| 【発明の名称】 |
ダイヤフラム型成形ベローズ |
| 【発明者】 |
【氏名】岡田 秀樹
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| 【要約】 |
【課題】圧縮方向の変形のみならず伸張方向の変形、ベローズの内外で圧力差が生じるような用途にも用いることができ、耐久性の向上したダイヤフラム型成形ベローズを提供する。
【解決手段】最小曲げ半径と板厚との比Rmin/tが0.8以下となっているダイヤフラム型成形ベローズの最外周の折り返し部から最内周の折り返し部の間に3つ以上の湾曲部を形成することにより、この湾曲部に応力が分散し、両折り返し部に応力集中しないことから、引張側で使用しても耐久性の低下がなく、またベローズ内外に圧力差が生じる場合でも、同様に応力集中しないため、耐久性が向上する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 最外周の折り返し部と最内周の折り返し部とを有し、筒状材を曲げ加工してなるダイヤフラム型成形ベローズに於いて、伸びが40%以上の材料を用い、最小曲げ半径と板厚との比Rmin/tを0.8以下とし、最外周の折り返し部から最内周の折り返し部の間に3つ以上の湾曲部を有することを特徴とするダイヤフラム型成形ベローズ。 【請求項2】 前記各折り返し部とこれに最寄りの湾曲部との間に直線部を有することを特徴とする請求項1に記載のダイヤフラム型成形ベローズ。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、シール機能やばね機能を目的に用いられるダイヤフラム型成形ベローズ及びその製造方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】所謂U字成形ベローズは、溶接ベローズ等のダイヤフラム型に比べて密着長が長いという欠点があることは周知であるが、その最外周の折り返し部(山谷部)及び最内周の折り返し部(山谷部)のR寸法を小さくすれば密着長を小さくできる。しかし、単にU字成形ベローズの先端Rを小さくしただけでは、バックリングの発生や作動範囲が大きくとれない等の問題が発生する。そこで、図5に示すようなダイヤフラム型成形ベローズが提案されている(例えば特公平1−52095号公報参照)。このベローズは、例えばU字形成形ベローズの最小ピッチ2.3mmに比べて最小ピッチ0.8mmと、その密着長を65%短くできる。また、このベローズは強加工を行うことで加工硬化して材料強度が上がっているためため、U字成形ベローズ800MPaに対して1100MPaと、その最大設計応力を37%大きくできる。更に、例えばアキュムレータでの設計では、同じガス体積で同じサイズのベローズを使用した場合に、U字形成形ベローズ157mmに対して102mmと、その有効部のチャンバ長さを35%短くできる。一方、同じ形状の溶接ベローズと比較して、その製造が容易であり、コストが低廉であるという利点がある。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】上記したダイヤフラム型成形ベローズにあっても密着長を小さくするには最外周の折り返し部(山谷部)及び最内周の折り返し部(山谷部)のR寸法を小さくすれば密着長を小さくできるが、最小曲げ半径と板厚との比Rmin/tを0.8以下とすると両折り返し部に於ける曲げの内側に強加工による圧縮しわが発生する。このしわは、ベローズを圧縮側で使用していれば応力集中の起点にならないが、ベローズの内外で圧力の差が生じる場合やベローズを引張り(伸張)で使用する場合には、しわの部分に応力集中するので早期に折損し易いことから、そのような用途に使用できないと云う問題があった。尚、最小曲げ半径を小さくすると、最大応力発生箇所が折り返し部の先端からずれ、R部から接線にかけてのAの位置に変化することがFEM解析及び発明者の実験によってわかった(図6)。その境界条件は、Rmin/t=0.8であり、0.8以下の場合は、Aの位置が最大応力箇所となる。曲げ先端部分を過大につぶすことによって、たわみ時の最大応力発生箇所が本来曲げの過程で亀裂が発生するであろうBの位置、即ち曲げ部の先端(中央)ではなくAの位置になるものと考えられる。また、Aの位置での亀裂は、圧縮しわの進展方向ではなく、90度方向にずれた方向に生じる。 【0004】本発明は上記したような従来技術の問題点及び発明者の知見に鑑みなされたものであり、その主な目的は、圧縮方向の変形のみならず伸張方向の変形、ベローズの内外で圧力差が生じるような用途にも用いることができ、耐久性が向上し、しかも伸縮可能な範囲も大きくとれるダイヤフラム型成形ベローズを提供することにある。