| 【発明の名称】 |
圧力制御弁 |
| 【発明者】 |
【氏名】金子 勉
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| 【要約】 |
【課題】電気的信号を使用しない簡便な構造のパイロット操作形構造を採用して圧力回路の設定値を無段階に自動制御することが可能な圧力制御弁を提供する。
【解決手段】圧力回路46に接続したリリーフポートAのシート面Asに対向している弁体30と、弁体をシート面に押し付けるスプリング32とを備え、圧力回路内の流体圧力がスプリングのバネ力以上になると、前記流体の一部を外部に流して前記圧力回路内を所定の設定圧力に保持する圧力制御弁である。この圧力制御弁には、スプリングの前記弁体から離間した端部に、前記スプリングの伸縮方向に移動自在なパイロットピストン40が配設されている。また、このパイロットピストンは、所定圧のパイロット流体が入力すると前記スプリングを押し縮める方向に移動する。そして、パイロット流体の圧力の増減に応じて、パイロットピストンの移動により前記スプリングの押し縮め力を変化させてスプリングのバネ力を増減させるようにしている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 圧力回路に接続したリリーフポートのシート面に対向している弁体と、この弁体を前記シート面に押し付けるスプリングとを備え、前記圧力回路内の流体圧力が前記スプリングのバネ力以上になると、前記流体の一部を外部に流して前記圧力回路内を所定の設定圧力に保持する圧力制御弁において、前記スプリングの前記弁体から離間した端部に、前記スプリングの伸縮方向に移動自在なパイロットピストンを配設し、このパイロットピストンを、所定圧のパイロット流体が入力すると前記スプリングを押し縮める方向に移動する構造とし、前記パイロット流体の圧力の増減に応じて、前記パイロットピストンの移動により前記スプリングの押し縮め力を変化させて該スプリングのバネ力を増減させることを特徴とする圧力制御弁。 【請求項2】 前記パイロット流体の圧力が所定の高い値まで上昇したときに、前記パイロットピストンが前記弁体側に移動するのを規制して前記スプリングを大きなバネ力で一定に保持するバネ力上限設定手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の圧力制御弁。 【請求項3】 前記スプリングを、前記パイロット流体の圧力が所定値に上昇するまで、前記パイロットピストンが前記弁体側に移動しようとする力に対抗するバネ力に設定したことを特徴とする請求項1及び2の何れかに記載の圧力制御弁。 【請求項4】 前記パイロット流体が入力していないときに、前記パイロットピストンを前記弁体に近い位置、或いは前記弁体から遠い位置に変えて前記スプリングの初期のバネ力を変更するバネ初期値調整手段を設けたことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の圧力制御弁。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、圧力回路内を所定の設定圧力に保持する圧力制御弁に関する。 【0002】 【従来の技術】圧力回路内を所定の設定圧力に保持する圧力制御弁として、例えば、図10に示す直動形リリーフ弁2が知られている。この直動形リリーフ弁2は、圧力回路に通じるリリーフポート3を、圧力調整用のスプリング4に押し付けられているポペット弁6で閉塞しており、圧力回路が所定の設定圧力以上になると、ポペット弁6が押し上げられてリリーフポート3が圧力回路と連通し、圧力回路の流体の一部がドレインポート5に流れ出るので、圧力回路を所定の設定圧力に保持することができる。なお、設定圧力の調整は、調整ねじ8を回してスプリングの付勢力を変化させることにより行われる。 【0003】ここで、直動形リリーフ弁2は、圧力調整用のスプリング4がポペット弁6の押し付けも兼ねているので、高圧の圧力回路に使用するにはスプリング4を強くする必要がある。しかし、そのためには、弁自体も大きくなり、スプリングを強くするにも限界があるので、通常、高圧の圧力回路にはパイロット作動形リリーフ弁10が使用されている。 【0004】パイロット作動形リリーフ弁10は、図11に示すように、リリーフポート3が、絞り12を介して主弁14の上部室14a及びパイロット部を構成する直動リリーフ弁18に通じる構成となっている。