| 【発明の名称】 |
弁の開度表示装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】佐治 照久
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| 【要約】 |
【課題】弁体の開度確認時において、その都度、管理者が弁の設置位置まで移動する煩雑な行動を省略し、構造の簡略化と電源設備を不要にすることで、イニシャルコストを安くし、開度表示に要するランニングコスト略「0」に抑え、電源設備の有無および手動・電動の如何を問わず採用できるようにして使用範囲を拡大する。
【解決手段】弁棒3と同時に回転する開度カム11を設け、そのカム面12にピストンロッド14の先端部をシリンダー16内のスプリング17の付勢によって常時当接させる。シリンダー後室16Aに赤色に着色したオイル19を充填する。シリンダー後室16Aは、オイル取出口20およびこのオイル取出口20に接続した配管21を介して、遠隔位置に設置した開度表示計22の透明で有底の表示管23の内部に連通させ、表示管23内部の油面の目視によって弁体1の開度を確認する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 弁体が弁箱の軸線に交差する軸線を有する弁棒に取付けられ、弁棒とともにその軸線まわりに回転可能に弁箱に収容されているとともに、その回転によって弁体を開閉するように構成した弁において、前記弁棒またはこの弁棒に連結されて同時に回転する回転体に設けられた弁体の開度を半径方向の寸法変化に変換するカム面を有する開度カムと、先端部を前記開度カムのカム面に当接可能に配置した従節と、この従節の後端ピストン部を摺動自在に装入しているとともに、前記従節を進退移動自在かつ液密に挿通したシリンダーと、前記ピストン部および従節を前記開度カム側に付勢して従節の先端部を常時カム面に当接させる弾性体と、透明の表示管を有する開度表示計と、この開度表示計の透明の表示管の内部と前記シリンダーの室内とを互いに連通させる配管とを備え、前記弁体の開閉に追従する前記従節およびピストン部の進退移動に伴って前記透明の表示管内で液面が昇降する着色した液体を前記シリンダーの室内に充填していることを特徴とする弁の開度表示装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、バタフライ弁、ボール弁あるいはプラグ弁のような弁棒に取付けた弁体が、弁棒とともにその軸線まわりに回転することで開閉を行うように構成されている弁の開度表示装置に関する。 【0002】 【従来の技術】通水管などの配管に介設されるバタフライ弁は、図6および図7に示すように、弁体1が弁箱2の軸線C1に直交する軸線C2を有する弁棒3に取付けられて、該弁棒3とともにその軸まわりに回転可能に弁箱2に収容され、弁体1の回転によって該弁体1外周部の弁体シート4,4が弁箱2内面の弁箱シート5、5に接離して開閉を行うように構成されている。弁棒3はカップリング6を介してスタンド7に載置されている開閉機8の出力軸に同時回転可能に連結され、開閉機8の入力軸に開閉用の操作ハンドル9が取付けられている。 【0003】このように構成されたバタフライ弁では、操作ハンドル9の回転操作によって、弁体1を図7の実線で示す弁閉位置から仮想線で示す全開位置にかけて実線矢印方向に回転させると、弁体1の回転角の拡大に伴って弁箱2の内面と弁体1の外周部の回転軌跡との間隔および弁体シート4,4と弁箱シート5、5との間隔が大きくなり、流体(水などの液体)の通過断面積が拡大されて流量を増大させることができる。また、操作ハンドル9を前記回転操作時の逆方向に回転操作することによって、弁体1を仮想線で示す全開位置から実線で示す弁閉位置にかけて破線矢印方向に回転させると、弁体1の回転角の縮小に伴って弁箱2の内面と弁体1の外周部の回転軌跡との間隔および弁体シート4,4と弁箱シート5、5との間隔が小さくなり、流体の通過断面積が縮小されて流量を減少させ、全閉位置では流量を「0」にすることができる。したがって、弁体1を回転角0゜の実線で示す弁閉位置に位置決めした流量「0」の状態から、回転角90゜の仮想線で示す全開位置に位置決めした最大流量の範囲内で弁体の回転角に応じて配管10の通過流量を調整することができる。 