| 【発明の名称】 |
一体式三方切替弁および燃料電池システム |
| 【発明者】 |
【氏名】石田 啓一
【氏名】澤田 和伸
【氏名】石田 欣也
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| 【要約】 |
【課題】小型、低コストで、複数の流体を必ず同期して切り替えることができる一体式三方切替弁および小型、低コストで、信頼性の高い燃料電池システムを提供する。
【解決手段】一つの駆動手段51と複数の三方切替手段21、22の弁体61、62を連結し、前記駆動手段51により複数の前記弁体61、62を連動して動かすことができることを特徴とする一体式三方切替弁および該一体式三方切替弁18を用いて燃料電池スタック13に燃料ガスおよび酸化剤ガスを供給することを特徴とする燃料電池システム。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 一つの駆動手段と複数の三方切替手段の弁体を連結し、前記駆動手段により複数の前記弁体を連動して動かすことができることを特徴とする一体式三方切替弁。 【請求項2】 前記駆動手段と前記弁体が減速手段を介して連結していることを特徴とする請求項1記載の一体式三方切替弁。 【請求項3】 前記駆動手段と前記弁体が回転運動を直線運動に変換する回転直線運動変換手段を介して連結していることを特徴とする請求項1記載の一体式三方切替弁。 【請求項4】 前記三方切替手段が弁本体内部を前記駆動手段により直線運動する弁体で、前記弁本体に二つの弁座部を設け、前記弁座部に当接可能なシール部を前記弁体に設け、二つの前記弁座部の中間に流体が通流できる中間通流部を設け、二つの前記弁座部の中間に外部と連通する連通孔を設け、前記弁本体の二つの前記弁座部より外側に外部と連通する二つの連通孔を設けたことを特徴とする請求項1記載の一体式三方切替弁。 【請求項5】 請求項1ないし4記載の一体式三方切替弁を用いて、燃料電池スタックに燃料ガスおよび酸化剤ガスを供給することを特徴とする燃料電池システム。 【請求項6】 前記一体式三方切替弁が前記燃料電池スタックに隣接して設けられていることを特徴とする請求項5記載の燃料電池システム。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は一体式三方切替弁および燃料電池システムに関する。 【0002】 【従来の技術】大気の汚染をできる限り減らすために自動車の排ガス対策が重要になっており、その対策の一つとして電気自動車が使用されているが、充電設備や走行距離などの問題で普及に至っていない。 【0003】燃料電池は、水素と酸素を使用して電気化学反応で発電し、水以外の排出物がなくクリーンな発電装置として注目されており、前記燃料電池を使用した自動車が最も将来性のあるクリーンな自動車であると見られている。前記燃料電池の中でも固体高分子電解質型燃料電池が低温で作動するため自動車用として最も有望である。 【0004】固体高分子電解質型燃料電池システムは、一般的に二つの電極(燃料極と酸化剤極)で固体高分子電解質膜を挟んだ電解質・電極接合体をセパレータで挟持した多数のセルを積層してなる積層体をプレッシャプレートで挟持した燃料電池スタック、前記燃料極側に燃料ガスを供給する燃料ガス供給手段、前記酸化剤極側に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給手段および各種ガス配管と、それらを制御する制御装置から構成されている。 【0005】図3は一般的な自動車等車載用燃料電池システム図である。本燃料電池システムにおいては、燃料であるメタノールと水を改質器で改質して水素を主成分とする燃料ガスとして使用している。酸化剤ガスとしては空気を使用している。 【0006】前記燃料電池システムはメタノールタンク1、水タンク2、改質器3および燃料電池スタック13から構成されている。 【0007】前記メタノールタンク1は燃料電池の燃料であるメタノールを、前記水タンク2は同じく燃料電池の燃料である水を貯蔵するタンクである。 