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【発明の名称】 パッキングを押える板とこれを支える台のついた,シール蓋
【発明者】 【氏名】苧田 芳信

【要約】 【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】(イ) 「6.蓋の裏側」から,「1.蓋板」に「2.支え台」を付ける。
(ロ) 「6.蓋の裏側」から,「1.蓋板」に「3.パッキング」を付け,パッキングのシール面以外の部分を覆う板である「4.押え板」を「2.支え台」に付ける。
以上の如く構成された,開口部を密閉する蓋。
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】この発明は,パッキングを押える板及びこれを支える台のついた,開口部を密閉する蓋に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の,開口部を密閉する蓋(図4,図5,図6)は,蓋板にパッキングを接着剤にて接着しているもの(図7),パッキングを受ける金具にパッキングが離脱しにくい機能を持たせているもの(図8),蓋板にパッキングが装着されてなくて,蓋を閉める時にパッキングを置いて挟むものはあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これは次のような欠点があった。
(イ)蓋板にパッキングを接着剤にて接着しているものは,蓋の開閉動作の繰り返しにより,接着効果が十分に持続せずに短時間でパッキングが外れる事があった。
(ロ)パッキングの素材は,従来の天然ゴムの他に合成ゴムや合成樹脂が普及してきたので,用途に適したパッキング素材の選択が出来るようになった。これによって,油タンクに於ける開口部を密閉する蓋のパッキングには,耐油性に優れたニトリルゴムが採用されたり,高温の環境での開口部を密閉する蓋のパッキングには,耐熱性に優れたフッ素系材料が採用されたり,屋外に在る開口部を密閉する蓋のパッキングには,耐オゾン性に優れた軟質の塩化ビニル樹脂が採用されたものがあった。しかし,このような素材の中には,接着剤による接着効果を殆ど発揮しない事があった。これを図7によって説明すると,蓋を閉めた時には,「3.パッキング」の「9.シール面」に対し,これと密着する「11.シール相手」が「1.蓋板」に向かって押しているので,「1.蓋板」から「3.パッキング」が離脱しないが,蓋を開けた時には,接着効果が発揮されないものは簡単に「1.蓋板」から「3.パッキング」が離脱してしまう。この為,常時,蓋を閉めた状態では使えるが,頻繁に蓋の開閉を繰り返す場合には適さなかった。このように有用なパッキング素材が在りながら,接着して使用するには制約を受けていた。
(ハ)パッキングを受ける金具にパッキングが離脱しにくい機能を持たせているものがあったが,これを図8によって説明すると,パッキングを受ける金具である「15.受け金具」の「13.口」が,「15.受け金具」の「14.底」に比べて狭くなるように変形させて,「3.パッキング」を「15.受け金具」によって包み込む形状にする事で,パッキングが蓋から離脱しにくくしたものである。しかし,これは「15.受け金具」の変形量が少ないと,「3.パッキング」を離脱しにくくする効果が少なく(図9),「15.受け金具」の変形量が多いと,「3.パッキング」を「15.受け金具」の内に押し込む作業が困難になり,また,作業中に「15.受け金具」の「16.エッジ」にて「3.パッキング」が損傷する危険があった。(図10)また,この作業は,「3.パッキング」の弾性変形を利用して「15.受け金具」の内にパッキングを押し込むのであるから,弾性変形のしにくい硬いゴムや樹脂のパッキングは作業が困難であった。
(ニ)蓋板にパッキングが装着されてなくて,蓋を閉める時にパッキングをその都度置いて挟むものであれば,接着剤による接着効果を発揮しない素材のパッキングも用いる事が出来る。しかし,蓋の開閉毎にパッキングの脱着を必要とするのは面倒である。水タンクに於ける開口部を密閉する蓋は,タンク内容物が水であるから,開蓋時にパッキングを外す際,パッキングに付着している水に手が触れても,人体に影響を及ぼさないが,これが高温であった場合には注意を要する。タンク内容物が水ではなくて人体に有害なものであれば,なおさらである。また,蓋及び開口部が丸型である様な,丸型のパッキングの脱着時には,パッキングが開口部に脱落する事は少ないが,長方形であれぱ,開口部に脱落する事が有り得る。また,蓋を上向きに開けるものはともかく,側壁に設けられたハッチの蓋は,自動車の扉の様に,開閉が水平方向であるから,閉蓋時にパッキングを置くのが困難である。
