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【発明の名称】 セグメントリング
【発明者】 【氏名】柿 崎 優 司

【要約】 【課題】半径方向の高さを小さくできるセグメントシールを提供する。

【解決手段】ガータスプリング2を3つに分割し、ガータスプリング2の両端にピン嵌挿部20を設け、該ピン嵌挿部20に廻り止めピン3を貫通させ、ガータスプリング2と廻り止めピン3とを半径方向同一レベルの位置に設定する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 1つのセグメントリングを形成する複数のセグメント片と、該セグメント片の外周に装着され、該セグメント片をリング形状に維持するガータスプリングと、該セグメント片から形成されるセグメントリングの回転を係止するための廻り止めピンとを有するセグメントリングにおいて、前記廻り止めピンを前記ガータスプリングと半径方向ほぼ同一レベルの位置に配置した、ことを特徴とするセグメントリング。
【請求項2】 1つのセグメントリングを形成する複数のセグメント片と、該セグメント片の外周に装着され、該セグメント片をリング形状に維持するガータスプリングと、該セグメント片から形成されるセグメントリングの回転を係止するための廻り止めピンとを有するセグメントリングにおいて、前記廻り止めピンを前記ガータスプリング内に貫通させて設けた、ことを特徴とするセグメントリング。
【請求項3】 1つのセグメントリングを形成する複数のセグメント片と、該セグメント片の外周に装着され、該セグメント片をリング形状に維持するガータスプリングと、該セグメント片から形成されるセグメントリングの回転を係止するための廻り止めピンとを有するセグメントリングにおいて、前記ガータスプリングを複数に分離し、前記廻り止めピンを前記ガータスプリングと同数設け、各ガータスプリングを前記廻り止めピンに係止した、ことを特徴とするセグメントリング。
【請求項4】 前記セグメント片の外周側面にガータスプリングを収納する環状溝を設けてここにガータスプリングを収納し、セグメント片の外周縁部に切欠きを設けて、ここに廻り止めピンを収納した、請求項1又は2又は3に記載のセグメントリング。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、セグメントリングに関する。
【0002】
【従来の技術】セグメントリングは、回転軸などに装着してシールを行うシール装置として広く用いられている。このセグメントリングは、図4の(A)に示すように複数のセグメント片1’をリング形状に組み合わせて、これをガータスプリング2’により保持する構成になっている。そして、セグメント片1’に形成された廻り止めピン用穴60(図4(A)左側の例)或いは切欠き10’(図4(A)右側の例)に廻り止めピンを貫通させ、ケーシングなどに係止して廻り止めを行うように構成されている。このようなセグメントリングは近年グランドパッキンにかわるものとして注目されており、グランドパッキンからの改造や多軸装置軸封への適用等の需要が多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、セグメントリングは外周面にガータスプリングを装着する必要がある上、廻り止めピンが貫挿されるため、リングの半径方向高さが大きくなる欠点があった。特に、上記したグランドパッキンの代わりに用いる場合には、この半径方向の高さが取り付けの障害になることが多かった。本発明は上記従来技術の問題を解決することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明は、1つのセグメントリングを形成する複数のセグメント片と、該セグメント片の外周に装着され、該セグメント片をリング形状に維持するガータスプリングと、該セグメント片から形成されるセグメントリングの回転を係止するための廻り止めピンとを有するセグメントリングにおいて、前記廻り止めピンを前記ガータスプリングと半径方向ほぼ同一レベルの位置に配置した、ことを特徴とする。廻り止めピンをガータスプリングと半径方向ほぼ同一レベルの位置に配置するための構成は種々のものが可能であり、例えば前記廻り止めピンを前記ガータスプリング内に貫通させて設けた構成が採用可能である。また前記ガータスプリングを複数に分離し、前記廻り止めピンを前記ガータスプリングと同数設け、各ガータスプリングを前記廻り止めピンに係止するように構成することも可能である。上記各構成において前記セグメント片の外周側面にガータスプリングを収納する溝を設けてここにガータスプリングを収納し、セグメント片の外周縁部に切欠きを設けて、ここに廻り止めピンを収納した、構成を採用することが可能である。
【0005】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1と図2において、この実施形態では3つのセグメント片1a、1b、1cによりセグメントリングXを形成している。セグメント片1の外周面にはスプリング用溝11が設けられており、ここにガータスプリング2が嵌挿され、3つのセグメント片1のリング形状を維持するようになっている。
【0006】各セグメント片1の外周縁部のほぼ中央部には厚さ方向に切欠き10a、b、cが形成され、ここに廻り止めピン3a、b、cが貫通して収納されるようになっている。廻り止めピン3はセグメントリングが装着されるケーシングなどに係止して、セグメントリングXの廻り止めを行うようになっている。
【0007】ガータスプリング2はこの実施形態では3つに分割されており、ガータスプリング2a、b、cになっている。各ガータスプリング2の両端には図2に示すようにピン嵌挿部20が形成され、このピン嵌挿部20に廻り止めピン3が貫通し、ガータスプリング2を係止するようになっている。ピン嵌挿部20の形状は種々のものが採用可能であるが、この実施形態ではガータスプリング2の端部を円形に曲げ、該円形をセグメント片1の端面と平行に向けて廻り止めピン3を貫通させるようになっている。
【0008】以上の構成により、廻り止めピン3はガータスプリング2と半径方向同一のレベル位置に配設されることになり、セグメント片1の半径方向高さを小さくすることが可能である。図3に示すように、上記構成ではガータスプリング2の径Z(廻り止めピン3の直径Sとピン嵌挿部20の線材の直径α×2)、必要な隙間δ1及びセグメント片1の強度上必要な高さt1の合計、即ちh1=t1+δ1+Zの高さまでセグメントリング全体の高さを小さくすることが可能である。なお、δ1はセグメントリングXが装着される軸50の直角方向の変位による廻り止めピン3と切欠き10との干渉を避けるために必要な隙間である。
【0009】これを図4の(B)(C)と比較すると、(B)のピン穴式の従来のセグメントシールではh2=t1+2δ1+S+t2+Zの高さが必要となる。ここで、t2は外周側の強度上必要とする高さ、Zはガータスプリング2’の径、δ1は廻り止めピン用穴60との干渉を避けるために上下に必要な隙間である。図4の(C)の構成ではh3=t1+δ1+S+δ2+Zとなる。ここで、δ2はガータスプリング2’との干渉を避けるために必要な隙間である。
【0010】以上の比較から明らかなように、上記実施形態のセグメントリングXは廻り止めピン3がガータスプリング2と同一のレベルに設けられるため、半径方向のSとZが重なり合い、半径方向の高さを縮小することが可能になる。そのため、セグメントリングXを機器に装着するに際してのスペース的な制約がすくなく、グランドパッキン等を代替できる可能性が高くなる効果がある。
【0011】なお、上記実施形態ではガータスプリング2を複数に分離しているが、これに限定することなく、例えば一体のガータスプリング2に廻り止めピン3のピン嵌挿部20を設けるようにすること等も可能である。
【0012】
【発明の効果】以上説明したように本発明のセグメントシールによれば、半径方向の高さを低くすることが可能になる効果がある。
【出願人】 【識別番号】000209599
【氏名又は名称】株式会社タンケンシールセーコウ
【出願日】 平成11年4月6日(1999.4.6)
【代理人】 【識別番号】100081879
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 清
【公開番号】 特開2000−291806(P2000−291806A)
【公開日】 平成12年10月20日(2000.10.20)
【出願番号】 特願平11−98413