【0008】前記改質器3はメタノールと水から水素を主成分とする燃料ガスを製造する装置で、メタノールと水を蒸発させる蒸発部32と該蒸発部32を加熱するためメタノールを燃焼させる燃焼部31と前記蒸発部32で蒸発させられたメタノールと水を水素を主成分とする燃料ガスに改質する改質部33と該改質部33から出てきた前記燃料ガスからCOを低減するCO低減部34から構成されている。 【0009】前記燃料電池スタック13は、二つの電極(燃料極と酸化剤極)で電解質を挟んだ構造をしているセルが多数積層されている構造をしており、前記燃料ガスとエアーコンプレッサ10から送られる空気を利用して電気化学反応により発電する。 【0010】メタノールタンク1から燃焼部31に供給されたメタノールは、ブロワー4によって供給された空気を助燃剤にして燃焼する。 【0011】メタノールタンク1と水タンク2から蒸発部32に供給されたメタノールと水は、前記燃焼部31の燃焼熱により蒸発してガスになりエアーコンプレッサ10から流量制御弁5aを介して送られる空気と混合され改質部33で触媒(例えば、Cu−Zn触媒等)により水素を主成分とする燃料ガスに改質される。 【0012】前記燃料ガスはCOを0.3〜1%含んでおり、そのまま燃料電池スタック13に送ると該燃料電池スタック13の電極触媒を被毒し、燃料電池の発電性能を著しく低下させるため、前記改質部33から出た燃料ガスはCO低減部34に送られる。前記CO低減部34では、エアーコンプレッサ10から流量制御弁5bを介して送られる空気と混合されて触媒(例えば、Pt触媒等)によりCOを酸化して低減しCO濃度を10ppm以下にして燃料ガス管路9aに排出する。該燃料ガス管路9aは、三方切替弁8に連結されている。 【0013】起動直後においては改質器3の温度が十分上昇していないためCO低減部34通過後もCO濃度が10ppm以下に低下していないので、前記燃料ガスは三方切替弁8を切り替えて燃料ガスバイパス管路9bを介して未利用燃料ガス管路9cに送られ、燃焼部31で燃焼する。 【0014】この時、エアーコンプレッサ10から送られた空気も三方切替弁11を切り替えて空気バイパス管路9eを介して未利用空気管路9fに送られ、燃焼部31で助燃剤になる。 【0015】燃料ガス中のCO濃度が10ppm以下にまで低下したら、燃料ガスは前記三方切替弁8を切り替えて燃料ガス管路9dに送られ前記燃料電池スタック13に送られる。 【0016】同時にエアーコンプレッサ10から送られた空気も三方切替弁11を切り替えて空気管路9gに送られ前記燃料電池スタック13に送られる。 【0017】前記燃料電池スタック13は燃料ガス中の水素と空気中の酸素を使用して電極での電気化学反応により発電する。 【0018】前記燃料ガス中の水素は前記燃料電池スタック13で完全に利用されることはなく利用率はおよそ80%である。前記燃料電池スタック13で利用されなかった未利用燃料ガスは未利用燃料ガス管路9p、調圧弁14、未利用燃料ガス管路9cを介して燃焼部31に送られ燃焼エネルギーとして利用される。 【0019】前記空気中の酸素は反応に必要な量より多く供給されているので、前記燃料電池スタック13で完全に利用されることはない。前記燃料電池スタック13で利用されなかった未利用空気は未利用空気管路9q、調圧弁15、未利用空気管路9fを介して燃焼部31に送られ燃焼の助燃剤として利用される。 【0020】前記調圧弁14と前記調圧弁15は、同じ設定圧力(例えば、1.5atm)に設定され、前記燃料電池スタック13から排出される燃料ガスまたは空気圧力が前記設定圧力以下では燃料ガスまたは空気を遮断し、前記設定圧力以上になると燃料ガスまたは空気の一部を前記未利用燃料ガス管路9cまたは未利用空気管路9fに排出し、前記燃料電池スタック13内の燃料ガスまたは空気圧力を前記設定圧力に安定させる機能を有する。 【0021】燃料ガスすなわち空気が安定的に送られる定常運転状態では、前記燃料ガスと前記空気圧力は同一の前記設定圧力に保持されているので問題ない。しかし、前記燃料ガスと前記空気のいずれかが前記設定圧力以下になる非定常状態だと問題が生ずる。 【0022】前記三方切替弁8と前記三方切替弁11は、同時に切り替えられるが動作時間、配管の長さ等により燃料電池スタック13へ燃料ガスと空気を同時に供給することは極めて困難で時間差が生じ、前記燃料電池スタック13の各電極部への燃料ガスと空気の供給はタイミングにずれを生ずることになり、前記燃料ガスと空気圧力に差が生ずることになる。 