| 【発明の名称】 |
電磁弁装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】位田 雅宏
【氏名】渡邊 健司
【氏名】小林 和幸
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| 【要約】 |
【課題】急激な液圧変動による油撃音の低減を図った電磁弁装置を提供すること。
【解決手段】スリーブ2と、コイル3と、固定コア5と、可動コア6とを備えた電磁弁装置1において、可動コア6の外周部とスリーブ2の内周部とのみで、スリーブ2内に導入される作動流体を抵抗として可動コア6の移動を抑制可能とした。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 その軸方向に延在されると共に少なくともその一側に開口を有する組付け穴を備えたスリーブと、前記スリーブの外周に巻き回されるコイルと、前記スリーブの組付け穴内に固定される固定コアと、前記スリーブの組付け穴内に前記スリーブの前記軸方向に移動可能に配設され、前記コイルへの通電により前記固定コアに向けて移動される可動コアと、を備え、前記可動コアの外周部と前記スリーブの内周部との間の間隙により前記スリーブ内に導入される作動流体を抵抗として前記可動コアの移動を抑制可能とする電磁弁装置。 【請求項2】 前記可動コアは、前記可動コアの外周部で前記固定コアとの対向面から前記軸方向に延在されると共に前記可動コアの対向面とは反対側の面に達する以前にその延在が終了される第1溝部と、前記可動コアの外周部で前記対向面とは反対側の面から前記軸方向に延在されると共に前記可動コアの対向面に達する以前にその延在が終了される第2溝部とを有する請求項1の電磁弁装置。 【請求項3】 前記可動コアは、前記可動コアの外周部で前記固定コアとの対向面から前記軸方向に延在されると共に前記可動コアの対向面とは反対側の面に達する以前にその延在が終了される溝部を有する請求項1の電磁弁装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は電磁弁装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来の電磁弁装置は、一般的に、その軸方向に延在されると共に少なくともその一側に開口部を有する組付け穴を備えたスリーブと、前記スリーブの外周に巻き回されるコイルと、前記スリーブの組付け穴内に固定される固定コアと、前記スリーブの組付け穴内に前記スリーブの前記軸方向に移動可能に配設され、前記コイルへの通電により前記固定コアに向けて移動されてその弁体部が弁座に当接される可動コアと、を備えるものであった。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このような従来の電磁弁装置は、スリーブ内に作動流体が導入されて、コイルへの通電に伴い可動コアが固定コア側に吸引移動され可動コアの弁体部と弁座が当接する際に、可動コアの移動速度によっては急激な作動流体の液圧変動により油撃音が生じることがある。 【0004】本発明は、急激な液圧変動による油撃音の低減を図った電磁弁装置を提供することを、その技術的課題とするものである。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、その軸方向に延在されると共に少なくともその一側に開口を有する組付け穴を備えたスリーブと、前記スリーブの外周に巻き回されるコイルと、前記スリーブの組付け穴内に固定される固定コアと、前記スリーブの組付け穴内に前記スリーブの前記軸方向に移動可能に配設され、前記コイルへの通電により前記固定コアに向けて移動される可動コアとを備え、前記可動コアの外周部と前記スリーブの内周部との間の間隙により前記スリーブ内に導入される作動流体を抵抗として前記可動コアの移動を抑制可能とする電磁弁装置を構成した。 【0006】好ましくは、前記可動コアは、前記可動コアの外周部で前記固定コアとの対向面から前記軸方向に延在されると共に前記可動コアの対向面とは反対側の面に達する以前にその延在が終了される第1溝部と、前記可動コアの外周部で前記対向面とは反対側の面から前記軸方向に延在されると共に前記可動コアの対向面に達する以前にその延在が終了される第2溝部とを有する電磁弁装置を構成した。 【0007】好ましくは、前記可動コアは、前記可動コアの外周部で前記固定コアとの対向面から前記軸方向に延在されると共に前記可動コアの対向面とは反対側の面に達する以前にその延在が終了される溝部を有する電磁弁装置を構成した。 【0008】請求項1の電磁弁装置は、可動コアの外周部とスリーブの内周部とで、スリーブ内に導入される作動流体を抵抗として可動コアの移動が抑制可能とされる。 