トップ :: F 機械工学 照明 加熱 武器 爆破 :: F16 機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段




【発明の名称】 電磁弁
【発明者】 【氏名】森谷 真

【要約】 【課題】低コストにて品質を高めることができる電磁弁を提供する。

【解決手段】電磁弁1のケーシング11を金属により形成し、ソレノイド41を収容する。ソレノイド41のボビン42に、プランジャー46を収容した筒部材44を内嵌し、ソレノイド41のコイル51の一端を信号端子53に、他端をボビン42上端面54のアース端子55に接続する。アース端子55上に、ステンレス製のウエーブワッシャ56を配設し、ウエーブワッシャ56上にスズメッキされたアースプレート57とコアプレート58とを積層した状態で配置する。アースプレート57の周縁をケーシング11の上方段部61に載置する。ケーシング11の上端縁を内側へ折曲して上方カシメ部62を形成し、アースプレート57を上方段部61に圧接する。コア72の周面とコアプレート58の開口縁とを溶着部91にて溶着する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ソレノイドのボビンの端面に設けられたアース端子が、前記端面に沿って配設されたウエーブワッシャ、及び該ウエーブワッシャに沿って設けられたコアプレートを介して、前記ソレノイドを収容するとともに前記コアプレートの周縁を係止した金属製のケーシングに接続される一方、前記コアプレートに一体形成されたコアの端面が、前記ソレノイドのボビン内に収容されたプランジャーの吸着面を形成する電磁弁において、前記ウエーブワッシャより軟質の金属によりメッキされた薄板状のアースプレートを、前記ウエーブワッシャと前記コアプレートとの間に介在させたことを特徴とする電磁弁。
【請求項2】 ソレノイドのボビンの端面に設けられたアース端子が、前記端面に沿って配設されたウエーブワッシャ、及び該ウエーブワッシャに沿って設けられたコアプレートを介して、前記ソレノイドを収容するとともに前記コアプレートの周縁を係止する金属製のケーシングに接続される一方、一端部が前記ボビンに内嵌されたコアの他端部を、前記コアプレートに形成された開口部に挿入し、当該コアの周縁と前記開口部の開口縁とを溶着する電磁弁において、前記ウエーブワッシャより軟質の金属によりメッキされた薄板状のアースプレートを、前記ウエーブワッシャと前記コアプレートとの間に介在させたことを特徴とする電磁弁。
【請求項3】 前記コアの他端部の周面と前記コアプレートの前記開口部の開口縁とに、互いに螺合するねじ部を形成し、前記ボビン内に移動自在に収容されるとともに前記コアに吸引されるプランジャーの移動領域を変更可能に構成したことを特徴とする請求項2記載の電磁弁。
【請求項4】 前記ケーシングの内側面に、前記アースプレートと前記コアプレートとが積層された状態で載置される段部を形成し、前記ケーシングの端縁を内側へ折曲して前記アースプレートを前記コアプレートを介して前記段部に圧接したことを特徴とする請求項1、2又は3記載の電磁弁。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気信号により作動される電磁弁に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、油圧回路には、図4に示すような電磁弁101が用いられていた。
【0003】この電磁弁101のケーシング102は、金属により形成されており、その先端部には、ノズル103が固定されている。該ノズル103には、流入路104及び流出路105が形成されており、流入路104と流出路105との間には、ボール弁106が収容された弁室107が形成されている。また、前記ケーシング102には、ソレノイド108が収容されており、該ソレノイド108のボビン109には、プランジャー110が移動自在に内嵌されている。前記ボビン109の端部には、コア111が内嵌されており、前記ソレノイド108のコイル112が通電された際に、前記プランジャー110が作動されるとともに、該プランジャー110によって前記ボール弁106が前記流入路104側へ付勢され、該流入路104が閉鎖されるように構成されている。
