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【発明の名称】 電磁式エアーバルブ
【発明者】 【氏名】東 信行

【要約】 【課題】外部の配管を省略できると共に、製造が容易な電磁式エアーバルブを提供する。

【解決手段】連結される電磁式エアーバルブ10A、10B、10Cのポートブロック20A、20B、20Cを突き合わせた状態で、突出部36にナット64を螺合することにより連結する。ポートブロックの側方に突出部36を形成すればよいため、製造が容易である。また、ポートブロック内にポート26a、26bが収容されているので、電磁式エアーバルブの外部の配管を省略することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ポートの形成されたポートブロックと、当該ポートブロックに着脱可能に固定され、プランジャ、コイル、バルブを収容する弁機構部と、から成り、複数台を連結可能な電磁式エアーバルブであって、前記ポートブロックが、連結される電磁式エアーバルブのポートブロックと突き合わされる一対の突き合わせ面と、該一対の突き合わせ面の側方にそれぞれ形成されたボルトのねじ山を2分割して成る一対の突出部とを備え、連結される電磁式エアーバルブのポートブロックの前記突き合わせ面を突き合わせた状態で、前記突出部にナットを螺合することにより連結を行うことを特徴とする電磁式エアーバルブ。
【請求項2】 前記一対の突き合わせ面の一方に、連結方向に延在するボスを形成すると共に、他方の突き合わせ面にボスを嵌入するための嵌入孔を形成したことを特徴とする請求項1に記載の電磁式エアーバルブ。
【請求項3】 前記一対の突き合わせ面の少なくとも一方に、Oリングを収容するための円周状の溝を形成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の電磁式エアーバルブ。
【請求項4】 前記ポートブロックに、連結方向と平行に前記弁機構部を取り付けるためのフランジを設け、前記突出部が、前記フランジの端部の連結方向と直交方向の延長上から、前記連結方向に対して逃げる位置であって、且つ、前記連結方向及び前記直交方向に対して直交する方向に突出するよう形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の電磁式エアーバルブ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電磁式エアーバルブに関し、特に複数台を連結可能な電磁式エアーバルブに関するものである。
【0002】
【従来の技術】電磁式エアーバルブにおいては、複数の電磁式エアーバルブを連結して使用する際に、入力ポートと出力ポートとにそれぞれ連通管を接続して圧送空気を送っていた。このため、電磁式エアーバルブの数に対応する連通管が必要になっていた。係る点を改良する技術として、例えば、実用新案登録第3026275号が提案されている。この考案では、バルブブロックに入力ポートと出力ポートとを形成しておき、該バルブブロックを連結することで、複数の電磁式エアーバルブを接続している。この考案では、バルブブロック内に入力ポートと出力ポートとを形成してあるため、外部に連通管を取り回す必要がない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記考案においては、それぞれのバルブブロックにシャフト挿通孔を設ける必要があるため、製造が困難であった。また、バルブブロックを連結シャフトにより連結するため、連結個数(例えば、2,3、4、5、6)に応じて長さの異なる連結シャフトを用意する必要があった。特に、3個以上の電磁式エアーバルブを連結する場合には、シャフト挿通孔の位置精度を高めないと、気密性が低下するため、工作精度が要求され、製造が困難であった。
【0004】本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、外部の配管を省略できると共に、製造が容易な電磁式エアーバルブを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達成するため、ポートの形成されたポートブロックと、当該ポートブロックに着脱可能に固定され、プランジャ、コイル、バルブを収容する弁機構部と、から成り、複数台を連結可能な電磁式エアーバルブであって、前記ポートブロックが、連結される電磁式エアーバルブのポートブロックと突き合わされる一対の突き合わせ面と、該一対の突き合わせ面の側方にそれぞれ形成されたボルトのねじ山を2分割して成る一対の突出部とを備え、連結される電磁式エアーバルブのポートブロックの前記突き合わせ面を突き合わせた状態で、前記突出部にナットを螺合することにより連結を行うことを技術的特徴とする。
【0006】請求項2は、請求項1において、前記一対の突き合わせ面の一方に、連結方向に延在するボスを形成すると共に、他方の突き合わせ面にボスを嵌入するための嵌入孔を形成したことを技術的特徴とする。
【0007】請求項3は、請求項1又は2において、前記一対の突き合わせ面の少なくとも一方に、Oリングを収容するための円周状の溝を形成したことを技術的特徴とする。
