| 【発明の名称】 |
高温隔離弁 |
| 【発明者】 |
【氏名】藤倉 明
【氏名】山田 誠也
【氏名】徳永 貴一
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| 【要約】 |
【課題】本発明は、弁開時における配管系統の圧力損失の増加を抑え、かつ弁閉時における弁体及び弁座を密閉させ、流体ガス等の漏洩を確実に防止することが可能な高温隔離弁を提供することにある。
【解決手段】本発明では、流体通路3が形成された弁本体1の内部に、弁座6を有する支持部材4と弁体5とを対向して配設し、この弁体5を支持部材4の弁座6に対して離接させることにより流体通路3を開閉する高温隔離弁において、弁体5にフィルタ11を有する小型弁体12を移動可能に設ける一方、支持部材4に小型弁体12が当接する小型弁座9を設け、弁閉時に、フィルタ11を有する小型弁体12が小型弁座9に着座した後、弁体5が弁座6に着座するように構成している。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 流体通路が形成された弁本体の内部に、弁座を有する支持部材と弁体とを対向して配設し、この弁体を前記支持部材の弁座に対して離接させることにより前記流体通路を開閉する高温隔離弁において、前記弁体にフィルタを有する小型弁体を移動可能に設ける一方、前記支持部材に前記小型弁体が当接する小型弁座を設け、弁閉時に、前記フィルタを有する小型弁体が前記小型弁座に着座した後、前記弁体が前記弁座に着座するように構成したことを特徴とする高温隔離弁。 【請求項2】 前記フィルタを有する小型弁体が付勢手段にて前記小型弁座側に常時付勢されていることを特徴とする請求項1に記載の高温隔離弁。 【請求項3】 前記支持部材の弁座と前記弁体との当接面には、互いに係合する傾斜部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の高温隔離弁。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、高温隔離弁に係り、詳しくは高温隔離弁の弁体及び弁座構造に関するものである。 【0002】 【従来の技術】一般に、高温ガス炉の冷却系に使用されているヘリウムガス配管を原子炉格納容器に貫通させて該格納容器の外部に引き出す場合に、万一の中間熱交換器伝熱管の破損を考えた場合、環境への放射能漏洩防止の観点より、配管の格納容器貫通部近傍には、図6に示すような高温隔離弁を設ける必要がある。この高温隔離弁は、ヘリウムガス51を流通させる流体通路52が形成された弁本体53を備えており、該弁本体53の内部には弁座54を有する支持部材55と弁体56とが対向して配設されている。したがって、高温隔離弁は、弁本体53の弁体56を上下動させ、支持部材55の弁座54に対して離接させることにより、ヘリウムガス51の流体通路52を開閉するように構成されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】ところで、冷却材であるヘリウムガス51中には機器及び配管で発生する塵等が含まれており、当該ヘリウムガス51は塵等を含んだ状態で循環している。しかしながら、上述した従来の高温隔離弁では、弁閉時に弁本体53の弁体56の下面を支持部材55の弁座54の面に圧接させているに過ぎないので、弁体56及び弁座54が塵等を噛み込んだ場合、弁座54のリークが生じ、ヘリウムガス51が弁閉時に漏れてしまうという不具合を有していた。なお、塵等を除去するため、配管系統にメッシュの細かいフィルタを設けることも考えられるが、圧損が大きくなることから、ヘリウム循環機の能力との関係で、このようなフィルタを設置することは困難であった。 【0004】本発明はこのような実状に鑑みてなされたものであって、その目的は、弁開時における配管系統の圧力損失の増加を抑え、かつ弁閉時における弁体及び弁座を密閉させ、流体ガス等の漏洩を確実に防止することが可能な高温隔離弁を提供することにある。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記従来技術の有する課題を解決するために、本発明においては、流体通路が形成された弁本体の内部に、弁座を有する支持部材と弁体とを対向して配設し、この弁体を前記支持部材の弁座に対して離接させることにより前記流体通路を開閉する高温隔離弁において、前記弁体にフィルタを有する小型弁体を移動可能に設ける一方、前記支持部材に前記小型弁体が当接する小型弁座を設け、弁閉時に、前記フィルタを有する小型弁体が前記小型弁座に着座した後、前記弁体が前記弁座に着座するように構成している。 