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【発明の名称】 電動式流量調節バルブの開閉装置
【発明者】 【氏名】キム サング−ムユン

【要約】 【課題】電動式流量調節バルブの開閉装置における回転体の回転による流量変化率を小さくして、バルブの微細制御を可能にし、これによりハンチング現象を防止して装置の耐久性を向上させる。

【解決手段】案内部材70の螺旋形案内路73に沿って、停止部材75が開放又は閉鎖方向に多数回回転しながら案内されるようにし、簡単な構造により、バルブを開閉するための回転体20の回転数を増大させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 非磁性体からなるケーシングの外周に配設した固定コイルへの通電により回転作動し、内周面に突出部を形成した回転体を該固定コイル内に配設し、該回転体とともに回転作動するスリーブ体の回転により昇降作動をしてバルブ孔を開閉する作動軸を設けてなる電動式流量調節バルブの開閉装置において、前記スリーブ体の外周に、上下端部にストッパー突起が設けられるとともに、長手方向に螺旋形の案内路を形成する案内部材を固定配設し、一端側には前記回転体の突出部に接触係止されうるように突出した係止突部及び他端側には係止端部がそれぞれ形成されていて、前記案内部材の案内路に沿って一方又は他方向に回転案内される停止部材を配設してなり、前記停止部材は前記係止突部又は係止端部が前記ストッパー突起に係止されて停止するようにしたことを特徴とする電動式流量調節バルブの開閉装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はステッピングモータとバルブを組み合わせてマイコンにより制御する電動式流量バルブの開閉装置に関するもので、特に、モータ回転体が多数回転を行い、その回転体の回転によりバルブを微細に開閉制御する電動式流量調節バルブの開閉装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、電動式流量調節バルブは、ステッピングモータとバルブを組み合わせてマイコンによりそのバルブの開閉を制御するようにしたもので、種々の形態が知られている。この一例を概略的に説明すると、外周に固定コイルを備えたケーシングの内部に、前記コイルへの通電により回転作動する回転体を備え、この回転体が開放又は閉鎖方向に1回転作動することにより、作動軸が回転運動を直線運動に変換され昇降作動してバルブ体のバルブ孔を開閉作動するようにしたものが知られている。
【0003】このような電動式流量調節バルブは、前記作動軸によるバルブ孔開閉作動が回転体の1回転未満の範囲で行われるため、回転体の回転による流量変化率が比較的大きくなり、バルブの微細制御を行えないという問題を有していた。また、前記作動をマイコンにより制御作動するとき、前述したように、1パルス当たりの流量変化率が比較的大きくてハンチング現象を誘発するので、構造上耐久性に問題を有していた。
【0004】このような問題点を解決するため、特開平3−260482号では、外周に固定コイルを備えるケーシング及びその内部の回転体を備え、この回転体が開閉方向に回転作動することにより、作動軸が回転運動を直線運動に変換して昇降作動してバルブ体のバルブ孔を開閉作動し、前記回転体の内部には、一側に突出部を形成し、その中央下部にフランジを形成し、上部にストッパー突起を形成した棒体を固定設置し、前記ストッパー突起に接する突出片と前記回転体の突出部に接する突出片とを上下端部に形成した停止部材を挿入設置したものが開示されている。
【0005】このような構造においては、前記回転体が停止部材の下端突出片から離れる方向に1回転して、回転体の突出部が停止部材の下端突出片に接し、この状態で、続けて1回転して、停止部材の上端突出片が棒体のストッパー突起に接することにより、回転体の回転が停止されるものである。すなわち、前記回転体が2回転することにより、作動軸が昇降しながらバルブ孔を開閉するので、前述した従来技術に比べ、回転体の回転による流量変化率が小さくなってバルブの微細制御が可能であり、これにより、前述したハンチング現象を減らし得ることになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述特開平3−260482号で開示された技術は、前記回転体の回転によりバルブの開閉作動が回転体の2回転に限定されるため、前述した従来技術の問題を完全には解消することはできない。
【0007】このような問題を解決するためには、前記棒体上に停止部材を複数設けて、前記回転体の係止突起が1回転し、この係止突起が下部停止部材を1回転させ、続けて下部停止部材とともに上部停止部材を1回転させ、全体的に回転体が3回転することにより、作動軸を昇降させてバルブ孔を開閉することも同特開平3−260482号には提案されている。
