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【発明の名称】 ダイヤフラム型減圧弁
【発明者】 【氏名】高橋 哲也

【要約】 【課題】全体構成が簡単かつ小形で、耐久性に優れたダイヤフラム型減圧弁を得る。

【解決手段】カツプ状のケース15の中心に入口室33を、入口室33の周囲に出口室32をそれぞれ区画し、ケース15の上端部とカツプ状のカバー42との間にダイヤフラムAの周縁部を挟んで結合する。ダイヤフラムAの中心部に入口室33の上端に当接する当て板16を結合する。入口室33に設けた弁孔20aを開閉するポペツト弁22を弁孔20aに挿通支持し、かつばね18の力により当て板16に付勢係合する。カバー42の端壁に螺合した調整ボルト41の内端に磁石43を固定し、ダイヤフラムAの中心部に磁石43に対向する磁石44を結合する。当て板16を入口室33の上端へ付勢する2次圧設定荷重を、調整ボルト41により磁石43,44の反発力を加減して行う。
【特許請求の範囲】
【請求項1】カツプ状のケースの中心に入口室を、入口室の周囲に出口室をそれぞれ区画し、前記ケースの上端部とカバーとの間にダイヤフラムの周縁部を挟んで結合し、前記ダイヤフラムの中心部に前記入口室の上端に当接する当て板を結合した減圧弁において、前記入口室に設けた弁孔の下端を開閉するポペツト弁を前記弁孔に挿通支持し、かつばねの力により前記当て板に付勢係合し、前記当て板を前記入口室の上端に当接する方向へ付勢する出口圧設定荷重を、永久磁石の反発力を加減して行うことを特徴とするダイヤフラム型減圧弁。
【請求項2】前記カバーの端壁に螺合した調整ボルトの内端に第1の永久磁石を結合し、前記ダイヤフラムの中心部に第1の永久磁石に対向する第2の永久磁石を結合し、第1,第2の永久磁石の相対向する端面を同極性にした、請求項1に記載のダイヤフラム型減圧弁。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は例えば血液浄化装置などに使用されるダイヤフラム型減圧弁、特に小形で耐久性と安全性に優れるダイヤフラム型減圧弁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のダイヤフラム型減圧弁は2次圧ないし出口圧を設定するばねが長いことから、ケースが大きくなり、ダイヤフラム型減圧弁の全体的な構造が大きくなつている。また、2次圧を設定するばねが弱くなつたり折れたりすると、2次圧に狂いが生じたり、2次圧を設定できなくなり、安全上の問題が生じる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は上述の問題に鑑み、全体構成が簡単かつ小形であり、耐久性に優れたダイヤフラム型減圧弁を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、本発明の構成はカツプ状のケースの中心に入口室を、入口室の周囲に出口室をそれぞれ区画し、前記ケースの上端部とカバーとの間にダイヤフラムの周縁部を挟んで結合し、前記ダイヤフラムの中心部に前記入口室の上端に当接する当て板を結合した減圧弁において、前記入口室に設けた弁孔の下端を開閉するポペツト弁を前記弁孔に挿通支持し、かつばねの力により前記当て板に付勢係合し、前記当て板を前記入口室の上端に当接する方向へ付勢する出口圧設定荷重を、永久磁石の反発力を加減して行うことを特徴とする。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明ではばねの代りに1対の永久磁石(以下これを単に磁石という)の反発力を利用することによりダイヤフラム型減圧弁の全体的形状を小さくし、1対の磁石の相互間隔を加減して磁石の反発力を調整し、ダイヤフラム型減圧弁の出口圧を設定する。
【0006】
【実施例】図1は本発明に係るダイヤフラム型減圧弁の正面断面図である。ダイヤフラム型減圧弁は全体としてカツプ状をなすケース15の上端面の環状溝15aに、ダイヤフラムAの周縁部14aを挟んで、大気孔7を有する逆カツプ形のカバー42の下端フランジを重ね合せ、複数のボルトにより締結され、ダイヤフラムAの上側に大気室31が、ダイヤフラムAの下側に環状の出口室32と円筒状の入口室33がそれぞれ形成される。カバー42の上端壁には大気室31へ突出する調整ボルト41が螺合支持される。調整ボルト41の内端ないし下端に、第1の磁石43が結合される。
