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【発明の名称】 封じ集成体とそれを持つ回転機械
【発明者】 【氏名】オスマン・セイム・ディンク

【氏名】ノーマン・アーノルド・ターンキスト

【氏名】ジョージ・アーネスト・レルズコ

【氏名】ローレンス・ドナルド・ウィレイ

【氏名】クリストファー・エドワード・ウォルフ

【要約】 【課題】回転する羽根の先端と円周方向に取巻く固定子ケーシングとの間における蒸気タービン及びガスタービンの改善された封じ集成体。

【解決手段】封じ集成体及びこの様な封じを持つ蒸気タービンの様な回転機械において、固定子が1列の回転子羽根を円周方向に取巻き、この固定子が上流側の歯封じ領域、下流側のブラシ封じ領域、及びその中間の流体膨脹室を含み、これら全てが半径方向で羽根先端の近くにあり、流体の流れの中にある破片が歯封じ領域によってより小さい粒子に破砕され、この小さな粒子が流体膨脹室によって減速され、その結果ブラシ封じ領域にある下流側の剛毛が受ける損傷はごく小さくなる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 縦軸線、及び該縦軸線の方を向いた半径方向の内側を持つ弓形部材を有し、前記半径方向内側が、縦方向上流側部分及び縦方向下流側部分を含み、前記縦方向上流側部分が縦方向に相隔たって、円周方向に伸び、半径方向内向きに突出する複数個の封じ歯を含み、前記縦方向下流側部分が多数の剛毛を持つ円周方向に伸びるブラシ封じを含み、該ブラシ封じは前記封じ歯から縦方向に隔たっており、前記剛毛が、前記縦軸線が当該切断平面内に入るような切断平面によって切った前記弓形部材の断面で見たとき、半径方向内向きに突出し、前記半径方向内側は、縦方向に変化する半径を持っていて、該半径が、縦方向に前記ブラシ封じ及び前記封じ歯の内、前記ブラシ封じに縦方向で最も接近している1つの間では、縦方向に前記ブラシ封じに最も接近した前記封じ歯のうちの1対の封じ歯の間よりも、一層大きい封じ集成体。
【請求項2】 前記弓形部材が蒸気タービンのスピル・ストリップである請求項1記載の封じ集成体。
【請求項3】 前記半径が、縦方向に前記ブラシ封じ及び該ブラシ封じに最も接近した1つの封じ歯の間では、任意の縦方向に隣接する封じ歯の間よりも、一層大きい請求項1記載の封じ集成体。
【請求項4】 前記弓形部材には、前記封じ歯より縦方向上流側に他の何のブラシ封じもない請求項1記載の封じ集成体。
【請求項5】 前記弓形部材には、前記ブラシ封じより縦方向下流側には、他の何の封じ歯もない請求項1記載の封じ集成体。
【請求項6】 前記弓形部材には、前記封じ歯より縦方向上流側に他の何のブラシ封じもない請求項5記載の封じ集成体。
【請求項7】 前記半径が、縦方向に前記ブラシ封じと該ブラシ封じに縦方向に一番接近した1つの封じ歯との間では、縦方向に隣接する任意の封じ歯の間よりも、一層大きい請求項6記載の封じ集成体。
【請求項8】 前記弓形部材が蒸気タービンのスピル・ストリップである請求項7記載の封じ集成体。
【請求項9】 縦軸線を持つ回転子と、何れも縦方向上流側の縁、縦方向下流側の縁、前記回転子に取付けられた根元及び半径方向外向きに伸びる先端を持つ1列の羽根と、前記縦軸線と全体的に同軸に整合していて、前記1列の羽根を円周方向に取巻く固定子とを有し、該固定子は、半径方向に前記羽根の前記先端に接近して配置されると共に、縦方向には前記羽根の縦方向上流側の縁の方に配置され、最大の高さの歯を持つ歯封じ領域、半径方向に前記羽根の前記先端に接近して配置されると共に、縦方向には前記羽根の前記縦方向下流側の方に配置されたブラシ封じ領域、及び前記最大の高さの歯の高さよりも大きな半径方向の距離だけ伸びる流体膨張室を含み、前記縦軸線が当該切断平面に入るような切断平面で切った当該回転機械の断面で見たとき、前記ブラシ封じ領域が前記流体膨張室の縦方向下流側の境界を定め、前記歯封じ領域が前記流体膨張室の縦方向上流側の境界を定め、前記羽根の先端が前記流体膨張室の半径方向内側の境界を定め、縦方向に前記ブラシ封じ領域及び前記歯封じ領域の間にある前記固定子が、前記流体膨張室の半径方向外側の境界を定める回転機械。
