トップ :: F 機械工学 照明 加熱 武器 爆破 :: F16 機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段




【発明の名称】 流量制御装置
【発明者】 【氏名】原 哲彦

【要約】 【課題】調整弁と回転軸との固定構造に関し高精度な部品設計が不必要であるにもかかわらず、高精度な流量制御を可能とする流量制御装置を提供する。

【解決手段】流量制御装置1は、筒状の本体部2と、開口28内挿入位置によって流体の流量を調節する調整弁25と、この調整弁を駆動するためのモータ3と、を有し、モータのロータ部33が正回転することにより、ロータ部及び回転軸34が開口28へ向かう方向に直線移動をし、ロータ部が逆回転することにより、ロータ部及び回転軸が開口から離れる方向に直線移動するものとなっている。そして、回転軸の先端側には、筒状の保持部材24が固定されており、この保持部材の開放端を内側に折り曲げて調整弁をカシメ、この保持部材の折り曲げ部分と、調整弁を開放端側に付勢する付勢手段26とによって調整弁を保持部材に保持している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 流体を流入するための流入管及び流体を流出するための流出管に連結されると共に、流体の流量を調節するための開口を有する筒状の本体部と、上記開口内に先端側を挿入された状態で移動可能で、かつその挿入位置によって流体の流量を調節する調整弁と、この調整弁を駆動するためのモータと、を有する流量制御装置において、上記モータは、回転軸を保持したロータ部と、このロータ部に対向するように配置されたステータ部と、を有し、上記ロータ部が所定の方向へ回転(正回転という)することにより、上記ロータ部及び上記回転軸が上記開口へ向かう方向に直線移動し、かつ上記ロータ部が所定の方向とは逆の方向へ回転(逆回転という)することにより、上記ロータ部及び上記回転軸が上記開口から離れる方向に直線移動するように構成し、さらに上記ロータ部の回転運動を直線運動に変換する変換手段と、上記回転軸の先端側に固定されると共に上記調整弁を保持する保持部材と、を備え、かつ、上記保持部材は、一端が開放されると共に、この開放端より上記調整弁の先端側が突出するように内部に上記調整弁を収納する筒状部材で形成され、上記開放端を内側に折り曲げて上記調整弁をカシメると共に、上記調整弁を上記開放端側に付勢する付勢手段を備え、この付勢手段と上記開放端の折り曲げ部分とで上記調整弁を挟持することを特徴とする流量制御装置。
【請求項2】 前記変換手段は、前記保持部材をカシメる際に変形しない位置に形成された雄ネジと、この雄ネジに螺合する雌ネジとを有し、前記開口の内面または前記調整弁の外周のいずれか一方にテーパー面を設け、いずれか他方をストレートな面としたことを特徴とする請求項1記載の流量制御装置。
【請求項3】 前記変換手段は、前記雄ネジを前記回転軸に形成し、前記雌ネジを前記本体部側に形成すると共に、前記回転軸に、前記雄ネジの形成されていないストレート部を設け、前記本体部側に、上記ストレート部にその内周が摺接するように円筒部が形成された構成としたことを特徴とする請求項1または2記載の流量制御装置。
【請求項4】 流体を流入するための流入管及び流体を流出するための流出管に連結されると共に、流体の流量を調節するための開口を有する筒状の本体部と、上記開口内に先端側を挿入された状態で移動可能で、かつその挿入位置によって流体の流量を調節する調整弁と、この調整弁を駆動するためのモータと、を有する流量制御装置において、上記モータを、回転軸を保持したロータ部と、このロータ部を収納する有底のロータ収納ケースと、このロータ収納ケースの外側に上記ロータ部に対向するように配置されたステータ部と、を有し、上記ロータ部が所定の方向へ回転(正回転という)することにより、上記ロータ部及び上記回転軸が上記ロータ収納ケースの内底面から離れる方向に直線移動可能とし、かつ上記ロータ部が所定の方向とは逆の方向へ回転(逆回転という)することにより、上記ロータ部及び上記回転軸が上記ロータ収納ケースの内底面に向かう方向に直線移動可能とし、かつ、上記ロータ部には、上記ロータ収納ケースの内底面に対向する端面に突起を設け、上記ロータ収納ケースの内底面側には、弾性を有する板状のロータ規制部材を設け、このロータ規制部材は、その後端側を上記ロータ収納ケースの内底面に固定し、先端側が上記突起の回転軌跡内で、かつ、上記ロータ収納ケースの内底面から所定の高さに位置するように設けられ、上記ロータ部が正回転する際は、その突起が上記ロータ規制部材に沿ってそのロータ規制部材の先端方向にそのロータ規制部材を押し下げ可能に進み、上記ロータ部が逆回転する際は、上記ロータ部が所定の位置まで戻ると、上記突起が上記ロータ規制部材に当接して回転が阻止されるように構成すると共に、さらに上記ロータ部の回転運動を直線運動に変換する変換手段と、上記回転軸の先端側に固定されると共に上記調整弁を保持する保持部材と、を備え、かつ、上記保持部材は、一端が開放されると共に、この開放端より上記調整弁の先端側が突出するように内部に上記調整弁を収納する筒状部材で形成され、上記開放端を内側に折り曲げて上記調整弁をカシメると共に、上記調整弁を上記開放端側に付勢する付勢手段を備え、この付勢手段と上記開放端の折り曲げ部分とで上記調整弁を挟持することを特徴とする流量制御装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転軸を直線的に往復運動させることによりニードル弁等で構成される調整弁を駆動し流量の調節を行う流量制御装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】冷蔵庫や空調機の冷媒の流量を制御するものとして、従来は、電磁弁を用いたものやニードル弁を用いたものがある。
【0003】しかし、電磁弁を用いた流量制御装置は、一般には、開か閉のいずれかの設定を行うものであり、流量を微調整するには不向きである。また、開閉動作時の音が大きいことも問題点の一つであり、さらに、開あるい閉のいずれの状態にあっても、その状態を保持するには電磁弁を通電状態にしておく必要があり、消費電力の面でも問題がある。
【0004】一方、ニードル弁を用いた流量制御装置は、たとえば、ステッピングモータなどを駆動源として用い、そのステッピングモータの回転力をニードル弁の推力に変えて流体の流量を制御するものであり、電磁弁によるものに比べると、動作音の問題も少なく、また、流量を微調整することも可能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このニードル弁を用いた流量制御装置は、高精度な制御を行わせるために、ニードル弁の移動方向の中心軸とこのニードル弁が挿入される流路(開口)の中心軸の位置関係などが微妙なものとなってくる。そのため、高精度な設計技術や組立時における経験的なノウハウが必要となってくるという問題点もある。
【0006】また、この種の流体制御装置に用いられるモータには、弁を閉じる方向に回転しているとき、弁が閉状態となったにも係わらずそれ以上の無理な負荷が加わろうとした場合、その力を吸収するためのフリクション機構が設けられるのが普通である。すなわち、ニードル弁あるいは他の弁であっても、モータの回転力を弁を動かす力に変えて、流路の中に弁の一部が挿入されることによって流路を閉じるように制御するものにあっては、弁が流路に密封した状態となっても、さらに弁を押し込む方向に力が加えられると、弁がロックした状態となって、弁を開動作させるとき、弁を動かして元の状態に復帰させることができなくなることがある。
