| 【発明の名称】 |
弁軸の回転・ロック装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】五味 知佳士
【氏名】田草川 勝
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| 【要約】 |
【課題】軽量で低コストの実現を図り、結露のおそれがなく、誤操作の防止を確実に達成した弁軸の回転・ロック装置を提供することにある。
【解決手段】スリーブ8をステム上端に上下動自在で回動不能に嵌合し、スリーブ8の中間外周に少なくとも2本の垂直溝9a,9b,9e及び上方で垂直溝9a,9b,9eをつなぐ水平溝9cを設けて、ボデー側に設けた内向き突起5を溝9cに嵌め、スリーブ8をバネ10で上昇付勢してなり、スリーブ8をバネ力に抗して押し下げることにより突起を水平溝9cに位置させてステムの回転を可能にし、突起を垂直溝9a,9b,9eに位置させてスリーブ8を開放することによりバネ力でスリーブ8が上昇してステムの回転を阻止するようにした弁軸の回転・ロック装置である。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 スリーブをステム上端に上下動自在で回動不能に嵌合し、スリーブの中間外周に少なくとも2本の垂直溝及び上方で垂直溝をつなぐ水平溝を設けて、ボデー側に設けた内向き突起を前記溝に嵌め、前記スリーブをバネで上昇付勢してなり、スリーブをバネ力に抗して押し下げることにより突起を水平溝に位置させてステムの回転を可能にし、突起を垂直溝に位置させてスリーブを開放することによりバネ力にスリーブが上昇してステムの回転を阻止するようにしたことを特徴とする弁軸の回転・ロック装置。 【請求項2】 天板で抜け止めした板状のスリーブをステム上端に上下動自在で回動不能に嵌合し、スリーブの外周位置には、ボデー側に固定した規制板を設けて、スリーブと規制板との対向位置の一方に突起を、他方に周方向の複数の溝を設けて突起と溝の嵌合によりステムの回転を阻止し、バネで上昇付勢させたスリーブをバネ力に抗して押し下げることによりステムの回転を可能としたことを特徴とする弁軸の回転・ロック装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、空調設備、プラント設備、工場設備等の冷温水その他の流体の配管に装着されるバタフライ弁、ボール弁その他の弁類における弁軸の回転・ロック装置に関する。 【0002】 【従来の技術】この種の装置に用いる一例にバタフライ弁があるが、これは図16に示すように、バルブ21を装着した配管と共に断熱被覆することを容易にするために、ヨーク部21aを長く伸ばしてあり、その上に、レバーハンドル22aとロックレバー22bとを有するレバー操作装置22を装着している。このレバー操作装置22以外に、スコッチヨーク式、ウォーム歯車式、傘歯車式などの減速操作装置を用いる場合もある。 【0003】このように、同図に示す従来のバタフライ弁は、レバー操作装置や減速操作装置などを装着するため、大きく重いものになり、また、価格が高くなるばかりでなく、省資源化にも反することになる。 【0004】また、このレバー操作装置は、通常、断熱被覆材より突出されており、そのため、誤操作や不注意或はいたずら操作等が起きることもある。更には、これらの弁を断熱被覆する場合、断熱被覆の外に操作装置が露出するため、断熱被覆の作業が厄介であったり、露出している操作装置が結露する等の問題点があった。 【0005】そこで、本出願人は、これらの問題を解決するため、先に、特開平8−312795号を提案しているが、この出願に基づいて更に、経済性を重視し、軽量で安価であり、誤操作防止も図った弁軸の回転・ロック装置の開発が要望されていた。 【0006】本発明は、上記の実情に鑑みて開発したものであり、その目的とするところは、軽量で低コストの実現を図り、結露のおそれがなく、誤操作の防止を確実に達成した弁軸の回転・ロック装置を提供することにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するため、請求項1における発明は、スリーブをステム上端に上下動自在で回動不能に嵌合し、スリーブの中間外周に少なくとも2本の垂直溝及び上方で垂直溝をつなぐ水平溝を設けて、ボデー側に設けた内向き突起を前記溝に嵌め、前記スリーブをバネで上昇付勢してなり、スリーブをバネ力に抗して押し下げることにより突起を水平溝に位置させてステムの回転を可能にし、突起を垂直溝に位置させてスリーブを開放することによりバネ力でスリーブが上昇してステムの回転を阻止するようにした弁軸の回転・ロック装置である。 