【請求項10】 前記歯封じ領域及び該歯封じ領域に接近した前記羽根の先端がバーニヤ封じを構成している請求項9記載の回転機械。
【請求項11】 前記歯封じ領域及び該歯封じ領域に接近した前記羽根の先端がラビリンス封じを構成している請求項9記載の回転機械。
【請求項12】 縦方向には前記羽根の縦方向上流側及び下流側の縁の間で、前記固定子には、前記歯封じ領域より縦方向上流側に、他の何のブラシ封じ領域もない請求項9記載の回転機械。
【請求項13】 縦方向には前記羽根の前記縦方向上流側及び下流側の縁の間で、前記固定子には、前記ブラシ封じ領域より縦方向下流側に、他の何の歯封じ領域もない請求項9記載の回転機械。
【請求項14】 縦方向には前記羽根の前記縦方向上流側及び下流側の縁の間で、前記固定子には、前記歯封じ領域より縦方向上流側に、他の何のブラシ封じもない請求項13記載の回転機械。
【請求項15】 前記歯封じ領域及び該歯封じ領域に接近した前記羽根の先端がラビリンス封じを構成している請求項14記載の回転機械。
【請求項16】 前記歯封じ領域及び該歯封じ領域に接近した前記羽根の先端がバーニヤ封じを構成している請求項14記載の回転機械。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の背景】この発明は全般的に封じ及び回転機械、更に具体的に言えば、封じ歯及びブラシ封じの剛毛を持つ封じ集成体と、この封じを持つ回転機械に関する。
【0002】回転機械は、これに限らないが、蒸気タービンに対するタービンと、ガスタービンに対する圧縮機及びタービンとを含む。蒸気タービンは蒸気通路を持ち、これは典型的には、流れに直列に、蒸気入口、タービン及び蒸気出口を含む。ガスタービンはガス通路を持ち、これは典型的には流れに直列に、空気取入口(又は入口)、圧縮機、燃焼器、タービン及びガス出口(又は排気ノズル)を含む。圧力が一層高い区域から圧力が一層低い区域へと、ガス又は蒸気通路の外へ又はガス又は蒸気通路の中へのガス又は蒸気の洩れがあることは、一般的に望ましくない。例えば、ガスタービンのタービン又は圧縮機区域で、タービン又は圧縮機の回転子軸又は回転羽根(即ちバケット)先端と、円周方向に取巻くタービン又は圧縮機のケーシングとの間でガス通路の洩れがあると、ガスタービンの効率が低くなり、燃料コストの増加に通ずる。同じく、蒸気タービンのタービン区域で、タービンの回転子軸又は回転子バケット(即ち羽根)先端と円周方向に取巻くケーシングとの間に蒸気通路の洩れがあると、蒸気タービンの効率が低くなり、燃料コストの増加につながる。
【0003】蒸気タービン及びガスタービンは、回転する回転子軸又は回転するバケット或いは羽根先端と、円周方向に取巻く固定子ケーシングとの間にラビリンス歯封じを配置して、流体通路の洩れを最小限に抑えている。蒸気タービン及びガスタービンは、回転する軸と円周方向に取巻く固定子ケーシングとの間にブラシ封じの剛毛を配置して、流体通路の洩れを最小限に抑えている。蒸気タービン及びガスタービンでは、ラビリンス封じの縦方向中央の歯を、1次ブラシ封じに取換えてハイブリッド封じを作り、この歯が封じが一層良いブラシ封じに対する2次封じとして作用し、このようなハイブリッド封じを回転する回転子軸と円周方向に取巻く固定子ケーシングとの間に配置することが知られている。