そして、圧力回路が所定の設定圧力以上になると、ポペット弁18aがスプリング18bの付勢力に打ち勝って下がるので直動リリーフ弁18が開き、それにより、上部室14aとドレインポート5が連通して上部室14aの圧力が低下して主弁14が開き、圧力回路の流体がドレインポート5側に流れ出るので、高圧の圧力回路を所定の設定圧力に保持することができる。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】ところで、図11に示したパイロット作動形リリーフ弁10の直動リリーフ弁18に替わるパイロット部として、電気的なパイロット信号の入力により上部室14aの圧力を制御する比例電磁式圧力制御部を設けると、圧力回路を所定範囲の設定圧力に自動制御することができる。 【0006】しかし、前述した比例電磁式圧力制御部を使用すると、内部構造が複雑な圧力制御弁となって製作コストが高騰するおそれがあるとともに、電気を使用するので火災などの安全性の面で問題がある。本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、電気的信号を使用しない簡便な構造のパイロット操作形構造を採用して圧力回路の設定圧力を無段階に自動制御することが可能な圧力制御弁を提供することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、請求項1記載の圧力制御弁は、圧力回路に接続したリリーフポートのシート面に対向している弁体と、この弁体を前記シート面に押し付けるスプリングとを備え、前記圧力回路内の流体圧力が前記スプリングのバネ力以上になると、前記流体の一部を外部に流して前記圧力回路内を所定の設定圧力に保持する圧力制御弁において、前記スプリングの前記弁体から離間した端部に、前記スプリングの伸縮方向に移動自在なパイロットピストンを配設し、このパイロットピストンを、所定圧のパイロット流体が入力すると前記スプリングを押し縮める方向に移動する構造とし、前記パイロット流体の圧力の増減に応じて、前記パイロットピストンの移動により前記スプリングの押し縮め力を変化させて該スプリングのバネ力を増減させるようにした制御弁である。 【0008】この請求項1記載の圧力制御弁によると、パイロット流体が流れ込んでいない場合には、スプリングが所定のバネ力で弁体をシート面に押し付けているので、圧力回路内は所定の設定圧力で保持され、圧力回路内がその設定圧力以上になると、スプリングのバネ力に抗して弁体が開いてリリーフポートに圧力回路の流体が流れ込み、外部に流れ出て圧力回路内の圧力が低下していき、圧力回路内が設定圧力になると、スプリングのバネ力により弁体がリリーフポートのシート面に当接して圧力回路内が設定圧力に保持される。 【0009】また、パイロット流体が流れ込むと、そのパイロット流体がパイロットピストンを弁体側に移動させてスプリングを押し縮めるので、バネ長が短くなったスプリングはバネ力が増大する。このように、スプリングのバネ力が増大すると、弁体をシート面に押し付ける力が増大するので、設定圧力を増大した圧力制御弁に変更することができる。 【0010】また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の圧力制御弁において、前記パイロット流体の圧力が所定の高い値まで上昇したときに、前記パイロットピストンが前記弁体側に移動するのを規制して前記スプリングを大きなバネ力で一定に保持するバネ力上限設定手段を設けた。この請求項2記載の圧力制御弁によると、パイロット流体の圧力が所定の高い値に上昇すると、スプリングの一定した大きなバネ力が弁体をシート面に押し付ける力となるので、上限の設定圧力を備えた圧力制御弁とすることが可能となる。 【0011】また、請求項3記載の発明は、請求項1及び2の何れかに記載の圧力制御弁において、前記スプリングを、前記パイロット流体の圧力が所定値に上昇するまで、前記パイロットピストンが前記弁体側に移動しようとする力に対抗するバネ力に設定した。この請求項3記載の圧力制御弁によると、パイロット流体の圧力が所定値に上昇するまで、スプリングの一定した小さなバネ力が弁体をシート面に押し付ける力となるので、下限の設定圧力を備えた圧力制御弁とすることが可能となる。 【0012】さらに、請求項4記載の発明は、請求項1乃至3の何れかに記載の圧力制御弁において、前記パイロット流体が入力していないときに、前記パイロットピストンを前記弁体に近い位置、或いは前記弁体から遠い位置に変えて前記スプリングの初期のバネ力を変更するバネ初期値調整手段を設けたことを特徴とする。この請求項4記載の圧力制御弁によると、バネ初期値調整手段の操作によってスプリングの初期のバネ力が変わるので、広範囲に設定圧力を変更することが可能となる。 