| 【発明の名称】 |
電磁式多方向切換弁 |
| 【発明者】 |
【氏名】山口 修
【氏名】藤本 聡
【氏名】林 一郎
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| 【要約】 |
【課題】弁体を覆うケースの部分を磁性材料と非磁性材料の組合せにすることにより、磁気効率を向上させて省電力、永久磁石の小型化が図れる電磁式多方向切換弁の提供を目的とする。
【解決手段】本発明の電磁式多方向切換弁は、多方向切換用の弁体を作動させる円弧状の磁極板A22、並びに同様の磁極板B23を備えた電磁弁9と、弁体17の周りにリング状の永久磁石21が固着され、前記弁体17が非磁性材料からなるケース2内に配置され、弁座11上を回転させることによって冷媒の流路を切換える弁本体19とにより構成される電磁式多方向切換弁において、前記ケース2の円筒部分を、磁性材料部分2aと非磁性材料部分2bとにより構成し、多方向切換用の弁体17を回動させる磁気効率を向上させるようにしたことを特徴とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】多方向切換用の弁体を作動させる円弧状の磁極板A22、並びに同様の磁極板B23を備えた電磁弁9と、弁体17の周りにリング状の永久磁石21が固着され、前記弁体17が非磁性材料からなるケース2内に配置され、弁座11上を回転させることによって冷媒の流路を切換える弁本体19とにより構成される電磁式多方向切換弁において、前記ケース2の円筒部分を、磁性材料部分2aと非磁性材料部分2bとにより構成し、多方向切換用の弁体17を回動させる磁気効率を向上させるようにしたことを特徴とする電磁式多方向切換弁。 【請求項2】端部にケース2を備えた非磁性材料からなるプランジャーチューブ3に上下に摺動可能に内挿されたプランジャー4と、その端部に設けられた補助弁体部5と、スプリング(A)6を介して前記プランジャーチューブ3上端部に固定された吸引子7と、記プランジャーチューブ4の回りに配置された電磁コイル8とにより構成された電磁弁9と、中心部に軸10を植設させると共に下方に向けて2つの通孔管と導入管並びに導出管を備えた円板状の弁座11と、上端中心部には補助弁座12を、内面には高圧連通孔13、低圧連通孔14及び気密連通孔15を、上壁面には小孔16を設けてなる多方向切換用の弁体17と、該弁体17を上方に付勢させるスプリング(B)18とにより構成された弁本体19と、前記の多方向切換用の弁体17の周りに固着されたリング状の永久磁石21と、前記電磁コイル8外周下部に延長させて設けた円弧状の磁極板A22、並びに同様の磁極板B23を前記ケース2の外周部に嵌め込み、コイルへの通電により多方向切換用の弁体17を作動させる駆動源とにより構成される電磁式多方向切換弁において、前記の非磁性材料からなるプランジャーチューブ3の下端部に一体的に形成されたケース2の円筒部分を、磁性材料部分2aと非磁性材料部分2bとにより構成し、多方向切換用の弁体17を回動させる磁気効率を向上させるようにしたことを特徴とする電磁式多方向切換弁。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ヒートポンプ式冷媒回路における冷房時と暖房時の冷媒の流路を切り換える電磁式多方向切換弁の改良に係り、特に磁気効率を向上させて省電力、小型化が図れる電磁式多方向切換弁に関するものである。 【0002】 【従来の技術】本願出願人は、特願平9−337851号にて、冷媒の圧力が高差圧であっても作動可能な電磁パイロット式の電磁式多方向切換弁(以下、「電磁式多方向切換弁」という。)を出願している。この電磁式多方向切換弁では、冷暖房サイクルの切り換え初期の段階において、弁体上部に配置した電磁コイルへの通電により補助弁座部が開放され、弁体の上方の圧力室が低圧になり、この圧力差により弁体が上昇することにより、運転中に弁体を弁座に押圧している高圧側の冷媒の圧力を低圧側に逃がして弁体上下の圧力差をなくしてから、前記弁体上部に配置したコイルへの通電により弁体の外周部に対向的に配置した磁極板の磁極を切り換えることによって、1つのコイルで電磁弁の作動と弁体の回動を行い冷暖房サイクルの切り換えを行うようにしたものである。 【0003】図5は、前述した従来の電磁式多方向切換弁の縦断面図を示すものである。