| 【発明の名称】 |
リリーフバルブ及びリリーフバルブの弁箱製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】鈴木 善樹
【氏名】小林 忠太郎
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| 【要約】 |
【課題】
【解決手段】弁箱52は、パイプ素材12の側面外方に駆動する押圧ディスクロール44を配置し、パイプ素材12の側面に押圧ディスクロール44を押し付けて、弁体の前進側ストッパとしてのくびれ部51を形成することで、製造する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 円筒の一端の開口を流体の流入口とし、円筒の側面に流体の流出口を開け、前記流入口と流出口との間において絞り加工で縮径することでくびれ部を形成してなる弁箱と、この弁箱にスライド可能に収納した有底円筒状の弁体と、この弁体を、その底が前記くびれ部に当って止まるまで押し、且つ流体圧で底が前記流出口を過ぎるまで後退することを許容するスプリングと、このスプリングの一端を弁箱に止める止め輪及びリングとからなるリリーフバルブ。 【請求項2】 シリンダ状弁箱の一端を流入口、前記弁箱の側面に開けた弁孔を流出口とし、弁箱にピストン状の弁体をスライド自在に収納し、この弁体をスプリングで流入口に向って押すことで、弁孔を塞いでいた弁体が流入口側の流体の圧力で後退することで、流入口から流出口に連通する形式のリリーフバルブにおいて、前記弁箱は、パイプ素材の側面外方に駆動する押圧ディスクロールを配置し、パイプ素材の側面に前記押圧ディスクロールを押し付けて、弁体の前進側ストッパとしてのくびれ部を形成することで、製造することを特徴としたリリーフバルブの弁箱製造方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明はリリーフバルブ及びリリーフバルブの弁箱製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術】図5は油圧回路の一例を示す図であり、内燃機関内に潤滑油を循環させる回路図であり、例えば油圧装置100は、オイルパン101と、このオイルパン101内の潤滑油102と、この潤滑油102に浸かるストレーナ103と、このストレーナ103に繋がる油圧ポンプ104と、この油圧ポンプ104に接続したフイルタ105と、このフイルタ105に繋げたオイルクーラー106と、油圧ポンプ104の吐出口の近傍に取付けたリリーフバルブ120とからなる。 【0003】油圧ポンプ104で吸上げた潤滑油102をフイルタ105に送り、このフイルタ105で濾過し、オイルクーラー106に送り、このオイルクーラー106で冷却し、その後に受給部107(変速機108、クランクシャフト部109、カムシャフト部111)へ送って、それらの潤滑を実施し、その油をオイルパン101へ戻すというものである。このとき、仮に、フイルタ105が規定以上に汚れて流路抵抗が増加すると、油圧ポンプ104や、流路がダメージを受ける可能性がある為、リリーフバルブ120で圧を逃して、ダメージを未然に防止するというものである。その為にリリーフバルブ120は通常の圧力では閉じ、異常圧としての高圧が作用したときに開く構造の安全弁である。 【0004】図6(a),(b)は従来のリリーフバルブの断面図である。(a)は、リリーフバルブ120が閉じている状態を示す。リリーフバルブ120は、弁箱121と、この弁箱121の一端に取付けたピン122と、このピン122に当る弁体123と、この弁体123を押出すスプリング124と、このスプリング124を押さえるリング125及び止め輪126とからなる。127はOリングである。 【0005】弁箱121は、一端に形成した流入口131と、この流入口131側に開けたピン孔132と、外周面に形成したOリング取付溝133と、側面に開けた流出口134…(…は複数を示す。以下同様。)と、他端に形成した止め輪用穴135とからなる。 【0006】(b)は、リリーフバルブ120が開いたときの状態を示す。回路内の圧力が設定値以上になると、潤滑油がスプリング124に抗して弁体123を矢印の方向に後退させるので、流入口131は流出口134に連通する。潤滑油は流出口134からオイルパンに戻る。 【0007】図7(a)〜(d)は、従来のリリーフバルブの製造工程の一例を説明する説明図である。 (a):パイプ141を所定の長さに切断し、パイプ素材142とする。 (b):パイプ素材142の外面にOリング取付溝133をNC旋盤で形成し、内周に止め輪用穴135を中ぐり加工する。 (c):パイプ素材142の側面にピン孔132及び流出口134…をNC加工機で加工する。パイプ素材142から弁箱121が完成する。 【0008】(d):弁箱121の切削部位に生じたかえりを除去し、手入れを行う。特に、Oリング取付溝133はOリングを取付ける際に傷をつけないようにするため念入りに行う。そして、弁箱121に各部品を次の通り組付ける。まず、ピン孔132にピン122を固定し、弁箱121内に弁体123、スプリング124、リング125を順に収納し、止め輪用穴に止め輪126を嵌める。最後に、Oリング取付溝133にOリング127を取付ける。