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【発明の名称】 ストレーナ内蔵ボール止水栓及び該止水栓用ストレーナ
【発明者】 【氏名】岩原 徹

【氏名】重野 啓司

【要約】 【課題】ストレーナ内蔵ボール止水栓において、ボール止水栓を取り外すこと無く、ボールの流路内に配置されるストレーナの取付け、取り外しを容易にし、止水栓のメンテナンス作業の効率化を図る。

【解決手段】ボール6の流路7の内周面に円周方向に延びる凸条8を形成する。ストレーナ11には、口金部16と脚部17とを備えて取付け部材15を設け、その脚部には外方へ突出した弾性変形可能な突出部18を設けるとともに、口金部に摘み部材19を設ける。また、ボール6の流路7の内周面螺旋条の溝を形成し、ストレーナ31のフランジ或いは口金部33にその円周方向のある位置で切れ目を入れ、外周部分を螺旋状に形成し、口金部に摘み部材34を設ける。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 流入口と流出口と弁室とを備えた止水栓本体と、前記流入口と流出口とに連通可能な貫通流路を備え、前記弁室内に配置されたボール弁体と、前記流路内に配置されるストレーナとを備え、前記弁体を回動することにより通水、止水を切り替えるストレーナ内蔵ボール止水栓において、前記ボール弁体は、前記流路の内周上に形成された円周方向に延びる凸部を備え、前記ストレーナは、一端側が開口し他端側が閉じた略筒形をなし、前記開口端部に形成された半径方向外方に延びるフランジと、該フランジから前記他端側へ延びる、円周方向で隔てて複数個形成された帯状の係止部材と、前記フランジの前記係止部材と反対側の面に設けられ、指で摘むことのできる摘み部とを備え、前記係止部材は、その長手方向所定の位置に形成された、前記ストレーナの半径方向外方へ突出する突出部を備えていることを特徴とする、ストレーナ内蔵ボール止水栓。
【請求項2】 一端側が開口し他端側が閉じた略筒形をしたボール止水栓用ストレーナにおいて、前記ストレーナは、前記開口端部に形成された半径方向外方に延びるフランジと、該フランジから前記他端側へ延びる、円周方向で隔てて複数個形成された帯状の係止部材と、前記フランジの前記係止部材と反対側の面に設けられ、指で摘むことのできる摘み部とを備え、前記係止部材は、その長手方向所定の位置に形成された、前記ストレーナの半径方向外方へ突出する突出部を備えていることを特徴とする、ボール止水栓用ストレーナ。
【請求項3】 流入口と流出口と弁室とを備えた止水栓本体と、前記流入口と流出口とに連通可能な貫通流路を備え、前記弁室内に配置されたボール弁体と、前記流路内に配置されるストレーナとを備え、前記弁体を回動することにより通水、止水を切り替えるストレーナ内蔵ボール止水栓において、前記ボール弁体は、前記流路の内周上に形成された螺旋状の溝を備え、前記ストレーナは、一端側が開口し他端側が閉じた略筒形をなし、前記開口端部に形成された半径方向外方に延びるフランジを備え、該フランジは、円周方向のある箇所で径方向に切れ目を入れられ、該フランジの少なくとも外周近傍部分が全周に渡って前記ボールに形成された溝に対応した螺旋状の形状を付されていることを特徴とする、ストレーナ内蔵ボール止水栓。
【請求項4】 一端側が開口し他端側が閉じた略筒形をしたボール止水栓用ストレーナにおいて、前記ストレーナは、前記開口端部に形成された半径方向外方に延びるフランジを備え、該フランジは、円周方向のある箇所で径方向に切れ目を入れられ、該フランジの少なくとも外周近傍部分が全周に渡って螺旋状の形状を付されていることを特徴とする、ボール止水栓用ストレーナ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ストレーナ内蔵ボール止水栓に関する。さらに詳細に言えば、ストレーナの着脱を従来に比してきわめて容易にしたストレーナ内蔵ボール止水栓に関する。
【0002】
