| 【発明の名称】 |
揚液管用の逆止め弁 |
| 【発明者】 |
【氏名】牛山 和裕
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| 【要約】 |
【課題】揚液管中の空気の存在によりポンプの運転開始後、揚液が開始するまで長時間要したのを迅速に行えるようにする。
【解決手段】自吸式ポンプの吐出口に下端を連結した揚液管11,12の途中に弁筺21が接続され、揚液管中を上昇する液体の圧力により付勢に抗して弁筺内の弁板23が上向きに回動し、弁座22から上に離れて開弁する揚液管用の逆止め弁において、弁筺21に開口部30を設ける。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 自吸式ポンプの吐出口に下端を連結した揚液管の途中に弁筺が接続され、揚液管中を上昇する液体の圧力により付勢に抗して弁筺内の弁板が上向きに回動し、弁座から上に離れて開弁する揚液管用の逆止め弁において、弁筺に開口部を設けたことを特徴とする揚液管用の逆止め弁。 【請求項2】 請求項1に記載の揚液管用の逆止め弁において、開口部を、弁筺の弁座よりも下に位置する個所に設けたことを特徴とする揚液管用の逆止め弁。 【請求項3】 請求項1に記載の揚液管用の逆止め弁において、開口部を、弁筺の弁座よりも上に位置する個所に設けたことを特徴とする揚液管用の逆止め弁。 【請求項4】 請求項2、請求項3のどれか1項に記載の揚液管用の逆止め弁において、開口部を二股にし、二股の一方の開口部には開閉弁、他方の開口部には圧力計を接続したことを特徴とする揚液管用の逆止め弁。 【請求項5】 請求項2、請求項3、請求項4のどれか1項に記載の揚液管用の逆止め弁において、開口部は弁板が弁座を上から塞ぐ閉弁時に弁座の下に溜まる空気を外に排出するものであることを特徴とする揚液管用の逆止め弁。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、自吸式ポンプの吐出口に下端を連結した揚液管の途中に接続され、ポンプの運転休止時に揚液した管内の液体がポンプに下降逆流するのを防止する揚液管用の逆止め弁に関する。 【0002】 【従来の技術】自吸式ポンプの吐出口に下端を連結した揚液管の途中に弁筺を接続し、揚液管中を上昇する液体の圧力により付勢に抗して弁筺内の弁板が上向きに回動し、弁座から上に離れて開弁する揚液管用の逆止め弁は従来から公知である。このように管内を上昇する液体の圧力で弁板が付勢に抗し上向きに回動して開弁する逆止め弁には後述のように構造が異なる幾つかのタイプがあるが、何れもポンプの休止中は弁板が自身の重量、弁板上に加わる液体の重量に基づく下向きの加圧力などの付勢により下向きに回動し、弁座に上から密着して弁座を閉じ、弁の上に接続した上部揚液管内の液体が下降し、ポンプに逆流するのを有効に防止する。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】ポンプのメンテナンスなどでポンプの吐出口を揚液管の下端から外すと、逆止弁から下の下部揚液管中の液体は管の下端から流れ落ち、下部揚液管中には空気が侵入して空気で充たされる。従って、メンテナンスを終わり、ポンプの吐出口を再び揚液管の下端に連結し、ポンプの運転を再開して揚液を行うと、下部揚液管中を充たしていた空気は管内を上昇する液体で管内を押上げられ、空気は可圧縮性のため弁座を閉じている弁板の下に集まり、塊となって圧縮されるベーパロック現象が生じ、ポンプの運転を開始しても、可圧縮性の空気塊のクッション作用で弁板を下から押し開くことができず、揚液が行われない。それでも運転を継続し、弁座の下の空気塊がそれ以上は圧縮できないまでに体積が減少し、ポンプが揚液する上向きの圧力が弁座を閉じている弁板の下向きの付勢力に勝った時点でやっと弁板は付勢に抗し上向きに回動して弁座から離れるので揚液が行われる。従って、ポンプの運転を再開後、揚液できるまでには非常に時間がかかる。