| 【発明の名称】 |
ガスタ―ビンエンジンのための軸方向ブラシシ―ル及びガスタ―ビンエンジン |
| 【発明者】 |
【氏名】ジョセフ ピー.ボウチャード
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| 【要約】 |
【課題】ガスタービンエンジンのための軸方向ブラシシール及びガスタービンエンジンを提供する。
【解決手段】ベーンサポート48と複数のブレードアウタエアシール62との間に延びた軸方向ブラシシール84を備えていて、作動流体の空気流路22へと冷却空気のリークを最低化させている。軸方向シール84は、複数のブリストル92がその間に延ばされた第1及び第2のリング86,88を有している。複数のブリストルはそれぞれ、前部ブリストル端部98と、後部ブリストル端部0とを有しており、これらは、ベーンサポートシール面53及びブレードアウタエアシール面76とにそれぞれ接触しており、ブリストルは、シール面に対して圧縮されている。軸方向シールはベーンサポート48と複数の前記ブレード外側シール62の膨張・収縮を補償させている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ガスタービンエンジン(10)に用いる軸方向ブラシシール(84)であって、該軸方向ブラシシール(84)は、軸方向に延びる第1のリング(86)と、軸方向に延び、前記第1のリング(86)の径方向内側に配設され、互いに離間する第2のリング(88)と、前記第1のリング(86)と前記第2のリング(88)との間に軸方向に延ばされると共に、第1のブリストル端部(98)と第2のブリストル端部(100)とを備え、前記第1のブリストル端部(98)と前記第2のブリストル端部(100)とが前記第1のリング(86)と前記第2のリング(88)とを超えて延びる複数のブリストル(92)とを備える軸方向ブラシシール(84)。 【請求項2】 さらに、前記第1のリング(86)と前記第2のリング(88)と複数の前記ブリストル(92)との間に形成され、前記第1のリングと、前記第2のリングと、複数の前記ブリストルとを互いに固定するシーム(102)を備えることを特徴とする請求項1に記載の軸方向ブラシシール(84)。 【請求項3】 前記第1のリング(86)は、前記ガスタービンエンジン(10)内に前記軸方向ブラシシール(84)を適切に配置させるための前記第1のリング(86)から径方向外側に延びたシールリップ(94)を有することを特徴とする請求項1に記載の軸方向ブラシシール(84)。 【請求項4】 複数の前記ブリストル(92)は、前記第1のリング(86)と前記第2のリング(88)とに対し角度を持って超えて延ばされていることを特徴とする請求項1に記載の軸方向ブラシシール(84)。 【請求項5】 前記第1のブリストル端部(98)は、前記ガスタービンエンジン(10)の第1の部品(48)の第1のシール面(53)と接触し、前記第2のブリストル端部(100)は、前記ガスタービンエンジン(10)の第2の部品(62)の第2のシール面(76)と接触しており、複数の前記ブリストル(92)は、前記第1の部品及び前記第2の部品の熱膨張及び収縮を補償するように圧縮されていることを特徴とする請求項1に記載の軸方向ブラシシール(84)。 【請求項6】 前記軸方向ブラシシール(84)は、前記第1の部品(48)及び前記第2の部品(62)に対して運動可能とされていることを特徴とする請求項5に記載の軸方向ブラシシール(84)。 【請求項7】 長手方向軸(18)を中心として連なって配置されたコンプレッサ(12)と、燃焼器(14)と、タービン(16)とを備えるガスタービンエンジン(10)であって、該ガスタービンエンジン(10)は、空気流路に沿って作動媒体が内部を流されており、前記ガスタービンエンジンの前記コンプレッサ(12)と前記タービン(16)とは、静止ベーン(36)の複数の列と交互に配置された回転ブレード(38)の複数の列を備え、前記複数の回転ブレードは、それぞれブレード先端部(66)を有しており、前記ガスタービンエンジン(10)は、セグメント化されたリングを形成し、前記回転ブレード(38)の前記ブレード先端部(66)の径方向外側に配置されてそれらの間にブレード先端部クリアランス(64)を画成する複数のブレードアウタエアシール(62)と、複数の前記ブレードアウタエアシール(62)の径方向外側に