| 【発明の名称】 |
ボール弁のボール状弁体支持構造 |
| 【発明者】 |
【氏名】山本 良三
【氏名】北崎 伸一
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| 【要約】 |
【課題】部品点数を少なくして構造が簡単かつ安価とし、また加工や組立も容易としながら、シート当たりを均等にしてシール寿命の延長を図ることができるボール弁のボール状弁体支持構造を提供する。
【解決手段】弁箱内流路3を開閉するように弁箱2内に回転自在に保持されたボール状弁体5の下部に該弁体5の回転軸心aと同心のねじ孔10を形成し、このねじ孔10内に、その下端部が弁箱2の内周平坦面11に当接するボールスティ12を嵌入するとともに、その上のねじ孔10に止めねじ13をねじ込み、この止めねじ13のねじ込み量調整によって弁箱内流路3の軸芯とボール状弁体5の軸芯とが一致するように芯合わせ調整している。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 弁箱内に、弁箱内流路における流体の流れを横切る方向に沿った軸心周りでの回転により弁箱内流路を開閉するボール状弁体を設けるとともに、このボール状弁体の球面状シート面に摺接する弁箱側シートを取り付けてなるボール弁において、ボール状弁体の下部に該弁体の回転軸心と同心にねじ孔を形成し、このねじ孔内に、下端部が弁箱の内周面に当接する弁体支持部材を嵌入させるとともに、この弁体支持部材より上部のねじ孔に弁箱内流路とボール状弁体の上下芯を調整可能とする止めねじをねじ込み、かつ、この止めねじを弁体に固定していることを特徴とするボール弁のボール状弁体支持構造。 【請求項2】 上記弁体支持部材と止めねじとの間には、弾性体が介在されている請求項1に記載のボール弁のボール状弁体支持構造。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、各種の流体輸送用管路に介在されて用いられるボール弁のボール状弁体支持構造に関する。 【0002】 【従来の技術】この種のボール弁は、一般的に図4に示すような基本構成を有している。すなわち、両端に管路との接続用フランジ1,1を有し、左右に分割された分割弁箱部2A,2B同士を固定接合してなる弁箱2の上部に、その弁箱内流路3における流体の流れ方向に対して垂直な上下軸心aを有する弁棒4が回転自在に支承されており、この弁棒4の上下軸芯a周りでの回転により弁箱内流路3を開閉するボール状弁体5が弁箱2内に保持されている。このボール状弁体5の外周面には、球面状シート5aが形成されているとともに、この球面状シート5aに摺接する環状シート6が弁箱2における弁体5の直上流位置及び直下流位置にそれぞれ取り付けられている。 【0003】上記構成のボール弁においては、ボール状弁体5の自重によって弁箱内流路3の軸芯とボール状弁体5の軸芯とが上下にずれて弁体側球面状シート5aと弁箱側シート6との当たりが不均一になり、その結果、両シート5a、6が偏摩耗して短期間のうちにシール性能が悪化するという問題がある。このような芯ずれによるシール寿命の低下を抑制するためには、ボール状弁体5をそれの下部において弁箱2側に支持させることが必要である。このボール状弁体5の支持構造A(図4の丸で囲んだ部分)として、従来では、図5に明示するような構成が採用されていた。すなわち、弁箱2(一方の分割弁箱部2B)の下部に外部に通じる貫通孔20を形成し、この貫通孔20内にその上端部がボール状弁体5の外周面に当接するボールスティ(ボール支持部材)21を嵌入させるとともに、ボールスティ21の下部の貫通孔20内にシール用Oリング22、スプリング23及びOリング24を嵌入させた上、貫通孔20の下端開口を閉鎖するカバー25をボルト26を介して弁箱2に固定することにより、ボール状弁体5の自重をボールスティ21、Oリング22,24及びスプリング23を介して、その軸芯が弁箱内流路3の軸芯と一致するように弁箱2に受け止め支持させている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】上記したように従来のボール弁のボール状弁体支持構造では、弁箱2の下部に貫通孔20が形成されているため、ボールスティ21を受け止めるカバー25及び流体漏れ防止のためのOリング22,24等の部品が必要であり、構造が複雑になるとともに、弁体支持に要するコストが高いものになりやすい。また、弁箱内流路3の軸芯とボール状弁体5の軸芯とを正確に一致させるためには、カバー25の内面突起高さを現物に合わせて加工したり、あるいは、調整用シムを用いたりするなど加工や組立が面倒になるという問題があった。 【0005】本発明は上記した課題を解決するものであり、部品点数が少なくて構造が簡単かつ安価であり、また加工や組立も容易でありながら、シート当たりを均等にしてシール寿命の延長を図ることができるボール弁のボール状弁体支持構造を提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記した課題を解決するために、請求項1に係る本発明のボール弁のボール状弁体支持構造は、弁箱内に、弁箱内流路における流体の流れを横切る方向に沿った軸心周りでの回転により弁箱内流路を開閉するボール状弁体を設けるとともに、このボール状弁体の球面状シート面に摺接する弁箱側シートを取り付けてなるボール弁において、ボール状弁体の下部に該弁体の回転軸心と同心にねじ孔を形成し、このねじ孔内に、下端部が弁箱の内周面に当接する弁体支持部材を嵌入させるとともに、この弁体支持部材より上部のねじ孔に弁箱内流路とボール状弁体の上下芯を調整可能とする止めねじをねじ込み、かつ、この止めねじを弁体に固定していることを特徴とするものである。 