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【発明の名称】 液流制御蛇口
【発明者】 【氏名】ポール フランコイス ルース

【要約】 【課題】液漏れ、液の滴り等がなく、空気がその容器の中に浸入しない蛇口を提供する。

【解決手段】プランジャノブ38は、シリンダ状バレル12の内周に沿って、摺動可能に嵌め込まれるとともに、シリンダ状バレル12の外側に摺接させて嵌め込まれる外周スカート40を有し、筒壁14に沿って移動させ、シール表面52を受け座36に接合し、アウトレット34を遮断する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 対向した開口端部(16,18)のある筒壁(14)で形成されたシリンダ状バレル(12)を包含し、その開口端部の一つが、インレット端部をなすとともに、その筒壁(14)のインレット端部をなす開口端部(16)に受け座(36)が形成されており、更に、前記対向している開口端部(16,18)の間で前記シリンダ状バレル(12)に、これら開口端部(16,18)を結ぶ流線から分岐した方向の排出口を提供するアウトレット(34)を、前記受け座(36)を介して前記インレット端部をなす開口端部(16)とは反対側に配置してある蛇口において、更に、これは、中空シリンダ状プランジャノブ(38)を包含しており、このプランジャノブ(38)は、前記シリンダ状バレル(12)に対してその筒壁(14)内周に沿って摺動可能且つ水密的に嵌め込まれるとともに、前記シリンダ状バレル(12)の外側に摺接させて嵌め込まれる外周スカート(40)を、一体的に、また、前記受け座(36)に着座するためのシール表面(52)を、前記受け座(36)に対面する端部に、それぞれ形成してあり、而して、使用中には、前記シリンダ状バレル(12)の前記筒壁(14)に沿って移動できるようになっており、これによって、前記シール表面(52)は、前記アウトレット(34)を横切って受け座(36)に接合し、もって前記インレット端部をなしている開口端部(16)を前記アウトレット(34)から遮断する第一又は閉鎖位置と、前記受け座(36)から後退し、もって前記受け座(36)から間隔をとることで液体が前記インレット端部をなす開口端部(16)からアウトレット(34)に流れるのを許容する第二又は開放位置との間で可逆移動できるようにした、液流制御蛇口。
【請求項2】 請求項1に記載された液流制御蛇口において、前記受け座(36)は、前記プランジャノブのシール表面(52)とラジアル方向外側に向くように傾斜しており、前記プランジャノブ(38)のシール表面(52)は、前記受け座(36)とラジアル方向内側を向くように傾斜して前記受け座(36)とは嵌め合う形で接合する構成とした、液流制御蛇口。
【請求項3】 請求項1又は2に記載した液流制御蛇口において、らせん状の通路に沿って前記プランジャノブ(38)を回転自在に案内するための案内手段(30,32,44,46)を包含している、液流制御蛇口。
【請求項4】 請求項1から3のうちの何れか一に記載した液流制御蛇口において、前記案内手段は、前記筒壁中に少なくとも一本のらせん溝(30,32)を包含しており、前記プランジャノブ(38)は、個別に前記らせん溝(30,32)に滑動係合する一つ又はそれ以上の突起(44,46)を包含している、液流制御蛇口。
【請求項5】 請求項1から4の何れか一つに記載した液流制御蛇口において、注液口(35)がアウトレット(34)に設けられている、液流制御蛇口。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、液流制御蛇口に関するものであり、特に、対向した開口端部のある筒壁で形成されたシリンダ状バレルを包含し、その開口端部の一つが、インレット端部をなすとともに、その筒壁の開口端部に受け座が形成されており、更に、前記対向した開口端部の間で前記シリンダ状バレルに、これら開口端部を結ぶ流線から分岐した方向のアウトレットを受け座を介して開口端部とは反対側に配置してある形式の蛇口の改良を提供する。
【0002】
【従来の技術】いわゆる「バッグ イン ボックス」型コンテナは、ワインや果物ジュース、その他の液体の包装容器として広く用いられている。これらの液体は、プラスチック製の可撓性袋に入れられており、また、この可撓性袋は、ボール紙の箱の中に配置されている。
