| 【発明の名称】 |
弁装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】小俣 宏
【氏名】廣田 喜弘
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| 【要約】 |
【課題】半導体製造装置等における真空容器と排気系との接続部に使用される弁装置であって、プロセス過程で反応した生成物の弁装置内部への付着を効果的に防止し得る弁装置を提供する。
【解決手段】弁箱内の一側に備えられている弁座と、該弁座に対向し、弁開閉用のシャフトに支持されて該弁座に離接自在に配置されている弁体と、該シャフトを囲繞し、一端の周縁が前記弁体、他端の周縁が前記弁座に対向して配置されている弁箱の端板にそれぞれ固定されているベローズとで構成され、該ベローズの外部及び内部にそれぞれヒータが設置されている弁装置において、前記ベローズの外部に設置されているヒータは、前記ベローズを囲繞し、一端の周縁が前記端板に取り付けられ、他端が前記弁座方向に向けて開口している筒状ヒータであって、弁の開動作時に当該筒状ヒータの開口が前記弁体にて封鎖されることを特徴とした弁装置により、前記課題を解決した。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 弁箱内の一側に備えられている弁座と、該弁座に対向し、弁開閉用のシャフトに支持されて該弁座に離接自在に配置されている弁体と、該弁開閉用のシャフトを囲繞し、一端の周縁が前記弁体、他端の周縁が前記弁座に対向して配置されている弁箱の端板にそれぞれ固定されているベローズまたは可撓性部材からなる隔壁とで構成され、該ベローズまたは可撓性部材からなる隔壁の外部及び内部にそれぞれヒータが設置されている弁装置において、前記ベローズまたは可撓性部材からなる隔壁の外部に設置されているヒータは、前記ベローズまたは可撓性部材からなる隔壁を囲繞し、一端の周縁が前記端板に取り付けられ、他端が前記弁座方向に向けて開口している筒状ヒータであって、弁の開動作時に当該筒状ヒータの開口が前記弁体にて封鎖されることを特徴とした弁装置。 【請求項2】 弁開閉用のシャフトは中空のシャフトであって、前記ベローズまたは可撓性部材からなる隔壁の内部に設置されているヒータは、当該中空のシャフトに取り付けられており、弁箱外から当該ヒータへ電力を供給するリード線は、前記中空のシャフト内を貫通していることを特徴とする請求項1記載の弁装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、半導体製造装置等の真空を利用した産業分野において利用される弁装置であって、真空容器と排気系との接続部に使用される弁装置に関し、特に、プロセス過程で反応した生成物の弁装置内部への付着を効果的に防止し得る弁装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、半導体製造装置等の真空容器と排気系との接続部に使用される弁装置であって、弁座と該弁座と対向する弁体とを備えた弁装置において、弁装置自身を加熱する場合の一例を示すと、図2のような構成をしたものが公知である。即ち弁箱1には弁座2が設置されており、ボンネットフランジ3aと配管接続フランジ4a及び4bが固定されている。前記弁座2に対向してメインガスケット5を装備した弁体6が配置され、該弁体6はベローズ7の一端の周縁に気密に接合されている。一方、ベローズ7の他端の周縁は弁座2に対向して配置されている弁箱1の端板8と気密に接合され、当該端板8は、ガスケット9によりボンネットフランジ3aに気密に取り付けられている。このため、ベローズ7の内外空間は仕切られているが、ベローズ7の内側空間が常時大気圧となるように、ボンネットフランジ3bに連通溝22が設けてある。 【0003】ベローズ7にはベローズガイド10が備えられており、これによってベローズ7の伸縮方向以外への変形を抑え、ベローズ7の耐久性を向上させている。 【0004】弁開閉用のシリンダ11は、ボンネットフランジ3bに固定され、シリンダロッド12に弁体6移動用のシャフト13が接続されている。該シャフト13は、弁体6に接続され、シリンダ11によってシャフト13が矢示16の方向に移動し、これによって弁体6が弁座2に離接し、弁の開閉操作が行われる構造となっている。