この従来の電磁式多方向切換弁1’は、補助弁体部を上下方向に摺動させ、弁本体に形成された補助弁座部を密封又は、開放させるための電磁弁9と、冷媒の流路を切換えるための多方向切換弁としての作用をさせる弁本体19と、多方向切換用の弁体17を作動させる駆動源とにより構成されている。 【0004】前記電磁弁9は、非磁性材のプランジャーチューブ3と、該プランジャーチューブ3の下端部一体的に設けられた金属製の非磁性材料にて作られたケース2と、前記プランジャーチューブ3に上下に摺動可能に内挿されたプランジャー4と、その端部に設けられた補助弁体部5と、スプリング(A)6を介して前記プランジャーチューブ3上端部に固定された吸引子7と、記プランジャーチュー3の回りに配置された電磁コイル8とにより構成されている。 【0005】そして、電磁コイル8への通電によりプランジャー4を吸引子7へ吸着させ、電磁コイル8への非通電時にはプランジャー4を下方に押し下げている。つまり、補助弁体部5が、プランジャー4の上下摺動と共に後記の補助弁座12を密封又は、開放することになり、圧力室20をそれぞれ高圧又は、低圧にする構造になっている。【0006】弁本体19は、図5および図6に示すように、中心部に軸10を植設させた円板状の弁座11と、前記プランジャーチューブ3と一体的に形成された金属製のケース2(図6では省略している。)と、上端中心部には補助弁座12を、内面には高圧連通孔13、低圧連通孔14及び気密連通孔15を、上壁面には高圧連通孔13の圧力を徐々に逃がすための小孔16を設けてなる多方向切換用の弁体17と、該弁体17を上方に付勢させるスプリング(B)18とにより構成されている。なお、前記弁体18は、その軸心部が前記軸10に挿通されており、スプリング(B)17を介して弁座11上を摺動かつ回転可能に取り付けられている。また、前記弁座11には、導入口24、通孔25、通孔26、導出口27が設けられると共にこれらと連通させる導入管28、通孔管29,30及び導出管31が下方に向けて設けられている。また、32はストッパーである。 【0007】そして、この弁体17は、左右方向に90度回転させることにより、図5にす略半月状の高圧連通孔13を介して導入口24と通孔25または通孔26いずれかとを交互に連通させるようになっている。 【0008】また、前記の弁体17は、その周りにリング状の永久磁石21が固定され、また、円弧状の磁極板A22並びに磁極板B23は、その下端部が前記ケース2の外周部に嵌め込まれている。そして、コイルへの通電により前記の永久磁石21と磁極板A22並びに磁極板B23との間に磁界が生じさせ、これを駆動源として多方向切換用の弁体17が作動するようになっている。 【0009】 【発明が解決しようとしている課題】ところで、前述の電磁式四方弁は、弁体を覆う前記のケース2の部分が非磁性材料で作られているため、図3に示すように、永久磁石21と磁極板A22および磁極板B23との間に大きな空隙が生じている。なお、(イ)のδbは従来の空隙量、(ロ)のδaは本発明の空隙量である。 【0010】図4は、本発明品と従来品における空隙量と磁力の特性図を示す。この図4のグラフから分かるように、磁極板A22および磁極板B23と永久磁石21との間の空隙量δと磁力との関係は指数関数的に変化する。図4におけるb点は従来品における空隙量δb点を、また、本発明品における空隙量δa点示し、その時の磁力FをFb、Faで示す。このグラフから明らかなように、本発明品におけるFa点は、従来品のFb点に対して2倍以上の効果が現れている。 【0011】このため、従来品においては、永久磁石21と磁極板A22および磁極板B23との間の空隙が大きくなっているため、弁体を強い力で回転させるには、永久磁石21を大きくしたり、或いは、電磁コイル8のパワーを大きくする必要があるが、これらの方法では製品が大型化したり、コスト高になるという問題があった。なお、上記の問題点は、前述のパイロット式の電磁式多方向切換弁に限らず、弁体がケースにて密閉されるこの主の電磁式切換弁においては共通する問題であた。 【0012】 【課題を解決するための手段】本発明は、上述した問題を解決するために、弁体を覆うケースの部分を磁性材料と非磁性材料の組合せにすることにより、磁気効率を向上させて省電力、永久磁石の小型化が図れる電磁式多方向切換弁の提供を目的とする。 