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【発明の名称】 バルブ用アクチュエ―タ
【発明者】 【氏名】内山 眞

【要約】 【課題】バルブを開放状態に保持するときには手動で出力軸をロックするようにして停電等の電気系統の事故が発生しても安全で且つ経済的なバルブ用アクチュエ−タを提供すること。

【解決手段】ケーシング内にバルブの駆動に関わる出力軸並びに同出力軸をバルブが開放する方向に回転させるモ−タを設け、バルブの開放動作時に巻かれ、復元力が蓄えられるゼンマイバネを設けたバルブ用アクチュエータにおいて、ケーシングから突出する前記出力軸の端部にスプリングを介して出力軸に沿って摺動し得るバルブの開閉表示板を設け、同開閉表示板のケーシングに対向する面側に突起を形成すると共に、ケーシングの一部に前記突起が嵌合する突起の径よりも僅かに大きい径の凹部を形成し、バルブの開放時に前記開閉表示板をケーシング側に押して開閉表示板の突起をケーシングの前記凹部に嵌合させて出力軸のバルブ閉鎖方向への回転を阻止するようにしたことを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ケーシング内にバルブの駆動に関わる出力軸並びに同出力軸をバルブが開放する方向に回転させるモ−タを設け、バルブの開放動作時に巻かれ、復元力が蓄えられるゼンマイバネを設けたバルブ用アクチュエータにおいて、ケーシングから突出する前記出力軸の端部にスプリングを介して出力軸に沿って摺動し得るバルブの開閉表示板を設け、同開閉表示板のケーシングに対向する面側に突起を形成すると共に、ケーシングの一部に前記突起が嵌合する突起の径よりも僅かに大きい径の凹部を形成し、バルブの開放時に前記開閉表示板をケーシング側に押して開閉表示板の突起をケーシングの前記凹部に嵌合させて出力軸のバルブ閉鎖方向への回転を阻止するようにしたことを特徴とするバルブ用アクチュエ−タ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、モ−タの駆動により出力軸を回転させてバルブを開放するときに、ゼンマイバネを巻き、モ−タへの通電を断ったときにゼンマイバネの復元力で出力軸をバルブ閉鎖方向に回転させてバルブを開閉させるようにしたバルブ用アクチュエ−タに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、ケーシング内にバルブの駆動に関わる出力軸並びに同出力軸をバルブが開放する方向に回転させるモ−タを設け、バルブの開放動作時に巻かれ、復元力が蓄えられるゼンマイバネを設けたクラッチを使用しない簡易型のバルブ用アクチュエータなるものはあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のこの種の簡易型のバルブ用アクチュエータにあっては、バルブを開放するときにはモータの駆動力を利用し、バルブを閉鎖するときにはゼンマイバネの復元力を利用するようにしたものであったが、バルブを開放状態に保持するためつまり出力軸をロックしておくためには、モ−タの励磁コイルに常時通電しておかなければならなかった。
【0004】この種のバルブ用アクチュエータに使用されるモータは、ロ−タの回転が停止している状態で通電されていても励磁コイルが焼損するようなことのないインピ−ダンス型のモ−タであるから、電気系統が正常に作動している限り何ら問題はないが、バルブを開放状態に保持しておかなければならないときに停電等の事故が発生したときは、モータによる出力軸のロックが解除され、自動的にバルブが閉鎖してしまい、不測の事故を招く虞があり、また、バルブを開放状態に保持している間は常時励磁コイルに通電しておく必要があるため、不必要な電力を消費するという問題点があった。
【0005】
【発明の目的】本発明は、上記従来技術の問題点を解消するために、バルブを開放状態に保持するときには手動で出力軸をロックするようにして停電等の電気系統の事故が発生しても安全で且つ経済的なバルブ用アクチュエ−タを提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係るバルブ用アクチュエ−タは、ケーシング内にバルブの駆動に関わる出力軸並びに同出力軸をバルブが開放する方向に回転させるモ−タを設け、バルブの開放動作時に巻かれ、復元力が蓄えられるゼンマイバネを設けたバルブ用アクチュエータにおいて、ケーシングから突出する前記出力軸の端部にスプリングを介して出力軸に沿って摺動し得るバルブの開閉表示板を設け、同開閉表示板のケーシングに対向する面側に突起を形成すると共に、ケーシングの一部に前記突起が嵌合する突起の径よりも僅かに大きい径の凹部を形成し、バルブの開放時に前記開閉表示板をケーシング側に押して開閉表示板の突起をケーシングの前記凹部に嵌合させて出力軸のバルブ閉鎖方向への回転を阻止するようにしたことを特徴とするものである。
【0007】