【0007】このような不都合を生じないようにするために、弁が閉状態となる位置に達すると同時に、それ以上、弁を動かす力を与えないようにするフリクション機構を設けて、弁が閉状態となったにも係わらず、それ以上の無理な負荷が加わろうとした場合、ロータの回転を空回りさせて弁をそれ以上駆動させないようにするなどの手段を施している。
【0008】また、前述したように、ロータ部が正回転または逆回転することにより、ロータ部とこのロータ部に取り付けられた回転軸を直線的に往復運動させ、これによりアクチュエータ的な働きが可能となるモータにあっては、弁を閉じる方向にロータ部が回転(正回転とする)したあと、ロータ部を逆回転させて弁を開くように動作させる際、ロータ部を所定の回転数だけ逆回転させたのち、ロータ部が予め決めた位置にまで戻った状態でその回転を停止させる必要がある。
【0009】つまり、ロータ部の回転に伴い、ロータ部と回転軸が弁を閉じる方向に直線的に移動し、弁を閉じる操作がなされたあと、弁を開くために、ロータ部を逆回転させると、ロータ部自身が弁を開く方向に直線的に戻って来るが、そのとき、予め決められた位置でロータ部の動きを確実に停止させる必要がある。たとえば、モータとしてステッピングモータを用いた場合、弁を閉とした状態からロータ部を逆回転させる際、ロータ部を逆回転駆動させるためのステップ数は予め決められていることが多く、ロータ部が決められた回転数だけ回転した位置で確実にロータ部の動きを停止させることが可能となる。
【0010】しかし、ステップ数の電気的制御は、確実性に乏しいものである。すなわち、ロータ部が何らかの理由で動いたときには、その停止位置が変動することとなり、制御的に不安定なものとなる。また、この逆回転によって、ロータ部の回転軸に設けられたネジが案内用のネジとの間でロックしてしまう危険がある。
【0011】この不安定さやネジ同士のロックを解消するためには、ストッパ機構を設ける必要があるが、従来のストッパ機構は、構造が複雑であったり、また、ストッパに当接する際の衝撃音が耳障りな音となって現れたりする問題がある。
【0012】このように、この種の制御を行わせるためのモータは、前述のフリクション機構とともに、弁の開方向の制御におけるロータ部の動きを規制するためのストッパ機構が必須の要件となるが、このストッパ機構も、一般に、部品点数が多かったり、構造が複雑で組立作業性が悪いものが多いなど様々な問題点がある。特に、小型化が強く要求される装置においては、限られた小さいスペースの中にフリクション機構のみならずストッパ機構をも設ける必要があるため、構造が簡単でしかも組立時の作業性がよく、しかも、確実なストッパ機能を果たすストッパ機構を設けることが必要となってくる。
【0013】そこで本発明は、特に、調整弁と回転軸との固定構造に関し高精度な部品設計が不必要であるにもかかわらず、高精度な流量制御を可能とする流量制御装置を提供することを目的とする。また、本発明は、構造が簡単かつ小型で確実なストッパ機能を果たし、かつ、ストッパ機構の動作時に発生する耳障りな衝撃音を極力抑えることが可能なモータを利用した流量制御装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するため、本発明は、流体を流入するための流入管及び流体を流出するための流出管に連結されると共に、流体の流量を調節するための開口を有する筒状の本体部と、開口内に先端側を挿入された状態で移動可能で、かつその挿入位置によって流体の流量を調節する調整弁と、この調整弁を駆動するためのモータと、を有する流量制御装置において、モータは、回転軸を保持したロータ部と、このロータ部に対向するように配置されたステータ部と、を有し、ロータ部が所定の方向へ回転(正回転という)することにより、ロータ部及び回転軸が開口へ向かう方向に直線移動し、かつロータ部が所定の方向とは逆の方向へ回転(逆回転という)することにより、ロータ部及び回転軸が開口から離れる方向に直線移動するように構成し、さらにロータ部の回転運動を直線運動に変換する変換手段と、回転軸の先端側に固定されると共に調整弁を保持する保持部材と、を備え、かつ、保持部材は、一端が開放されると共に、この開放端より調整弁の先端側が突出するように内部に調整弁を収納する筒状部材で形成され、開放端を内側に折り曲げて調整弁をカシメると共に、調整弁を開放端側に付勢する付勢手段を備え、この付勢手段と開放端の折り曲げ部分とで調整弁を挟持するようにしている。
【0015】また、他の発明は、上述の発明の流量制御装置において、変換手段は、保持部材をカシメる際に変形しない位置に形成された雄ネジとを有し、開口の内面または調整弁の外周のいずれか一方にテーパー面を設け、いずれか他方をストレートな面としている。
【0016】また、他の発明は、上述の各発明の流量制御装置において、変換手段は、雄ネジを回転軸に形成し、雌ネジを本体部側に形成すると共に、回転軸に、雄ネジの形成されていないストレート部を設け、本体部側に、ストレート部に摺接するように円筒部が形成された構成となっている。
【0017】さらに、他の発明は、流体を流入するための流入管及び流体を流出するための流出管に連結されると共に、流体の流量を調節するための開口を有する筒状の本体部と、開口内に先端側を挿入された状態で移動可能で、かつその挿入位置によって流体の流量を調節する調整弁と、この調整弁を駆動するためのモータと、を有する流量制御装置において、モータを、回転軸を保持したロータ部と、このロータ部を収納する有底のロータ収納ケースと、このロータ収納ケースの外側にロータ部に対向するように配置されたステータ部と、を有し、ロータ部が所定の方向へ回転(正回転という)することにより、ロータ部及び回転軸がロータ収納ケースの内底面から離れる方向に直線移動可能とし、かつロータ部が所定の方向とは逆の方向へ回転(逆回転という)することにより、ロータ部及び回転軸がロータ収納ケースの内底面に向かう方向に直線移動可能とし、かつ、ロータ部には、ロータ収納ケースの内底面に対向する端面に突起を設け、ロータ収納ケースの内底面側には、弾性を有する板状のロータ規制部材を設け、このロータ規制部材は、その後端側をロータ収納ケースの内底面に固定し、先端側が突起の回転軌跡内で、かつ、ロータ収納ケースの内底面から所定の高さに位置するように設けられ、ロータ部が正回転する際は、その突起がロータ規制部材に沿ってそのロータ規制部材の先端方向にそのロータ規制部材を押し下げ可能に進み、ロータ部が逆回転する際は、ロータ部が所定の位置まで戻ると、突起がロータ規制部材に当接して回転が阻止されるように構成すると共に、さらにロータ部の回転運動を直線運動に変換する変換手段と、回転軸の先端側に固定されると共に調整弁を保持する保持部材と、を備え、かつ、保持部材は、一端が開放されると共に、この開放端より調整弁の先端側が突出するように内部に調整弁を収納する筒状部材で形成され、開放端を内側に折り曲げて調整弁をカシメると共に、調整弁を開放端側に付勢する付勢手段を備え、この付勢手段と開放端の折り曲げ部分とで調整弁を挟持している。
【0018】本発明の流量制御装置は、モータの回転軸の先端部分に、ニードル弁等で構成された調整弁を「カシメ」の力とバネ等による「付勢」の力とで保持した保持部材を固定し、モータの駆動力により調整弁を流路内で移動させるようにしている。そのため、調整弁が、流路(本体に形成された開口)に対して多少遊びを持った状態で、かつ厳密に臨むこととなり、設計時にそれ程厳密な寸法出しを要さないものとすることができる。
【0019】また、ロータ部の回転力を直線方向への推進力に変換する変換手段を、雄ネジと雌ネジとから構成し、雄ネジをカシメにより変形しない位置(例えば、保持部材とは別部材)に設けると、ネジ同士の螺合がスムーズに、しかも正確に行われることとなる。
