| 【発明の名称】 |
圧力調節弁ユニットおよび自動血圧計 |
| 【発明者】 |
【氏名】山本 正己
【氏名】中西 浩也
【氏名】福井 了一
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| 【要約】 |
【課題】血圧計などに用いる圧力調節弁ユニットにおいて、部品点数の削減と弁精度の向上を実現する。
【解決手段】弁を閉じる際には、コイル3に電流を流して発生させた磁力によりスライダ4を左方向へ移動させる。パッキン5はスライダ4に押圧されて貫通孔1Bを塞ぐ。弁を開く際にはコイル3に流していた電流を0にする。スライダ4は右方向へ戻り、パッキン5は自身の弾性により元の状態に戻るので、貫通孔1Bが開く。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 加圧気体を充填した空間に接続され、前記空間を開閉してその気体圧力を調整する圧力調節弁ユニットにおいて、前記空間に連通する開口部を有するケースと、そのケース内の前記開口部に対向する位置に配置された弾性部材と、前記ケース内に配置され、かつ前記開口部の開口方向へ往復移動可能な可動部材とを備え、前記可動部材により前記弾性部材を押圧して前記開口部に圧接させることにより前記開口部を閉じ、その押圧を解除して前記弾性部材の反発力により前記開口部を開くことを特徴とする圧力調節弁ユニット。 【請求項2】 加圧気体を充填した空間に接続され、前記空間を開閉してその気体圧力を調整する圧力調節弁ユニットにおいて、前記空間に連通する開口部を有するケースと、そのケース内の前記開口部に対向する位置に配置された弾性部材と、前記ケース内に配置された磁界を発生するコイルおよび該コイルボビンの中空部に配置した磁性体よりなる可動部材とを備え、前記可動部材により前記弾性部材を押圧して前記開口部に圧接させることにより前記開口部を閉じ、その押圧を解除して前記開口部を開くことを特徴とする圧力調節弁ユニット。 【請求項3】 弾性部材に弁荷重を調整するための貫通孔または切込みを設けたことを特徴とする請求項1に記載の圧力調節弁ユニット。 【請求項4】 コイルボビンの中心部の円筒の長さを可動部材の移動範囲をカバーできる長さとして、移動時における可動部材の傾きを少なくしたことを特徴とする請求項2に記載の圧力調節弁ユニット。 【請求項5】 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の圧力調節弁ユニットを具備することを特徴とする自動血圧計。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、加圧気体を充填した空間に接続され、その空間を開閉してその気体圧力を調整する圧力調節弁ユニットに関し、特に、自動血圧計などに用いて好適であり、かつ、シンプルな構造と高い弁精度を有する圧力調節弁ユニットに関する。 【0002】 【従来の技術】自動血圧計においては、ポンプを用いて腕帯に空気を圧送すると共に、血圧測定前、測定中、および測定後において所定の空気圧となるように、空気圧調節弁ユニットの弁を開閉制御している。そして、従来、自動血圧計用の空気圧調節弁ユニットとしては図7に示すものがあった。この空気圧調節弁ユニットでは、ケースの一端(図の左端)に形成された突出部に貫通孔を空けて開口部とし、ケース内部においてその貫通孔と対向する部位に圧縮コイルばねを間に挟んでパッキンを配置している。さらに、コイルの磁力により前記貫通孔の開口方向へ往復移動可能なスライダと、そのスライダに固定されたピンとを設けている。そして、スライダとピンとをパッキンの方向へ移動させてピンによりパッキンを押圧し、圧縮コイルばねの反発力に抗してパッキンを貫通孔に圧接させることで貫通孔を閉じ、スライダとピンとをパッキンと反対方向へ移動させ、圧縮コイルばねの反発力によってパッキンを貫通孔から離すことで貫通孔を開いている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】前述した従来の空気圧調節弁ユニットでは、急速に排気する際にパッキンを開口部から離すための圧縮コイルばねが設けられていた。また、パッキンを押圧する部材として鉄製のスライダと非鉄ピンとの2つの部品を備えていた。さらに、磁束密度を高めるためのヨーク(第1フレーム、第2フレーム)を備えていた。 