| 【発明の名称】 |
混合弁 |
| 【発明者】 |
【氏名】広田 久寿
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| 【要約】 |
【課題】吐水温度および吐水量の調整を同時に実現した低コストの混合弁を目的とする。
【解決手段】混合弁は混合比を決める回転弁と流量を決めるポペット弁とで構成される。弁体20は、回転弁の弁体とポペット弁の弁体とを一体にした形に形成され、弁座本体21は、回転弁のところに水導入室34および湯導入室35を形成し、ポペット弁との間に混合室を形成し、ポペット弁の下流側は吐水口に連通している。レバー22によって弁体20が回動されると、その回動位置に応じた混合比で水導入室34および湯導入室35に導入された水および湯が回転弁を通過し、混合され、次に、レバー22を傾動させることによって弁体20が図の止水位置から上方に移動されると、その高さ位置に応じた流量で混合水が吐水される。レバー22の回動および傾動により、吐水温度および吐水量の同時調整が可能になる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 湯および水の混合比の調整機能と、吐水流量の調整機能と、止水機能とを有する混合弁において、湯および水を導入する二つの入口と導入された湯および水を混合する混合室とを有する弁座本体内にて軸上で第1の弁体が回動されることにより前記二つの入口の開口比が連続的に変化される第1の弁と、前記第1の弁の下流側に配置されて前記第1の弁体と一体に形成された第2の弁体が軸方向に往復動されることにより前記弁座本体の弁座との間の間隔を調整して前記混合室の混合水が止水または流量調整される第2の弁と、一体に形成された前記第1および第2の弁体にその軸回りの回動運動および軸方向への往復運動を与える弁体駆動部と、を備えていることを特徴とする混合弁。 【請求項2】 前記弁体駆動部は、中間部に形成された球部にてシール状態で軸支されるとともに内側端部にカム部を有するレバーと、前記第2の弁体に一体に形成され、前記レバーの半径方向の揺動運動に伴い前記カム部により前記第2の弁体を軸方向に往復動させ、前記レバーの回動運動に対して前記第2の弁体を軸回りに回動させる略長円形状の壁とを有することを特徴とする請求項1記載の混合弁。 【請求項3】 前記壁は、前記カム部との当接面が金属板によって補強されていることを特徴とする請求項2記載の混合弁。 【請求項4】 前記弁体駆動部は、前記壁の底部に軸支されて前記カム部と当接するローラを有することを特徴とする請求項2記載の混合弁。 【請求項5】 前記第2の弁体を前記弁座本体に対して弁開方向に付勢する第1のばねを備えていることを特徴とする請求項1記載の混合弁。 【請求項6】 前記弁座本体、前記第1および第2の弁体、および前記弁体駆動部を収容するアウタケーシングと、前記弁座本体の二つの入口と外部の高圧配管とを連結する連結部とを備えていることを特徴とする請求項1記載の混合弁。 【請求項7】 前記連結部と前記弁座本体の二つの入口との間をシールするパッキンを備えていることを特徴とする請求項6記載の混合弁。 【請求項8】 前記連結部と前記弁座本体との間に第2のばねを備えていることを特徴とする請求項7記載の混合弁。 【請求項9】 前記第2のばねは、前記弁座本体の二つの入口に設けられた前記パッキンにそれぞれ内蔵されていることを特徴とする請求項8記載の混合弁。 【請求項10】 二つの前記第2のばねの荷重の和は、前記第1のばねの荷重よりも大きいことを特徴とする請求項8記載の混合弁。 【請求項11】 前記第1の弁体の自由端側に形成されたピストンと、前記弁座本体に形成されて前記ピストンが挿入されるシリンダとを有し、弁閉位置近傍における急激な弁開閉動作を緩和するダンパ機構を備えていることを特徴とする請求項1記載の混合弁。 【請求項12】 前記レバーは、前記第2の弁の弁閉位置よりもさらに弁閉方向に前記第2の弁体を押圧状態にする閉オーバストローク位置まで傾動できるようにしたことを特徴とする請求項1記載の混合弁。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は混合弁に関し、特に給水および給湯の水栓を一体化した混合水栓に適用することができる混合弁に関する。 【0002】 【従来の技術】混合水栓は、湯および水を適当に混合して温度調節された温水を一つの蛇口から所望の流量で吐出することができるもので、湯と水との混合比率の調整の仕方、バルブの数、あるいは操作ハンドルの形状などにより、各種方式の混合水栓が存在している。 【0003】これら混合水栓の中で、シングルレバー式の湯水混合水栓がある。これは、バルブの開閉、吐水量、吐水温度の調整を1本のレバーハンドルの操作で可能にするものであり、これらの操作を片手で同時に行うことが容易であることから広く使用されている。 