【0007】ダイヤフラムAは基布の上下面に材質の異なるダイヤフラム13とダイヤフラム14を一体に結合してなり、ダイヤフラムAの上側に座板12を、下側に当て板16をそれぞれ重ね合せ、当て板16の中心から上方へ突出する軸部16aを、ダイヤフラムAと座板12を貫通させたうえ、軸部16aの上端をかしめて締結される。座板12の上面に第1の磁石44に対向して、第2の磁石44が接着剤などにより結合される。しかし、当て板16の軸部16aを磁石44の上面まで貫通させたうえ、軸部16aの上端をかしめるようにしてもよい。第1,第2の磁石43,44は相対向する端面が同極性をなすように配設される。
【0008】当て板16は磁石43に対する磁石44の反発力により、入口室33を区画する円筒部23の上端面へ当接される。円筒部23はケース15の中心に配され、円筒部23の上端縁には複数の径方向の溝23bが周方向等間隔に形成され、円筒部23の下端部は通孔23aを経て入口管28へ連通される。ケース15の底壁から円筒部23の内部へ、シール部材24を装着された弁座体25が嵌合され、ケース15の底壁面に座板26が当接されかつ複数のボルト27により固定される。弁座体25の周壁には入口管28に連通する通孔23aが形成され、弁座体25の上端部には、シール部材(Oリング)を装着された金属製のばね座19と合成樹脂製の弁座20とが嵌合される。ばね18と弁座20の弁孔20aにポペツト弁22が挿通支持される。ポペツト弁22は下端部に弁孔20aの下端に当接する弁部を形成され、ポペツト弁22のステムの上端はばね18の力により当て板16の中心のくぼみへ係合される。ばね18はばね座19と、ポペツト弁22のステムの上端部に係止したばね座との間に介装される。
【0009】図1に示す状態では、当て板16が磁石43と磁石44との反発力により円筒部23の上端面へ押し付けられ、また当て板16によりポペツト弁22が押し下げられ、弁孔20aが開かれている。圧液は入口管28から通孔23a、弁孔20aを経て入口室33へ入り、当て板16を押し上げながら溝23b、出口室32を経て出口管29へ流れ出る。この時、ポペツト弁22により弁孔20aが狭められ、入口管28から入口室33へ流れる圧液は減圧される。入口室33の液圧が低くなると、磁石43と磁石44との反発力により当て板16が再び円筒部23の上端面へ押し付けられるとともに、ポペツト弁22が押し下げられ、弁孔20aの開度が大きくなる。以上の動作の繰返しにより、入口管28からの圧液は減圧されて出口管29へ流れる。圧液の減圧度は調整ボルト41により磁石43に対する磁石44の反発力を加減して行う。
【0010】上述のように、本発明ではダイヤフラムAとともにポペツト弁22を開方向へ付勢するために、カバー42の上端壁に螺合した調整ボルト41の下端に円板状の磁石43を結合する一方、ダイヤフラムAの座板12に円板状の磁石44を結合したので、ばねを用いるよりもカバーの42の高さが低くなり、減圧弁全体が小形になる。
【0011】
【発明の効果】本発明は上述のように、カツプ状のケースの中心に入口室を、入口室の周囲に出口室をそれぞれ区画し、前記ケースの上端部とカバーとの間にダイヤフラムの周縁部を挟んで結合し、前記ダイヤフラムの中心部に前記入口室の上端に当接する当て板を結合した減圧弁において、前記入口室に設けた弁孔の下端を開閉するポペツト弁を前記弁孔に挿通支持し、かつばねの力により前記当て板に付勢係合し、前記当て板を前記入口室の上端に当接する方向へ付勢する出口圧設定荷重を、磁石の反発力を加減して行うものであり、従来のばねを用いたダイヤフラム型減圧弁に比べてケースが小形のものになり、全体構造を小形化できる。
【0012】ばねに代る磁石は取付けが簡単かつ安定であり、機械的な変形部分や摩擦部分がないので、機械的な振動や損傷がなく、耐久性と安全性に優れており、また、不使用時ばねの伸縮を抑えるロツク機構を必要としないので製品価格を低減できる。
【出願人】 【識別番号】390008877
【氏名又は名称】株式会社日本ウォルブロー
【出願日】 平成10年10月16日(1998.10.16)
【代理人】 【識別番号】100075889
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 俊夫
【公開番号】 特開2000−120894(P2000−120894A)
【公開日】 平成12年4月28日(2000.4.28)
【出願番号】 特願平10−295697