【0006】 【発明の実施の形態】以下、本発明を図示の実施の形態に基づいて詳細に説明する。 【0007】図1〜図3は、本発明に係る高温隔離弁の第1実施形態を示している。図における高温隔離弁は、図示しない配管の格納容器貫通部近傍に配設されており、箱状に形成された弁本体1を備えている。この弁本体1には、矢印で示すヘリウムガス(流体)2を流通させる流体通路3が形成されており、弁本体1の内部には、下側に配置される支持部材4と、上側に配置される弁体5とが互いに対向して設けられている。 【0008】上記支持部材4の上部には、弁体5と対応する大きさで、かつ同様の形状に形成された弁座6が設けられており、この弁座6の上面には弁閉時の弁体5が圧接するようになっている。また、弁座6を有する支持部材4の上面中央には、後述の小型弁体を収納することが可能な凹部7が設けられており、この凹部7の底面には、流体通路3と連通する通孔8が穿設されていると共に、該通孔8の周縁部は、後述の小型弁体が当接する小型弁座9として構成されている。 【0009】一方、上記弁体5は、図示しない駆動装置にて駆動する昇降ロッド10の下端部に連結されており、弁の開閉時に、該昇降ロッド10を介して上下動するようになっている。また、弁体5の中央部下方には、フィルタ11を有する小型弁体12が移動可能に設けられている。このため、弁体5の下面中央には、円板状のピストンプレート13及びスプリング(付勢手段)14を収納する円筒状の穴部15が設けられ、該穴部15の開口周縁にはピストンプレート13の抜け止め用ストッパ15aが突設されている。ピストンプレート13は作動ロッド16の基端部に連結され、該作動ロッド16の先端部は弁体5の下面より下方へ突出して配置されている。そして、スプリング14は、ピストンプレート13と穴部15の上部壁面との間に配装され、その弾撥力がピストンプレート13に作用するようになっている。 【0010】また、上記小型弁体12は、金属製の円筒容器17と、該円筒容器17内に組み込まれ、ヘリウムガス2中の塵等を除去するリング状のフィルタ11とから構成されており、作動ロッド16の先端部にフィルタ11を嵌着させることにより取付けられている。したがって、小型弁体12は、スプリング14の弾撥力によりピストンプレート13及び作動ロッド16を介して小型弁座9側(下方)に常時付勢されている。しかも、小型弁体12は、弁閉時に、これが小型弁座9に着座した後、弁体5が弁座6に着座するように構成され、言い換えれば、弁体5が弁座6に着座する前に小型弁座9に着座するように構成されている。すなわち、弁閉の途中では、図2に示す如く、小型弁体12のみが小型弁座9に圧接し、ヘリウムガス2は小型弁体12のフィルタ11を通って流れ出るようになっている。そのため、作動ロッド16の長さ及びストロークは、小型弁体12が小型弁座9に着座した後、弁体5が弁座6に着座するように設定されている。 【0011】本発明の第1実施形態に係る高温隔離弁では、図1で示す弁開時における弁体5及び小型弁体12は上昇して弁座6及び小型弁座9と大きく離れており、流体通路3内のヘリウムガス2が通孔8を通ってそのまま外部に流れ出る。次いで、この状態から高温隔離弁の弁本体1を閉じようとする時、その途中では、図2に示す如く、弁体5を下降させて小型弁体12を小型弁座9に当接させると共に、更に弁体5を下降させることにより、作動ロッド16をスプリング14の弾撥力に抗して上昇させ、小型弁体12をスプリング14の弾撥力にて小型弁座9に圧接させて着座させる。この状態では、流体通路3内のヘリウムガス2が通孔8より小型弁体12のフィルタ11を通って、閉まりつつある弁座6と弁体5との間の隙間を流れる。その際のヘリウムガス2は、フィルタ11によって清浄されているため、弁座6の当接面がヘリウムガス2にて洗われることになる。その後、図3に示す如く、弁体5を下降させ、弁座6に圧接させて着座させると同時に、作動ロッド16をスプリング14の弾撥力に抗して上昇させると、弁本体1の流体通路3は閉じてヘリウムガス2の流出が停止する。 