【0004】前記バタフライ弁における弁体1の開度は、開閉機8に備えた開度計(図示省略)を目視する手段あるいは開閉機8に開度発信器を設け、この開度発信器から出力される開度信号を遠隔位置に設置した制御盤に組み込まれている受信器で受信し、この受信器の目盛を目視する手段などによって確認している。 【0005】ところが、バタフライ弁の設置位置は管理棟から遠隔している。したがって、前者のバタフライ弁の開閉機8に備えた開度計を目視する手段では、管理棟からの目視によって弁体1の開度を確認することが困難である。このため、弁体1の開度確認時には、その都度、管理者がバタフライ弁の設置位置まで移動して、開閉機8に備えた開度計を目視する煩雑な行動が要求される。 【0006】一方、後者の制御盤に組み込まれている受信器の目盛を目視する手段では、管理者がバタフライ弁の設置位置まで移動する煩雑な行動を省略することができる。しかし、開度発信器や受信器および制御用電気回路などが別途必要となり、開度表示装置のイニシャルコストやランニングコストが高くなるとともに、電源設備のない箇所に設置されているバタフライ弁には採用できないので、使用範囲が電動によって開閉される電動式のバタフライ弁にのみ制約される欠点を有している。なお、このような欠点と、前述の管理者がバタフライ弁の設置位置まで移動して、開閉機8に備えた開度計を目視する煩雑な行動が要求される問題点は、バタフライ弁のみに限らずボール弁やプラグ弁にもいえることである。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】すなわち、従来の開度表示装置では、開度確認時において、その都度、管理者がバタフライ弁やボール弁の設置位置まで移動して、開閉機に備えた開度計を目視する煩雑な行動が要求され、このような煩雑な行動を省略できる別の装置では、開度表示装置のイニシャルコストやランニングコストが高くなり、電源設備のない箇所に設置されているバタフライ弁には採用できないので、使用範囲が電動によって開閉さできる電動式の弁にのみ制約される欠点を有している。 【0008】そこで、本発明は、弁体の開度確認時において、その都度、管理者がバタフライ弁やボール弁の設置位置まで移動する煩雑な行動を省略でき、構造の簡略化と電源設備を不要にすることで、イニシャルコストを安くし、開度表示に要するランニングコストを略「0」に抑え、電源設備の有無および手動・電動の如何を問わず採用できるようにして、使用範囲を拡大することができるバタフライ弁、ボール弁あるいはプラグ弁などの弁の開度表示装置を提供することを目的としている。 【0009】 【課題を解決するための手段】前記目的を達成するために、本発明は、弁体が弁箱の軸線に交差する軸線を有する弁棒に取付けられ、弁棒とともにその軸線まわりに回転可能に弁箱に収容されているとともに、その回転によって弁体を開閉するように構成した弁において、前記弁棒またはこの弁棒に連結されて同時に回転する回転体に設けられた弁体の開度を半径方向の寸法変化に変換するカム面を有する開度カムと、先端部を前記開度カムのカム面に当接可能に配置した従節と、この従節の後端ピストン部を摺動自在に装入しているとともに、前記従節を進退移動自在かつ液密に挿通したシリンダーと、前記ピストン部および従節を前記開度カム側に付勢して従節の先端部を常時カム面に当接させる弾性体と、透明の表示管を有する開度表示計と、この開度表示計の透明の表示管の内部と前記シリンダーの室内とを互いに連通させる配管とを備え、前記弁体の開閉に追従する前記従節およびピストン部の進退移動に伴って前記透明の表示管内で液面が昇降する着色した液体を前記シリンダーの室内に充填していることを特徴としている。 【0010】本発明によれば、弁棒および回転体がその軸まわりに回転して弁体が全閉されると、従節の先端部が開度カムのカム面における半径方向寸法最小の低位置に当接して、従節およびピストン部が前端位置まで前進し、シリンダー室内の容積が拡大または縮小される。シリンダー室内の容積が拡大された場合には、遠隔位置に設置した開度表示計の透明の表示管内の着色した液体の液面が低下するので、この液面を目視することによって弁体の全閉状態を確認できる。また、シリンダー室内の容積が縮小された場合には、前記透明の表示管内の着色した液体の液面が上昇するので、この液面を目視することによって弁体の全閉状態を確認できる。 