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【発明の名称】 埋設式ガス栓
【発明者】 【氏名】永野 博之

【氏名】西堀 慎一

【氏名】宮井 善孝

【要約】 【課題】設置工事を簡便に行えるようにすること。

【解決手段】正面側に開放するケース体(1) にガス栓本体(2) が収容固定され、ケース体(1) に取り付けられるカバー体(3) には、ガス栓本体(2) のプラグ部(21)との対向箇所にソケット挿通用の開口(30)が形成され、この開口(30)用の開閉蓋(4) を開閉可能に且つ開状態でカバー体(3) に対し直立した状態でケース体(1) 内に進入可能に支持する支持体(5) と、を具備する埋設式ガス栓において、支持体(5) は、カバー体(3) とは別体に形成され、ケース体(1) とガス栓本体(2) の少なくとも一方には、支持体(5) を位置決め状態に支持する為の受け部(1a)(1b)(2a)が設けられ、この受け部への支持体(5) のセットによって、前記支持状態が維持されるように、ケース体(1) とガス栓本体(2) の少なくとも一方に設けられた被係合部(16)に対して支持体(5) に設けられた係合部(55)が係合する構成としたこと。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 正面側が開放部であるケース体と、前記ケース体に収容固定されると共に、前記開放部に臨ませたソケット接続用のプラグ部を有するガス栓本体と、前記開放部を閉塞するように前記ケース体に取り付けられ且つ前記プラグ部との対向箇所に前記ソケット挿通用の開口を備えたカバー体と、前記開口を開閉する為の開閉蓋と、前記開閉蓋を、前記開口を閉じた第1位置と、前記開口を開き且つ前記開口内の前記ソケット挿通域外で前記カバー体に対し直立した第2位置と、前記直立姿勢のまま前記ケース体内に進入した第3位置との間で移動可能に支持するように、前記ケース体内に設けられた支持体と、を具備し、前記第2位置から前記第3位置への前記開閉蓋の移動に連動して前記プラグ部と前記ソケットとの接続を解除させる構成とした埋設式ガス栓において、前記支持体は、前記カバー体とは別体に形成され、前記ケース体と前記ガス栓本体の少なくとも一方には、前記支持体を位置決め状態に支持する為の受け部が設けられ、前記受け部への前記支持体のセットによって、前記支持状態が維持されるように、前記ケース体と前記ガス栓本体の少なくとも一方に設けられた被係合部に対して前記支持体に設けられた係合部が係合する構成としたことを特徴とする埋設式ガス栓。
【請求項2】 請求項1において、前記ガス栓本体は、前記プラグ部の基端側に続く筒状のベース部と、前記ベース部の胴部に形成されたくびれ部に外嵌止着され且つその両端部が相反する方向に向って一直線上に整列する支持軸部である取付リングと、前記支持軸部で回動自在に支持され且つ前記第2位置から前記第3位置に移動する際の前記開閉蓋で一端が押圧されることにより他端が前記ソケットの先端面を押圧する解除レバーと、を備え、前記支持体は、前記プラグ部を包囲し且つ前記ソケットが挿入される筒状であり、前記被係合部は、前記支持軸部の各々に於いて前記解除レバーの支点部から突出する先端部分であり、前記係合部は、前記支持体に於いて前記支持状態で前記先端部分が入り込む係合孔部である埋設式ガス栓。
【請求項3】 請求項1又は2において、前記ケース体への前記カバー体の取付によって前記支持体を前記受け部側に押える為の押え部が前記カバー体に設けられた埋設式ガス栓。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、埋設式ガス栓、特に、ソケット挿通用の開口を開閉する開閉蓋を用いてソケット解除機構を作動させる埋設式ガス栓に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図11は、従来の埋設式ガス栓の正面図であり、図12は、図11の埋設式ガス栓のXIIーXII断面図である。同図に示す埋設式ガス栓は、正面側が開放部であるケース体(9a)と、このケース体(9a)に収容固定されたガス栓本体(9b)と、を具備しており、ガス栓本体(9b)は、前記開放部に臨ませたソケット(8) 接続用のプラグ部(91)を有している。
