| 【発明の名称】 |
ハードディスク装置用ガスケット |
| 【発明者】 |
【氏名】國兼 貴宏
【氏名】八源寺 純彦
|
| 【要約】 |
【課題】ハードディスク装置用ガスケットにおいて、ディスク装置内部が外気とつながってリークが発生するのを防止し、また従来カバーとガスケット部材が分離して2部品であったものを一体成形することにより1部品とし、組立て工数を削減するとともに、製作加工を容易にする。
【解決手段】ステンレス鋼を用いたベースカバー1の内側と外側に、該ベースカバー1の所望部分に設けた貫通穴2を通して弾性部材3を突出させ、内側の弾性部材3によりディスク装置内を密閉する。また、弾性部材3が突出したベースカバー1の外側に樹脂製の制振部材4を介して金属製基板5を積層する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 金属製のベースカバーの内側にシール用の弾性部材を所望の形状に突出させて設けたハードディスク装置用ガスケットであって、前記ベースカバーの内側と外側に該ベースカバーの所望部分に設けた貫通穴を通して前記弾性部材を突出させ、該弾性部材が突出したベースカバーの外側に制振部材を介して金属製基板を積層したことを特徴とするハードディスク装置用ガスケット。 【請求項2】 金属製のベースカバーの内側にシール用の弾性部材を所望の形状に突出させて設けたハードディスク装置用ガスケットであって、前記ベースカバーの内側と外側に該ベースカバーの所望部分に設けた貫通穴を通して前記弾性部材を突出させ、該弾性部材が突出したベースカバーの外側に金属製基板を積層したことを特徴とするハードディスク装置用ガスケット。 【請求項3】 金属製のベースカバーの内側にシール用の弾性部材を所望の形状に突出させて設けたハードディスク装置用ガスケットであって、前記ベースカバーの内側と外側に該ベースカバーの所望部分に設けた貫通穴を通して前記弾性部材を突出させ、該弾性部材が突出したベースカバーの外側に金属製基板を積層し、且つ該金属製基板の端部のかしめにより前記ベースカバーと固定したことを特徴とするハードディスク装置用ガスケット。 【請求項4】 金属製のベースカバーの内側にシール用の弾性部材を所望の形状に突出させて設けたハードディスク装置用ガスケットであって、前記ベースカバーの周囲を前記弾性部材で覆うようにしたことを特徴とするハードディスク装置用ガスケット。 【請求項5】 弾性部材はシール性能及びアウトガス性能を有した加硫ゴムであることを特徴とする請求項1ないし4何れか記載のハードディスク装置用ガスケット。 【請求項6】 弾性部材はシール性能及びアウトガス性能を有した熱可塑性エラストマーであることを特徴とする請求項1ないし4何れか記載のハードディスク装置用ガスケット。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、特にハードディスク装置のカバーケースと一体になったハードディスク装置用ガスケットに関するものである。 【0002】 【従来の技術】図7はこの種の一般的なガスケット構造を示す断面図である。同図において、11は金属製のベースカバーで、貫通穴12が設けられており、この貫通穴12から内部に向ってゴム13が突出している。また、ベースカバー11の外側には制振機能を持つ樹脂層14を介して金属製基板15が積層されており、上記の貫通穴12はこの樹脂層14及び金属製基板15を貫いている。そして、この貫通穴12を通してゴム13が外側にも突出している。13aはその突出部を示している。 【0003】図8は上記のガスケット全体を示す断面図であり、(a)は平面図、(b)は側面図である。内側のゴム13は所望の形状に設けられており、本体ケースと重ね合わされて内部を密閉する。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のような従来のガスケットにあっては、ゴムが外部に突出しているので、接触や衝撃等により部分的に切れる虞れがあり、この外部に突出している部分が切れるとその切断部分から貫通穴を通して内部が外気とつながり、リークが発生するという問題点があった。 【0005】また、全体にわたって貫通穴を設けているので、特に金属の厚みが大きいと貫通穴(投錨穴)があけにくくなり、また貫通穴のかわりに接着剤を用いた場合には接着剤のガスが内部に漏れるという問題点があった。 【0006】本発明は、上記のような問題点に着目してなされたもので、外気を完全に遮断してリークの発生を防止できるとともに、接着剤も不要で、また製作加工が容易なハードディスク装置用ガスケットを提供することを目的としている。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明に係るハードディスク装置用ガスケットは、次のように構成したものである。 【0008】(1)金属製のベースカバーの内側にシール用の弾性部材を所望の形状に突出させて設けたハードディスク装置用ガスケットであって、前記ベースカバーの内側と外側に該ベースカバーの所望部分に設けた貫通穴を通して前記弾性部材を突出させ、該弾性部材が突出したベースカバーの外側に制振部材を介して金属製基板を積層した。 【0009】(2)金属製のベースカバーの内側にシール用の弾性部材を所望の形状に突出させて設けたハードディスク装置用ガスケットであって、前記ベースカバーの内側と外側に該ベースカバーの所望部分に設けた貫通穴を通して前記弾性部材を突出させ、該弾性部材が突出したベースカバーの外側に金属製基板を積層した。 