| 【発明の名称】 |
緊急遮断弁および緊急遮断弁制御方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】瀧田 理康
【氏名】市川 秀明
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| 【要約】 |
【課題】本発明は地震時の給水配管破損による受水槽または高置水槽内の貯留水流出を効果的に防止し得る緊急遮断弁および緊急遮断弁制御方法に関するものである。
【解決手段】自動開閉機構付き遮断弁の入力側と出力側の双方に圧力センサを設け、感震器の作動と同時に遮断弁を予め設定した開度まで自動的に閉じ、その状態で遮断弁両側間の差圧を検知し、圧力の差がないか入力側より出力側の圧力が高い場合は遮断弁を再度開き、入力側より出力側の圧力が低い場合は遮断弁を全て閉じるようにした緊急遮断弁および緊急遮断弁制御方法。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 自動開閉機構付き遮断弁と圧力センサと感震器と制御装置とからなる緊急遮断弁において、前記自動開閉機構付き遮断弁の入力側と出力側の双方に圧力センサを設け、圧力センサおよび感震器からの出力信号を制御装置に入力して遮断弁両側間の差圧と地震の発生とを把握し、遮断弁を開閉するようにしたことを特徴とする緊急遮断弁。 【請求項2】 制御装置が、感震器の作動と同時に遮断弁を予め設定した開度まで自動的に閉じ、その状態で遮断弁両側間の差圧を検知し、圧力の差がないか入力側より出力側の圧力が高い場合は遮断弁を再度開き、入力側より出力側の圧力が低い場合は遮断弁を全て閉じるように指令するものである請求項1に記載の緊急遮断弁。 【請求項3】 制御装置が、感震器の作動と同時に遮断弁を予め設定した開度まで自動的に閉じ、その状態で遮断弁両側間の差圧を検知し、入力側より出力側の圧力が低い状態が予め設定した時間より長く続くか予め設定した以上の差圧変動を生じる場合は遮断弁を全て閉じ、設定時間内に圧力の差がなくなった場合は遮断弁を再度開くように指令するものである請求項1に記載の緊急遮断弁。 【請求項4】 感震器の作動と同時に遮断弁を予め設定した開度まで自動的に閉じ、その状態で遮断弁両側間の差圧を検知し、圧力の差がないか入力側より出力側の圧力が高い場合は遮断弁を再度開き、入力側より出力側の圧力が低い場合は遮断弁を全て閉じるようにしたことを特徴とする緊急遮断弁制御方法。 【請求項5】 感震器の作動と同時に遮断弁を予め設定した開度まで自動的に閉じ、その状態で遮断弁両側間の差圧を検知し、入力側より出力側の圧力が低い状態が予め設定した時間より長く続くか設定時間内に両側の圧力がゼロとなった場合及び予め設定した以上の差圧変動を生じる場合は遮断弁を全て閉じ、入力側および出力側ともに圧力があり、設定時間内にその差がなくなった場合は遮断弁を再度開くようにしたことを特徴とする緊急遮断弁制御方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は緊急遮断弁および緊急遮断弁制御方法に関するものであり、特に地震時の給水配管破損による受水槽または高置水槽内の貯留水流出を効果的に防止し得る緊急遮断弁および緊急遮断弁制御方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】飲料水の供給や非常用水確保のための給水設備として、従来から受水槽や高置水槽が設置されている。これらの給水設備においては、地震時の給水配管破損による貯留水の流出を防止するために、感震器により地震を検知し、この感震器から出る信号をもとに遮断弁を自動的に閉鎖するようにしたものが一般的に知られている。しかしながら、このような感震器の信号のみによって遮断弁を閉鎖するものは、地震時の万一の給水配管破損を考慮して強制的に給水配管を閉鎖してしまうものであるため、地震による火事など早急に水が必要な場合であっても水槽内の貯留水を使用することができないという問題があった。 【0003】そのため、流量センサを併用して感震器の出力信号と異常流量を同時に検出した時のみ遮断弁を閉鎖するようにしたものや、遮断弁の出力側に圧力センサを設け、感震器の出力信号と異常低圧を同時に検出した時のみ遮断弁を閉鎖するようにしたものがあった。しかしながら、流量センサや圧力センサの併用によって、地震時に給水配管が破損していない場合における強制的な閉鎖の可能性は軽減されるものの、流量や圧力を異常と判断する際の設定値の決定が困難であるという問題があった。 【0004】このように、地震時の給水配管破損による受水槽または高置水槽内の貯留水の流出を防止し、将来的な飲料水の供給や非常用水を確保したいという要求と、地震による火事などで早急に貯留水を使用したいという要求とは相反するものであり、従来の緊急遮断弁ではこれらの要求を両立させることは困難であった。