【0020】また、ネジ同士の螺合以外に、回転軸のネジの形成されていない部分と、本体部側の円筒部とを摺接させることにより、回転力を推進力に変換するものとすると、ネジ同士の寸法をそれ程厳密なものとする必要がない。
【0021】また、他の発明の流量制御装置は、ロータ部が正回転して、ある位置にまでロータ部が直線運動した状態となってから、ロータ部が逆回転させる際、予め決められた位置以上のロータ部の逆回転を規制するロータ規制部材を有しているので、ロータ部が逆回転を継続しても、所定位置まで戻ると、ロータ部の動きを確実に規制することができ、ロータ部を所定位置で確実に止めることができる。
【0022】そして、このロータ規制部材は、ロータ部側に設けられた突起とロータ収納ケース側に設けられたロータ規制部材の2つの単純な部品のみで実現でき、かつ、確実な規制が行え、さらに、ロータ部の正回転時には両者の衝撃音は発生することがなく、ノイズを極力抑えることが可能となる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の流量制御装置の実施の形態の例を図1から図4に基づき説明する。
【0024】流量制御装置1は、図1に示すように、その外観上の構成を大きく分けて説明すると、本体部2と、この本体部2の後端側に取り付けられ、調整弁としてのニードル弁(詳細は後述する)25を駆動する駆動源としてのモータ(この実施の形態ではステッピングモータを用いているので、以下ではステッピングモータという)3と、本体部2の先端側に取り付けられた流体を流入するための流入管4と、流体を流出するための流出管5により構成されている。
【0025】ステッピングモータ3は、コイル31が巻装されたステータ部32と、このステータ部32の内側に対向配置されたロータ部33と、このロータ部33の中心軸方向に設けられた回転軸支持孔33aに回転自在に支持される回転軸34と、一端がロータ部33に支持され他端をフリー状態とし、その内孔に回転軸34が挿通され、この回転軸34を自己の有する所期の締め付け力により保持するコイルバネ35と、を有した構成となっている。
【0026】この状態で、電源供給部36からコイル31に電源を供給することにより、ロータ部33が回転するようになっている。なお、コイルバネ35は、フリクション機構の一部を構成するものであり、以下では、このコイルバネ35をフリクションバネ35という。このフリクション機構については、後に説明する。また、コイル31が巻装されたステータ部32は、ステータ収納体38に収納され、このステータ収納体38は後述するホルダ40によって、本体部2に着脱自在に取り付け可能となっている。なお、ステータ部32は、コイル31を樹脂によってステータ部32の極歯等と一体化すると共にコイル31を封止した構造となっている。
【0027】本体部2は、この実施の形態では、円筒状の真鍮で構成され、その後端側にステッピングモータ3の回転軸34を回転自在に支持する軸受け部21が内部に圧入された状態で固定される。また、本体部2の後端部分には、本体部2に対して水素還元炉による銀ロウ付けにより接合された鍔状プレート22が設けられ(接合部分をWとして示す)、その鍔状プレート22にはステッピングモータ3のロータ部33を収納する有底のロータ収納ケース23が固定されている。なお、上述したステータ部32は、このロータ収納ケース23の外側に配置されている。
【0028】この鍔状プレート22とロータ収納ケース23は、SUS(サス)と呼ばれる材質で形成され、以下これらをまとめてロータ部収納体と呼ぶこととする。また、このロータ収納ケース23は、その内底面側に、ロータ部33の動き(回転軸34の中心軸方向の動きであって、この場合、特に、ロータ部33がロータ収納ケース23の内定面側に向かって移動するときの動き)を規制するロータ規制部材50が設けられる。
【0029】このロータ規制部材50は、弾性を有する板状の部材で形成され、ロータ部33が回転しながらロータ収納ケース23の内側底面方向に向かって移動したとき、ロータ部33の下端部に設けられた突起33bがロータ規制部材50に当接することにより、その動きを規制するものである。なお、この突起33bとロータ規制部材50とを併せてロータ規制部と呼ぶこととし、このロータ規制部については、のちに詳細に説明する。
【0030】また、ステッピングモータ3の回転軸34は、本体部2の軸受け部21に対して回転自在に支持されている。この回転軸34は、雄ネジの形成された細径部34bと、雄ネジの形成されていないストレート部となっている太径部34cとを有している。一方、本体部2に設けられた軸受け部21の回転軸支持貫通孔21aは、雌ネジが形成された細径部21bと、雌ネジの形成されていない単なる円筒部となっている太径部21cとを有している。そして、回転軸34の雄ネジと回転軸支持貫通孔21aの雌ネジが螺合しながらロータ部33が回転し、その際回転軸34のストレート部が回転軸支持貫通孔21a内の単なる円筒部に摺接することにより、ロータ部33の回転運動を確実に直線運動に変換するものとなっている。すなわち、上述の構成は、回転運動を直線運動に変換するための変換手段となっている。
【0031】なお、雄ネジを形成する部位は、回転軸34の先端部分に固定された保持部材となるキャリッジ24(後で詳述する)の外周面とし、このキャリッジ24と対向する本体部2の内周面に雌ネジを形成するようにしても良い。しかしながら、本実施の形態では、後述するように、キャリッジ24の開放端部分を内側に折り曲げてニードル弁25をカシメ固定する構成となっているため、キャリッジ24にニードル弁25をカシメ固定する際、ネジ山が壊れてしまう危険が生じる。上述の構成は、このような危険を避けるためのものとなっており、カシメ固定をしても形状変化等の影響のない、別部材の回転軸34に形成したものとなっている。
【0032】また、本実施の形態の流量制御装置1では、このように変換手段をネジの螺合にのみに頼らず、ストレート部と円筒部との摺接も利用するような構成としたため、回転軸34の雄ネジと本体部2側の雌ネジとの精度をそれ程厳密なものとする必要がない。しかしながら、このような構成とせず、変換手段を、ロータ回転時のネジの螺合のみとしてもよい。
【0033】このような構成により、ロータ部33が回転すると、ロータ部33とその回転軸34は、回転軸34の中心軸方向に沿って、本体部2の内部を回転しながら軸方向に直線的に移動する。なお、回転軸34を本体部2の挿入方向(本体部2の先端方向)に進ませるロータ部33の回転方向を、ここでは正回転という。したがって、ロータ部33の回転が反転(逆回転)すると、ロータ部33とその回転軸34は、本体部2の後端側方向に移動する。この後端側に移動するときに、前述したロータ規制部の働きによってロータ部33の位置をステータ部32に対して適正な位置で停止させる。
【0034】そして、回転軸34の先端部には、調整弁としてのニードル弁25を保持する保持部材としての筒状部材で形成されたキャリッジ24が取り付けられている。このキャリッジ24は、ロータ部33の正逆回転に伴って回転軸34とともに本体部2内を移動するものである。このキャリッジ24は、一端が開放されると共に、この開放端より先端側が突出するようにニードル弁25が内部に収納され保持されている。そのため、ニードル弁25は、回転軸34及びキャリッジ24と一体的に移動する。
【0035】このニードル弁25は、図2に示すように、斜面部25bを有する略円錐台形状の基部25aと、この基部25aの先端側に固定された針状の弁部25cと、基部25aの後端側に固定された軸25dと、から構成されている。そして、弁部25cの先端側が、本体部2に形成された流体の流量を調節するための開口(後述する流体流出路28)内に挿入されており、この状態で移動可能となっている。なお、この本体部2側の開口は、どの位置においても内径が同じでストレートな孔として形成されている。一方、ニードル弁25の弁部25cは、図3に示すように、先端側に行くほど外径が細くなるように形成されており、弁部25cの外周面は、約7°の傾斜を持つようになっている。
