| 【発明の名称】 |
圧電バルブおよび流体流制御方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】ウィリアム エヌ.オーネイル
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| 【要約】 |
【課題】オペレータの入力に対する反応時間に関する問題を克服する。
【解決手段】圧電バルブは概して弁本体を通る流体流路を提供する複数の通路を有する弁本体を具備する。流路を通る流れは弁本体内の内部空間内に液密状態で摺動可能に受容されるポペット弁の位置により制御される。圧電アクチュエータが弁本体に固定され且つポペット弁と接触する。圧電アクチュエータの作動は内部空間内のポペット弁を移動させる。内部空間内でのポペット弁の移動は弁本体内の流体流路を通る流れを制御する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 第二の端部の反対側の第一の端部と、該第一の端部に近接した第一のチャンバと流体的に連絡される第一の複数の通路と、該第二の端部に近接した第二のチャンバと流体的に連絡される第二の複数の通路と、前記第一のチャンバと前記第二のチャンバとの間に形成された内部空間とを有する弁本体と、前記内部空間に液密状態で受容可能で且つ該内部空間内で摺動可能なポペット弁とを具備し、該ポペット弁は第二の端部の反対側の第一の端部を有し、前記ポペット弁に接触する圧電アクチュエータを具備し、該圧電アクチュエータは該圧電アクチュエータが作動した時に前記内部空間内で前記ポペット弁を摺動させることができ、前記圧電アクチュエータが作動していない時に前記ポペット弁の第二の端部を弁座に付勢し、流体が前記第一の複数の通路と前記第一のチャンバとを通って流れることができるようにし、これにより前記弁本体を通る第一の流体流路が確立されるバネを具備し、該バネは流体が前記第二の複数の通路と前記第二のチャンバとを通って流れるのを阻止し、前記圧電アクチュエータが作動すると前記ポペット弁が前記弁座から離れるように移動して前記バネが圧縮され、このことにより流体が前記第二の複数の通路と前記第二のチャンバとを通って流れることができるようになり、これにより前記弁本体を通る第二の流路が確立され、流体が前記第一の流路を通って流れることが阻止される圧電バルブ。 【請求項2】 前記ポペット弁の第一の端部は第一の傾斜面を有し、前記ポペット弁の第二の端部は第二の傾斜面を有し、該第二の傾斜面は前記弁座に受容される請求項1に記載の圧電バルブ。 【請求項3】 前記弁本体の第二の端部はネジ開口を有し、前記圧電アクチュエータは圧電素子と薄ナットとヘッド、ネジ部分およびスリーブを有する中空ボルトとを有し、該圧電素子は該スリーブ内に受容可能であり、該ネジ部分は前記ネジ開口と係合可能であり、前記薄ナットは前記圧電アクチュエータを前記弁本体の第二の端部に固定するために前記弁本体の第二の端部に隣接して前記ネジ部分に配置される請求項1に記載の圧電バルブ。 【請求項4】 前記薄ナットと前記弁本体の第二の端部との間に配置されるシールをさらに有する請求項3に記載の圧電バルブ。 【請求項5】 前記中空ボルトのヘッドを通って前記圧電素子に延びる複数のリード線をさらに有し、これらリード線は前記圧電アクチュエータを作動させるために電力を導く請求項3に記載の圧電バルブ。 【請求項6】 前記弁本体の第一の端部はネジ開口を有し、該ネジ開口はヘッドと環状部分とを有する中空ボルトを受容することができ、該環状部分は前記第一のチャンバを画成し且つ該中空ボルトを前記ネジ開口に固定するために前記ネジ開口と係合可能な外ネジを有する請求項1に記載の圧電バルブ。 【請求項7】 前記環状部分は前記バネの一部を受容するためのバネ用溝をさらに有する請求項6に記載の圧電バルブ。 【請求項8】 前記環状部分は前記第一のチャンバと前記第一の複数の通路の少なくとも一つとに連絡される通路をさらに有する請求項6に記載の圧電バルブ。 【請求項9】 前記中空ボルトのヘッドと前記弁本体の第一の端部との間に配置されるシールをさらに有する請求項6に記載の圧電バルブ。 【請求項10】 前記第一の流体流路は予圧源と液圧弁とを流体的に連絡し、前記第二の流体流路は前記液圧弁と液圧流体リザーバとを流体的に連絡する請求項1に記載の圧電バルブ。 