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような従来の緊急遮断弁を改良したものであって、地震によって給水配管に破損が生じても貯留水の流出を防止することができ、かつ給水配管が破損していない場合には継続して貯留水の使用が可能で、早急な使用にも対応できるようにしたものである。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明は以上の課題を解決するためになされたものであって、その要旨は、自動開閉機構付き遮断弁の入力側と出力側の双方に圧力センサを設け、圧力センサおよび感震器からの出力信号を制御装置に入力して遮断弁両側間の差圧と地震の発生とを把握し、遮断弁を開閉するようにした緊急遮断弁および感震器の作動と同時に遮断弁を予め設定した開度まで自動的に閉じ、その状態で遮断弁両側間の差圧を検知し、圧力の差がないか入力側より出力側の圧力が高い場合は遮断弁を再度開き、入力側より出力側の圧力が低い場合は遮断弁を全て閉じるようにした緊急遮断弁制御方法または入力側より出力側の圧力が低い状態が予め設定した時間より長く続くか設定時間内に両側の圧力がゼロとなった場合および予め設定した以上の差圧変動を生じる場合は遮断弁を全て閉じ、入力側及び出力側ともに圧力があり、設定時間内にその差がなくなった場合は遮断弁を再度開くようにした緊急遮断弁制御方法にかかるものである。 【0007】 【発明の実施の形態】本発明においては遮断弁の入力側と出力側、すなわち水槽側と給水配管側の双方に圧力センサが設置されており、水槽内の水圧と給水配管内の水圧とを監視できるようになっている。このように圧力センサを複数設置しているので、制御装置により必要に応じて差圧を演算することができる。また、水槽近辺には感震器が設置されており、地震の発生を検知できるようになっている。したがって、圧力センサからの出力信号と感震器からの出力信号によって水槽内の貯留水流出を防止する必要があると判断される場合には、制御装置からの指令で遮断弁に付けられた自動開閉機構が働き、遮断弁が閉じるのである。 【0008】すなわち、感震器からの出力信号を制御装置が受信すると、制御装置は各圧力センサの出力信号を取り込んで、水槽内と給水配管内との差圧を確認できる状態に移行する。次に、制御装置からの指令によって遮断弁は予め設定した開度まで自動的に閉鎖する。このとき遮断弁は全閉せずに、通常使用時の給水配管内圧およびその管径から推定した流量レベルに対し同程度の流量となるような開度に設定されるので、地震後の継続使用に何ら支障を与えることはない。なお、設定開度は例えば通常使用時の流量に対し50%閉、70%閉などとすることもでき、このような既定値を定めた電動遮断弁としておけば、水槽内の貯留水流出を優先的に防止することができる。 【0009】続いて、制御装置により演算された差圧が近似的にゼロまたは水槽側<給水配管側であれば、給水配管の流量はゼロに近いと推測可能であるため給水配管に破損はないと判断し、電動遮断弁を再度全開させて通常の使用状態に戻す。したがって、地震による火事など早急に水が必要な場合にも対処することができる。一方、差圧が水槽側>給水配管側であれば給水配管内に流量がある、すなわち貯留水が流出していると推測できる。この場合は設定開度に絞ったままの状態を保持し、引き続き差圧を監視する。制御装置内の状態保持タイマーの設定時間が経過するまで差圧が水槽側>給水配管側の状態が継続しているか、両側の圧力がゼロとなったときは、給水配管の破損による流量である可能性が高いので電動遮断弁を閉鎖して貯留水の流出を防止し、または新たな貯留を可能とする。また、タイマーの設定時間内に、入力側および出力側ともに圧力があり、その差圧が近似的にゼロに戻ることが確認できれば、給水配管の流量はなしに近いと推測可能であるため給水配管に破損はないと判断し、電動遮断弁を再度全開させて通常の使用状態に戻す。その他、判断不能な差圧変動を示す場合などは貯留水の確保という基本的な目的を優先して電動遮断弁を閉鎖する。なお、状態保持タイマーの設定時間は水槽の貯留水量などによっても異なるが、極力短時間とし、最大1分以内とするのが好ましい。 【0010】 【実施例】以下、本発明の好ましい形態を図面により説明する。図1は本発明の緊急遮断弁を水槽に設置した水槽一体型緊急遮断弁を示す側面図、図2はその正面図である。本実施例において緊急遮断弁は、自動開閉機構付き遮断弁である電動遮断弁1、圧力センサ2および3、水槽5近辺に設置された図示しない感震器、水槽1に直付けされた制御装置4からなる。圧力センサ2は水槽5と電動遮断弁1との間の水槽側配管6に設置され、圧力センサ3は給水配管7に設置される。なお、圧力センサ2および3を電動遮断弁の両側に内蔵したセンサ一体型の電動遮断弁が実現できれば、水槽側配管6を廃止でき給水配管7への圧力センサの取り付けが不要になる。