【0013】つまり、請求項1に記載の電磁式多方向切換弁1は、多方向切換用の弁体を作動させる円弧状の磁極板A22、並びに同様の磁極板B23を備えた電磁弁9と、弁体17の周りにリング状の永久磁石21が固着され、前記弁体17が非磁性材料からなるケース2内に配置され、弁座11上を回転させることによって冷媒の流路を切換える弁本体19とにより構成される電磁式多方向切換弁において、前記ケース2の円筒部分を、磁性材料部分2aと非磁性材料部分2bとにより構成し、多方向切換用の弁体17を回動させる磁気効率を向上させるようにしたことを特徴とするものである。 【0014】また、請求項2に記載の電磁式多方向切換弁1は、端部にケース2を備えた非磁性材料からなるプランジャーチューブ3に上下に摺動可能に内挿されたプランジャー4と、その端部に設けられた補助弁体部5と、スプリング(A)6を介して前記プランジャーチューブ3上端部に固定された吸引子7と、記プランジャーチューブ4の回りに配置された電磁コイル8とにより構成された電磁弁9と、中心部に軸10を植設させると共に下方に向けて2つの通孔管と導入管並びに導出管を備えた円板状の弁座11と、上端中心部には補助弁座12を、内面には高圧連通孔13、低圧連通孔14及び気密連通孔15を、上壁面には小孔16を設けてなる多方向切換用の弁体17と、該弁体17を上方に付勢させるスプリング(B)18とにより構成された弁本体19と、前記の多方向切換用の弁体17の周りに固着されたリング状の永久磁石21と、前記電磁コイル8外周下部に延長させて設けた円弧状の磁極板A22、並びに同様の磁極板B23を前記ケース2の外周部に嵌め込み、コイルへの通電により多方向切換用の弁体17を作動させる駆動源とにより構成される電磁式多方向切換弁において、前記の非磁性材料からなるプランジャーチューブ3の下端部に一体的に形成されたケース2の円筒部分を、磁性材料部分2aと非磁性材料部分2bとにより構成し、多方向切換用の弁体17を回動させる磁気効率を向上させるようにしたことを特徴とするものである。 【0015】 【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図1〜図2に基づいて詳細に説明する。図1は、通常パイロット方式の電磁式多方向切換弁の縦断面図であり、図2は、本発明に係るケースの斜視図である。本発明に係る電磁式多方向切換弁は、従来の電磁式多方向切換弁1’と同様に、補助弁体部を上下方向に摺動させ、弁本体に形成された補助弁座部を密封又は、開放させるための電磁弁9と、冷媒の流路を切換えるための多方向切換弁としての作用をさせる弁本体19と、多方向切換用の弁体17を作動させる駆動源とにより構成されている。したがって、前述の電磁弁9、弁本体19、電磁弁に取付けられ下端部がケース2の外周部に嵌め込まれるようになっているている磁極板A22及び磁極板B23の構造並びに作用については全くおなじであり、その詳細な説明は省略する。 【0016】本発明品と従来品との相違を説明すると、本発明のケース2は、図2に示すように、ケース2の円筒部分が、磁性材料部分2aと非磁性材料部分2bとにより形成されている。これに対して、従来品のケース2は、図7に示すように、ケース2の円筒部分が非磁性材料により形成されている。したがって、本発明品においては、従流体流路の切換え初期の段階において、電磁コイル8への通電により、回転駆動部、つまり弁体17の周りに固着された永久磁石21と、前記ケース2の磁性材料部分2aとにより磁気回路を形成させるため、従来品に比べて空隙量が極めて小さくなり、電磁コイル8の小さいパワーすなわち、起磁力で多方向切換用の弁体17を回動させることができる。 【0017】 【発明の効果】本発明に係る電磁式多方向切換弁においては、ケース2の円筒部分が、磁性材料部分2aと非磁性材料部分2bとにより形成され、少ない空隙量となる弁体17に固着された永久磁石21と同一起磁力により発生する磁力は大きく、従って、電磁コイル並びに永久磁石のサイズが小型化しコストダウンを図ることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000204033 【氏名又は名称】太平洋工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年12月10日(1998.12.10) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2000−170947(P2000−170947A) |
| 【公開日】 |
平成12年6月23日(2000.6.23) |
| 【出願番号】 |
特願平10−350593 |
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