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【発明の名称】 電磁負荷の制御方法および制御装置
【発明者】 【氏名】デトレーフ シュトラウプ

【氏名】クリストーフ ハメル

【氏名】アンドレアス ヴェルナー

【氏名】トーマス クロカー

【氏名】ウド シュルツ

【要約】 【課題】電磁負荷の制御方法および制御装置において、システム全体の監視を行うことである。

【解決手段】噴射の終了と次の噴射の開始との間で、前記エネルギー蓄積要素に印加される電圧を検出し、評価する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 電磁負荷の制御方法であって、エネルギー蓄積要素を有し、該エネルギー蓄積要素の電荷を負荷の投入接続を促進するために使用する方法において、噴射の終了と次の噴射の開始との間で、前記エネルギー蓄積要素に印加される電圧を検出し、評価する、ことを特徴とする制御方法。
【請求項2】 エネルギー蓄積要素に印加される電圧を監視するために、所定の閾値と比較する、請求項1記載の方法。
【請求項3】 閾値を、内燃機関の動作量に依存して設定する、請求項2記載の方法。
【請求項4】 閾値を、負荷の供給電圧および/または内燃機関の回転数に依存して設定する、請求項2または3記載の方法。
【請求項5】 電圧の検出を、噴射の終了と次の噴射の計算の開始との間で行う、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
【請求項6】 電圧の検出を、噴射の計算の開始と噴射の開始との間で行う、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
【請求項7】 電圧の検出を、回転数割り込みと噴射の計算の開始との間で行う、請求項請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
【請求項8】 電圧の検出を、最も早期に可能な噴射の開始と実際の噴射の開始との間で行う、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
【請求項9】 回転数値の上側では、電圧の検出を回転数割り込みにより行う、請求項1から8までのいずれか1項記載の方法。
【請求項10】 電磁負荷の制御装置であって、エネルギー蓄積要素を有し、該エネルギー蓄積要素の電荷が負荷の投入接続の促進に使用される形式の装置において、噴射の終了と次の噴射の開始との間で、エネルギー蓄積要素に印加される電圧を検出および評価する手段が設けられている、ことを特徴とする制御装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁負荷の制御方法および制御装置に関し、とりわけ内燃機関への燃料調量を制御する電磁弁の制御方法および制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電磁負荷を制御するためのこのような装置およびこのような方法は、例えばDE−OS4413240から公知である。そこでは、負荷の遮断時に自由になったエネルギーをコンデンサに蓄積し、次の投入接続過程で負荷の投入接続を促進するために使用する。このような負荷はしばしば内燃機関の噴射装置で使用される。このような噴射装置の個々の要素の故障を識別するために、離散的量の監視が必要である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、電磁負荷の制御方法および制御装置において、システム全体の監視を行うことである。
【0004】
【課題を解決するための手段】この課題は、噴射の終了と次の噴射の開始との間で、前記エネルギー蓄積要素に印加される電圧を検出し、評価することにより解決される。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の手段により、電磁負荷を含むシステムの簡単で確実な監視が得られる。とりわけすべての動作領域において、エラーと通常動作との間の正確に区別が可能である。
【0006】本発明の有利な発展形態および実施例は従属請求項に記載されている。
【0007】
【実施例】本発明の装置は、有利には自己着火型内燃機関に使用される。そこでは、燃料調量が電磁弁によって制御される。この電磁弁を以下、負荷と称する。本発明は、電磁弁の適用にのみ制限されるものではなく、高速にオンオフする電磁負荷が必要な場所ならどこにでも使用することができる。
【0008】内燃機関、とりわけ自己着火型内燃機関に適用する場合には、電磁弁の開放時点および閉成時点が燃料の気筒への噴射開始ないし噴射終了を設定する。