しかし、蒸気タービン又はガスタービンで、回転するバケット又は羽根の先端と円周方向に取巻く固定子ケーシングとの間に、このようなブラシ封じ又はハイブリッド封じは使われていない。蒸気タービンに於ける蒸気の流れが硬水の固体粒子を含んでいて、これが遠心力によって、バケット先端の近辺にある蒸気通路の半径方向外側の領域へはねとばされ、そこでこのように動きの速い粒子が、封じ歯を損傷するよりももっとひどく、ブラシ封じの剛毛を損傷することが知られている。航空機用ガスタービンのガスの流れが、滑走路の破片のような異物を含んでいることがあって、それが羽根先端の近辺にあるガス通路の半径方向外側の領域へ遠心力によってはねとばされ、そこでこのような動きの速い粒子が封じ歯を損傷するよりも更にひどく、ブラシ封じの剛毛を損傷することも知られている。必要とするのは、回転するバケット又は羽根の先端と円周方向に取巻く固定子ケーシングとの間の蒸気タービン及びガスタービンに対する封じ作用が更に良い封じである。
【0004】
【発明の要約】この発明の第1の表現では、封じ集成体が弓形部材を含む。弓形部材は縦軸線、及び縦軸線の方を向く半径方向内側を持っている。半径方向内側が縦方向上流側部分及び縦方向下流側部分を含む。縦方向上流側部分が、縦方向に相隔たって、円周方向に伸び、半径方向内向きに突出する複数個の封じ歯を含む。縦方向下流側部分が、剛毛を持つ円周方向に伸びるブラシ封じを含む。ブラシ封じは封じ歯から縦方向に隔たっており、剛毛は、縦軸線が当該切断平面内に入るような切断平面によって切った弓形部材の断面で見たとき、半径方向内向きに突出する。半径方向内側は縦方向に変化する半径を持っていて、この半径は、縦方向にはブラシ封じとブラシ封じに縦方向に最も接近した1つの封じ歯との間では、縦方向に前記ブラシ封じに縦方向に最も接近した1対の封じ歯の間よりも、一層大きい。
【0005】この発明の第2の表現では、回転機械が回転子、1列の羽根及び固定子を含む。回転子が縦軸線を持っている。羽根(即ちバケット)は何れも縦方向上流側、縦方向下流側、回転子に取付けられた根元及び半径方向外向きに伸びる先端を持っている。固定子が全体的に縦軸線と同軸に整合して、1列の羽根を円周方向に取巻く。固定子が、歯封じ領域、ブラシ封じ領域及び蒸気流膨張室を含む。歯封じ領域が半径方向に羽根の先端の近くに配置され、縦方向には羽根の縦方向上流側の方に配置され、最大の高さの歯を持っている。ブラシ封じ領域が半径方向には羽根の先端の近くに配置され、縦方向には羽根の縦方向下流側の方に配置される。流体膨張室が、最大の高さの歯の高さより大きな半径方向の寸法を持っている。縦軸線がその切断平面に入るような切断平面で切った回転機械の断面で見たとき、ブラシ封じ領域が流体膨張室の縦方向下流側の境界を定め、歯封じ領域が流体膨張室の縦方向上流側の境界を定め、バケットの先端が流体膨脹室の半径方向内側の境界を定め、そして縦方向にブラシ封じ領域と歯封じ領域の間で固定子が流体膨脹室の半径方向外側の境界を定める。
【0006】この発明によって幾つかの利点が得られる。流体膨脹室は流体(即ち蒸気又はガス)の流れを減速して、蒸気タービンに於ける硬水の固体粒子及びガスタービンに於ける異物粒子の動きが一層遅くなり、従って、ブラシ封じ領域に衝突したときの損傷が一層小さくなるようにする。
【0007】
【発明の詳しい説明】次に図面について説明する。図1−4はこの発明の実施例を略図で示している。この発明の第1の表現では、封じ集成体10が弓形部材12を含む。この実施例では 、図2及び3に示すように、環状封じ14が、何れも全体として弓形部材12と同一の他の3つの部材16、18、20をも含んでいる。弓形部材の数は、1つ以上の範囲であるが、当業者であれば判るように、製造及び組立ての観点から決定される。図1について説明すると、弓形部材12が縦軸線21、及び縦軸線21の方を向く半径方向内側22を持っている。半径方向内側22が縦方向上流側の部分24及び縦方向下流側の部分26を含む。動作の際、弓形部材12は、主たる流体の流れが縦方向上流側の部分24から縦方向下流側の部分26への方向27になるように配置されている。