【請求項11】 第二の端部の反対側の第一の端部と、該第二の端部に近接したチャンバと連絡される第一の複数の通路と、前記第一の端部と前記第二の端部との間に形成された内部空間とを有する弁本体と、前記内部空間に液密状態で受容可能で且つ該内部空間内で摺動可能なポペット弁とを具備し、該ポペット弁は第二の端部の反対側の第一の端部を有し、前記ポペット弁に接触する圧電アクチュエータを具備し、該圧電アクチュエータは該圧電アクチュエータが作動した時に前記内部空間内で前記ポペット弁を摺動させることができ、前記圧電アクチュエータが作動していない時に前記ポペット弁の第二の端部を弁座に付勢し、前記ポペット弁の第二の端部は前記第一の複数の通路と前記チャンバとが流体的に連絡されることを阻止することができ、前記圧電アクチュエータが作動すると前記第二の端部が前記弁座から離れるように移動して前記バネが圧縮され、これにより流体が前記第一の複数の通路と前記チャンバとを通って流れることができるようになり、これにより前記弁本体を通る第一の流体流路が形成される圧電バルブ。 【請求項12】 前記ポペット弁はアクチュエータ用溝を有し、該アクチュエータ用溝は前記ポペット弁の第二の端部から該ポペット弁の第一の端部に向かって延び、前記圧電アクチュエータを受容することができる請求項11に記載の圧電バルブ。 【請求項13】 前記ポペット弁の第二の端部は傾斜面を有し、該傾斜面は前記弁座に受容される請求項11に記載の圧電バルブ。 【請求項14】 前記弁本体の第二の端部はネジ開口を有し、前記圧電アクチュエータは圧電素子と薄ナットとヘッド、ネジ部分およびスリーブを有する中空ボルトとを有し、該圧電素子は該スリーブ内に受容可能であり、該ネジ部分は前記ネジ開口と係合可能であり、該薄ナットは前記圧電アクチュエータを前記弁本体の第二の端部に固定するために前記弁本体の第二の端部に近接して該ネジ部分に配置される請求項11に記載の圧電バルブ。 【請求項15】 前記薄ナットと前記弁本体の第二の端部との間に配置されるシール部分をさらに具備する請求項14に記載の圧電バルブ。 【請求項16】 前記中空ボルトのヘッドを通って前記圧電素子へと延びる複数のリード線をさらに具備し、これらリード線は前記圧電アクチュエータを作動させるために電力を供給する請求項14に記載の圧電バルブ。 【請求項17】 前記弁本体の第一の端部はネジ開口を有し、該ネジ開口はヘッドと環状部分とを有するプラグを受容でき、該環状部分はチャンバを画成し、前記プラグを前記ネジ開口に固定するために前記ネジ開口と係合可能な外ネジを有する請求項11に記載の圧電バルブ。 【請求項18】 前記環状部分は前記バネの一部を受容するためのバネ用溝をさらに有し、前記弁本体は前記チャンバと流体的に連絡される通路を有する請求項17に記載の圧電バルブ。 【請求項19】 第二の端部と反対側の第一の端部と、弁本体を通る第一の流体流路と、弁本体を通る第二の流体流路と、前記第一の端部と前記第二の端部との間に形成された内部空間とを有する弁本体と、前記内部空間に液密状態で受容可能で且つ該内部空間内で摺動可能なポペット弁とを具備し、該ポペット弁は第二の端部の反対側の第一の端部を有し、前記ポペット弁の第一の端部に接触する第一の圧電アクチュエータと、前記ポペット弁の第二の端部に接触する第二の圧電アクチュエータとを具備し、前記ポペット弁は前記第一の圧電アクチュエータおよび前記第二のアクチュエータが作動していない時に前記内部空間内の中心に位置し、これにより流体が前記第一の流体流路と前記第二の流体流路とを通って流れ、前記第一の圧電アクチュエータが第一の電流で作動されて該第一の圧電アクチュエータ内の圧電素子が伸張され、前記第二の圧電アクチュエータが第二の電流で作動されて該第二のアクチュエータ内の圧電素子が圧縮される時、前記ポペット弁はシフトされ、流体が第一の流体流路および第二の流体流路の一方を通って流れるのが阻止され、第一の流体流路および第二の流体流路の他方を通って流れるのが増加する圧電バルブ。 【請求項20】 前記ポペット弁の第一の端部は第一の傾斜面を有し、前記ポペット弁の第二の端部は第二の傾斜面を有する請求項19に記載の圧電バルブ。 