【0023】前記燃料ガスと空気の圧力差が繰り返しかかると燃料ガスと空気の隔膜の役割を持つ電解質が破損し燃料電池の性能が低下してしまう。 【0024】図4、図5で燃料ガスと空気の圧力差により電解質の破損する機構を詳しく説明する。 【0025】図4は燃料ガス圧力P2と空気圧力P1がほぼ同一の場合の固体高分子電解質型燃料電池セル電極部の説明片側断面図であり、図5は空気圧力P1が燃料ガス圧力P2より大きい場合の固体高分子電解質型燃料電池セル電極部の説明片側断面図である。 【0026】固体高分子電解質膜46を燃料極47、酸化剤極48で挟んで電極部40を構成している。前記燃料極47すなわち酸化剤極48の電極端部41から周囲に延びた固体高分子電解質膜周辺部46aをシール42とシール43で挟んで燃料極側の燃料ガスと酸化剤極側の空気をシールしている。 【0027】図4のように燃料ガス圧力P2と空気圧力P1がほぼ同一であれば前記固体高分子電解質膜周辺部46aに力学的ストレスはほとんど生じない。 【0028】一方、図5のように前記空気圧力P1が前記燃料ガス圧力P2より大きいと、前記固体高分子電解質膜46は20〜130μmと薄いため燃料ガス側に膨らみ、前記固体高分子電解質膜周辺部46aには大きな伸びと大きな力学的ストレスが生じる。これが繰り返されると前記固体高分子電解質膜周辺部46aに破損が生ずる。前記燃料ガス圧力P2が前記空気圧力P1より大きい場合も同様になる。 【0029】この問題を避けるためには燃料ガス圧力と空気圧力に差が生じないようにすることが必要である。従来技術として特開平10−106598号公報には、燃料ガス圧力と空気圧力を検出してその差圧を演算し、圧力の大きい方のガスを放出制御弁を開放して大気中に放出する差圧制御方法が開示されている。 【0030】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来技術は、複数の放出制御弁と複数の圧力検出器すなわち演算装置が必要であるため、システムが複雑で大型化し、コストも高いという問題点があった。 【0031】本発明は上記課題を解決したもので、一つの駆動手段に連動して切り替えることができる一体式三方切替弁を工夫することにより、小型、低コストで、複数の流体を必ず同期して切り替えることができる一体式三方切替弁および小型、低コストで、信頼性の高い燃料電池システムを提供する。 【0032】 【課題を解決するための手段】上記技術的課題を解決するために、本発明の請求項1において講じた技術的手段(以下、第1の技術的手段と称する。)は、一つの駆動手段と複数の三方切替手段の弁体を連結し、前記駆動手段により複数の前記弁体を連動して動かすことができることを特徴とする一体式三方切替弁である。 【0033】上記第1の技術的手段による効果は、以下のようである。 【0034】即ち、一つの駆動手段に連動して複数の流体を同時に切り替えることができるので、小型、低コストで、複数の流体を必ず同期して切り替えることができる一体式三方切替弁ができる効果を有する。 【0035】上記技術的課題を解決するために、本発明の請求項2において講じた技術的手段(以下、第2の技術的手段と称する。)は、前記駆動手段と前記弁体が減速手段を介して連結していることを特徴とする請求項1記載の一体式三方切替弁である。 【0036】上記第2の技術的手段による効果は、以下のようである。 【0037】即ち、流体をゆるやかに切り替えることができるので、複数の流体を同じ差圧のまま同時に切り替えることができる効果を有する。 【0038】上記技術的課題を解決するために、本発明の請求項3において講じた技術的手段(以下、第3の技術的手段と称する。)は、前記駆動手段と前記弁体が回転運動を直線運動に変換する回転直線運動変換手段を介して連結していることを特徴とする請求項1記載の一体式三方切替弁である。 【0039】上記第3の技術的手段による効果は、以下のようである。 【0040】即ち、回転運動する駆動手段を利用して弁体を動かすことができるので、駆動手段に一般的で安価な駆動手段を用いることができる。 