装置3から転送されてくる個別更新情報を通信制御部61を介して受信し、第1記憶部62に蓄積されている履歴情報の更新処理を行う。
【0076】また、中央処理部65は、キーボード66を介して入力された操作員の指示(命令)に基づいて、セリアルナンバーによって指定されたマリンホース1の製造情報や履歴情報或いは架設場所の地図等を表示部67に表示する。さらに、中央処理部65は、操作員のキーボードからの命令入力により、蓄積情報の修正や追加等の処理を行う。
【0077】次に、前述の構成よりなる管理システムの運用方法及び動作を説明する。
【0078】本管理システムを使用するにあたっては、運用開始時において、管理対象となるマリンホース1の製造情報、運用開始時点における履歴情報、架設する地域の地図や航空写真等のデータを管理装置6に蓄積しておく。これらの情報及びデータは、管理装置6自体で入力しても良いし、端末装置3において入力したものを管理装置6に転送して蓄積しても良い。さらに、各端末装置3に、前述した対応テーブルを蓄積しておく。
【0079】一方、運用開始後においては、マリンホース1の新規補充或いは架設場所の移動を行ったときに、管理装置6の蓄積情報の追加又は更新を行う。また、マリンホース1の新規補充及び廃棄を行ったときは、各端末装置3の対応テーブルも更新する必要がある。
【0080】各架設地域EA 〜EC において、マリンホース1の履歴情報を更新するときは、まず端末装置3のスキャナ部30のみを用いて、情報更新対象のマリンホース1に装着されたトランスポンダ20のIDコードを読み取り、履歴情報を入力した後、これらの情報を装置本体40に転送する。
【0081】トランスポンダ20のIDコードを読み取るときは、スキャナ部30とトランスポンダ20との間の距離を所定距離内にし、スキャナ部30のキーボード34から読み取り命令を入力する。これにより、スキャナ部30ではCPU331 の動作プログラムに基づいて発信部36が駆動され、送信用アンテナ37から第1の周波数の高周波信号、即ち100KHz〜300KHzの高周波信号が輻射される。
【0082】この電磁波はトランスポンダ20の送受信用アンテナ21に入力され、送受信用アンテナ21に高周波電流が誘起する。送受信用アンテナ21に誘起した高周波電流は、整流回路22によって整流されてトランスポンダ20内部の中央処理部23、情報記憶部24及び発信部25に電源を供給する。
【0083】これにより、スキャナ部30から送出された電磁波を受信している間、電源を供給された中央処理部23は、予めプログラムされている情報送信処理を行う。即ち、中央処理部23は、情報記憶部24内に記憶されているIDコードを発信部25に出力する。
【0084】発信部25ではこのIDコードに基づいて搬送波を変調し、変調された搬送波、即ち高周波信号を送受信用アンテナ21に供給する。これにより、送受信用アンテナ21からは第2の周波数の電磁波、即ち300MHzの周波数の電磁波が輻射される。
【0085】スキャナ部30では、トランスポンダ20から輻射された300MHzの電磁波を受信用アンテナ31を介して受信部32によって受信し、受信部32は受信したIDコードをディジタルデータに変換して中央処理部33に送出する。
【0086】中央処理部33は、入力したディジタルデータに基づくIDコードを表示部35に表示すると共に、メモリ332 に記憶する。
【0087】次いで、作業員はスキャナ部30のキーボード34を操作して、IDコードを読み取ったマリンホース1のその時点における履歴情報、例えば、変更後の架設場所及び架設期間等の履歴情報を入力する。
【0088】これにより、スキャナ部30の中央処理部33は、先に読み取ったIDコードに対応付けて履歴情報をメモリ332 に記憶する。複数のマリンホース1の履歴情報を更新する際には、前述した操作を繰り返せばよい。
【0089】この後、作業員はスキャナ部30を装置本体40の架設場所に持ち帰り、スキャナ部30のメモリ332 に記憶されている情報を装置本体40に転送する。これにより、装置本体40の中央処理部42は、スキャナ部30から転送された情報と記憶部46に蓄積されていた情報との間に違いがある場合には、記憶部46の蓄積情報を更新すると共に、更新された部分に関して前述した個別更新情報を作成して、この情報を通信制御部43を介して管理装置6に送信する。
【0090】これにより、個別更新情報を受信した管理装置6は、蓄積情報の更新を行う。また、特定のマリンホースの製造情報や履歴情報を知りたいとき、或いは架設場所の地域の地図や航空写真を見たいときには、操作員はキーボード66から命令を入力することによりこれらの情報を表示部67に表示させることができる。
【0091】さらに、操作員が指定した地域におけるマリンホース1の架設状況表示を、指定地域の地図或いは航空写真の上に、マリンホース1の架設位置をシンボル及びそのセリアルナンバーを重ねて表示することにより行っている。