【請求項21】 前記弁本体の第二の端部はネジ開口を有し、前記第二のアクチュエータはさらに薄ナットとヘッド、ネジ部分およびスリーブを有する中空ボルトとを有し、前記圧電素子は該スリーブに受容可能であり、前記ネジ部分は前記ネジ開口と係合可能であり、前記薄ナットは前記圧電アクチュエータを前記弁本体の第二の端部に固定するために前記弁本体の第二の端部に近接してネジ部分に配置される請求項19に記載の圧電バルブ。 【請求項22】 前記薄ナットと前記弁本体の第二の端部との間にシール位置をさらに具備する請求項21に記載の圧電バルブ。 【請求項23】 前記弁本体の第一の端部はネジ開口を有し、前記ネジ開口はヘッドと環状部分とを有するプラグを受容することができ、前記環状部分は前記プラグを前記ネジ開口に固定するために前記ネジ開口と係合可能な外ネジを有する請求項19に記載の圧電バルブ。 【請求項24】 前記プラグはネジ開口を有し、前記第一の圧電アクチュエータはさらに薄ナットとヘッド、ネジ部分およびスリーブを有する中空ボルトとを有し、前記圧電素子は前記スリーブに受容可能であり、前記ネジ部分は前記プラグ内のネジ開口に係合可能であり、前記薄ナットは前記第一のアクチュエータを前記プラグに固定するために前記プラグに近接してネジ部分に配置可能である請求項23に記載の圧電バルブ。 【請求項25】 弁本体を通る流体の流れを制御する流体流制御方法であって、第一のチャンバと第二のチャンバとを有し、第一のチャンバと第二のチャンバとの間に形成される内部空間を備える弁本体を提供する工程と、前記弁本体を通り且つ前記第一のチャンバと流体的に連絡される第一の複数の通路と、前記弁本体を通り且つ前記第二のチャンバと流体的に連絡される第二の複数の通路とを提供する工程と、前記内部空間にポペット弁を摺動可能に且つ液密状態で配置する工程と、前記圧電アクチュエータを前記ポペット弁に接触するように配置する工程と、前記圧電アクチュエータが作動していない時に前記ポペット弁を第一の方向に付勢する工程とを具備し、この工程により流体が前記第一の複数の通路を通って流れ且つ前記第二の通路を通って流れるのが阻止され、前記ポペット弁を前記第一の方向とは反対の第二の方向に移動させるために前記圧電アクチュエータを作動させる工程を具備し、この工程により流体が前記第二の複数の通路を通って流れ且つ前記第一の複数の通路を通って流れるのが阻止される流体流制御方法。 【請求項26】 前記圧電アクチュエータを前記ポペット弁に接触するように配置する工程は前記弁本体の第二のチャンバに近接してネジ開口を提供する工程と、前記圧電アクチュエータを該ネジ開口にねじ込む工程と、該圧電アクチュエータを薄ナットで前記ネジ開口に保持する工程とをさらに具備する請求項25に記載の流体流制御方法。 【請求項27】 前記薄ナットと前記弁本体との間にシールを配置する工程をさらに具備する請求項26に記載の流体流制御方法。 【請求項28】 前記圧電アクチュエータに電力を提供するために前記圧電アクチュエータまで一対のリード線を延ばす工程をさらに具備する請求項26に記載の流体流れ制御方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は概して油圧(液圧)弁に関し、特に圧電効果で作動するポペット弁による油圧弁の制御に関する。 【0002】 【従来の技術】圧電性材料は電界にさらされることに反応し、印加された電位差に直接的に応じて変形する。変形の方向、すなわち長くなるか短くなるかは電界の極性と圧電材料の配列とに依存する。概して圧電素子は圧電材料からなる一連のディスクを積層して形成され、当該圧電素子においてはディスクが電界にさらされるようにディスクを電極と交互に積層せしめられる。 【0003】圧電素子には非常に高い周波数を持続でき、且つ電界の変化にほぼ瞬間的に反応することができるという利点がある。例えばディスクを適当に方向付け、積層して形成した圧電素子は負極性に反応し、積層せしめられたディスクの軸線方向に沿ってマイクロ秒単位で伸張する。例えば長さが約150mmである積層ディスクは約75μmほど伸張する。 【0004】典型的な油圧制御システムにおける油圧弁は両端に制御用容積空間を備えた内部スプールを有する。高い油圧が計量せしめられ、スプールの各端部の制御用容積空間に供給せしめられる。油圧弁の出力を制御するのにはスプールの移動が使用される。スプールの各端部の制御用容積空間に供給されるパイロット油圧を調整することにより油圧弁内においてスプールが移動せしめられることが多い。