配置され、前記ブレードアウタエアシール(62)を支持すると共にエンジンケース(20)に固定されるブレードアウタエアシールサポート(54)と、前記エンジンケース(20)に取り付けられ、内部に複数のベーン(36)を支持すると共に、前記ブレードアウタエアシールサポート(54)が、それらの間の少なくとも1つの冷却キャビティ(58)を画成するベーンサポート(48)と、前記ベーンサポート(48)と複数の前記ブレードアウタシール(62)との間に配置され、前記冷却空気キャビティ(58)からの高圧の冷却空気の前記流路(22)内へのリークを最低化するための軸方向ブラシシール(84)とを備えるガスタービンエンジン。 【請求項8】 前記軸方向ブラシシール(84)は、軸方向に延びる第1のリング(86)と、軸方向に延び、前記第1のリング(86)の径方向内側に配設され、互いに離間する第2のリング(88)と、前記第1のリング(86)と前記第2のリング(88)との間に軸方向に延ばされると共に、第1のブリストル端部(98)と第2のブリストル端部(100)とを備え、前記第1のブリストル端部(98)と前記第2のブリストル端部(100)とが、前記第1のリング(86)と前記第2のリング(88)とを超えて延ばされる複数のブリストル(92)とを備えることを特徴とする請求項7に記載のガスタービンエンジン。 【請求項9】 さらに、前記軸方向ブラシシール(84)は、前記第1のリング(86)と前記第2のリング(88)と複数の前記ブリストル(92)との間に形成され、前記第1のリングと、前記第2のリングと、複数の前記ブリストルを互いに固定するシーム(102)とを備えることを特徴とする請求項8に記載のガスタービンエンジン(10)。 【請求項10】 前記第1のリング(86)は、前記ガスタービンエンジン(10)内に前記軸方向ブラシシール(84)を適切に配置させるための前記第1のリング(86)から径方向に延びたシールリップ(94)を有することを特徴とする請求項8に記載のガスタービンエンジン(10)。 【請求項11】 複数の前記ブリストル(92)は、前記第1のリング(86)及び前記第2のリング(88)に対して角度を持って超えて延ばされていることを特徴とする請求項8に記載のガスタービンエンジン。 【請求項12】 前記第1のブリストル端部(98)は、前記ベーンサポート(48)の第1のシール面(53)と接触し、前記第2のブリストル端部(100)は、前記ブレードアウタシール(62)の複数のブレード外側エアシールのシール面(76)と接触しており、複数の前記ブリストル(92)は、前記ベーンサポート(48)及び複数の前記ブレードアウタシール(62)の膨張及び収縮及び複数の前記ブレードアウタエアシール(62)の一体性の低下を補償するように圧迫されていることを特徴とする請求項8に記載のガスタービンエンジン(10)。 【請求項13】 前記軸方向ブラシシール(84)は、複数の前記ブレードアウタシール(62)及び前記軸方向ブラシシール(48)に対して運動可能とされていることを特徴とする請求項7に記載のガスタービンエンジン(10)。 【請求項14】 前記軸方向ブラシシール(84)は、温度差及び遠心力による前記ガスタービンエンジンの膨張を補償するようにフロートとされていることを特徴とする請求項7に記載のガスタービンエンジン。 【請求項15】 前記軸方向ブラシシール(84)は、複数のフランジ(83)に対して載置されており、複数の前記各フランジ(83)は、複数の前記ブレードアウタエアシール(62)それぞれに形成されていることを特徴とする請求項7に記載のガスタービンエンジン(10)。 【請求項16】 長手方向軸(18)を中心として連なって配置されたコンプレッサ(12)と、燃焼器(14)と、タービン(16)とを備えるガスタービンエンジン(10)であって、該ガスタービンエンジン(10)は、空気流路(22)を通して作動流体が流されており、第1のシール面(53)を備える第1の部品(48)と、第2のシール面(76)を備える第2の部品(62)と、前記第1の部品(48)と前記第2の部品(62)の間に配置されるフローティングブラシシール(84)とを備えており、前記ブラシシール(84)は、互いに離間し複数のブリストル(92)を挟持する第1のリング(86)と、第2のリング(88)とを備えており、複数の前記ブリストル(92)は、第1のブリストル端部(98)と第2のブリストル端部(100)とを備え、前記複数のブリストル(92)の前記第1の端部(98)と、前記第2の端部(100)とが、前記第1のリング(86)と前記第2のリング(88)とを超えて延ばされ、前記第1のブリストル端部(98)は、前記第1の部品(48)の第1のシール面(53)と接触し、前記第2のブリストル端部(100)は、前記第2の部品(62)の第2のシール面(76)と接触しており、前記軸方向ブラシシール(84)は、前記第1の部品(48)及び前記第2の部品(62)に対して運動可能とされていることを特徴とするガスタービンエンジン(10)。 