図2は、従来の弁装置における弁の閉動作時を表している。 【0005】この弁装置の弁箱1の外側面には、ヒータ20が配備され、弁装置全体を加熱できるようになっている。更に図3のように、弁装置が開閉してもヒータが断線しないように、ベローズ7の内側にシースヒータ21をスパイラル状に取り付けた例も公知である。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】前記のような従来の弁装置を装備した半導体製造用のCVD(Chemical−Vapor−Deposition)装置等の真空排気系では、高真空を達成する場合、反応性ガスに曝される内面に吸着、吸蔵したガスを強制排気するため、排気系を加熱する方法が用いられている。 【0007】また、成膜用の反応ガスを導入しながら排気を行う場合、半導体製造装置では、プロセス過程で反応した生成物が弁装置内部に付着することがある。この生成物が弁装置内面及びベローズに付着した場合、特にベローズが縮む状態の場合には付着した生成物が負荷となり、ベローズの寿命が短くなるという問題がある。また、前記付着した生成物の分解等によりプロセス条件が再現できない状態が起こるという問題もある。更に、メインガスケットに前記生成物が付着した場合、弁装置を閉じても真空シールできなくなるという問題が生じていた。 【0008】この生成物の付着防止策として、生成物の蒸気圧温度以上に弁装置を加熱する方法が用いられている。この弁装置を加熱する方法は、弁箱の外側である大気圧側にヒータを配置して加熱するものであった。 【0009】しかし、この方法では、弁装置内部の空間が真空状態の場合、また弁装置が開状態の場合、弁装置内部に配置されているベローズ、弁体、メインガスケットは主に熱伝導で加熱されるため、温度が上昇するのに長時間を要していた。 【0010】また、従来の大気圧側の弁装置外部から加熱する方式では、弁箱と弁装置内部に配置されている部品(ベローズ、弁体、メインガスケット)との温度差が生じるため、弁箱を許容上限温度に加熱しても、弁装置内部に配置されている部品は、目標温度まで加熱されないという問題点があった。 【0011】一方、最近ではこの対策としてベローズ内部の大気側部に、シースヒータをコイルスプリングのようにスパイラル状に成形し、ベローズを加熱する方法が用いられることもある(図3)。しかし、この構造では弁の開閉に伴い、シースヒータも伸縮するのでヒータの耐久性、信頼性に問題点があった。また、ベローズの耐久性を向上させるために、ベローズガイドを弁開閉用シャフトの軸の周囲に装備すると、シースヒータの位置が構造上複雑になるという問題点もあった。 【0012】 【課題を解決するための手段】然るにこの発明は、弁開閉用のシャフトを囲繞しているベローズであって、弁箱の一側に備えられている弁座に対向して該弁座に離接可能に配置されている弁体に一端の周縁が、該弁座に対向して配置されている弁箱の端板に他端の周縁がそれぞれ固定されているベローズの周囲に、一端の周縁が前記端板に取り付けられ、他端が前記弁座方向に向けて開口している筒状ヒータを配置し、弁の開動作時に、当該筒状ヒータの開口を前記弁体にて封鎖し、前記弁開閉用のシャフトを囲繞しているベローズを当該筒状ヒータと弁体とで密封し、ベローズが反応性ガスに晒されないようにすることによって前記課題を解決したのである。 【0013】すなわち、この発明は、弁箱内の一側に備えられている弁座と、該弁座に対向し、弁開閉用のシャフトに支持されて該弁座に離接自在に配置されている弁体と、該弁開閉用のシャフトを囲繞し、一端の周縁が前記弁体、他端の周縁が前記弁座に対向して配置されている弁箱の端板にそれぞれ固定されているベローズまたは可撓性部材からなる隔壁とで構成され、該ベローズまたは可撓性部材からなる隔壁の外部及び内部にそれぞれヒータが設置されている弁装置において、前記ベローズまたは可撓性部材からなる隔壁の外部に設置されているヒータは、前記ベローズまたは可撓性部材からなる隔壁を囲繞し、一端の周縁が前記端板に取り付けられ、他端が前記弁座方向に向けて開口している筒状ヒータであって、弁の開動作時に当該筒状ヒータの開口が前記弁体にて封鎖されることを特徴とした弁装置である。 