| 【発明の名称】 |
流量制御弁 |
| 【発明者】 |
【氏名】渡辺 一央
【氏名】村上 史佳
【氏名】小林 康規
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| 【要約】 |
【課題】流量制御弁の弁体動作性と弁漏れ防止性能を向上する。
【解決手段】可動鉄心24は、永久磁石25を樹脂26でモールド成形して構成されている。この可動鉄心24のうちの弁体27側をリーフスプリング28によって支持すると共に、可動鉄心24のうちの弁体27とは反対側の中心部にガイド軸34を軸方向に向けて突設する。ハウジング14内に設けた軸受カラー35によって、ガイド軸34を弁座20に対して軸心を合わせた状態で軸方向に摺動自在に支持する。軸受カラー35と可動鉄心24との間にリターンスプリング39を装着し、このリターンスプリング39によって可動鉄心24を閉弁方向に付勢する。ソレノイドコイル16の通電時には、固定子鉄心11から可動鉄心24に向けて発生する磁束と永久磁石25の磁束とが反発し合い、その反発力により可動鉄心24が開弁方向に移動して弁体27が弁座20から離れる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ソレノイドコイルが装着された固定子鉄心と、前記ソレノイドコイルの通電時に生じる電磁力によって前記固定子鉄心の軸方向に駆動される可動鉄心と、この可動鉄心の一端側の中心部に前記固定子鉄心側に向けて設けられた弁体と、この弁体に対向する弁座と、これら各部品を収納したハウジングとを備えた流量制御弁において、前記可動鉄心のうちの前記弁体側を支持する軸方向に弾性変形可能な弾性支持部材と、前記可動鉄心のうちの前記弁体とは反対側の中心部に軸方向に向けて突設されたガイド軸と、前記ハウジング内に固定され、前記ガイド軸を前記弁座に対して軸心を合わせた状態で軸方向に摺動自在に支持する軸孔を有する軸受カラーとを備えていることを特徴とする流量制御弁。 【請求項2】 前記ハウジングの内周面と前記軸受カラーの外周面との間に径方向の隙間が全周に設けられ、組立時にこの隙間を利用して前記軸受カラーの軸心が前記弁座の軸心に一致するように位置決めされることを特徴とする請求項1に記載の流量制御弁。 【請求項3】 前記可動鉄心には、前記ソレノイドコイルの通電時に前記固定子鉄心から該可動鉄心に向けて発生する磁束に対して反発力を生じる永久磁石が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の流量制御弁。 【請求項4】 前記弁体は、先端側ほど外径が小さくなるプロフィル弁体であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の流量制御弁。 【請求項5】 前記弁体には、閉弁時に前記弁座の周縁部との間をシールするシール部材が装着されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の流量制御弁。 【請求項6】 前記弾性支持部材には、前記シール部材を前記可動鉄心との間に挟み込んで保持する挟持片部が形成されていることを特徴とする請求項5に記載の流量制御弁。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、弁体を有する可動鉄心をリーフスプリング等の弾性支持部材で支持するようにした流量制御弁に関するものである。 【0002】 【従来の技術】この種の流量制御弁の一例として、例えば実開平5−83557号公報に示す構造のものがある。このものは、図8に示すように、可動鉄心1に板ばね2を介して弁体3を固定し、板ばね2の外端部をハウジング4側に固定することで、可動鉄心1と弁体3を板ばね2を介してハウジング4側に支持させている。円筒状に成形されたモールドコイル6の内周側に固定鉄心5を嵌合し、モールドコイル6のうちの固定鉄心5から突出する円筒部7内に可動鉄心1を軸方向に摺動自在に嵌合している。この流量制御弁は、非通電時には、板ばね2とスプリング8のばね力により弁体3が弁座9に密着した状態(閉弁状態)に保持され、通電時には、可動鉄心1が固定鉄心5側に吸引されて弁体3が弁座9から離れた状態(開弁状態)となる。