【請求項17】 前記ブラシシール(84)の複数の前記ブリストル(92)は、前記第1の部品及び前記第2の部品(48,62)の膨張・収縮及び少なくとも1つの前記シール面(53,76)の一体性の低下を補償するように異なった量で圧縮されることを特徴とする請求項16に記載のガスタービンエンジン(10)。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明が属する技術分野】本発明は、ガスタービンエンジンに関し、より詳細には、内部におけるリークを最低化させるためのブラシシールに関する。 【0002】 【従来の技術】典型的なガスタービンエンジンは、長手方向軸を中心として連なって配置された低圧コンプレッサと、高圧コンプレッサと、燃焼器と、高圧タービンと、低圧タービンとを有している。ガスタービンのこれらの領域は、エンジンケース内に収容されていて、環状の空気流路に沿って空気がエンジン内を軸方向に通されている。当業界において良く知られているように、空気は、実質的に周囲空気温度及び圧力において低圧コンプレッサに流入し、低圧コンプレッサ及び高圧コンプレッサによりそれぞれ圧縮され、その温度及び圧力を高める。この圧縮された空気は、その後燃料と混合され、着火されて燃焼機内で燃焼する。燃焼器から排出される高温の燃焼生成物は、低圧タービン及び高圧タービンをそれぞれ通して膨張し、タービンを回転させると共に、コンプレッサを駆動する。 【0003】ガスタービンエンジンの高圧タービン領域は、高温・高圧のきわめて過酷な環境に晒される。高圧タービンの部品は、きわめて短時間内に部品が燃焼してしまわないように冷却される必要がある。冷却空気は、典型的には高圧コンプレッサから導出され、高圧タービンへと迂回される。導出された冷却空気は、所定のエンジン部品を冷却する必要があるが、コンプレッサからの冷却空気の損失は、きわめて好ましくない。冷却空気は、コンプレッサから分流され、最早推力を発生するために用いることができず、このためガスタービンエンジンの効率を低下させてしまうことになる。したがって、冷却空気を、高圧コンプレッサから高圧タービンへと注意深く迂回させて、確実にこの利用価値の高い冷却空気が無駄にならないようにされている。 【0004】冷却空気は、冷却空気区画へとエンジンを通して迂回されており、この区画は、実質的に高圧タービンの空気通路に隣接している。冷却空気区画からの冷却空気は、ガスタービンエンジンのタービン領域の種々の部品を冷却するために注意深く計量されている。しかしながら、冷却空気は、タービンの空気流路内の空気よりも高い圧力を有しているので、タービンの空気通路へと冷却空気区画から冷却空気が漏れ出すのを防止するためには、設計されたブリーディングホールの他にバリヤが必要とされる。 【0005】従来のバリヤは、環状の金属シールとされているが、種々の理由から完全に効果的なものとはいえない。第1に、これらのシールに接触する所定のシール面は、不均一である。例えば、複数のブレードアウタエアシールは、回転するブレードの先端部の周りにセグメント化されたリングを形成する。ブレードアウタエアシールの間の僅かな寸法の相違でも幾分かのブレードアウタエアシールとバリヤシールとの間にギャップを生じさせ、それらを通しての冷却空気の漏れが発生する。ガスタービンエンジンの高圧タービンに配置される冷却空気区画を効率的にシールすることの第2の困難性は、高圧タービンが大きな温度変動を受けることにある。この大きな温度変化のため、タービン部品は、著しく熱膨張する。高圧タービンの部品が膨張すると、従来のシールは、調節できず、また膨張した部品とシールの間に生じるギャップをシールできず、このためこれらのギャップを通して冷却空気が漏れ出すことになる。