【0036】このため、ニードル弁25は、弁部25cの挿入位置によって開口とのギャップが変わるようになっている。すなわち、ロータ部33がロータ収納ケース23の内底面側に移動し、ニードル弁25が開口に対して後退するように移動すると、ギャップが大きくなり流体の流量が増加する。逆に、ニードル弁25が開口内に進入するように移動すると、ギャップが小さくなり流体の流量が減少する。本実施の形態の流量制御装置1では、このようにニードル弁25の弁部25cと開口とのギャップを調節することにより流体の流量を調節するようになっている。
【0037】なお、本実施の形態は、このようにストレートに形成された開口に対してテーパーに形成されたニードル弁25を挿入した状態で前進/後退させることにより、流体の流量の調整を行うように構成したが、逆に、開口の内面をテーパー面を有するものとし、ニードル弁25をストレートな外径を有するものとしてもよい。また、共にテーパー面とし、そのテーパー角度をニードル弁25側がより大きなものとする構成としてもよい。
【0038】なお、ここで、キャリッジ24のニードル弁25の保持方法について説明する。筒状に形成されたキャリッジ24の開放端は、内側に折り曲げられてニードル弁25をカシメ固定するようになっている。すなわち、ニードル弁25の基部25aには、斜面部25bが形成されており、開放端の折り曲げ部分は、この斜面部25bに当接するようになっている。また、キャリッジ24内のニードル弁25と上述した回転軸34との間には、ニードル弁25を開放端側に付勢する付勢手段となると共に、ニードル弁25が開口内で最奥部に嵌まった状態でさらにステッピングモータ3が駆動されることによるモータロック防止手段となるコイル状の加圧バネ26が介在される。このため、ニードル弁25は、キャリッジ24の開放端の折り曲げ部分(カシメ固定するために折り曲げた部分)と、加圧バネ26とで挟持されることによりキャリッジ24に保持されると共に、開口内の最奥部まで到達しさらにステッピングモータ3が駆動されてもロック状態とならないようになっている。
【0039】すなわち、本実施の形態では、この加圧バネ26は、ニードル弁25が開口に押し付けられた状態でさらにステッピングモータ3が駆動されると収縮するようになっている。そして、その収縮している間は、ステッピングモータ3の駆動力がニードル弁25へは伝達されず、モータロックが回避される。また、本実施の形態では、さらなるステッピングモータ3の回転により加圧バネ26がさらに収縮し、キャリッジ24内に進出している回転軸34の先端部分がニードル弁25の軸25dの後端部分にぶつかるようになっている。このぶつかった後は、後述するフリクション機構が働くことにより、ステッピングモータ3のロック状態を回避するようになっている。
【0040】本実施の形態は、上述したような構成とすることにより、ニードル弁25を動作させて開口を閉とする場合、ニードル弁25を一旦開口に当接させ完全に開口を閉とした状態からステッピングモータ3のオーバーステップをさせることが可能となり、このオーバーステップを利用してニードル弁25の動作制御における原点出しをすることができる。
【0041】なお、本実施の形態では、上述したように、ニードル弁25を閉方向に動作させる最に加圧バネ26を収縮させて、ニードル弁25の軸25dの後端と回転軸34の先端とを当接させた後に、後述するフリクション機構を働かせる構成となっているが、加圧バネ26をもっと強靭で収縮し難いもので構成し、軸25と回転軸34とが当接しない構成としてもよい。その場合、加圧バネ26は、ニードル弁25の閉方向への動作により若干収縮するが、その若干収縮した時点で後述するフリクション機構が働き始めるものとなる。
【0042】また、本体部2の先端付近の側面には、流入管4が取り付けられるとともに、先端部分には流出管5が取り付けられ、流入管4を通った流体(ここでは冷媒)は、一旦、本体部2内に入った後、本体部2の先端部分に設けられた細い径の開口で形成された流体流出路28を通って流出管5に出るようになっている。なお、これら流入管4と流出管5は、本体部2に対して水素還元炉による銀ロウ付けによって接合される。各銀ロウ付け部分を符号Yとして示す。
【0043】そして、流入管4を通って本体部2に入り、流体流出路28を経て流出管5へと流れる冷媒の流量は、キャリッジ24の動きに伴い、ニードル弁25の弁部25cが流体流出路28内で移動することによって制御される。
【0044】すなわち、本体部2の先端面に設けられた流体流出路28には、キャリッジ24に保持されたニードル弁25の弁部25cが挿入された状態で移動可能となっており、その先端部の位置によって冷媒の流量を調節するようになっている。なお、流体流出路28の内径は、弁部25cの最も太い径の部分と同じ寸法か、やや小さい寸法に設定されている。このため、ニードル弁25を、深く奥側に押し込めば、流体流出路28を確実なオフ状態(完全な閉塞状態)とすることができる。
【0045】また、前述した軸受け部21は、その外側面には、断面がV字形状の摩耗粉受け溝21fが円周方向に沿って設けられると共に、その一方の端面側から他方の端面側に貫く2つの連絡通路21g,21gが、回転軸支持貫通孔21aと平行に設けられている。そして、摩耗粉受け溝21fを境にして摩耗粉受け溝21fよりも先端側(本体部2への圧入方向先端側)の外径は、摩耗粉受け溝21fよりも後端側(ロータ部33側)の外径よりもわずかに小さいものとなっている。
【0046】この軸受け部21は、本体部2の内部空間をロータ部33側から完全に遮断する状態で取り付けられる必要があり、高い密封性と確実な係合状態を得るために、本体部2への取り付けを行う際、本体部2に対してたたき込むようにして圧入される。このとき、外径のわずかに大きいロータ部33側の側面の先頭部分(摩耗粉受け溝21fの入口部分)が、本体部2の内面を削りながら圧入されていくことになり、その時に生じる摩耗粉を摩耗粉受け溝21f内で受けるようにしている。
【0047】すなわち、軸受け部21は、回転軸34が螺合され、しかもこの回転軸34の先端部には、キャリッジ24(キャリッジ24内にはニードル弁25及び加圧バネ26が収納された状態となっている)が既に取り付けられた状態で本体部2に圧入されるので、その時に摩耗粉が生じると、その摩耗粉が本体部2の内部に残された状態となってしまうため、その摩耗粉の逃げ場としての摩耗粉受け溝21fが設けられる。
【0048】また、本体部2には、図1に示すように、軸受け部21の先端面を当接させることで軸受け部21の挿入量を規制(位置決め)するための凸状段部2bがその内部の内周面の円周方向に設けられる。この実施の形態における本体部2は、この凸状段部2bを境にして、それより先端側の内径が後端側の内径より小径となっている。そして、凸状段部2bより後端側の内径は、軸受け部21のロータ部33側の外径(摩耗粉受け溝21を境にして若干大きい側の外径)とほぼ同じ程度の外径を有し、軸受け部21がたたき込まれることにより本体部2に圧入されるようになっている。
【0049】そして、軸受け部21が本体部2に完全に圧入された状態では、軸受け部21の先端面は、本体部2の凸状段部2bに当接し両者が密接状態となる。これによって、磨耗粉受け溝21fから磨耗粉がこぼれ出たとしても、その磨耗粉は本体部2内に侵入することはなくなる。なお、これは段部でなくてもよく、たとえば、本体部2の内周面に円周方向に凸部を形成するようにしてもよい。