【0003】ケース体(9a)は、壁又は床に埋め込み状態に固定されており、このケース体(9a)には、前記開放部を閉塞するようにカバー体(9c)が取り付けられている。そして、このカバー体(9c)に於けるプラグ部(91)との対向箇所には、ソケット挿通用の開口(92)が形成されている。そして、開口(92)を開閉する為の開閉蓋(93)が設けられており、この開閉蓋(93)は、カバー体(9c)から裏側に突出する支持体(94)により前記開閉自在に支持されている。具体的には、この支持体(94)によって、開閉蓋(93)は、図12の実線のように開口(92)を閉じた第1位置と、図12の二点鎖線のように開口(92)を開き且つ開口(92)内のソケット挿通域外でカバー体(9c)に対し直立した第2位置と、前記直立姿勢のままケース体(9a)内に進入した第3位置との間で移動可能となっている。尚、カバー体(9c)と支持体(94)とは一体成形されている。
【0004】このものでは、開閉蓋(93)が第2位置にある状態でソケット(8) を開口(92)に挿通させると、ソケット(8) とプラグ部(91)とが接続されたものとなる。更に、開閉蓋(93)を第2位置から第3位置まで押し込むと、これに連動して、レバー式のソケット解除機構(95)が作動して、プラグ部(91)とソケット(8) との接続が解除される。
【0005】ところが、このものでは、カバー体(9c)と支持体(94)とが一体成形されているから、その全体形状が比較的複雑である。しかも、カバー体(9c)としては、設置される壁等に合わせてその形状や色等を相違させた複数種類のものが必要である。従って、カバー体(9c)及び支持体(94)を一体成形する為の金型等に係る製造コストがかさむものとなる。
【0006】この不都合を解消する為に、カバー体(9c)と支持体(94)とを別体に形成して、支持体(94)をガス栓本体(9b)に対して複数箇所でネジ止めしたものがある。このものでは、カバー体(9c)と支持体(94)とを別々に製造できるから、金型等が簡単なものとなり、又、カバー体(9c)の種類が多くても金型等の種類が少なくて済むから、製造コストが抑えられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この埋設式ガス栓では、その設置工事に際して、支持体(94)をガス栓本体(9b)に対して複数箇所でネジ止めするとき、ガス栓本体(9b)に対して支持体(94)がずれたり脱落しないように支持体(94)を手で押えなければならないから、この設置工事が面倒なものとなっていた。
【0008】本発明は、設置工事を簡便に行えるようにすることを課題とする。
[1項]
【0009】
【課題を解決するための手段】前述した課題を解決するために講じた本発明の解決手段は、『正面側が開放部であるケース体と、前記ケース体に収容固定されると共に、前記開放部に臨ませたソケット接続用のプラグ部を有するガス栓本体と、前記開放部を閉塞するように前記ケース体に取り付けられ且つ前記プラグ部との対向箇所に前記ソケット挿通用の開口を備えたカバー体と、前記開口を開閉する為の開閉蓋と、前記開閉蓋を、前記開口を閉じた第1位置と、前記開口を開き且つ前記開口内の前記ソケット挿通域外で前記カバー体に対し直立した第2位置と、前記直立姿勢のまま前記ケース体内に進入した第3位置との間で移動可能に支持するように、前記ケース体内に設けられた支持体と、を具備し、前記第2位置から前記第3位置への前記開閉蓋の移動に連動して前記プラグ部と前記ソケットとの接続を解除させる構成とした埋設式ガス栓において、前記支持体は、前記カバー体とは別体に形成され、前記ケース体と前記ガス栓本体の少なくとも一方には、前記支持体を位置決め状態に支持する為の受け部が設けられ、前記受け部への前記支持体のセットによって、前記支持状態が維持されるように、前記ケース体と前記ガス栓本体の少なくとも一方に設けられた被係合部に対して前記支持体に設けられた係合部が係合する構成としたことを特徴とする』ものである。
【0010】このものでは、ケース体は、壁や床等に埋め込み状態に固定される。又、ケース体とガス栓本体の少なくとも一方の受け部に支持体をセットして、受け部により上記支持体を位置決め状態に支持させる。すると、ケース体とガス栓本体の少なくとも一方の被係合部に対して支持体の係合部が係合して前記支持状態が維持される。従って、ケース体とガス栓本体の少なくとも一方に対して支持体が仮止めされたものとなる。
【0011】