したがって、高圧タービン内の冷却空気を効率よくシールする大きな必要が生じている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の目的は、ガスタービンエンジンにおける低圧空気領域への高圧空気のリークを最低化させることにある。 【0007】また、本発明の他の目的は、ガスタービンエンジンの膨張・収縮する部品の間及び一体性を失ったシール面の間での空気のリークを最低限とするエアシールを提供することを目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明によれば、ガスタービンエンジンのブラシシールが提供され、このブラシシールは、第1のリングと第2のリングと、これらの間に挟持された複数のブリストルとを備えており、このブリストルは、軸方向に延びてガスタービンエンジンの空気通路内への高圧の冷却空気のリークを最低化させている。ブラシシールは、ベーンサポートと複数のブレードアウタシールとの間に軸方向に延びていて、ブリストル先端部がベーンサポートのシール面及びブレードアウタシールのシール面とに対して押圧されている。ブラシシールは、ブレードアウタエアシールのそれぞれに形成された複数のフランジに対して載置されていて、ブラシシールの運動が著しい制限を受けないようにされている。ベーンサポートとブレードアウタエアシールとは、熱膨張の結果として径方向及び軸方向に運動するので軸方向のブラシシールは、双方のシール面との接触を維持する。これに加えて、軸方向のブラシシールは、いくつかのブリストル先端部を僅かにより圧縮させ又はより僅かに少なく圧縮させることによってブレードアウタシールにおけるいかなる不均一性をも補償させている。 【0009】したがって、本発明の軸方向ブラシシールは、均一な周方向の面を有さない部品のシールを可能とし、ガスタービンエンジンの高温領域における部品の熱膨張を補償することを可能とする。 【0010】本発明の構成によれば、ブラシシールは、ブラシシールの第1のリングから外側に突出するシールリップを有していて、ガスタービンエンジン内でブラシシールを適切に配列させるようにされている。シールリップはまた、エアリークに対して付加的なバリヤを与える。 【0011】本発明の1つの効果は、シールがボルト止めされる必要がなく、また固定される必要がないので、シールのコストを低減できると共に製造時における組立時間を低減させることができることにある。 【0012】 【発明の実施の形態】図1を参照すると、ガスタービンエンジン10は、長手方向軸18を中心として連なって配置されたコンプレッサ12と、燃焼器14と、タービン16とを備えている。ガスタービンエンジンのケース20は、ガスタービンエンジン10の領域12,14,16を収容している。空気流は、実質的にガスタービンエンジン10の各領域12,14,16を通して延びる環状の空気流路22に沿って軸方向に流れ、ガスタービンエンジン10の後部24を通して排気される。コンプレッサ12は、低圧コンプレッサ領域26と高圧コンプレッサ領域28とを備えており、タービン16は、高圧タービン領域32と、低圧タービン領域28とを備えている。コンプレッサ12とタービン16とは、固定されたベーン36と回転ブレード38との交互列を有している。固定ベーン36は、エンジンケース20にマウントされている。低圧コンプレッサ26及び低圧タービン34の回転ブレード38は、回転する低圧ロータ42へと固定されている。高圧コンプレッサ28及び高圧タービン32の回転ブレード38は、回転する高圧ロータ44へと固定されていて、この高圧ロータ44は、回転する低圧ロータ42の径方向外側に配設されている。 【0013】図2を参照すると、ガスタービンエンジン10の高圧タービン領域32は、実質的に環状の第1のベーンサポート48と、第2のベーンサポート50とを備えており、これらは、ベーン36のベーンプラットホーム部分52を支持するようにエンジンケース20へと固定されている。第1のベーンサポート48は、ベーンサポートシール面53を有している。高圧タービン32は、またエンジンケース20に固定され、第1のベーンサポート48と第2のベーンサポート50との間に挟持された実質的に環状のブレードアウタシールサポート54を備えている。第1の空気キャビティ56及び第2の空気キャビティ58は、ブレードエアシールサポート54とベーンサポート48との間に画成されている。