(ホ)この様な事から,パッキングを蓋板に固定する手段として,ネジによってパッキングを蓋板に直接固定する場合,これを図11によって説明すると,「3.パッキング」と「1.蓋板」に「8.ネジ」を通す為の穴を開ける必要があり,蓋の開閉動作の繰り返しによって,パッキングのネジに接する部分が損傷してパッキングが抜け落ちたり,蓋板に開けた穴から密閉対象物が漏洩したりする心配がある。パッキングを板によって押えて,これをネジによって蓋板に固定する場合,これを図12によって説明すると,「3.パッキング」が板の面によって固定されている為,ネジで直接固定されるのに比べて,「3.パッキング」が損傷しにくい。しかし,「1.蓋板」のネジ穴から密閉対象物が漏洩しないように,シール対策が必要である。図13に示す,「1.蓋板」を厚くして,蓋板のネジ穴が「7.蓋の表側」まで貫通しないようにすれば,この欠点は解決するのであるが,蓋板は重くなるし,開蓋時にスペースをとる。本発明は,これらの欠点を除くためになされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】(イ)「6.蓋の裏側」から,「1.蓋板」に「2.支え台」を付ける。
(ロ)「6.蓋の裏側」から,「1.蓋板」に「3.パッキング」を付け,パッキングのシール面以外の部分を覆う板である「4.押え板」を「2.支え台」に付ける。
本発明は,以上の如く構成された,開口部を密閉する蓋である。(図1,図2)
【0005】
【作用】蓋を閉めた時には,「3.パッキング」の「9.シール面」と,これが当たる「11.シール相手」が密着する事によって,「10.開口部」の密閉を果たす。蓋を開けた時には,「2.支え台」によって支えられた,パッキングのシール面以外の部分を覆う板である「4.押え板」が,「3.パッキング」を押えている事によって,蓋からパッキングが離脱するのを防止する。(図3)
【0006】
【実施例】以下,本発明の実施例について説明する。
(イ)蓋の形状を図2に示す様な四角形ではなく,丸形にして図14に示す,丸形の開口部を密閉する蓋。
(ロ)図15に示す,「1.蓋板」に「2.支え台」を溶接によって接合し,この様な蓋に「3.パッキング」を収め,パッキングの「9.シール面」以外の部分を覆う板である「4.押え板」を「8.ネジ」によって「2.支え台」に取り付ける。蓋を開けた時には,「2.支え台」に取り付けられた「4.押え板」が「3.パッキング」を押えている事によって,蓋からパッキングが離脱するのを防止し,蓋を閉めた時には,「3.パッキング」の「9.シール面」と,これが当たる「11.シール相手」が密着する事によって,「10.開口部」の密閉を果たす。この時,「4.押え板」は「3.パッキング」の「9.シール面」以外の部分を覆っているので,「11.シール相手」に接触する事がなく,「10.開口部」の密閉作用の妨げになる事がない,開口部を密閉する蓋。
(ハ)図16に示す,「3.パッキング」の断面形状をL字形にして,「4.押え板」及び「8.ネジ」の出っ張りを無くした,開口部を密閉する蓋。
(ニ)図17に示す,「1.蓋板」にパッキングを受ける金具である「15.受け金具」をつけ,この様な蓋に「3.パッキング」を収め,「4.押え板」を「8.ネジ」によって「2.支え台」に取り付ける。「3.パッキング」は「15.受け金具」と「4.押え板」に包囲される事によって,「3.パッキング」の固定効果を得る,開口部を密閉する蓋。
(ホ)図18に示す,パッキングの側壁に沿った形状の「4.押え板」にて「3.パッキング」を押える事で,「3.パッキング」は「1.蓋板」と「4.押え板」に包囲される事によって,「3.パッキング」の固定効果を得る,開口部を密閉する蓋。
(ヘ)図19に示す,「2.支え台」を蓋の裏側の中央部に設けず,「3.パッキング」に近い位置に設ける事により,「4.押え板」が「3.パッキング」を押える時の「4.押え板」にかかる負担を軽減し,また,「4.押え板」の中央部の不必要な板材を削除した,開口部を密閉する蓋。
(ト)図20に示す,「2.支え台」を蓋の裏側の中央部に設けず,「3.パッキング」に隣接する位置に設ける事により,「3.パッキング」は「1.蓋板」,「2.支え台」の側壁,「4.押え板」に包囲される事によって,「3.パッキング」の固定効果を得る,開口部を密閉する蓋。
(チ)従来,図8に示す,変形させた受け金具によってパッキングを蓋から離脱しにくくしたものは,パッキングが蓋から離脱しにくい効果が得られる反面,パッキングを受け金具の口から押し込む装着作業やパッキング交換時のパッキングを外す作業も困難である欠点があった。図21に示す,パッキングに沿った形状に変形させた「15.受け金具」と,パッキングの側壁に沿った形状の「4.押え板」とによって,「3.パッキング」を受ける事によって,「4.押え板」が脱着可能である為,パッキングを受け金具の口から押し込んだり外したりする困難な脱着作業を不要とした,開口部を密閉する蓋。