【0008】請求項4は、請求項1〜3において、前記ポートブロックに、連結方向と平行に前記弁機構部を取り付けるためのフランジを設け、前記突出部が、前記フランジの端部の連結方向と直交方向の延長上から、前記連結方向に対して逃げる位置であって、且つ、前記連結方向及び前記直交方向に対して直交する方向に突出するよう形成されていることを技術的特徴とする。
【0009】請求項1の電磁式エアーバルブでは、連結される電磁式エアーバルブのポートブロックの突き合わせ面を突き合わせた状態で、突出部にナットを螺合することにより連結できる。突き合わせ面の側方に突出部を形成すればよいため、製造が容易であると共に、ナットで連結が簡単に行える。また、ポートブロック内にポートが収容されているので、電磁式エアーバルブの外部の配管を省略することができる。
【0010】請求項2の電磁式エアーバルブでは、一方の突き合わせ面にボスを形成すると共に、他方の突き合わせ面にボスを嵌入する嵌入孔を形成してあるため、連結の際にポートブロックを容易に位置合わせすることができる。
【0011】請求項3の電磁式エアーバルブでは、突き合わせ面に形成した円周状の溝にOリングを装着することで、連結した電磁式エアーバルブ間で高い気密性を保つことができる。
【0012】請求項4の電磁式エアーバルブでは、突出部が、フランジの端部の直交方向の延長上から、連結方向に対して逃げる位置であって、且つ、連結方向及び直交方向に対して直交する方向に突出するよう形成されている。このため、該フランジの形成された面と直交する方向に上型と下型を抜くことで、該連結用の突出部を備えるポートブロックを鋳造することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態に係る電磁式エアーバルブについて図を参照して説明する。図1は実施態様に係る3台の電磁式エアーバルブ10A、10B、10Cを連結した状態を示し、図1(A)は平面を、図1(B)は側面を、図1(C)は、図1(A)のC−C断面を表している。図2は、図1中の電磁式エアーバルブ10Aを示し、図2(A)は平面を、図2(B)は側面を、図2(C)は、図2(A)のC−C断面を表している。図3は、連結した電磁式エアーバルブ10A、10B、10Cのマニホールド回路構成を示している。
【0014】図2に示すように、電磁式エアーバルブ10Aは、入力ポート26dの形成されたポートブロック20Aと、弁機構を内蔵する弁機構部40Aとからなる。弁機構部40Aのケーシング50内には、バルブ46を開閉するプランジャ44と、プランジャ44を付勢するバネ48と、プランジャ44を駆動するアッシーコイル42とが収容されている。該弁機構部40の下端には、排気マニホールド26eが取り付けられている。
【0015】図2(A)に示すように、ポートブロック20Aには、3カ所のポート孔22a、22b、22cが形成されており、電磁式エアーバルブ10Aでは、ポート孔22aに、マニホールド24aを接続して弁機構部40Aへ連通することにより、ポート孔22aが入力ポート26dとして用いられている。
【0016】図1及び図3を参照して、マニホールド回路構成について説明する。先ず、外部からの圧送空気が、電磁式エアーバルブ10Cの入力ポート26aを経て入力される。該入力ポート26aは、図1(A)及び図1(C)に示すように電磁式エアーバルブ10Cのポートブロック20Cのポート孔22b及びマニホールド24bからなる。
【0017】図3に示すように、電磁式エアーバルブ10Cからの圧送空気が、出力ポート26bを経て、電磁式エアーバルブ10Bの入力ポート26c、電磁式エアーバルブ10Aの入力ポート26dに送られる。電磁式エアーバルブ10Cの出力ポート26bは、図1(A)及び図1(C)に示すようにポートブロック20Cのポート孔22cと、マニホールド24cとからなる。また、電磁式エアーバルブ10Bの入力ポート26cは、該電磁式エアーバルブ10Bのポートブロック20Bのポート孔22a、及びマニホールド24aからなる。電磁式エアーバルブ10Aの入力ポート26dは、図2を参照して上述したように、ポート孔22a及びマニホールド24aからなる。図1(C)に示すように電磁式エアーバルブ10Bの下端には、排気マニホールド26fが取り付けられており、また、図2を参照して上述したように電磁式エアーバルブ10Aの下端には、排気マニホールド26eが取り付けられている。
【0018】図3に示すように、電磁式エアーバルブ10Cは、常閉型で、制御信号が入力されると、入力ポート26aからの圧送空気を出力ポート26b側へ連通させる。一方、電磁式エアーバルブ10B、10Cは、常開型で、制御信号が入力されると、入力ポート26c、26dから出力ポート26f、26eへの連通を停止する。
【0019】図4及び図5を参照して、電磁式エアーバルブ10A、10B、10Cの連結構造について説明する。図4(A)は、図1に示す電磁式エアーバルブ10Cのポートブロック20Cの平面を、図4(B)は側面を、図4(C)は、図4(A)のC−C断面を、図4(D)は、図4(A)のD矢視を、図4(E)は、図4(A)のE矢視を、図4(F)は、図4(A)のF矢視を、図4(G)は底面を示している。図5(A)は、ポートブロックの接続を示す斜視図であり、図5(B)は、ポートブロックの接続前の状態を示し、図5(C)は、ポートブロックをナットで接続した状態を示している。
