| 【発明の名称】 |
ボールバルブにおける弁体出し入れ装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】浅川 洋雄
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| 【要約】 |
【課題】ボールバルブにおいて、球状弁体を弁室に容易に出し入れすることのできる弁体出し入れ装置を提供する。
【解決手段】基板7の前後左右より、下端部が前後方向に移動しうる脚片8、9を垂下させるとともに、前後に並ぶ脚片の対向面の下端部に、各環状弁座の外周面へ係止しうる係止部8a、9aを設け、かつ前記基板7に、下端部が球状弁体4と係合しうる弁体保持杆12を設ける。弁体保持杆12の下端部を球状弁体4の頂部中央に係止して球状弁体4を吊るし、左右の環状弁座5、5を、その下部同士が接近する方向にやや傾斜させて、前後の脚片8、8および9、9で挾持し、左右のスラストリング14、14間に挿入して、下方へ押し込むと、環状弁座5、5と球状弁体4は下方へ移動し、定位置にセットされる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 左右方向を向く円筒状弁室内に、球状弁体を挿入し、かつ前記弁室の両側に設けた内外方向に摺動しうるようにした環状弁座を、ばね付勢して球状弁体に当接させてなるトップエントリー型もしくはボトムエントリー型のボールバルブにおける弁体出し入れ装置であって、基板の前後左右より、下端部が前後方向に移動しうる脚片を垂下させるとともに、前後に並ぶ脚片の対向面の下端部に、前記各環状弁座の外周面に係止しうる係止部を設け、かつ前記基板に、下端部が球状弁体と係合しうる弁体保持杆を設けたことを特徴とするボールバルブにおける弁体出し入れ装置。 【請求項2】 環状弁座の外周面に環溝を設け、かつ前後に並ぶ脚片の対向面の下端部に、前記環状弁座の環溝内に突入しうる突栓状係止部を設けたことを特徴とする請求項1記載のボールバルブにおける弁体出し入れ装置。 【請求項3】 環状弁座の外周面に粗面部を設け、かつ前後に並ぶ脚片の対向面の下端部に、前記環状弁座の粗面部と係合しうる粗面状係止部を設けたことを特徴とする請求項1記載のボールバルブにおける弁体出し入れ装置。 【請求項4】 環状弁座の外周面の粗面部を、円周方向に並ぶ多数の凹凸条からなるものとし、かつ脚片における粗面状係止部を前記凹凸条と係合しうる凹凸条を有するものとしたことを特徴とする請求項3記載のボールバルブにおける弁体出し入れ装置。 【請求項5】 脚片を、前後方向に撓みうるものとするとともに、その上端を基板に固着し、かつ前後に並ぶ脚片の対向面の下端部の係止部間の自由状態における間隔を、環状弁座における被係止部の前後方向の幅寸法よりやや小としたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のボールバルブにおける弁体出し入れ装置。 【請求項6】 前後に並ぶ脚片の適所に、これらの脚片の間隔を調節するための調節ボルトを架設したことを特徴とする請求項5記載のボールバルブにおける弁体出し入れ装置。 【請求項7】 前後に並ぶ脚片の上端を、前後方向に傾動しうるようにして基板に枢着し、かつこれらの脚片の適所に、その間隔を調節するための調節ボルトを架設したことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のボールバルブにおける弁体出し入れ装置。 【請求項8】 弁体保持杆は、基板並びに球状弁体の一部に螺合しうるおねじ部を備えるものである請求項1〜7のいずれかに記載のボールバルブにおける弁体出し入れ装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ボールバルブにおける弁体出し入れ装置であって、球状弁体を弁室に容易に出し入れすることのできる弁体出し入れ装置に関する。 【0002】 【従来の技術】トップエントリー型もしくはボトムエンリー型と称され、球状弁体を、弁室より上下方向に出し入れするようにしたボールバルブにおいては、弁体の出し入れに際し、弁体の両側に当接している環状弁座を、特殊工具をもって、外側方向へ移動させる必要がある。この目的のための従来の工具は、通常、二又状をなしており、これを弁室内へ挿入して、その下端を、弁座もしくはそのリテーナに係止し、弁座もしくはリテーナを、バネによるその付勢力に抗して、外側方へ移動させるようになっている。 【0003】しかし、これら従来の手段では、工具の下端を、弁座もしくは、リテーナに係止し、かつこれを外側方へ移動させるのに、かなりの技術と労力及び時間を要し、非能率的であった。 【0004】これに対処した考案に関して、本願出願人は、先に実用新案登録第2557025号を取得している。