【0041】上記技術的課題を解決するために、本発明の請求項4において講じた技術的手段(以下、第4の技術的手段と称する。)は、前記三方切替手段が弁本体内部を前記駆動手段により直線運動する弁体で、前記弁本体に二つの弁座部を設け、前記弁座部に当接可能なシール部を前記弁体に設け、二つの前記弁座部の中間に流体が通流できる中間通流部を設け、二つの前記弁座部の中間に外部と連通する連通孔を設け、前記弁本体の二つの前記弁座部より外側に外部と連通する二つの連通孔を設けたことを特徴とする請求項1記載の一体式三方切替弁である。 【0042】上記第4の技術的手段による効果は、以下のようである。 【0043】即ち、弁体の直線運動で切り替えることができる三方切替手段であるので、構造が簡単であり、小型化、低コスト化することができる。 【0044】上記技術的課題を解決するために、本発明の請求項5において講じた技術的手段(以下、第5の技術的手段と称する。)は、請求項1ないし4記載の一体式三方切替弁を用いて、燃料電池スタックに燃料ガスおよび酸化剤ガスを供給することを特徴とする燃料電池システムである。 【0045】上記第5の技術的手段による効果は、以下のようである。 【0046】即ち、小型、低コストで、複数の流体を必ず同期して切り替えることができる一体式三方切替弁を用いているので、小型、低コストで、電解質にかかる差圧が小さく信頼性が高い燃料電池システムができる。 【0047】上記技術的課題を解決するために、本発明の請求項6において講じた技術的手段(以下、第6の技術的手段と称する。)は、前記一体式三方切替弁が前記燃料電池スタックに隣接して設けられていることを特徴とする請求項5記載の燃料電池システムである。 【0048】上記第6の技術的手段による効果は、以下のようである。 【0049】即ち、一体式三方切替弁と燃料電池スタックが一体で構成されているので、小型の燃料電池システムができる。 【0050】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について、図面に基づいて説明する。 【0051】図1は本発明の実施例の一体式三方切替弁の断面図である。本一体式三方切替弁は2個の三方切替弁(三方切替手段)21、22、駆動手段であるモータ51、減速手段である減速部100、回転直線運動変換手段である回転直線運動変換部200から構成されている。 【0052】前記三方切替弁21は弁本体68、弁体61、蓋部66から構成されている。前記弁本体68には二つの弁座部68a、68bが設けられている。前記弁体61には前記弁座部68a、68bに当接可能なシール部61a、61bが設けられている。二つの前記弁座部68a、68bの中間には流体が通流できる中間通流部75が設けられている。 【0053】前記弁本体68の前記弁座部68a、68bの中間に外部と連通する連通孔である流体供給孔55が設けられている。また、前記弁本体68の前記弁座部68a、68bの外側に外部と連通する連通孔である流体排出孔56、57が設けられている。前記弁体61の前記蓋部66側にガイド部64が設けられている。前記蓋部66にはガイド凸部71が立設されており、該ガイド凸部71と前記ガイド部64は弁体の回転はできないが摺動できる状態で嵌合されている。 【0054】前記三方切替弁22は弁本体69、弁体62、蓋部67から構成されている。前記弁本体69には二つの弁座部69a、69bが設けられている。前記弁体62には前記弁座部69a、69bに当接可能なシール部62a、62bが設けられている。二つの前記弁座部69a、69bの中間には流体が通流できる中間通流部76が設けられている。 【0055】前記弁本体69の前記弁座部69a、69bの中間に外部と連通する連通孔である流体供給孔58が設けられている。また、前記弁本体69の前記弁座部69a、69bの外側に外部と連通する連通孔である流体排出孔59、60が設けられている。前記弁体62の前記蓋部67側にガイド部65が設けられている。前記蓋部67にはガイド凸部72が立設されており、該ガイド凸部72と前記ガイド部65は弁体の回転はできないが摺動できる状態で嵌合されている。 【0056】前記減速部100は、ウォーム52、ウォームホイール53から構成されている。 該ウォーム52は前記モータ51の軸に結合されている。