【0004】このため、部品点数が多く製造コストが高いという問題点があった。また、パッキンの圧接力の決定に係わる部材としてスライダ、ピン、パッキン、および圧縮コイルばねの4つが存在するため、弁精度が低いという問題点があった。 【0005】この発明は、このような問題点を解決するために考えられたものであって、部品点数を削減して製造コストを低下させ、かつ、弁精度の高い圧力調節弁ユニットを提供することを目的とする。そして、この発明は磁束密度を高めるためのヨークが不要な圧力調節弁ユニットを提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】前記課題を解決するために、この発明は、加圧気体を充填した空間に接続され、前記空間を開閉してその気体圧力を調整する圧力調節弁ユニットにおいて、前記空間に連通する開口部を有するケースと、そのケース内の前記開口部に対向する位置に配置された弾性部材と、前記ケース内に配置され、かつ前記開口部の開口方向へ往復移動可能な可動部材とを備え、前記可動部材により前記弾性部材を押圧して前記開口部に圧接させることで前記開口部を閉じ、その押圧を解除して前記弾性部材の反発力により前記開口部を開くことように構成した。このように構成したことにより、開口部を開くための部材を不要にし、部品点数を削減することが可能となった。また、開口部に対する圧接力に関わる部材の数を削減することができるため、弁精度を高めることが可能となった。 【0007】この発明において、磁界を発生するコイルと、そのコイルを固定するためのコイルボビンとを前記ケース内に設け、そのコイルボビンの中空部に配置した磁石を前記可動部材にすることが好適である。このように構成することにより、磁束密度を高めるためのヨークを備えなくても、十分な強度で弾性部材を押圧することが可能となる。 【0008】 【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。 【0009】(第1の実施の形態)図1は、この発明の第1の実施の形態の圧力調節弁ユニットの縦断面図(a)および左側面図(b)である。なお、この図面の説明において、圧力調節弁ユニットの先端の突出部側を前方とし、リード線側を後方とする。 【0010】この圧力調節弁ユニットにおいて、ケース1は合成樹脂などで構成されており、その突出した先端部1Aの内部にはケース1の内外を貫通する貫通孔1Bが空けられている。この先端部1Aには、例えば後述する血圧計のチューブが接続される。また、ケース1の前面には排気用の貫通孔1Cが空けられている。 【0011】ケース1の内部にはゴムなどの弾性材料を成形したパッキン5が配置されている。パッキン5はその周辺部がケース1の内壁面の隅に当接している。また、その中央部は外力を受けないときに貫通孔1Aと離れた位置で対向するように構成されている。また、パッキン5には弁荷重(可撓性)を調整するために、図3(a)の平面図に示すように貫通孔5Aが空けるか、図3(b)の平面図に示すように切込み5Bが形成されている。 【0012】パッキン5の後方には棒状の磁石からなるスライダ4が配置されている。また、ケース1内の中央部から後部にわたってコイルボビン2が設けられ、そのコイルボビン2にはコイル3が固定されている。コイルボビン2は中空に構成されている。すなわち、コイルボビン2の中心部には空間が設けられている。そして、その空間内をスライダ4が前後に移動することができる。 【0013】ケース1の後端には、コイル3より引き出された一対のリード線7が固定されている。リード線7に電圧を印加することにより、コイル3に通電する。ここで、リード線7に印加する電圧は所定の周波数およびデューティ比を有する矩形波などのパルス電圧とし、かつそのデューティ比を可変にすることで平均レベルを可変にしたものが好適である。 【0014】次に、以上のように構成された圧力調節弁ユニットの動作を説明する。まず、リード線7に電圧が印加されていない時には、スライダ4は図1に示す位置に存在する。このとき、スライダ4の先端はパッキン5の中央部に接触しているだけであるため、パッキン5の中央部は貫通孔1Bから離れている。つまり、貫通孔1Bは開いている。一方、リード線7から所定の周波数およびデューティ比を有するパルス電圧を印加した場合には、コイル3によりそのパルス電圧の平均レベルに応じた強度の磁界が発生するので、そのレベルに応じた長さだけスライダ4が貫通孔1Aの方向(前方)へパッキン5の中央部を押圧しながら移動する。