【0013】 【発明の実施の形態】以下、本発明に係る実施形態について図面を参照して説明する。図1は、第1実施形態のリリーフ弁20を示すものである。このリリーフ弁20の弁本体22には、軸線S1 上に円筒形状の内部空間として弁室24が形成されているとともに、この弁室24より大径な円筒形状の内部空間として弁室24の上部に軸線S1 を一致させて連続しているシリンダ収納室26と、シリンダ収納室26の上部に軸線S1 を一致させて連続し、上端部が開口している連結孔28とが形成されている。 【0014】また、弁本体22には、弁室24に軸線S1 を一致させて連通するリリーフポートAが形成されているとともに、弁室24の内周面で開口しているドレインポートDと、連結孔28の内周面で開口しているパイロットポートBとが形成されている。また、前記弁室24には、円錐形状の先端部がリリーフポートAのシート面Asに対向しているポペット弁30と、このポペット弁30をシート面Asに押し付けるポペット弁用スプリング32と、ポペット弁用スプリング32の上端に係合して後述するパイロットピストン40に当接しているピストン移動量伝達部材34とが配設されている。そして、ポペット弁30の基端側は、ポペット弁用スプリング32を摺動させて内側からガイドする円筒ガイド部30aが形成されており、前述したピストン移動量伝達部材34の下端部に対向している。 【0015】また、前記シリンダ収納室26には、軸線S1 と一致する位置にピストン孔36aを形成したシリンダ部材36が嵌着されており、前記ピストン孔36aに、シリンダ部材36の軸方向の長さより長尺な中実円筒形状のパイロットピストン40がスライド自在に挿通されている。また、前記連結孔28の内周上部には雌ねじが形成されており、この雌ねじに初期値調整部38の構成部材である筒体38aの外周に設けた雄ねじが螺合し、初期値調整部38が弁本体22に連結している。 【0016】初期値調整部38は、前記筒体38aと、この筒体38aの内部に配設されてパイロットピストン40を軸線S1 方向に移動させるピストン位置設定部材38bと、ピストン位置設定部材38bがパイロットピストン40に当接したときにパイロットピストン40に対して下向きの所定のバネ力を与える初期値調整用スプリング38cと、筒体38aの上部に設けた雌ねじに螺合して初期値調整用スプリング38cのバネ力を変化させる調整ねじ38dとで構成されている。 【0017】また、図2に示すように、パイロットピストン40を軸線S1 方向に移動させるピストン位置設定部材38bの下端部38b1 は略円錐台形状に形成されている。そして、この下端部38b1 の外径は筒体38aの内径より僅かに小さな寸法に設定されているので、下端部部38b1 の外周と筒体38aの内周との間には、流体が通過可能な隙間が設けられている。 【0018】また、下端部38b1 の下面の軸線S1 が通過する位置と、パイロットピストン40の上端面の軸線S1 が通過する位置には、それぞれ球面状の凹部が形成されており、これら凹部に球体42が配設されている。これにより、ピストン位置設定部材38bは、球体42を介してパイロットピストン40に当接している。さらに、図2に示すように、筒体38aの下部には、ピストン位置設定部材38bの下端部38b1 及びシリンダ部材36の上部の間の筒体38aの内部空間Q1 とパイロットポートBとを連通する連通孔38a1 が形成されている。 【0019】ここで、図1に示すように、パイロットポートBはパイロット油圧設定部44と接続しており、パイロット油圧設定部44で所定の値に設定したパイロット圧PpiがパイロットポートB、連通孔38a1 を介して筒体38bのパイロット室Q1 に供給されるようになっている。また、リリーフポートAには、圧力回路46内を流れる作動油が流入してくる。 【0020】そして、このリリーフ弁20は、ポペット弁用スプリング32が所定のバネ力でポペット弁30をシート面Asに押し付けているので、圧力回路46内を所定の設定圧PS1で保持しており、圧力回路46内が設定圧PS1以上になると、ポペット弁用スプリング32のバネ力に抗してポペット弁30が押し上げられてリリーフポートAが開き、圧力回路46の油がドレインポートDに流れ出て圧力回路46内の圧力が低下していき、圧力回路46内が設定圧PS1になると、ポペット弁用スプリング32のバネ力によりポペット弁30が下がってリリーフポートAが閉じ、圧力回路46内が設定圧PS1に保持される。 