パイロット油圧の圧力は上述した高い油圧よりも低い。これによればスプールの一端のパイロット油圧を僅かに変化することにより油圧弁内のスプールを移動せしめることができる。典型的には油圧弁内においてスプールを移動させ、これにより機械器具を動かすためにスプールの一端のパイロット油圧を調節するのにオペレータからの入力が使用される。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】現在流通している油圧弁における欠点はオペレータによる入力に対する反応時間に関するものである。オペレータによる入力に対してほぼ瞬間的に反応する油圧弁には利点がある。圧電材料の反応時間は非常に短く、油圧制御弁システムと組み合わせるには理想的な材料である。本発明の目的はこうした問題を克服することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために一番目の発明では圧電バルブを開示した。圧電バルブは第二の端部の反対側の第一の端部と、この第一の端部に近接した第一のチャンバと流体的に連絡される第一の複数の通路と、第二の端部に近接した第二のチャンバと流体的に連絡される第二の複数の通路と、第一のチャンバと第二のチャンバとの間に形成された内部空間とを有する弁本体と、内部空間に液密状態で受容され且つ内部空間内で摺動可能なポペット弁とを具備し、ポペット弁は第一の端部と第二の端部とを有し、ポペット弁と接触する圧電アクチュエータを具備し、圧電アクチュエータはこの圧電アクチュエータが作動する時にポペット弁を内部空間内で摺動させ、圧電アクチュエータが作動していない時にポペット弁の第二の端部を弁座に付勢して流体が第一の複数の通路と第一のチャンバとを通って流れるようにするバネを具備し、これにより弁本体を通る第一の流体流路が確立され、このバネは流体が第二の複数の通路と第二のチャンバとを通って流れるのを阻止し、圧電アクチュエータが作動するとポペット弁が弁座から離れるように移動してバネを圧縮し、流体が第二の複数の通路と第二のチャンバとを通って流れ、これにより第二の流体流路が確立され、流体が第一の流体流路を通って流れるのを阻止する。 【0007】また上記課題を解決するために二番目の発明では弁本体を通る流体の流れを制御する方法において、第一のチャンバと第二のチャンバとを有し且つ第一のチャンバと第二のチャンバとの間に形成される内部空間を備える弁本体を提供する工程と、前記弁本体を通り且つ前記第一のチャンバと流体的に連絡される第一の複数の通路と、前記弁本体を通り且つ前記第二のチャンバと流体的に連絡される第二の複数の通路とを提供する工程と、前記内部空間にポペット弁を摺動可能に且つ液密状態で配置する工程と、前記圧電アクチュエータを前記ポペット弁に接触するように配置する工程と、前記圧電アクチュエータが作動していない時に前記ポペット弁を第一の方向に付勢する工程とを具備し、この工程により流体が前記第二の通路を通って流れるのが阻止されて前記第一の複数の通路を通って流れ、前記ポペット弁を前記第一の方向とは反対の第二の方向に移動させるために前記圧電アクチュエータを作動させる工程を具備し、この工程により流体が前記第一の通路と通って流れるのが阻止されて前記第二の複数の通路を通って流れる。 【0008】 【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明を詳細に説明する。油圧制御システムの概略図を概して図1に参照番号20で示す。油圧制御システム20は様々な機械の器具および機械の機能を制御するのに使用される。なお本発明は油圧のみならず広く液圧を利用するシステムに適用可能である。 【0009】油圧制御システム20はオペレータの手の動きを器具の動きに変換するための複数の手動制御部22を有する。概して手動制御部22はオペレータの手の動きを電子制御コンピュータ24に送信される電気信号に変換するための電子手動制御部を具備する。電子制御コンピュータ24は手動制御部22から電気信号を受信し、複数の圧電バルブ32を含む様々なアクチュエータに制御電気信号を送信する。 【0010】油圧ポンプ26はエンジンのような駆動手段(図示せず)により回転せしめられ、高い油圧を出力する。