【0014】前記のように弁装置を構成したことによって、本発明の弁装置においては、弁開閉用のシャフトを囲繞しているベローズまたは可撓性部材からなる隔壁は、弁装置の外部からではなく、弁装置の内部であって、しかもベローズ、隔壁を囲繞している筒状ヒータによって加熱されるため、より短時間での昇温が可能となった。また、弁の開動作時には、弁開閉用のシャフトを囲繞しているベローズまたは可撓性部材からなる隔壁は、筒状ヒータと弁体とで密封され、ベローズ、隔壁が反応性ガスに晒されることがなくなった。更に、弁の開動作時には、弁体及び弁体の先端側(弁座側)に取り付けられているメインガスケットは、筒状ヒータから直接加熱され、短時間で昇温できるようになったのである。 【0015】前記のように構成した結果、弁の開動作時、すなわち導入された反応ガスが排気されて、最も反応生成物が、弁装置内部、即ちベローズまたは可撓性部材からなる隔壁の外面及び弁箱内面に付着しやすい状態の時に、特に、ベローズ、隔壁の外面は覆い隠され、筒状ヒータと弁体とで密封されたベローズ、隔壁の存在する側へプロセスガスが侵入し難くなり、このような状態の下でベローズ、隔壁の外面と弁箱内面とが加熱される。そのため反応生成物は、弁装置の内部、特に、ベローズまたは可撓性部材からなる隔壁の外面には付着し難くなる。 【0016】また、筒状ヒータを使用することによって、弁箱の内面を直接加熱できるため、弁装置外部のヒータを省くこともできるので、弁装置が安価にできるメリットもある。 【0017】更に、本発明は、前記のように構成した弁装置において、前記ベローズまたは可撓性部材からなる隔壁の内部に設置されているヒータを、弁開閉用のシャフトに、好ましくは、弁開閉用のシャフトの弁体との結合部近辺に取り付けることによって、ベローズ、隔壁を内部から加熱するヒータが弁の開閉操作の際に伸縮運動する必要をなくし、ヒータの耐久性、信頼性を確保できるようにしたのである。このようにヒータを弁開閉用のシャフトに取り付けた場合であっても、本発明の弁装置においては、弁開閉用のシャフトを中空のシャフトとし、弁箱外から当該ヒータへ電力を供給するリード線を、当該中空のシャフト内を貫通させたので、ベローズガイドによってヒータの電力供給用リード線が遮られることはない。 【0018】 【実施例】以下この発明の実施例を図1を参照して説明する。図1は本発明の弁装置の一実施例の断面図であり、弁が開状態にあるときを表したものである。 【0019】弁装置を構成する弁箱1には弁座2が設置されており、ボンネットフランジ3aと配管接続フランジ4a、4bが固着されている。 【0020】弁座2に対向してメインガスケット5を装備した弁体6が配置され、弁体6は、ベローズ7の一端の周縁に気密に接合されている。 【0021】一方、ベローズ7の他端の周縁は、弁座2に対向して配置されている弁箱1の端板8に気密に接合されている。この端板8は、ガスケット9によりボンネットフランジ3aに気密に取り付けられている。これによって図1図示のように、ベローズ7の内外空間が仕切られるが、ベローズ7の内側空間が常時大気圧となるように、ボンネットフランジ3bに連通溝22が設けてある。 【0022】また、ベローズ7には、ベローズガイド10が装備されており、ベローズガイド10によってベローズ7の伸縮方向以外への撓みを抑えることにより、ベローズ7の伸縮に対する耐久性の向上が図られている。 【0023】一方、シリンダ11がボンネットフランジ3bに固定され、シリンダ11のシリンダロッド12に、弁体6を移動させ弁の開閉動作を行わせるための中空シャフト13が接続されている。すなわち、シリンダ11によって中空シャフト13は、矢示16または16aの方向に上又は下へ移動し、弁座2に離接する構造となっている。 【0024】中空シャフト13は、弁体6と軸ガスケット14により気密になるようにナット15で接続されている。 【0025】また、中空シャフト13にはヒータ17が装着されており、ヒータ17への電力供給用のリード線18が、中空シャフト13の貫通穴19を介して弁箱1の外側に伸びている。このヒータ17によって、ベローズ7、弁体6及びメインガスケット5を、ヒータ17単独ででも加熱できる構造となっている。 