【0004】前記コイル112の一端は、前記ボビン109の延出部121に設けられた信号端子122に接続されており、前記コイル112の他端は、前記ボビン109の端面に設けられたアース端子123に接続されている。該アース端子123は、ウエーブワッシャ124を介して、コアプレート125に接続されており、該コアプレート125は、前記ウエーブワッシャ124との接触抵抗を小さくするために、スズメッキが施されている。このコアプレート125は、前記ケーシング102の端部がカシメられた状態で固定されており、これにより、前記アース端子123は、前記ウエーブワッシャ124及び前記コアプレート125を介して、前記ケーシング102に接続され、当該電磁弁101は、このケーシング102と前記信号端子122との間に印加された信号により作動するように構成されている。
【0005】前記コアプレート125の中央部には、図5にも示すように、円形の開口部131が設けられており、該開口部131には、前記コア111が内嵌されている。該コア111は、図5中矢示Bで示すように、その周縁における四カ所が前記コアプレート125の開口部131における開口縁にスポット溶接されており、該コアプレート125を介して、ケーシング102に固定されている。
【0006】ここで、本従来例においては、ウエーブワッシャ124上のコアプレート125と、ソレノイド108のボビン109内に収容されたプランジャー110を吸着するコア111とが別部材により構成され、組み付け後において両者125,111を溶着する電磁弁101を例に挙げて説明したが、前記コアプレート125と前記コア111とが一体形成された電磁弁も一般的に広く使用されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記コアプレート125にコア111が一体形成された電磁弁にあっては、プランジャー110を吸着する前記コア111の端面に、前記プランジャー110が衝突するため、この端面にスズメッキが施されている場合、長時間の使用に伴い、このメッキが剥がれる恐れがある。この場合、剥がれたメッキがゴミとなり、ソレノイド108のボビン109内に拡散され、プランジャー110の摺動不良等を引き起こす恐れがある。このため、これを防止するために、メッキ処理工程において、前記コア111の端面へのメッキを防止しつつ、前記コアプレート125をメッキしなければならず、苦労を要するとともにコスト高要因となっていた。
【0008】また、前記コアプレート125と前記コア111が別部材により構成され、組み付け後に両者111,125を溶着する電磁弁101にあっては、コアプレート125とコア111との溶接時において、前記コアプレート125に施されたスズメッキは不純物となる。このため、図5中矢示Bで示した溶接部分におけるスズメッキを予め削り取る必要があり、手間がかかるとともに、削り取り作業による工数増加に伴いコスト高を招いてしまう。
【0009】さらに、前記コアプレート125には、スズメッキが削り取られた一端面と、残存された他端面とによって、電磁弁101への組み付け方向が定められる。このため、コアプレート125の組違いによるアース不良が懸念される。加えて、前記削り取り行程におけるメッキの削り取りが不完全な場合、溶接部分における溶接割れが生じ得る。
【0010】本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたものであり、低コスト化を図りつつ、品質を高めることができる電磁弁を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するために本発明の請求項1の電磁弁にあっては、ソレノイドのボビンの端面に設けられたアース端子が、前記端面に沿って配設されたウエーブワッシャ、及び該ウエーブワッシャに沿って設けられたコアプレートを介して、前記ソレノイドを収容するとともに前記コアプレートの周縁を係止した金属製のケーシングに接続される一方、前記コアプレートに一体形成されたコアの端面が、前記ソレノイドのボビン内に収容されたプランジャーの吸着面を形成する電磁弁において、前記ウエーブワッシャより軟質の金属によりメッキされた薄板状のアースプレートを、前記ウエーブワッシャと前記コアプレートとの間に介在させた。