【0008】半径方向内側22の縦方向上流側の部分24が、縦方向に相隔たって、円周方向に伸び、半径方向内向きに突出する複数個の封じ歯を含む。図1の略図では2つの歯28及び30だけが示されているが、更に詳しい図4には、5つの歯28、30、32、34、36が示されている。歯の数は、必要とする封じ作用の特定のレベル及び場所の制約に基づいて、当業者によって選ばれる。
【0009】半形方向内側22の縦方向下流側の部分26が、多数の剛毛40を持つ円周方向に伸びるブラシ封じ38を含む。ブラシ封じ38は封じ歯28‐36から縦方向に隔たっている。図1及び4に見られるように、剛毛40は、縦軸線21がその切断平面に入るような切断平面で切った弓形部材12の断面で見たとき、半径方向内向きに突出する。
【0010】半径方向内側22が縦方向に変化する半径(即ち縦軸線21から半径方向内側22まで垂直に伸びる線)を持ち、この半径は、縦方向にはブラシ封じ38とブラシ封じ38に縦方向に一番接近した1つの封じ歯28との間では、縦方向にブラシ封じ38に縦方向に最も接近する1対の封じ歯28及び30の間よりも、一層大きい。ブラシ封じ38と封じ歯28の間に縦方向に見られる一層大きな半径が、図1では破線41で示されている。縦方向に封じ歯28及び30の間に見られる一層小さな半径が、図1では破線43で示されている。
【0011】封じ歯28‐36が、図1の略図で示すように、弓形部材12の他の部分と1枚構造であっても良いし、或いは更に詳しく示す図4に示されているように、弓形部材12とは別個であって、それに取付けられていても良い。剛毛40は、図1の略図に示すように、弓形部材12に直接的に取付けても良いし、或いは更に詳しく示す図4に示すように、ブラシ封じ支え板44とブラシ封じ表板46の間に保持されていても良い。図4では、弓形部材12が、1枚構造に形成された封じ歯28‐32を持つと共にブラシ封じ38を保持する蒸気タービンのスピル・ストリップである。
【0012】この例では、半径方向内側22の半径が、縦方向にブラシ封じ38とブラシ封じ38に縦方向に最も接近した1つの封じ歯28との間では、縦方向に見て、任意の縦方向に隣接する封じ歯28と30、30と32、32と34、及び34と36の間よりも、一層大きいことが認められる。この場合、弓形部材12には、封じ歯28‐36より縦方向上流側に、他の何のブラシ封じも無い。同様に、弓形部材12には、ブラシ封じ38より縦方向下流側に、他の何の封じ歯もない。ブラシ封じ38が1次封じとして作用し、封じ歯28‐36が2次封じとして作用する。全ての封じ歯28‐36は、ブラシ封じ38より縦方向上流側に配置されていて、流体の流れの中に破片があっても、その破片がブラス封じ38に到達する前に、封じ歯がそれを一層小さな粒子に破砕するようになっている。一層大きな半径41が膨張容積を作り、当業者であれば判るように、これが流体の流れを減速し、この為一層小さい粒子は、剛毛40に衝突したとき、僅かな摩耗しか招かない。
【0013】1つの構造では、弓形部材12はほぼステンレスで構成される。この場合、図1及び4に見られるように、封じ歯28‐36は弓形部材12の1枚板の部分である。剛毛40は本質的にコバルト又はニッケル超合金で構成される。
【0014】この発明の第2の表現では、図4を参照して言うと、回転機械48が回転子50、1列の羽根52及び固定子54を含む。回転機械の例は、これに限らないが、蒸気タービン及びガスタービンを含む。「回転子」という言葉は、これに限らないが、回転子軸、円板等を含む。「羽根」という言葉は、これに限らないが、ガスタービンの羽根、蒸気タービン・バケット等を含み、これに限ることなく、別個の又は1枚板のシュラウドを羽根先端に持つ又は持たない羽根、バケット先端に別個の又は1枚板のバケット・カバーを持つ又は持たないバケット等を指す。「羽根」及び「回転子」という言葉は、1枚板のブリスク(即ち、1枚板の羽根‐円板)の羽根部分及び回転子部分と共に、別々の羽根及び別々の回転子を含む。