【発明の効果】本発明では、支持体を受け部にセットすると、ケース体とガス栓本体の少なくとも一方に対して支持体が仮止めされたものとなるから、この後の支持体の固定時において、従来のように前記支持体を手で押えるような必要がなく、この埋設式ガス栓の設置工事が簡便なものとなる。
【0012】[2項]上記1項に於いて、『前記ガス栓本体は、前記プラグ部の基端側に続く筒状のベース部と、前記ベース部の胴部に形成されたくびれ部に外嵌止着され且つその両端部が相反する方向に向って一直線上に整列する支持軸部である取付リングと、前記支持軸部で回動自在に支持され且つ前記第2位置から前記第3位置に移動する際の前記開閉蓋で一端が押圧されることにより他端が前記ソケットの先端面を押圧する解除レバーと、を備え、前記支持体は、前記プラグ部を包囲し且つ前記ソケットが挿入される筒状であり、前記被係合部は、前記支持軸部の各々に於いて前記解除レバーの支点部から突出する先端部分であり、前記係合部は、前記支持体に於いて前記支持状態で前記先端部分が入り込む係合孔部である』ものでは、開閉蓋を第2位置から第3位置に移動させて解除レバーを回動させることによりプラグ部とソケットとの接続が解除されるが、この解除レバーをベース部に取り付ける為の取付リングの各支持軸部の先端部が上記した被係合部であるから、この解除レバー式の埋設式ガス栓において、前記被係合部を別途設ける必要がなく、この埋設式ガス栓の構成が簡素化される。
【0013】尚、受け部に支持体をセットする際、支持体を取付リングに対して軸方向に強制的に移動させて各支持軸部の先端部分を係合孔部に挿入するものや、支持体に力を加えて少し扁平化した状態で各支持軸部の先端部分を係合孔部に対応させた後、前記力を解除して各支持軸部の先端部分を係合孔部に挿入させるものを含む。
【0014】[3項]上記1項又は2項に於いて、『前記ケース体への前記カバー体の取付によって前記支持体を前記受け部側に押える為の押え部が前記カバー体に設けられた』ものが好ましい。このものでは、受け部に支持体をセットした後、ケース体にカバー体を取り付けると、カバー体の押え部によって、支持体が受け部側に押えられるから、支持体が押え部と受け部とで挟持されたものとなる。
【0015】このものでは、受け部への支持体のセット後にケース体にカバー体を取り付けるだけで、支持体がケース体等に固定されたものとなるから、従来のようにケース体等に支持体をネジ止めする必要がなく、この点でも、埋設式ガス栓の設置工事が簡便なものとなる。又、ケース体にカバー体を取り付ける際、支持体が仮止めされているから、この取付時に、支持体が不用意に脱落せず、この点でも、埋設式ガス栓の設置工事が簡便なものとなる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の実施の形態を、図面に基づいて説明する。図1は、本願発明の実施の形態に於ける埋設式ガス栓の正面図であり、図2は、図1の埋設式ガス栓のケース体(1) 及びガス栓本体(2) の斜視図であり、図3は、図2のケース体(1) に支持体(5) をセットした状態の平面図であり、図4は、図3の支持体(5) の組付説明図である。又、図5は、図1の埋設式ガス栓にて開閉蓋(4) を閉じた状態のVーV断面図であり、図6は、図1の埋設式ガス栓にて開閉蓋(4) を開いた状態のVIーVI断面図である。尚、図2では、ガス栓本体(2) の内のソケット解除機構(6) を図示していない。
【0017】この埋設式ガス栓は、従来と同様、正面側が開放部であるケース体(1) と、このケース体(1) に収容固定されたガス栓本体(2) と、このケース体(1) を閉塞するようにケース体(1) に取り付けられたカバー体(3) と、を具備する構成となっている。
[各部の構成について]
*ケース体(1) *ケース体(1) は、図2に示すように、矩形箱状の主体部の正面側の開放端縁から外周側に矩形枠状の取付枠(10)が張り出す構成となっている。
【0018】ケース体(1) の主体部は、取付枠(10)の内周孔の一方の長辺に連設された第1側壁(11)と、他方の長辺に連設された第2側壁(12)と、前記内周孔の一方の短辺に連設されて第2側壁(12)に隣り合う第3側壁(13)と、これら第1側壁(11)、第2側壁(12)及び第3側壁(13)を取付枠(10)とは反対側にて相互につなぐ底壁(14)と、からなる。
