| 【発明の名称】 |
三部材接合部のシ―ル構造 |
| 【発明者】 |
【氏名】上田 雄規
【氏名】竹花 良泰
【氏名】瀬嵐 俊一
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| 【要約】 |
【課題】3つの部材が突き合わされて接合部がT字形となる三部材接合部のシール構造を改良することにある。
【解決手段】第1の部材(1)、第2の部材(2)、第3の部材(3)の三部材が突き合わされて接合部がT字形となる三部材接合部のシール構造において、第3の部材(3)に第1の部材(1)および第2の部材(2)が共通に突き合わされる接合面間に、金属板の両面にゴム層を形成してなる板状ガスケット(G1)を配設し、そのガスケットに設けた開口部にT字形部分をシールするペースト状液状ガスケット(g1)を充填して構成する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 第1の部材に第2の部材および第3の部材が共通に突き合わされて接合部がT字形となる三部材接合部のシール構造であって、少なくとも第1の部材に第2の部材および第3の部材が共通に突き合わされる接合面間に、金属板の両面にゴム層を形成してなる板状ガスケットを配設し、その板状ガスケットが前記T字形部分に対向する部位に開口部を設け、その開口部にT字形部分をシールする液状ガスケットを充填したことを特徴とする三部材接合部のシール構造。 【請求項2】 前記板状ガスケットのゴム層が発泡ゴム層とされている請求項1に記載の三部材接合部のシール構造。 【請求項3】 前記板状ガスケットの開口部が切り欠き部または抜き穴部とされている請求項1に記載の三部材接合部のシール構造。 【請求項4】 前記板状ガスケットに、第2の部材と第3の部材との間に生じる段差に対応するビードが形成されている請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の三部材接合部のシール構造。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、3つの部材が突き合わされて接合部がT字形となる三部材接合部のシール構造の改良に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、上記三部材接合部のシール構造として、特開平10−231935号公報に、エンジンのシリンダヘッド(第1の部材)の下部にシリンダヘッド(第2の部材)を接合し、その両者の端面にタイミングカバー(第3の部材)を接合した三部材接合部のシール構造が開示されている。 【0003】上記三部材接合部のシール構造の特徴点は、前記第1の部材および第2の部材の端面と第3の部材との間に液状ガスケット剤を塗布し、第1の部材と第2の部材との間に板状ガスケットを配設し、このガスケットの端面に形成した突出部を、T字形となる三部材接合部の液状ガスケットを抑えることでシール性の向上を図ったものである。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】上記三部材接合部のシール構造にあっては、第3の部材側に使用するシール材は液状ガスケットのみである。つまり、T字形以外のシール(オイルや水に対するシール)も液状ガスケットに依存することが前提となっている。 【0005】例えば、エンジン構造にもよるが、前記三部材接合部にオイル吸入・吐出部がある場合は、液状ガスケットが高圧シールに不向き(吹き抜ける)であるため、ゴムOリングを別体に設ける必要がある。 【0006】また、液状ガスケットは、T字形のような隙間を埋めるには、優れた材料であるが、T字形部以外には使用環境・条件がかなり制約される不具合がある。 【0007】本発明は、上記刊行物に開示された三部材接合部のシール構造の欠点を解消するためになされたものであって、T字形部以外には液状ガスケットを使用しないで三部材接合部に対応できるシール構造を提供することを主たる目的としている。 【0008】 【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するため、本発明は、第1の部材に第2の部材および第3の部材が共通に突き合わされて接合部がT字形となる三部材接合部のシール構造であって、少なくとも第1の部材に第2の部材および第3の部材が共通に突き合わされる接合面間に、金属板の両面にゴム層を形成してなる板状ガスケットを配設し、その板状ガスケットが前記T字形部分に対向する部位に開口部を設け、その開口部にT字形部分をシールする液状ガスケットを充填したことを要旨としている。 【0009】 【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施の形態としては、図1〜図3に示すように、エンジンのシリンダブロック1、シリンダヘッド2、タイミングカバー3の三部材が突き合わされて接合部がT字形となる三部材接合部のシール構造において、タイミングカバー3にシリンダブロック1およびシリンダヘッド2が共通に突き合わされる接合面間に、金属板の両面にゴム層を形成してなる板状ガスケットG1を配設し、その板状ガスケットが前記T字形部に対向する部位に開口部を設け、その開口部にT字形部をシールするペースト状の液状ガスケットg1を充填して構成する。 【0010】 【実施例】図1は、本発明による三部材接合部のシール構造の一例を示す組み付け構成図である。図2は図1のA−A線の拡大断面図、図3はB−B線の拡大断面図である。 【0011】図面中、1はエンジンのシリンダブロック、2はシリンダヘッド、3はタイミングカバー、4はヘッドカバー、5はオイルパン、G1,G2は金属板の両面にゴム層を形成してなる板状ガスケットである。なお、符号1,2,3,4,5については、以下単に部材と呼称する。 