その結果、パッキン5の中央部はコイル3に印加されるパルス電圧の平均レベルに応じた押圧力で貫通孔1Bに圧接する。したがって、リード端子7に印加するパルス電圧のデューティ比を変化させてその平均レベルを制御することで、パッキン5の貫通孔1Bに対する圧接力を制御することができる。リード線7に対する電圧の印加を停止すると、スライダ4はパッキン5の中央部を押圧しなくなるため、パッキン5の中央部はパッキン5自身の弾性により貫通孔1Bから離れ、図1に示した状態に戻る。 【0015】このように、この発明の第1の実施の形態の圧力調節弁ユニットでは、コイル3に対して電圧を印加していない状態では、パッキン5はその弾性により貫通孔1Bから離れているため、従来の空気圧調節弁ユニットに設けられていた圧縮コイルばねは不要である。また、棒状の磁石でスライダ4を構成したため、コイル3が発生する磁束密度を高めるためのヨークが不要である。したがって、部品点数の削減と弁精度が向上が実現できる。 【0016】(第2の実施の形態)図2は、この発明の第2の実施の形態の圧力調節弁ユニットの片側断面図および左側面図である。この図において、図1と対応する部分には図1で使用した符号と同一の符号を付し、重複を避けるためにその説明を省略する。 【0017】第1の実施の形態と比較した場合のこの実施の形態の特徴は、パッキン5とスライダ4との間に前後に移動可能なピン11を配置し、スライダ4の先端によりピン11の後端を押圧し、ピン11の先端によりパッキン5の中央部を押圧して貫通孔1Bに圧接させることである。また、コイルボビン2の外側に第1フレーム8と第2フレーム9とからなるヨークを設けてコイル2が発生する磁界の磁束密度を高めていることも特徴の一つである。ここで、第1フレーム8はホルダ10により保持されている。ヨークを設けることで、スライダ4を磁石ではなく、鉄にすることが可能となる。これらの特徴部分以外については、前述した第1の実施の形態と基本的に同一である。 【0018】次に、以上のように構成された圧力調節弁ユニットの動作を説明する。まず、リード線7に電圧が印加されていない時には、スライダ4とピン11は図2に示す位置に存在する。このとき、ピン11の先端はパッキン5の中央部に接触しているだけであるため、パッキン5の中央部は貫通孔1Bから離れている。つまり、貫通孔1Bは開いている。一方、リード線7に所定の平均レベルを有するパルス電圧を印加した場合には、コイル3によりそのレベルに応じた強度の磁界が発生するので、そのレベルに応じた長さだけスライダ4がパッキン5の方向へピン11を押圧しながら移動する。したがって、ピン11はその先端により前記レベルに応じた長さだけパッキン5の中央部を前方に押圧する。このため、パッキン5の中央部はリード線7に印加されるパルス電圧の平均レベルに応じた押圧力で貫通孔1Bに圧接する。リード線7に印加するパルス電圧のデューティ比を変化させてその平均レベルを制御することで、パッキン5の貫通孔1Bに対する圧接力を制御することができる。リード線7に対する電圧の印加を停止すると、ピン11はパッキン5の中央部を押圧しなくなるため、パッキン5の中央部はパッキン5自身の弾性により貫通孔1Bから離れ、図2に示した状態に戻る。 【0019】このように、この発明の第2の実施の形態の圧力調節弁ユニットでは、コイル3に対して電圧を印加していない状態では、パッキン5の中央部はその弾性により貫通孔1Bから離れているため、従来ユニットに設けられていた圧縮コイルばねは不要である。したがって、部品点数を削減することができ、かつ弁精度が向上する。 【0020】(その他の実施の形態)第1の実施の形態においては、ケース1内の中央部から後部にわたってコイルボビン2が設けられ、コイルボビン2の中心部の空間よりスライダ4の一部が突出して前後に移動するように構成されているが、図4の縦断面図に示すように、コイルボビン2の中心部の円筒を前方に突出39させて、コイルボビン2の円筒の長さをスライダ4の移動範囲をカバーできる長さとして、移動時のスライダ4の傾きを少なくして、スライダ4の移動を円滑にすることができる。 【0021】(この発明の実施の形態の圧力調節弁ユニットを備えた血圧計)図1または図2に示した圧力調節弁ユニットを備えた血圧計の構成を図5に示す。この血圧計において、空気圧調節弁36が図1または図2に示した圧力調節弁ユニットである。