| 【発明の名称】 |
軸用の締結部材 |
| 【発明者】 |
【氏名】澤守 忠
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| 【要約】 |
【課題】あらゆる環境に対して好適に使用可能にする。
【解決手段】部品32を軸31上に固定する締結部材本体10にカバー部材21、22を組み合わせる。カバー部材21、22は、締結部材本体10を外部雰囲気から保護し、腐食による錆等を防ぐことができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 部品を軸上に固定する締結部材本体と、該締結部材本体を外部雰囲気から保護するカバー部材とを備えてなる軸用の締結部材。 【請求項2】 前記カバー部材は、前記締結部材本体にねじ止めすることを特徴とする請求項1記載の軸用の締結部材。 【請求項3】 前記カバー部材は、軸上の部品にねじ止めすることを特徴とする請求項1記載の軸用の締結部材。 【請求項4】 前記カバー部材は、軸上の部品の軸孔に圧入することを特徴とする請求項1記載の軸用の締結部材。 【請求項5】 前記カバー部材は、シールパッキンを有することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか記載の軸用の締結部材。 【請求項6】 前記カバー部材には、軸を貫通させる開口部を設けることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか記載の軸用の締結部材。 【請求項7】 前記カバー部材には、覗き窓を設けることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか記載の軸用の締結部材。 【請求項8】 前記カバー部材は、前記締結部材本体の両側に設置することを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか記載の軸用の締結部材。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、あらゆる環境に対して好適に使用することができる軸用の締結部材に関する。 【0002】 【従来の技術】ギヤやスプロケット、プーリ等の部品は、締結部材を介して軸に固定することがある。 【0003】従来の締結部材は、スリット付きの内リング、外リングと、内リング、外リングを軸方向に締め付ける複数のボルトとを組み合わせて構成されており、内リング、外リングは、それぞれの外面、内面がテーパ状に形成されている。そこで、このものは、内リング、外リングのテーパ状の部分を部品の軸孔に進入させるようにして軸に装着し、ボルトを介して内リング、外リングを軸方向に締め付けてそれぞれを径方向に弾性変形させることにより、軸上の任意の位置に部品を固定することができる。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】かかる従来技術によるときは、締結部材は、弾性変形させるために鉄や鋼等によって形成されているから、外部雰囲気に含まれる腐食性のガスや水分等により腐食して錆が発生したり、取付時に使用した油が外部に飛散したりするため、海に近い所やメッキライン等の劣悪な環境や、粉塵や油等を嫌うクリーンルーム等の環境に使用することができないという問題があった。 【0005】そこで、この発明の目的は、かかる従来技術の問題に鑑み、締結部材本体にカバー部材を組み合わせることによって、あらゆる環境に対して好適に適応することができる軸用の締結部材を提供することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するためのこの発明の構成は、部品を軸上に固定する締結部材本体と、締結部材本体を外部雰囲気から保護するカバー部材とを備えることをその要旨とする。 【0007】なお、カバー部材は、締結部材本体にねじ止めしてもよく、軸上の部品にねじ止めしてもよく、軸上の部品の軸孔に圧入してもよい。 【0008】また、カバー部材は、シールパッキンを有することができる。 【0009】さらに、カバー部材には、軸を貫通させる開口部を設けてもよく、覗き窓を設けてもよい。 【0010】また、カバー部材は、締結部材本体の両側に設置することができる。 【0011】 【作用】かかる発明の構成によるときは、カバー部材は、締結部材本体を外部雰囲気から保護することができ、外部雰囲気に含まれるガスや水分等により締結部材本体に錆が発生したり、取付時の油が外部に飛散したりすることを有効に防止することができる。なお、ここでいう部品とは、回転軸に装着するスプロケットやプーリ、ギヤ、フライホイール等の他、ガイドロッド等に装着するストッパなどであり、軸は、回転軸、固定軸のいずれであってもよい。