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明は上述した問題点を解消するために開発されたもので、自吸式ポンプの吐出口に下端を連結した揚液管の途中に弁筺が接続され、揚液管中を上昇する液体の圧力により付勢に抗して弁筺内の弁板が上向きに回動し、弁座から上に離れて開弁する揚液管用の逆止め弁において、弁筺に開口部を設けたことを特徴とする。上記開口部は弁筺の弁座よりも下に位置する個所に設けても、弁座よりも上に位置する個所に設けてもよい。又、開口部を二股にし、二股の一方の開口部には開閉弁、他方には圧力計を接続することが好ましい。尚、上記開口部は弁板が弁座を上から塞ぐ閉弁時に弁座の下に溜まる空気を外に排出するものであり内径の直径が5〜30mm、好ましくは10〜25mm程度のものであることが好ましい。 【0005】 【発明の実施の形態】図示の各実施形態において、11は下端を自吸式ポンプの吐出口に連結した下部揚液管、21は上記下部揚液管の上端のフランジに下側のフランジを水密に接合した逆止め弁の中空な弁筺で、弁筺の上側のフランジには上部揚液管12の下端が水密に接合している。上部揚液管12の上部は外気と連通し、管内は大気圧になっていることが好ましいが、管内圧よりポンプ吐出圧が勝れば充分にその機能を発揮する。 【0006】弁筺21の内部には、前記ポンプにより下部揚液管を経て揚液される液体が内部を上昇する環状の弁座22と、ポンプの運転中は弁座22で囲まれた内部を通って上向流する液体で上向きに回動して上記弁座を開き(開弁)、ポンプの休止中は自重や、上部揚液管内の液体の重量に基づく下向きの加圧力などによる付勢で下向きに回動して弁座を上から閉じる(閉弁)回動自在な弁板23が設けてある。尚、弁筺には、弁筺の内部、例えば弁板による弁座の閉じ具合を点検するための点検口24が設けてあり、常時は点検蓋25で塞いである。 【0007】図1の実施形態の弁座22は弁筺の下側のフランジから上に延びる筒部26の上端に設けてあり、この弁座を上から塞ぐ弁板23は、一端を筒形の点検口24の内部に枢着されたスイングアーム27の他端に中心を取付けられている。従って、ポンプの運転で揚液する際は、弁板23はスイングアームの一端と筒形の点検口24との枢着点を支点にスイングアームと一体に上向きに回動して弁座22を開き、ポンプの休止中は逆方向に回動して弁座を上から閉じる。 【0008】この実施形態では下側のフランジと弁座との間に筒部26があるので、開口部30は弁座の下方の筒部26に設けることができる。 【0009】図2の実施形態では弁筺21はほゞ円筒形で、弁座22は弁筺の内周の高さの中程に内側に張り出して設けてられている。そして、弁板23は全体として円形になる2枚の半円形板23′,23′からなり、両半円形板の近接した直径方向の縁部に取付けた2本の軸28,28で弁筺の内周に枢着され、閉弁時は両半円形板が円形になって各半円弧状の縁部が弁座22の上に乗り、ポンプが揚液する際は両半円形板は軸28,28を支点に蝶が羽根を閉じたように上向きに回動して弁座を開く。 【0010】この実施形態でも下側のフランジと弁座22との間には充分な距離があるため、開口部30を弁座の下に位置させて弁筺に設けることができる。 【0011】図1、図2の実施形態の場合、ポンプのメンテナンスを終わり、その吐出口を下部揚液管12の下端に連結し、ポンプを運転して揚液を再開すると、下部揚液管中を上昇する液体によって管内の空気は管内を押し上げられ、液面が弁座の下面近くに到達して空気塊を弁板の下に圧縮する段階になると、液体の一部は開口部30から外に洩れ出し、これに伴って空気は弁筺の外に一緒に出て行き、下部揚液管、弁筺の、弁板で閉じられた下方内部に空気は存在しなくなる。従って、その後のポンプの運転により揚液される液体の上向きの圧力が、弁座を閉じている弁板の付勢力よりも高まると、弁板は上向きに回動して弁座を開くので、ポンプのその後の運転で液体は逆止め弁から上部揚液管を経て所定の給液個所に供給される。 【0012】開口部30には開閉弁31を取付け、ポンプの吐出口を下部揚液管の下端に連結して運転を再開する際は上記開閉弁を手動で開き、下部揚液管内、及び弁座から下の弁筺の内部の空気が水と一緒に開口部から排出されたら、開閉弁を手動で閉じ、下部揚液管中を上昇する液体の圧力を、弁座を閉じている弁板の付勢力よりも早く高めるようにすると共に、その後、液体が開口部30から外に洩れるのを防止することが好ましい。 