【0021】また、パイロット油圧設定部44からパイロット圧Ppiが供給されると、パイロット室Q1 に流れ込んだ圧油によりパイロットピストン40に推力が作用してパイロットピストン40を下方に移動させ、このパイロットピストン40とともにピストン移動量伝達部材34も押し下がるので、バネ長が短くなったポペット弁用スプリング32のバネ力が増大する。このように、ポペット弁用スプリング32のバネ力が増大すると、ポペット弁30をシート面Asに押し付ける力が増大するので、前述した設定圧PS1より大きな値の設定圧PS2(PS2>PS1)に変更される。また、初期値調整部38を作動させても、設定圧PS を変更することができる。 【0022】すなわち、上述したリリーフ弁20の設定圧PS の具体的な変更例を図3の設定圧制御線図を参照して説明する。なお、初期値調整部38はパイロットピストン40を弁室24側に押し下げてポペット弁用スプリング32のバネ力を増大させているものとする。パイロット圧Ppiが0(ゼロ)MPa、即ち、パイロット油圧設定部44からパイロット圧Ppiを供給しないときには、ポペット弁用スプリング32のバネ力がポペット弁30に作用することによって実線のPS2位置のように初期の設定圧(約10.5MPa)となる。また、パイロット油圧設定部44からパイロット圧Ppiを供給すると、パイロットピストン40の下方移動が開始し、ポペット弁用スプリング32のバネ長が短くなってバネ力が増大するので、パイロット圧Ppiの値が大きくなるに従って設定圧PS が実線のようにリニアに増大していく。そして、パイロット圧Ppiが約7.0MPa以上になると、パイロットピストン40に押し下げられたポペット弁用スプリング32のバネ力が最大値を示すので、設定圧PS が一定の値(約19.0MPa)を示す。また、パイロット圧Ppiの値が小さくなるに従ってポペット弁用スプリング32のバネ長が長くなってバネ力が減少するので、設定圧PS がリニアに減少していく。 【0023】また、初期値調整部38の調整ねじ38dねじ込み量を増大させていくと、初期値調整用スプリング38cのバネ力が増大し、この初期値調整用スプリング38cに押圧されたピストン位置設定部材38bがパイロットピストン40を下方に移動させ、それによりポペット弁用スプリング32はバネ長が短くなってバネ力が増大するので、前述した実線の初期の設定圧PS2より大きな初期の設定圧PS3となる。そして、パイロット圧Ppiの供給圧が変化すると、実線で示した設定圧制御線より大きな値の設定圧に変更した制御線(図3のkで示す設定圧制御線)が得られる。 【0024】また、初期値調整部38の調整ねじ38dのねじ込み量を減少させると、初期値調整用スプリング38cのバネ力が減少してパイロットピストン40が上方に移動し、それによりポペット弁用スプリング32はバネ長が長くなってバネ力が減少するので、前述した実線の初期の設定圧PS2より小さな初期の設定圧PS4となる。そして、パイロット圧Ppiの供給圧が変化すると、実線で示した設定圧制御線より小さな値の設定圧に変更した制御線(hで示す設定圧制御線)が得られる。 【0025】このように、本実施形態のリリーフ弁20は、初期値調整部38の操作及びパイロットポートBへのパイロット圧Ppiの入力によってパイロットピストン40の軸線s1 方向の移動量を変化させ、それによりポペット弁用スプリング32のバネ力を増減させて設定圧PS を自在に変更することができるので、圧力回路46の作動油圧を無段階に自動制御することができる。 【0026】また、パイロットピストン40を軸線S1 方向に移動させるという簡単な機構で設定圧PS の初期値を自在に設定することができるので、リリーフ弁20をコストを大幅に削減して製作することができる。さらに、パイロット信号として油圧を使用しているので、従来のように電気的なパイロット信号を使用した比例電磁式圧力制御部と比較して、火災などの安全性の面においても十分に対処することができる。 【0027】次に、図4及び図5に示すものは、本発明に係る第2実施形態のリリーフ弁50を示すものであり、前述した第1実施形態と同一構成部分には、同一符号を付して説明を省略する。本実施形態のリリーフ弁50は、シリンダ部材36のスライド孔36aに、シリンダ部材36の軸方向の長さより長尺なパイロットピストン52がスライド自在に挿入されている。 【0028】このパイロットピストン52は、図5に示すように、スライド孔36aに挿通されている横断面円形状のピストン胴部52aと、ピストン胴部52aより大きな外径で形成されてパイロット室Q1 に位置しているピストン頭部52bとを備えた部材である。