【0003】可撓性袋には、中の液体を流し出すために袋を開いたりその流量を制御したりすることができる蛇口が設けられている。蛇口全体がその可撓性袋に固定されている。あるいは、ガスケット又はフランジをその可撓性袋に取付け、蛇口はそのボール紙袋に緩く配置取付けすることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】その蛇口は、その構造が可及的に簡素で、また安価であって、しかも、液漏れや液の滴りがなく空気がその容器の中に浸入しないようなものでなければけならない。而して、この発明の目的は、従来の他の蛇口に比してより効果的に上記の課題を解決することができる蛇口を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、かかる課題を解決するために、対向した開口端部のある筒壁で形成されたシリンダ状バレルを包含し、その開口端部の一つが、インレット端部をなすとともに、その筒壁のインレット端部をなす開口端部に受け座が形成されており、更に、前記対向している開口端部の間で前記シリンダ状バレルに、これら開口端部を結ぶ流線から分岐した方向の排出口を提供するアウトレットを、前記受け座を介して前記インレット端部をなす開口端部とは反対側に配置してある蛇口において、更に、これは、中空シリンダ状プランジャノブを包含しており、このプランジャノブは、前記シリンダ状バレルに対してその筒壁内周に沿って摺動可能且つ水密的に嵌め込まれるとともに、前記シリンダ状バレルの外側に摺接させて嵌め込まれる外周スカートを、一体的に、また、前記受け座に着座するためのシール表面を、前記受け座に対面する端部に、それぞれ形成してあり、而して、使用中には、前記シリンダ状バレルの前記筒壁に沿って移動できるようになっており、これによって、前記シール表面は、前記アウトレットを横切って受け座に接合し、もって前記インレット端部をなしている開口端部を前記アウトレットから遮断する第一又は閉鎖位置と、前記受け座から後退し、もって前記受け座から間隔をとることで液体が前記インレット端部をなす開口端部からアウトレットに流れるのを許容する第二又は開放位置との間で可逆移動できるようにした、蛇口を提供する。
【0006】この発明によれば、プランジャノブがシリンダ状バレルの中に摺動自在に嵌め込んであり、プランジャノブの先端部のシール表面がシンリダ状バレルのインレット端部をなす開口端部にシール表面と対向して形成した受け座と着脱するように、軸方向に摺動することによって、シリンダ状バレルに形成したアウトレットと前記インレット端部をなす開口端部とを遮断したり、あるいは連通したりすることができ、また、プランジャノブの前進後退の程度を調節することで、液体が排出される流量を制御することができる。
【0007】この発明では、液圧が内部からラジアル方向外方に向かってかかったときに直径が拡張できるように、少なくともアウトレット近傍のプランジャノブは中空シリンダ状をなしていることが必要である。このことは、同時に、製造の材料を節約にも貢献することになる。この発明では、前記受け座は、前記プランジャノブのシール表面とラジアル方向外側に向くように傾斜しており、前記プランジャノブのシール表面は、前記受け座とラジアル方向内側を向くように傾斜して前記受け座とは嵌め合う形で接合する構成としたので、プランジャノブを閉める方向に移動して受け座とシール表面とを圧接させると、プランジャノブの中空シリンダ状の部分は、前記受け座とシール表面の傾きによりラジアル方向外側に付勢され、シリンダ状バレルの筒壁内周への圧接がより緊密になる。
【0008】この発明では、また、らせん状の通路に沿って前記プランジャノブを回転自在に案内するための案内手段を包含するように構成すると、ラセンピッチに合わせた円滑でしかも微調整による制御ができる。具体的には、前記案内手段は、前記筒壁中に少なくとも一本のらせん溝を包含しており、前記プランジャノブが、個別に前記らせん溝に滑動係合する一つ又はそれ以上の突起を包含するように構成する。
【0009】これらの構成において、アウトレットには注液口が設けられているのが好適な態様であるといえる。
【0010】
【発明の実施の態様】以下に添付した図面に従ってこの発明の実施の態様を説明する。図1は、この発明の蛇口の縦断面図であり、蛇口閉鎖の状態を示している。また、図2は同じく縦断面図であり、蛇口が開かれた状態を示している。更に、図3は、図1に示した蛇口に着脱自在に取付けられるようにしてあるシリンダ状プランジャノブの縦断面図である。