【0009】請求項2の電磁弁装置は、請求項1の作用に加えて、特に第1溝部と第2溝部とを繋ぐ可動コアの外周部とスリーブの内周部とのクリアランスにより、スリーブ内に導入される作動流体を抵抗として可動コアの移動が抑制可能とされる。 【0010】請求項3の電磁弁装置は、請求項1の作用に加えて、溝部と可動コアの他端面とを繋ぐ可動コアの外周部とスリーブの内周部との間により、スリーブ内に導入される作動流体を抵抗として可動コアの移動が抑制可能とされる。 【0011】 【発明の実施の形態】以下、本発明を実施の形態により具体的に説明する。 【0012】図1は車両のブレーキ液圧装置に配設される本発明の一実施の形態の電磁弁装置1の断面図である。電磁弁装置1は、有底筒状を呈すると共に磁性材から成るスリーブ2と、スリーブ2の外周に巻き回されるコイル3と、コイル3の外周を取り囲む磁性材性のヨーク4と、磁性材性の固定コア5と、磁性材性の可動コア6と、スリーブ2が組付けられる金属製のハウジング7と、ベース部材8とを備えている。 【0013】スリーブ2は、その軸方向(図1中上下方向)に延在されるとともにその一側(図1中下側)が開口する組付け穴2aを備えている。略円筒状を呈する固定コア5はスリーブ2の組付け穴2aで略中央部に固定配置されている。 【0014】可動コア6はスリーブ2の組付け穴2aにスリーブ2の底面部2aaと固定コア5との間に配設され、スリーブ2の軸方向に摺動可能とされている。可動コア6は、固定コア5に対向する一端面6a(対向面)上に軸方向に延在されると共に固定コア5の中心孔を貫通して、後述する弁座8aに当接及び離脱可能な弁体部6bを有している。 【0015】図2は図1の可動コア6の上面図であり、図3及び図4は図1の可動コア6の斜視図である。図1〜図4に示すように、可動コア6の外周部には、一端面6aからスリーブ2の軸方向に延在されると共に他端面6bに到達以前にその延在が終了される第1溝6cと、他端面6bからスリーブ2の軸方向に延在されると共に一端面6aに到達以前にその延在が終了される第2溝6dとを有している。 【0016】第1溝6cは可動コア6に二つ配設されており、可動コア6の外周部に可動コア6の軸を中心として対称となるように配置されている。第2溝6dもまた可動コア6に二つ配設されており、可動コア6の外周部に可動コア6の軸を中心として対称となるように配置されている。 【0017】第2溝6dは、第1溝6cに対して可動コア6の軸を中心として90度回転した位置に配置されている。第1溝6cの終焉部と第2溝6dの終焉部とは、可動コア6の外周部の周方向で同位置に配置されている。 【0018】スリーブ2の開口部2abには弁座部材8が圧入固定されており、弁座部材8と可動コア6の弁体部6bの段差部との間にスプリング9が配設されている。スプリング9は、コイル3の非通電時に弁体部6bが着座する弁座8aから離間する方向(図1中上方)に弁体部6bひいては可動コア6を付勢している。 【0019】スリーブ2のハウジング7に収容される部分の外周部には、図示しない流体通路と組付け穴2a内を連通する第1ポート2bが形成されており、弁座部材8は、図示しない流体通路と弁座8aとを連通する第2ポート8bを有している。即ち、スリーブ2内には作動流体が導入されることになる。 【0020】可動コア6の弁体部6bが弁座8aに着座することによって第1ポート2cと第2ポート8bとの連通が遮断され、弁体部6bが弁座8aから離間することによって第1ポート2bと第2ポート8bとが連通される。 【0021】次いで電磁弁1の作動を説明する。ソレノイド3に通電が行われていない図1に示す初期状態では、可動コア5がスプリング7により上方(図1中上方)に付勢されていることから、弁体部6bが弁座8aから離間されている。従って、第1ポート2bと第2ポート8bとが連通されている。作動流体としてブレーキ液が導入されている。 【0022】コイル3が通電されると、スリーブ2と、ヨーク4と、固定コア5と、可動コア6とが磁路を形成して可動コア6と固定コア5との間に吸引力が生じ、可動コア6がスプリング9の付勢力に抗して下方(図1中下方)に吸引移動され、弁体部6bが弁座8aに当接することにより、第1ポート2bと第2ポート8bとの連通が遮断される。 【0023】この可動コア6のスリーブ2内における固定コア5側への摺動に際して、可動コア6の一端面6a側の作動流体は可動コア6の他端面6bへと流動することになる。この作動流体の可動コア6の一端面6a側から他端面6bへの流動における流路として、第1溝6c、第1溝6cの終焉部と第2溝6dの終焉部とを繋ぐ可動コア6の外周部とスリーブ2の内周部との間、及び第2溝6dとを介する流路がある。 【0024】このとき、特に、第1溝6cの終焉部と第2溝6dの終焉部とを繋ぐ可動コア6の外周部とスリーブ2の内周部との間においてオリフィス作用が生じ、作動流体の流動が抑制される。即ち、可動コア6の移動に際して作動流体が抵抗となり、可動コア6の移動が抑制されることになる。 