【0004】図10はシングルレバー式湯水混合水栓に使用されている混合弁の動作原理を示す図である。この混合弁は、二つのセラミックディスク1,2から構成されている。セラミックディスク1は、細長い弧状の湯導入口3および水導入口4と混合水流出口5とを有し、セラミックディスク2は、その中央部に大きな開口部6を有している。 【0005】これら二つのセラミックディスク1,2は、それぞれ対向する面が鏡面研削されており、下側のセラミックディスク1は固定され、上側のセラミックディスク2は図示しないレバーハンドルによってセラミックディスク1上を摺動できるようにされている。セラミックディスク1の湯導入口3は図面の面の下方部にて給湯配管に連結され、水導入口4は給水配管に連結され、混合水流出口5は吐水口に連結されている。セラミックディスク2の開口部6はその空間にて湯水混合室を構成している。 【0006】ここで、上側のセラミックディスク2が図示の位置にあるとすると、下側のセラミックディスク1の湯導入口3から湯が開口部6へ流入し、水導入口4から水が開口部6へ流入する。流入した湯水は開口部6の空間にて混合され、温水となって下側のセラミックディスク1の混合水流出口5より吐水する。次に、レバーハンドルによって上側のセラミックディスク2が回転されると、湯導入口3および開口部6を連通する流水路の断面積と水導入口4および開口部6を連通する流水路の断面積との比率が変化するため、開口部6へ流入する湯量および水量が変化し、これによって吐水温度の調整を行うことができる。 【0007】さらに、レバーハンドルによって上側のセラミックディスク2を図示の位置から図の下方に摺動させると、セラミックディスク1の湯導入口3および水導入口4はセラミックディスクによって閉止され、これにより止水が行われる。逆に、上側のセラミックディスク2を図示の位置から図の上方に摺動させていくと、その移動に伴ってセラミックディスク1の湯導入口3および水導入口4の開口面積が拡大していき、これによって混合水の吐水量が増えていくことになる。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、湯量および水量を調節することによる温度調整、止水、および吐水量調整を行う部分は耐摩擦性の高いセラミックディスクを用いているが、このセラミックディスクは、摺動面を鏡面研削しなければならないこともあって、混合弁の構成部材の中で非常に高価な部材となっており、混合弁、さらにはこの混合弁を組み込んだ湯水混合水栓のコストアップの要因となっているという問題点があった。 【0009】本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、吐水温度および吐水量の調整を同時に実現できる低コストの混合弁を提供することを目的とする。 【0010】 【課題を解決するための手段】本発明では上記問題を解決するために、湯および水の混合比の調整機能と、吐水流量の調整機能と、止水機能とを有する混合弁において、湯および水を導入する二つの入口と導入された湯および水を混合する混合室とを有する弁座本体内にて軸上で第1の弁体が回動されることにより前記二つの入口の開口比が連続的に変化される第1の弁と、前記第1の弁の下流側に配置されて前記第1の弁体と一体に形成された第2の弁体が軸方向に往復動されることにより前記弁座本体の弁座との間の間隔を調整して前記混合室の混合水が止水または流量調整される第2の弁と、一体に形成された前記第1および第2の弁体にその軸回りの回動運動および軸方向への往復運動を与える弁体駆動部と、を備えていることを特徴とする混合弁が提供される。 【0011】このような混合弁によれば、二つの入口から導入された湯および水は、第1の弁の回動位置によって決まる混合比にてそれぞれ第1の弁体を通過し、混合室にて湯水混合される。その後、混合室の混合水は、第2の弁の往復動の位置によって決まる流量にて第2の弁体を通過し、吐水される。これにより、弁駆動部が一体に形成された第1の弁体および第2の弁体を、まず、回動することにより吐水温度の調整が可能になり、同時に、軸方向に往復動させることにより、温度調節された混合水の止水および吐水流量の調整が可能になる。 【0012】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、シングルレバー式湯水混合水栓に適用した場合を例に図面を参照して詳細に説明する。 【0013】図1は本発明による混合弁を適用した湯水混合水栓の構成を示す縦断面図である。湯水混合水栓10は、円筒状のアウタケーシング11と、このアウタケーシング11の底部に設けられて給湯配管、給水配管および吐水口に連結される連結部12と、これらアウタケーシング11および連結部12によって囲まれた円筒空間に収容される混合弁ユニットとから構成される。 