【0092】前述したように第1の実施形態によれば、管理対象となるマリンホース1の管理を的確に行うことができる。
【0093】さらに、端末装置3と管理装置6との間の情報転送を通信網7を介して行っているので、これらの設置場所間の距離に依存することなくリアルタイムで管理情報の更新を行うことができる。
【0094】また、マリンホース1に装着されるトランスポンダ20の情報記憶部24には個々のトランスポンダ20に固有のIDコードが記憶され、これを読み取った端末装置3によってIDコードがマリンホース1のセリアルナンバーに変換され、この後は該セリアルナンバーによってマリンホースが識別されて管理されるので、製造情報との対応付けを容易に行うことができる。
【0095】また、マリンホース1にトランスポンダ20を装着し、トランスポンダ20をアクセスすることによりIDコードを自動的に読み出し、このIDコードを用いて個々のマリンホース1を特定しているので、管理作業の簡略化を図ることができると共に、管理における人為的な間違いの発生を防止することができる。
【0096】また、スキャナ部30から輻射された電磁波がトランスポンダ20内で電気エネルギーに変換されて、この電気エネルギーによりトランスポンダ20が動作するので、半永久的に動作可能となり、トランスポンダ20のメンテナンスを簡略化することができる。
【0097】次に、本発明の第2の実施形態を説明する。
【0098】第2の実施形態におけるシステム構成は前述した第1の実施形態とほぼ同じである。第2の実施形態と第1の実施形態との相違点は、トランスポンダ20に情報記憶部24への情報書き込み機能を持たせ、マリンホース1の履歴情報をマリンホース1自体にも持たせるようにしたこと、及び対応テーブルを管理装置6に持たせて管理装置6においてIDコードをセリアルナンバーに変換するようにしたことにある。
【0099】以下、第1の実施形態との相違点に関して説明する。
【0100】図10は第2の実施形態におけるトランスポンダ20の電気系回路を示すブロック図である。図において、前述した第1の実施形態と同一構成部分は同一符号をもって表しその説明を省略する。また、第1の実施形態と第2の実施形態との相違点は、トランスポンダ20に検波部27を設けると共に、情報記憶部24をEEPROM等の読み書き可能な不揮発性メモリによって構成し、中央処理部23には情報記憶部24への情報の書き込み機能を持たせたことにある。
【0101】即ち、検波部27はダイオード271とA/D変換器272からなり、ダイオード271のアノードは受信用アンテナ21に接続され、カソードはA/D変換器272を介して中央処理部23のCPU231に接続されている。
【0102】情報記憶部24は、CPU231 に接続されたEEPROM等の半導体メモリからなり、この情報記憶部24には予めトランスポンダ20に固有のIDコードが記憶されている。
【0103】図11は端末装置3のスキャナ部30の電気系回路を示すブロック図である。図において、前述した第1の実施形態と同一構成部分は同一符号をもって表しその説明を省略する。また、第1の実施形態と第2の実施形態との相違点は、スキャナー部30に変調部39を設け、キーボードから入力した履歴情報をトランスポンダ20に送信できるようにしたことにある。
【0104】即ち、変調部39は、D/A変換器391、変調回路392及び高周波増幅回路393からなり、D/A変換器391の入力側は中央処理部33のCPU331に接続され、出力側は変調回路392に接続されている。変調回路392は発信部36から搬送波を入力し、これを変調して高周波増幅回路393に供給する。高周波増幅回路393は、入力した高周波信号を増幅して送信用アンテナ37に出力する。
【0105】また、端末装置3の装置本体40には、トランスポンダ20のIDコードと、これに対応付けてこのトランスポンダ20を装着したマリンホース1のセリアルナンバーが記載された対応テーブルは備えず、管理装置6に対応テーブルを備えて、管理装置6においてIDコードをセリアルナンバーに変換している。
【0106】前述の構成によれば、各架設地域EA 〜EC において、マリンホース1の履歴情報を更新するときは、まず端末装置3のスキャナ部30のみを用いて、情報更新対象のマリンホース1に装着されたトランスポンダ20のIDコードを読み取り、追加したい履歴情報を入力する。この後、スキャナ部30のキーボード34から情報書き込み命令を入力することにより、スキャナ部30に入力したマリンホース1の履歴情報がトランスポンダ20の情報記憶部24に追加して書き込まれる。これにより、マリンホース1の履歴情報をマリンホース1自体に持たせることができる。
【0107】また、トランスポンダ20の情報記憶部24に蓄積されている履歴情報を知りたいときは、スキャナ部30からトランスポンダ20に対して情報読み出し命令を送信することにより、情報記憶部24に蓄積されている履歴情報がトランスポンダ20から送信されるので、これを受信してスキャナ部30の表示部35に表示させることができる。
