| 【発明の名称】 |
電磁弁装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】位田 雅宏
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| 【要約】 |
【課題】簡素な構成とすることによりコスト低減及び組付け作業能率の向上を図った電磁弁装置を提供すること。
【解決手段】凹部7aを備えたハウジング7と、凹部7aに圧入されるとともに凹部7aの開口周縁部分7eが凹部7a内に張出すように変形されることによりかしめられる大径部21を備えたスリーブ2と、コイル3と、固定コア5と、可動コア6と、ハウジング7に配設され、開口周縁部7eの変形に際して凹部7aの周壁部7cで大径部21に対向する部分が凹部7a内へ向けて張り出すのを抑制する環状溝7dとを備えた電磁弁装置1を構成した。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 凹部を備えたハウジングと、前記凹部に圧入されるとともに前記凹部の開口周縁部分が前記凹部内に張出すように変形されることによりかしめられる係合部を備えたスリーブと、前記スリーブの外周に巻き回されるコイルと、前記スリーブの組付け穴内に固定される固定コアと、前記スリーブの前記組付け穴内に摺動可能に配設され、前記コイルへの通電により前記固定コアに向けて移動される可動コアと、前記ハウジングに配設され、前記開口周縁部の変形に際して、前記凹部の周壁部で前記係合部に対向する部分が前記凹部内へ向けて張り出すのを抑制する抑制部と、を備えた電磁弁装置。 【請求項2】 前記抑制部は、前記周壁部に形成された環状溝であることを特徴とする請求項1の電磁弁装置。 【請求項3】 前記凹部内で、少なくとも前記係合部が前記凹部内で位置する部分と前記凹部の底部との間に、作動流体が導入される請求項1又は請求項2の電磁弁装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は電磁弁装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来の電磁弁装置は、独特許公開DE4332538A1号公報に開示されるように、スリーブと、前記スリーブの外周に巻き回されるコイルと、前記スリーブの組付け穴内に固定される固定コアと、前記スリーブの前記組付け穴内に摺動可能に配設され、前記コイルへの通電により前記固定コアに向けて移動される可動コアと、前記スリーブが挿入されると共に作動流体が導入される凹部を備えたハウジングと、前記スリーブの外周部で前記凹部に挿入される部分と前記凹部の周壁部との間に配設され、前記凹部の開口周縁部分が前記凹部内に張出すように変形されることによりかしめられるシール部材と、を備えたものである。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このような従来の電磁弁装置は、シール部材を必要とすることから、部品点数の増加、コストの増大及び組付け作業能率の向上の妨げとなっていた。 【0004】本発明は、簡素な構成とすることによりコスト低減及び組付け作業能率の向上を図った電磁弁装置を提供することを、その技術的課題とするものである。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、凹部を備えたハウジングと、前記凹部に圧入されるとともに前記凹部の開口周縁部分が前記凹部内に張出すように変形されることによりかしめられる係合部を備えたスリーブと、前記スリーブの外周に巻き回されるコイルと、前記スリーブの組付け穴内に固定される固定コアと、前記スリーブの前記組付け穴内に摺動可能に配設され、前記コイルへの通電により前記固定コアに向けて移動される可動コアと、前記ハウジングに配設され、前記開口周縁部の変形に際して、前記凹部の周壁部で前記係合部に対向する部分が前記凹部内へ向けて張り出すのを抑制する抑制部とを備えた電磁弁装置を構成した。 【0006】好ましくは、前記抑制部は、前記周壁部に形成された環状溝であることを特徴とする電磁弁装置が望ましい。 【0007】好ましくは、前記凹部内で、少なくとも前記係合部が前記凹部内で位置する部分と前記凹部の底部との間に、作動流体が導入される電磁弁装置が望ましい。 【0008】請求項1の電磁弁装置は、スリーブの係合部がハウジングの凹部に圧入されると共に凹部開口周縁部が変形されることにより係合部がハウジングにかしめられてスリーブがハウジングに固定される。