【0019】取付枠(10)には、ケース体(1) の主体部が壁に埋め込まれた状態にて取付枠(10)を壁面にネジ止めする為の複数のネジ挿通孔(101) が形成されている。
*ガス栓本体(2) *ガス栓本体(2) は、図2及び図6に示すように、ソケット(8) 接続用の円筒状のプラグ部(21)と、このプラグ部(21)の基端側に連続した円筒状のベース部(22)と、このベース部(22)から半径方向に延びる筒部(23)と、この筒部(23)の先端部に設けられた配管接続部(24)と、を具備する構成となっている。
【0020】これら各部の内、筒部(23)は、第1側壁(11)と第2側壁(12)との間にて底壁(14)に沿って底壁(14)の長手方向に延びており、配管接続部(24)は、第3側壁(13)とは反対側にてケース体(1) の外部に露出している。又、プラグ部(21)及びベース部(22)は、第1側壁(11)と第2側壁(12)との間に於ける第3側壁(13)側の端部にて底壁(14)に対して直立しており、プラグ部(21)は、ケース体(1) の上記正面側の開放部に臨んでいる。又、ベース部(22)は、底壁(14)にネジ止めされている。
【0021】*カバー体(3) *カバー体(3) は、図1に示すように、取付枠(10)よりも一回り大きい矩形状となっており、このカバー体(3) によって取付枠(10)全体が上記正面側から被覆されている。そして、このカバー体(3) に於けるプラグ部(21)との対向箇所には、ソケット(8) 挿通用の開口(30)が形成されており、この開口(30)は、後述の開閉蓋(4) により開閉されるようになっている。尚、これら開口(30)及び開閉蓋(4)は、第1側壁(11)と第2側壁(12)の対向方向に長い矩形状となっている。
【0022】そして、このカバー体(3) には、図1及び図6に示すように、その裏面から突出し且つカバー体(3) をケース体(1) に取り付ける為の複数の取付片(31)が備えられている。具体的には、これら取付片(31)は、ケース体(1) への挿入によって、図2に示すケース体(1) の被取付部(111)(121)に対してケース体(1) の上記開放方向に係合する構成となっており、前記係合によって、カバー体(3) がケース体(1) に取外し可能に取り付けられたものとなる。
【0023】*支持体(5) *ケース体(1) 内には、開閉蓋(4) を支持する為の支持体(5) が設けられている。この支持体(5) は、図3及び図6に示すように、プラグ部(21)及びベース部(22)を同軸状に包囲し且つソケット(8) が挿入される筒状であり、この支持体(5)の底壁(14)側で且つ第1側壁(11)側の部分は、後述の解除レバー(6a)を挿通させる為の開放部(50)となっている。
【0024】そして、図4及び図5に示すように、この支持体(5) に於ける開放部(50)を挟む対向壁(501) の各々には、プラグ部(21)の軸方向に延びる長孔とした後述の開閉蓋(4) 用の支持孔(56)が形成されている。又、プラグ部(21)を挟んで第3側壁(13)とは反対側にある対向壁(501) には、図5に示すように、底壁(14)側の端縁から切り込まれ且つ上記した筒部(23)を挿通させる為の切欠部(57)が形成されている。
【0025】更に、この支持体(5) には、図4及び図5に示すように、その主体部の上記正面側の端縁から外周側に張り出すフランジ部(51)が備えられ、このフランジ部(51)の外周縁は、正面視にて第1側壁(11)、第2側壁(12)及び第3側壁(13)と平行な正方形状となっている。そして、このフランジ部(51)に於ける第2側壁(12)側の端縁部の中程には、支持体(5) の主体部から突出した突出部(58)が連設され、又、前記端縁部の両端部には、突出部(58)に連続し且つ前記主体部と間隔をあけて底壁(14)側に延びる一対の片部(52)が連設されている。更に、前記端縁部の中程には、上記正面側に延びる突片(53)が連設されている。
【0026】更に、このフランジ部(51)に於ける第3側壁(13)側の端縁及びその反対側の端縁には、各々の中程から相互に反対方向に突出するブロック部(54)が連設されており、これらブロック部(54)は、フランジ部(51)に対して上記正面側(カバー体(3) 側)にも突出している。