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】上記構成では、可動鉄心1を円筒部7内に嵌合して支持させる構成であるため、可動鉄心1の同心精度を高めるために、可動鉄心1と円筒部7との隙間(クリアランス)を小さくすると、組付誤差等により可動鉄心1がスムーズに摺動しなくなるおそれがある。かといって、可動鉄心1と円筒部7との隙間を大きくすると、円筒部7内における可動鉄心1の傾きが無視できなくなり、可動鉄心1の傾きによる弁体3の傾きによって弁体3が弁座9に正しく着座(密着)しなくなったり、弁体3が偏摩耗するおそれがあり、弁漏れが発生しやすくなる。 【0004】本発明はこのような事情を考慮してなされたものであり、従ってその目的は、弁体のスムーズな動作性を確保しつつ、弁体の傾きを防止することができ、弁漏れ防止性能を向上することができる流量制御弁を提供することにある。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明の請求項1の流量制御弁は、可動鉄心のうちの弁体側を、軸方向に弾性変形可能な弾性支持部材によって支持すると共に、可動鉄心のうちの弁体とは反対側の中心部にガイド軸を軸方向に向けて突設し、ハウジング内に設けた軸受カラーによって、前記ガイド軸を弁座に対して軸心を合わせた状態で軸方向に摺動自在に支持するようにしたものである。 【0006】この構造では、可動鉄心の弁体側を弾性支持部材で支持し、その反対側をガイド軸を介して軸受カラーで支持する構造であるため、従来構造のものとは異なり、可動鉄心の外周面を嵌合支持する必要がない。そして、ガイド軸を軸受カラーの軸孔に挿通して該軸受カラーをハウジング内に組み付ける際に、弁座に対してガイド軸の軸心を合わせた状態に組み付けるようにすれば、弁座に対して弁体を真っ直ぐに対向させて、弁体の傾きを防止することができ、従来のような弁体の傾きによる弁漏れを防止できる。しかも、弁座、弁体、可動鉄心の三者の軸心が一直線に並んだ状態に組み付けられるため、弁体、可動鉄心の軸方向の移動がスムーズとなり、動作信頼性を向上することができる。 【0007】この場合、請求項2のように、ハウジングの内周面と軸受カラーの外周面との間に径方向の隙間を全周に設け、組立時にこの隙間を利用して軸受カラーの軸心を弁座の軸心に一致させるように位置決めするようにしても良い。このようにすれば、各部品の寸法ばらつきがあっても、軸受カラーの外周の隙間が各部品の寸法ばらつきを吸収する役割を果たし、軸受カラーを精度良く位置決めすることができる。尚、軸受カラーの位置決め構造はこれに限定されず、例えば、軸受カラーを固定するハウジングが固定鉄心側のハウジングと分割されている場合には、軸受カラーの外周面と該ハウジングの内周面との間に隙間がなくても、該ハウジングの固定位置を調整することで、軸受カラーを位置決めすることができる。 【0008】また、請求項3のように、可動鉄心に永久磁石を設け、ソレノイドコイルの通電時に固定子鉄心から可動鉄心に向けて発生する磁束と永久磁石の磁束とが反発して、その反発力により開弁させるようにしても良い。このようにすれば、永久磁石との間に生じる磁気反発力を利用して弁体を確実に移動させることができ、流量(弁開度)の制御精度を従来よりも向上できる。しかも、永久磁石の磁力によって弁体駆動力を増大することができるため、ソレノイドコイルの小型化も可能となる。 【0009】また、請求項4のように、弁体として、先端側ほど外径が小さくなるプロフィル弁体を用いても良い。つまり、プロフィル弁体は、弁座に対する同心精度が要求されるが、本発明では、軸受カラーを設けることで、弁座に対する弁体の同心精度が向上するため、プロフィル弁体を採用することが可能となる。このプロフィル弁体の採用により、流量を高精度で制御することが可能となる。 【0010】更に、請求項5のように、弁体に、閉弁時に弁座の周縁部との間をシールするシール部材を装着するようにしても良い。このようにすれば、シール部材によって弁漏れ防止効果を更に高めることができる。 【0011】この場合、請求項6のように、弾性支持部材に形成した挟持片部によって、シール部材を可動鉄心との間に挟み込んで保持するようにしても良い。このようにすれば、シール部材を可動鉄心に焼付・接着等により固着する必要がなくなり、組立性を向上できる。