前記ウォームホイール53は前記ウォーム52と係合されており、前記モータ51の回転速度を減速させる。 【0057】前記回転直線運動変換部200は両ナット70、ネジ部63、64で構成されている。前記両ナット70は前記ウォームホイール53に中心が同一に嵌合されている。前記両ナット70は両端にナット部70a、70bを備え、該ナット部70a、70bはそれぞれ前記ネジ部63、64と螺合している。一方のネジ部63は右ネジで、他方のネジ部64は左ネジである。前記ネジ部63は前記弁体61の蓋部66側の反対側と結合している。前記ネジ部64は前記弁体62の蓋部67側の反対側と結合している。 【0058】図の状態では、三方切替弁21の流体供給孔55と流体排出孔56が中間通流部75を介して連通しており、前記流体供給孔55から供給された流体は前記中間通流部75を通って前記流体排出孔56に排出される。一方、三方切替弁22の流体供給孔58と流体排出孔59が中間通流部76を介して連通しており、前記流体供給孔58から供給された流体は前記中間通流部76を通って前記流体排出孔59に排出される。 【0059】モータ51が右向きに回転すると前記ウォーム52、前記ウォームホイール53の関係で減速され、該ウォームホイール53は前記三方切替弁22から見て左向きに回転する。該ウォームホイール53に連動して両ナット部70も前記三方切替弁22から見て左向きに回転する。 【0060】前記弁体61は前記ガイド凸部71で回転が制限されているので、前記両ナット部70のナット部70aとネジ部63の関係により蓋部66方向に移動する。前記弁体61は、該弁体61のシール部61bが弁本体68の弁座部68bに当接して停止する。これにより、弁口73bが閉じ流体供給孔55から流体排出孔56への流体の通流が遮断される。一方、前記弁体61のシール部61aと前記弁本体68の弁座部68aの間の弁口73aが開き、前記流体供給孔55と流体排出孔57が中間通流部75を介して連通する。 【0061】前記弁体62は前記ガイド凸部72で回転が制限されているので、前記両ナット部70のナット部70bとネジ部64の関係により蓋部67方向に移動する。前記弁体62は、該弁体62のシール部62bが弁本体69の弁座部69bに当接して停止する。これにより、弁口73bが閉じ流体供給孔58から流体排出孔59への流体の通流が遮断される。一方、前記弁体62のシール部62aと前記弁本体69の弁座部69aの間の弁口74aが開き、前記流体供給孔58と流体排出孔60が中間通流部76を介して連通する。 【0062】これにより、三方切替弁21の流体排出孔56から57への切り替えと三方切替弁21の流体排出孔59から60への切り替えを同時に行うことができる。前記モータを51が左向きに回転すると、逆に三方切替弁21の流体排出孔57から56への切り替えと三方切替弁21の流体排出孔60から59への切り替えを同時に行うことができる。 【0063】本発明の構成によると、二つの三方切替弁をまとめ、一つのモータで駆動しているので、小型で低コストになる。また、二つの流体の通流方向を同時に切り替えることが必要な場合、一つのモータで駆動しているので時間的な差が発生することはなく、故障などにより一方の流体だけが切り替わる問題も発生しない。本発明の構成のウォームとウォームホイールの減速手段により流体の通流方向をゆっくり切り替えることができるので、流体の切り替えによる圧力の急上昇を防ぐことができる。 【0064】なお、本実施例では二つの弁座部の中間にある連通孔を供給孔として、二つの弁座部の外側にある二つの連通孔を排出孔としているが、前者の連通孔を排出孔とし後者の連通孔を供給孔として利用することもできる。 【0065】図2は本発明の実施例の自動車等車載用燃料電池システム図である。三方切替弁として本発明の一体式三方切替弁を用いた以外、図3に示した一般的な燃料電池システムと同じであるので、同じ構成部分には同じ記号を用い説明は省略する。 【0066】燃料電池スタック13のガス入口側に上記の一体式三方切替弁18が隣接して連結されている。前記燃料電池スタック13と前記一体式三方切替弁18のガス配管の連結は同じ大きさのL字管で行っている。