【0013】又、ポンプの運転の再開後、下部揚液管中を上昇する液体の液面が弁座を閉じている弁板の下面に到達する迄の所要時間は既知なので、上記開閉弁31をタイマーで制御される電磁開閉弁にし、ポンプの運転を再開するとタイマーの作動で電磁弁は開いて空気が水と一緒に排出されるのを許容し、液面が弁座の下面に到達した時点でタイマーの作動により電磁弁が閉じるようにすると省力化できる。 【0014】図3の実施形態では軸29を支点に回動する弁板23で開閉される弁座22は下側のフランジの直上に設けてあるため、弁座22の下に位置させて弁筺に開口部を設けることは困難である。このような場合は、図示の如く、弁座の上方に位置させて開口部30を弁筺に設ける。 【0015】この場合は、弁板23から上の弁筺の内部、及び上部揚液管12の内部の液体が開口部30から外に流出することにより弁板23の上に加わる圧力が低下し、弁筺内部に局所的な圧力差が生じて、下部揚液管中を上昇する液体の圧力により弁座23が開く。 【0016】こうして、弁板23が上向きに回動して弁座22を開いた結果、下部揚液管に揚水された液体は空気塊と一緒に弁座を上に通過し、その際、空気は開口部30から外に流出する液体に混ざって一緒に排出され、弁板が弁座から上に離れて揚液可能な開弁状態になる迄の所要時間は、図1,2の実施形態よりは長いが、開口部を設けない従来に較べて著しく短縮する。 【0017】この実施形態の場合も、開口部30には開閉弁31を設け、メンテナンスを終わったポンプの運転再開の際は開閉弁31を開き、液体と一緒に空気が排出されたら開閉弁を閉じ、その後、開口部から水が外に洩れるのを防止することが好ましい。又、ポンプの運転再開後、空気が水と一緒に開口部から外に排出されるまでの時間既知なので、段落0013で述べたように開閉弁31にはタイマーで制御できる電磁開閉弁を使用し、タイマーにより電磁開閉弁の開閉を制御して省力化することが好ましい。 【0018】図1,2,3の各実施形態において、開口部30としては二股の管、例えば図示のようなT形管を使用し、一方の、例えば下向きの排気管30aには開閉弁31を接続し、開口部30を圧力計の接続に兼用させてもよい。 【0019】又、図2,3の実施形態では開口部30は弁筺の点検口を塞ぐ点検蓋25に設けたが、点検蓋に設けることに限定されず、弁筺に直接設けてもよい。 【0020】更に、図1,2の実施形態では弁筺の下側のフランジと弁座との間にスペースがあるため開口部30はそのスペースに設けたが、これに限定されず、図3の実施形態と同様に弁座よりも上の位置に設けてもよい。 【0021】この発明の逆止め弁は、ポンプのメンテナンス後の揚液を迅速に開始するのに使用できる以外に、揚液装置を新しく設備した場合も、揚液を迅速に開始するのにも適する。 【0022】 【発明の効果】ポンプをメンテナンスのために下部揚液管の下端から外すと、下部揚液管内を満たしていた液体は流れ落ちて空気と入れ換わり、メンテナンスを終わってポンプの吐出口を再び下部揚液管の下端に連絡し、ポンプを運転して揚液作業を再開する際は下部揚液管中の空気によるペーパロック現象で実際に揚液が行われるまでは長い時間を要したが、本発明では管内の空気を系外に排除し、迅速に揚液を開始することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001063 【氏名又は名称】栗田工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年6月4日(1999.6.4) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100061642 【弁理士】 【氏名又は名称】福田 武通 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2000−346221(P2000−346221A) |
| 【公開日】 |
平成12年12月15日(2000.12.15) |
| 【出願番号】 |
特願平11−158167 |
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