【0012】すなわち、ボビン端面のアース端子に接続されたウエーブワッシャと、ケーシングに周縁が係止されたコアプレートとの間には、アースプレートが介在されており、該アースプレートは、前記ウエーブワッシャより軟質の金属によりメッキされている。このため、前記ウエーブワッシャと前記コアプレートとの接触抵抗が押さえられ、コアが一体形成されたコアプレートへのメッキ処理が不要となる。
【0013】また、本発明の請求項2の電磁弁にあっては、ソレノイドのボビンの端面に設けられたアース端子が、前記端面に沿って配設されたウエーブワッシャ、及び該ウエーブワッシャに沿って設けられたコアプレートを介して、前記ソレノイドを収容するとともに前記コアプレートの周縁を係止する金属製のケーシングに接続される一方、一端部が前記ボビンに内嵌されたコアの他端部を、前記コアプレートに形成された開口部に挿入し、当該コアの周縁と前記開口部の開口縁とを溶着する電磁弁において、前記ウエーブワッシャより軟質の金属によりメッキされた薄板状のアースプレートを、前記ウエーブワッシャと前記コアプレートとの間に介在させた。
【0014】すなわち、ボビン端面のアース端子に接続されたウエーブワッシャと、ケーシングに周縁が係止されたコアプレートとの間には、アースプレートが介在されており、該アースプレートは、前記ウエーブワッシャより軟質の金属によりメッキされている。このため、前記ウエーブワッシャと前記コアプレートとの接触抵抗が押さえられ、コアに溶着される前記コアプレートへのメッキ処理が不要となる。
【0015】また、請求項3の電磁弁においては、前記コアの他端部の周面と前記コアプレートの前記開口部の開口縁とに、互いに螺合するねじ部を形成し、前記ボビン内に移動自在に収容されるとともに前記コアに吸引されるプランジャーの移動領域を変更可能に構成した。
【0016】すなわち、コア先端に形成されるプランジャーの移動領域を可変する際に前記コアがねじ込まれるコアプレートへのメッキが不要となるため、コアが螺合されるコアプレートの開口縁に形成されたねじ部へのメッキの付着管理が不要となる。
【0017】さらに、請求項4の電磁弁では、前記ケーシングの内側面に、前記アースプレートと前記コアプレートとが積層された状態で載置される段部を形成し、前記ケーシングの端縁を内側へ折曲して前記アースプレートを前記コアプレートを介して前記段部に圧接した。
【0018】すなわち、前記アースプレートは、ケーシングに形成された段部に載置されるとともに、前記ケーシングの端縁が内側へ折曲されることにより、前記コアプレートを介して前記段部に圧接されるので、前記アース端子は、前記ウエーブワッシャ及び前記アースプレートを介して、前記ケーシングに電気的に接続される。
【0019】
【実施の形態】(第1の実施の形態)
【0020】以下、本発明の第1の実施の形態を図面にしたがって説明する。図1は、本実施の形態にかかるノーマリークローズ型の電磁弁1を示す図である。
【0021】この電磁弁1のケーシング11は、金属により形成されており、円筒状に形成されている。該ケーシング11の下端部には、ノズル12が設けられており、該ノズル12は、ケーシング11に固定された円板部13を有する基端側ノズル部14と、該基端側ノズル部14に外嵌した先端側ノズル部15とにより構成されている。前記基端側ノズル部14と先端側ノズル部15との間には、ボール弁16を収容した弁室17が形成されており、前記先端側ノズル部15には、前記弁室17に連通した流入路18が形成されているとともに、前記弁室17の側部に連通した流出路19が形成されている。前記基端側ノズル部14には、側部に縦溝21を有したプッシュロッド22が挿通する挿通孔23と、該挿通孔23に連通するとともに側方に開口したドレンポート24とが形成されている。
【0022】前記基端側ノズル部14の前記円板部13には、圧肉プレート31が積層されており、該圧肉プレート31は、前記ケーシング11の下端部の内側面に形成された下方段部32によって位置決めされている。前記ケーシング11の下端縁は、内側へ折曲されており、下方カシメ部33が形成されている。これにより、前記圧肉プレート31と前記基端側ノズル部14の円板部13とは、前記下方段部32と前記下方カシメ部33とによって挟持固定されている。