ブレードアウタエアシールサポート54は、回転ブレード38の径方向外側に位置決めされた複数のアウターエアシール62を支持している。複数のアウタエアシール62は、空気流路22の周方向外側を取り囲むセグメント化されたリングを形成し、ブレード外側エアシール62と回転ブレード38のブレード先端部66との間において、ランニングクリアランス64を規定している。 【0014】各ブレードアウタエアシール62は、それぞれブレードアウタエアシールの第1のタブ及び第2のタブ70,72を有しており、これらは、ブレードアウタエアシールサポート54へとフィットして、それらの間に第3の冷却空気キャビティ74を画成している。各ブレードのアウタエアシール62は、また、ブレードアウタエアシールのシール面76と、ブレードアウタエアシールのクリアランス面78とを備えている。ブレードアウタエアシール62は、それぞれさらに複数のブレードアウタエアシールの冷却用開口82を有しており、冷却空気を第3の冷却エアキャビティ74を通過させて、クリアランス面78及び径方向外側に突出したフランジ83を冷却している。 【0015】高圧タービン32は、さらにベーンサポート48のシール面53とブレードアウタエアシール62のシール面76との間に軸方向に延びた軸方向ブラシシール84を備えている。軸方向ブラシシール84は、ブレードアウタエアシール62のフランジ83によって支持されている。図3を参照すると、軸方向ブラシシール84は、第1のシールリング86と、第2のシールリング88とを備えており、複数のブリストル92がそれらの間に実質的に軸方向に延ばされている。第1のリング86は、図2に最もよく示されているように、ブレードアウタエアサポート溝96内に適合するように径方向外側に突出した軸方向シールリップ94を備えている。複数のブリストル92はそれぞれ、前部ブリストル端部98と、後部ブリストル端部100とを備えている。第1のリング86及び第2のリング88は、複数のブリストル92と互いにそれらの中央部で溶接されており、実質的に周方向のシーム102を形成している。本発明の好適な実施例では、複数のブリストル92は、図4に示す角度で第1のリング86と第2のリング88とから突出している。 【0016】ガスタービンエンジン10の運転が開始されると、空気流路22に沿って連なった低圧コンプレッサ26,28を通して流れる空気の圧力は増加し、流入する空気流22の圧縮を行うが、これが図1に示されている。圧縮された空気の部分は、抜き出され、高圧タービン32へと迂回される。圧縮空気の残りの部分は、燃料と混合され、着火されて燃焼器14内で燃焼する。燃焼により加熱された生成物は、燃焼器14から排出され、きわめて高い温度において高圧タービンへと流入する。タービンブレード38は、高温の空気を膨張させて、推力を生じさせると共にコンプレッサ12を駆動するためのエネルギーを抽出する。 【0017】冷却空気が高圧コンプレッサ28から導出され、冷却エアキャビティ56,58,74へと迂回され、軸方向ブラシシール84は、空気流路22内への冷却空気キャビティ56,58,74からの冷却空気のリークを最低化させる。最初、軸方向シール84のブリストル92は、ベーンサポート48とブレードアウタシール62との間において圧縮され、軸方向ブラシシール84の複数の後部ブリストル端部100がブレードアウタエアシールのシール面76に対して圧迫され、ブラシシール84の複数の前部ブリストル端部98がベーンサポートシール面53に対して圧迫される。後部ブリストル端部100のうちのいくつかは、僅かにより少なく圧迫され、後部ブリストル端部100のいくらかは、僅かに圧縮されて、ブレードエアシール62における一体性の欠落及び製造における変動を補償するようにされている。 【0018】高圧タービン32における空気流路22をきわめて熱い空気が通るにつれて、回転するブレード38が熱膨張する。また、遠心力のため、回転ブレード38の先端部66は、ブレードアウタエアシール62に向かって径方向外側へと運動する。ブレード先端部66のクリアランス64をガスタービンエンジン10のすべての運転状態を通して小さくしつつ、ブレード先端部66とブレードアウタエアシール62との間が接触するのを防止するため、ブレードアウタエアシール62は、ブレード先端部66が径方向外側へと膨張するにつれ、径方向外側へと移動する必要がある。