【0050】また、連絡通路21g,21gは、ロータ収納ケース23内に入ったエステル油などのオイルを抜くために設けられるもので、軸受け部21の一方の端面側から他方の端面側に貫くように設けられているので、本体部2がロータ部収納体の下側となるようにすることで、ロータ収納ケース23内に入ったエステル油などのオイルを確実に抜き取ることができる。
【0051】また、この連絡通路21g,21gは、ロータ収納ケース23内に入ったオイルを抜くだけでなく、本体部2内に冷媒としてたとえばフロンガスを充填する際の導入路としても使用できる。なお、この軸受け部21の本体部2への取付操作時や、フロンガスの充填操作時においては、前述したように、すでに回転軸34は軸受け部21に取り付けられている状態であるが、回転軸34にはロータ部33が取り付けられていない状態で行う。この回転軸34にロータ部33を取り付ける操作は、きわめて簡単に行うことができるが、その取り付け操作については次のフリクション機構の説明の中で述べることとする。
【0052】このフリクション機構について、以下に説明する。
【0053】ロータ部33は、合成樹脂製の円筒部材331と、その周囲に装着されたマグネット332からなっている。そして、円筒部材331の中心部には、回転軸34が着脱自在に挿入される回転軸支持孔33aが設けられ、その回転軸支持孔33aの軸受け部21側の端部側には、回転軸支持孔33aよりも内径の大きな大径部が形成されている。この大径部は、第1の大径孔333と、その第1の大径孔333と回転支持孔33aの端部との間に形成された第1の大径孔333よりも大径の第2の大径孔334により構成されている。そして、これら第1の大径孔333と第2の大径孔334の側壁には、第2の大径孔334から第1の大径孔333を直線的に通るスリット(図示省略)が形成されている。
【0054】一方、回転軸34には、フリクション機構の一部としてのフリクションバネ35が巻着される。このフリクションバネ35は、一端部がフリクションバネ35の円周の接線に対して直角方向に突出し(第1の突出部35aという)、他方の端部はフリクションバネ35の接線方向に突出している(第2の突出部という=図示省略)。この第2の突出部は、わずかに下側(第1の突出部35a側)に折れ曲がっている。
【0055】そして、このフリクションバネ35は、第2の突出部側を上にしてその上方から見たとき、第2の突出部を基点に右巻き(時計方向巻き)で第1の突出部35aに至るようになっている。
【0056】なお、このフリクションバネ35の内径は、回転軸34の外径より小さいものとし、回転軸34をフリクションバネ35の第2の突出部側から、フリクションバネ35の径を押し広げるようにして挿入することで、フリクションバネ35を回転軸34に巻着するものとなっている。そして、通常の状態では、フリクションバネ35がもともと持っている所期の締め付け力によって回転軸34とフリクションバネ35とは一体化された状態となる。また、このフリクションバネ35の回転軸34に対する締め付け力は、ステッピングモータ3のトルク(ロータ部33のトルク)よりも小さくしている。
【0057】また、このフリクションバネ35の第2の突出部側には、回転軸34に固定されたEリング37によってフリクションバネ35が回転軸34の先端方向に動くのを規制している。
【0058】そして、フリクションバネ35が巻着された回転軸34を、ロータ部33の円筒部材331の貫通孔33aに挿入する際、フリクションバネ35の第1の突出部35aが上述したスリット内に入り込むようにして、回転軸34を貫通孔33aに挿入して行く。これにより、フリクションバネ35の第1の突出部35aは、スリットをガイドとして第1の大径孔333の終端部まで進み、そこで回転軸34のそれ以上の挿入が規制される。また、第2の突出部は、ロータ部33の円筒部材331には固定されることなく、第2の大径孔334の終端面上を自由に摺動可能となっている。
【0059】なお、ロータ部33の円筒部材331に設けられたスリットの溝の深さ(=径方向の長さ)は、第1の突出部35aを先端から根本まで保持できる深さとしている。これは、ロータ部33の回転力をフリクションバネ35に伝達する際、第1の突出部35a全体でロータ部33の回転力を受けることにより、確実な回転力の伝達を行うためと、フリクションバネ35の耐久性を向上させるためである。
【0060】また、スリットの溝の幅は、第1の突出部35aの太さ(フリクションバネ35を形成する部材の太さ)とほぼ同じとし、第1の突出部35aをスリットに差し込んだ状態としたとき、ロータ部33の回転方向にがたつきがないようにしている。これは、もし、第1の突出部35aがスリットに対し、がたつきのある状態で差し込まれていると、ロータ部33の回転に伴って、がたつきによる騒音が発生するおそれがあるからであり、それを防ぐためである。
【0061】また、フリクションバネ35の第1の突出部35aの反対側の端部となる第2の突出部は、前述したように、動きが自由となっている。なお、この第2の突出部は特に設ける必要性はないが、フリクションバネ35の端部をそのままとしておくと、その端部が前述のEリング37に接触することによる摩擦などで、フリクショントルクに影響を与え、正常なフリクション作動が行えなくおそれがあるので、それを防止するために、フリクションバネ35の端部を少し突出させ、しかもそれを下方にわずかに折り曲げている。
【0062】フリクション機構は、このような構造となっており、回転軸34とロータ部33は、このフリクション機構により係合されることになる。そして、回転軸34とロータ部33が係合された状態(このとき、キャリッジ24など本体部2内に収納されるべき部品はすべて取り付けられている)で、前述したロータ収納ケース23がロータ部33を覆うようにして、本体部2に取り付けられた鍔状プレート22に対し超音波溶接などによって接合される。
【0063】次に、前述したロータ規制部について説明する。
【0064】このロータ規制部は、前述したように、ロータ収納ケース23の内底面に設けられたロータ規制部材50とロータ部33側に設けられた突起33bにより構成されている。ロータ規制部材50は、図4に示すように、弾性を有する薄い金属板によって形成されており、ほぼ円形状の板体部(以下、円形板体部という)50aと、この円形板体部50aから外周方向に円形板体部50aと同心円状に円形板体部50aを1/4周するように湾曲するように形成された角(つの)状接片50bとによりなっている。
【0065】角状接片50bは、図4において奥側に配置されるこの角状接片50bの基部(円形板体部50aとの境界となる部分)50cと円形板体部50aの中心点を結ぶ線と、先端辺50dと円形板体部50aの中心点とを結ぶ線とが直交するように構成されている。この角状接片50bの先端辺50dは、水平面(円形板体部50a)に対して角度αの傾きを有している。
【0066】このように構成されたロータ規制部材50は、円形板体部50aの中心位置をロータ収納ケース23の内底面の中心位置に一致させてスポット溶接を行うことによりロータ収納ケース23に取り付けられる。このように、円形板体部50aとロータ収納ケース23のそれぞれの中心を一致させて両者を接合させるのは、ロータ収納ケース23の内底面における円形板体部50aの溶接位置の位置出しが容易に行えるのと、ロータ収納ケース23という狭い空間内での溶接をし易くするためである。
【0067】一方、ロータ部33は、その合成樹脂製の円筒部材331の下端部に突起33bが設けられている。前述したように、この突起33bがロータ規制部材50に当接することにより、ロータ部33のそれ以上の回転が規制され、これにより、ロータ部33の直線的な移動(ロータ収納ケース23の内底面方向への移動)が規制される。すなわち、ロータ部33がロータ収納ケース23の内底面方向に移動してきたときに、突起33bが前述した角状接片50bの先端辺50dに当接することにより、それ以上の動きが規制される。
