トップ :: F 機械工学 照明 加熱 武器 爆破 :: F16 機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段




【発明の名称】 耐熱開閉弁
【発明者】 【氏名】雫石 伸

【氏名】栗原 孝好

【要約】 【課題】簡易な構造で弁を冷却することが出来、過熱による動作不良の発生を防止することが出来る安価な耐熱開閉弁を提供することを目的としている。

【解決手段】高温流体を流通させる配管に取り付けられてこの配管の開閉を行う開閉弁において、この開閉弁V10の弁体V10aを稼働させる弁軸V10b内にこの弁軸V10bの軸方向に延びる流通孔S1が形成され、この流通孔S1は、その一端側が弁軸V10bの流路P1内に位置する部分に形成された開口部を介して配管の内部に連通されるとともに、他端側が弁軸V10bの流路P1の外側に位置する部分に形成された孔S1’を介して流路P1の外部に連通されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 高温流体を流通させる配管に取り付けられてこの配管の開閉を行う開閉弁において、この開閉弁の弁体を稼働させる弁軸内にこの弁軸の軸方向に延びる第1流路が形成され、この第1流路は、その一端側が弁軸の配管内に位置する部分に形成された第1開口部を介して配管の内部に連通されるとともに、他端側が弁軸の配管の外側に位置する部分に形成された第2開口部を介して配管の外部に連通されている、ことを特徴とする耐熱開閉弁。
【請求項2】 前記第1流路の第1開口部が、前記弁体の前面側においてこの弁体の前面に沿う方向に向かって開口されている請求項1に記載の耐熱開閉弁。
【請求項3】 前記第1流路の第1開口部が、前記弁体の後面側においてこの弁体の後面に沿う方向に向かって開口されている請求項1に記載の耐熱開閉弁。
【請求項4】 前記第1流路の第1開口部に、この第1開口部から流れ出す流体を弁体の後面に沿う方向にガイドするガイド部材が設けられている請求項3に記載の耐熱開閉弁。
【請求項5】 前記第1流路の第2開口部が、弁体が配管を開く位置にあるときに配管の外部において開口され、弁体が配管を閉じる位置にあるときに弁軸を支持する支持部によって閉鎖される位置に形成されている請求項1に記載の耐熱開閉弁。
【請求項6】 前記第1流路の第2開口部に、第1流路に冷却用流体を供給する冷却用流体供給部材が接続されている請求項1に記載の耐熱開閉弁。
【請求項7】 前記冷却用流体供給部材に流量制御部材が取り付けられている請求項6に記載の耐熱開閉弁。
【請求項8】 前記弁体内に第1流路に連通された第2流路が形成されている請求項1に記載の耐熱開閉弁。
【請求項9】 前記第2流路が弁体の外周面に形成された開口部によって配管の内部に連通されている請求項8に記載の耐熱開閉弁。
【請求項10】 前記第2流路が弁体の後面に形成された開口部によって配管の内部に連通されている請求項8に記載の耐熱開閉弁。
【請求項11】 前記第2流路が弁体の前面に形成された開口部によって配管の内部に連通されている請求項8に記載の耐熱開閉弁。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、高温の流体が流通する配管に取り付けられる耐熱性を有する開閉弁に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】図11は、流体が流通する配管に取り付けられてこの配管の開閉を行う従来の開閉弁の一例を示している。
【0003】この図11の開閉弁1は、バタフライ弁と呼ばれる回転式二方開閉弁であって、円盤形状の弁体1Aが弁軸1Bを中心に駆動用アクチュエータ2によって回動されることによって、配管3を開閉するようになっている。
【0004】このような開閉弁が、バーナの燃焼排ガス等の高温流体が流通する配管の開閉を行うために用いられる場合には、開閉弁に耐熱性が要求される。すなわち、図11の開閉弁1が高温流体用配管の開閉弁として使用された場合に、耐熱性を有していないと、高温流体の熱によって弁体1Aが膨張するして、この弁体1Aの外周部が配管3の内周面に固着することにより動作不能になったり、弁体1Aが熱変形して配管3を閉じた際の密閉度が低下するといった事態が生じる。また、駆動用アクチュエータ2が、弁軸1Bから伝わる熱によって過熱されて、故障するといった事態も生じる。