ブレードアウタエアシールサポート54の膨張と、ブレードアウタエアシール62の膨張とは、冷却空気を冷却エアキャビティ56,58,74へと冷却空気を迂回させることにより正確に制御されると共に、ブレードアウタシール62の冷却用開口82を通して冷却空気を計量することにより、正確に制御される。 【0019】これに加えて、タービン領域32が高温に晒されるにつれ、ベーンサポート48は、熱膨張のため径方向及び軸方向へと移動する。複数の前部ブリストル端部98は、ベーンサポートシール面53と接触し続け、さらに圧迫又はさらに膨張し続ける。また、軸方向ブラシシール84は、軸方向ブラシシール84がブレードアウタエアシール62のフランジ83上に載せられているので、ブレードアウタエアシール62の熱膨張又は熱収縮と共に径方向に運動する。 【0020】シールリップ94は、軸方向シール84の幾分かの径方向運動を可能とし、軸方向のエアリークを防止するように機能する。シールリップ94は、ガスタービンエンジン10における軸方向シール84の適切な位置決めを確実にさせている。したがって、ベーンサポート48と複数のブレード外側エアシール62との間に配置された軸方向ブラシ84が、ブレードエアシールセグメント62のサイズ及び寸法変化に加え、互いに隣接する部品の熱膨張を補償する。 【0021】本発明の1つの効果は、軸方向シール84をボルト止めしたり堅固に固定する必要を無くすることにより、シールのコストを低下させると共に、製造中における組立時間を低減することにある。また、シールを通してボルト又はリベットを配置することは、シールの品質を低下させ、シールからの脱落を生じさせてしまうことになるブリストルの固定性の低下につながり、このためシールの有効性を低減させてしまうことになる。 【0022】本発明の好適な実施例では、ブリストル92は、シールリング86,88から図4に示すような角度において延ばされている。好ましい角度は、約45°である。しかしながら、ブリストル92は、実質的にシールリング86,88に対して直角に、又はシールリング86,88に対して別の角度で突出させることも可能である。 【0023】本発明の好適な実施例としては、シールリップ94を有する軸方向ブラシシール84について説明してきたが、シールリップ94は、軸方向シール84の配向が重要ではない場合には本質的なものではない。いかなる部品にも固定して取り付けられていないフローティングブラシシールはまた、空気が軸方向に漏れ出す場合には径方向へと延ばされていても良い。 【0024】ガスタービンエンジンにおけるブラシシールの使用は、本発明の譲受人に譲受されたバイアード(Baird)等の米国特許第5,114,159号、題名“ブラシシール及びダンパ”に開示されているが、特許されたブラシシール及びその使用は、本発明の軸方向シール84とはまったく異なるものである。まず、特許に係るブラシシールは、コンプレッサ領域内に用いられているが、本発明の軸方向シールは、極めて高い温度変化を受け、タービン部品の著しい熱膨張及び熱収縮を受けるガスタービン領域内に用いられるものである。第2に、特許に係るシールは、堅固に固定されているが、本発明の軸方向シール84は、軸方向及び径方向の双方にフロートしていて、エンジン部品の膨張及びその一体性の低下を補償するようにされ、エアリークに対する有効性を著しく向上させものである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】590005449 【氏名又は名称】ユナイテッド テクノロジーズ コーポレイション 【氏名又は名称原語表記】UNITED TECHNOLOGIES CORPORATION
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| 【出願日】 |
平成11年12月20日(1999.12.20) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100062199 【弁理士】 【氏名又は名称】志賀 富士弥 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2000−193095(P2000−193095A) |
| 【公開日】 |
平成12年7月14日(2000.7.14) |
| 【出願番号】 |
特願平11−360517 |
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