【0014】混合弁ユニットは、中央部に配置された弁体20と、この弁体20と協働する弁座本体21とを有している。弁体20の上方には、図示しないレバーハンドルによって駆動されるレバー22が配置されている。レバー22の一部にはレバー球体23が一体に形成されており、このレバー球体23は、上部軸受24および下部軸受25によって、レバー球体23の中心を通るレバー22の長手方向中心線を中心にして回動可能に、かつレバー球体23の中心を支点として揺動可能に支持され、さらに、パッキン26によって水が漏れないようシールされている。 【0015】弁体20において、その上部にはレバー22の下端部を囲うように形成された壁27を有し、その壁27には補強金属28が被着されている。この補強金属28および壁27を介してレバー22の回動運動が弁体20に伝えられ、これによって弁体20が回動させられるようになる。その壁27の内側下部には、回転軸29を有するローラ30が収容され、このローラ30を介してレバー22の揺動運動が弁体20の上下方向の動きに変換される。この弁体20は、弁座本体21との間にばね31が設けられ、弁体20を弁開の方向(上方向)に付勢している。また、弁体20の中央部にはゴム32が周設されており、弁座本体21の弁座33と協働してポペット弁を構成し、ここで、止水および吐水量調整が行われる。なお、図示の例は、ゴム32が弁座33に接触しているので、止水状態を示している。さらに、弁体20の下部は、弁体20を挟んで両側に配置された水導入室34および湯導入室35が弁座本体21の中に形成され、弁体20を回動させることによって水と湯との混合比を変えることができる回転弁を構成している。これら水導入室34および湯導入室35には、それぞれ弁座リング36が配置され、これらの弁座リング36はそれぞればね37によって弁体20の方に付勢されている。これにより、弁座リング36は常に回転する弁体20に密着されることになり、一方の流体が100%になるよう混合比が設定されたときに、この弁体20によって止水されている他方の流体の漏れを小さくしている。 【0016】また、この混合弁ユニットは、上部軸受24の外周にOリング38が配置されており、アウタケーシング11の内壁との間の水密状態を保持するようにしている。 【0017】図2は湯水混合水栓の底面図、図3は混合弁ユニットの底面図である。湯水混合水栓10の底面において、図2に示したように、連結部12には、水入口13、湯入口14および混合水出口15が設けられている。水入口13は給水配管に接続され、湯入口14は給湯配管に接続され、混合水出口15は吐水口に接続される。アウタケーシング11に納められる混合弁ユニットにおいても、図3に示したように、弁座本体21の底面には、連結部12の水入口13および湯入口14に対応する位置に水入口通路41および湯入口通路42が設けられ、連結部12の混合水出口15に対応する位置に混合水出口通路43が設けられている。ここで、水入口通路41は図1に示した水導入室34に連通し、湯入口通路42は湯導入室35に連通している。 【0018】図4は連結部と混合弁ユニットとの接続状態を説明するための湯水混合水栓の縦断面図である。連結部12の水入口13および湯入口14は高圧の給水配管および給湯配管が接続されるため、水入口13および湯入口14から混合弁ユニットの水入口通路41および湯入口通路42に接続される通路は、水および湯が漏れないようにシールされてなければならない。 【0019】このため、たとえば水を通す通路では、図3に示したように、連結部12および混合弁ユニットの対向面側にそれぞれ設けられた段差部に跨がって円筒状のパッキン44が嵌め込まれている。このパッキン44の内側には、金属製のリング45が嵌め込まれ、そのリング45と連結部12の水入口13の段差部との間にはばね46が挿入されている。これにより、混合弁ユニットは、ばね46によって常に図の上方へ押されるようになる。なお、このばね46は、湯の通路側にも設けられており、これら二つのばねの荷重の和は、混合弁ユニット内にて弁体20を弁開方向に付勢しているばね31の荷重よりも十分に大きくしてある。 【0020】次に、混合弁ユニットの動作について説明する。まず、混合弁ユニットが行う吐水量調整および止水に関する動作から説明する。図5は混合弁の全開状態を示す湯水混合水栓の縦断面図である。この図の断面は、図1の面に直角な平面で見たものである。レバー22は、その下端がカム部47になっており、その下端面はローラ30と当接している。弁体20の上部において、ローラ30の回転軸29の軸線方向では、図1に示したように、レバー22のカム部47は補強金属28によって挾持されていてレバー22を弁体20の中心線を中心に回動することによって弁体20が回動されるようになっているが、ローラ30の回転軸29の軸線と直角な方向では、壁27が離れた位置に形成されていてレバー22がそのレバー球体23を中心にした揺動運動を許容するようになっている。 