【0012】前記板状ガスケットG1,G2を形成する金属板には、ステンレス鋼板(SUS)、冷間圧延鋼板(SPCC)、アルミニウム板等が用いられるが、それに限定されるものではない。 【0013】ゴム層には、シリコン系ゴム、ニトリルゴム、アクリルゴム、フッ素ゴム等が挙げられるが、他のゴム材料も任意に選択使用できる。また、ゴム層は独立気泡の発泡ゴム層も使用可能である。金属板の板厚は、0.2〜0.3mm、ゴム層の層厚さは20μm〜100μm程度が好ましい。 【0014】前記板状ガスケットG1には、前記部材1,2,3,4,5のT字形接合部に対向する部位に切り欠き部、または抜き穴部等の開口部を設け、それらにペースト状に調製された液状ガスケットg1,g2,g3を充填し、液状ガスケットによるシール部分を形成している。 【0015】液状ガスケットg1は、部材1,2,3でつくられるT字形接合部のシールに用いられ、液状ガスケットg2は部材1,5,3のT字形接合部のシールに用いられ、g3は部材2,3,4のT字形接合部のシールに用いられるものである。nは締付けボルト孔である。 【0016】前記部材1,2,3のT字形接合部において、図2に示すように、部材1が部材2に対して段差Hを有する場合、その段差に合わせたビードを有する板状ガスケットが用いられる。 【0017】図4に、その具体的構成例を示す。これは図2と実質的に同じ構成である。即ち、部材1,2,3のT字形接合部において、部材1が部材2に対して段差Hを有する場合で、板状ガスケットG1はハーフビードを有するものを用い、T字形接合部に対向する部位に切り欠き部mを形成し、その切り欠き部mにペースト状液状ガスケットg1を充填できる構成としている。 【0018】図5は、本発明による三部材接合部のシール構造の他例を示す組み付け構成図である。図6は図5のA−A線の拡大断面図、図7はB−B線の拡大断面図である。図面中、部材1はエンジンのシリンダブロック、部材2はシリンダヘッド、部材3はタイミングカバー、G3は板状ガスケット、g4はペースト状の液状ガスケットである。 【0019】本構成例においても、部材1は部材3に対して段差Hを有することから、板状ガスケットG3はビードを有するガスケットを用い、切り欠き部に液状ガスケットg4を充填する構成としている。 【0020】図8は、図2の三部材接合部のシール構造において、部材3に液状ガスケットだまり3aを設け、T字形部のシールを強化する構成例を示したものである。 【0021】図9〜図11に、板状ガスケットのビードを前記部材間の段差に応じて適応させた構成例を示している。図9は、異なる段差を有する部材1,2上に前記板状ガスケットG1を配設する構成例を示したものである。図10は図9のX−X線の拡大断面図、図11はY−Y線の拡大断面図である。 【0022】本構成例は、板状ガスケットG1からみて、部材1との段差H1と、部材2との段差H2がH1<H2の場合に、ハーフビードの高さを部材1,2間で変えることで面圧にバランスを良化させた構成を示している。 【0023】図12〜図14は、ボルトピッチが長い板状ガスケットのビードを前記部材の段差に応じて適応させた構成例を示している。図12は、段差を有する部材1,2上に前記板状ガスケットG1を配設する構成例を示したものである。図13は図12のX−X線およびY−Y線の拡大断面図、図14はZ−Z線の拡大断面図である。 【0024】本構成例は、板状ガスケットG1にハーフビードのほかに、カウンタビード(捨てビード)fを設け、それにより面圧バランスを良化させた構成を示している。 【0025】 【発明の効果】以上詳述しましたように、本発明によれば、三部材接合部のシール構造において、T字形部のシールに液状ガスケットを用い、他の接合面のシールに金属板の両面にゴム層を形成してなる板状ガスケットを用いて構成するので、下記の通りの効果が得られる。 1)三部材接合部のT字形部にのみ液状ガスケットを用いているため、液状ガスケットの塗布タクト圧縮・はみ出しによる他部品の機能損失等の欠点を大幅に改善できる。 2)従来のゴム成形ガスケットやジョイントシート基材にプリントによるビードを施したガスケットでは対応できない大きな段差・隙間に対してもシール性を確保できる。 3)液状ガスケットは、それ自体が薄いと切れやすい特性があるが、前記板状ガスケット自体に厚さがあるため、液状ガスケット自体の切れを抑制できる。 4)板状ガスケットの端面(金属部分)に液状ガスケットが強く密着するために、接触面でのシール性は十分に確保されると同時に、接合面の段差・隙間に対して追従性の高い液状ガスケットを併用することで、汎用性の高いガスケットを提供できる。 5)金属板にゴム層を形成してなる板状ガスケットを用いているので、その厚さを変えることで、液状ガスケットだまりも変えることが可能となり、段差・隙間(深さ)への対応自由度の増大が図れる。即ち、設計自由度を拡大することが可能となるため、面圧のバランスの良好なシール構造を得ることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000110804 【氏名又は名称】ニチアス株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年12月25日(1998.12.25) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100072383 【弁理士】 【氏名又は名称】永田 武三郎
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| 【公開番号】 |
特開2000−193093(P2000−193093A) |
| 【公開日】 |
平成12年7月14日(2000.7.14) |
| 【出願番号】 |
特願平10−370391 |
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