【発明の作用】開閉表示板の突起をケ−シングの凹部の側壁に係合させて出力軸のバルブ閉鎖方向への回転を阻止する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明アクチュエ−タの実施の形態を図面について具体的に説明する。図1は、本発明アクチュエ−タの平面図、図2は、図1のA−A線における縦断側面図、図3は、出力軸ロック状態の同縦断側面図、図4は、出力軸の駆動機構を表す概略平面図である。
【0009】1は、ケーシング、2は、同ケーシング1内にバルブVの弁体の回転軸に連結される出力軸、3は、同出力軸2を減速用ギヤ31、32を介して一定方向に回転させてバルブAを開放するためのモ−タ、4は、モ−タ3のバルブ開放方向への回転により巻かれ、復元力で出力軸2を逆回転させてバルブAを閉鎖させる出力軸2に巻かれたゼンマイバネであって、これら部材によりアクチュエータが構成されている。
【0010】尚、出力軸2に固着の減速ギヤ32は図4のように扇形をしており、ケ−シング1の一部に固着されるストッパ−3a、3bによって90°の範囲で回転できるようになっている。
【0011】5は、ケ−シング1から上方に突出している前記出力軸2の上端からスプリング6を介して上下摺動自在となるように中央の孔51が嵌合される開閉表示板で、出力軸2の上端から抜け落ちないようにリテイナ−で止められ、且つ,手で押し下げたときに出力軸2の上端で手を傷めないように保護キャップ51が一体的に被せられている。
【0012】開閉表示板5の下面には下向きの突起52、52が埋め込まれており、開閉表示板5をスプリング6に抗して押し下げたときに、この突起52、52の下端がケ−シング1上面の肉厚部に形成された凹部11、11に嵌合するようになっている。
【0013】前記凹部11、11は、開閉表示板5の突起52、52の径よりもやや大きい径に形成され、バルブVが全開放したときの突起52、52の中心とその凹部11、11の中心が一致する位置に形成されている。
【0014】次に、本発明の上記構成に従い、図示する実施例について本発明アクチェ−タの作動を説明する。
【0015】図2のバルブVの閉鎖状態において、モ−タ3に通電してモ−タ3を駆動させると、減速用ギヤ31、32を介して出力軸2が回転してバルブVの弁体が開放し始めると同時にゼンマイバネ4が巻かれ始める。
【0016】減速ギヤ32が90°回転したところでストッパ−3aに当接して回転が停止し、バルブVは全開放状態となる。
【0017】このときは未だモ−タ3には通電されているので、この全開放状態は保持されている。
【0018】この状態でモ−タ3への通電を断つと、モ−タによるロックが解除されて出力軸2は蓄圧されたゼンマイバネ4の復元力で減速用ギヤ32がストッパ−3bに当接する位置迄逆回転し、バルブVが閉鎖する。
【0019】モ−タ3への通電、遮断を繰り返す毎に上記作動を反復するものであるが、バルブVが全開放した状態において、モ−タ3への通電状態で開閉表示板5をスプリング6の復元力に抗して押し、突起52、52をケ−シング1の凹部11、11に嵌合させ、その状態の儘モ−タ3への通電を断つと、出力軸2はバルブ閉鎖方向に回転し、開閉表示板5も一体に回転して突起52、52がケ−シング1の凹部11、11の側壁に係合して出力軸2の回転が停止する。
【0020】突起52の凹部側壁に対する当接力は極めて大きく、摩擦抵抗がスプリング6の復元力よりも極めて大きいため、突起52、52は凹部11、11から外れることができず、開閉表示板5から手を離してもこの回転停止状態が保持され、図3のバルブ開放状態にロックされる。
【0021】バルブ開放状態にロックされた状態において、モ−タ3へ再び通電してやると、出力軸2はバルブ開放方向に回転し、開閉表示板5がバルブ全開放位置に戻って突起53、52と凹部側壁との摩擦係合が解除されるので、開閉表示板5かスプリング6の復元力で元の位置に戻り、突起53、52が凹部11、11から外れる。
【0022】この状態でモ−タ3への通電を断つと、上述と同じくモ−タによるロックが解除されてバルブVは閉鎖する。
【0023】
【発明の効果】本発明に係るバルブ用アクチュエ−タによれば、バルブを開放するときにはモータの駆動力を利用し、バルブを閉鎖するときにはゼンマイバネの復元力を利用するようにしたバルブ用アクチュエータにおいて、バルブが開放乃至閉鎖したことを表示する開閉表示板を出力軸のロック部材として使用するようにしたものであるから、モ−タへ常時通電しておかなくてもバルブを開放状態に保持しておくことができ、停電等の事故が発生してもバルブが自動的に閉鎖して不測の事故を招くようなことを防ぐことができ、また、バルブ開放中はモ−タへの電力供給はしなくてもよいので、不必要な電力を消費するということがなく、経済的且つ省エネルギ−に役立つものである。
【0024】尚、本実施例にあっては、開閉表示板は円盤状のものを使用したが、停電時手動でバルブを開放できるようにレバ−ハンドル式のものを使用してもよいものである。
【出願人】 【識別番号】591136838
【氏名又は名称】株式会社カワデン
【識別番号】593087802
【氏名又は名称】株式会社テクノバッグ
【出願日】 平成10年12月22日(1998.12.22)
【代理人】
【公開番号】 特開2000−193128(P2000−193128A)
【公開日】 平成12年7月14日(2000.7.14)
【出願番号】 特願平10−376407