【0023】前記圧肉プレート31上には、ソレノイド41が収容されており、前記圧肉プレート31には、前記ソレノイド41のボビン42の内径とほぼ同径の円形穴43が形成されている。該円形穴43と前記ソレノイド41の下端部とには、円筒状の筒部材44が挿入されており、該筒部材44内には、側部に縦溝45が形成されたプランジャー46が上下移動自在に収容されている。該プランジャー46の下端面には、前記基端側ノズル部14の円板部13を貫通した前記プッシュロッド22を保持する下方凹部47が形成されており、前記プランジャー46の上端面には、コイルスプリング48を収容した上方凹部49が形成されている。
【0024】前記ソレノイド41のコイル51の一端は、前記ボビン42の延出部52に設けられた信号端子53に接続されており、前記コイルの他端は、前記ボビン42の上端面54に設けられたアース端子55に接続されている。該アース端子55上には、ステンレス製のウエーブワッシャ56が配設されており、該ウエーブワッシャ56上には、薄肉のアースプレート57と圧肉のコアプレート58とが積層された状態で配設されている。
【0025】前記アースプレート57は、前記ウエーブワッシャ56より軟質の黄銅によりプレス成形されており、前記ウエーブワッシャ56より軟質なスズによって、その全面がメッキされ、前記ウエーブワッシャ56との接触抵抗が小さくなるように構成されている。また、前記アースプレート57の周縁は、前記ケーシング11上端部の内側面に形成された上方段部61に載置されており、前記アースプレート57と前記コアプレート58とは、前記上方段部61により位置決めされている。そして、前記ケーシング11の上端縁は、内側へ折曲されており、前記コアプレート58の周縁を係止する上方カシメ部62が形成されている。これにより、前記アースプレート57は、前記コアプレート58を介して前記上方段部61に圧接された状態で固定されており、前記アース端子55は、前記ウエーブワッシャ56、前記アースプレート57及び前記コアプレート58を介して前記ケーシング11に接続され、当該電磁弁1は、このケーシング11と前記信号端子53との間に印加された信号により作動するように構成されている。
【0026】前記コアプレート58の中央部には、図2にも示すように、円形の開口部71が設けられており、該開口部71には、前記プランジャー46を吸引するコア72が内嵌されている。該コア72の下端部は、前記ソレノイド41のボビン42に挿入されており、当該コア72の下端面には、前記プランジャー46の上方凹部49に収容されたコイルスプリング48が当接するように構成されている。これにより、前記プランジャー46及び該プランジャー46下部のプッシロッド22によって前記ボール弁16が下方へ付勢され、該ボール弁16が流入路18を閉鎖する一方、前記ソレノイド41のコイル51への通電に伴い前記コア72が励磁された際に、前記プランジャー46がコア72に吸引され、流入路18からの油圧を受けた前記ボール弁16が上動され、前記流入路18が開放されるように構成されている。
【0027】また、前記コア72の上端部における周面には、雄ねじ81が形成されており、前記開口部71を包囲する前記コアプレート58の開口縁には、前記雄ねじ81に螺合する雌ねじ82が形成されている。これにより、前記コア72は、回動されることによって上下動されるように構成されており、該コア72の下端面から前記基端側ノズル部14の円板部13までの間に形成される前記プランジャー46の移動領域83を変更できるように構成されている。
【0028】そして、前記コア72は、図2中矢示Aで示すように、その周縁の四カ所に設定された溶着部91,・・・にて、前記コアプレート58の開口縁にスポット溶接されており、前記コア72は、前記コアプレート58を介してケーシング11に固定されている。
【0029】以上の構成にかかる本実施の形態において、電磁弁1を組み立てる際には、ケーシング11の下端部に固定された圧肉プレート31上にソレノイド41を収容するとともに、該ソレノイド41のボビン42内に、プランジャー46が内嵌した筒部材44を収容する。そして、前記ボビン42の上端面54のアース端子55上にウエーブワッシャ56を載置するとともに、該ウエーブワッシャ56上にアースプレート57を配設し、該アースプレート57の周縁部を、ケーシング11の内側面に形成された上方段部61上に載置する。次に、前記アースプレート57上に、予めコア72が取り付けられたコアプレート58を積層した後、ケーシング11の上端縁を内側へ折曲して上方カシメ部62を形成し、この上方カシメ部62によって、前記アースプレート57を前記上方段部61に圧接する。