【0010】(3)金属製のベースカバーの内側にシール用の弾性部材を所望の形状に突出させて設けたハードディスク装置用ガスケットであって、前記ベースカバーの内側と外側に該ベースカバーの所望部分に設けた貫通穴を通して前記弾性部材を突出させ、該弾性部材が突出したベースカバーの外側に金属製基板を積層し、且つ該金属製基板の端部のかしめにより前記ベースカバーと固定した。 【0011】(4)金属製のベースカバーの内側にシール用の弾性部材を所望の形状に突出させて設けたハードディスク装置用ガスケットであって、前記ベースカバーの周囲を前記弾性部材で覆うようにした。 【0012】(5)上記(1)〜(4)何れかの構成において、弾性部材はシール性能及びアウトガス性能を有した加硫ゴムとした。 【0013】(6)上記(1)〜(4)何れかの構成において、弾性部材はシール性能及びアウトガス性能を有した熱可塑性エラストマーとした。 【0014】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面について説明する。 【0015】図1は本発明の第1の実施例の構成を示す断面図であり、ハードディスク装置のカバーケースに使用されるガスケット構造の要部を示している。 【0016】図1において、1は金属製のベースカバーで、このベースカバー1の内側(図の上側)と外側(図の下側)には、該ベースカバー1の所望部分に設けた貫通穴2を通してシール用の弾性部材3が突出している。また、この弾性部材3が突出したベースカバー1の外側には、制振部材4を介して金属製基板5が積層されている。 【0017】上記ベースカバー1と金属製基板5にはステンレス鋼が用いられており、また制振部材4は樹脂やエラストマーが使用されている。 【0018】図2は上記のガスケット全体を示す断面図であり、(a)は平面図、(b)は側面図である。 【0019】上記のように構成されたガスケットは、従来と同様カバーケースとして本体ケースと合わされ、内側に突出した弾性部材3により内部を密閉する。このとき、弾性部材3はハードディスク装置に応じた所望の形状となっている。 【0020】ここで、本実施例では、ベースカバー1の外側に突出した弾性部材3は制振部材4及び金属製基板5で覆われているので、他の物体と接触して切れたりすることがなく、また内部が貫通穴2を通して外気とつながることもなく、リークの発生が防止される。更に接着剤を使用する必要もないので、そのガスが内部に流入することもなく、製品として信頼性の高いものとなる。 【0021】更に、従来カバーとガスケット部材が分離して2部品であったものを一体成形することにより1部品とし、組立て工数を削減することができる。 【0022】また、貫通穴2は全体の各層にわたって設けるのではなく、ベースカバー1のみに設ければ良いので、厚みによる制限もなく、製作加工も容易なものとなる。 【0023】図3は本発明の第2の実施例の構成を示す断面図であり、図1と同一符号は同一構成要素を示している。また、図4は全体を示す断面図であり、図2と同様(a)は平面図、(b)は側面図である。 【0024】本実施例は、上述の実施例において制振部材4を省略したものであり、弾性部材1が突出したベースカバー1の外側に金属製基板5を積層している。また、この金属製基板5の端部のかしめによりベースカバー1と固定して一体化している。 【0025】このような構成においても、上述の実施例と同様、リークの発生を防止でき、製作加工も容易である。また本実施例においては、基板5の端部に設けた複数の突出片のかしめにより容易に一体化することができ、突出片の数及び場所はディスク装置の形状に合わせて設けることができる。 【0026】図5は本発明の第3の実施例の構成を示す断面図である。また、図6はその全体を示す断面図であり、(a)は平面図、(b)は側面図である。 【0027】本実施例は、ステンレス鋼を用いたベースカバー1の周囲を弾性部材3で覆うようにしたものである。 【0028】このような構成とすることにより、リークの発生を防止でき、且つ製作加工を更に容易にすることができるとともに、制振機能を持たせることができ、角部が他の物体と当接してもその衝撃を緩和させることができる。 【0029】なお、上記の各実施例における弾性部材3は、ハードディスク装置に使用できるシール性能及びアウトガス性能を有していれば加硫ゴムであっても熱可塑性エラストマーであっても良い。加硫ゴムにあっては一般にフッ素ゴムを用いているが、上記の性能特性を持っていればEPDM、ウレタンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴム、ブタジエンゴム等でも良い。 【0030】 【発明の効果】以上のように、本発明によれば、外気を完全に遮断してリークの発生を防止することができ、接着剤も不要で、また製作加工が容易となり、製品の信頼性を向上させることができるという効果がある。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】390035909 【氏名又は名称】興国インテック株式会社
|
| 【出願日】 |
平成11年4月12日(1999.4.12) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100066061 【弁理士】 【氏名又は名称】丹羽 宏之 (外1名)
|
| 【公開番号】 |
特開2000−291802(P2000−291802A) |
| 【公開日】 |
平成12年10月20日(2000.10.20) |
| 【出願番号】 |
特願平11−104095 |
|