【0068】ロータ部33側の突起33bは、図4に示すように、その先端33eが水平面(ロータ規制部材50の円形板体部50a)に対して角度αの傾きを有している。つまり、前述した角状接片50bの先端辺50dと同じ角度の傾きを有している。そして、この突起33bと角状接片50bの位置関係は、ロータ部33が回転する際の突起33bの回転軌跡内に角状接片50bの先端辺50dが位置するような配置とする。なお、この実施の形態では、角状接片50bは円形板体部50aから円弧を描くように形成されているため、その円弧は突起33の回転軌跡に沿うような円弧となる。
【0069】このような構成とすることにより、ロータ部33が正回転することにより、ロータ部33が或る位置にまで移動している状態から、ロータ部33が逆回転しながらロータ収納ケース23の底部方向へ移動してきて、本来停止する位置より更に逆回転したとしても、やがて、ロータ部33に設けられた突起33bの先端33eが、角状接片50bの先端辺50dに当接するようになる。
【0070】このように、ロータ部33に設けられた突起33bの先端33eが、角状接片50bの先端辺50eに当接すると、ロータ部33のそれ以上の動きが規制される。
【0071】また、この状態から今度は、ロータ部33が正回転しながらロータ収納ケース23の内底面から離れる方向へ移動する際は、突起33bの先端33eが角状接片50bに接触しながら角状接片50bを下方に押しながら進むので、大きな抵抗もなくスムーズに移動できる。
【0072】ロータ規制部については、ここでひとまず説明を終了し、次の説明に入る。なお、ロータ部33の動きを規制するタイミングや、突起33bの先端33eが角状接片50bの先端辺50dに当接する際の両者の接触関係などについては、後述の流量制御装置の全体的な動作の説明で述べることとする。
【0073】ところで、前述のロータ部収納体の側面外周には、コイル31が巻装されたステータ部32が装着される。このステータ部32は、ステータ収納体38に収納された状態で本体部2に取り付けられる。なお、ステータ収納体38を本体部2に取り付ける際、スタータ収納体38は、弾性力を有するホルダ40によって本体部2に対して着脱自在に保持されるようになっている。ステータ収納体38には、ホルダ40の先端部に設けられた係止爪40cが引っかかるような段部38aが形成されている。
【0074】ホルダ40は、本体部2に対してその弾性力により本体部2の外周を締め付けるような状態で保持される。そして、このとき、突起(図示省略)が、本体部2に食い込むような状態となるので、周方向に動いたりすることがなく、また、本体部2に設けられた段部2aにより本体部2の軸方向、すなわち先端方向及び後端方向への動きが規制されるので、確実な保持状態が得られる。なお、本体部2には、このホルダ40が本体部2の外周に取り付けられたとき、その外周に沿って軸方向にスライドしないためのズレ防止用の段部2aが形成されている。
【0075】このように本体部2にホルダ40が取り付けられた状態で、ステータ部32が収納されたステータ収納体38を、本体部2に取り付ける。このとき、本体部2に既に接合されたロータ収納ケース23をステータ収納体38の中央の空間部に挿入するようにしてステータ収納体38を本体部2方向にスライドさせて行く。
【0076】これにより、そのステータ収納体38に設けられた段部38aに、ホルダ40の係止爪40cがその弾性力によって落ち込み、ステータ収納体38は本体部2に保持される。なお、このステータ収納体38を本体部2から取り外す際は、ステータ収納体38を本体部2から引き離す方向に強く引っ張ることにより外すことができる。
【0077】このように、ステータ収納体38は、本体部2に対してワンタッチで着脱できるので、ステータ部32やコイル31部分、さらには、これらに接続された電源供給部36部分などのメンテナンス時には便利なものとなる。なお、ステータ部32とロータ部33とは、キャリッジ24が前進し、ニードル弁25の最も径の太い部分が流体流出路28に当接したその瞬間が最もロータ部33の回転力を強くできるように、ステータ部32の極歯とロータ部33のマグネット332の各磁極中心をその当接時に一致させるようにしている。
【0078】次に、このように構成された流体の流量制御装置1における流量の制御について説明する。
【0079】まず、キャリッジ24内のニードル弁25の弁部25cが本体部2の流体流出路28に当接していない状態(流体流路28との間にギャップのある状態)では、流入管4を流れる流体は、本体部2内に入った後、流体流出路28を通って流出管5に流れ出て行く。この状態で、流体の流れをオフする(断つ)動作を行うには、ステッピングモータ3のロータ部33を正回転させるようにコイル31を通電状態とする。これにより、ロータ部33が正回転する。
【0080】ところで、ロータ部33が回転を開始するまでは、ロータ部33に設けられた突起33bは、通常、その先端33eがロータ収納ケース23側に設けられた角状接片50bの先端辺50dから軸方向に離れた状態となっている。しかし、前回の停止時にロータ部33が余分に逆回転し、突起33bが角状切片50bに突き当たって停止した場合は、突起33bが先端辺50dに当接している状態となっている(図4に示す状態)。この状態から、ロータ部33が正回転を開始すると、その突起33bも同方向に回転し、やがて、角状接片50b上を通過して行く。
【0081】このようにして、逆回転停止時に、先端辺50dとの当接によってロータ部33が停止させられたとしても、ロータ部33はスムーズに正回転する。すなわち、このロータ部33の正回転動作時には、ロータ部33の回転は、ロータ規制部(突起33bとロータ規制部材50により構成される)によって何等規制されることなくスムーズに回転を行うことができる。そして、このロータ部33の回転力は、フリクションバネ35を介して回転軸34に伝えられ、回転軸34も回転する。
【0082】すなわち、フリクションバネ35は、回転軸34に対し一定の力(フリクションバネ35がもともと持っている所期の締め付け力)で締め付けた状態で巻着されており、また、第1の突出部35aがロータ部33の円筒部材331のスリット335に差し込まれているので、ロータ部33が回転することにより、その回転力が回転軸34に伝達される。これにより、回転軸34は、ロータ部33の回転とともに回転する。
【0083】また、回転軸34に刻まれた雄ネジと本体部2側の軸受け部21に刻まれた雌ネジが螺合しているので、ロータ部33が回転(ここでは正回転)することにより、ロータ部33と回転軸34はともに直線的に本体部2内をその先端方向に向かって移動する。そして、やがて、回転軸34の先端部に取り付けられたキャリッジ24内のニードル弁25の弁部25cが、本体部2の先端部に設けられた流体流出路28に進入していく。
【0084】このようにして、ニードル弁25が本体部2の流体流出路28内に進入していくと、ニードル弁25の弁部25cの外周面と流体流出路28との間のギャップが徐々に狭くなる。これによって、流体の流量は徐々に減少する。そして、弁部25cが、流体流出路28の最深部まで進入すると、弁部25cの最も径の太い部分と流体流出路28の内周面とが面接触し、ギャップが完全になくなる。これによって、確実に流体の流れを阻止することができる。
【0085】なお、本実施の形態では、ニードル弁25の弁部25cの先端部分が流体流出路28の最深部(ニードル弁25が進出しうる最深部)まで到達する前に、ステッピングモータ33を停止して、ニードル弁25を途中部分で停止させる制御を行うことが可能なものとなっている。これにより、弁部25cと流体流出路28とのギャップを適度に調節し、流体流出路28を通過する流体の流量を調節することが可能なものとなっている。