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】上記のリリーフバルブ120は、弁箱121にピン122を打ち込む構造であるため、組付け部品の数が多くなり、組立てに手間がかり、組立てコストが嵩む。また、弁箱製造方法では、パイプ素材142を弁箱121に仕上げる過程において、全てを切削加工で行うため、時間がかかり、弁箱の加工コストが嵩む。 【0010】そこで、本発明の目的は、生産効率のよいリリーフバルブ及びリリーフバルブの弁箱製造方法を提供することにある。 【0011】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために請求項1は、円筒の一端の開口を流体の流入口とし、円筒の側面に流体の流出口を開け、流入口と流出口との間において絞り加工で縮径することでくびれ部を形成してなる弁箱と、この弁箱にスライド可能に収納した有底円筒状の弁体と、この弁体を、その底がくびれ部に当って止まるまで押し、且つ流体圧で底が流出口を過ぎるまで後退することを許容するスプリングと、このスプリングの一端を弁箱に止める止め輪及びリングとからなるリリーフバルブを構成する。 【0012】弁箱の流入口と流出口との間にくびれ部を形成し、このくびれ部に弁体の底を当てるので、ストッパとしての部品を取付ける必要がない。 【0013】請求項2は、シリンダ状弁箱の一端を流入口、弁箱の側面に開けた弁孔を流出口とし、弁箱にピストン状の弁体をスライド自在に収納し、この弁体をスプリングで流入口に向って押すことで、弁孔を塞いでいた弁体が流入口側の流体の圧力で後退することで、流入口から流出口に連通する形式のリリーフバルブにおいて、弁箱は、パイプ素材の側面外方に駆動する押圧ディスクロールを配置し、パイプ素材の側面に押圧ディスクロールを押し付けて、弁体の前進側ストッパとしてのくびれ部を形成することで、製造することを特徴とする。 【0014】パイプ素材の側面に外方から駆動する押圧ディスクロールを押し付けて、くびれ部を形成し、このくびれ部を弁体の前進側ストッパとする。ストッパとしてのくびれ部を弁箱に一体に絞り加工で成形するから、生産性がよい。 【0015】 【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。図1(a)〜(c)は本発明に係るリリーフバルブの弁箱製造方法を説明する第1説明図である。 (a):パイプ11を所定の長さL1に切断してパイプ素材12とする。L2は長さであり、長さL2はくびれ部を展開した長さに相当する。 【0016】(b):パイプ素材12を成形機15に取付ける。成形機15は、主軸20と、この主軸20に対向する従動軸30と、中央に配置したロール部40,40とからなる。主軸20は、先端部に形成した主軸回転型21と、この回転型21の中心部に所定の深さで形成した位置決め穴22と、支持側に形成した角穴23と、この角穴23に矢印の如く移動自在に通した回し治具24と、この回し治具24に形成した基準面25と、この基準面25の端部に取付けたワーク押えボルト26,26とからなる。 【0017】従動軸30は先端部に所定の長さで形成した位置決めピン31と、この位置決めピン31に連なる回転型32と、この回転型32に掛けたスプリング33とからなる。ロール部40は成形機15に固定した油圧シリンダ41と、この油圧シリンダ41のロッド42に取付けた軸受部43と、この軸受部43に固定した駆動モータ44と、この駆動モータ44に接続し、軸受部43に取付けた押圧ディスクロール45とからなる。成形機15の押圧ディスクロール45を所定の待機位置に後退させ、パイプ素材12を取付ける。詳細には、パイプ素材12の一端に主軸20を矢印■の如く嵌め込み、他端に従動軸30を矢印■の如く嵌め込む。 【0018】(c):パイプ素材12内では、主軸20の位置決め穴22に従動軸30の位置決めピン31が嵌合し、主軸20と従動軸30とで溝型47を形成する。同時に、スプリング33はパイプ素材12を矢印■の如く回し治具24の基準面25へ押し付ける。回し治具24の基準面25にパイプ素材12の端面を当て、パイプ素材12を位置決めする。位置決めしたパイプ素材12を回し治具24のワーク押えボルト26,26で固定する。次に、押圧ディスクロール45,45を所定の回転数で矢印■,■の如く回転させ、両側の油圧シリンダ41,41のロッド42,42を所定の速度及び押し付け力で矢印■,■の如く前進させる。 【0019】なお、ロッド42に取付けた押圧ディスクロール45の幅寸法W1は、Oリングの取付溝寸法を基準に決定するものである。一方、溝型47の溝幅寸法W2は、押圧ディスクロール45の幅寸法W1に所定の隙間寸法を加算したものであり、位置決め穴22の底に位置決めピン31の先端が当ることで、自動的に決まる。 【0020】図2(a)〜(c)は本発明に係るリリーフバルブの弁箱製造方法を説明する第2説明図である。 (a):押圧ディスクロール45,45でパイプ素材12を回転させつつ、パイプ素材12の側面に押圧ディスクロール45,45を矢印■,■の如く押し付け、くびれ部51を形成する。その際、くびれ部51に相当する長さだけパイプ素材12は主軸回転型21,回転型32の表面を長手方向に滑る。