【従来の技術】止水栓内部の流路に、流れる水のなかのゴミや異物を取り除くためにストレーナが設けられることがある。例えばボール止水栓のボール弁体に形成された貫通流路内に配置されたりする。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このようにボール弁体の流路内にストレーナを取付ける場合、例えば止め輪を流路内壁に形成された円周溝に嵌め込んでストレーナを固定する。ところで一旦取り付けたストレーナも、付着するゴミが次第に増加し、そのまま放置することは不都合で、掃除或いは交換の必要がある。この場合、止め輪等を使用したものでは、ボール弁体を止水栓内に配置したままでのストレーナの取付け、取り外しは作業スペースがきわめて狭い為、難渋する。
【0004】本願発明は上記従来技術の問題点に鑑みなされたものである。すなわち、本願発明は、ボール弁体を止水栓本体内に配置したままで、ボール弁体の流路内へのストレーナの取付け、取り外しを容易に行える、ボール止水栓及び該止水栓用のストレーナを提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するために本発明においては、止水栓のボールに貫通して形成される流路の内周上に円周方向に延びる凸部を形成し、それに取り付けるストレーナは、一端側が開口し他端側が閉じた略筒形とするとともに、その開口端部に形成された半径方向外方に延びるフランジと、該フランジから前記他端側へ延びる、円周方向で隔てて複数個形成された係止部材と、フランジの係止部材と反対側の面に設けられた指で摘むことのできる摘み部とを備え、係止部材には、その長手方向所定の位置に形成された、ストレーナの半径方向外方へ突出する突出部を設けた。
【0006】本願の第2の発明においては、止水栓のボールに貫通して形成される流路の内周面に螺旋状の溝を形成し、ストレーナは、一端側が開口し他端側が閉じた略筒形として、その開口開口端部に形成された半径方向外方に延びるフランジを設け、該フランジには円周方向のある箇所で径方向に切れ目を入れ、該フランジの少なくとも外周近傍部分を全周に渡ってボールに形成された溝に対応した螺旋状の形状とした。
【0007】
【実施の形態】以下、図面に基づき本願発明の具体的実施の形態を説明するが、本願発明の範囲は以下に説明される実施の形態に限定されるのではない。
【0008】図1は、第1の発明の実施の態様に係るストレーナ内蔵ボール止水栓1の、通水状態での横断面図である。符号2は止水栓本体であり、符号3はボール押さえである。本体2とボール押さえ3とにより弁室4が内部に形成され、その中にはボールシート5により受け止められた状態で、ボール6が収受されている。ボール6には貫通孔が形成され、水の流路7となっている。この流路7は、図示の状態で本体2側の流入口2aとボール押さえ3側の流出口3aとに通じている。
【0009】流路7の内周面に、径方向内方へ突出する断面山形のフランジ或いは凸条8が円周方向に延びて形成されている。この凸条8にストレーナ11が取り付けられているが、これについては後述する。なお、本体2には開口9が、その中心軸心が水の流れ方向即ち流入口2aと流出口3aとを結ぶ線に略直交する様な位置に形成されており、この開口はキャップ10により通常は閉じられている。
【0010】図2は、図1の状態からボール6を、図示しないハンドルを用いて、紙面に垂直な軸回りに時計方向に90度回転した状態での部分横断面図である。この状態では水の流れは遮断される。
【0011】図3はストレーナ11の斜視図であり、図4はストレーナ11をボール6の凸条8の部分に取り付けた状態を示す部分断面図である。ストレーナ11は、適宜な大きさの編み目の金網で形成されたストレーナ本体12を備えている。ストレーナ本体12は、一端13aが開口し、他端13bが閉じた籠体部分13と、籠体部分13の開口部から径方向外方へ広がるフランジ14とを備えている。籠体部分13は、開口側から閉じた側に向かって漸次縮径し、閉じた部分は半球状の形状となっている。
