| 【発明の名称】 |
電磁弁におけるソレノイドコイルのシール構造 |
| 【発明者】 |
【氏名】土本 勝己
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| 【要約】 |
【課題】樹脂成形などの手法によらないソレノイドコイルのシール構造を提供する。
【解決手段】ソレノイドコイル5を巻装したボビン6の鍔部10、11にOリング12、12aを装着し、ソレノイドコイル5をケース7で囲繞して水密状に密閉することにより防水する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 中空部に鉄心及びプランジャを収容する円筒状の胴部の両端側に鍔部を設け、該鍔部間の胴部にソレノイドコイルを巻装し、筒型ケースでソレノイドコイルを囲繞すると共に、鍔部に装着したOリングで以てケース内を水密状に密閉し、コ字板状のヨークの間にケースを介在したことを特徴とする電磁弁におけるソレノイドコイルのシール構造。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、電磁弁におけるソレノイドコイルのシール構造に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、電磁弁におけるソレノイドコイルは、防水の目的からエポキシ樹脂含浸テープを巻いたものやエポキシ樹脂などによる成形品が一般的である。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者のものは、その巻装作業に手間を差程要しないが、経時的使用によりテープが剥離するなどの欠点を有し、製品の信頼性に欠けていた。又、後者のものは、ソレノイドコイルの熱発散が悪いため、樹脂含浸が不十分で内部に空隙が残っていると巻線間の絶縁が不良になり、ソレノイドコイルの発熱、焼損の原因となり、よって、成形時において脱泡しながら硬化させる手間を要していた。又、成形後にあっては、成形品のバリ取り作業を要しており、この様に成形品の場合は、その成形工程が煩雑化しコストの高騰を招来していた。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題に鑑み、中空部に鉄心及びプランジャを収容する円筒状の胴部の両端側に鍔部を設け、該鍔部間の胴部にソレノイドコイルを巻装し、筒型ケースでソレノイドコイルを囲繞すると共に、鍔部に装着したOリングで以てケース内を水密状に密閉し、コ字板状のヨークの間にケースを介在することにより、防水性に優れ、且つ絶縁不良のないソレノイドコイルを提供し、煩雑な作業を省略することでコストの低減化を図ると共に、製品の信頼性向上を図る様にして、上記課題を解決する。 【0005】 【発明の実施の形態】以下本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。1は電磁弁2に装着する電磁石であり、該電磁石1はコイル部3と鉄心4から成る。コイル部3は、ソレノイドコイル5を巻装したボビン6と、該ボビン6を囲繞するケース7と、該ケース7に外嵌するヨーク8とから成る。 【0006】ボビン6は、ソレノイドコイル5を巻装した円筒状の胴部9と、該胴部9の両端側(上下端側)に外方突設した鍔部10、11とから成る。上方の鍔部10(以下、上鍔部10と称する。)は、前方後円板状に形成され、その円板部10aを胴部9と同心円上に設けると共に、円板部10aの下部にOリング12を装着した小径段部10cを設けている。方形板部10bの先端は、その幅方向にわたってヨーク8と同厚の高さを有する一条の突提10dを立設すると共に、該突提10dの後端部の端面中央には舌状凸部10eを円板部10aの求心方向へ突設している。そして、方形板部10bの先端壁面の左右には一対の端子13、13aを固定している。 【0007】端子13、13aは、先端が上記壁面より突出し、基端は先端壁面内を通過して上鍔部10の上面に陥没形成した凹部10f内に露出しており、胴部9側から凹部10fへ挿通導入したソレノイドコイル5の各端部(リード線5a)を各端子13、13aの基端に接続している。そして、凹部10f内には、エポキシ樹脂などの合成樹脂Pを充填硬化させてリード線5aの挿通穴10g、リード線5a及び端子13、13aの基端部をシールしている。