*支持体(5) の固定構造*図2に示すように、上記した第2側壁(12)の内面に於ける第3側壁(13)側の部分には、ケース体(1) の開放方向に延びる一対の受け部材(10a) が並設されている。各受け部材(10a) には、図4及び図5に示すように、第1側壁(11)側の端部にて上記正面側(カバー体(3) 側)に延びる片部(101) が形成されており、この片部(101) と第2側壁(12)との間に前記正面側から片部(52)が挿入されるようになっている。又、これら片部(52)相互間の突出部(58)が前記挿入状態で片部(101) 間に丁度嵌り込む構成となっている。従って、片部(101) とこれに対向する第2側壁(12)の一部とが支持体(5) を位置決め状態に受ける為の受け部(1a)を構成する。
【0027】又、片部(101) の第2側壁(12)側の側面は、第2側壁(12)との間隔がカバー体(3) 側に向って拡大する傾斜面となっており、この傾斜面に片部(52)の先端が当接する構成となっている。従って、片部(52)を第2側壁(12)と片部(101) との間に挿入する際、これら相互間に片部(52)の先端が余裕を持って挿入された後、片部(52)と第2側壁(12)及び片部(101) とが密に嵌合するものとなる。
【0028】更に、図4及び図6に示すように、この埋設式ガス栓は、第2側壁(12)に於ける突出部(58)との対向部に設けられた被係合部(16)と、突出部(58)に設けられ且つ被係合部(16)に対して上記開放方向に係合する係合部(55)と、を備えている。このものでは、被係合部(16)を、第2側壁(12)の内面から凹んだ凹部としてあり、係合部(55)を、突出部(58)から第2側壁(12)側に突出する凸部としている。尚、これら凹部と凸部の関係を逆にしてもよい。
【0029】図2に示すように、上記した第3側壁(13)の内面には、ケース体(1) の開放方向に延びる受け部材(10b) が設けられている。この受け部材(10b) の前記開放方向の端部は、第3側壁(13)から支持体(5) 側に突出しており、この突出部は、図3及び図4に示すように、片部(52)と受け部(1a)との嵌合状態にて支持体(5) のブロック部(54)を受ける為の受け部(1b)となっている。
【0030】上記した筒部(23)は、図5に示すように、上記した対向壁(501) の切欠部(57)に嵌り込むようになっており、筒部(23)の上記開放方向の端部が対向壁(501) を支持する為の受け部(2a)となっている。更に、上記したカバー体(3) には、開口(30)の周縁部から裏側に突出して、フランジ部(51)に於ける第2側壁(12)側の端縁部、第3側壁(13)側の端縁部、及び、第3側壁(13)とは反対側の端縁部を押圧する押え部(3a)が形成されている。このものでは、押え部(3a)を前記端縁部の各々に亙って接し且つ第1側壁(11)側に開放するコ字状の周壁としている。
【0031】*開閉蓋(4) *開閉蓋(4) は、図1及び図4に示すように、開口(30)に丁度嵌り込む矩形状であり、この開閉蓋(4) の長手方向の一端には、その両側に延びる一対の腕部(41)が備えられている。そして、これら腕部(41)は、図3及び図4に示すように、支持体(5) の各対向壁(501) の外面に沿って延びており、これら腕部(41)の先端部から対向突出した軸部(42)が上記した支持孔(56)に各別に嵌入されている。
【0032】更に、この開閉蓋(4) は、軸部(42)が支持孔(56)内の上端部に位置した状態で、図5のように開口(30)を閉じた第1位置と、図6の実線のように開口(30)を開き且つ開口(30)内にてカバー体(3) に対して直立した第2位置と、の間で移動自在となっており、この為に、支持体(5) の各部の大きさや支持孔(56)の位置等が所定条件に設定されている。尚、前記第2位置では、開閉蓋(4) は、開口(30)内のソケット(8) 挿通域外にあり且つ支持体(5) と第1側壁(11)との間にて第1側壁(11)に対向している。
【0033】又、支持孔(56)がプラグ部(21)の軸方向に延びる長孔であることから、開閉蓋(4) は、前記第2位置と、図6の二点鎖線のように直立姿勢のままケース体(1)内に進入した第3位置と、の間で昇降自在となっている。そして、腕部(41)の各々には、その外面から突出する一対の凸部(43)が設けられており、これら凸部(43)とブロック部(54)との間には、バネ(4a)が各別に架設されている。これらバネ(4a)によって、開閉蓋(4) は、上記第1位置と上記第2位置との間の所定位置を境にして相互に反対方向に付勢されると共に、上記第3位置から前記第2位置に向って付勢されている。従って、開閉蓋(4) は、前記第1位置と前記第2位置の何れかで安定的に停止した状態となる。