【0108】次いで、第1の実施形態と同様に、スキャナ部30のメモリ332 に蓄積されているIDコード及びこれに対応する履歴情報を装置本体40に転送する。
【0109】これにより、装置本体40の中央処理部42は、スキャナ部30から転送された情報と記憶部46に蓄積されていた情報との間に違いがある場合には、記憶部46の蓄積情報を更新すると共に、更新された部分に関して個別更新情報を作成して、この情報を通信制御部43を介して管理装置6に送信する。
【0110】このとき、中央処理部42は、トランスポンダ20のIDコードとこれに対応する履歴情報を含む個別更新情報を作成して送信する。
【0111】この個別更新情報を受信した管理装置6は、対応テーブルに基づいてIDコードをセリアルナンバーに変換した後、このセリアルナンバーに基づいて蓄積情報の更新を行う。
【0112】また、特定のマリンホースの製造情報や履歴情報を知りたいとき、或いは架設場所の地域の地図や航空写真を見たいときには、第1の実施形態と同様に、操作員がキーボード66から命令を入力することにより、これらの情報を表示部67に表示させることができる。
【0113】前述したように第2の実施形態によれば、第1の実施例と同様に管理対象となるマリンホース1の管理を的確に行うことができると共に、トランスポンダ20の情報記憶部24にマリンホース1の履歴情報を持たせることができ、管理装置6を用いなくてもマリンホース1の履歴情報を簡単に知ることができる。
【0114】また、対応テーブルを管理装置6に持たせることにより、端末装置3における処理の負荷を低減することができ、装置の小型化及びコストの低減を図ることができる。
【0115】尚、前述した第1及び第2の実施形態では、トランスポンダ20に予め蓄積されているIDコードを基に、これをマリンホース1のセリアルナンバーに変換して、セリアルナンバーを基準としてマリンホース1の管理を行っているが、予めトランスポンダ20に装着対象となるマリンホース1のセリアルナンバーを蓄積しておき、対応テーブルを用いた変換処理を省くようにしても良い。しかし、この方法はトランスポンダ20にセリアルナンバーを書き込む手間を要する。
【0116】また、対応テーブルを用いることなく、管理装置6においてもトランスポンダ20のIDコードを用いてマリンホース1の管理を行っても良い。しかし、1つのマリンホース1に2つ以上のトランスポンダ20を装着する場合には、この方法では管理が繁雑になりやすい欠点がある。
【0117】また、前述した実施形態では、端末装置3を分離可能なスキャナ部30と装置本体40から構成したが、スキャナ部30と装置本体40を一体化した端末装置3を構成しても良い。
【0118】さらに、端末装置3と管理装置6を組にして、マリンホース1が架設される各地域に配置するようにしても良い。
【0119】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1記載のマリンホースによれば、装着されているトランスポンダをアクセスすることにより、該トランスポンダ内の情報記憶手段に記憶されている所定情報を読み出すことができるので、この情報を用いて個々のマリンホースの管理を容易に行うことができる。
【0120】また、請求項2記載のマリンホースによれば、上記の効果に加えて、個々のマリンホースに固有の識別情報がトランスポンダの情報記憶手段に記憶されているので、トランスポンダをアクセスすることにより情報記憶手段内に記憶されている前記識別情報を読み出すことができ、この情報を用いて個々のマリンホースの管理を行うことができる。
【0121】また、請求項3記載のマリンホースによれば、上記の効果に加えて、個々のトランスポンダに固有の識別情報がトランスポンダの情報記憶手段に記憶されているので、トランスポンダをアクセスすることにより前記情報記憶手段内に記憶されている前記識別情報を読み出すことができ、この情報を用いて個々のマリンホースの管理を行うことができる。
【0122】また、請求項4記載のマリンホースによれば、上記の効果に加えて、マリンホースに装着されているトランスポンダに対して電磁波を輻射することにより、該電磁波がトランスポンダ内で電気エネルギーに変換され、この電気エネルギーによりトランスポンダが動作するので、トランスポンダを半永久的に使用することができ、トランスポンダに対する電池交換などのメンテナンス作業を必要としない。
【0123】また、請求項5記載のマリンホース管理システムによれば、マリンホースにはトランスポンダが装着され、トランスポンダをアクセスすることにより情報記憶手段内に記憶されている所定情報を自動的に読み出すことができ、この情報を用いて個々のマリンホースの管理を行うことができるので、管理における人為的な間違いの発生を防止することができる。