【0008】また、請求項2における発明は、天板で抜け止めした板状のスリーブをステム上端に上下動自在で回動不能に嵌合し、スリーブの外周位置には、ボデー側に固定した規制板を設けて、スリーブと規制板との対向位置の一方に突起を、他方に周方向の複数の溝を設けて突起と溝の嵌合によりステムの回転を阻止し、バネで上昇付勢させたスリーブをバネ力に抗して押し下げることによりステムの回転を可能とした弁軸の回転・ロック装置である。 【0009】 【発明の実施の形態】本発明における弁軸の回転・ロック装置は、バタフライ弁、ボール弁その他の弁類に適用できるが、本例は、バタフライ弁に応用した各例を図面に従って詳述する。請求項1における発明の実施形態を図1〜図9に基づいて説明すると、バタフライ弁の円筒形のボデー1の上部に挿通穴2を有するキャップ3をボルト4で固着し、この挿通穴2の内周に内向き突起5を設けている。この場合、内向き突起5は、ボデー1の挿通穴の内周に一体に形成しても良い。 【0010】また、ボデー1内に設けたジスク6に弁軸7を固着し、この弁軸7の上端に非円形部7aを設け、この非円形部7aに対応した非円形面8aを有するスリーブ8を弁軸7の非円形部7aに上下動自在で回動不能に嵌合している。このスリーブ8の中間外周には、図2に示すように、全開用又は全閉用の垂直溝9aと全閉用又は全開用の垂直溝9bを形成し、上方で、この垂直溝9a,9bをつなぐ水平溝9cを設け、更に、組立時のための嵌合用開口溝9dを設けている。 【0011】更に、図3に示すように、水平溝9cの途中に垂直溝9eを設けることによって中間開度用のロック溝を形成することもできる。なお、図8及び図9に示すように、スリーブ8を抜け止めするには、組立時の嵌合用の開口溝9dを垂直溝9bからずらせて係止部9fを設けておくと、バネ10でスリーブが上昇しても抜けることがないので好ましい。上記したキャップ3の挿通穴2にスリーブ8を挿入して内向き突起5を垂直溝9a,9b,9eに嵌めるように構成している。 【0012】また、スリーブ8の下面とボデー1の係止部1aにバネ10を装着してスリーブ8を上昇付勢させており、スリーブ8の上端の非円形面8aに、下端に非円形部11aを有しているインジケータ11を着脱自在に設けて、断熱被覆の保温材12を被覆しても開閉方向を示すようにしており、このインジケータ11は、蛍光樹脂製にすると、屋根裏でも良く見えるようにすることができる。 【0013】次に、上記の実施形態の作用を説明する。図1に示すように、ジスク6が全閉状態のとき、突起5が垂直溝9aに係止されており、この状態で図示しないハンドルの非円形部をスリーブ8の非円形面8aに挿入してスリーブ8をバネ力に抗して押し下げると、内向き突起5が水平溝9cに位置し、このとき、続けてハンドルを回転操作すると、突起5が水平溝9cを移動して垂直溝9bの位置に突起5が移動するのに伴って、弁軸7が回転してジスク6が全開し、この状態でスリーブ8の押し下げを開放すると、バネ10の弾発力でスリーブ8が上昇して弁軸7の回転がロックされる。このとき、図3に示すように、水平溝9cの中間に垂直溝9eを設けておくと、上記の作動と同様に突起5が垂直溝9eに係止され、ジスク6は中間開度の状態でロックされる。なお、インジケータ11に強度があれば、ハンドルを用いずそのままインジケータで操作できる。 【0014】図10〜図14に示す例は、請求項2における発明の弁軸の回転・ロック装置の実施形態を示したものであり、図15は、この他の実施形態の変形例であり、図10〜図14のボデー部分とボンネット部分は、図15と同様である。ボデー13の上部にボンネット14をボルト15で固定し、ボンネット14の上部に規制板16と天板17を挿入孔19に挿入したボルト・ナット18で固定する。なお、ボンネット14の上端フランジ部の下側には、ナットの取付けができるように肉ぬすみが設けられている。 