一方、弁棒および回転体がその軸まわりに前記回転方向の逆方向に回転して弁体が全開されると、従節の先端部が開度カムのカム面における半径方向寸法最大の高位置に当接して、従節およびピストン部が後端位置まで後退し、シリンダー室内の容積が縮小または拡大される。シリンダー室内の容積が縮小された場合には、前記透明の表示管内の着色した液体の液面が上昇するので、この液面を目視することによって弁体の全開状態を確認できる。また、シリンダーの室内の容積が拡大された場合には、透明の表示管内の着色した液体の液面が下降するので、この液面を目視することによって弁体の全開状態を確認できる。他方、弁体が中間開度で保持された場合には、前記透明の表示管内の着色した液体の液面が中間開度に応じて変動するので、変動した液面を目視することによって中間開度を確認することができる。 【0011】 【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、本発明の特徴は、バタフライ弁、ボール弁あるいはプラグ弁などの開度表示装置にあり、バタフライ弁の全体構成は図6および図7の従来例と変わらないので、バタフライ弁全体の図示は省略し、従来例と同一もしくは相当部分には同一符号を付して説明する。図1において、弁棒3は、従来例と同様にカップリング6を介してスタンド7に載置されている開閉機8の出力軸(図示省略)に同時回転可能に連結され、開閉機8の入力軸に開閉用の操作ハンドル9が取付けられており、操作ハンドル9の正方向回転によって弁棒3が軸線C2まわりの正方向に90゜回転して弁体1を全閉させ、操作ハンドル9の逆方向回転によって弁棒3が軸線まわりの逆方向に90゜回転して弁体1を全開させるように構成されている。 【0012】カップリング6の外周に開度カム11が外嵌して固着されている。この開度カム11は、弁体の開度を半径方向の寸法変化に変換するためのもので、図2および図3に示すように、カム面12を有しており、このカム面12はボス部11Aの外周に設けられている。なお、カップリング6に対する開度カム11の外嵌固着は、ボス部11Aに貫通して設けた半径方向のねじ孔11aに止めねじ(図示省略)を螺合して、その先端部がカップリング6の外周所定位置に設けた凹部に圧入されるまで締め付けることによってなされる。 【0013】カム面12は、半径方向寸法最小の低位置P1から半径方向寸法最大の高位置P2にかけて漸次拡径される円弧面によってなり、図4のグラフで示すように、縦軸を従節の行程とし、横軸を弁体1の開度に相当する弁棒3およびカップリング6の回転角度としたカム線図の直線Cで表される特性を有している。 【0014】図1において、先端部にローラ13を配したピストンロッド14が開度カム11の側方に対向し、かつローラ13がカム面12に当接可能に配置される。このピストンロッド14の後端ピストン部15はシリンダー16に摺動自在に装入されているとともに、ピストンロッド14は進退移動自在かつ液密にシリンダー16に挿入されている。また、シリンダー16の後室16Aには、スプリング17が収容されており、このスプリング17のバネ力によってピストン部15およびピストンロッド14を開度カム11側に付勢して、ピストンロッド14先端部のローラ13を常時カム面12に当接させている。なお、シリンダー16はブラケット18を介して弁箱2に取付けられている。 【0015】シリンダー16の後室16Aには、たとえば赤色に着色したオイル19が充填され、後室16Aは、シリンダー16の周壁に貫通形成したオイル取出口20およびこのオイル取出口20に接続した配管21を介して開度表示計22の透明で有底の表示管23の内部に連通している。 【0016】開度表示計22はバタフライ弁から遠隔した位置に設置される。透明で有底の表示管23は透明樹脂またはガラスによって成形されており、その前面に目視用の切り欠き24Aと目盛24Bを設けた表示板24が配置されている。なお、図中、Vはオイル注入弁、V1はオイル吐出弁、V2はエアー抜き弁を示す。 【0017】このような構成であれば、弁棒3およびカップリング6がその軸線C2まわりに回転して弁体1が全閉されると、ピストンロッド14のローラ13が開度カム11のカム面12における半径方向寸法最小の低位置P1に当接して、ピストンロッド14およびピストン部15が前端位置まで前進し、シリンダー後内16Aの容積が拡大される。シリンダー後室16A内の容積が拡大されることで、遠隔位置に設置した開度表示計22の透明で有底の表示管23内の着色したオイル19の油面が低下する。