【0124】また、マリンホースからある程度の距離がある位置からでもトランスポンダをアクセスすることができるので、管理作業の簡略化を図ることができる。
【0125】また、請求項6記載のマリンホース管理システムによれば、上記の効果に加えて、個々のマリンホースの新たな情報が端末装置から管理装置に送信されると、管理装置では情報更新手段によって前記記憶手段に記憶されている情報が更新されるので、最新の情報をリアルタイムで管理することができる。
【0126】また、請求項7記載のマリンホース管理システムによれば、上記の効果に加えて、管理装置の記憶手段には、マリンホースを識別する識別情報、個々のマリンホースの製造情報、及びマリンホースの履歴情報を含む情報が記憶されるので、マリンホースの架設場所、架設期間等の履歴も即座に且つ的確に把握することができる。
【0127】また、請求項8記載のマリンホース管理システムによれば、上記の効果に加えて、マリンホースに装着されているトランスポンダに対して電磁波を輻射することにより、該電磁波がトランスポンダ内で電気エネルギーに変換され、この電気エネルギーによりトランスポンダが動作するので、トランスポンダを半永久的に使用することができ、トランスポンダに対する電池交換などのメンテナンス作業を必要としない。
【0128】また、請求項9記載のマリンホース管理システムによれば、マリンホースにはトランスポンダが装着され、トランスポンダをアクセスすることにより情報記憶手段内に記憶されている所定情報を自動的に読み出すことができ、この情報を用いて個々のマリンホースの管理を行うことができるので、管理における人為的な間違いの発生を防止することができる。
【0129】また、マリンホースからある程度の距離がある位置からでもトランスポンダをアクセスすることができるので、管理作業の簡略化を図ることができる。
【0130】また、例えば管理対象となるマリンホースが架設される地域に端末装置を配置し、必要に応じて1つ以上の管理装置を設けることにより、各マリンホースの必要情報が管理装置に蓄積されるので、マリンホースの架設場所、架設期間等の履歴も即座に且つ的確に把握することができる。
【0131】さらに、端末装置と管理装置との間の情報転送を通信網を介して行っているので、これらの設置場所間の距離に依存することなくリアルタイムで管理情報の更新を行うことができる。
【0132】また、請求項10記載のマリンホース管理システムによれば、上記の効果に加えて、マリンホースに装着されるトランスポンダの情報記憶手段には個々のトランスポンダに固有の識別情報が記憶され、これを読み取った端末装置によって該トランスポンダに固有の識別情報がマリンホースのセリアルナンバーに変換され、この後は該セリアルナンバーによってマリンホースが識別されて管理されるので、製造情報との対応付けを容易に行うことができる。
【0133】また、請求項11記載のマリンホース管理システムによれば、上記の効果に加えて、マリンホースに装着されるトランスポンダの情報記憶手段には個々のトランスポンダに固有の識別情報が記憶され、端末装置から個別更新情報を受け取った管理装置によって該トランスポンダに固有の識別情報がマリンホースのセリアルナンバーに変換され、この後は該セリアルナンバーによってマリンホースが識別されて管理されるので、製造情報との対応付けを容易に行うことができる。
【0134】また、請求項12記載のマリンホース管理システムによれば、上記の効果に加えて、管理装置において操作員の指定入力によって個々のマリンホースの製造図面を表示することができるので、緊急に修理が必要なときには、表示された製造図面に基づいて修理を行うことができる。
【0135】また、請求項13記載のマリンホース管理システムによれば、上記の効果に加えて、操作員の指示入力により、管理装置において任意のマリンホースの架設場所及びその近辺の地図或いは写真を表示することができるので、メンテナンスの際等において個々のマリンホースの位置を容易に把握することができる。
【0136】また、請求項14記載のマリンホース管理システムによれば、上記の効果に加えて、操作員の指示入力により、管理装置において任意の地域におけるマリンホースの架設状況を表示することができるので、マリンホースの架設場所の変更等の移動計画を容易に行うことができる。
【出願人】 【識別番号】000006714
【氏名又は名称】横浜ゴム株式会社
【出願日】 平成10年7月30日(1998.7.30)
【代理人】 【識別番号】100069981
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 精孝 (外1名)
【公開番号】 特開2000−46258(P2000−46258A)
【公開日】 平成12年2月18日(2000.2.18)
【出願番号】 特願平10−215023