【0021】弁体20の回転弁を構成する部分において、その回転弁の下流側の弁座本体21には、水導入室34から所定の割合で流入する水と湯導入室35から所定の割合で流入する湯とが混合される混合室48が形成されている。また、その混合室48の下の部分はダンパ構造になっている。すなわち、弁体20の下端はピストン49になっており、弁座本体21における混合室48の底部はシリンダ50になっている。そのシリンダ50の内壁には、ダンパ効果を調節するための溝51が設けられている。 【0022】ここで、レバー22が、図示のように、レバー球体23を中心に図の時計回りの方向に傾動されると、そのカム部47のローラ30との当接面は最も高い位置になる。このとき、弁体20はばね30によって上方に付勢されているので、ローラ30はカム部47の下端面に倣って相対移動し、弁体20は図示の最も高い位置にて停止する。したがって、弁座本体21の弁座33と弁体20のゴム32との間隔が最も広くなり、この混合弁は吐水流量が最大の全開状態となる。混合室48で混合された混合水は、矢印52で示したように、弁座33とゴム32との間を通って混合水出口通路43に導かれ、連結部12の混合水出口15を介して吐水口へ向かう。 【0023】図6は混合弁の小開状態を示す混合弁ユニットの縦断面図である。次に、弁閉方向に操作されることによってレバー22が図の反時計回りの方向に傾動する。これにより、レバー22のカム部47はローラ30を押し下げるように作用し、これに伴って弁体20が下方へ移動していき、弁座本体21の弁座33と弁体20のゴム32との間隔が狭くなって、混合水の流量が絞られ、流量の調整ができることになる。 【0024】弁体20が押し下げられていくと、その下端部にあるピストン49がシリンダ50に挿入されていく。そのとき、ピストン49の下端面がシリンダ50の溝51の存在する高さ位置にある間は、シリンダ50の底にあった水はピストン49の挿入とともに溝51を介して流出するため、ダンパの効きは小さい。したがって、弁体20を押し下げる荷重は小さく、流量調整を軽く操作することができる。 【0025】弁体20がさらに押し下げれられると、図示のピストン49の下端面がシリンダ50の溝51を通過する時点からダンパが効き始めるようになる。ここで、ダンパが効いているときの混合弁ユニットは、レバー22の操作の仕方によって異なる動作をするので、次に、その動作について説明する。 【0026】まず、レバー22をゆっくり操作することによって流量調整を行う場合、ピストン49の昇降速度に応じてシリンダ50の底部に滞留している水がピストン49の外径とシリンダ50の内径との差によるすき間を通って流出入し、レバー22の操作に追従して弁体20が昇降することになる。 【0027】一方、レバー22を急激な操作によって流量調整を行う場合には、シリンダ50内の水の流出入がピストン49の昇降速度に追い付かない。このような場合、弁体20の昇降運動に従って弁座本体21も一緒に昇降しようとする。このときの弁座本体21の動きは、水入口通路41および湯入口通路42におけるパッキン44中に装着されて混合弁ユニットを上方に付勢しているばね46が圧縮伸長することによって吸収される。その後は、徐々にピストン49がシリンダ50内を移動することによって、弁体20および弁座本体21は定常状態の位置に安定してくる。したがって、レバー22で急激な流量調整を行ったときには、混合弁ユニットが昇降運動をし、ばね46が圧縮伸長するため、図5に示した弁座本体21と連結部との間のすき間dは増減し、やがて、弁座本体21は安定状態で停止する。 【0028】このように、レバー22の緩動作では、ダンパが支配的な動作をして弁体20が追従動作をし、急動作では、ばね46およびダンパによる動作で弁体20および弁座本体21が追従動作をすることになる。 【0029】図7は混合弁の閉状態を示す混合弁ユニットの縦断面図である。次に、さらに弁閉方向に操作されることによってレバー22が図の反時計回りの方向に傾動する。これにより、レバー22のカム部47はローラ30をさらに押し下げ、これに伴って弁体20が下方へ移動し、弁体20のゴム32が弁座本体21の弁座33に圧接したところで弁体20は停止し、混合水は止水されることになる。 【0030】図8は混合弁の閉オーバストローク状態を示す湯水混合水栓の縦断面図である。次に、レバー22は止水状態の位置からさらに弁閉方向に操作することができる。これを閉オーバストローク状態というが、この閉オーバストローク状態では、混合弁ユニットが止水状態にあることには変わりはない。