しかも、シール部材を挟持片部によって軸方向に押さえ付けることで、シール部材の軸方向の膨潤・膨張を防止でき、シール部材の軸方向の膨潤・膨張による閉弁位置のずれや弁漏れを防止できる。 【0012】 【発明の実施の形態】以下、本発明を燃料蒸発ガスパージシステムのパージ制御弁10に適用した一実施形態を図1乃至図5に基づいて説明する。パージ制御弁10は、燃料タンク(図示せず)から発生する燃料蒸発ガスを吸着するキャニスタ(図示せず)と吸気管(図示せず)との間のパージ通路(図示せず)の途中に接続される。このパージ制御弁10のハウジングは、固定鉄心11側のハウジング12と、後述する軸受カラー35を収納するハウジング14とに二分割され、各ハウジング12,14は共に樹脂により形成されている。固定鉄心11側のハウジング12内には、筒状のヨーク15がモールドされ、このヨーク15の内周側に、円筒状にモールド成形されたソレノイドコイル16が収納されている。このソレノイドコイル16は、樹脂製のスプール17に巻回され、そのスプール17の内周側に固定鉄心11が嵌め込まれている。 【0013】固定鉄心11の軸心部には、その軸方向に貫通する流路18が形成され、この流路18の左端開口は、ハウジング12に一体成形された入口ポート19につながり、該流路18の右端開口縁部が弁座20となっている。尚、ハウジング12に一体成形されたコネクタハウジング21には、ソレノイドコイル16に電気的に接続されたターミナル22がインサート成形されている。 【0014】ヨーク15の右端部に形成された嵌合筒部15aには、環状磁性プレート23が圧入、かしめ等により固定され、この環状磁性プレート23と固定鉄心11とヨーク15とによってソレノイドコイル16の周囲を取り巻く磁気回路が構成される。環状磁性プレート23の内周側には、可動鉄心24が配置されている。この可動鉄心24は、1個又は複数個の永久磁石25を樹脂26でモールド成形して構成されている。永久磁石25は、可動鉄心24の軸心に関して磁束分布が対称となるように配置され、且つ、永久磁石25のN極・S極の向きは、ソレノイドコイル16の通電時に固定子鉄心11から可動鉄心24に向けて発生する磁束に対して反発力を生じるように設定されている。 【0015】この可動鉄心24の固定鉄心11側の中心部には、固定鉄心11の弁座20側に突出するプロフィル弁体27が樹脂で一体に成形されている。可動鉄心24は、プロフィル弁体27側の端部が弾性支持部材であるリーフスプリング28によって保持されている。このリーフスプリング28は、図2に示すように、円形の外枠部28aと円形の内枠部28bとを複数本の弧状ばね片部28cで一体化した形状となっており、内枠部28bの内周側には、例えば3個の挟持片部29と3個の係合片部30が等間隔で交互に内側に向けて一体に形成されている。このリーフスプリング28の係合片部30を可動鉄心24の係合溝31に差し込むことで、リーフスプリング28に可動鉄心24を係合保持させている。 【0016】また、可動鉄心24のプロフィル弁体27には、例えばゴムで形成された環状のシール部材32が嵌め込まれ、プロフィル弁体27の先端側部分に形成された段部によってシール部材32が係合されている。このシール部材32は、外周側に形成された段差部がリーフスプリング28の挟持片部29によって可動鉄心24との間に挟み込まれて保持されている。 【0017】更に、本実施形態では、可動鉄心24に、シール部材32を収容する環状凹部33が形成され、この環状凹部33の外周面とシール部材32の外周面との間に隙間が全周に形成されている。この隙間は、シール部材32が膨潤、膨張した時にその膨潤、膨張を径方向に逃がしてシール部材32の軸方向の膨潤・膨張を抑制する役割を果たす。更に、シール部材32は挟持片部29によって軸方向に押さえられているため、上記隙間と相俟って、シール部材32の軸方向の膨潤・膨張がより効果的に防止され、シール部材32の軸方向の膨潤・膨張による閉弁位置のずれや弁漏れが防止される。 【0018】図1に示すように、リーフスプリング28は、外周部が環状磁性プレート23とヨーク15の段部15bとの間に挟み込まれて固定されている。これにより、可動鉄心24がリーフスプリング28を介して軸方向に移動可能に支持されている。尚、環状磁性プレート23と固定鉄心11との間の磁束の流れを良くするために、環状磁性プレート23の内周側に一体に形成された突片部23aがリーフスプリング28の弧状ばね片部28c[図2(a)参照]間の開口部に挿通され、該突片部23aが固定鉄心11の近傍に突出した状態となっている。 