油圧ポンプ26は当業者には公知の油圧流体リザーバ(図示せず)に接続される。油圧弁28は油圧ポンプ26から高い油圧を受け、圧電バルブ32からの低いパイロット油圧で制御せしめられる。上述したように油圧弁28はスプール(図示せず)を有し、またスプールの両側に制御用容積空間(以下、制御空間)を有する。各制御空間には油圧弁28内のスプールの位置を制御するために油圧ポンプ26からの高い油圧と圧電バルブ32からの低いパイロット油圧とが送られる。油圧ポンプ26は圧電バルブ32に低いパイロット油圧を出力するための油圧低減弁(以下、減圧弁)30に高い油圧を送る。油圧弁28の動きは圧電バルブ32から供給されるパイロット油圧を調節することにより制御される。 【0011】油圧弁28は制御された高い圧力をモータや油圧シリンダといった幾つかの油圧アクチュエータ34に出力する。油圧アクチュエータ34は制御された高い油圧を受け、機械的な力を出力し、機械の機械部品や機械器具36を動かす。油圧弁28内においてスプールを第一の方向または第二の方向にシフトするためには油圧弁28の一方の制御空間のパイロット油圧を微量に変化させる。油圧弁28内においてスプールをシフトすることにより機械の機械部品や機械器具36が動かされる。 【0012】図2に本発明に従って設計された圧電バルブ32を示す。圧電バルブ32は弁本体40を有する。弁本体40は第一の端部42と、この第一の端部42の反対側の第二の端部44とを有する。また圧電バルブ32はポペット弁46と圧電アクチュエータ48とを有する。 【0013】弁本体40の第一の端部42は中空ボルト52を受容するためのネジの切られた開口、すなわちネジ開口(以下、ネジ穴)50を有する。中空ボルト52は外ネジ57を備えた環状部分56に隣接してヘッド54を具備する。外ネジ57を備えた環状部分56はネジ穴50に受容される。さらに環状部分56は通路58を有する。第一のチャンバ64の一方の端部をシールするためにヘッド54と中空ボルト52との間にシール60が受容され、第一のチャンバ64の一部は環状部分56内に形成される。第一のチャンバ64に隣接したバネ用溝62がバネ66の一方の端部を受容する。 【0014】環状部分56内の通路58には弁本体40内の第一の通路68は連絡される。通路58は第一の通路68と第一のチャンバ64とを連絡せしめる。さらに第一の通路68は弁本体40の第二の端部44に近接した第二の通路70に連絡される。 【0015】さらに弁本体40は第二の端部44に近接して第三の通路72を有する。第三の通路72は弁本体40の第二の端部44に近接して配置された第二のチャンバ108に流体的に連絡せしめられる。さらに弁本体40は第一の端部42と第二の端部44との間に内部空間74を有する。内部空間74はポペット弁46を収容する。 【0016】ポペット弁46は第一の端部76と、この第一の端部76の反対側の第二の端部78とを有し、これら端部の間に本体79を備える。第一の溝80が第一の端部76に配置され、この第一の溝80はバネ66の一部を受容する。さらに第一の端部76は第一の傾斜面82を有し、第二の端部78は第二の傾斜面84を有する。また第二の端部78から本体79内へとアクチュエータ用溝86が延びる。アクチュエータ用溝86は圧電アクチュエータ48の一部を受容する。ポペット弁46は液密状態で内部空間74内で摺動することができる。 【0017】弁本体40の第二の端部44は圧電アクチュエータ48の一部を受容するためのネジ穴88を有する。圧電アクチュエータ48はヘッド92とネジ部分94とスリーブ96とを有する中空ボルト90を具備する。ネジ部分94はネジ穴88に受容される。スリーブ96はポペット弁46のアクチュエータ用溝86内へと延びる。スリーブ96は圧電素子98を受容する。好ましくは圧電素子98は中空ボルト90と、ヘッド92と、ネジ部分94と、スリーブ96とを一つの組立体として機能させ、圧電アクチュエータ48を形成することができるように例えばプラスチックのような保護用のシール材料と共にスリーブ96内に嵌め込まれ、或いは入れられる。 【0018】圧電素子98は一対のリード線100に接続される。これらリード線100は圧電アクチュエータを作動させるため、或いは作動を中止させるための電子制御コンピュータから電気信号を受信する。 