【0015】図1について説明すると、回転子50が、前に述べた縦軸線21と一致する縦軸線55を持っている。各々の羽根52が縦方向上流側の縁56(即ち前縁)、縦方向下流側の縁58(後縁)、回転子50に取付けられた根元60及び半径方向外向きに伸びる先端62を持っている。主たる流体の流れは、方向27であり、これは代りに、縦方向上流側の縁56から縦方向下流側の縁58に向かう方向ということが出来る。固定子54が全体的に縦軸線55と同軸に整合し、1列の羽根52を円周方向に取巻く。固定子54が歯封じ領域64、ブラシ封じ領域66及び流体膨張室68を含む。
【0016】歯封じ領域64が半径方向には羽根52の先端62に接近して配置されると共に、縦方向には羽根52の縦方向上流側の縁56の方に(1例ではそれに接近して)配置される。歯封じ領域64は最大の高さの歯を持っている。この例では、歯封じ領域64は、前に述べた封じ歯28‐36によって定められる。図4から、この例では、封じ歯28‐36の全部が全体的に同じ高さを持ち、その為歯28のようなどの封じ歯28‐36も最大の高さの歯であることが判る。
【0017】ブラシ封じ領域66が半径方向には羽根52の先端62に接近して配置されると共に、縦方向には羽根52の縦方向下流側の縁58の方に(そして1例では、それに接近して)配置される。この例では、ブラシ封じ領域66が前に述べたブラシ封じ38によって定められる。前に述べたように、ブラシ封じ38は剛毛40、支え板44及び表板46を含む。
【0018】流体膨張室68が半径方向の距離69に互って伸びる。この距離は、最大の高さの歯(例えば歯28)の高さよりも大きい。図1及び4に見られるような回転機械48の断面を考える。この断面は、縦軸線55がその切断平面に入るような切断平面で切る。この断面で見たとき、流体膨張室68は次のように定められた境界を持っている。ブラシ封じ領域66が流体膨張室68の縦方向下流側の境界を定め、歯封じ領域64が流体膨張室68の縦方向上流側の境界を定める。羽根52の先端62が流体膨張室68の半径方向内側の境界を定め、縦方向にブラシ封じ領域66及び歯封じ領域64の間で固定子54が、流体膨張室68の半径方向外側の境界を定める。ある例では、流体膨張室68は、縦方向の範囲及び半径方向の範囲が、任意の2つの隣接する封じ歯28‐36の間の空所の容積の一般的に少なくとも2倍である。この場合、剛毛40に当たる流体の流れの中にある任意の粒子の速度は、封じ歯28‐36に衝突する流体の流れの中にある任意の破片の速度の一般的に少なくとも1/4倍になり、剛毛40に衝突する質量の衝突エネルギは、封じ歯28‐36に衝突する同じ質量の衝突エネルギの一般的には少なくとも1/16倍になる。
【0019】図4で、羽根52は、歯72を含む羽根先端シュラウド70(これはバケット・カバーとも呼ばれる)を持っている。この例では、歯封じ領域64及びこの歯封じ領域64に接近した羽根52の先端62が一緒になって、バーニヤ封じを構成する。1つの構成では歯36を普通の隙間にし、歯28−34が歯36の半径方向の隙間(半径方向の間隙)の2/3を持つように設定した場合、固定子のナイフ・エッジ・ピッチ3個分が回転子のナイフ・エッジ・ピッチ4個分と半径方向に向い合う。図5に見られるような別の実施例では、羽根先端シュラウド74は歯がなく、歯封じ領域76と歯封じ領域76に接近した羽根80の先端78が、ラビリンス封じを構成する。