【0009】図1には、本発明の装置の主要素が示されている。図示の実施例では、4気筒内燃機関である。ここでは各負荷に1つの噴射弁、および各噴射弁に内燃機関の1気筒が割り当てられている。内燃機関の気筒数が多い場合には相応に多くの弁、スイッチ手段およびダイオードが設けられる。
【0010】100,101,102,103により、4つの負荷が示されている。すべての負荷100〜103のそれぞれ第1の端子はスイッチ手段115およびダイオード110を介して電圧供給部105と接続されている。スイッチ手段も上側スイッチとして示されている。
【0011】ダイオード110は、そのアノードがプラス極と、カソードがスイッチ手段115と接続されるように配置されている。スイッチ手段115は有利には電界効果トランジスタである。
【0012】負荷100〜103の第2の端子はそれぞれ、それぞれ1つのスイッチ手段120,121,122,123を介して抵抗125と接続されている。スイッチ手段120〜123も同じように有利には電界効果トランジスタである。スイッチ手段120〜123は下側スイッチとして、スイッチ手段115は上側スイッチとして示されている。抵抗手段125の第2の端子は電圧供給部の第2の端子と接続されている。
【0013】各負荷100〜103にはダイオード130,131,132,133が配属されている。ダイオードのアノード端子はそれぞれ、負荷と下側スイッチとの間の接続点に接続している。カソード端子はコンデンサ145並びに別のスイッチ手段140と接続されている。スイッチ手段140も同じように有利には電界効果トランジスタである。このスイッチ手段140はまたブースタスイッチとも称される。コンデンサ145の第2の端子は同じように電圧供給部105の第2の端子と接続されている。
【0014】上側スイッチ115には制御回路160から制御信号AHが印加される。スイッチ手段120には制御ユニット160から制御信号AL1が、スイッチ手段121には制御信号AL2が、スイッチ手段122には制御信号AL3が、スイッチ手段123には制御信号AL4が、スイッチ手段140には制御信号ACが印加される。
【0015】電圧供給部105の第2の端子と、スイッチ手段115と負荷100〜103の第1の端子との接続点との間にはダイオード150が接続されている。このダイオードのアノードは電圧供給部105の第2の端子と接続されている。
【0016】抵抗125によって、負荷を流れる電流を検出することができる。
【0017】図示の構成により、電流測定抵抗125を介した電流測定は、スイッチ手段120〜123の1つの閉じているときだけ可能である。下側スイッチが開放している際に電流検出を行うために、電流測定抵抗を別の箇所に配置することもできる。例えばコンデンサ145の第2の端子を、電流測定手段125とスイッチ手段120〜123との接続点と接続することができる。この場合は、電流測定は下側スイッチが阻止されている際にも可能である。さらに電流測定手段を、電圧供給部と上側スイッチとの間、ないし上側スイッチと負荷との間に配置することができる。
【0018】スイッチ素子、負荷、ダイオードおよびコンデンサの構成は例としてだけ選択されている。以下説明する手段は、要素が他の構成であっても使用することができる。
【0019】さらに制御ユニット160はセンサ170と接続している。センサはインクリメントホイール175を走査し、インクリメントホイールは有利にはカムシャフトおよび/またはクランクシャフトに配置されている。
【0020】さらに監視部165が設けられており、この監視部は電圧供給部105の2つの端子と接続されている。監視部165は制御ユニット160と信号を交換する。コンデンサ145に印加される電圧は監視部165にも供給される。
【0021】制御ユニット160と監視部165とが1つの構造的ユニットを形成すると有利である。
【0022】負荷の制御の際には、種々のフェーズが区別される。第1のフェーズはブースタ動作とも称される。このフェーズでは、スイッチ手段140とスイッチ120〜123の1つの閉成によって、相応の負荷101〜103にコンデンサ145を介して通電される。ここで負荷を流れる電流は正弦波状に上昇し、コンデンサ145は放電する。フェーズ1は、コンデンサ145で測定されたブースタ電圧が所定の閾値を下回ると終了する。
【0023】択一的実施例では、負荷を流れる電流が所定の値を上回るとフェーズ1が終了するようにもできる。
【0024】第2のフェーズは吸着電流制御とも称される。この第2のフェーズでは、負荷を流れる電流が、スイッチ手段140の開放と上側スイッチ115の閉成により電圧供給部105から引き取られる。下側スイッチ120〜123は閉成位置に留まる。吸着目標電流に達すると、スイッチ手段115は阻止され、ヒステリシス閾値を下回ると再び閉じられる。このことによりフェーズ2の間に吸着電流制御が実現される。この制御は所定の持続時間を介して、負荷が確実に開放するまで調整される。