【0005】このような開閉弁1の過熱による動作不良の発生を防止するために、開閉弁1や駆動用アクチュエータ2に耐熱性材料を使用する場合には、開閉弁1や駆動用アクチュエータ2の製品コストが大幅に上昇してしまうという問題がある。
【0006】このような問題は、図15に示されるような、弁体V2aを弁軸V2bを介してシリンダ4によりスライドさせることにより配管5の開閉を行ういわゆるシリンダ型開閉弁についても、同様に生じる。
【0007】この発明は、上記のような、高温流体が流通する配管の開閉を行う開閉弁における従来の問題点を解決するために為されたものである。すなわち、この発明は、簡易な構造で弁を冷却することが出来、過熱による動作不良の発生を防止することが出来る安価な耐熱開閉弁を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1の発明による耐熱開閉弁は、上記目的を達成するために、高温流体を流通させる配管に取り付けられてこの配管の開閉を行う開閉弁において、この開閉弁の弁体を稼働させる弁軸内にこの弁軸の軸方向に延びる第1流路が形成され、この第1流路は、その一端側が弁軸の配管内に位置する部分に形成された第1開口部を介して配管の内部に連通されるとともに、他端側が弁軸の配管の外側に位置する部分に形成された第2開口部を介して配管の外部に連通されていることを特徴としている。
【0009】この第1の発明による耐熱開閉弁は、高温流体が流れる配管内においてこの配管を開閉する弁体が取り付けられてこの弁体を開閉方向に稼働させる弁軸内に、冷却用流体が流通される第1流路が形成されていて、開閉弁の稼働中に、配管内を流れる高温流体の圧力よりも高い圧力を有する冷却用流体が、配管の外部に開口する第2開口部から第1流路内に導入されるようにすることにより、この第1流路内を通って第1開口部から流出する冷却用流体によって、冷却される。
【0010】上記第1の発明によれば、開閉弁の稼働中に弁軸に形成された第1流路内に冷却用流体を流通させることにより弁軸の冷却を行うことが出来、高温流体に接触して加熱される弁体から弁軸を介して熱が伝わってこの弁軸に接続された切換弁駆動用の駆動部材が過熱されるのを防止することが出来る。
【0011】そして、弁軸がその中央部から均一に冷却されるため、熱膨張や熱変形によって動作不良に陥るのが防止される。そして、構造が簡易なため、安価な耐熱開閉弁を提供することが出来、さらに、配管内が負圧の場合は、外気が第1流路内に吸い込まれて弁軸の冷却が行われるので、他の付帯設備が不要になり、さらに安価な耐熱開閉弁を提供することが出来るようになる。
【0012】第2の発明による耐熱開閉弁は、前記目的を達成するために、第1の発明の構成に加えて、前記第1流路の第1開口部が、前記弁体の前面側においてこの弁体の前面に沿う方向に向かって開口されていることを特徴としている。
【0013】この第2の発明による耐熱開閉弁は、第1流路内を通過してその第1開口部から流れ出す冷却用流体の流出方向が、弁体の前面に沿うように設定されている。したがって、上記第2の発明によれば、第1流路の第1開口部から流れ出す冷却用流体によって弁体前面が冷却されるので、弁体を弁軸とともに冷却することにより、弁軸を介した開閉弁駆動用の駆動部材への伝熱をさらに抑制することが出来る。
【0014】第3の発明による耐熱開閉弁は、前記目的を達成するために、第1の発明の構成に加えて、前記第1流路の第1開口部が、前記弁体の後面側においてこの弁体の後面に沿う方向に向かって開口されていることを特徴としている。
【0015】この第3の発明による耐熱開閉弁は、第1流路内を通過してその第1開口部から流れ出す冷却用流体の流出方向が、弁体の後面に沿うように設定されている。したがって、上記第3の発明によれば、第1流路の第1開口部から流れ出す冷却用流体によって弁体の後面が冷却されるので、弁体を弁軸とともに冷却することにより、弁軸を介した開閉弁駆動用の駆動部材への伝熱をさらに抑制することが出来る。