また、電動遮断弁1は水槽5の内部に設置することも可能であり、制御装置4は水槽5に直付けせず別個に設置することも可能である。 【0011】次に本発明の第一実施例における緊急遮断弁の動作を説明する。電動遮断弁1は感震器の作動と同時に制御装置4の指令を受け、通常使用時の流量レベルを確保するために最低限必要な開度まで自動的に閉じられる。制御装置4はその状態で水槽側配管6と給水配管7との間の差圧を検知し、差圧が近似的にゼロまたは水槽側<給水配管側であれば、少なくとも給水配管7の破損はないと判断できるので電動遮断弁1を再度全開させるように指令する。一方、差圧が水槽側>給水配管側であれば給水配管7の破損が考えられるため、電動遮断弁1を全て閉じるように指令して水槽5内の貯留水の流出を防止する。 【0012】次ぎに本発明の第二実施例における緊急遮断弁の動作を説明する。第二実施例は、第一実施例における差圧が水槽側>給水配管側である場合の動作をより細かく規定し、動作の信頼性を向上させたものである。すなわち、第二実施例における電動遮断弁1は第一実施例と同様に感震器の作動と同時に設定開度まで閉じられる。また、水槽側配管6と給水配管7との間の差圧が近似的にゼロまたは水槽側<給水配管側の場合に電動遮断弁1を再度全開させる点も同様である。しかしながら、差圧が水槽側>給水配管側の場合、本実施例においては直ちに電動遮断弁1を全て閉じることはなく、設定開度に絞ったままの状態を保持し、引き続き差圧を監視する。これは、地震発生時点において水槽5内の貯留水を使用していた場合には、当然ながら給水配管内に流量があり、給水配管が破損していなくても差圧は水槽側>給水配管側となるからである。そこで、人為的な貯留水使用の場合には使用終了後に給水配管内の流量がなくなるが、給水配管の破損の場合には引き続き流量があることを考慮し、制御装置4内に設置された図示しない状態保持タイマーの設定時間の経過によって電動遮断弁1の開閉を制御するようにしている。 【0013】すなわち、水槽側および給水配管側ともに圧力があり、かつ水槽側より給水配管側の圧力が低い状態が予め設定した時間内に解消された場合には、人為的な貯留水の使用が終了したものであり給水配管7の破損はないと考えられるので、電動遮断弁1を再度全開させる。一方、設定時間内が経過するまで、水槽側より給水配管側の圧力が低い状態が継続しているか、両側の圧力がゼロとなった場合には、給水配管の破損によって継続的に貯留水が流出しているか、すべて流出してしまったものと考えられるので、電動遮断弁1を全て閉じることにより、貯留水の流出を防止し、または新たな貯留を可能とする。また、給水配管7の破損か否か判断できないような差圧変動等を示す場合は貯留水の確保を優先し電動遮断弁1を全て閉じる。このように電動遮断弁1を制御することにより、第一実施例に比較して一層本発明の緊急遮断弁の信頼性を高めることができる。 【0014】 【発明の効果】本発明は、自動開閉機構付き遮断弁の入力側と出力側の双方に圧力センサを設けたので、両側間の差圧検知によって状態予測が正確になり、貯留水の流出を効果的に防止することができる。また、感震器の作動と同時に遮断弁を予め設定した開度まで自動的に閉じ、その状態で遮断弁両側間の差圧を検知し、圧力の差がないか入力側より出力側の圧力が高い場合は遮断弁を再度開き、入力側より出力側の圧力が低い場合は遮断弁を全て閉じるような制御方法としたので、地震時に強制的に給水配管を閉鎖してしまうことがなく、火事など早急に水が必要な場合にも対処することができる。さらに、入力側より出力側の圧力が低い状態が予め設定した時間より長く続くか設定時間内に両側の圧力がゼロとなった場合及び予め設定した以上の差圧変動を生じる場合は遮断弁を全て閉じ、入力側および出力側ともに圧力があり、設定時間内に圧力の差がなくなった場合は遮断弁を再度開くような制御方法とすれば、より正確な判断による動作が可能となり、貯留水確保か緊急給水かを適格に自動動作させることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005278 【氏名又は名称】株式会社ブリヂストン
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| 【出願日】 |
平成10年12月31日(1998.12.31) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100086896 【弁理士】 【氏名又は名称】鈴木 悦郎
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| 【公開番号】 |
特開2000−193114(P2000−193114A) |
| 【公開日】 |
平成12年7月14日(2000.7.14) |
| 【出願番号】 |
特願平10−377350 |
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