【0019】上述したように圧電素子98は概してジルコン酸チタン酸鉛のような圧電性材料からなる積層せしめられたディスクを具備する。圧電素子98はディスクをリード線100に接続された電極(図示せず)と交互に積層せしめ、形成される。圧電アクチュエータ48を作動させると電気信号の極性とディスクの配列とに応じて圧電素子98が長手軸線に沿って伸張したり収縮したりする。 【0020】圧電アクチュエータ48を第二の端部44およびポペット弁46に対して固定するために薄ナット102がネジ部分94に受容される。ワッシャ104およびシール106が薄ナット102に近接して受容され、これらワッシャ104およびシール106はネジ穴88を外的要素からシールするのに役立つ。圧電アクチュエータ48は第二のチャンバ108を通って延びる。第二のチャンバ108はポペット弁46の第二の傾斜面84を受容するために弁座110を有する。 【0021】圧電アクチュエータが作動していない時には通常、バネ66はポペット弁46を図2に示した位置へと弁座110に対して付勢する。すなわち通常、第二の傾斜面84は弁座110に当接し、これにより第三の通路72と第二のチャンバ108と第二の通路70とを通る流体的な連絡が遮断せしめられる。通常、第一の通路68は第一のチャンバ64および第二の通路70に流体的に連絡され、これにより弁本体40を通る第一の流路が提供される。 【0022】好適な実施例ではリード線100を介して圧電アクチュエータ48に電流を流すことにより圧電素子98が長手軸線に沿って伸張せしめられる。例えば長さが150mmの圧電素子98のストローク長さ(伸張距離)は概して約75μmである。この長さに亘る動きはポペット弁を移動して第一の傾斜面82を環状部分56に押し付けるには十分であり、これにより第一の流路を通る流体の流れを遮断することができる。さらにこのようにポペット弁46が第一の端部42に向かって移動することにより第二の通路70と第二のチャンバ108と第三の通路72とが流体的に連絡され、斯くして第二の弁本体40を通る第二の流路が形成される。 【0023】圧電アクチュエータ48への電流が止められ、圧電性材料に蓄えられた電荷が流れ出て放電されるとバネ66がポペット弁46を図2に示した位置に戻し、斯くして第一の流路が開かれ、第二の流路が閉じられる。 【0024】開示した圧電バルブ32は油圧制御システム20において例えばパイロット油圧の分配を制御するために種々の形態にて使用される。一つの使用例においては油圧弁28内のスプールの各制御空間が圧電バルブ32の第二の通路70と流体的に連絡され、パイロット油圧が圧電バルブ32の第一の通路68に供給される。ここではスプールの各端部がそれぞれ対応する圧電バルブ32から同じパイロット油圧を受ける。このため最初の段階ではスプールは油圧弁28内で中央に位置する。なおこのとき第三の通路72は油圧流体リザーバに接続される。次いで油圧弁28内のスプールをシフトするために圧電アクチュエータ48を介して一方の圧電バルブ32を作動させる。圧電バルブ32を作動させたときにはポペット弁46が弁本体40の第一の端部42に向かってシフトし、これにより第一の流路が閉じられ、第二の流路が開かれる。これにより油圧弁28内のスプールの対応する制御空間から第二の流路を介して油圧ポンプリザーバ(図示せず)に圧油を流出させ、圧力を解放することができる。次いで圧電アクチュエータ48の電気作動を中止すればバネ66がポペット弁46を図2に示した位置に戻す。斯くして油圧弁28内のスプールが新たな位置に安定する。 【0025】図3に別の実施例の圧電バルブ116を断面図で示す。圧電バルブ116は弁本体118を有する。弁本体118は第一の端部120と、これとは反対側の第二の端部122とを有する。弁本体118内には内部空間123が配置される。内部空間123は液密状態で内部空間123内で摺動可能なポペット弁124を受容する。 【0026】弁本体118の第二の端部122は圧電アクチュエータ48の環状部分94を受容するためのネジ穴(ネジの切られた開口)126を有する。図3に示した圧電アクチュエータは図2に示した圧電アクチュエータ48と同様に機能する。 【0027】第一の端部120はプラグ130を受容するためのネジ穴(ネジの切られた開口)128を有する。プラグ130は環状部分134に隣接してヘッド132を有する。環状部分134はネジ穴128に受容される。