凹部開口周縁部の変形に際して抑制部が凹部の周壁部で係合部に対向する部分が凹部内へ向けて張り出すのを抑制することになる。 【0009】請求項2の電磁弁装置は、請求項1の作用に加えて、凹部の周壁部に形成される環状溝が、凹部開口周縁部の変形に際して抑制部が凹部の周壁部で係合部に対向する部分が凹部内へ向けて張り出すのを抑制する。 【0010】請求項3の電磁弁装置によれば、請求項1又は請求項2の作用に加えて、凹部には作動流体が導入される。 【0011】 【発明の実施の形態】以下、本発明を実施の形態により具体的に説明する。 【0012】図1は車両のブレーキ液圧装置に配設される本発明の一実施の形態の電磁弁装置1のスリーブ2がハウジング7にかしめられる以前の断面図であり、図2は図1の電磁弁装置1のスリーブ2がハウジング7にかしめられた以後の断面図である。図1、図2に示すように、電磁弁装置1は、磁性材から成るスリーブ2と、スリーブ2の外周に巻き回されるコイル3と、コイル3の外周を取り囲む磁性材性のヨーク4と、磁性材性の固定コア5と、磁性材性の可動コア6と、スリーブ2が組付けられる金属製のハウジング7とを備えている。 【0013】スリーブ2は有底筒状を呈し、その軸方向(図1及び図2中上下方向)に延在されるとともにその一側(図1及び図2中下側)が開口する組付け穴2aを備えている。略円筒状を呈する固定コア5はスリーブ2の組付け穴2aにその一端面が底部2bに当接するようにして固定配置されている。 【0014】可動コア6はスリーブ2の組付け穴2aにスリーブ2の軸方向に摺動可能で、且つ、その一端面と固定コア5の他端面とが対向するようにして配設されている。可動コア6は、その一端面上に固定コア5側で開口する凹部6aと、その他端部に球状弁体6bを有している。 【0015】スリーブ2の底面部2bと可動コア6の凹部6aの底面部との間にスプリング13が配設されている。スプリング13は、可動コア6を固定コア5から離間する方向に付勢している。図1及び図2に示すコイル3が非通電とされている初期状態においては、固定コア5と可動コア6との間には所定量のクリアランスが設けられている。 【0016】ハウジング7はスリーブ2が組付けられると共にスリーブ2の軸方向に延在される凹部7aを有している。スリーブ2は、凹部7aにその開口部2cが閉塞されるようにして組付けられている。 【0017】ハウジング7の凹部7aの底面部7bには、第1連通路8の一側開口8aが連通されている。第1連通路8の図示しない他側開口は不図示のブレーキ液圧経路に連通されている。凹部7aの周壁部7cには、第2連通路9の一側開口9aが連通されている。第2連通路9の図示しない他側開口は不図示のブレーキ液圧経路に連通されている。 【0018】即ち、スリーブ2内、ひいては、凹部7a内でスリーブ2の大径部21が位置する部分と底部7bとの間に、各ブレーキ液圧経路から第1、第2連通路8、9を介してブレーキ液が導入されることになる。 【0019】スリーブ2の開口部2c側で第2連通路9の一側開口9aに対向する外周部には、スリーブ2の軸方向垂直方向(図1及び図2中左右方向)に延在される連通孔2dが形成されている。連通孔2dは、スリーブ2の外周空間、即ち第2連通路9の一側開口9aとスリーブ2の組付け穴2a内の空間とを連通している。 【0020】スリーブ2の開口部2c側で組付け穴2a内には、連通孔2dに対向するように略円筒状のフィルター10が配設されている。更にスリーブ2の開口部2cには、ベース部材11が圧入固定されている。フィルター10は、スリーブ2の組付け穴2aの段差部とベース部材11の段差部とによって挟持固定されている。 【0021】ベース部材11には、スリーブ2の軸方向に延在される第3連通路12が形成されている。第3連通路12は、その一側開口12aがハウジング7の凹部7aの底部7bに対向するベース部材11の面11aに連通されており、その他側開口12bはベース部材11の可動コア6に対向する部分11bに連通されている。 【0022】ベース部材11の可動コア6に対向する部分11bで、第3連通路12の他側開口12bの周縁部には、可動コア6の球状弁体6bが当接及び離脱する弁座11cが形成されている。第3連通路12は、第1連通路8と組付け穴2a内、ひいては第2連通路9とを連通可能としている。 