【0034】更に、図6に示すように、開閉蓋(4) の裏面には、上記第2位置にて後述の第2レバー片(62)に対して近接状態に対向する押圧片(45)が設けられている。
*ソケット解除機構(6) *上記したガス栓本体(2) には、プラグ部(21)とソケット(8) との接続状態を解除する為のソケット解除機構(6) が備えられている。
【0035】このソケット解除機構(6) は、図3及び図6に示すように、ガス栓本体(2) のベース部(22)の胴部に形成されたくびれ部(25)に外嵌止着されたΩ字状の取付リング(6b)と、この取付リング(6b)により回動自在に支持される解除レバー(6a)と、を備えている。解除レバー(6a)は、ベース部(22)を挟むように且つ接続状態のソケット(8) の先端面に対向するように配置された一対の第1レバー片(61)と、これら第1レバー片(61)をその一端相互にて結合する連結片(63)と、この連結片(63)から第1レバー片(61)とは反対側に突出する第2レバー片(62)と、からなる。
【0036】第1レバー片(61)の各々は、支持体(5) 内にて第1側壁(11)と第2側壁(12)の対向方向に延びており、第2レバー片(62)は、支持体(5) の開放部(50)を通じて第1側壁(11)側に延びている。取付リング(6b)の両端部は、ベース部(22)から相互に反対方向(第3側壁(13)側及びその反対側)に向って一直線上に整列する一対の支持軸部(65)となっており、第1レバー片(61)の各々に於ける連結片(63)側の端部に設けられた支点部(60)に対して、これら支持軸部(65)が各別に貫通している。
【0037】[ソケット(8) の接続及び取外しについて]このものでは、開閉蓋(4) を開操作して図5に示す上記第1位置から図6の実線に示す上記第2位置まで移動させ、開口(30)が開放された状態とする。そして、この状態で、ソケット(8) を開口(30)に挿入してプラグ部(21)に対し外嵌状態に接続させる。尚、この接続状態では、ソケット(8) 内の軸体(図示せず)がプラグ部(21)内の栓体(図示せず)を内方に押し込んだ開栓状態となる。
【0038】一方、プラグ部(21)からソケット(8) を取り外すには、図6の実線に示す上記第2位置にある開閉蓋(4) を、上記直立姿勢のままケース体(1) の内方に向って押圧操作して、図6の二点鎖線に示す上記第3位置まで移動させる。すると、これに連動して、開閉蓋(4) の押圧片(45)が上記した第2レバー片(62)を押圧して解除レバー(6a)が回動され、第1レバー片(61)がソケット(8) の先端にある解除リング(81)(図4参照)を押すこととなる。従って、ソケット(8) の接続状態が解除される。尚、この接続解除によって、プラグ部(21)が閉栓状態となる。
【0039】又、この接続解除の後、開閉蓋(4) の押圧力を解除すると、開閉蓋(4) がバネ(4a)の付勢力により上記第2位置まで復帰する。又、ソケット(8) を開口(30)から取り出した後、開閉蓋(4) を前記第2位置から上記第1位置まで閉操作して、開口(30)を閉じる。
[設置工事について]この埋設式ガス栓の設置工事に際しては、先ず、壁内に挿通された配管をガス栓本体(2) の配管接続部(24)に接続すると共に、このガス栓本体(2) が収容固定されたケース体(1) を壁に埋め込んで取付枠(10)を壁にネジ止めする。
【0040】そして、支持体(5) をケース体(1) 内に挿入して支持体(5) でプラグ部(21)を包囲させ、このとき、支持体(5) の各片部(52)を、上記した受け部(1a)を構成する片部(101) と第2側壁(12)との間に挿入すると共に、支持体(5) のブロック部(54)を受け部(1b)に当接させる。これによって、支持体(5) が受け部(1a)(1b)で位置決め状態に支持されたものとなる。又、支持体(5) は、これの切欠部(57)に入り込んだ筒部(23)の受け部(2a)でも受けられたものとなる。