ネジ穴128を外的要素からシールするためにヘッド132と第一の端部120との間にシール135が受容される。 【0028】環状部分134内にはバネ用溝136が配置される。このバネ用溝136はバネ138の一部を受容する。バネ138はポペット弁124を第二の端部122に向かって付勢する。 【0029】弁本体118は第一の通路140を有する。第一の通路140は第二の通路142と、第二のチャンバ158と、第三の通路160とに流体的に連絡せしめられる。第二の通路142はバネ用溝136とポペット弁124とにより画成された第一のチャンバ144と流体的に連絡せしめられる。 【0030】ポペット弁124はバネ138を保持するための突起部148を有する第一の端部146を有する。第一の端部146の反対側に第二の端部150が位置する。本体152が第一の端部146を第二の端部150に結合する。第二の端部150は傾斜面154とアクチュエータ用溝156とを有する。アクチュエータ用溝156は圧電アクチュエータ48のスリーブ96および圧電素子98を受容する。通常、保持されたバネ138は弁本体118内で傾斜面154を弁座162へと付勢する。したがって通常、第一の通路140と、第二のチャンバ158と、第三の通路160との間は流体的に連絡されてはいない。 【0031】圧電アクチュエータ48が電流により作動せしめられた時、圧電素子98は伸張して弁本体118の第一の端部120に向かってポペット弁124を移動させる。斯くして第三の通路160と、第二のチャンバ158と、第一の通路140との間が流体的に連絡されるようになる。 【0032】使用に際しては圧電バルブ116はパイロット油圧を油圧弁28に供給するため、または油圧弁28から油圧を解放することができるようにするために大きさが可変のオリフィスとして使用される。すなわち圧電バルブ116の機能は第三の通路160と第一の通路140とに連結される圧電制御システム20の部分に依存している。なお圧電バルブ116においては第二の通路142によりポペット弁124の両端部の圧力を均等にせしめられる。 【0033】図4は別の実施例の圧電バルブ166の断面図である。圧電バルブ166は図2および図3に開示した圧電アクチュエータと同様な二つの圧電アクチュエータ48を有する。 【0034】圧電バルブ166は弁本体168を有する。弁本体168は第一の端部170と、これとは反対側の第二の端部172とを有する。第一の端部170と第二の端部172との間に内部空間173が配置される。内部空間173は液密状態で内部空間173内で摺動可能なポペット弁174を受容する。 【0035】弁本体168の第二の端部172は図2に示した方法と同様な方法で圧電アクチュエータ48のネジ部分94を受容するためのネジ穴(ネジの切られた開口)176を有する。 【0036】第一の端部170はプラグ180を受容するためのネジ穴(ネジの切られた開口)178を有する。プラグ180は環状部分184に隣接してヘッド182を有する。環状部分184はネジ穴178内に受容される。外的要素をシールするためにヘッド182と第一の端部170との間にシール186が受容される。 【0037】さらにプラグ180は図2に示した方法と同様な方法で圧電アクチュエータ48のネジ部分94を受容するためのネジ穴192を有する。環状部分184は通路188を有する。この通路188は環状部分184内に配置された第一のチャンバ190と流体的に連結される。 【0038】弁本体168は第二の端部172に近接して第一の通路194を有する。第一の通路194は第二の通路196と、第二のチャンバ202と、第四の通路200とに流体的に連絡される。第二の通路196は第一のチャンバ190と第三の通路198とに流体的に連絡される。 【0039】ポペット弁174は第一の端部204と、これとは反対側の第二の端部206とを有する。第一の端部204と第二の端部206とは本体208により分割されている。第一の端部204は第一の傾斜面310を有し、第二の端部206は第二の傾斜面312を有する。第一のアクチュエータ用溝314は第一の端部204から本体208内へと延びる。第一のアクチュエータ用溝314は第一の圧電アクチュエータ48のスリーブ96を受容する。第二のアクチュエータ用溝316は第二の端部206から本体208内に延び、第二の圧電アクチュエータ48のスリーブ96を受容する。 