【0008】しかし、このような構造は、前記回転体の回転を1回転増加しようとする場合、停止部材を一つずつ増設しなければならないので、結局、多数の停止部材を配設しなければならず、部品製造上及び組立作業上における複雑さと、コストアップの問題を発生させるだけでなく、軸棒の構造上、前記停止部材を設置し得る数が限定されるため、回転体の回転数を多数に増やすのは困難である等の問題点があった。
【0009】本発明は、前記従来技術が有する種々の問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、簡単な構造により、バルブを開閉するための回転体の回転数を増大させることで回転体の回転による流量変化率を小さくして、バルブの微細制御を可能とするとともに、これにより前記ハンチング現象を防止して装置の耐久性を向上させるようにした電動式流量調節バルブの開閉装置を提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明の電動式流量調節バルブの開閉装置は、非磁性体からなるケーシングの外周に配設した固定コイルへの通電により回転作動し、内周面に突出部を形成した回転体を該固定コイル内に配設し、該回転体とともに回転作動するスリーブ体の回転により昇降作動をしてバルブ孔を開閉する作動軸を設けてなる電動式流量調節バルブの開閉装置において、前記スリーブ体の外周には、上下端部にストッパー突起が設けられるとともに、長手方向に螺旋形の案内路を形成する案内部材を固定配設し、一端側には前記回転体の突出部に接触係止されうるように突出した係止突部及び他端側には係止端部がそれぞれ形成されている、前記案内部材の案内路に沿って一方又は他方向に回転案内される停止部材を配設してなり、前記停止部材は前記係止突部又は係止端部が前記ストッパー突起に係止されて停止するようにしたことを特徴とするものである。
【0011】本発明の電動式流量調節バルブの開閉装置によれば、モーターで回転させられる回転体とともに、バルブを開閉する作動軸を昇降させるスリーブ体が回転する一方、停止部材が回転体の突出部と接触係止させられて一体的に回転、案内移動して、ストッパー突起に係止させられて停止する。バルブを開閉する作動軸は、スリーブ体の多数の回転に伴って小さな変化率で昇降移動し、バルブを微細に開閉制御する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の望ましい実施例について図面を参照して具体的に説明する。本発明は、図1乃至図5に示すように、非磁性体からなるケーシング10の外周に固定コイル12が配設され、その内部には、前記固定コイル12への通電により回転作動し、内周面の一側に突出部22が形成された回転体20、この回転体20とともに回転作動するスリーブ体30及びこのスリーブ体30の回転により昇降作動をしながらバルブ体40のバルブ孔45を開閉する作動軸50からなる電動式流量調節バルブの開閉装置において、前記スリーブ体30の外周には、上下端部にストッパー突起71、72が折曲されて突設されるとともに、長手方向に螺旋形の案内路73を形成する案内部材70が嵌合され、前記案内部材70の一側上下部には、回転体20の突出部22に支持されるように突出された係止突部77と係止端部78が形成され、案内部材70の案内路73に沿って開放又は閉鎖方向に回転案内されるとき、前記係止突部77と係止端部78がストッパー突起71、72に係止されて停止する螺旋形の停止部材75が配設されている。前記案内部材70の案内路73は、停止部材75の要求回転数に応じてその長さは変化し得る。
【0013】一方、図示しないが、前記回転体20の突出部22の代わりに、別の垂直バーを回転体20の内面一側に設けることで、前記垂直バーが停止部材75の係止突部77を支持するようにすることもできる。又、32は回転体20の内周面上部において結合されるスリーブ体30の固定キャップ、47、48はバルブ孔45に連結する配管、55はスリーブ体30の内部に形成されたネジ部33に螺合されるとともに、その内部に作動軸50が固定され、スリーブ体30の回転運動を作動軸50の直線運動に変換させる作動スリーブをそれぞれ示している。
【0014】次いで、このように構成された本発明の作用及び効果について説明する。まず、固定コイル12に、開放方向に作動するように通電すると、図2及び図4に示すように、回転体20が開放方向に回転する。この際、予め図1に示す位置とは逆に、停止部材75の係止突部77が回転体20の突出部22の後ろ側で接した位置から回転し始めるとすると、前記回転体20の1回転までは、停止部材75は停止している状態であり、回転体20の突出部22が停止部材75の外周を1回転して係止突部77が図1に示すように突出部22の手前側で接することになる。