【0011】まず、図1に示すように、この発明の蛇口は、符号10によって示してある。この蛇口10は、中空体であるシリンダ状バレル12を包含しており、このシリンダ状バレル12は、対向する反対端部に開口端部16,18を有していて、しかも、開口端部16にはラジアル方向外方に展開しているディスク状のフランジ20が一体に形成してあって、そのフランジ20の更に軸方向先端方向に延出しているスリーブ22が形成されている。そのスリーブ22は、シリンダ状バレル12の直径より大なる直径を有していて、シリンダ状バレル12とはフランジ20を介して軸方向反対側に延出している。そのスリーブ22は、以下に説明するように袋24とは押し付けられて圧接している。環状のカラー26がシリンダ状バレル12本体の軸方向中程からラジアル方向外方に突出展開している。
【0012】シリンダ状バレル12本体のカラー26とこれから最も遠い位置にある開口端部18との間において、そのシリンダ状バレル12本体の外周面に二始点らせん溝(double start spiral gloove)30,32を形成してある。各らせん溝は、大体、180°すなわち半転して全長に及ぶように形成してある。それららせん溝30,32は、カラー26の近傍からスタートしてシリンダ状バレル12本体の開放端部28の直ぐ近くで終わっている。
【0013】アウトレット34が、カラー26とフランジ20の間においてシリンダ状バレル12本体に設けられている。アウトレット34には筒状の注液口35が設けられている。この注液口35は、所望により設けることができるものであって、必ずしも必須のものではなく、要するに、そこにはアウトレット34のみが存在すればよいのである。シリンダ状バレル12本体は、更に、フランジ20の近傍に受け座36としてラジアル方向外方と開放端部18の方向に向くように傾斜しているバルブシートを包含している。その受け座36を以下に詳述する。
【0014】シリンダ状バレル12本体の開放端部18を通じて、プランジャノブ38がそのシリンダ状バレル12本体に嵌挿されている。このプランジャノブ38は、外周スカート40とラジアル外方向に横出する端部壁42とを包含している。その外周スカート40は、その内周面にラジアル方向内側に向いた二つの突起44,46を具備している。それらの突起44,46は、前記らせん溝30,32に摺動係合できるように配設されている。
【0015】プランジャノブ38は、概して丸い中空シリンダ状をなしており、その長手方向中程の内部は内部横断壁48によって閉鎖遮断されている。かかる内部横断壁48は、前記シリンダ状バレル12本体の開口端部16に向かっている側に円錐形の凹陥部50を有している。このプランジャノブ38には、前記シリンダ状バレル12本体の開口端部16に面している端部において円錐形に傾いたシール表面52を設けてある。プランジャノブ38のシール表面52は、ラジアル方向内側と前記受け座36の方向を向いて図3に「α」によって示したある角度で傾斜しており、受け座36と対応している。
【0016】このシール表面52に対向する受け座36たるバルブシートが、また円錐形の表面をなしており、ラジアル方向外側と前記受け座36の方向を向いてシリンダ状バレル12本体の内周面に対する角度が、やはりシール表面52と同じく「α」となっていて、シール表面52に対応している。上記に説明した蛇口10は、基本的には、いわゆる「バッグ イン ボックス」型の液体包装容器に用いるものである。かかる包装容器においては、そこから注ぎ出される液体は、プラスチック材料でなる袋で可撓性のあるもの(この袋は図面中に24の符号で示してある。)の中に収納されている。袋24の壁の一つは、そこに打ち抜き開設した円孔を有しており、スリーブの部分を有するカラー54が前記円孔に合致させて溶着されている。このようなカラー54と袋24との接合によれば、それらの間の如何なる液漏れも防止することができる。 シリンダ部58と端部壁60とを有する閉鎖用キャップ56が、プランジャノブ38の開放端部に前記シリンダ部を嵌挿することで固定されている。
【0017】図1に示すように蛇口10が閉められる場合は、スリーブ22とシリンダ状バレル12本体の前記内部横断壁48から袋24に向かう部分とが液体で満たされて、シリンダ状バレル12の開口端部16と袋24の内部と連通する。プランジャノブ38が、図1で示した位置から図2で示した位置に反時計方向に回転されると、らせん溝30,32と突起44,46との協働的摺動によって回転運動に加えてその軸方向移動が惹起される。そのプランジャノブ38は、受け座36たるバルブシートから右方向に移動する。かくして、プランジャノブ38のシール表面52は、そのプランジャノブ38がアウトレット34を遮断しなくなる位置に至るまで受け座36から離隔移動して、そのアウトレット34と袋24の内部とが連通するに至る。このプランジャノブ38は、そこで、開いた位置(図2)となり、袋24内の液が、開口端部16を通じてアウトレット34に流れ込み、注液口35から蛇口10の外に流れ出る。