【0040】図4に示したように内部空間173およびポペット弁174の大きさはポペット弁174が内部空間173の中心にあり、そしてこのとき弁本体168を通る第一の通路194と第三の通路198との間の第一の流体流路と、弁本体168を通る第一の通路194と第四の通路200との間の第二の流体流路とが存在するような大きさである。したがって圧電バルブ166は通常、二つの流体流路を有する。第一の電流により第一の圧電アクチュエータ48が作動せしめられるとその圧電素子98が伸張する。同様に第二の電流により第二のアクチュエータ48が作動せしめられるとその圧電素子98が収縮する。斯くして最終的にはポペット弁174が第一の端部170の方へまたは第二の端部172の方へシフトする。ポペット弁174がシフトすると第一の流路または第二の流路が閉じられ、他方の流路が開かれる。電流をかけるのを止めればポペット弁は図4に示した中心位置に戻る。 【0041】使用に際しては第三の通路198は油圧弁28内のスプールの一方の側の制御空間に接続され、第四の通路200は油圧弁28内のスプールの他方の側の制御空間に接続される。パイロット油圧および高い油圧が開口しているオリフィスにより油圧弁28内のスプールの両側の制御空間に供給される。第一の通路194は油圧流体リザーバに接続される。したがって図4に示したように両圧電アクチュエータが作動していない時には圧電バルブ166を通って油圧弁28から油圧がゆっくり漏れるが、油圧弁28からの油圧の減少は油圧弁28内のスプールの両側で等しい。第一の電流と第二の電流とによって圧電アクチュエータ48が作動せしめられるとポペット弁174がシフトし、これにより圧電バルブ28内のスプールの一方の側の制御空間へ連結された一方の流体流路が閉じられ、油圧弁28内のスプールの別の側の制御空間に連結された別の流体流路を通る流体流量が増加し、これにより油圧弁28のスプールがシフトする。 【0042】圧電バルブ32は油圧弁28へのパイロット油圧を電流の入力により調整することができる。圧電バルブ32は弁本体40を有し、弁本体40は該弁本体40を通る複数の流体流路を形成する複数の通路を有する。ポペット弁46は弁本体40の内部空間74内に配置される。ポペット弁46は液密状態で内部空間74内において摺動可能である。ポペット弁46は圧電アクチュエータ48を受容する。圧電アクチュエータ48に電流を流すとポペット弁46が内部空間74内でシフトし、これにより幾つかの流体流路を開いて別の流体流路を閉じる。流体流路を開閉することにより圧電バルブ32に接続された油圧弁28内に配置されたスプールの両端部の制御空間への流入、または制御空間からの流出が可能となる。したがって本発明は例えば油圧弁28内のスプールの移動を制御することで機械部品および機械器具36を油圧でシフトするために油圧弁28に供給されるパイロット油圧を迅速に変更することができる小型で単純な弁を提供する。 【0043】なお図面、上述の説明、および特許請求の範囲を参照すれば本発明の別の形態、目的、特徴を得ることもできる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】391020193 【氏名又は名称】キャタピラー インコーポレイテッド 【氏名又は名称原語表記】CATERPILLAR INCORPORATED
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| 【出願日】 |
平成12年5月18日(2000.5.18) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100077517 【弁理士】 【氏名又は名称】石田 敬 (外3名)
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| 【公開番号】 |
特開2000−346224(P2000−346224A) |
| 【公開日】 |
平成12年12月15日(2000.12.15) |
| 【出願番号】 |
特願2000−152696(P2000−152696) |
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