【0007】上記した構成の本発明によれば、ボール状弁体側に形成のねじ孔内に嵌入されて止めねじによって上下に位置調整可能及び固定可能とされた弁体支持部材によりボール状弁体の自重をその軸芯が弁箱内流路の軸芯と一致するように支持させているので、弁箱の下部に形成した貫通孔内に弁体支持部材を嵌入保持させていた従来の支持構造に比べて、支持部材を受け止めるカバー及び流体漏れを防ぐためのOリングの使用が省け、それだけ部品点数を少なくして構造を簡単にし、かつ、コストの低減も図れる。また、止めねじのねじ込み量を調整するだけで弁箱内流路とボール状弁体の上下芯を正確に一致させることが可能であり、従来の支持構造に比べて、加工及び組立を容易としながら、シート当たりを均等にしてシール寿命の延長が図れる。 【0008】特に、弁体支持部材と止めねじとの間に弾性体を介在させる構成とすることによって、弁体支持部材の下端部を弁箱の内周面に弾接させて両者間に異物などが噛込まれることを防ぎ、弁体の開閉動作を常に円滑な状態に保持することができる。 【0009】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明のボール弁の縦断側面図、図2は同ボール弁の要部の拡大縦断側面図である。このボール弁の基本的な構成は、図4に示したものと同様であるため、同一部分に同一の符号を付して、それらの詳しい説明は省略する。 【0010】上記した基本的構成を有するボール弁において、ボール状弁体5の支持構造Aとして、図2に明示するような構成を採用している。すなわち、ボール状弁体5の下部に該弁体5の回転軸心aと同心のねじ孔10が形成されているとともに、このねじ孔10に対応する弁箱2(一方の分割弁箱部2A)の内周面には径内方に僅かに突出する水平な平坦面11が形成されている。 【0011】ボール状弁体5を弁箱2内に組付けた後、ねじ孔10内にボールスティ(弁体支持部材)12を嵌入するとともに、その上に六角穴付き止めねじ13をねじ込みセットし、かつ、この止めねじ13のねじ込み量を調整することでボールスティ12の下端部を弁箱2内周の平坦面11に当接させその反力によりボール状弁体5の軸芯を弁箱内流路3の軸芯に一致させて芯合わせ調整を行う。この芯合わせ調整が完了した段階で、止めねじ13の頭部をかしめる、もしくは、頭部を点付け溶接して止めねじ13をボール状弁体5に固定する。さらに、止めねじ13の上部に残存するねじ孔10内にエポキシパテ14を充填し硬化させることにより、ボール状弁体5の内筒面5bを面一に仕上げている。 【0012】上記のような支持構造Aを有するボール弁においては、ボール状弁体5の自重が止めねじ13及びボールスティ12によって弁箱2内周の平坦面11で受け止め支持されて両者の軸芯が一致されているので、弁体側シート5aと弁箱側シート6との当たりが均一となり、これらシート5a,6の偏摩耗によるシール性能の低下を抑制することができる。 【0013】また、弁箱2の下部には貫通孔がないために、その貫通孔を塞ぐカバーや特別なシールリングを用いなくても流体漏れの可能性が少なく、シール寿命の長いボール弁を少ない部品点数で構造が簡単かつ安価に構成することができる。図3は本発明の他の実施形態によるボール弁の要部の拡大縦断側面図であり、この実施形態では、上述したボール状弁体5の支持構造Aにおいて、ボールスティ12と止めねじ13との間に弾性体としてのスプリング15を介在させたものである。この場合は、ボールスティ12の下端部をスプリング15の弾性力によって弁箱2側の平坦面11に確実に当接保持させることが可能で、ボールスティ12と平坦面11との間に異物が噛込まれることを防ぎ、ボール状弁体5の回転開閉動作を常に円滑な状態に保持させることができる。 【0014】 【発明の効果】以上のように、本発明によれば、ボール状弁体の自重が該ボール状弁体側に形成のねじ孔内に嵌入された弁体支持部材及び止めねじにより弁箱に支持されるので、弁体と弁箱内流路との軸芯を確実に一致させてシートの当たりを均一化しシール寿命の延長化を図ることができる。しかも、弁箱側に貫通孔を形成する必要がないため、流体漏れ防止のための特別なシールやカバーの使用が不要となり、部品点数の削減が図れて構造を簡単にできる。また、芯合わせのために現物合わせの加工や調整用シムを用いる必要もないことから、加工及び組立も非常に容易であり、弁全体としてのコストを著しく低減することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001052 【氏名又は名称】株式会社クボタ
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| 【出願日】 |
平成11年2月25日(1999.2.25) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100068087 【弁理士】 【氏名又は名称】森本 義弘
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| 【公開番号】 |
特開2000−240823(P2000−240823A) |
| 【公開日】 |
平成12年9月8日(2000.9.8) |
| 【出願番号】 |
特願平11−47274 |
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