【0015】このような状態から、前記回転体20が2回転目を行うと、前記回転体20の突出部22が停止部材75の係止突部77と接したまま両者は一体的に回転することになる。このようにして回転する停止部材75は案内部材70の螺旋形案内路73に沿って回転上昇することになる。
【0016】かくして、前記停止部材75は回転体20により案内部材70の案内路の長さだけ回転しながら上昇する。従って、回転上昇される停止部材75は、その係止突部77が案内部材70の上端ストッパー突起71に接して停止するまで上昇移動させられる(図5参照)。
【0017】一方、前記回転体20は前記停止部材75が回転した回数だけ開放方向に回転作動しながら、回転体20に固定配設されたスリーブ体30を回転させることになる。このように、スリーブ体30が開放方向に回転作動すると、その内部のネジ部33に螺合された作動スリーブ55が回転上昇するとともに、この作動スリーブ55に固定配設された作動軸50が上昇する。かくして、このような作動軸50の上昇作動により、その先端がバルブ体40のバルブ孔45を開放することになる。
【0018】一方、逆に固定コイル12に、閉鎖方向に作動するように、通電すると、図1及び図5に示すように、回転体20が閉鎖方向に回転する。この際に、前記回転体20の1回転まで、停止部材75は停止している状態であり、回転体20の突出部22が停止部材75の前側まで回転して係止突部77に接することになる。
【0019】この状態から、前記回転体20が2回転目を行うと、前記回転体20の突出部22が停止部材75の係止突部77と接触支持したままで回転して、前記停止部材75は案内部材70の螺旋形案内路73に沿って回転下降することになる。このように回転下降した停止部材75は、その係止端部78が案内部材70の下部ストッパー突起72に接して停止するまで、下降回転する(図7参照)。
【0020】一方、前記回転体20は、前記停止部材75が回転した回数だけ、閉鎖方向に回転作動しながら、回転体20に固定配設されたスリーブ体30を回転させることで、その内部のネジ部33と螺合された作動スリーブ55が回転下降するとともに、この作動スリーブ55に固定配設された作動軸50を下降させる。かくして、このような作動軸50の下降作動により、その先端がバルブ体40のバルブ孔45を閉鎖することになる。
【0021】従って、前記バルブ体40のバルブ孔45を開放又は閉鎖する作動は、停止部材75が案内部材70の螺旋形案内路73に沿って回転する回数だけ回転体20が回転作動することによりなされるので、前記回転体20の多数回転に伴ってバルブ孔45を微細に開閉調節し得るものである。
【0022】また、前記停止部材75が案内部材70の案内路73に沿って昇降しながら回転する回数が異なるように、案内部材70の案内路73を形成することにより、回転体20の回転によるバルブ孔45の開閉の程度を調節することができる。
【0023】尚、図示しないが、上述実施例における前記停止部材75は、前記案内部材70の外周に嵌合し、案内路の一螺旋ピッチ幅より大きい上下幅の環状体として、その上縁の一部に前記係止突部77に相当する係止突部を打出し或いは小片を溶接等で突出形成し、下縁の一部には、前記係止端部78に相当する係止端部として段状の切欠或いは小片を溶接等で一体に形成するとともに、環状体内面には前記案内部材70の案内路73に係合する突起を複数個螺旋状に打出し或いは小片等を溶接等で一体に形成した環状停止部材を配設することも出来る。
【0024】この環状停止部材を、前記案内部材70に嵌合配設するには、たとえば環状停止部材を前記案内部材70に嵌合組合わせした後に、前記案内部材70のストッパー突起71を折曲形成するか、環状停止部材の一部に切目を入れておき、前記案内部材70に切目を介して組合せた後、その切目を溶接等で一体化するようにしてもよい。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、案内部材の螺旋形案内路に沿って停止部材が開放又は閉鎖方向に多数回回転しながら案内される簡単な構造により、バルブを開閉するための回転体の回転数を増大させるので、回転体の回転による流量変化率を小さくしてバルブの微細制御を可能にすることはもちろん、これによりハンチング現象を防止して装置の耐久性を向上させる効果を有するものである。
【出願人】 【識別番号】599159990
【氏名又は名称】ジア ホワ エレクトロニクス カンパニー リミテツド
【出願日】 平成11年11月12日(1999.11.12)
【代理人】 【識別番号】100065824
【弁理士】
【氏名又は名称】篠原 泰司 (外1名)
【公開番号】 特開2000−170942(P2000−170942A)
【公開日】 平成12年6月23日(2000.6.23)
【出願番号】 特願平11−323025