【0016】第4の発明による耐熱開閉弁は、前記目的を達成するために、第3の発明の構成に加えて、前記第1流路の第1開口部に、この第1開口部から流れ出す流体を弁体の後面に沿う方向にガイドするガイド部材が設けられているこの第4の発明による耐熱開閉弁は、第1流路内を通過して第1開口部から流れ出す冷却用流体が、この第1開口部に設けられたガイド部材によって、弁体の後面に沿って流れる方向にガイドされる。
【0017】したがって、上記第4の発明によれば、第1流路の第1開口部に設けられたガイド部材によって冷却用流体がガイドされることにより弁体の冷却効果が増すので、弁軸を介した開閉弁駆動用の駆動部材への伝熱をさらに抑制することが出来る。
【0018】第5の発明による耐熱開閉弁は、前記目的を達成するために、第1の発明の構成に加えて、前記第1流路の第2開口部が、弁体が配管を開く位置にあるときに配管の外部において開口され、弁体が配管を閉じる位置にあるときに弁軸を支持する支持部によって閉鎖される位置に形成されていることを特徴としている。
【0019】この第5の発明による耐熱開閉弁は、弁体が配管を開いている位置にあるときに、配管の外側に位置する第2開口部から第1流路内に冷却用流体が流入して、この第1流路内を軸方向に流れた後、第1開口部から配管内に流出する。
【0020】そして、弁体が配管を閉じている位置にあるときには、第2開口部が、弁軸を支持する配管に取り付けられた軸受や弁軸を支持するように設けられた支持部によって閉じられる。
【0021】以上のように、上記第5の発明によれば、弁体が配管を閉じているときには、第2開口部から第1流路内に流入する外気等の冷却用流体によって弁軸がその中心部から冷却される。そして、弁体が配管を閉じているときには第2開口部が閉じられて、配管内の密閉度が向上される。
【0022】第6の発明による耐熱開閉弁は、前記目的を達成するために、第1の発明の構成に加えて、前記第1流路の第2開口部に、第1流路に冷却用流体を供給する冷却用流体供給部材が接続されていることを特徴としている。
【0023】この第6の発明による耐熱開閉弁は、冷却用流体供給部材から供給される冷却用流体が、第1流路内にその第2開口部から導入されて第1流路内を流通して、他端側の第1開口部から配管内に流れ出し、この冷却用流体によって、弁軸がその中心部から冷却される。
【0024】したがって、上記第6の発明によれば、配管内を流れる高温流体がどのような圧力を有していても、任意の温度を有する冷却用流体によって弁軸を冷却することが出来るので、弁軸の効果的な冷却を行うことが出来る。
【0025】第7の発明による耐熱開閉弁は、前記目的を達成するために、第6の発明の構成に加えて、前記冷却用流体供給部材に流量制御部材が取り付けられていることを特徴としている。
【0026】この第7の発明による耐熱開閉弁は、冷却用流体供給部材から第1流路内に導入される冷却用流体によって弁軸の冷却が行われるとともに、第1流路内に導入される冷却用流体のオン・オフおよび流量が流量制御部材によって制御される。
【0027】この流量制御部材による冷却用流体のオン・オフや流量の制御は、弁軸の温度や、開閉弁を介して高温流体の供給または排出を行う各種機器の運転状態に対応して行われる。
【0028】上記第7の発明によれば、弁軸の冷却を状況に応じた適切な態様で行うことができ、その冷却効果を向上させることができる。
【0029】第8の発明による耐熱開閉弁は、前記目的を達成するために、第1の発明の構成に加えて、前記弁体内に第1流路に連通された第2流路が形成されていることを特徴としている。
【0030】この第8の発明による耐熱開閉弁は、第1流路内を流通する冷却用流体によって弁軸の冷却が行われる。そして、第1流路内を通過した冷却用流体は、次に弁体に形成された第2流路内に流れ込んで、この第2流路内を流通することにより、弁体の冷却を行う。
【0031】以上のように、上記第8の発明によれば、弁軸と弁体の双方の冷却が行われることによって、弁軸に連結された開閉弁駆動用の駆動部材への伝熱を効果的に抑制することが出来る。
【0032】第9の発明による耐熱開閉弁は、前記目的を達成するために、第8の発明の構成に加えて、前記第2流路が弁体の外周面に形成された開口部によって配管の内部に連通されていることを特徴としている。