(リ)図8,図21に示すパッキング形状に於いて,パッキングの表面(蓋板に遠い面)と底面(蓋板に近い面)との寸法差,もしくは幅広部と幅狭部との寸法差による側壁の勾配によって,パッキングが受け金具から離脱しにくくなる効果が発生するのであり,パッキングの側壁の勾配が少ないほど,受け金具から離脱し易くなる。つまり,パッキングの表面と底面との寸法差が少ないほど,パッキング側面を確実に押えていなければならなくなる。しかし,パッキング側面をパッキングの側壁に沿った形状の押え板によって押えている時,これによって圧縮もしくは弾性変形したパッキングはたえず復元しようとする為,押え板を固定しているネジに負担がかかる。図22に示す,「2.支え台」に設けたフックに「4.押え板」の一部を引っかけながら「3.パッキング」を「1.蓋板」に押し上げた後,「4.押え板」を「2.支え台」に「8.ネジ」で固定する事によって,「3.パッキング」の反発弾性を「2.支え台」に設けたフックで受けとめ,「8.ネジ」にかかる負担を軽減した,開口部を密閉する蓋。
(ヌ)硬さの硬いパッキングを押え板にて蓋板に向かって強く押える時には,押え板を固定しているネジに負担がかかる。図23に示す,「2.支え台」に設けたフックに,支え台に沿った形状の「4.押え板」の一部を引っかけながら「3.パッキング」を「1.蓋板」に押し上げた後,「4.押え板」を「2.支え台」に「8.ネジ」で固定する事によって,「4.押え板」の「3.パッキング」を押える面と「2.支え台」のネジ取り付け面とは常に平行となり,「8.ネジ」にかかる負担を軽減した,開口部を密閉する蓋。
(ル)図24に示す,「4.押え板」に「3.パッキング」をつけた後,これらを同時に蓋に収めて,「4.押え板」を「2.支え台」に「8.ネジ」で取り付ける。「1.蓋板」と「2.支え台」の側壁とによって「3.パッキング」を受け,更に「2.支え台」に取り付けられた「4.押え板」が「3.パッキング」を押えている事によって,「3.パッキング」の固定効果を得る,開口部を密閉する蓋。
(ヲ)図25に示す,蓋の内側の突出部によって「3.パッキング」を固定し,この「3.パッキング」の側面をパッキングの側壁に沿った形状の「4.押え板」によって押えている事によって,「3.パッキング」の固定効果を得る,開口部を密閉する蓋。
(ワ)パッキングの側面を,パッキングの側壁に沿った形状の押え板によって押えている場合,閉蓋時の閉蓋圧力によってパッキングが弾性変形し,これがパッキングと密着するシール相手を押えようと反発するだけではなく,押え板を押し返そうとしても反発する為,押え板に負担がかかるので,押え板はこれに耐え得る強度を保持していなければならない。また,平板の押え板を用いたり,押え板のパッキングを押える面からネジ固定位置までの距離が,長くなればなるほど,押え板にかかる負担を考慮しておく必要がある。硬さの硬いパッキングを弾性変形させた状態で蓋に押え付けて固定する場合も,押え板にかかる負担を考慮しておく必要がある。これらを踏まえ,図26に示す,「3.パッキング」の側面をパッキングの側壁に沿った形状の1枚目の「4.押え板」によって押え,1枚目の押え板でパッキングを押えている部分を,更にこれに沿った形状の2枚目の「4.押え板」によって押えている事によって,2枚目の「4.押え板」が1枚目の「4.押え板」を補助して,「3.パッキング」の固定効果を得る,開口部を密閉する蓋。
【0007】
【発明の効果】「2.支え台」によって支えられた「4.押え板」が「3.パッキング」を押えている事によって,パッキングが蓋から大きく離れる事がない。この為,蓋とパッキングは常に一体化し,従来のように接着剤による接着効果の持続を懸念する必要がなく,また,接着剤による接着効果を発揮しない素材のパッキングも用いる事が出来るので,用途に適した有用なパッキング素材の選択に於いて,接着効果による制約を受けない。また,「3.パッキング」,「4.押え板」の,両者の取付順序は,両者同時もしくは「3.パッキング」の方が先であるから,どの様な形状のパッキングであっても,また,弾性変形のしにくい硬いゴムや樹脂のパッキングであっても,これら以外のパッキングと同様に,脱着作業が容易である。「3.パッキング」は「4.押え板」の板面によって固定されている為,ネジでパッキングを直接固定する場合に比べて,パッキングが損傷しにくい。また,「4.押え板」は,蓋板に直接固定するのではなく,「2.支え台」に固定するので,蓋板には「4.押え板」を固定する為のネジ穴を一切開ける必要がない為,蓋板の強度を損ねる事が無く,密閉対象物がネジ穴から漏洩する心配もなく,蓋板をとくに厚くする必要も無い。
【出願人】 【識別番号】596015228
【氏名又は名称】苧田 芳信
【出願日】 平成11年3月30日(1999.3.30)
【代理人】
【公開番号】 特開2000−283293(P2000−283293A)
【公開日】 平成12年10月13日(2000.10.13)
【出願番号】 特願平11−129019