また、カバー部材は、化学的に安定なポリアセタールやポリカーボネート、アクリル、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、PTFE等の合成樹脂材料によって形成することが好ましい。 【0012】締結部材本体にねじ止めするカバー部材は、たとえば締結部材本体の分解用のねじ孔を利用して固定することができ、格別な取付用のねじ孔を設ける必要がない。 【0013】軸上の部品にねじ止めするカバー部材は、締結部材本体が小形であっても、支障なく固定することができる。 【0014】カバー部材は、軸上の部品の軸孔に圧入することにより、格別なボルトを使用することなく固定することができる上、軸孔を気密または水密に閉じることができる。 【0015】カバー部材にシールパッキンを設ければ、カバー部材は、シールパッキンを介して締結部材本体を気密または水密にシールすることができ、締結部材本体を一層高度に保護することができる。 【0016】カバー部材は、軸を貫通させる開口部を設けることにより、軸の中途部に締結部材本体を固定する場合であっても、締結部材本体を確実に保護することができる。 【0017】カバー部材に覗き窓を設ければ、覗き窓は、水滴が付着することにより有害な水分の侵入を簡単にチェックすることができ、内部の締結部材本体を外部から容易に点検することができる。 【0018】カバー部材を締結部材本体の両側に設置するときは、カバー部材は、軸孔の両端を閉じて内部の締結部材本体を確実に保護することができる。 【0019】 【発明の実施の形態】以下、図面を以って発明の実施の形態を説明する。 【0020】軸用の締結部材は、締結部材本体10と、カバー部材21、22とを備えてなる(図1、図2)。ただし、締結部材本体10は、内リング11、外リング12、補助リング13を組み合わせて構成されている。 【0021】内リング11は、軸31に適合する内径に形成されており、外周面が軸方向に斜めのテーパ状に形成され、全長に亘ってスリット11aが軸方向に形成されている。また、内リング11には、透孔11b1 、11b1 …、ねじ孔11b2 、11b2 を有する外フランジ11bが外周面の大径側に形成されている。外リング12は、内リング11の外周面に適合するテーパ状の内周面に形成されており、外周面が軸方向にストレートに形成され、全長に亘ってスリット12aが軸方向に形成されている。また、外リング12には、内リング11の外フランジ11bに対応する外フランジ12bが内周面の大径側に形成されており、外フランジ12bには、透孔11b1 、11b1 …に対応するねじ孔12b1 、12b1 …が形成されている。補助リング13は、外リング12の外フランジ12bの幅より長く、外フランジ12bの外径より僅かに大きな内径に形成されている。ただし、補助リング13は、内リング11の外フランジ11bとほぼ同一外径に形成されている。 【0022】そこで、締結部材本体10は、内リング11、外リング12、補助リング13を組み合わせ、軸31に装着してスプロケット等の部品32の軸孔32aに挿入し、透孔11b1 、11b1 …を介してボルト14、14…をねじ孔12b1 、12b1 …にねじ込むことにより、部品32を軸31上に固定することができる。締結部材本体10は、ボルト14、14…を介して外フランジ11b、12bが接近するように内リング11、外リング12を軸方向に相対移動させ、内リング11の内径を小さくするとともに、外リング12の外径を大きくすることができるからである。また、このとき、補助リング13は、内リング11が部品32側に移動する移動限を規定し、軸孔32aに対する内リング11、外リング12の進入限を規定している。 【0023】なお、締結部材本体10は、ボルト14、14…を緩め、ねじ孔11b2 、11b2 に図示しないボルトをねじ込むことにより、外リング12から内リング11を抜き取るようにして分解し、軸31から部品32を取り外すことができる。 【0024】一方のカバー部材21は、浅い有底円筒状に形成されている(図1、図3)。カバー部材21の底部には、軸31に適合する開口部21bが中央部に形成されており、開口部21bの外側には、取付孔21c、21cが形成されている。また、カバー部材21は、部品32に接する先端部、軸31に接する開口部21bにそれぞれOリング形のシールパッキン21dが装着されている。 【0025】そこで、カバー部材21は、取付孔21c、21cを介してボルト21e、21eを締結部材本体10の内リング11のねじ孔11b2 、11b2 にねじ込み、開口部21bに軸31を貫通させて締結部材本体10にねじ止めすることができる。このとき、各ボルト21eは、小径の別のシールパッキン21dを介して取付孔21cをシールしている。