【0015】弁軸20の上部に非円形部20aを設け、この非円形部20aに非円形穴21aを有するロック板21が上下動自在で回転不能に嵌っており、ロック板21が規制板16の嵌合穴16aに嵌合し、バネ23により上昇付勢されている。従って、この状態でロック板21は、凸部22が溝16b又は16cに嵌合して、開又は閉の状態で回転不能に停止し、ロック板21を押し下げることにより、弁軸20が回せる。なお、この場合も、中間開度用の溝(16bと16cの中間)を設けるようにして中間開度時もロックできるようにしても良い。 【0016】また、規制板16の下部に位置しているボンネット14の内周には、凸部22の下降とロック板21の開閉範囲での回転を許容する円弧状の切欠部24が設けられている。なお、バネ23とボンネットに設けたベアリング25の間には、ワッシャを適宜装着しても良い。 【0017】また、天板17の穴17aは、ロック板21の外径よりも小さくし、ロック板21の抜け止めをしている。図示しないが、保温材を被覆する場合は、ステム20の上端にインジケータを装着しておくようにする。本例における凸部22と溝16b,16cは、上記した例とは異なり、凸部と溝の設置を逆に設けるようにしても良く、この場合も同様の作用効果がある。 【0018】更に、本例における非円形部20aと嵌まる角筒をロック板21に溶接等で固定することもでき、こうすると、ロック板21の上下動がより安定する。 【0019】次に、本例における作用を説明すると、ステム20を回転させるとき、専用ハンドル2又はインジケータがハンドル機能を持つ場合は、インジケータを押し下げて、ロック板21を規制板16より下降させ、続けてハンドルを回動させ、回動端でハンドルを離せばバネ力でロック板21が上昇して、凸部22が溝16b又は溝16cに嵌合して弁軸20は回転不能にロックされる。 【0020】図15は、上記の例の変形例であり、同一部分は同一符号で示して説明を省略する。本例によると、天板と規制板を兼用したプレスの1枚板で成形して規制保持板26を成形し、この規制保持板26をボンネット14上端に固定して設けた例であり、上述の例よりも更にコストダウンを図った例を示している。 【0021】ステム20の非円形部20aに外形が六角形のスリーブ27を座板28を介してネジ29で固定し、ここに汎用のソケットレンチを嵌めて押し下げ回すことができるようにしており、スリーブ27の下端に規制鍔27aを設け、レンチがこれ以上入り込まないようにしている。詳細に図示していないが、規制保持板には溝16bと16cに対応する凹部が設けてある。勿論、ロック板に複数の凹溝、規制保持板に凸部を設けてもよい。なお、上記の例は、何れもバタフライ弁について説明したが,これに限ることなく、ボール弁等の回転弁やその他の弁類にも広く用いることができる。 【0022】 【発明の効果】従って、本発明によると、軽量で安価であるなど従来品に比較して著しく経済性に優れていると共に、ハンドルをなくして弁軸の誤操作を防止して不要な回転を阻止し、一方、必要時には、ハンドル等を嵌めて容易に弁軸を回転させることが可能となり、また、保温材の断熱被覆が必要な場合には、従来に比して、その作業性が容易である等の効果を有する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】390002381 【氏名又は名称】株式会社キッツ
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| 【出願日】 |
平成10年10月9日(1998.10.9) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100081293 【弁理士】 【氏名又は名称】小林 哲男
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| 【公開番号】 |
特開2000−120916(P2000−120916A) |
| 【公開日】 |
平成12年4月28日(2000.4.28) |
| 【出願番号】 |
特願平10−288089 |
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