この滑りに対し、回し治具24は角穴23内を矢印■の如く移動しつつ、主軸20及び従動軸30は矢印■,■の如くつれ回る。 【0021】(b):くびれ部51が完成したら、成形機15に取付けた手順と逆の手順でパイプ素材12(以下、弁箱52と呼称する。)を取り外す。 (c):くびれ部51を基準に弁箱52の両端にできたしわ53,54を除去する。なお、しわ54を除去せずに回路に取付けることも可能である。 【0022】図3(a),(b)は本発明に係るリリーフバルブの弁箱製造方法を説明する第3説明図である。 (a):弁箱52の内周に止め輪用穴55を中ぐり加工する。 (b):側面に流出口56…を4個開けて、弁箱52は完成する。 【0023】図4は本発明に係るリリーフバルブの断面図であり、リリーフバルブ50は、弁箱52と、この弁箱52にスライド可能に収納した弁体58と、この弁体58を押すスプリング59と、このスプリング59を止めるリング61及び止め輪62とかなる。 【0024】弁箱52は、端に形成した流入口57と、円筒の側面に開けた流出口56…と、流入口57と流出口56との間に形成したくびれ部51と、内周に形成した止め輪用穴55とからなる。くびれ部51はストッパ及びOリング取付溝を兼ねるものである。弁体58は、円筒の一端に底58aを形成したものである。 【0025】次に、リリーフバルブ50の組立て工程の一例を説明する。まず、弁箱52内に弁体58、スプリング59、リング61を順に収納し、止め輪用穴55に止め輪62を嵌める。弁体58の底58aはくびれ部51の凸部に当り、止まる。最後に、くびれ部51の凹部にOリング63を取付ける。 【0026】以上に述べたリリーフバルブの弁箱製造方法によれば、パイプ素材を弁箱52へ仕上げる過程において、押圧ディスクロールで弁箱52にくびれ部51を形成したので、くびれ部51の凸部に弁体58の底58aを当てて、弁体58を止めることができる。回転型のスプリングによって回し治具の基準面にパイプ素材の端面を当て、パイプ素材を位置決めするので、段取りが容易である。続けて押圧ディスクロールによってくびれ部51を成形するから、手間がかからず、生産性がよい。 【0027】このように、リリーフバルブ50は、くびれ部51の凸部に弁体58の底58aを当てて、弁体58を止め、一方、くびれ部51の凹部を利用して弁箱52にOリング63を取付ける構造である。くびれ部51が、ストッパとOリング取付溝とを兼ねるので、構造がシンプルで、ストッパ部品の購入及び部品の組付け時間やOリング取付溝の切削時間など、無駄なコストが発生しない。このため、リリーフバルブを低コスト化できる。 【0028】尚、本発明の実施の形態に示した図2(a)の押圧ディスクロール45に駆動モータ44を設けずに、主軸20を駆動させ、回転中のパイプ素材12に押圧ディスクロール45を押し付け、この押圧ディスクロール45をつれ回して成形することも可能である。また、図2(a)のロール部40側を回転させてもよい。例えば、パイプ素材より大径のリングに油圧シリンダ41,41を固定し、リングを回転しつつロッド42,42を前進させる。 【0029】 【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮する。請求項1では、弁箱の流入口と流出口との間にくびれ部を形成し、このくびれ部に弁体の底を当てるので、ストッパとしての、従来のピンを取付ける必要がなく、部品数が減る。また、くびれ部をOリング取付溝として利用することが可能であり、Oリング取付溝を切削する必要がなく、かえり取りなどの手入れ作業が発生しない。その結果、組立て時間が減少し、組立てコストの低減を図ることができる。 【0030】請求項2では、パイプ素材の側面に外方から駆動する押圧ディスクロールを押し付けて、弁体の前進側ストッパとしてのくびれ部を形成するので、従来、ストッパとしていたピンを取付けるためのピン孔加工が必要なく、また、くびれ部の凹部をOリング取付溝として利用するので、Oリング取付溝の切削加工が必要ない。押圧ディスクロールによってくびれ部を成形するから、製造が容易で、手間がかからず、生産性がよい。その結果、切削加工の時間が減少し、機械加工コストの低減を図ることができる。従って、本発明によれば、リリーフバルブを効率的に製造することができ、低コスト化を図ることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005326 【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年10月21日(1998.10.21) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100067356 【弁理士】 【氏名又は名称】下田 容一郎
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| 【公開番号】 |
特開2000−120897(P2000−120897A) |
| 【公開日】 |
平成12年4月28日(2000.4.28) |
| 【出願番号】 |
特願平10−300199 |
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