【0033】この第9の発明による耐熱開閉弁によれば、弁軸の第1流路内を通過した冷却用流体が、次に弁体に形成された第2流路内に流れ込んで、弁体の外周面に形成された開口部から流出される。これによって、弁軸と弁体の双方の冷却が行われることにより、弁軸に連結された開閉弁駆動用の駆動部材への伝熱を効果的に抑制することが出来る。
【0034】第10の発明による耐熱開閉弁は、前記目的を達成するために、第8の発明の構成に加えて、前記第2流路が弁体の後面に形成された開口部によって配管の内部に連通されていることを特徴としている。
【0035】この第10の発明による耐熱開閉弁によれば、弁軸の第1流路内を通過した冷却用流体が、次に弁体に形成された第2流路内に流れ込んで、弁体の後面に形成された開口部から流出される。これによって、弁軸と弁体の双方の冷却が行われることにより、弁軸に連結された開閉弁駆動用の駆動部材への伝熱を効果的に抑制することが出来る。
【0036】第11の発明による耐熱開閉弁は、前記目的を達成するために、第8の発明の構成に加えて、前記第2流路が弁体の前面に形成された開口部によって配管の内部に連通されていることを特徴としている。
【0037】この第11の発明による耐熱開閉弁によれば、弁軸の第1流路内を通過した冷却用流体が、次に弁体に形成された第2流路内に流れ込んで、弁体の前面に形成された開口部から流出される。
【0038】これによって、弁軸と弁体の双方の冷却が行われることにより、弁軸に連結された開閉弁駆動用の駆動部材への伝熱を効果的に抑制することが出来る。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、この発明の最も好適と思われる実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明を行う。
【0040】図1は、この発明による耐熱開閉弁の実施形態の第1の例を示している。この図1において、開閉弁V10は、高温流体が流通する流路P1と流路P2とを連通する連通孔P1aの開閉を行う二方弁である。そして、図1の(a)は連通孔P1aが開かれている状態を示しており、(b)は連通孔P1aが閉じられている状態を示している。
【0041】この開閉弁V10は、円盤状の弁体V10aが、流路P1の管壁を貫通して流路P1内に延びる弁軸V10bの先端部に取り付けられており、弁軸V10bが、この弁軸V10bの弁体V10aが取り付けられている側と反対側の端部に連結されている駆動用アクチュエータ20によって、その軸方向にスライドされることにより、弁体V1aが連通孔P1aの周縁部に形成された弁座部V10cに対して接離して、この連通孔P1aを開閉するようになっている。
【0042】弁軸V10bは、流路P1の管壁に取り付けられた軸受30によって、密閉状態を維持しながら、その軸方向にスライド自在に支持されている。そして、この開閉弁V10の弁軸V10bには、その中心部に、軸線に沿って同軸状に延びる流通孔S1が形成されており、この流通孔S1の一端部は、弁軸V10bの先端面において開口されており、他端部は、弁軸V10bの外周壁に形成された孔S1’を介して流路P1の管壁の外側に連通されている。
【0043】なお、この孔S1’は、図1の(b)に示されるように、弁軸V10bが流路P1内に突出して連通孔P1aを閉じている状態にある時にも、流路P1の管壁の外側に留まる位置に形成されている。この開閉弁V10は、図1の(a)に示されるように、駆動用アクチュエータ20の作動によって弁軸V10bが流路P1内から後退され、弁体V10aが弁座部V10cから離間して連通孔P1aを開くことにより、流路P1と流路P2を連通させる。
【0044】これによって、流路P1から流路P2へ、または、流路P2から流路P1への高温流体の流通が可能になる。そして、このとき、流路P1内を流れる高温流体の圧力よりも高い圧力を有する冷却用流体が弁軸V10bの孔S1’から流通孔S1内に導入されるようにすることにより、この冷却用流体が、流通孔S1内を弁軸V10bの軸方向に沿って流れて先端開口部から流路P1内に流出する。