レバー22を図7の位置からさらに反時計回りの方向に傾動すると、レバー22のカム部47のローラ30との当接部は、ローラ30の頂点を乗り越えたところに移る。このとき、カム部47は、ローラ30を止水状態のときよりもさらに押し下げることになる。これに伴って弁体20および弁座本体21は下方へ移動されることになるが、この移動量は混合弁ユニットを上方へ付勢しているばね46によって吸収される。したがって、このとき、ばね46は常に圧縮状態にされ、弁座本体21と連結部12との間のすき間dは常に小さくなる。 【0031】レバー22が閉オーバストロークのとき、ローラ30は、弁体20を弁開方向に軽く付勢しているばね31と混合弁ユニットを上方に付勢している二つのばね46とによって、さらには、弁体20に弁開方向への圧力を与えている混合室48の水圧によって、レバー22のカム部47を上方に押圧しているが、レバー22はそれ以上傾動することができないので、その位置に自己保持される。 【0032】次に、混合弁ユニットの温度調整に関する動作について説明する。図9は回転弁を示す図1のa−a矢視断面図である。混合弁ユニットの中央に配置された弁体20の回転弁を構成する部分は、ほぼ半月状の断面に形成されており、図1から分かるように、レバー22をその長手方向の中心線を中心に回動することによって回動されるようになっている。弁座本体21に設けられた水入口通路41は水導入室34に連通しており、湯入口通路42は湯導入室35に連通している。同様に、弁座本体21の混合水出口通路43は図面の面の下方向に延びており、弁座33を介して、半月状の弁体20の図の下側に位置する空間である流通路54を介して水導入室34および湯導入室35に連通している。弁体20を両側からばね37でそれぞれ付勢している弁座リング36は、ばね37による付勢端面側において部分的な切欠き部53を有しており、水入口通路41と水導入室34との間の流路、および湯入口通路42と湯導入室35との間の流路を広げるようにしている。 【0033】ここで、弁体20が図示のような回転位置にあるとき、水導入室34および湯導入室35から流通路54へ水および湯が流れる通路の面積は同じである。したがって、水および湯の混合比は1:1になる。弁体20を図の時計回りの方向に回転した場合は、水導入室34から流通路54へ水の流れる通路の面積が増加し、湯導入室35から流通路54へ湯の流れる通路の面積は減少する。これにより、水の混合比は大きくなり、その混合比で水および湯がそれぞれ流通路54に流れ込んでいくため、混合室48から弁座33を介して混合水出口通路43に流れてくる混合水は、低い温度に調整されることになる。逆に、弁体20を図の反時計回りの方向に回転すると、水導入室34から流通路54へ水が流れる通路の面積が減少し、湯導入室35から流通路54へ湯が流れる通路の面積は増加して、水の混合比は小さくなり、吐水される混合水は高い温度に調整される。このように、弁体20の回転位置によって吐水温度を調整することができる。 【0034】 【発明の効果】以上説明したように、本発明では、吐水量の調整および止水を行う部分をポペット弁の構造とし、吐水温度の調整を行う部分を回転弁の構造にし、かつこれらの弁構造が一つのレバーで一体に動作するように構成にした。これにより、吐水温度および吐水量の調整と止水とを行う部分に高価なセラミックディスクを使うことなく混合弁を実現することができるため、低コストの混合弁を提供することができる。 【0035】また、弁体が弁閉位置近傍にあるとき、弁体と弁座本体との間でダンパが効くような構成にした。これにより、急激な開閉動作が行われたとしても、ポペット弁の実質的な開閉動作は行われないため、急激な開閉動作で発生するウオーターハンマ現象が発生しにくくなり、流体通路を構成する部分がウオーターハンマによる破壊から防止することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000133652 【氏名又は名称】株式会社テージーケー
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| 【出願日】 |
平成11年5月13日(1999.5.13) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100092152 【弁理士】 【氏名又は名称】服部 毅巖
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| 【公開番号】 |
特開2000−320699(P2000−320699A) |
| 【公開日】 |
平成12年11月24日(2000.11.24) |
| 【出願番号】 |
特願平11−132356 |
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