【0025】第3のフェーズは第1の高速消去とも称される。負荷がその新たな終了位置に達すると、比較的に小さな保持電流に切り換えることができる。ここでは負荷のインダクタンスで自由になったエネルギーがコンデンサ145の再充電のために使用される。このために相応の下側スイッチ120〜123がその開放状態へもたらされる。上側スイッチ115はその閉成状態に留まる。負荷を流れる電流が保持電流からヒステリシスを減じたものを下回ると、フェーズ3は終了する。
【0026】引き続く第4のフェーズは保持電流制御と称される。このフェーズでは、上側スイッチ115と下側スイッチ120〜123の1つが、保持電流に達するまで作動される。その後、上側スイッチ115は、負荷を流れる電流が保持電流からヒステリシスを減じたものを下回るまで阻止される。その後、上側スイッチ115は再びオンに切り換えられる。この過程は何度も繰り返される。このフェーズは、噴射過程が終了するときに終了する。
【0027】第5のフェーズは第2の高速消去と称される。このフェーズでは、保持電流により負荷にまだ残るエネルギーが同じようにブースタコンデンサ145の再充電に使用される。したがってまず、相応する下側スイッチ120〜123だけが遮断される。このとき上側スイッチ115は取り敢えず閉成されたままである。負荷を流れる電流が値ゼロまでほぼ減少すると、このフェーズは終了する。
【0028】第6のフェーズでは出力段は作用しない。このフェーズでは上側スイッチ115も遮断される。
【0029】これに続く第7のフェーズは後クロッキングと称される。負荷での損失により、コンデンサ145に印加されるブースタ電圧は、噴射過程中および噴射過程後に戻し給電しても、元の値にまでは戻らない。したがっていわゆるブースタコンデンサのリチャージが必要である。ここではハイセット調整器の公知の方法が適用され、負荷のインダクタンスが充電過程に使用される。
【0030】まず上側スイッチ115と少なくとも1つの下側スイッチの閉成によって、電流が少なくとも1つの負荷に供給される。リチャージ電流に達すると、下側スイッチの開放により電流はダイオード131〜133の1つを介してブースタコンデンサ145に導かれる。ブースタコンデンサはこれによってさらに充電される。電流が減少すると、再充電がイネーブルされる。この過程は、ブースタコンデンサでの電圧の値が出力電圧に達するまで繰り返される。
【0031】本発明によれば、コンデンサ145でのブースタ電圧を制御ユニットの動作時に常時、測定および評価することにより、負荷でのいわゆるソフトな短絡、図1に示された装置の構成素子の種々の故障、並びに装置の噴射機能、とりわけブースタ消去フェーズと高速消去フェーズを監視することができる。
【0032】図4には種々の信号が時間tについてプロットされている。これら信号は、4気筒内燃機関に対する例で示されている。図4aには、制御装置に発生する種々のクランクシャフトセグメントが示されている。このクランクシャフトセグメントは例えば、クランクシャフトに配置されたセグメントホイールによってトリガすることができる。セグメントホイールは気筒数に相当する歯数を有している。セグメントのエッジでそれぞれ1つの回転数割り込み(DZI)がトリガされる。
【0033】図4bには、センサ170により生成された回転数信号NIがプロットされている。ここでは有利にはクランクシャフト角度の各3゜毎に1つのパルスがトリガされる。信号はさらに1機関回転毎に1つのギャップを有している。図4cには時間部分EBが示されており、この時間部分で噴射に対する制御信号が計算される。図4dには、予噴射と主噴射の開始に対する時間EがそれぞれVEとHEにより示されている。
【0034】図4eには、種々の割り込みIRが示されている。これらは、回転数割り込みDZI並びにBOB割り込みである。さらに各気筒の上死点がOTにより示されている。図4fには、信号Aのレベルが示されている。この信号Aについては図3と関連して説明する。図4gには信号ADCがプロットされている。この信号の間に、コンデンサ145に印加される電圧がデジタル信号に変換される。
【0035】図4hには、濃い黒の矢印により信号UBがプロットされている。この信号は電圧が跳躍する時間を示す。
【0036】図4cに示された予噴射と主噴射の計算は、角度同期した回転数割り込みDZIによりトリガされる。算出された噴射開始と噴射持続時間のプログラミングは別の割り込み、いわゆるBOB割り込みで行われる。このBOB割り込みも同じように角度同期してトリガされる。このBOBは予噴射のもっとも早期の噴射開始に先立ってトリガされる。