【0045】このように、流通孔S1内に冷却用流体を導通させることによって、弁軸V10bが、その中心部から冷却されて、この弁軸V10bの熱膨張や駆動用アクチュエータ20への伝熱が抑制される。また、この開閉弁V10は、図1の(b)に示されるように、駆動用アクチュエータ20の作動によって弁軸V10bが流路P1内に突出され、弁体V10aが弁座部V10cに当接して連通孔P1aを閉じることにより、流路P1と流路P2の連通を遮断する。
【0046】そして、このときも、流路P2内の圧力よりも高い圧力を有する冷却用流体が弁軸V10bの孔S1’から流通孔S1内に導入されるようにすることにより、この冷却用流体が流通孔S内を弁軸V10bの軸方向に沿って流れて先端開口部から流路P2内に流出して、弁軸V10bがその中心部から冷却されて、この弁軸V10bの熱膨張や駆動用アクチュエータ20への伝熱が抑制される。
【0047】図2は、この発明による耐熱開閉弁の実施形態の第2の例を示している。この図2において、開閉弁V11は、弁軸V11bの先端部が弁体V11aの前面よりも前方側に突出している。
【0048】そして、この弁軸V11bの中心部に軸線に沿って同軸状に延びるように形成された流通孔S2の一端部が、弁体V11aよりも前方側に突出している部分の外周壁に形成された複数の孔S2aによって外部と連通されている。なお、この流通孔S2の他端部は、弁軸V11bの外周壁に形成された孔S2bを介して流路P1(図1参照)の外部に連通されている。
【0049】この開閉弁V11の配置およびその他の構成は、図1の開閉弁V10と同様である。この開閉弁V11は、図1の開閉弁V10と同様に、連通孔P1a(図1参照)を開いている状態および閉じている状態の何れの場合も、流通孔S2内に流路P1およびP2内の圧力よりも高い圧力を有する冷却用流体が弁軸V11bの流通孔S2内に流通されることによって、弁軸V11bがその中心部から冷却される。
【0050】そして、このとき、冷却用流体が孔S2aから弁軸V11bの径方向外方に吹き出して、弁体V11aの前面に沿って流れることにより、弁体V11aの冷却が行われる。したがって、この開閉弁V11によれば、図1の開閉弁V10よりもさらに駆動用アクチュエータ20への伝熱を抑制することが出来る。そして、弁軸V11bの先端部外周面に形成された複数個の孔S2aが、等角度間隔位置に配置されるようにすることによって、弁体V11aの均一な冷却が行われるようにすることが出来る。
【0051】図3は、この発明による耐熱開閉弁の実施形態の第3の例を示している。この図3において、開閉弁V12は、図1の開閉弁V10に形成された流通孔S1が弁軸V10bの前面に開口して冷却用流体が弁体V10aの前面側に流出するようになっているのに対し、弁軸V12bの中心部に軸方向に延びるように形成された流通孔S3の先端面は弁体V12aによって閉じられており、代わりに、弁体V12aの後面に隣接する弁軸V12bの先端部外周壁に複数個の孔S3aが形成されていて、この孔S3aを介して流通孔S3の一端部が外部に連通されている。
【0052】なお、この流通孔S3の他端部は、弁軸V12bの外周壁に形成された孔S3bを介して流路P1(図1参照)の外部に連通されている。この開閉弁V12の配置およびその他の構成は、図1の開閉弁V10と同様である。この開閉弁V12は、図1の開閉弁V10と同様に、連通孔P1a(図1参照)を開いている状態および閉じている状態の何れの場合も、流通孔S3内に流路P1およびP2内の圧力よりも高い圧力を有する冷却用流体を弁軸V12bの流通孔S3内に流通させることによって、弁軸V12bがその中心部から冷却される。
【0053】そして、このとき、冷却用流体が孔S3aから弁軸V12bの径方向外方に吹き出して、弁体V12aの後面に沿って流れることにより、弁体V12aの冷却が行われる。
【0054】したがって、この開閉弁V12によれば、図1の開閉弁V10よりもさらに駆動用アクチュエータ20への伝熱を抑制することが出来る。そして、弁軸V12bの先端部外周面に形成された複数個の孔S3aが、等角度間隔位置に配置されるようにすることによって、弁体V12aの均一な冷却が行われるようにすることが出来る。
【0055】図4は、この発明による耐熱開閉弁の実施形態の第4の例を示している。この図4において、開閉弁V13は、図3の開閉弁V12がさらに改良されたものであって、弁軸V13bの先端部に、円盤状のプレートV13dが弁体V13aに対して所要の間隔を開けて平行になるように取り付けられており、このプレートV13dと弁体V13aの間に、弁軸V13bに形成された流通孔S4と弁軸V13bの外部とを連通する孔S4aが開口されている。