【0019】一方、可動鉄心24のうちのプロフィル弁体27とは反対側の中心部には、ガイド軸34がプロフィル弁体27の軸心と一致するように軸方向に向けて一体に突設され、このガイド軸34が例えば樹脂により形成された軸受カラー35の軸孔36に軸方向に摺動自在に嵌合支持されている。このガイド軸34の先端部には、図3に示すように、位置決め治具51の先端部の穴に嵌合するための小径部53が形成されている。 【0020】図1に示すように、軸受カラー35は、外周部に一体成形されたフランジ部37が環状磁性プレート23とハウジング14の押えリング部14aとの間に挟み込まれて固定されている。更に、本実施形態では、軸受カラー35の固定後のずれを防止するために、軸受カラー35のフランジ部37、環状磁性プレート23、ハウジング14の押えリング部14aの各当接面には、滑り止め用の微小の凹凸が無数に形成されている。 【0021】軸受カラー35を収納したハウジング14は、押えリング部14aの外側に同心状に形成された嵌合凸部38が固定鉄心11側のハウジング12の開口縁部に嵌合され、溶着等により固着されている。軸受カラー35と可動鉄心24との間にはリターンスプリング39が装着され、このリターンスプリング39によって可動鉄心24が固定鉄心11側(閉弁側)に付勢されている。軸受カラー35の外周面とハウジング14の内周面との間には、径方向の隙間が全周に設けられ、後述するように組立時にこの隙間を利用して軸受カラー35の軸心が弁座20の軸心に一致するように位置決めされる。 【0022】軸受カラー35には、流通口40が形成され、この流通口40がハウジング14に形成された出口ポート41につながっている。これにより、プロフィル弁体27の開弁時には、キャニスタ(図示せず)から流出した燃料蒸発ガスがパージ制御弁10の入口ポート19から固定鉄心11の流路18に流入し、弁座20を通過してリーフスプリング28の開口部から軸受カラー35内に流入し、流通口40を通過して出口ポート41からパージ通路(図示せず)を通って吸気管(図示せず)内に吸入される。 【0023】ソレノイドコイル16の非通電時(オフ時)には、永久磁石25の磁気吸引力とリターンスプリング39の弾発力により可動鉄心24が固定鉄心11側に移動してプロフィル弁体27が弁座20に着座した状態(閉弁状態)となる。 【0024】一方、ソレノイドコイル16の通電時(オン時)には、固定子鉄心11から可動鉄心24に向けて発生する磁束と可動鉄心24の永久磁石25の磁束とが反発し合い、その磁気反発力によって可動鉄心24がリターンスプリング39の弾発力に抗して軸受カラー35側(開弁方向)に移動して、プロフィル弁体27が弁座20から離れる。この際、ソレノイドコイル16に流す電流値(又は印加電圧)をデューティ制御することで、磁気反発力を調整してプロフィル弁体27の移動量(弁開度)を調整する。 【0025】尚、閉弁時に、ソレノイドコイル16に、開弁時とは反対方向に電流を流すようにしても良い。このようにすれば、閉弁時にソレノイドコイル16で生じた電磁力と永久磁石25の磁力とが吸引し合い、閉弁時のシール力が増大する。 【0026】次に、ソレノイドコイル16に流す電流値とプロフィル弁体27の移動量(弁開度)との関係を図4(a)に基づいて説明する。尚、図4(a)の特性図の横軸は、固定鉄心11と永久磁石25との間のエアギャップである。 【0027】プロフィル弁体27の開弁時には、ソレノイドコイル16の通電により生じる磁気反発力(開弁方向の力)とリターンスプリング39のばね力(閉弁方向の力)が可動鉄心24に作用し、磁気反発力とリターンスプリング39のばね力とが釣り合った位置で可動鉄心24が保持される。そして、ソレノイドコイル16に流す電流値を大きくするほど、磁気反発力が大きくなる。この磁気反発力は、可動鉄心24と固定鉄心11との間隔が狭くなるほど大きくなるため、全閉位置で磁気反発力が大きくなる。 【0028】一方、閉弁時(ソレノイドコイル16の非通電時)には、吸気管負圧が開弁方向に作用するが、閉弁時には、永久磁石25の磁気吸引力とリターンスプリング39のばね力との合力が吸気管負圧による開弁方向の圧力よりも大きくなり、プロフィル弁体27が全閉位置に保持される。 