【0037】この時点で、本発明の噴射に対する装置は準備されていなければならない。このことは、ブースタコンデンサ145がこの時点で、所定の電圧まで充電されていなければならないことを意味する。したがってこのBOB割り込みは、ブースタコンデンサ145の電圧UCを測定するのに適する。
【0038】しかし種々の条件によって、後クロッキング(リチャージフェーズ)も含めた先行する噴射の終了がBOB割り込みを越えてしまうことがある。例えば、比較的に低い燃料圧によって、いわゆるコモンレールシステムでは噴射時間が延長される。供給電圧部の電圧Ubatが低いと、リチャージフェーズが延長される。内燃機関の回転数が高いと、噴射間の時間間隔が短くなる。さらに噴射量が多い場合には、噴射時間が延長される。
【0039】これら条件は個別にまたは組合せで、ブースタコンデンサ145の電圧UCが、リチャージ過程がまだ終了していない時点で測定されてしまうという事態を引き起こす。したがって誤って過度に低いブースタ電圧が読み取られてしまう。誤診断に結び付くようなこの事態を回避するために、ブースタ電圧の監視は最悪の場合を想定して設定しなければならない。このことにより監視全体が作用しなくなることもある。なぜなら、非常に小さな閾値を設定しなければならないからである。
【0040】この監視は本発明により次のようにして改善される。すなわち、電圧UCの測定に対して有利な測定時点を選択するのである。さらに閾値をこの電圧に対して特別に設定すると有利である。種々の手段を個別にまたは相互に組み合わせて実施すると特に有利である。
【0041】図2には、監視部165の詳細が示されている。第1の比較器200は、出力段のエラー状態または正常動作を指示する信号を制御ユニット160に出力する。比較器200の入力側aには信号UCMIN3が、入力側bには信号UCが入力される。信号UCは電圧検出部210により生成される。電圧検出部の詳細は図3に示されている。
【0042】信号UCMIN3は第1の最小値選択部220から出力される。最小値選択部220は目標値設定部230の出力信号UCMIN1をスイッチ素子240の出力信号と比較する。スイッチ素子240は選択的に、目標値設定部230の出力信号または結合点250の出力信号UCMIN2を第1の最小値選択部220と接続する。結合点250は第1の特性マップ260の出力信号を第2の特性マップ270の出力信号と結合する。第1の特性マップ260は電圧検出部284の出力信号と、時間設定部282の出力信号を処理する。電圧検出部284はバッテリー電圧を基準にした信号を送出する。時間設定部282はリチャージ持続時間を表す信号TREを送出する。第2の特性マップ270は電流設定部280の信号IREを処理する。電流設定部280はリチャージ電流IREに相応する信号を送出する。
【0043】さらに最小値選択部220の2つの入力信号は、第2の比較器290の入力側aとbにも送出される。第2の比較器290は同じように制御ユニット160にリチャージ過程を表す信号を供給する。
【0044】監視の目的は、出力段または負荷の故障を識別することである。通常、ブースタ電圧はリチャージ過程の後、通常値UCMIN1に達する。動作条件が不利な場合、ブースタ電圧はシステムにエラーがなくても、噴射開始時にまだその目標値UCMN1に達してない。これはとりわけ、回転数が高いときに噴射間の間隔が減少し、完全なリチャージ過程に対して十分な時間が残っていない場合に発生する。
【0045】本発明の目的は、システム故障による低ブースタ電圧と、リチャージ時間が不十分であることによる低ブースタ電圧との間で異なる基準を見出すことである。
【0046】システム故障によりブースタ電圧が低い場合には、システムに重大なエラーが存在する。このことは相応するエラー応答を引き起こさなければならない。これにより、内燃機関または乗客を含めた車両に対してクリティカルな状況が発生することがなくなる。リチャージ時間が不十分であることによる低ブースタ電圧はさほどクリティカルではない。なぜならこのことにより、せいぜい噴射量が少なくなるだけだからである。
【0047】所望の区別は本発明により、達成可能なブースタ電圧をあらゆるリチャージ条件を考慮して検出することにより達成される。達成されたブースタ電圧をこの閾値と比較すれば、リチャージ時間が比較的に短縮されたことを推定できる。
【0048】達成可能なブースタ電圧は有利には、制御ユニット160に存在しており、内燃機関の制御に対して必要である瞬時の動作条件に基づいて検出される。
【0049】本発明により、達成可能なリチャージ電圧は実質的に2つのファクタから合成されることがわかった。第1のファクタは、負荷による後充電過程時の最大電流に相応する電流IREの関数である。択一的に電流の最小値を使用することもできる。第2のファクタは実質的に、供給電圧Ubatと後充電過程の持続時間TREの関数である。時間TREは後クロッキングの持続時間に相応する。