したがって、目視用の切り欠き24Aから油面を目視し、かつ油面が対応する目盛24Bを目視することによって、遠隔位置にあるバタフライ弁における弁体1の全閉状態を容易に確認することができる。なお、バタフライ弁の設置位置では、従来と同様に開閉機8に備えた開度計を目視することで弁体1の全閉状態を確認することができる。 【0018】一方、弁棒3およびカップリング6がその軸線C2まわりに逆回転して弁体1が全開されると、ピストンロッド14のローラ13が開度カム11のカム面12における半径方向寸法最大の高位置P2に当接して、ピストンロッド14およびピストン部15が後端位置まで後退し、シリンダー後内16Aの容積が縮小される。シリンダー後室16A内の容積が縮小されることで、遠隔位置に設置した開度表示計22の透明で有底の表示管23内の着色したオイル19の油面が上昇する。したがって、目視用の切り欠き24Aから油面を目視し、かつ油面が対応する目盛24Bを目視することによって、遠隔位置にあるバタフライ弁における弁体1の全開状態を容易に確認することができる。 【0019】他方、弁体1が中間開度で保持された場合には、透明で有底の表示管23内の着色したオイルの油面が中間開度に応じて変動するので、この油面を目視し、かつ油面が対応する目盛24Bを目視することによって、遠隔位置にあるバタフライ弁における弁体1の中間開度状態を容易に確認することができる。 【0020】なお、前記実施の形態では、カップリング6に開度カム11を設けているが、弁棒3に設けてもよい。また、シリンダー16におけるシリンダー後室16Aにオイルを充填した構成で説明しているが、図5に示すように、シリンダー16におけるシリンダー前室16Bにオイルを充填してもよい。このような構成であれば、弁体1が全閉されると、シリンダー前室16Bの容積が縮小され、遠隔位置に設置した開度表示計22の透明で有底の表示管23内の着色したオイル19の油面が上昇し、弁体1が全開されると、シリンダー前室16Bの容積が拡大され、遠隔位置に設置した開度表示計22の透明で有底の表示管23内の着色したオイル19の油面が下降する。さらに、着色したオイル19に代えて着色した水または他の液体を使用してもよい。 【0021】さらに、前記実施の形態では、手動開閉式のバタフライ弁について説明しているが、電動開閉式のバタフライ弁にも適用することができるとともに、図1の二点鎖線で示すように、シリンダー16を複数台(2台)の開度表示計22の透明で有底の表示管23の内部に連通させて遠隔した複数箇所(2箇所)で確認できるようにしてもよい。 【0022】 【発明の効果】本発明は、バタフライ弁、ボール弁あるいはプラグ弁などの弁体の開閉状態を開度表示計における透明で有底の表示管内の着色した液体の液面の目視によって遠隔位置からでも容易に確認することができるので、たとえ管理棟から遠隔した位置にバタフライ弁、ボール弁あるいはプラグ弁などが設置されていても、開度確認時において、その都度、管理者が弁の設置位置まで移動する煩雑な行動を省略できる。また、構造が簡単であるとともに電源設備が不要になるので、イニシャルコストを安くし、開度表示に要するランニングコストを略「0」に抑えることが可能である。しかも、電源設備の有無および手動・電動の如何を問わず採用できるので、使用範囲を拡大することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001052 【氏名又は名称】株式会社クボタ
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| 【出願日】 |
平成10年12月2日(1998.12.2) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100072338 【弁理士】 【氏名又は名称】鈴江 孝一 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2000−170953(P2000−170953A) |
| 【公開日】 |
平成12年6月23日(2000.6.23) |
| 【出願番号】 |
特願平10−342725 |
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