【0029】また、ソレノイドコイル16に流す電流値が小さいと、ソレノイドコイル16による磁気反発力が永久磁石25の磁気吸引力よりも小さくなるため、可動鉄心24は全閉位置に保持されたままである。そして、ソレノイドコイル16の電流値を0から徐々に増加すると、可動鉄心24に作用する磁気吸引力とリターンスプリング39のばね力との合力が吸気管負圧による開弁方向の圧力よりも小さくなった時に、プロフィル弁体27が開弁し始める。尚、プロフィル弁体27の開度が小さい場合にも、吸気管負圧が開弁方向に作用するため、吸気管負圧による開弁方向の圧力、磁気吸引力(磁気反発力)、リターンスプリング39のばね力の釣り合いによってプロフィル弁体27の位置(弁開度)が決められる。 【0030】これに対し、図8に示すように可動鉄心1に永久磁石を持たない従来構造のものは、図4(b)に示すような開弁特性となる。図4(b)の特性図の横軸は、可動鉄心1と固定鉄心5との間のエアギャップである。従来構造のものは、開弁時に磁気吸引力で可動鉄心1をスプリング8に抗して開弁方向に駆動する構成であるため、エアギャップは、全開位置で小さく、全閉位置で大きくなる。このため、弁体駆動力(磁気吸引力)は、全開位置で大きく、全閉位置で小さくなる。この関係は、磁気反発力を用いる本実施形態とは反対の関係となる。 【0031】このように、従来構造のものは、全閉位置で弁体駆動力(磁気吸引力)が小さくなるため、全閉位置から開弁する際に、負圧のばらつきの影響を受けやすくなり、図5に示すように、開弁ポイントのずれが大きくなる。このため、流量(弁開度)の制御精度が悪くなる欠点がある。 【0032】これに対し、本実施形態では、可動鉄心24に永久磁石25を設け、開弁時に磁気反発力で可動鉄心24を開弁方向に駆動するため、全閉位置で弁体駆動力(磁気反発力)が大きくなる。このため、全閉位置から開弁する際に、負圧のばらつきの影響を受けにくくなり、図5に示すように、開弁ポイントのずれが小さくなる。これにより、流量(弁開度)の制御精度を従来よりも向上できる。しかも、本実施形態では、プロフィル弁体27を用いているので、電流値−流量特性をリニアな特性に近付けることができ、これも流量制御精度向上につながる。但し、本発明は、プロフィル弁体に代えて、通常の弁体を用いても良いことは言うまでもない。 【0033】以上のように構成したパージ制御弁10を組み立てる場合には、予め可動鉄心24が組み付けられたリーフスプリング28を、ヨーク15の嵌合筒部15a内に嵌め込み、その上から、環状磁性プレート23を嵌合筒部15a内に圧入、かしめ等により固定する。これにより、リーフスプリング28の外周部が環状磁性プレート23とヨーク15の段部15bとの間に挟み込まれて固定される。 【0034】この場合、リーフスプリング28の外径寸法がヨーク15の嵌合筒部15aの内径寸法とほぼ同一に設定されているため、リーフスプリング28をヨーク15の嵌合筒部15a内に嵌合することで、リーフスプリング28がヨーク15に対して位置決めされ、それによって、プロフィル弁体27の軸心が弁座20の軸心に合致した状態となる。 【0035】環状磁性プレート23の組付後、リターンスプリング39を組み付けた軸受カラー35の軸孔36を可動鉄心24のガイド軸34に嵌め込み、該軸孔36でガイド軸34を支持すると共に、該軸受カラー35のフランジ部37を環状磁性プレート23に当接させる。この際、図3(a)に示すように、軸受カラー35の軸孔36に外側から棒状の位置決め治具51を嵌め込み、この位置決め治具51の先端部の穴をガイド軸34先端部の小径部53に嵌め込む。この状態で、位置決め治具51により軸受カラー35を位置決めすると同時に、ガイド軸34を位置決めして、該ガイド軸34の軸心を弁座20の軸心に一致させる。 【0036】そして、位置決め治具51により軸受カラー35を環状磁性プレート23に押さえ付けた状態で、図3(b)に示すように、位置決め治具51にハウジング14の出口ポート41を挿通して該ハウジング14の押えリング部14aで軸受カラー35のフランジ部37を環状磁性プレート23に押さえ付けると共に、ハウジング14の嵌合凸部38をハウジング12の開口縁部に嵌合し、両者を超音波溶着等により固着する。これにより、軸受カラー35のフランジ部37が環状磁性プレート23とハウジング14の押えリング部14aとの間に挟み込まれて固定される。