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記した目的は、本発明によれば、最外周の折り返し部と最内周の折り返し部とを有し、筒状材を曲げ加工してなるダイヤフラム型成形ベローズに於いて、伸びが40%以上の材料を用い、最小曲げ半径と板厚との比Rmin/tを0.8以下とし、最外周の折り返し部から最内周の折り返し部の間に3つ以上の湾曲部を有することを特徴とするダイヤフラム型成形ベローズを提供することにより達成される。このようにすることで、各湾曲部に応力が分散され、かつ伸縮可能な範囲を大きくとれる。ここで、伸びが40%未満の材料を用いると折り返し部で成形割れを生じたり亀裂が入ってしまう問題がある。また、湾曲部が0、または1つの場合、応力が分散せず、バックリングが発生し、2つの場合にはバックリングが発生し易く、更に伸縮可能な範囲も3つ以上の場合に比較して著しく小さくなる。尚、湾曲部は多いほど応力を分散するが、多すぎると成形が困難になるため、ベローズの径によって異なるが、実用的には5つ以下が望ましい。 【0006】 【発明の実施の形態】以下に、添付の図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。 【0007】図1〜図4は、本発明が適用されたダイヤフラム型成形ベローズの要部断面図である。いずれのベローズも材料として伸びが40%以上の例えばSUS304やSUS301等のステンレス鋼等を用い、最外周の折り返し部、最内周の折り返し部に於ける最小曲げ半径と板厚との比Rmin/tが0.8以下となっている。 【0008】図1のベローズ1は、最外周の折り返し部2から最内周の折り返し部3までの間に5つの湾曲部4〜8が形成されている。また、折り返し部2とこれに最寄りの湾曲部4との間及び折り返し部3とこれに最寄りの湾曲部8との間には直線部9、10が形成されている。この形状のベローズは比較的径及び内外径差の大きいベローズに採用すると良い。 【0009】図2のベローズ11は、最外周の折り返し部12から最内周の折り返し部13までの間に3つの湾曲部14〜16が形成されている。また、折り返し部12とこれに最寄りの湾曲部14との間及び折り返し部13とこれに最寄りの湾曲部16との間には直線部19、20が形成されている。これは比較的径及び内外径差の小さいベローズに採用すると良い。 【0010】図3及び図4のベローズ21は、最外周の折り返し部22から最内周の折り返し部23までの間に4つの湾曲部24〜27が形成されている。また、折り返し部22とこれに最寄りの湾曲部24との間及び折り返し部23とこれに最寄りの湾曲部27との間には直線部29、30が形成されている。尚、図3のベローズと図4のベローズとは直線部29、30の長さ、湾曲部24〜27のRが異なる以外は同様の構造である。 【0011】尚、上記各湾曲部4〜8、14〜16、24〜27のR寸法は、0.4mm〜4mmの範囲である。 【0012】上記ダイヤフラム型成形ベローズは、ポンプ、アキュムレータ、真空バルブ、ノンリークバルブ、配管用伸縮継手、圧力検出装置(ベローズの内外圧差による伸縮を検出)、気圧コントロール装置、温度コントロール装置等に使用できる。 【0013】 【発明の効果】以上の説明により明らかなように、本発明によるダイヤフラム型成形ベローズによれば、伸びが40%以上の材料を用い、最小曲げ半径と板厚との比Rmin/tを0.8以下とし、最外周の折り返し部から最内周の折り返し部の間に3つ以上の湾曲部を形成することにより、この湾曲部に応力が分散し、両折り返し部に応力集中しないことから、引張側で使用しても耐久性の低下がなく、またベローズ内外に圧力差が生じる場合でも、同様に応力集中しないため、耐久性が向上する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000004640 【氏名又は名称】日本発条株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年4月9日(1999.4.9) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100089266 【弁理士】 【氏名又は名称】大島 陽一
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| 【公開番号】 |
特開2000−291799(P2000−291799A) |
| 【公開日】 |
平成12年10月20日(2000.10.20) |
| 【出願番号】 |
特願平11−102772 |
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