【0030】このとき、前記アース端子55に接続されたウエーブワッシャ56と、ケーシング11に周縁が係止されたコアプレート58との間には、アースプレート57が介在されており、該アースプレート57は、前記ウエーブワッシャ56より軟質の黄銅により形成されるとともに、前記ウエーブワッシャ56より軟質のスズによりメッキされている。このため、前記ウエーブワッシャ56と前記コアプレート58との接触抵抗が押さえられ、コア72に溶着される前記コアプレート58へのメッキ処理が不要となる。
【0031】そして、前記コア72を回動して上下動させ、該コア72の下端面から基端側ノズル部14の円板部13までの間に形成されるプランジャー46の移動領域83を設定し、プランジャー46のストローク量を決定する。この状態において、図2中矢示Aで示したように、前記コア72の周面を、溶着部91,・・・にて前記コアプレート58の開口縁にスポット溶接してコア72位置を固定する。このとき、前述したように、前記アースプレート57によって前記ウエーブワッシャ56と前記コアプレート58との接触抵抗を押さえることができるので、前記コア72にスポット溶接される前記コアプレート58へのメッキ処理が不要となる。したがって、コアプレート58にメッキが施された従来のように、溶接時に不純物となり得るメッキのコアプレート58からの削り取り作業が不要となり、削り取り行程の削減によりコストを押さえることができる。
【0032】また、前記削り取り行程により、メッキが削り取られた一端面と、残存された他端面とが区別される従来のコアプレート58のように、電磁弁1への組み付け方向が無いため、コアプレート58の組違いによるアース不良を確実に防止することができる。これにより、組み立てられる電磁弁1の品質を向上させることができる。
【0033】そして、前記アースプレート57は、ケーシング11に形成された上方段部61に載置されるとともに、前記ケーシング11の上方カシメ部62によって、前記コアプレート58を介して前記上方段部61に圧接されるので、ソレノイド41のアース端子55は、前記ウエーブワッシャ56及び前記アースプレート57を介して、前記ケーシング11に電気的に接続することができる。よって、前記ウエーブワッシャ56と前記アースプレート57と前記コアプレート58とを介して、前記ケーシング11に接続される場合と比較して、各部材間56,57,58にて生じる接触抵抗を押さえるとともに、通電経路の短縮化を図ることができるので、電気抵抗をより小さくすることができる。
【0034】一方、前記プランジャー46のストローク量を設定する際に前記コア72がねじ込まれる前記コアプレート58へのメッキが不要となるため、コア72が螺合されるコアプレート58の開口縁に形成された雌ねじ82へのメッキの付着管理が不要となる。これにより、前記雌ねじ82がメッキされてしまう場合と比較して、前記コアプレート58への前記コア72のねじ込み作業が容易となる。そして、前記雌ねじ82がメッキされることは無いので、前記コア72の雄ねじ81と前記コアプレート58の雌ねじ82との間にメッキが残存される恐れがある従来と比較して、コア72の周面と前記開口部71の開口縁とを溶着する際に、残存されたメッキに起因する溶接部分の溶接割れの発生を確実に防止することができる。
【0035】(第2の実施の形態)
【0036】なお、第1の実施の形態においては、アースプレート57に積層されたコアプレート58と、ソレノイド41のボビン42内に収容されたプランジャー46を吸着するコア72とが別部材により構成され、組み付け後において両者58,72が溶着される電磁弁1を例に挙げて説明したが、図3の第2の実施の形態に示すように、前記コアプレート58と前記コア72とが一体形成された電磁弁1であっても、ボビン42のアース端子55上のウエーブワッシャ56と前記コアプレート58との接触抵抗を、前記アースプレート57により押さえることができる。
【0037】これにより、プランジャー46を吸着するコア72が一体形成されたコアプレート58へのメッキ処理が不要となるので、吸着時にプランジャー46が衝突するコア72の吸着面Kへのメッキを防止しつつ、コアプレート58をメッキしなければならなかった従来と比較して、メッキ処理行程の簡素化を図ることができ、製造コストの削減を図ることができる。