この後、ハウジング14の出口ポート41から位置決め治具51を抜き出す。尚、この組付けの際に、永久磁石25が環状磁性プレート23に吸引されることによる可動鉄心24(プロフィル弁体27)の偏心を位置決め治具51や軸受カラー35によって防止できる。 【0037】このようにして組み立てたパージ制御弁10は、可動鉄心24のプロフィル弁体27側をリーフスプリング28で支持し、その反対側をガイド軸34を介して軸受カラー35で支持する構造であるため、従来構造のものとは異なり、可動鉄心24の外周面を嵌合支持する必要がない。そして、ガイド軸34を軸受カラー35の軸孔36に挿通して該軸受カラー35をハウジング14内に組み付ける際に、位置決め治具51を利用して、弁座20に対してガイド軸34の軸心を合わせた状態に組み付けることができるため、弁座20に対してプロフィル弁体27を真っ直ぐに対向させて、プロフィル弁体27の傾きを防止することができ、プロフィル弁体27の傾きによる弁漏れを防止できる。しかも、弁座20、プロフィル弁体27、可動鉄心24の三者の軸心が一直線に並んだ状態に組み付けられるため、プロフィル弁体27、可動鉄心24の軸方向の移動がスムーズとなり、動作信頼性を向上することができる。 【0038】また、本実施形態では、プロフィル弁体27にシール部材32を装着したので、シール部材32によって弁漏れ防止効果を更に高めることができる。しかも、リーフスプリング28に形成した挟持片部29によって、シール部材32を可動鉄心24との間に挟み込んで保持するようにしたので、シール部材32を可動鉄心24に焼付(溶着)、接着等により固着する必要がなくなり、組立性を向上できる。 【0039】更に、本実施形態では、リーフスプリング28の係合片部30を可動鉄心24の係合溝31に差し込むことで、リーフスプリング28に可動鉄心24を係合保持させるようにしたので、リーフスプリング28と可動鉄心24との組付けも容易であるという利点がある。 【0040】しかし、リーフスプリング28と可動鉄心24との組付け構造は、この構成に限定されず、例えば図6又は図7のように構成しても良い。図6の例では、リーフスプリング28の内枠部28bに例えば3個の孔54を等間隔に形成している。これに対応して、可動鉄心24の端面部には、例えば3個の突起55を等間隔に一体に形成し、組付け時に、各突起55をリーフスプリング28の各孔54に嵌め込んで、各突起55の先端部を熱かしめ等により押し潰すことで、各突起55を抜け止めするようにしている。 【0041】また、図7の例では、リーフスプリング28の内枠部28bに、弾性爪56付きの孔57を例えば3箇所に等間隔に形成している。これに対応して、可動鉄心24の端面部には、例えば3個の突起58を等間隔に一体に形成し、組付け時に各突起58をリーフスプリング28の各孔57に圧入することで、各突起58を弾性爪56で抜け止めするようにしている。 【0042】尚、本実施形態では、可動鉄心24に永久磁石25を設けたが、可動鉄心に永久磁石を設けない構成としても良い。この場合には、可動鉄心と固定鉄心との間にリターンスプリングを設けることで、常開型の流量制御弁を構成することができる。その他、本発明は、パージ制御弁以外の各種の流量制御弁に適用できる等、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000004260 【氏名又は名称】株式会社デンソー
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| 【出願日】 |
平成10年7月28日(1998.7.28) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100098420 【弁理士】 【氏名又は名称】加古 宗男
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| 【公開番号】 |
特開2000−46228(P2000−46228A) |
| 【公開日】 |
平成12年2月18日(2000.2.18) |
| 【出願番号】 |
特願平10−212074 |
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