前記一体式三方切替弁18の位置関係は図1が前記燃料電池スタック13と前記一体式三方切替弁18の連結面に平行な断面となる向きである。 【0067】改質装置3の一酸化炭素低減部34は燃料ガス管路9hを介して前記一体式三方切替弁18の一方の三方切替弁22の流体供給孔58と連結している。エアーコンプレッサは空気管路9j、9kを介して前記一体式三方切替弁18の他方の三方切替弁21の流体供給孔55と連結している。 【0068】前記三方切替弁22の一方の流体排出孔59は燃料ガスバイパス管路9iを介して未利用燃料ガス管路9cと連結している。他方の流体排出孔60は前記L字管を介して前記燃料電池スタック13の燃料ガス入口と連結している。前記三方切替弁21の一方の流体排出孔56は空気バイパス管路9mを介して未利用空気管路9fと連結している。他方の流体排出孔57は前記L字管を介して前記燃料電池スタック13の空気入口と連結している。 【0069】起動直後においては改質器3の温度が十分上昇していないためCO低減部34通過後もCO濃度が10ppm以下に低下していないので、燃料ガスは前記三方切替弁22の流体排出孔59から燃料ガスバイパス管路9iを介して未利用燃料ガス管路9cに送られ、燃焼部31で燃焼する。同時に、エアーコンプレッサ10から送られた空気も前記三方切替弁21の流体排出孔56から空気バイパス管路9mを介して未利用空気管路9fに送られ、燃焼部31で助燃剤になる。 【0070】燃料ガス中のCO濃度が10ppm以下にまで低下したら、モータ51を右向きに回転して前記三方切替弁22の燃料ガス排出先を流体排出孔59から60に切り替え、同時に前記三方切替弁21の空気排出先を流体排出孔56から57に切り替える。これにより、前記燃料電池スタック13に燃料ガスと空気が同時に供給される。前記燃料電池スタック13は燃料ガス中の水素と空気中の酸素を使用して電極での電気化学反応により発電する。 【0071】前記三方切替弁21と22は一つのモータ51で同時に切り替えられ、燃料電池スタックとの間の配管長さが同じであるので、燃料ガスと空気を同時に供給することができる。また、ウォームとウォームホイールの減速手段により燃料ガスと空気の急激な圧力変化をさけることができる。これにより、燃料ガスと空気の隔膜の役割を持つ固体高分子電解質膜にかかる力学的ストレスを小さくすることができ、燃料電池の信頼性を高くすることができる。 【0072】なお、本実施例では前記一体式三方切替弁18を前記燃料電池スタック13に隣接して設けられているが、流体排出孔60と前記燃料電池スタック13の燃料ガス入口間の配管と流体排出孔57と前記燃料電池スタック13の空気入口間の配管の長さが同一であれば、前記一体式三方切替弁18は前記燃料電池スタック13から離れていてもかまわない。しかし、本実施例のように隣接して設けられていると、スペースが節約でき燃料電池システムを小型化できる。また、配管部による燃料電池スタック13内部の圧力変化の遅れが生じにくい。 【0073】 【発明の効果】以上のように、本発明は、一つの駆動手段と複数の三方切替手段の弁体を連結し、前記駆動手段により複数の前記弁体を連動して動かすことができることを特徴とする一体式三方切替弁および該一体式三方切替弁を用いて燃料電池スタックに燃料ガスおよび酸化剤ガスを供給することを特徴とする燃料電池システムであるので、小型、低コストで、複数の流体を必ず同期して切り替えることができる一体式三方切替弁および小型、低コストで、信頼性の高い燃料電池システムが提供できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000011 【氏名又は名称】アイシン精機株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年12月24日(1998.12.24) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2000−193127(P2000−193127A) |
| 【公開日】 |
平成12年7月14日(2000.7.14) |
| 【出願番号】 |
特願平10−366209 |
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