CPU31はこの血圧計全体の制御などを行う。ポンプ駆動回路32はCPU31の指令に従ってポンプ33を駆動する。ポンプ33はポンプ駆動回路32により駆動され、チューブ37を介して腕帯38に空気を供給する。圧力センサ34は腕帯38に供給されている空気の圧力を検出する。空気圧調節弁制御回路35はCPU31の指令に従って空気圧調節弁36を制御する。空気圧調節弁36は空気圧調節弁制御回路35により開閉制御され、チューブ37内の空気圧を調節する。腕帯38にはチューブ37を介してポンプ33から空気が供給される。 【0022】以上のように構成された血圧計の動作について図6のタイミング図を参照しながら説明する。なお、図6において、下段の弁荷重はパッキン5の中央部が貫通孔1Bを圧接する圧接力であり、中段のデューティ比はリード線7を介してコイル3に印加されるパルス電圧のデューティ比であり、上段の弁作用は空気圧調節弁36の作用である。これらの3つの特性の横軸(時間軸)は共通である。 【0023】まず、時刻T0において、図示されていない電源スイッチ(S/W)がONになると、ポンプ駆動回路32はCPU31の指令に従ってポンプ33を駆動し、腕帯38への空気の供給を開始する。同時に、空気圧調節弁制御回路35はCPU31の指令に従って空気圧調節弁36を制御し、例えば周波数が31.25kHz、デューティ比が約60%のパルス電圧を印加する。ポンプ33の駆動は時刻T2まで継続される。また、この周波数とデューティ比を有するパルス電圧の印加は時刻T1まで継続される。これによって、図1または図2のパッキン5がそのパルス電圧の平均レベルに応じた圧接力で貫通孔1Bを塞ぎ続け、弁荷重は時刻T0から時刻T1まで時間が経過するにしたがって例えば10gfから13gf程度まで増加する。この間、空気圧調節弁36は完全クローズ状態(図6上段の完全クローズ1)であり、腕帯38に対して急速に空気が圧送される(図6上段の急速空気圧送1)。 【0024】時刻T1になると、パルス電圧のデューティ比を漸増させ、時刻T2においてデューティ比が約90%になるようにする。これによって、弁荷重は例えば13gfから23gf程度まで徐々に増加する。この間も、空気圧調節弁36は完全クローズ状態(図6上段の完全クローズ2)であり、腕帯38に対して急速に空気が圧送される(図6上段の急速空気圧送2)。 【0025】以上説明した時刻T0からT2までが腕帯38へ空気を圧送する期間となる(図6上段の腕帯への空気加圧)。 【0026】時刻T2になると、CPU31の指令によりポンプ33が停止される。同時に、前述したパルス電圧のデューティ比を約40%まで一気に低下させ、以後時刻T3まで徐々に低下させて0にする。これによって、時刻T2で弁荷重は例えば6gfまで一気に低下し、以後徐々に低下して時刻T3で0になる。この間、空気圧調節弁36は流量制御状態(図6上段の流量制御範囲)であり、腕帯38から定速で空気が排気される(図6上段の定速排気)である。そして、血圧の測定が行われる(図6上段の血圧測定)。 【0027】時刻T3になるとパッキン5が貫通孔1Bから離れるため、空気圧調節弁36は完全にオープンとなり、腕帯38から空気が急速に排気される(図6上段の完全オープン、急速排気)。 【0028】 【発明の効果】以上の実施に形態に基づく説明から明らかなように、この発明によれば、圧力調節弁ユニットの部品点数を削減することができ、かつ、弁精度の高い圧力調節弁ユニットを提供することができる。そして、磁束密度を高めるためのヨークが不要な圧力調節弁ユニットを提供することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】592245432 【氏名又は名称】スタッフ株式会社 【識別番号】000002945 【氏名又は名称】オムロン株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年2月9日(2000.2.9) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2000−346230(P2000−346230A) |
| 【公開日】 |
平成12年12月15日(2000.12.15) |
| 【出願番号】 |
特願2000−31920(P2000−31920) |
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