【0026】なお、中空シャフト13に取り付けるヒータ17は、中空シャフト13を囲繞するベローズ7を効率的に加熱すべく、ベローズ7の内周面に対向するように中空シャフト13の外周全面を覆って取り付けられていることが好ましく、また、弁体6を直接加熱できるようにすると共に、メインガスケット5に対する加熱効率をよくするべく、図1図示のように、中空シャフト13の弁体6との結合部近辺に取り付けておくことが好ましい。 【0027】本発明の弁装置においては、端板8に筒状のヒータ23が設けられており、このヒータ23へは、ヒータ電力供給リード線24によって電力が供給されている。この筒状のヒータ23によって、ベローズ7の全外周面を、ベローズ7に近い位置から加熱することができると共に、同じく弁箱1の全内周面を、これに近い位置から加熱することができる。 【0028】図1に図示した弁体6の開動作の際には、筒状のヒータ23の弁座2に向かう側の開口には、シール用ガスケット25によって、弁体6が両者の隙間をなくすようにして係合され、中空シャフト13及びこれを囲繞するベローズ7が、筒状のヒータ23と弁体6内に内蔵されることになる。 【0029】なお、本発明の弁装置によれば、筒状のヒータ23によって弁箱1の内周面を直接加熱できるので省くことが可能であるが、従来の弁装置のように、弁箱1の外側面をヒータ20により加熱する構成にすることもできる。 【0030】この実施例の弁装置において、中空シャフト13を矢示16のように上昇させて、弁体6を弁座2から離し、ヒータ23の下端周縁に当接させれば(図1、弁体6の開動作時)、ベローズ7全体を密封できるので、ベローズ7外周面への反応ガスの付着を未然に防止することができる。 【0031】またリード線18に通電すれば、ヒータ17が加熱され、ベローズ7、弁体6及びメインガスケット5を加熱することができるが、ヒータ17は中空シャフト13に装着されているので、中空シャフトが矢示16、16a方向に移動しても、ヒータ17が伸縮運動を行う必要はなく、ヒータ17の耐久性に悪影響を及ぼすおそれはない。 【0032】 【発明の効果】この発明によれば、弁体が開動作の状態、つまり、導入された反応性のプロセスガスが排気されるため、反応生成物が最も弁装置内部に付着し易い状態では、弁体がベローズの外周部に配置されている筒状ヒータの開口部を蓋をする形態となり、これによって、弁体と筒状ヒータとで密封された中にベローズを含む弁体支持部が内蔵されるため、ベローズ外周が直接反応性のプロセスガスの流れに曝されることがなく、その結果、主にベローズの外周部等への生成物の付着が、大幅に低減される。 【0033】また、弁装置内のベローズ内部に位置する弁開閉用シャフトを中空シャフトとし、当該中空シャフトにヒータを固定し、当該ヒータへの給電用リード線を中空シャフト内を貫通させる構成としたので、弁体を弁座に離接させるべく中空シャフトを移動させた場合であっても、ヒータは伸縮運動を行う必要がなくなる。 【0034】しかも、ベローズ、弁体、およびメインガスケット等の弁装置内部構造を、当該中空シャフトに固定したベローズ内部のヒータと、ベローズの外周部に配置されている筒状ヒータとで、直接目標とする温度まで短時間で加熱することができるため、ベローズ外周面等に反応ガスによる生成物が付着した場合であっても、当該反応ガスによる生成物の脱離、強制排気をきわめて効果的に行うことができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000227294 【氏名又は名称】アネルバ株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年5月21日(1999.5.21) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100059281 【弁理士】 【氏名又は名称】鈴木 正次
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| 【公開番号】 |
特開2000−329254(P2000−329254A) |
| 【公開日】 |
平成12年11月30日(2000.11.30) |
| 【出願番号】 |
特願平11−141680 |
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