尚、凹部10f内は、リード線5aと端子13、13aの基端部を有するのみで、凹部10f内に注入した合成樹脂P中に空気が残留する様な個所を有しないため、硬化した合成樹脂P内に空隙を生じない。 【0008】下方の鍔部11(以下、下鍔部11と称する。)は、上記小径段部10cとほぼ同径の円板状に形成して成り、上方と同様にOリング12aを装着した別途小径段部11aを設けている。又、下鍔部11より下部には、胴部9がヨーク8の肉厚分程度突出し、これより下方に拡径形成した大径筒部14を設けている。大径筒部14は、下鍔部11より若干小径で、且つその小径段部11aより若干大径に形成して成り、下鍔部11との間にヨーク8の肉厚分程度の間隙Sを設けている。 【0009】ケース7は、上方の小径段部10cから下方の小径段部11aまでの高さを有した略円筒状の基体7aを設けている。基体7aは、下鍔部11における小径段部11aのOリング12aを圧接する口径を有し、又上端部は上鍔部10における小径段部10cのOリング12を圧接する様に口径を拡大形成している。又、基体7aの上端部周縁の左右には、円弧状のガイド15、15aを立設しており、基体7aの前方には、上鍔部10の方形板部10bを受承する台座部16を突設している。台座部16は、方形板部10bより若干幅小にして、且つその上面部及び下面部を、基体7aの上端部及び下端部の夫々と同一平面上に設けて成り、又前面部16aを下方へ向かうに従い徐々に突出長さが減縮する傾斜面と成している。又、台座部16の下面部には、胴部9と同径の幅を有すると共に、ヨーク8と同肉厚の高さを有するコ字状凸部16bを突設している。そして、ケース7をボビン6の下方から外嵌してソレノイドコイル5を囲繞し、上下のOリング12、12aをケース7の上下端部の内壁で圧接する様にして、ケース7で囲繞した空間を水密状に密閉している。 【0010】ヨーク8は、ソレノイドコイル5に通電した時に磁束の通り道を作る鋼材から成り、略コ字板状に形成している。ヨーク8の立壁8aは、ボビン6の上鍔部10から下鍔部11までの高さを有し、立壁8aに連続する上面部8bは、上鍔部10に略対応した前方後円形状に形成して成り、その円形部8b1 の中心には胴部9の中空部9aに対応した透孔17を貫設している。又、方形部8b2 の先端部の端面は、上鍔部10の突提10dの後部端面形状に対応して垂壁状の先端部端面の中央に舌状の窪み18を設けている。又、立壁8aに連続する下面部8cは、上鍔部10の円板部10aより面積大の方形状に形成して成り、その先端部の端面中央から胴部9の対応位置にわたって舌状の切込み部8c1 を切欠し、四隅にビス挿通孔を貫設している。そして、ケース7を外嵌した状態のボビン6をヨーク8の上下面部8b、8c間に介在して、ボビン6及びケース7をヨーク8でホールドし、コイル部3を構成している。 【0011】かかる状態では、ヨーク8の立壁8aにケース7の基体7a後部が近接し、上面部8bは、その下面が上鍔部10の上面に、又上面部8bの先端部端面が突提10dの後部端面に夫々接合し、透孔17は胴部9の中空部9aに連通している。又、下面部8cは、切込み部8c1 の奥行端部に胴部9を、切込み部8c1 の開放端部にコ字状凸部16dの夫々を配して大径筒部14と下鍔部11との間隙Sに介在され、ケース7の下端を載上支持している。 【0012】鉄心4は、胴部9の中空部9aの上方に収容されると共に、その基端部をヨーク8の透孔17にかしめて固定し、電磁石1を構成している。又、鉄心4は、Oリング19を周設し、胴部9の中空部9aをシールしている。又、胴部9の中空部9aにおいて、鉄心4の先端には、プランジャ(可動鉄心)20をスプリング21を介して収容しており、その先端には弁体22を固着している。 【0013】次に、上記電磁石1を装備した電磁弁2について図5に基づき説明する。この電磁弁2の弁箱23は、その両側方に入口24及び出口25を開口形成し、該入口24及び出口25は、弁箱23の内部を隔壁26で区画された1次側流路27及び2次側流路28の夫々に通じている。隔壁26には、1次側及び2次側流路27、28との連通路29を設け、該連通路29の1次側開口部29aにダイヤフラム30を配して、1次側及び2次側流路27、28を区画している。