【0020】図4に示す例では、縦方向に羽根52の縦方向上流側及び下流側の縁56及び58の間で固定子54には、歯封じ領域64より縦方向上流側に他の何のブラシ封じ領域もない。同様に、縦方向に羽根52の縦方向上流側及び下流側の縁56、58の間で固定子54には、ブラシ封じ領域66より縦方向下流側に他の何の歯封じ領域もない。この場合、固定子54が固定子ケーシング82及び弓形部材12を含んでおり、弓形部材12が固定子ケーシング82の溝84の中に配置されていて、歯封じ領域64、ブラシ封じ領域66及び流体膨脹室68を含む。2列又は更に多くの列の羽根を持つ回転機械では、固定子が、任意の追加の列の羽根に対し、追加の1対のブラシ封じ領域及び歯封じ領域を含むことが出来ることに注意されたい。
【0021】動作について説明すると、回転機械48の回転子50が縦軸線55の周りに羽根52を回転させる。回転機械48の効率は、羽根52の先端62と円周方向に取巻く固定子54の間の流体通路の洩れを最小限にすることを必要とする。固定子54のブラシ封じ領域66はその目的の為の1次封じになる。支援する2次封じとして、固定子54が歯封じ領域64をも含んでおり、これはブラシ封じよりも封じ作用の能力が小さいが、回転機械48の流体通路内にある破片による衝撃の損傷に対する摩耗が一層良い。前に述べたように、こういう破片は、とりわけ、蒸気タービンに於ける硬水の沈降物及び航空機用ガスタービンに於ける滑走路の小石を含む。こういう破片は、遠心力の為に、流体通路の半径方向外側の区域に集中し、この半径方向外側の区域は、羽根52の先端62と円周方向に取巻く固定子54の間の隙間を含む。歯封じ領域64の縦方向の上流側の場所は、封じ歯28−36によって、この破片を一層小さいちり状の粒子に破砕する。歯封じ領域64より縦方向下流側に配置された固定子54の流体膨脹室68が、粒子を減速するので、粒子がブラシ封じ領域66に衝突しても、剛毛40に対する衝撃及び損傷は極く小さい。
【0022】必要であれば、ブラシ封じ領域66は、粒子が通過し易くする為に、剛毛のない1つ又は更に多くの小さい区域を含んでいても良い。例えば、円周方向セグメント12及び16−20の間のバイアスの洩れを最小限にするが、組立てし易くする為に、タービンの水平継手にあるセグメントの端は純粋に半径方向に切断するが、他の全てのセグメントの端は、剛毛の傾斜角に見合って、45°というような角度で切断する。蒸気タービンの1例では、これは、(粒子を通過し易くする為に)水平継手のところでは小さな一部分の剛毛が失われることを意味するが、封じの略全周に互って、連続的な剛毛のパックを依然として持ちながら、固定子ケーシングの上半分及び下半分を引っかかりなく組み立てることが出来ることを保証する。
【0023】この発明の幾つかの表現及び実施例についてこれまで説明したことは、例示の為である。これは、網羅したものではないし、この発明をここに開示したま丶の形に制限するつもりではなく、以上の説明から数多くの変更及び変形が可能であることは言うまでもない。この発明の範囲は特許請求の範囲によって定められることを承知されたい。
【出願人】 【識別番号】390041542
【氏名又は名称】ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ
【氏名又は名称原語表記】GENERAL ELECTRIC COMPANY
【出願日】 平成12年3月24日(2000.3.24)
【代理人】 【識別番号】100093908
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 研一
【公開番号】 特開2000−291804(P2000−291804A)
【公開日】 平成12年10月20日(2000.10.20)
【出願番号】 特願2000−83521(P2000−83521)