【0023】弁座11cに弁体6bが当接することにより、第3連通路12と組付け穴2a内、ひいては第2連通路9との連通が遮断され、弁座11cから弁体6bが離脱することにより、第3連通路12と組付け穴2a内、ひいては第2連通路9とが連通される。 【0024】スリーブ2は、開口部2a側から底部2b側へ連続する大径部21(係合部)と小径部22とを有している。大径部21の径は凹部7aの径と略等しくされると共に凹部7aに圧入されており、塑性変形された凹部7aの開口周縁部7eが大径部21と小径部22とのテーパ状の段差部23に係合して大径部21がハウジング7にかしめられている。 【0025】凹部7aの周壁部7cの大径部21に対向する部分で、最も開口部7a寄りの部分に環状溝7dが形成されている。 【0026】電磁弁装置1の組付けにおいて、先ずスリーブ2の組付け穴2a内に固定コア5が固定され、次いで組付け穴2a内で固定コア5の中心穴内にスプリング13が配設される。 【0027】更に、組付け穴2a内に可動コア6がスプリング13の付勢力により固定コア5と所定量離間した状態で配設され、フィルター10が組付け穴2a内に可動コア5よりも開口部2cよりに配設される。 【0028】組付け穴2aの開口部2cにベース部材11が圧入固定されることにより、フィルター10は、ベース部材11とスリーブ2とで挟持固定され、可動コア6の弁体6bが弁座11cに当接される。ベース部材11がスリーブ2に配設されることにより、フィルター10と可動コア6とのスリーブ2からの抜け止めがされることになる。 【0029】次いで、固定コア5、可動コア6、フィルター10、ベース部材11、及びスプリング13とを一体的に備えたスリーブ2が、ハウジング7の凹部7aに組付けられて大径部21が凹部7aに圧入される。 【0030】スリーブ2のハウジング7の凹部7aへの圧入後、凹部7aの開口周縁部7eに凹部7aの軸方向で底面7b側へ荷重がかけられて開口周縁部7eが塑性変形される。開口周縁部7eが塑性変形されることにより、開口周縁部7eが凹部7a内に凹部7aの径方向内方に向かって張出し、スリーブ2の段差部23に係合することになる。 【0031】塑性変形された開口周縁部7eが段差部23に係合することにより、特にスリーブ2の大径部21がハウジング7によりかしめられ、スリーブ2がハウジング7に固定されることになる。 【0032】開口周縁部7eの塑性変形に際して、凹部7aの周壁部7cには環状溝7dが形成されていることから、周壁部7cの大径部21に対向する部分への開口周縁部7eへ付与された荷重の伝達が抑制される。 【0033】従って、開口周縁部7eの塑性変形に際して、特に周壁部7cの大径部21に対向する部分が塑性変形して凹部7aの径方向内方に張出すことを抑制でき、ひいては、開口周縁部7eの塑性変形によりスリーブ2が周壁部7cから径方向内方への押圧力を受ける虞を低減可能としている。 【0034】スリーブ2が周壁部7cから押圧される虞を低減可能としていることから、例えば、スリーブ2が周壁部7cから押圧されて径方向内方に変形することにより固定コア5と可動コア6との間で設定されていたクリアランスが変化する虞、或いは、可動コア6の外周部とスリーブ2の内周部との間のクリアランスが変化して可動コア6のスリーブ2内の摺動に変化が生じる虞が低減でき、電磁弁装置1において期待される作動を得ることを可能としている。 【0035】次いで、スリーブ2の凹部7a外に突出する外周部にコイル3及びヨーク4が配設される。 【0036】電磁弁装置1において、コイル3に通電されると、固定コア5と可動コア6との間に吸引力が生じ、スプリング13の付勢力に抗して可動コア6が固定コア5側に移動される。可動コア6が固定コア5に向かって移動されることにより弁体6bが弁座11cから離間して、第1連通路8が、第3連通路12、弁体6bと弁座11cとの間のクリアランス、凹部7a内、フィルター10、及び連通孔2dを介して第2連通路9に連通される。 【0037】コイル3への通電が終了されると固定コア5と可動コア6との間の吸引力が消失し、スプリング13の付勢力により可動コア6が固定コア5から離間する方向に付勢される。可動コア6がスプリング13によりベース部材11側に移動されることから弁体6bと弁座11cとが当接して、第1連通路8の第3連通路12を介した第2連通路9との連通が遮断される。 