【0050】本発明では、第1のファクタが第2の特性マップ270に電流IREに依存してファイルされ、第2のファクタが第1の特性マップ260にバッテリー電圧UBatおよび後充電過程の持続時間TREに依存してファイルされる。続いて、2つの結果が結合点250で有利には乗算的に結合され、値UCMIN2を形成する。
【0051】バッテリー電圧Ubatは、供給電圧105の電圧を監視部165および/または制御ユニット160により評価することによって検出される。電流IREは制御ユニットで他の動作特性量に依存して検出される。リチャージ過程の持続時間TREは種々の噴射パラメータから、予噴射または主噴射の開始および終了前に検出することができる。
【0052】目標値設定部230にはブースタ電圧の通常値UCMIN1がファイルされている。通常動作では、結合点250により求められた、動作点に依存するブースタ電圧の値UCMIN2が最小値選択部220に供給される。最小値選択部は2つの値UCMIN1とUCMIN2から比較的に小さな値を選択し、これを目標値として比較器200に供給する。比較器200が、ブースタコンデンサで瞬時に測定された電圧UCが目標値UCMIN3よりも小さいことを識別すると、比較器は信号を制御ユニット160に出力し、エラーの存在することを指示する。
【0053】最小値選択部220は、達成可能なブースタ電圧UCがリチャージ時間の不足によって減少する場合を考慮する。
【0054】通常達成されるブースタ電圧UCMIN1と、動作点に依存する、ブースタ電圧に対する閾値UCMIN2とを比較器290に供給すると特に有利である。そうすればこの比較器は、リチャージ時間が比較的長時間にわたって過度に短い状態を識別し、相応の信号を制御ユニット160に出力する。
【0055】値UCMIN2の形成は例として選択されただけである。他の動作特性量を考慮することもできる。値UCMIN2を例えば回転数に依存して設定することも特に有利である。
【0056】簡単な実施例では、閾値UCMIN3を上記量の少なくとも1つに基づき、特性マップおよび/または計算によって設定すると有利である。
【0057】図3には、瞬時のブースタ電圧の検出の例が示されている。
【0058】コンデンサ145は通常は、抵抗R1を介してアースと接続されている。コンデンサの第2の端子はスイッチ素子140を介して負荷と接続することができる。この第2の端子は、抵抗R2とR3からなる分圧器を介してアースと接続されている。2つの抵抗R2とR3の接続点はインピーダンス変換器300を介してスイッチ素子310と接続されている。このスイッチ素子を介してインピーダンス変換器は蓄積手段320と接続されている。蓄積手段320は図示の実施例ではコンデンサとして構成されており、一方の端子がスイッチ手段310と、他方の端子がアースと接続されている。コンデンサ320の一方の端子はさらに、AD変換器ADC330と接続している。AD変換器330は図2の比較器200に信号UCを供給する。スイッチ手段310にはフリップフロップ340から制御信号Aが供給される。このためにフリップフロップ340は信号Eと制御ユニット160の信号BOBを処理する。信号Eは、噴射、すなわち予噴射または主噴射が存在するか否かを指示する。信号BOBは、通常は噴射信号の検出をトリガするBOB割り込みである。
【0059】図示の実施例で、ハードウェア回路は実質的にサンプル&ホールド素子であり、インピーダンス変換器300,フリップフロップ340,スイッチ素子310およびコンデンサ320からなる。
【0060】この回路の機能を図4に基づいて説明する。フリップフロップ340は、BOB割り込みが発生すると直ちに制御信号Aを出力する。このことは、信号Aがハイレベルに移行し、これによりスイッチ素子310が閉成状態をとることを意味する。このことはさらに、抵抗R2とR3からなる分圧器に印加される電圧がコンデンサ320を充電することを意味する。すなわちコンデンサ320に印加される電圧はコンデンサ145のブースタ電圧を表す。したがってAD変換器330に印加される電圧UCはブースタ電圧に相応する。
【0061】噴射が開始すると直ちにこのことが信号Eにより指示され、信号Aはローレベルに移行する。これは、スイッチ素子310が開放状態に移行することを意味する。この時点から、蓄積コンデンサ320とブースタコンデンサ145との間の接続は遮断される。
【0062】これは、ブースタ電圧の値が噴射の直前のこの時点でコンデンサ320記憶され、後の時点でAD変換器を介し監視部200へ読み出すことができることを意味する。