【0012】ストレーナ11は、フランジ14の部分においてストレーナ本体12と一体化された取付け部材15を備えている。取付け部材15は薄い金属材料で作られ、間にストレーナ本体12のフランジ14を挟むように上下二重に折り返された円環状の口金部16と、この口金部16の内周縁部からストレーナ本体12の外表面に沿って他端13b側へ延びる、円周方向で隔てて設けられた複数本、本実施の態様では4本の細長い脚部17を備えている。そして、この脚部17の長手方向の途中には、ストレーナ11の径方向外方へ緩やかに膨らむ突出部18が形成されている。ストレーナ11はさらに、口金部16を直径方向に跨がり、口金部16の上側側面16aに固着された、細長い棒状の摘み部材19を備えている。
【0013】取付け部材15の口金部16の外径は、ボール6の流路7の径より小さく、脚部17の根元部分で、凸状8の内側に嵌まるような大きさの寸法となっている。自由状態での脚部17の突出部18部分での直径寸法は、凸状8の内径より若干大きくなっている。
【0014】上記の構造を有するストレーナ11をボール6に取り付けるには、摘み部材19を指で挟んで持ち、ストレーナ本体12の他端13b側からボール6の流路7内に、さらに凸状8の部分に挿入する。その際、脚部17の突出部18は凸状8の内周端部により内方へ弾性変形させられて、この部分を通過し、その通過後元の形状に戻る。この時、口金部16の下側側面16bが凸条8の上に載る。従って、ストレーナ11は、口金部16と脚部17の突出部18とで凸条8を挟む形となって、ボール6に取り付けられる。
【0015】従って、ストレーナ11を取り外す際には、先ずボール6を図示しないハンドルも用いて図1において時計方向に90度回転させ、図2の止水状態にする。次にキャップ10を外す。この時、ストレーナ11はその口金部16が開口9に面しているので、摘み部材18を持って、引っ張れば、脚部17の突出部18が弾性変形して、ストレーナ11を外すことができる。ストレーナ11を再度取り付けるのは、先述したとおりである。このように、ボール6を取り外すことなくストレーナ11の取り外し、取付けが行える。
【0016】図5は、第2の発明の実施の態様で使用するストレーナ31の側面図である。このストレーナ31の構造は、籠体部分32aとフランジ32bからなるストレーナ本体32と、上下二枚に折り曲げてその間にフランジ32bを挟む取付け金具33とで構成されていることは共通するが、この取付け金具33は口金部のみからなり、第1の例での脚部15に相当するものは備えていない。そして、その円環状の取付け部材33は図示のとおり、ストレーナ本体32のフランジ32bと共に、その円周方向の一か所で径方向に切れ目が入れられ、少なくともその外周近傍付近が全周に渡って螺旋状になるように曲げ加工が施されている。符号34は、第1の実施の態様と同様の摘み部材である。図示しないが、この実施の態様では、ボールの流路内壁に、第1の実施の態様での円周方向に延びる凸条に代えて、ストレーナ31の取付け金具33の外周部33aの螺旋形状に合わせて溝が形成されている。従って、摘み部材34を持ってストレーナ31を回転させることにより、ストレーナ31をボールに簡単に取付け、取り外しが行える。
【0017】
【発明の効果】以上の説明から明らかなとおり、本発明によれば、きわめて簡単にストレーナの取付け、取り外しを行うことが可能となり、ストレーナ内蔵止水栓のメンテナンス作業がきわめて効率よく行える。
【出願人】 【識別番号】390006736
【氏名又は名称】株式会社日邦バルブ
【出願日】 平成10年7月28日(1998.7.28)
【代理人】 【識別番号】100064562
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 徹男 (外1名)
【公開番号】 特開2000−46211(P2000−46211A)
【公開日】 平成12年2月18日(2000.2.18)
【出願番号】 特願平10−212522