【0038】また、メッキされたアースプレート57は、プランジャー46が収容されたボビン42上に配置されることから、このアースプレート57より剥離されたメッキがボビン42内に拡散され、プランジャー46の摺動不良を発生させるといった不具合を確実に防止することができる。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1の電磁弁にあっては、アース端子に接続されたウエーブワッシャと、ケーシングに周縁が係止されたコアプレートとの間に、前記ウエーブワッシャより軟質の金属によりメッキされたアースプレートが介在されるので、前記ウエーブワッシャと前記コアプレートとの接触抵抗を押さえることができる。これにより、プランジャーを吸着するコアが一体形成されたコアプレートへのメッキ処理が不要となるので、吸着時にプランジャーが衝突するコア端面へのメッキを防止しつつ、コアプレートをメッキしなければならなかった従来と比較して、メッキ処理行程の簡素化を図ることができ、製造コストの削減を図ることができる。
【0040】そして、メッキされたアースプレートは、プランジャーが収容されたボビンの外側に配置されることから、アースプレートより剥離されたメッキがボビン内に拡散され、プランジャーの摺動不良を発生させるといった不具合をも確実に防止することができる。
【0041】また、本発明の請求項2の電磁弁にあっては、アース端子に接続されたウエーブワッシャと、ケーシングに周縁が係止されたコアプレートとの間に、前記ウエーブワッシャより軟質の金属によりメッキされたアースプレートが介在されるので、前記ウエーブワッシャと前記コアプレートとの接触抵抗を押さえることができる。これにより、コアに溶着される前記コアプレートへのメッキ処理が不要となるので、コアプレートにメッキが施された従来のように、溶接時に不純物となり得るメッキの削り取り作業が不要となり、削り取り行程の削減によりコストを押さえることができる。
【0042】また、前記削り取り行程により、メッキが削り取られた一端面と、残存された他端面とが区別される従来のコアプレートのように、電磁弁への組み付け方向が無いため、コアプレートの組違いによるアース不良を確実に防止することができる。これにより、組み立てられる電磁弁の品質を向上させることができる。
【0043】さらに、請求項3の電磁弁においては、プランジャーの移動領域を可変する際にコアがねじ込まれるコアプレートへのメッキが不要となるため、コアが螺合されるコアプレートの開口縁に形成されたねじ部へのメッキの付着管理が不要となり、前記開口縁のねじ部がメッキされてしまう場合と比較して、前記コアプレートへの前記コアのねじ込み作業が容易となる。そして、前記開口縁のねじ部がメッキされることは無いので、前記コアのねじ部と前記コアプレートのねじ部との間にメッキが残存される恐れがある従来と比較して、コア周面と前記開口部の開口縁とを溶着する際に、残存されたメッキに起因する溶接部分の溶接割れの発生を確実に防止することができる。
【0044】さらに、請求項4の電磁弁では、前記アースプレートを、ケーシングに形成された段部に載置するとともに、前記ケーシングの端縁を内側へ折曲することにより、メッキされたアースプレートを、前記コアプレートを介して前記段部に圧接することができる。これにより、ソレノイドのボビン端面に設けられたアース端子を、前記ウエーブワッシャ及び前記アースプレートを介して、前記ケーシングに接続することができるので、前記ウエーブワッシャと前記アースプレートと前記コアプレートとを介して、前記ケーシングに接続される場合と比較して、各部材間に生じる接触抵抗を押さえるとともに、通電経路の短縮化を図ることができるので、電気抵抗を、より小さくすることができる。
【出願人】 【識別番号】000220505
【氏名又は名称】日本電産トーソク株式会社
【出願日】 平成11年2月23日(1999.2.23)
【代理人】 【識別番号】100088100
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 千明
【公開番号】 特開2000−240839(P2000−240839A)
【公開日】 平成12年9月8日(2000.9.8)
【出願番号】 特願平11−45168