【0086】なお、上述の状態(完全に流体の流れを阻止した状態)でステッピングモータ3の駆動を停止させても良いが、組み立て誤差等を吸収させるため、通常は、さらに駆動を継続させる。しかし、ニードル弁25を流体流出路28に押し付ける力は、加圧バネ26によって吸収される。そして、ニードル弁25には、その加圧バネ26の伸張力により流体流出路28を一定以上の力で押しつける力が働いて、確実な当接状態を得ることができる。
【0087】なお、この加圧バネ26は、ニードル弁25を流体流出路28に押しつけることにより確実な当接状態を得る働きをするとともに、ニードル弁25に対し、常に、キャリッジ24の先端部に押しつける力を与えているので、ニードル弁25のがたつきが防止される。これにより、流体の圧力によって、ニードル弁25が振動するのを防止でき、ニードル弁25の振動によるノイズの発生を防止することができる。
【0088】そして、このようにニードル弁25の弁部25cの外周部分が本体部2の流体流出路28に当接した状態で、さらにロータ部33が回転を続けようとした場合、フリクション機構が働く。すなわち、ニードル弁25が本体部2の流体流出路28に当接した状態(完全にギャップがなくなった状態)で、さらにロータ部33が回転すると、その回転力によってフリクションバネ35の第1の突出部35aも一緒に回転し、それに伴いフリクションバネ35も回転して、回転軸34も回転しようとする。しかし、このとき、回転軸34は、ニードル弁25が本体部2の流体流出路28に一定以上の力で当接状態となっていることにより、その動きが規制され、前進できない状態となっている。
【0089】このような状態でロータ部33がさらに回転しようとすると、ロータ部33の回転トルクは、フリクションバネ35の回転軸34に対する滑りトルクよりも大きいので、フリクションバネ35は、回転軸34上を滑って回転し、ロータ部33は空回りの状態となり、回転軸34をそれ以上回転させるのを防止できる。
【0090】このような流体の流れをオフした状態から今度は、流体の流れをオン状態(流体を流れさせる状態)とするために、ロータ部33の回転を逆回転させるように、コイル31に通電したとする。すると、ロータ部33は、逆回転し始める。このとき、ニードル弁25が、本体部2の流体流出路28に一定以上の力で当接状態となっていることにより、回転軸34は前進できない状態となっている。この状態で後進させようとすると、ロータ部33の回転力をフリクションバネ35を介して回転軸34に伝達できない状態(フリクション機構が働いてロータ部33が空回りする状態)となりがちであるが、このフリクション機構では、確実に後進が可能となる。
【0091】すなわち、このフリクション機構では、ロータ部33が逆回転すると、その円筒部材331のスリット(図示省略)に差し込まれたフリクションバネ35の第1の突出部35aも共に逆回転方向に動こうとする。このフリクションバネ35は、上述したように右巻きのコイルバネであるので、ロータ部33が逆回転すると、第1の突出部35aはフリクションバネ35の内径を小さくしようとする動作、つまり、フリクションバネ35が回転軸34を、より大きく締め付けるような動作を行う。
【0092】これにより、ロータ部33の回転力は、回転軸34に伝達され、回転軸34はロータ部33とともに逆回転動作を行い、本体部2から抜け出るような方向に動き、ステッピングモータ3が所定のステップ数だけ動作すると、ニードル弁25はキャリッジ24の先端に係合する。その後、さらにロータ部33が逆回転すると、ニードル弁25は、キャリッジ24と共に移動し始め、本体部2の流体流出路28から離れ、流体が流れる状態(オン状態)となる。
【0093】このように、ロータ部33が所定数だけ逆回転し、流体が流れる状態となったあと、ロータ部33のそれ以上の回転(逆回転)は、前述したロータ規制部によって規制される。すなわち、ニードル弁25が流体流出路28にギャップが生じないように当接している状態から、ニードル弁25が流体流出路28から離れ、流体が流れる状態(オン状態)となり、さらに逆回転を継続して停止するまでの間のロータ部33の回転数は予め設定されている。
【0094】なお、何らかの理由で、ロータ部33が回転を必要以上に継続したり、必要数の回転をする前に回転軸34がロータ収納ケース23の内底面側に移動しすぎている状態が発生し得る。そのような場合、ロータ部33が、それ以上、回転(逆回転)を行おうとしても、その回転が規制されるようになっている。具体的には、ロータ部33が所定の軸方向位置まで戻った時点で、ロータの突起33bの先端33eが角状接片50bの先端辺50dに当接するように設定している。
【0095】このとき、前述したように、ロータ部33の突起33bの先端33eと角状接片50bの先端辺50dは、同じ角度の傾斜を有しているので、図4に示したように、突起部33bの先端辺33eと角状接片50bの先端辺50dがほぼ全体で当接する状態となる。このため、確実な当接状態が得られると共にその当接位置の設定精度を高くでき、ロータ部33の回転を確実かつ正確に規制することができる。
【0096】このように、確実な当接状態を得るために、ロータ部33の突起33bの先端33eと角状接片50bの先端辺50dを、同じ角度の傾斜としているのである。つまり、もし、ロータ部33の突起33bの先端33eが傾斜を持たない形状とすると、図4に示すように、ロータ部33が所定回数の逆回転をしたとき、その突起33bの角状接片50bに対する当接状態は、突起33bのかど部だけによる点接触に近い当接状態となり、確実な当接状態が得られない。
【0097】しかも角状切片50bの先端のわずかな位置ずれによって回転停止位置がずれることとなり、停止位置の精度が確保しづらいものとなる。このため、ロータ部33の回転を確実かつ精度良く規制することができない可能性が生ずる。これらを防止するために、ロータ部33の突起33bの先端33eと角状接片50bの先端辺50dは、同じ角度の傾斜を持たせるようにしている。
【0098】なお、本実施の形態は、上述したように、完全なオフ/オンだけでなく流量の微調整が可能なものとなっている。すなわち、ニードル弁25の弁部25cの外周面が流体流出路28の内周面に当接してしまう前に、ステッピングモータ33を停止して、ニードル弁25を途中部分で停止させる制御を行うことが可能なものとなっている。
【0099】以上のように、この実施の形態では、ステッピングモータ3によりキャリッジ24を本体部2の流体流出路28方向に移動させることにより、キャリッジ24に保持されたニードル弁25が本体部2に設けられた流体流出路28を封鎖して流体流出路28を閉状態とする。一方、キャリッジ24を本体部2の先端部から離れるように移動させることにより、ニードル弁25を流体流出路28に対し所定のギャップのある状態とすることができ、流体流出路28の開き状態を微調整することができる。
【0100】しかも、この実施の形態で用いたステッピングモータ3は、ロータ部33が正回転して流体の流れを停止させる状態となってから、逆回転させる際、予め決められた回転数以上の逆回転、すなわちロータ部33の軸方向の所定量以上の動きを規制するロータ規制部を有している。これにより、ロータ部33が許容される移動量分だけ軸方向に移動したあとは、それに伴うロータ部33の動きを確実に規制することができ、ロータ部33を所定位置で確実に止めることができる。
【0101】そして、このロータ規制部は、ロータ部33側に設けられた突起33bとロータ収納ケース23側に設けられたロータ規制部材50の2つの単純な構成の部品のみで実現でき、かつ、確実で正確な規制が行え、さらに、少なくとも、ロータ部33の正回転時には両者の衝撃音は発生することはない。また、逆回転時においては、確かに、突起33bと角状接片50bは当接する可能性があるが、これは、常に当接するとは限らない。つまり、両者が当接する以前にロータ部33の回転は停止するように設定しており、仮にそれ以上回転を続けたときの備えとしての規制であるので、常に、逆回転時に衝撃音が発生するとは限らない。したがって、規制動作時における衝撃音によるノイズを最小限に抑えることができる。