【0012】このように、本発明の第1実施形態に係る高温隔離弁にあっては、弁座6を有する支持部材4に小型弁座9を追加して設けると共に、弁体5にフィルタ11を有する移動可能な小型弁体12を追加して設け、閉弁の途中において、弁体5が弁座6に着座する前に小型弁体12を小型弁座9に着座させているため、流体通路3内のヘリウムガス2が通孔8より塵等を除去するフィルタ11を通って清浄化され、この清浄化されたヘリウムガス2が閉まり途中の弁座6と弁体5との間を流れて弁座6の当接面を洗うことになり、弁体5及び弁座6が塵等を噛み込んだ状態で閉じるということが少なくなり、弁座6のリークによってヘリウムガス2が弁閉時に漏れるのを防止することができる。また、本実施形態の小型弁体12は、スプリング14の弾撥力によりピストンプレート13及び作動ロッド16を介して小型弁座9側に常時付勢されているため、閉弁途中にある小型弁体12を小型弁座9にしっかりと着座させることが可能となり、流体通路3内のヘリウムガス2が通孔8よりフィルタ11のみを通って流出し、ガス中の塵等を確実に除去して清浄化させることができる。 【0013】図4は、本発明に係る高温隔離弁の第2実施形態を示しており、上記第1実施形態と異なる構成は、支持部材4の弁座6と弁体5との当接面に互いに係合する傾斜部6a,5aを設けた点である。すなわち、弁体5側の傾斜部5aは、弁体5の下面中央部を下方へ向かって徐々に小径となるように突出させることにより形成され、これによって弁閉時には、弁体5の下部が断面円錐台形状の突起として支持部材4の凹部7内に配置されるように構成されている。また、弁座6側の傾斜部6aは、凹部7の上端内周壁部を上方へ向かって拡径となるように切欠くことにより形成されている。その他の構成は上記第1実施形態と同様である。 【0014】本発明の第2実施形態に係る高温隔離弁では、支持部材4の弁座6と弁体5との当接面に互いに係合する傾斜部6a,5aを設けているため、弁閉時のシール性を向上させることができる。しかも、閉弁途中では、小型弁体12のフィルタ11を通って清浄化されたヘリウムガス2が、傾斜部6a,5aにより案内されて流れ、弁座6及び弁体5の当接面に吹き付けられるため、ヘリウムガス2及び塵等の滞留を防ぎ、これら弁座6及び弁体5の当接面に付着した塵等を効果的に取り除くことができる。 【0015】以上、本発明の実施の形態につき述べたが、本発明は既述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び変更を加え得るものである。例えば、図5に示す如く、作動ロッド16の下端に複数のガス孔18を有する上部円盤19を一体的に設け、該上部円盤19に複数のガス孔20を有する下部円盤21をねじ止め固定すると共に、これら上下円盤19,21間に挟持されるファインメッシュフィルタ22を設け、該フィルタ22をガス孔18,20間に介在させることによって小型弁体23を構成してもよい。この小型弁体23では、流体通路3内のヘリウムガス2が下部円盤21のガス孔20、フィルタ22及び上部円盤19のガス孔18を通って流出することになる。 【0016】 【発明の効果】上述の如く、本発明に係る高温隔離弁は、流体通路が形成された弁本体の内部に、弁座を有する支持部材と弁体とを対向して配設し、この弁体を前記支持部材の弁座に対して離接させることにより前記流体通路を開閉するものであって、前記弁体にフィルタを有する小型弁体を移動可能に設ける一方、前記支持部材に前記小型弁体が当接する小型弁座を設け、弁閉時に、前記フィルタを有する小型弁体が前記小型弁座に着座した後、前記弁体が前記弁座に着座するように構成しているので、弁開時に弁体及び小型弁体が開状態となり、配管系統の圧力損失の増加を抑えることができると共に、閉弁途中でフィルタを通った清浄な流体ガス等により弁座面が洗われることになり、弁閉時における弁体及び弁座を密閉させ、流体ガス等の漏洩を確実に防止することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006208 【氏名又は名称】三菱重工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年10月9日(1998.10.9) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100060069 【弁理士】 【氏名又は名称】奥山 尚男 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2000−120886(P2000−120886A) |
| 【公開日】 |
平成12年4月28日(2000.4.28) |
| 【出願番号】 |
特願平10−287182 |
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