【0018】プランジャノブ38が、時計方向に回されると、それはフランジ20の方向に移動して図1に示す位置となる。プランジャノブ38のシール表面52がアウトレット34を通過して移動すると、そのアウトレット34は遮断されると共に、払拭作動が行なわれて蛇口が閉められた後に液滴が落ちる可能性を少なくする。しかる後に、シール表面52は、最終的に受け座36に再接合してアウトレット34と注液口35とから液が流出するのを完全に遮断する。
【0019】シール表面52と受け座36とは、蛇口10を閉める位置に向かってプランジャノブ38を回転することで接合するべく付勢されると、その受け座36が、プランジャノブ38と、したがってそのシリンダ状の外周面58とを、ラジアル方向外側に偏寄させようとするから、そのシリンダ状の外周面58はシリンダ状バレル12本体の内周面60としっかり接合する。これは、シリンダ状バレル12本体とプランジャノブ38の製造のときに用いたプラスチック材料の弾力性によるものであるが、受け座36とシール表面52の傾きの作用による。また、プランジャノブの少なくともアウトレット近傍の部分が中空になっているので、その中空部に入ってきた液の圧力で、プランジャノブはラジアル方向外側にその直径を拡張するように付勢される。このことも、プランジャノブのシリンダ状の外周面58とシリンダ状バレル12本体の筒壁14内周面60との緊密接合に貢献する。かくして袋24とアウトレット34間の動きの中で、二箇所のシールがなされることになる。すなわち、第一のシールは、シール表面52と受け座36とが接合しているところであり、第二のシールは、プランジャノブ38のシリンダ状外周面58がシリンダ状バレル12本体のシリンダ状筒壁内周面60に圧接支承されているところである。
【0020】カラー26に最も近いらせん溝30,32の部分は、それらの溝30,32の他の部分のピッチより小さくするか、あるいは短い距離だけ週方向に延在させることもできる。かくして、プランジャノブ38が図1に示すような蛇口10の完全閉鎖状態の左側位置にあるところから回転移動する傾向は、少なくなるか完全になくなる。
【0021】所望ならば、シール表面52と受け座36たるバルブシートは、プランジャノブ38が時計方向に最も遠くなる位置に回転させられる前に接合させることも可能である。二始点らせん溝30,32は単始点らせん溝や二始点以上のらせん溝と置き換えることができる。
【0022】プランジャノブ38とシリンダ状バレル12本体の緊密なシールによって、プランジャノブ38とシリンダ状バレル12本体とは、常時、良好な接合状態が確保される。上記したように、シリンダ状バレル12本体中でプランジャノブ38がこれらが接合している長さにわたって摺動的な嵌めあいが行なわれていることによりシールが形成され、プランジャノブ38とシリンダ状バレル12本体との間の液漏れの可能性は小さくなった。このシールは、また蛇口が開かれたときの液漏れも少なくすることができる。
【0023】
【発明の効果】この発明によれば、蛇口は簡単な構造を有し、しかも、プランジャノブとシリンダ状バレル本体の緊密なシールによって、プランジャノブとシリンダ状バレルとは、常時、良好な接合状態が確保される。上記したように、シリンダ状バレル本体中でプランジャノブがこれらが接合している長さにわたって摺動的な嵌めあいが行なわれていることによりシールが形成され、プランジャノブとシリンダ状バレル本体との間の液漏れの可能性は小さくなった。このシールは、また蛇口が開かれたときの液漏れも少なくすることができる。
【出願人】 【識別番号】599040034
【氏名又は名称】ポール フランコイス ルース
【氏名又は名称原語表記】Paul Francois ROOS
【住所又は居所原語表記】Stonehill Farm,Denon Valley Farm,STELLENBOSCH 7600,Republic of South Africa
【出願日】 平成11年3月24日(1999.3.24)
【代理人】 【識別番号】100066980
【弁理士】
【氏名又は名称】森 哲也 (外2名)
【公開番号】 特開2000−283303(P2000−283303A)
【公開日】 平成12年10月13日(2000.10.13)
【出願番号】 特願平11−79412