また、ピストン頭部52bの上端面の軸線S1 が通過する位置には球面状の凹部が形成されており、ピストン位置設定部材38bの下端部38b1 に形成した球面状の凹部との間に球体42を配設し、この球体42を介してピストン位置設定部材38bとパイロットピストン50とが当接している。 【0029】次に、本実施形態のリリーフ弁50の設定圧PS の具体的な変更例を、図6の設定圧制御線図、図7から図9の模式図を参照して説明する。図7(a)は、下限の設定圧及び上限の設定圧を備えたリリーフ弁50とする場合のパイロットピストン52の配置を示すものである。この場合には、初期値調整部38の調整ねじ38dのねじ込み量を大幅に減少させ、初期値調整用スプリング38cを自由長としてピストン位置設定部材38bをパイロットピストン52に当接しておく。これにより、初期値調整用スプリング38cのバネ力は、パイロットピストン52に下向きの力として加わらないこのようにパイロットピストン52を配置すると、パイロット圧Ppiが小さな値のときには、パイロットピストン52のピストン上端面にパイロット圧の小さな推力が作用しても、この推力よりポペット弁用スプリング32のバネ力が大きいのでパイロットピストン52が下方に移動せず、ポペット弁30はポペット弁用スプリング32の一定のバネ力でシート面Asに押し付けられているので、下限の設定圧PSminが設定される。 【0030】そして、パイロット圧Ppiの上昇によって増大した推力がポペット弁用スプリング32のバネ力を上回ると、図7(b)に示すように、パイロットピストン52が下方に移動し、ピストン移動伝達部材34を介してポペット弁用スプリング32のバネ長が短くなっていく。これにより、ポペット弁用スプリング32のバネ力が増大してポペット弁30をシート面Asに押し付ける力が増大していくので、設定圧PS がリニアに増大していく。そして、パイロットピストン52のピストン頭部52bがシリンダ部材36の上面36aに当接するとポペット弁用スプリング32のバネ力が最大となるので、上限の設定圧PSmaxが設定される。 【0031】したがって、図6のf1 、f2 に示すように、下限の設定圧PSmin及び上限の設定圧PSmaxと、これら下限の設定圧PSmin及び上限の設定圧PSmaxの間で設定圧PS がリニアに変化する設定圧制御線図を得ることができる。次に、図8(a)は、小さな値のパイロット圧Ppiで下限の設定圧PSminを解除する場合のパイロットピストン52の配置を示すものである。この場合には、初期値調整部38の調整ねじ38dのねじ込み量を増大(調整ねじ38dを下方に移動)させてピストン位置設定部材38cをパイロットピストン52に当接する。この際、初期値調整用スプリング38cのパイロットピストン52を下方に押し下げようとするバネ力と、ポペット弁用スプリング32のパイロットピストン52を下方に押し下げようとするバネ力とが釣り合うようにして、ピストン移動量伝達部材34をシリンダ部材36の下面に当接させておく。 【0032】このようにパイロットピストン52を配置すると、小さな値のパイロット圧Ppiが供給され、パイロットピストン52のピストン上端面に小さな推力が作用すると、図8(b)に示すように、パイロットピストン52が下方に移動し、ピストン移動伝達部材34を介してポペット弁用スプリング32のバネ長が短くなってポペット弁30をシート面Asに押し付ける力が増大していく。 【0033】これにより、図6の実線g1 、g2 に示すように、小さな値のパイロット圧(約2.0MPa)まで下限の設定圧PSminが設定され、その以上のパイロット圧Ppiが供給されたときに設定圧PS がリニアに増大していく設定圧制御線図を得ることができる。ここで、上限の設定圧PSmaxを設定すると、初期値調整用スプリング38cが自由長となる。 【0034】次に、図9(a)は、設定圧PS の初期値を大きな値に変更する場合のパイロットピストン52の配置を示すものである。この場合には、初期値調整部38の調整ねじ38dのねじ込み量をさらに増大(図8より調整ねじ38dをさらに下方に移動)させ、パイロットピストン52のピストン頭部52bとシリンダ部材36の上面36aとの間に所定の間隔C1 を設けながら、初期値調整用スプリング38cのバネ力によりピストン位置設定部材38cを介してパイロットピストン52を下方に移動させておく。この際、ポペット弁用スプリング32は、パイロット圧Ppiが供給される前からパイロットピストン52に押圧されてバネ長が短くなっているので、ポペット弁30をシート面Asに押し付ける初期のバネ力が増大する。 【0035】このようにパイロットピストン52を配置すると、パイロット圧Ppiが入力すると、パイロットピストン52の下方の移動によってポペット弁用スプリング32のバネ力がさらに増大していく。