【0025】可動コア6の移動が抑制されることから可動コア6の移動速度が遅くなり、可動コア6の弁体部6bと、弁座8aとの当接による作動流体の急激な液圧変動が低減され、油撃音が低減可能とされる。 【0026】以上説明したように、本実施の形態の電磁弁装置1によれば、可動コア6の固定コア5への移動速度を低減することができることから、可動コア6の弁体部6bと、弁座8aとの当接による作動流体の急激な液圧変動が低減され、油撃音が低減可能とされる。 【0027】更に、可動コア6とスリーブ2とのみにより、可動コア6の移動速度を低減することができることから、電磁弁装置1を簡素な構成とでき、部品点数の増加の抑制及びコストの増大を抑制でき、組付けの作業能率の向上を可能としている。 【0028】従って、急激な液圧変動による油撃音の低減を図った電磁弁装置1を提供することを可能としている。 【0029】本実施の形態においては、電磁弁装置1は常開弁として構成されているが、特にこの構成に限定されるものではなく、例えば、常閉弁として構成される本発明の電磁弁装置においても同様の作用効果が得られる。 【0030】又、本実施の形態においては、第1溝6c及び第2溝6dがそれぞれ二つずつ配設されているが、特にこの構成に限定するものではなく、例えば、第1溝6cと第2溝6dとがそれぞれ一つずつ配設される本発明の電磁弁装置においても同様の作用効果が得られる。 【0031】(実施の形態2)図5は本発明明の一実施の形態の電磁弁装置1の断面図であり、図6は図5の可動コア6の上面図であり、図7及び図8は図5の可動コア6の斜視図である。実施の形態1と同様の部材には同符号が付してある。可動コア6の構成以外は実施の形態1と略同様であるので詳細な説明は省略する。 【0032】図5〜図8に示すように、可動コア6の外周部には、一端面6aからスリーブ2の軸方向に延在されると共に他端面6bに到達以前にその延在が終了される溝6eが形成されている。溝6eは可動コア6に二つ配設されており、可動コア6の外周部に可動コア6の軸を中心として対称となるように配置されている。 【0033】可動コア6のスリーブ2内における固定コア5側への摺動に際して、可動コア6の一端面6a側の作動流体は可動コア6の他端面6bへと流動することになる。この作動流体の可動コア6の一端面6a側から他端面6bへの流動における流路には、溝6e、溝6eの終焉部と可動コア6の他端面6bとを繋ぐ可動コア6の外周部とスリーブ2の内周部との間とを介する流路がある。 【0034】このとき、特に、溝6eの終焉部と可動コア6の他端面6bとを繋ぐ可動コア6の外周部とスリーブ2の内周部との間においてオリフィス作用が生じ、作動流体の流動が抑制される。即ち、可動コア6の移動に際して作動流体が抵抗となり、可動コア6の移動が抑制されることになる。 【0035】可動コア6の移動が抑制されることから可動コア6の移動速度が遅くなり、可動コア6の弁体部6bと、弁座8aとの当接による作動流体の急激な液圧変動が低減され、油撃音が低減可能とされる。 【0036】その他の作用効果は実施の形態1と同様であるので説明は省略する。 【0037】本実施の形態においては、溝6eが可動コア6に二つ配設されているが、特にこの構成に限定するものではなく、例えば、溝6eが一つ配設される本発明の電磁弁装置においても同様の作用効果が得られる。 【0038】以上、本発明を上記実施の態様に則して説明したが、本発明は上記態様にのみ限定されるものではなく、本発明の原理に準ずる各種態様を含むものである。 【0039】 【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明によれば、可動コアの移動速度を低減可能できることから、固定コアと可動コアとの打撃音を低減することができる。 【0040】従って、例えば、作動流体として液体を用いた場合、急激な液圧変動による油撃音の低減を図った電磁弁装置を提供することを可能としている。 【0041】請求項2及び請求項3の発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、可動コアの移動速度の低減をより可能としている。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000011 【氏名又は名称】アイシン精機株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年7月31日(1998.7.31) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2000−46227(P2000−46227A) |
| 【公開日】 |
平成12年2月18日(2000.2.18) |
| 【出願番号】 |
特願平10−217087 |
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