また、カバー部材21は、先端側のシールパッキン21dが部品32に接触するとともに、開口部21b側のシールパッキン21dが軸31の外周に接触することにより、シールパッキン21d、21d…を介して部品32、軸31との間をシールすることができる。 【0026】他方のカバー部材22は、板状に形成され、軸31に適合する開口部22bが形成されている。カバー部材22には、軸31に接触するOリング形のシールパッキン22dが開口部22bに装着され、部品32に接触する別のOリング形のシールパッキン22dが一方の側面に装着されている。カバー部材22は、開口部22bに軸31を貫通させ、ボルト22e、22eを介して部品32にねじ止めすることにより、シールパッキン22d、22dを介して部品32の軸孔32aをシールすることができる。 【0027】カバー部材21、22は、締結部材本体10の両側に設置されており、締結部材本体10を外部から遮断することにより、締結部材本体10を外部雰囲気から保護することができる。 【0028】 【他の実施の形態】カバー部材21は、開口部21bに代えて、覗き窓21fを底部に設けてもよい(図4)。覗き窓21fには、シール材21f1 を介して透明なレンズ21f2 が嵌め込まれている。カバー部材21は、ボルト21e、21e…を介し、軸31の軸端部に装着する締結部材本体10にねじ止めし、覗き窓21fを介して締結部材本体10を点検することができる。 【0029】カバー部材22は、開口部22bの外周に沿って、部品32の軸孔32aに適合するリング状のリブ22cを形成してもよい(同図)。カバー部材22は、リブ22cを軸孔32aに圧入することにより、リブ22cを介して部品32に固定することができる。 【0030】カバー部材21は、部品32にねじ止めしてもよい(図5)。このときの締結部材本体10は、部品32のボス32bに収納されており、内リング11、断面山形の外リング12の間に断面楔状の補助リング13を組み込み、ボルト14、14…を締め付けて内リング11の内径、外リング12の外径を変更する形式である。なお、内リング11の外フランジ11bの外周面は、外リング12の内周面の一方の斜面に適合するように、軸方向に斜めに形成されている。 【0031】カバー部材21は、カバー部材22と同様に部品32のボス32bに適合する板状に形成されている。カバー部材21は、開口部21bが形成されており、シールパッキン21d、21dが装着されている。カバー部材21は、ボルト21e、21e…を介して部品32の片側に設置することにより、締結部材本体10を外部雰囲気から保護することができる。 【0032】なお、図5において、部品32の両側にカバー部材21、22を設置してもよい(同図の二点鎖線)。ただし、カバー部材22は、部品32の軸孔32aが有効にシールされているときは、これを省略してもよい。また、図5のカバー部材22は、軸孔32aを大きくして、図4に図示する圧入形式としてもよい。 【0033】以上の説明において、図5の締結部材本体10は、内リング11を断面山形とし、補助リング13を前後一対に設ける形式であってもよい。また、同図において、カバー部材21も、図4のカバー部材22に倣って、ボス32bにリブを圧入する形式としてもよい。さらに、図4の覗き窓21fは、カバー部材21の底部に設けるに代えて、またはそれに加えて、カバー部材21の外周面に1ないし2個以上を設けてもよい。 【0034】なお、以上の各実施の形態において、シールパッキン21d、22dは、その一部または全部を省略してもよいものとする。 【0035】 【発明の効果】以上説明したように、この発明によれば、締結部材本体を外部雰囲気から保護するカバー部材を設けることによって、カバー部材は、外部雰囲気により締結部材本体が腐食して錆びたり、取付時の油が飛散したりすることを有効に防止することができるから、あらゆる環境に対して好適に適応することができるという優れた効果がある。
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| 【出願人】 |
【識別番号】591108905 【氏名又は名称】オリエンタルチエン工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年4月21日(1999.4.21) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100090712 【弁理士】 【氏名又は名称】松田 忠秋
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| 【公開番号】 |
特開2000−304135(P2000−304135A) |
| 【公開日】 |
平成12年11月2日(2000.11.2) |
| 【出願番号】 |
特願平11−113473 |
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