| 【発明の名称】 |
弁軸の回転・ロック装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】五味 知佳士
【氏名】田草川 勝
|
| 【要約】 |
【課題】軽量に製作でき、コストの低減化を図ることができると共に、結露の発生要因をなくし、しかも、誤操作の防止を図ることができる弁軸の回転・ロック装置を提供することができる。
【解決手段】ステム4が貫通するスリーブ5をボデー1側に上下動自在で回転不能に嵌合すると共に上方で抜け止めし、スリーブ5のステム貫通孔5aを非円形として、スリーブ5をバネで上昇付勢し、ステム4は上記ステム貫通孔5aと略同形の非円形部4cと、その下側の円形部とを有し、スリーブ5をバネ力に抗して押し下げることによりステム4の円形部に位置させてステム4の回転を可能にし、スリーブ5の押し下げを開放することによりバネ力でスリーブ5が上昇してステム4の非円形部に嵌ってステム4の回転を阻止するようにした弁軸の回転・ロック装置である。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ステムが貫通するスリーブをボデー側に上下動自在で回転不能に嵌合すると共に上方で抜け止めし、スリーブのステム貫通孔を非円形として、スリーブをバネで上昇付勢し、ステムは上記ステム貫通孔と略同形の非円形部と、その下側の円形部とを有し、スリーブをバネ力に抗して押し下げることによりステムの円形部に位置させてステムの回転を可能にし、スリーブの押し下げを開放することによりバネ力でスリーブが上昇してステムの非円形部に嵌ってステムの回転を阻止するようにしたことを特徴とする弁軸の回転・ロック装置。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、空調設備、プラント設備、工場設備等の配管に装着されるバタフライ弁、ボール弁或はその他の弁類に用いられる弁軸の回転・ロック装置に関する。 【0002】 【従来の技術】この種の装置に用いる一例にバタフライ弁がある。このバルブは、弁軸筒を長く延ばして配管と共にバルブ本体を断熱用保温材で被覆し、弁軸筒の外端部に、レバーハンドルとロックレバーとを有するレバー操作装置、または、スコッチヨーク式、ウォーム歯車式、傘歯車式などの減速操作装置を装着しており、このレバー操作装置等は、保温材の外部に露出した状態で装着している。このように、弁軸筒の外端部にレバー操作装置や減速操作装置などを装着したものであるため、全体が大型化し、重量が嵩むばかりでなく、コストアップの要因にもなっていた。 【0003】また、このレバー操作装置等は、突出した状態で保温材が被覆されているので、外部に露出しているレバー操作装置等を誤操作したり、不注意やいたずら等によって不用意に操作されることがある。 【0004】更には、バタフライ弁等の外周囲に保温材を被覆する場合、保温材の外方にレバー操作装置等が露出する状態で被覆するため、その作業が厄介であったり、露出している操作装置自体が結露する等の問題点を有していた。 【0005】本発明は、従来の問題点を解決するために開発したものであり、その目的とするところは、軽量に製作でき、コストの低減化を図ることができると共に、結露の発生要因をなくし、しかも、誤操作の防止を図ることができる弁軸の回転・ロック装置を提供することができる。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するため、本発明は、ステムが貫通するスリーブをボデー側に上下動自在で回転不能に嵌合すると共に上方で抜け止めし、スリーブのステム貫通孔を非円形として、スリーブをバネで上昇付勢し、ステムは上記ステム貫通孔と略同形の非円形部と、その下側の円形部とを有し、スリーブをバネ力に抗して押し下げることによりステムの円形部に位置させてステムの回転を可能にし、スリーブの押し下げを開放することによりバネ力でスリーブが上昇してステムの非円形部に嵌ってステムの回転を阻止するようにした弁軸の回転・ロック装置である。 【0007】 【発明の実施の形態】本発明におけるバタフライ弁、ボール弁その他の弁類の弁軸の回転・ロック装置をバタフライ弁に適用した実施形態を図面に従って説明する。図1〜図7は、弁軸の回転・ロック装置の一例を示したもので、バタフライ弁を構成する円筒形のボデー1の上部に、ボンネット2をボルト3で固定し、ボデー1内で回転するジスク(図示しない)に固定したステム4を回転自在に設ける。 【0008】このステム4は、太軸部4aとその上に細軸部である円形部4bを設け、更に、その上端に角部を面取りした角軸部である非円形部4cを形成しており、細軸部4bは、角軸部4cの面取り部4dの小径部分と略同径である。