【0056】この開閉弁V13の配置およびその他の構成は、図1の開閉弁V10と同様である。この開閉弁V11’は、図3の開閉弁V12と同様に、流通孔S4内を通った冷却用流体が孔S4aから弁軸V13bの径方向外方に吹き出して弁体V13aの冷却を行うが、このとき、プレートV13dによって冷却用流体が弁体V13aの後面から離れないようにガイドされるので、弁体V13aの冷却効果がさらに向上される。
【0057】図5は、この発明による耐熱開閉弁の実施形態の第5の例を示している。この図5において、開閉弁V14は、図1の開閉弁V10と同様に、弁軸V14bの中心部に軸線方向に延びるように流通孔S5が形成され、そして、この流通孔S5の一端部が、弁体V14aの前面において弁軸V14bの先端面に開口しており、他端部は、流路P1の外周壁の外側に位置する部分に形成された孔S5’を介して外部に連通されている。
【0058】そして、この孔S5’が形成されている位置は、図5の(b)に示されるように、弁軸V14bが流路P1内に突出して連通孔P1aを閉じている状態において、流路P1の壁部に設けられた軸受30によって閉じられるように位置設定されている。
【0059】その他の構成は、図1の開閉弁V10と同様である。この開閉弁V14は、図5の(a)に示されるように、駆動用アクチュエータ20(図1参照)の作動によって弁軸V14bが流路P1内から後退され、弁体V14aが弁座部V14cから離間して連通孔P1aを開くことにより、流路P1と流路P2を連通させる。
【0060】そして、このとき、流路P1内を流れる高温流体の圧力よりも高い圧力を有する冷却用流体が弁軸V14bの孔S5’から流通孔S5内に導入されるようにすることにより、この冷却用流体が、流通孔S5内を弁軸V14bの軸方向に沿って流れて先端開口部から流路P1内に流出して、弁軸V10bがその中心部から冷却される。
【0061】また、この開閉弁V14は、図5の(b)に示されるように、弁軸V14bが流路P1内に突出され、弁体V14aが弁座部V14cに当接して連通孔P1aを閉じることにより、流路P1と流路P2の連通を遮断する。そして、このときには、弁軸V14bに形成された孔S5’が軸受30によって閉じられることにより、孔S5’から流通孔S5内への冷却用流体の導入が遮断されるとともに、流路P2内が密閉される。
【0062】図6は、この発明による耐熱開閉弁の実施形態の第6の例を示している。この図6において、開閉弁V10’は、図1の開閉弁V10の構成に加えて、弁軸V10bの外側に位置する流路P1の孔S1’に、冷却用流体供給管V10eが接続されているものである。
【0063】その他の構成は、図1の開閉弁V10と同様であり、同様の符号が付されている。この開閉弁V10’は、連通孔P1aを開いている状態および閉じている状態の何れの状態においても、冷却用流体供給管V10eから供給される冷却用流体が、孔S1’から弁軸V10bに形成された流通孔S1内に導入されてこの流通孔S1内を軸方向に流れた後、弁軸V10bの先端開口部から弁体V10aの前面側に流出される。
【0064】これによって、弁軸V10bがその中心部から冷却される。そして、この開閉弁V10’は、冷却用流体が外部から導入されることによって弁軸V10bの冷却効果が格段に向上され、さらに、冷却用流体の温度を適宜設定することによって、所望の冷却効果を得ることが出来るようになる。
【0065】図7は、この発明による耐熱開閉弁の実施形態の第7の例を示している。この図7において、開閉弁V10”は、図6の開閉弁V10’の構成に加えて、冷却用流体供給管V10eに取り付けられた流量制御弁V10fを備えているものである。
【0066】その他の構成は、図6の開閉弁V10’と同様であり、同一の符号が付されている。この開閉弁V10”は、図6の開閉弁V10’と同様に冷却用流体供給管V10eから流通孔S1内に導入される冷却用流体によって弁軸V10bの冷却が行われるが、このとき、流通孔S1内に導入される冷却用流体のオン・オフおよび流量が、流量制御弁V10fによって制御される。