そして、図9(b)に示すように、パイロットピストン52のピストン頭部52bがシリンダ部材36の上面36aに当接した時点で(C1 =0)、ポペット弁用スプリング32の最大のバネ力が設定される。これにより、図6の実線h1 、h2 に示すように、大きな値の設定圧PS に変更した設定圧制御線図を得ることができる。 【0036】ここで、パイロットピストン52の配置を、パイロット圧Ppiが供給される前からパイロットピストン52のピストン頭部52bがシリンダ部材36の上面36aに当接する図9(b)に示す配置とすると、パイロット圧Ppiの供給に拘わらず、常に上限の設定圧PSmaxを設定したリリーフ弁50となる。このように、本実施形態は、パイロット室Q1 に流れ込むパイロット圧が、ポペット弁用スプリング32のバネ力に抗する推力をパイロットピストン52に作用することで下限の設定圧PSminを備えたリリーフ弁50を得ることができるとともに、パイロット圧Ppiの上昇途中でピストン頭部52bとシリンダ部材36の上面36aとが当接するようにパイロットピストン52を配置すると上限の設定圧PSmaxを備えたリリーフ弁50を得ることができる。 【0037】また、初期値調整部38の作動により初期値調整用スプリング38cのバネ力をパイロットピストン52に加え、或いは解除することにより、図6の斜線で示す範囲のように設定圧PS を自由に変更することができる。したがって、本実施形態のリリーフ弁50は、第1実施形態で示したリリーフ弁20と比較して、上限の設定圧PSMAX、或いは下限の設定圧PSminを設定することができ、しかも、設定圧PS を広い範囲で自由に変更することができるので、さらに圧力回路46の作動油圧の設定圧力を広範囲に自動制御することができる。 【0038】 【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の圧力制御弁によると、パイロット室にパイロット流体が流れ込むと、パイロット流体がパイロットピストンを弁体側に移動させてスプリングを押し縮めるので、バネ長が短くなったスプリングはバネ力が増大し、ポペット弁をシート面に押し付ける力が増大するので、設定圧力を増大した圧力制御弁に変更することができる。このように、本発明は設定圧力を自在に変更することができるので、圧力回路内流体圧力を無段階に自動制御することができる。 【0039】また、パイロット信号として流体を使用しているので、従来のように電気的なパイロット信号を使用した比例電磁式圧力制御部と比較して、火災などの安全性の面においても十分に対処することができるとともに、簡便な構造なので製造コストの低減化を図ることができる。また、請求項2記載の圧力制御弁によると、パイロット流体の圧力が所定値まで上昇すると、パイロットピストンの弁体側への移動が規制され、スプリングの一定した大きなバネ力がポペット弁をシート面に押し付ける力となるので、上限の設定圧力を備えた圧力制御弁を提供することができる。 【0040】また、請求項3記載の発明によると、パイロット流体の圧力が所定値に上昇するまで、スプリングの一定した小さなバネ力が弁体をシート面に押し付ける力となるので、下限の設定圧力を備えた圧力制御弁を提供することができる。さらに、請求項4記載の発明は、バネ初期値調整手段の操作によってスプリングの初期のバネ力を変更することができるので、広範囲の設定圧力を自由に変更できる圧力制御弁を提供することができる。 【0041】
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| 【出願人】 |
【識別番号】000165974 【氏名又は名称】古河機械金属株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年12月28日(1998.12.28) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100066980 【弁理士】 【氏名又は名称】森 哲也 (外4名)
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| 【公開番号】 |
特開2000−193111(P2000−193111A) |
| 【公開日】 |
平成12年7月14日(2000.7.14) |
| 【出願番号】 |
特願平10−373006 |
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