【0041】この支持体(5) のセットによって、ケース体(1) の被係合部(16)に対して支持体(5) の係合部(55)がケース体(1) の開放方向に係合することから、支持体(5)が受け部(1a)(1b)(2a)で支持された状態が維持される。これによって、ケース体(1) 及びガス栓本体(2) に対して支持体(5) が仮止めされたものとなる。この後、ケース体(1) にカバー体(3) を被せてカバー体(3) の取付片(31)をケース体(1) の被取付部(111)(121)に係合させると、カバー体(3) がケース体(1)に取り付けられたものとなる。そして、この取付によって、カバー体(3) の押え部(3a)は、支持体(5) のフランジ部(51)に於ける第2側壁(12)側の端縁部、第3側壁(13)側の端縁部、及び、第3側壁(13)とは反対側の端縁部を、受け部(1a)(1b)(2a)に向って押えることとなる。従って、受け部(1a)(1b)(2a)と押え部(3a)とによって、支持体(5) が挟持されたものとなる。
【0042】このものでは、受け部(1a)(1b)(2a)への支持体(5) のセットによりケース体(1) 及びガス栓本体(2) に支持体(5) が仮止めされたものとなるから、この後の支持体(5) の固定時において、従来のように支持体(5) を手で押えるような必要がなく、この埋設式ガス栓の設置工事が簡便なものとなる。又、前記セットに際して、受け部(1a)を構成する第2側壁(12)と片部(101) との間に支持体(5) の片部(52)を挿入するとき、上記したように、第2側壁(12)と片部(101) との間に片部(52)の先端が余裕を持って挿入された後、片部(52)と第2側壁(12)及び片部(101) とが密に嵌合する。従って、前記セット作業が容易となると共に、支持体(5) の位置決めが確実となる。
【0043】このものでは、受け部(1a)(1b)(2a)への支持体(5) のセット後にケース体(1)にカバー体(3) を取り付けるだけで、支持体(5) が押え部(3a)と受け部(1a)(1b)(2a)とで挟持されて、この支持体(5) がケース体(1) 等に固定されたものとなるから、従来のようにケース体等に支持体(5) をネジ止めする必要がなく、この点でも、埋設式ガス栓の設置工事が簡便なものとなる。
【0044】又、カバー体(3) の取付け作業時に、支持体(5) が仮止めされているから、この支持体(5) が不用意に脱落せず、この点でも、埋設式ガス栓の設置工事が簡便なものとなる。このものでは、プラグ部(21)を包囲する筒状の支持体(5) とケース体(1) の第1側壁(11)との間にて開閉蓋(4) が昇降するから、第1側壁(11)に、支持体(5)を受ける為の受け部を設けることができない。しかし、第2側壁(12)と第3側壁(13)に受け部(1a)(1b)が設けられているのに加えて、ガス栓本体(2) に受け部(2a)が設けられている。従って、支持体(5) の取付け状態が安定すると共に、開閉蓋(4) の昇降動作(ソケット解除動作)が安定する。
【0045】更に、カバー体(3) がケース体(1) に取り付けられた状態にて、上記した押え部(3a)と受け部(1a)(1b)(2a)とが支持体(5) を挟持する構成となっているから、支持体(5) の取付け状態、及び、開閉蓋(4) の昇降動作(ソケット解除動作)が更に安定する。このものでは、支持体(5) に設けられ且つカバー体(3) がケース体(1) に取り付けられた状態で押え部(3a)に対して支持体(5) を位置決め状態に保持する保持部が備えられている。具体的には、前記取付状態にて押え部(3a)の外面に略接する上記した突片(53)及びブロック部(54)が前記保持部に相当する。従って、これら構成によっても、支持体(5) が安定的に取り付けられたものとなる。
[他の実施の形態]
■.図7は、本願発明に於ける他の実施の形態の埋設式ガス栓の要部側面図であり、図8は、図7の埋設式ガス栓の要部をVIIIーVIIIから見た図である。尚、これら図では、ケース体(1) 及びソケット解除機構(6) を図示していない。
【0046】上記の実施の形態では、ケース体(1) の受け部(1a)(1b)とガス栓本体(2) の受け部(2a)とで支持体(5) を支持すると共に、この支持状態を維持するようにケース体(1) の被係合部(16)に支持体(5) の係合部(55)が係合する構成としたが、ケース体(1) とガス栓本体(2) の少なくとも一方に受け部が設けられ、ケース体(1) とガス栓本体(2) の少なくとも一方に被係合部が設けられるかぎり、例えば、同図に示すものを採用できる。