【0038】スリーブ2の特に大径部21がハウジング7の凹部7aに圧入されていることから、スリーブ2の大径部21と凹部7aの周壁部7cの大径部21に対向する部分との間にはシール機能が生じており、第2連通路9から大径部21と周壁部7cとの間を介したハウジング7外へブレーキ液の流出を抑制している。 【0039】更に、スリーブ2のハウジング7への組付けに際して、周壁部7cの特に大径部21に対向する部分が塑性変形して凹部7aに張出すことを抑制可能としていることから、スリーブ2の大径部21と凹部7aの周壁部7cとの間に生じるシール性を確実なものとすることができる。 【0040】以上説明したように、本実施の形態の電磁弁装置1によれば、凹部7a内に導入されたブレーキ液がハウジング7の外部に流出するのを防ぐために従来のものにおいて必要とされたシール部材を配設する必要がないことから、簡素な構成とすることができる。 【0041】従って、簡素な構成とすることによりコスト低減及び組付け作業能率の向上を図った電磁弁装置1を提供することを可能としている。 【0042】更に、開口周縁部7eの塑性変形に際して、スリーブ2が周壁部7cから押圧される虞を低減可能としていることから、例えば、スリーブ2が周壁部7cから押圧されて径方向内方に変形することにより固定コア5と可動コア6との間で設定されていたクリアランスが変わる虞も低減でき、電磁弁装置1において期待される作動を得ることを可能としている。 【0043】更に、スリーブ2の大径部21と凹部7aの周壁部7cとの間に生じるシール性を確実なものとすることができる。 【0044】本実施の形態においては、電磁弁装置1は常閉弁とされているが、特にこの構成に限定するものではなく、例えば、常開弁とされる本発明の電磁弁装置においても同様の作用効果が得られる。 【0045】更に、本実施の形態においては開口周縁部7eは荷重を受けることで塑性変形されているが、特にこの方法に限定するものではなく、開口周縁部7eが凹部7a内に張出すように変形される本発明の電磁弁装置においては同様の作用効果が得られる。 【0046】更に、本実施の形態においては、スリーブ2が係合部として大径部21を備えているが、特にこの構成に限定されるものではなく、開口周縁部7eに係合されることによりハウジング7にかしめられる構成を備えた本発明の電磁弁装置において同様の作用効果が得られる。 【0047】以上、本発明を上記実施の態様に則して説明したが、本発明は上記態様にのみ限定されるものではなく、本発明の原理に準ずる各種態様を含むものである。 【0048】 【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明によれば、従来のものにおいて必要とされたシール部材を配設する必要がないことから、簡素な構成とすることができる。 【0049】更に、凹部の開口周縁部の変形に際して、スリーブが凹部の周壁部から押圧される虞を低減可能としていることから、電磁弁装置において期待される作動を得ることを可能としている。 【0050】更に、スリーブと凹部の周壁部との間に生じるシール性を確実なものとすることを可能としている。 【0051】従って、簡素な構成とすることによりコスト低減及び組付け作業能率の向上を図った電磁弁装置を提供することを可能としている。 【0052】請求項2の発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、抑制部のより良い形態を示している。 【0053】請求項3の発明によれば、請求項1又は請求項2の発明の効果に加えて、スリーブの係合部と凹部の周壁部との間にシール機能が持たされることから、凹部に導入された作動流体が、スリーブの係合部と凹部の周壁部の係合部に対向する部分との間を介して凹部外に流出することを抑制可能としている。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000011 【氏名又は名称】アイシン精機株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年7月28日(1998.7.28) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2000−46221(P2000−46221A) |
| 【公開日】 |
平成12年2月18日(2000.2.18) |
| 【出願番号】 |
特願平10−213101 |
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