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記の実用新案登録に係る考案と同様に、従来の技術が、労力および時間等を要し非能率的であった点に鑑みてなされたもので、簡単な構成をもって能率的に弁体の出し入れを行うことができるように改良された技術を提供することを課題とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明によると、上記課題は、次のようにして解決される。 (1)左右方向を向く円筒状弁室内に、球状弁体を挿入し、かつ前記弁室の両側に設けた内外方向に摺動しうるようにした環状弁座を、ばね付勢して球状弁体に当接させてなるトップエントリー型もしくはボトムエントリー型のボールバルブにおける弁体出し入れ装置において、基板の前後左右より、下端部が前後方向に移動しうる脚片を垂下させるとともに、前後に並ぶ脚片の対向面の下端部に、前記各環状弁座の外周面に係止しうる係止部を設け、かつ前記基板に、下端部が球状弁体と係合しうる弁体保持杆を設ける。 【0007】(2)上記(1)項において、環状弁座の外周面に環溝を設け、かつ前後に並ぶ脚片の対向面の下端部に、前記環状弁座の環溝内に突入しうる突栓状係止部を設ける。 【0008】(3)上記(1)項において、環状弁座の外周面に粗面部を設け、かつ前後に並ぶ脚片の対向面の下端部に、前記環状弁座の粗面部と係合しうる粗面状係止部を設ける。 【0009】(4)上記(3)項において、環状弁座の外周面の粗面部を、円周方向に並ぶ多数の凹凸条からなるものとし、かつ脚片における粗面状係止部を前記凹凸条と係合しうる凹凸条を有するものとする。 【0010】(5)上記(1)〜(4)項のいずれかにおいて、脚片を、前後方向に撓みうるものとするとともに、その上端を基板に固着し、かつ前後に並ぶ脚片の対向面の下端部の係止部間の自由状態における間隔を、環状弁座における被係止部の前後方向の幅寸法よりやや小とする。 【0011】(6)上記(5)項において前後に並ぶ脚片の適所に、これらの脚片の間隔を調節するための調節ボルトを架設する。 【0012】(7)上記(1)〜(4)項のいずれかにおいて、前後に並ぶ脚片の上端を、前後方向に傾動しうるようにして基板に枢着し、かつこれらの脚片の適所にその間隔を調節するための調節ボルトを架設する。 【0013】(8)上記(1)〜(7)項のいずれかにおいて、弁体保持杆は、基板並びに球状弁体の一部に螺合しうるおねじ部を備える。 【0014】 【発明の実施の形態】図1は、本発明の弁体出し入れ装置を備えるボールバルブを、左半分においては弁室の内部を切開して示し、右半分においては弁室の中央で縦断して示す縦断正面図、図2は、図1におけるA−B−C−D線縦断側面図、図3は、図1における弁体出し入れ装置を前上方から見た斜視図、図4は、弁体出し入れ装置を用いて弁体を組み入れする状態を示す縦断正面図である。 【0015】これらの図面に示すように、本発明が対象とするボールバルブ(1)は、左右方向を向く円筒状弁室(3)内に、左右両側を互いに平行をなす垂直面とした球状弁体(4)を挿入し、かつ前記弁室(3)の両側に、内外方向に摺動しうるようにした環状弁座(5)(5)を、皿ばね(6)(6)とスラストリング(14)(14)により弁室(3)方向への接近力を付与して設け、もって環状弁座(5)(5)を前記弁体(4)の側面に当接させてなるトップエントリー型もしくはボトムエントリー型のボールバルブ(1)である。 【0016】各環状弁座(5)の外周面には、周方向の環溝(5a)を設けてある。弁体出し入れ装置(2)は、次のように構成されている。ほぼ正方形の基板(7)の左右前後より、若干の可撓性を有する細長い脚片(8)(8)および(9)(9)を前後に並ぶものの内面間の間隔寸法(L)が、前記環状弁座(5)の直径よりもやや大きく、かつ左右に並ぶものの幅方向の中心同士の距離(W)が、前記左右の環状弁座(5)(5)の環溝(5a)(5a)間の距離とほぼ等しくなるようにして垂設してある。 【0017】前後に並ぶ脚片(8)(8)および(9)(9)の対向面の下端部には、内方へ突出する小寸の突栓状係合部(8a)(8a)および(9a)(9a)を設けてある。 【0018】また、前後に並ぶ脚片(8)(8)および(9)(9)の上端部にまたがって締付けねじ(10)付きの間隔調節ボルト(11)が挿通されている。基板(7)の中央部にはめねじ孔を穿設し、これに周面におねじを刻設した弁体保持杆(12)を挿通し、かつ弁体保持杆(12)に螺合した蝶ナット(13)を、基板(7)の上面に当接させてある。 【0019】弁体保持杆(12)の下端部は、球状弁体(4)の頂部中心における弁体回動用操作杆の係合孔(4a)に続いて設けた螺孔(4b)に螺合しうるようになっている。 【0020】本発明において、球状弁体(4)を弁室(3)に組み入れるには、次ように作業する。図4に示すように、まず球状弁体(4)の螺孔(4b)へ弁体出し入れ装置(2)の弁体保持杆(12)の下端部を螺合して球状弁体(4)を吊るす。次いで、左右の環状弁座(5)(5)の環溝(5a)(5a)の上下方向の中心よりやや下方に、前後の脚片(8)(8)、(9)(9)における突栓状係合部(8a)(8a)、(9a)(9a)を嵌合させ、締付けねじ(10)で締付けることによって、環状弁座(5)(5)を挾持する。