【0047】同図に示すように、ガス栓本体(2) には、ベース部(22)を挟んで筒部(23)の反対方向に突出する補助筒部(26)が備えられており、支持体(5) の対向壁(501) の各々には、筒部(23)と補助筒部(26)が各々入り込む切欠部(57)が形成されている。そして、補助筒部(26)の上端は、支持体(5) を支持する為の受け部(2b)となっている。
【0048】又、各対向壁(501) に於ける切欠部(57)の下端対向部は、筒部(23)と補助筒部(26)の中心よりも下方に位置し且つその間隔が筒部(23)と補助筒部(26)の直径よりも僅かに小さい一対の係合部(59)となっている。尚、上記した受け部(1a)(1b)は、設けられていない。このものでは、支持体(5) の切欠部(57)に対して筒部(23)と補助筒部(26)を強制的に押し込むと、受け部(2a)(2b)により支持体(5) が位置決め状態に支持されたものとなる。このとき、筒部(23)と補助筒部(26)に対して支持体(5) の係合部(59)が上方に係合して前記支持状態が維持される。従って、ガス栓本体(2) に対して支持体(5) が仮止めされたものとなる。
【0049】■.図9は、本願発明に於ける他の実施の形態の埋設式ガス栓の要部平面図であり、図10は、図9の埋設式ガス栓のXーX断面図である。尚、これら図では、ケース体(1) を図示していない。同図に示すものでは、ガス栓本体(2) のソケット解除機構(6) の取付リング(6b)は、上記した実施の形態と同様に、Ω字状であるが、その両端の支持軸部(65)の先端部分(65a) が解除レバー(6a)の支点部(60)から突出している。そして、これら先端部分(65a) は、支持体(5) の対向壁(501) の各々の下端部に形成された係合孔部(550) に入り込んでいる。
【0050】又、取付リング(6b)のリング状主体部の中程には、外周側に突出する屈曲部(66)が形成されており、この屈曲部(66)が支持体(5) の対向壁(501) 相互間の壁部の下端部に形成された係合孔部(560) に入り込んでいる。そして、支持体(5) の内周面に於いて係合孔部(550)(560)から下端縁までの部分は、下方に向って拡大する傾斜面(511) となっている。
【0051】尚、図示していないが、ケース体(1) には、上記した実施の形態と同様の受け部(1a)(1b)が設けられている。このものでは、受け部(1a)(1b)に支持体(5) をセットする際、支持体(5) を取付リング(6b)に対して軸方向に強制的に押し下げると、取付リング(6b)の各支持軸部(65)及び屈曲部(66)が傾斜面(511) に沿って摺動して係合孔部(550) に入り込むことから、ケース体(1) とガス栓本体(2) に支持体(5) が仮止めされたものとなる。
【0052】又、各支持軸部(65)と係合孔部(550) との係合だけでも支持体(5) が仮止めされたものとなるが、このものでは、屈曲部(66)と係合孔部(560) との係合によっても、支持体(5) が仮止めされているから、この仮止めが更に確実である。
■.上記の実施の形態では、支持体(5) を筒状としたが、開閉蓋(4) を上記第1位置と上記第2位置と上記第3位置との間で移動可能に支持する構成であるかぎり、その形状は筒状に限定されない。
【0053】■.上記の実施の形態では、ソケット解除機構(6) は、レバー式であるが、上記第2位置から上記第3位置への開閉蓋(4) の移動に連動して、プラグ部(21)とソケット(8) との接続を解除させるものであるかぎり、例えば、上記第3位置への開閉蓋(4) の移動に連動して押圧されるスイッチと、このスイッチからの作動信号に応答してソケット(8) の解除リング(81)に対して押圧部材を進出させる押圧装置と、を具備する構成としてもよい。
【0054】又、ソケット解除機構を、ガス栓本体(2) 以外、例えば、ケース体(1) に設けてもよい。
■.上記の実施の形態では、埋設式ガス栓を壁に設置したが、これを、床に設置してもよい。
【出願人】 【識別番号】000151977
【氏名又は名称】株式会社藤井合金製作所
【出願日】 平成10年10月9日(1998.10.9)
【代理人】 【識別番号】100076912
【弁理士】
【氏名又は名称】坂上 好博 (外2名)
【公開番号】 特開2000−120890(P2000−120890A)
【公開日】 平成12年4月28日(2000.4.28)
【出願番号】 特願平10−287449