【0067】この流量制御弁V10fによる冷却用流体のオン・オフや流量の制御は、弁軸V10bの温度や、流路P1および流路P2内を流れる高温流体の供給または排出を行う各種機器の運転状態に対応して行われる。例えば、弁軸V10bに温度計を接続して弁軸V10bの温度が設定温度以上になった場合に流通孔S1内に冷却用流体を導入したり、また、開閉弁V10”を高温流体が連続的に通過する場合にのみ冷却用流体が流通孔S1内を流れるように制御を行うことができる。
【0068】以上のように、この開閉弁V10”によれば、弁軸V10bの冷却を状況に応じた適切な態様で行うことができ、その冷却効果を向上させることができる。
【0069】図8は、この発明による耐熱開閉弁の実施形態の第8の例を示している。この図8において、開閉弁V15は、弁体V15a内に、その中心から径方向外方に延びて弁体V15aの外周面に開口する流路V15a’が形成されていて、この流路V15a’に、弁軸V15b内に形成された流通孔S6の先端側が連通されている。
【0070】そして、この流通孔S6の後端側は、弁軸V15bの外周壁に形成された孔S6’によって流路P1の外部に連通されている。この開閉弁V15の配置およびその他の構成は、図1の開閉弁V10と同様である。この開閉弁V15は、図1の開閉弁V10と同様に、連通孔P1aを開いている状態および連通孔P1aを閉じている状態(図1参照)の何れにおいても、孔S6’から流通孔S6内に導入される流路P1(図1参照)内の高温流体の圧力よりも高い圧力を有する冷却用流体によって、弁軸V15bがその中心側から冷却される。
【0071】そして、流通孔S6内を通過した低温流体は、次に弁体V15aに形成された流路V15a’内に流れ込んで、弁体V15aの外周面の開口部から流路P1内に流出される。このとき、流路V15a’内を流れる冷却用流体によって、弁体V15aが冷却される。したがって、この開閉弁V15によれば、弁軸V15bと弁体V15aの双方の冷却が行われることによって、図1の開閉弁V10よりもさらに駆動用アクチュエータへの伝熱を抑制することが出来る。
【0072】そして、弁体V15aに形成された流路V15a’が、等角度間隔に放射状に配置されるようにすることによって、弁体V15aの均一な冷却を行うことが出来るようになる。
【0073】図9は、この発明による耐熱開閉弁の実施形態の第9の例を示している。この図9において、開閉弁V16は、弁体V16a内に円盤状の空所V16a’が形成されていて、この空所V16a’に、弁軸V16b内に形成された流通孔S7の先端側が連通されている。
【0074】この空所V16a’は、弁体V16aの後面の周縁部に形成された複数の孔S7aによって外部と連通されている。なお、この流通孔S7の他端部は、弁軸V16bの外周壁に形成された孔S7bを介して流路P1(図1参照)の外部に連通されている。
【0075】この開閉弁V16の配置およびその他の構成は、図1の開閉弁V10と同様である。この開閉弁V16は、図1の開閉弁V10と同様に、連通孔P1aを開いている状態および連通孔P1aを閉じている状態(図1参照)の何れにおいても、孔S7bから流通孔S7内に導入される流路P1(図1参照)内の高温流体の圧力よりも高い圧力を有する冷却用流体によって、弁軸V16bがその中心側から冷却される。
【0076】そして、流通孔S7内を通過した冷却用流体は、次に弁体V16aに形成された空所V16a’内に流れ込んで、弁体V16aの後面の孔S7aから流路P1内に排出される。このとき、空所V16a’内を流れる冷却用流体によって、弁体V16aが冷却される。したがって、この開閉弁V16によれば、弁軸V16bと弁体V16aの双方の冷却が行われることによって、図1の開閉弁V10よりもさらに駆動用アクチュエータへの伝熱を抑制することが出来る。
【0077】そして、弁体V16a内に形成された円盤形状の空所V16a’内に冷却用流体が充満されることによって、弁体V16aの均一な冷却が行われる。図10は、この発明による耐熱開閉弁の実施形態の第10の例を示している。この図10において、開閉弁V17は、弁体V17a内に円盤状の空所V17a’が形成されていて、この空所V17a’に、弁軸V17b内に形成された流通孔S8の先端側が連通されている。