ダイヤフラム30の中央には、剛性のフレーム31を一体的に設け、該フレーム313の中心には、連通路29に通ずる弁口32を形成すると共に、フレーム31の一側方には1次側流路27とダイヤフラム30の背面側(上方)に通ずる流通路33を形成している。又、弁箱23の上部は、1次側流路27に連通した電磁石1の装着口34を開設し、該装着口34にボビン6における大径筒部14を挿入すると共に、装着口34の開口端面に設置したヨーク8の下面部8cをビス止めしている。かかる状態において、ダイヤフラム30の周縁は、1次側流路27の壁面に設けた段部35と大径筒部14の下端部の間に挾持されると共に、プランジャ20の先端の弁体21が弁口32を閉塞している。又、弁箱23の2次側流路28中において、連通路29と同一軸線上には、連通路29の2次側開口部29bに対し進退自在に設けたポペット36を配し、該ポペッ36の進退移動により、連通路29の流量調節する様に成している。 【0014】次に、上記電磁弁2の作動について説明する。電磁弁2の閉止状態において、弁体22はスプリング21によって弁口32を閉塞すると共に、1次側圧力は流通路33を通じてダイヤフラム30を押圧し、これによりダイヤフラム30が連通路29の1次側開口部29aを閉塞している。ここで、電磁操作する場合、電磁石1の端子13、13aに通電することにより、励磁し磁束を発生させる。磁束はプランジャ20、鉄心4、ヨーク8、プランジャ20へと流れ、鉄心4とプランジャ20の空隙部分では吸引力を生じ、鉄心4がプランジャ20を吸引することで弁体22が弁口32から離脱する。これにより、圧力流体が弁口32、連通路29を経て2次側流路28へ流動し、やがて2次側圧力が上昇すると、ダイヤフラム30が1次側へ変位して、連通路29を開口し、圧力流体を連通路29を通して1次側から2次側へ流動させる。又、電磁石1への通電を解除して消磁することにより、鉄心4によるプランジャ20の吸引を解除すると、スプリング21によってプランジャ20が2次側へ押圧され、弁体22は弁口32を閉塞すると共に、ダイヤフラム30は連通路29の1次側開口部29aを閉塞し閉弁する。 【0015】 【発明の効果】要するに本発明は、ケース7でボビン6に巻装したソレノイドコイル5を囲繞すると共に、ボビン6の上下鍔部10、11に装着したOリング12、12aで以てケース7内を水密状に閉塞(シール)したので、従来の様に樹脂成形などによる従来手法を要せず、ソレノイドコイル5を防水出来る。又、樹脂成形によるソレノイドコイル5では熱発散が悪く、成形品内部に空隙が残った場合、巻線間の絶縁不良、焼損等を生じ易いが、本発明のものではケース7による囲繞空間内にソレノイドコイル5が存するので、上記従来品に比し熱発散が良好で絶縁不良等の不具合を解消出来る。又、コ字板状のヨーク8の間にケース7を介在したので、電磁石1を励磁する時の磁束の通り道を構成することが出来ると共に、ケース7がボビン6より抜け外れない様に保持できる。 【0016】又、本発明によれば、上記の様に構成が簡単で組み立てが容易なため、樹脂成形による手法に比し、作業工数を大幅に低減できると共に、従来必要とされていた品質管理、例えば成形品中の気泡(空隙)の有無やバリの有無などの確認作業を省略できるので、製品コストをも大幅に低減できる等その実用的効果甚だ大である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000165295 【氏名又は名称】兼工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年5月17日(1999.5.17) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100073287 【弁理士】 【氏名又は名称】西山 聞一
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| 【公開番号】 |
特開2000−320713(P2000−320713A) |
| 【公開日】 |
平成12年11月24日(2000.11.24) |
| 【出願番号】 |
特願平11−135079 |
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