この際、環状弁座(5)(5)の中心は、球状弁体(4)の中心より、やや下方に位置しているため、図4に示すように、左右の環状弁座(5)(5)は、その下部同士が接近する方向に傾斜する。 【0021】このようにしてから、左右のスラストリング(14)(14)間に、左右の環状弁座(5)(5)の下端部を挿入し、下方へ押し込むと皿ばね(6)(6)は圧縮されながら環状弁座(5)(5)と球状弁体(4)は下方へ移動し、球状弁体(4)が定位置となったとき、左右の環状弁座(5)(5)は平行となって、セット状態となる。 【0022】その後、締付けねじ(10)をゆるめて、環状弁座(5)(5)の挾持を解くとともに、蝶ナット(13)をまわして、弁体保持杆(12)の下端部を球状弁体(4)から離脱させて、弁体出し入れ装置(2)を上に引き上げることによって、球状弁体(4)の組み入れ作業は完了する。 【0023】この際、弁体(4)の螺孔(4b)は、必要に応じ、適宜閉塞される。また、セット状態の球状弁体(4)を取り出すには、球状弁体(4)を弁体保持杆(12)で保持し、左右の環状弁座(5)(5)を突栓状係合部(8a)(8a)および(9a)(9a)で挾持して上方に引き上げるだけで、容易に取り出すことができる。 【0024】以上環状弁座(5)(5)に環溝(5a)(5a)を設けた実施形態について説明したが、該環溝(5a)(5a)は省略して実施することもできる。 【0025】この際、環状弁座(5)(5)の外周面に、粗面部、たとえば微細あるいは適宜の大きさの多数の凹凸もしくはローレットからなる粗面部、またはゴム状物質からなる粗面部を設け、これに、前後に並ぶ脚片(8)(8)および(9)(9)の対向面の下端部に設けた、前記環状弁座(5)(5)の粗面部と係合しうる粗面状係止部、たとえば突栓状または鋸歯状その他の凹凸状係止部を係合させて、環状弁座(5)(5)を前後の脚片(8)(8)および(9)(9)で挟持するようにしてもよい。 【0026】また、前後に並ぶ脚片(8)(8)および(9)(9)の前後方向の弾性および縮閉力を適切に選択することにより、前記の間隔調節ボルト(11)(11)を省略して実施することもできる。たとえば、前後の脚片(8)(8)および(9)(9)を前後方向に撓みうるものとするとともに、その上端を基板(7)に固着し、かつ前後の脚片(8)(8)および(9)(9)の対向面の下端部の係止部(8a)(8a)および(9a)(9a)間の自由状態における間隔を環状弁座(5)(5)における被係止部の前後方向の幅寸法よりやや小となるように構成しておき、前後に対面する係止部(8a)(8a)および(9a)(9a)間の間隔を強制的に広げて、環状弁座(5)(5)を挾むことにより、復元力を利用して挾持させるようにしてもよい。この際、必要に応じて、前後の脚部(8)(8)および(9)(9)間の適所に、その間隔を縮小する方向に作用するばねを架設してもよい。 【0027】 【発明の効果】(a) 請求項1の発明によると、弁体保持杆を球状弁体に係止させるとともに、前後の脚片で環状弁座を挾持して、押し込みまたは引き上げるだけで、能率的に容易に球状弁体の出し入れを行うことができる。 【0028】(b)請求項2の発明によると、脚片の下端部の突栓状係止部を環状弁座の環溝内に突入して挾持することにより、挾持作業を確実に、かつ安定的に行うことができる。 【0029】(c)請求項3の発明によると、環状弁座の挾持作業を能率よく簡単に行うことができる。 【0030】(d)請求項4の発明によると、環状弁座の挾持作業を能率よく安定的に行うことができる。 【0031】(e)請求項5の発明によると、環状弁座の挾持作業を短時間で能率的に行うことができる。 【0032】(f)請求項6または7の発明によると、環状弁座の挾持が確実になるとともに、多少径の異なる環状弁座にも対応することができる。 【0033】(g)請求項8の発明によると、弁体保持杆による球状弁体の保持を確実に、安定的に行うことができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】593209105 【氏名又は名称】畑中特殊バルブ工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年7月27日(1998.7.27) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100060759 【弁理士】 【氏名又は名称】竹沢 荘一 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2000−46210(P2000−46210A) |
| 【公開日】 |
平成12年2月18日(2000.2.18) |
| 【出願番号】 |
特願平10−210484 |
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