ステム4の太軸部4aは、図4に示すように、スリーブ5の下降位置を規制して、これ以上下がらないようにしている。 【0009】また、ステム4の中間にEリング等の止めリング6を嵌め、ボデー1側のブッシュ7とボデー1とボンネット2の間に固定した飛び出し防止板8によりステム4が抜け止めされている。上述したスリーブ5は、ボンネット2の内側でステム4に嵌まり、コイルバネ9により上昇不勢されていて、ボンネット2の上端に一体に形成した抜け止め部3aにより抜け止めされている。 【0010】また、スリーブ5のステム貫通孔5aは、ステム4の角軸部である非円形部4cが嵌まり合う略同形の非円形部5aであり、この非円形部4cと非円形部5aとは、嵌合状態で一体回転するように設けられていれば、両者の非円形形状は、いかなる形状であっても良い。このように、スリーブ5の非円形部5aは、上昇端でステム4の非円形部4cに嵌まってステム4の回転を阻止し、押し下げると、ステム4の細軸部4bの径とスリーブ5の非円形部5aの面取り部5bの小径部分とが略同径であるから、細径部4bが非円形部5aに略接してステム4が回転を許容するように設けられている。 【0011】更に、スリーブ5の中心孔の下側は太孔5cに形成されていて、太軸部4aが嵌入できるように設けられている。また、スリーブ5の両端に設けたガイド突起5dは、ボンネット2の係合部2aに係合されて回転不能で上下動自在に嵌合している。 【0012】なお、図中10は手動操作用のギャーユニットを固定する場合の孔であり、10aはナット用の逃げ部であり、11は開閉状態を確認するインジケータ、12は保温材である。 【0013】本例は、上述のように構成したから、ステム4を回転するとき、ハンドル(図示しない)をステム4に嵌めると共に押し下げてスリーブ5の非円形部5aの位置をステム4の細径部4bに位置させ、この状態でハンドルを回すと、ステム4を回転することができる。 【0014】一方、ハンドルの押し下げ状態を離すと、コイルバネ9のバネ力でスリーブ5が上昇して非円形部5aにステム4の非円形部4cが嵌まってステム4は回転不能となって確実にロックされる。この場合、インジケータ11自体が強度があり、ハンドル機能も有するようにしておけば、インジケータ11をステム4に嵌めて回転操作することも可能である。 【0015】図8及び図9は、弁軸の回転・ロック装置の他の例を示したもので、上記の例と同一部分は同一符号を用いてその説明を省略する。本例によると、ボンネット14に突部14aを設け、一方、スリーブ13に案内溝13bを設け、ボンネット14に対してスリーブ13を上下動自在で回転不能に設けるようにしている。 【0016】また、上記した各例とも、ステム4の細軸部4bの径を非円形部4cの最小径と一致させておくと、スリーブ5,13の姿勢が安定する。 【0017】更に、スリーブの外周形状を四角、六角等の非円形状の筒体としても回り止め機能を発揮させることができる。 【0018】 【発明の効果】従って、本発明によると、軽量で安価に製作することができるため、従来品に比較して著しく経済性に優れており、ハンドル等の操作部分が外部にないので、弁軸の誤操作を防止でき、不要な弁軸の回転を阻止することができ、必要時には、ハンドル等の操作部を取付けることによって容易に弁軸を回転し、また、ロックさせることができると共に、保温材を被覆する場合、操作部分が露出していないので、被覆作業を容易に行なうことができ、しかも、結露の心配がない等の効果がある。また、簡易ハンドルの着脱によって、誤操作やいたずら防止に役立つことができ、この装置は、バルブ開閉の少ない頻度のラインに好適である。 【0019】更には、スリーブは上下動のみであるから、バネは圧縮されるだけで捩り力が働かないため、確実に弾発作動することができ、回転とロック機構が簡単でコンパクトであり、また、ステムの非円形部と円形部をロック機構に用いているので、軸芯のズレ等が発生しない。また、ステムは1本で通して装着しているから、結合によるガタが少なく、開閉の位置決め精度が高くなる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】390002381 【氏名又は名称】株式会社キッツ
|
| 【出願日】 |
平成10年10月16日(1998.10.16) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100081293 【弁理士】 【氏名又は名称】小林 哲男
|
| 【公開番号】 |
特開2000−120915(P2000−120915A) |
| 【公開日】 |
平成12年4月28日(2000.4.28) |
| 【出願番号】 |
特願平10−295428 |
|