【0102】また、この実施の形態では、ステッピングモータ3のフリクション機構として、コイルバネをフリクションバネ35として用い、ロータ部33が正回転方向に回転する際は、フリクションバネ35の持つ所期の締め付け力によってロータ部33の回転力が回転軸34に伝達され、回転軸34を回転させることができる。そして、その回転状態において、回転軸34に大きな負荷が加わったときは、フリクションバネ35がロータ部33の回転に伴って回転軸34上を滑って回転し、ロータ部33が空回りする状態となり、回転軸34がそれ以上無理に動くのを防止できる。このため、回転軸34が正方向に移動した際にロック状態となるのを回避できる。
【0103】一方、このような状態から回転軸34を元に復帰させようとして、ロータ部33を逆回転させると、フリクションバネ35が回転軸34を大きな力で締め付けるので、ロータ部33の回転力を確実に回転軸34に伝達することができる。したがって、回転軸34が仮にロックされていても、その状態から、その回転軸34を元の位置に復帰させようとする場合、ロータ部33の回転力を確実に回転軸34に伝達することができ、ロック状態を外すことができる。
【0104】以上のように、この実施の形態で示すモータは、ロータ部33を正回転させ、それに伴う回転軸34の動きを利用して何らかの動作を行った後、ロータ部33を逆回転させて元の状態に戻すという一連の動作を行わせる際の駆動源として最適なモータであるといえる。
【0105】また、軸受け部21に連絡通路21gを設けたので、ロータ収納ケース23内に入ったエステル油などのオイルを簡単に抜くことができる。さらに、この連絡通路21gは、オイルを抜くだけでなく、本体部2内に冷媒、たとえばフロンガスを充填する際の導入路としても使用できる。
【0106】また、この実施の形態では、本体部2と流入管4、流出管5の接合、本体部2と鍔状プレート22の接合は、それぞれ水素還元炉による銀ロウ付けによって行っているので、フラックスの塗布および銀ロウ付け後の酸化膜を取り除くための後処理を無くすことができる。
【0107】なお、この実施の形態の流体の流量制御装置1は、回転軸34のニードル弁25側の先端が、キャリッジ24の加圧バネ26が挿入されている開口の先端部分から突出するように、開口の先端部分を折り曲げてニードル弁25をカシメ固定している。また、ニードル弁25のキャリッジ24との当接部には傾斜面が形成されている。
【0108】このため、ニードル弁25がキャリッジ24内に沈み込んだとき、ニードル弁25の後端部分が回転軸34の先端に当たることとなり、加圧バネ26が圧縮されたときの不具合、例えば、加圧バネ26がキャリッジ24内で沈み込み復帰できなくなったり、ニードル弁25の後端部分がキャリッジ24内で傾いた位置に固定される等の不具合を回避することができる。
【0109】なお、上述の実施の形態は、本発明の好適な実施の形態の例であるが、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々変形実施可能である。たとえば、上述の実施の形態では、フリクションバネ35の一端をロータ部33に係合させ、他端をフリーにしているが、他端を回転軸34に係合させるようにしても良い。
【0110】さらに、上述の実施の形態では、弁としての働きをするニードル弁25の駆動を行うモータとしてステッピングモータ3を使用した例について説明したが、ステッピングモータ以外のモータを採用したり、駆動源としてソレノイド等モータ以外の機構を採用しても良い。
【0111】また、ニードル弁25をキャリッジ24の先端部に押しつける力を与えるバネとして、上述の実施の形態ではコイル状の加圧バネ26を用いたが、この加圧バネはコイル状のバネでなくてもよい。たとえば、板バネを用い、この板バネの弾性力によりニードル弁25をキャリッジ24の先端部に押しつけることも可能である。
【0112】さらに、本体部2にステータ収納体38を保持するためのホルダ40は、上述の実施の形態の構造に限られるものではなく、ステータ収納体38とワンタッチ的に確実に保持されるような係合関係を得ることができるものであれば他の構造のものとしてもよい。また、ホルダ40の突起を爪形状とせず凸状としたり、ホルダ40の係止爪40cを鋭角状のもの等他の形状に変更しても良い。
【0113】さらに、ロータ収納ケース23側に設けられるロータ規制部材50の形状は、上述の実施の形態で示した形状に限られるものではなく、弾性を有する薄い板状のロータ規制部材の一端部をロータ収納ケース23に固定し、他端部(先端辺50d)をロータ部33の回転軌跡内の所定高さとなるように位置させるようにしたものであれば、他の形状のものを採用しても良い。また、ロータ規制部材50の固定は、スポット溶接以外に、接着剤固定、圧入固定等他の固定手段を採用することができる。
【0114】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の流量制御装置は、モータの回転軸の先端部分に、ニードル弁で構成された調整弁を「カシメ」の力とバネ等による「付勢」の力とで保持した保持部材を固定し、モータの駆動力によりニードル弁を流路内で移動させるようにしている。そのため、ニードル弁が、流路(本体に形成された開口)に対して多少遊びを持った状態で、かつ厳密に臨むこととなり、設計時にそれ程厳密な寸法出しを要さないものとすることができる。そのため、組み立てコストや部品コストを、大幅に削減することが可能で、生産性の向上にも寄与できる。
【0115】また、ロータの回転力を直線方向への推進力に変換する変換手段を、雄ネジと雌ネジとから構成し、雄ネジをカシメにより変形しない位置(例えば、保持部材とは別部材)に設けると、ネジ同士の螺合がスムーズに、しかも正確に行われることとなる。
【0116】また、ネジ同士の螺合以外に、回転軸の雄ネジの形成されていない部分と、本体側の円筒部とを摺接させることにより、回転力を推進力に変換するものとすると、ネジ同士の寸法をそれ程厳密なものとする必要がない。そのため、さらに、組み立てコストや部品コストを、大幅に削減することが可能で、生産性の向上にも寄与できる。
【0117】また、本発明の流量制御装置は、ロータ部が正回転して、ある位置にまでロータ部が直線運動した状態となってから、ロータ部が逆回転させる際、予め決められた位置以上のロータ部の逆回転を規制するロータ規制部材を有しているので、ロータ部が逆回転を継続しても、所定位置まで戻ると、ロータ部の動きを確実に規制することができ、ロータ部を所定位置で確実に止めることができる。そのため、流体の流量制御を安定的かつ効率よく行うことができる。
【0118】そして、このロータ規制部材は、ロータ部側に設けられた突起とロータ収納ケース側に設けられたロータ規制部材の2つの単純な部品のみで実現でき、かつ、確実な規制が行え、さらに、ロータ部の正回転時には両者の衝撃音は発生することがなく、ノイズを極力抑えることが可能となる。
【出願人】 【識別番号】000002233
【氏名又は名称】株式会社三協精機製作所
【出願日】 平成11年4月1日(1999.4.1)
【代理人】 【識別番号】100087859
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 秀治
【公開番号】 特開2000−291817(P2000−291817A)
【公開日】 平成12年10月20日(2000.10.20)
【出願番号】 特願平11−94947