【0078】この空所V17a’は、弁体V17aの前面の周縁部に形成された複数の孔S8aによって外部と連通されている。そして、流通孔S8の後端側には、図6の開閉弁V10’と同様に、弁軸V17bの外周壁に形成された孔S8bを介して、冷却流体供給管V17eが接続されている。
【0079】この開閉弁V17の配置およびその他の構成は、図1の開閉弁V10と同様である。この開閉弁V17は、図1の開閉弁V10と同様に、連通孔P1aを開いている状態および連通孔P1aを閉じている状態(図1参照)の何れにおいても、冷却用流体供給管V17eから孔S8bを介して流通孔S8内に導入される冷却用流体によって、弁軸V17bがその中心側から冷却される。
【0080】そして、流通孔S8内を通過した冷却用流体は、次に弁体V17aに形成された空所V17a’内に流れ込んで、弁体V17aの前面の孔S8aから流路P1内に排出される。このとき、空所V17a’内を流れる冷却用流体によって、弁体V17aが冷却される。
【0081】したがって、この開閉弁V17によれば、弁軸V17bと弁体V17aの双方の冷却が行われることによって、図1の開閉弁V10よりもさらに駆動用アクチュエータへの伝熱を抑制することが出来る。そして、弁体V17a内に形成された円盤形状の空所V17a’内に冷却用流体が充満されることによって、弁体V17aの均一な冷却が行われる。
【0082】図11は、この発明による耐熱開閉弁の実施形態の第11の例を示している。この図11の耐熱開閉弁は、図5の耐熱開閉弁の変形例である。すなわち、図5の耐熱開閉弁の孔S5’が流路P1の壁部に設けられた軸受30によって閉じられるようになっているのに対し、この例における開閉弁V14’は、その弁軸V14bに形成された流通孔S5を外部に連通させる孔S5’が、開閉弁V14が閉鎖位置にある時に、流路P1の管壁の外側に設けられた支持具31によって閉じられるようになっているものである。その他の構成および作動は、図5の開閉弁V14と同様である。
【0083】図12および13は、この発明による耐熱開閉弁の実施形態の第12の例を示している。この図12および13は、上記の各例における開閉弁が、何れも、それぞれの弁軸をシリンダによって軸方向にスライドさせることにより開閉を行うシリンダ型開閉弁であるのに対し、この発明が図14の開閉弁と同様のバタフライ弁に適用された例を示しているものである。
【0084】この図12および13の開閉弁V18は、図14の開閉弁と同様に、円盤形状の弁体V18aが弁軸V18bを中心に駆動用アクチュエータ2によって回動されることにより、配管3を開閉するようになっている。この開閉弁V18の弁軸V18bには、その内側に、軸方向に延びる流通孔S9が形成され、この流通孔S9の一端部が弁軸V18bの配管3の内側に位置する部分に形成された孔S9aによって配管3内に連通されており、他端部が弁軸V18bの配管3の外側に位置する部分に形成された孔S9bによって配管3の外側に連通されている。
【0085】そして、弁軸V18bの孔S9bが形成されている部分の外周面に接触するように、円弧状の閉鎖板32が配管3に固定された軸受30に取り付けられている。 この開閉弁V18は、配管3を開いているときには、図14の(a)に示されるように、孔S9bが閉鎖板32と対向する位置から外れて、流通孔S9を配管3の外部に連通させることにより、外気を流通孔S9内に導入して孔S9aから流出させることにより、弁軸V18bを冷却するようになっている。
【0086】また、開閉弁V18が配管3を閉じているときには、図14の(b)に示されるように、弁軸V18bの軸回りの回転によって孔S9bが閉鎖板32と対向する位置に位置されて閉鎖板32によって閉鎖されることにより、流通孔S9内への外気の流入が遮断されるようになっている。
【出願人】 【識別番号】000220262
【氏名又は名称】東京瓦斯株式会社
【出願日】 平成11年5月11日(1999.5.11)
【代理人】 【識別番号】100063565
【弁理士】
【氏名又は名称】小橋 信淳
【公開番号】 特開2000−320724(P2000−320724A)
【公開日】 平成12年11月24日(2000.11.24)
【出願番号】 特願平11−129570