【0063】AD変換器はコンデンサ320に印加される電圧に基づいてデジタル信号を形成し、このデジタル信号は監視部165により処理される。AD変換は、図4にADCで示された時間内で行われる。AD変換は有利には、DZI割り込みによってトリガされる。さらなる評価は、粗値が存在した後、DZI割り込み中に図4hにUBで示した領域UBで行われる。
【0064】このことは、電圧測定が噴射の計算の開始とこの噴射の開始との間で行われることを意味する。さらにこのことは、電圧の検出は、最も早期に可能な噴射開始の直前の時点と、実際の噴射開始時点との間で行われることを意味する。電圧の検出は噴射の直前に行われる。噴射の直前に検出された電圧値は後の時点で評価される。
【0065】別の構成では、電圧測定の開始と終了を別の信号によって制御することができる。このためにフリップフロップに、信号EとBOBの代わりに相応の信号が供給される。
【0066】図5と図6には本発明の別の構成が信号経過に基づいて示されている。図5と図6にプロットされた信号は図4に示された信号に相当する。
【0067】図5の実施例は図4の実施例とは実質的に次の点で異なる。すなわち、ブースタコンデンサでの電圧UCの測定が回転数割り込みDZIにより開始され、BOB割り込みにより終了するのである。図3の実施例ではこのことは、スイッチ310が時点DZIで閉成され、時点BOBで開放することを意味する。妥当性検査UBは次の回転数割り込みDZIにより行われる。
【0068】このことは、電圧の測定は、噴射の計算の開始と予噴射の最も早期の噴射開始との間で行われることを意味する。
【0069】この手段の利点は、電圧UCの検出が格段に簡単になることである。単にADC変換器330および/または分圧器R2,R3が必要なだけである。回転数割り込みの発生時、AD変換器330はアクティブである。
【0070】時点BOBで、ブースタ電圧に対して最後に測定された値が選択され、監視部165に引き渡される。
【0071】最悪の条件下では、リチャージが新たな噴射により中断されることがあり得るから、閾値は図2に示したように特性マップから読み出される。
【0072】特に有利な構成では、測定された値とブースタ電圧UCとは単に閾値UCMINと比較されるだけである。この閾値は、特性マップから動作電圧Ubatと内燃機関の回転数Nとの関数として読み出される。
【0073】図6には別の実施例が示されている。この実施例では単に主噴射だけが行われる。図6には、図4および図5に相応する信号が示されている。この実施例では、値UCが回転数割り込みDZIの間に測定され、次の回転数割り込みDZIの間に評価される。この手段は、回転数が閾値を越えるときに選択される。
【0074】この閾値は、予噴射がもはや行われない回転数値に相応する。予噴射の利点は、通常は回転数が低いときに得られる。回転数が高い場合には予噴射は作用しないようにする。この予噴射を行わない動作状態への切り替えの際に、特に有利には図6に示した電圧検出手段へ切り替えられる。この手段は、予噴射が行われない場合に選択される。
【0075】本発明によれば、ブースタコンデンサの電圧の評価は、噴射の終了と次の噴射の開始との間で行われる。監視のためにこの時間内で検出された電圧が所定の閾値と比較される。この比較に基づいて、装置はシステムにエラーを識別する。
【0076】この手段の利点は、電圧UCの検出が格段に簡単なことである。単にAD変換器330および/または分圧器R2,R3が必要なだけである。回転数割り込みが存在する場合には、AD変換器330の内容が監視部165により読み出され、評価される。
【0077】本発明によれば、ブースタコンデンサでの電圧UCの検出は、噴射の終了と次の噴射の開始との間の領域で行われる。特に有利には、DZIとBOB割り込みとの間、および/またはBOB割り込みと噴射の開始との間の時間である。検出をDZI割り込みによりトリガすると検出が非常に簡単になる。
【0078】種々の手段を組み合わせると特に有利である。このことは例えば、内燃機関の動作状態に依存して、種々の手段を切り替えることを意味する。例えば、図5と図6に示された手段を、予噴射が存在するか否かに依存して、または予噴射が存在する、または存在しない動作状態の存在に依存して切り替えることができる。
【出願人】 【識別番号】390023711
【氏名又は名称】ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GESELLSCHAFT MIT BESCHRANKTER HAFTUNG
【出願日】 平成11年5月14日(1999.5.14)
【代理人】 【識別番号】100061815
【弁理士】
【氏名又は名称】矢野 敏雄 (外3名)
【公開番号】 特開2000−46231(P2000−46231A)
【公開日】 平成12年2月18日(2000.2.18)
【出願番号】 特願平11−134364