【0020】図4(A)に示すように、ポートブロック10Cには、ポート孔22aの形成されたドーム28aと、ポート孔22bの形成されたドーム28bと、ポート孔22cの形成されたドーム28cと、ドーム28dとが設けられている。ドーム28dには、ポート孔22dが形成されることがある。ポートブロック10Cの下端には、弁機構部40Cを取り付けるためのフランジ30が形成されている。該フランジ30の4隅には、通孔32a、32b、32c、32dが形成されており、図1(B)に示すように、該通孔32a、32b、32c、32dにボルト62を挿通し、弁機構部40Cを取り付ける。
【0021】一方、ドーム28aとドーム28cには、立壁34a、34cが形成されている。該立壁34a、34cの外側の面は、他のポートブロックと接続する際の突き合わせ面35a、35cを構成し、また、側方へ延在する突出部36が形成されている。該突出部36は、図5(A)に示すようにボルトのねじ山を2分割して成る。
【0022】一方、該立壁34aの突き合わせ面35aには、側方(ポートブロックの連結方向)へ突出する一対のボス37(図4(E)参照)が形成されている。他方の立壁34cの突き合わせ面35cには、連結するポートブロックのボスを嵌入するための嵌入孔38(図4(F)参照)が形成されている。更に、該突き合わせ面35cには、図示しないOリングを収容するための円周溝39が形成されている。
【0023】ここで、電磁式エアーバルブを連結する際には、図5に示すように、ポートブロック10Bの突き合わせ面35aと、ポートブロック10Cの突き合わせ面35cとを、ボス37を嵌入孔38へ嵌入するように(図4(E)、(F)参照)を突き合わせる(図5(B)参照)。そして、ポートブロック10B側の突出部36と、ポートブロック10C側の突出部36とを突き合わした部位に、ナット64を締め付ける(図5(C)参照)。即ち、図1(A)に示すように、ポートブロック10B、10Cを2個のナット64で連結することができる。即ち、連結する電磁式エアーバルブの数に関係なくナット64にて連結することができる。また、3個以上の電磁式エアーバルブを連結する際にも、ナット64によりポートブロック間の気密性を保つことができるため、突出部に高い位置精度が要求されない。このため、製造が容易である。
【0024】また、この実施形態の電磁式エアーバルブでは、上述したように、突き合わせ面35cには、図4(F)を参照して上述したように円周溝39にOリングが収容されているため、2個のナット64で連結することで、ポートブロック間の気密性を保つことができる。
【0025】図6は、本実施形態の種々のポートブロックを示している。図6(A)は図1中に示すポートブロックの他のポートブロック20Dを示し、図中の右側の図は、ポート孔22a、22cに沿った断面を、中央は、ポート孔22b、22dに沿った断面を、左側の図は底面を示している。また、図6(B)は、更に他のポートブロック20Eを、図6(C)は、他のポートブロック20Fを示している。本実施形態の電磁式エアーバルブでは、各ポート孔をマニホールドと接続したポートブロックを用意することで、種々の電磁式エアーバルブのマニホールド回路を構成し得る。
【0026】図4(B)に示すように、ポートブロック10Cは、図中X−Xで示す連結方向と平行ににフランジ30を設けてある。一方、突出部36が、フランジ30の端部の連結方向(X−X)と直交する方向(Y−Y)の延長上から、連結方向(X−X)に対して逃げる位置であって、且つ、連結方向(X−X)及び直交方向(Y−Y)に対して直交する方向(図4(G)中のZ−Z)に突出するよう形成されている。このため、当該突出部36を備えるポートブロックを鋳造する際には、フランジ30の形成された面と直交する方向(Y−Y)に上型と下型を抜くことで簡単に形成することができるので、廉価に製造できる。
【0027】本実施形態では、突出部36が最外部に位置されるため、鋳造の際に型の方が早く冷えるため内側に僅かに湾曲する。即ち、図4(G)中で、G1で示す突出部36は、時計方向に、G2で示す突出部36は、反時計方向に湾曲する。このため、ナット64でポートブロックを強固に連結することができる。
【0028】
【発明の効果】以上のように、本発明の電磁式エアーバルブでは、連結される電磁式エアーバルブのポートブロックの突き合わせ面を突き合わせた状態で、突出部にナットを螺合することにより連結できる。突き合わせ面の側方に突出部を形成すればよいため、製造が容易であると共に、ナットで連結が簡単に行える。また、ポートブロック内にポートが収容されているので、電磁式エアーバルブの外部の配管を省略することができる。
【出願人】 【識別番号】000143639
【氏名又は名称】株式会社今仙電機製作所
【出願日】 平成11年3月30日(1999.3.30)
【代理人】 【識別番号】100095795
【弁理士】
【氏名又は名称】田下 明人 (外1名)
【公開番号】 特開2000−283311(P2000−283311A)
【公開日】 平成12年10月13日(2000.10.13)
【出願番号】 特願平11−87444