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【発明の名称】 パッキン
【発明者】 【氏名】山口 正

【氏名】中尾 孝志

【氏名】篠沢 敏之

【要約】 【課題】装着が容易、且つ、押圧部材の押し込み力が低荷重でも安定したシール性を発揮する信頼性に優れたパッキンを提供する。

【解決手段】内周側面B1に当接するメインシール部2を備え、メインシール部2の開口側に、内周側面B1側に向かうにつれて開口側に突出し、プレートCに当接するテーパ面2aを設け、パッキン1が内径側へ倒れることを防止してパッキン1を環状溝Mに容易に装着でき、また、プレートC及び環状溝Mの内周側面B1に対してのシール性をプレートCの押し込み力が低荷重でも実現できる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】組み合わせて形成された環状溝に配置され、押圧部材によって環状溝の開口側から押し込まれ、環状溝内で圧縮されてシールするパッキンにおいて、環状溝は一方の壁面とパッキンの軸方向長さより短い他方の壁面とその両壁面を結ぶ底面とからなり、環状溝の一方の壁面に当接するメインシール部を備え、該メインシール部の前記開口側に、環状溝の一方の壁面側に向かうにつれて前記開口側に突出し、押圧部材に当接する傾斜面を設けたことを特徴とするパッキン。
【請求項2】環状溝の一方の壁面に当接する環状シール部を備え、該環状シール部と前記メインシール部間の肉厚を薄肉に設け、該薄肉部分の座屈を防止する座屈防止手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載のパッキン。
【請求項3】環状溝の底面に当接し、押圧部材の押し込み力が所定以上になると、押圧部材の押し込み方向と異なる方向に可撓する可撓部を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載のパッキン。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばエンジンに取り付けられたイグニッションコイル等のケースの組み合わされた隙間をシールするために用いられるパッキンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のパッキンとしては、図4に示すようなものが知られている。
【0003】このパッキン100は、エンジン等のスパークプラグに電気火花を飛ばさせるために、高電圧を発生させるイグニッションコイル等の2部材の組み合わされたケースに設けられた環状溝Mに取り付けられ、ケースの隙間Nから内部Oに封入されたエポキシ樹脂等の密封対象流体の外部Pへの漏れを防止するものである。
【0004】例えば図3に示すように、ケースは、図示した2段の段差A1,A2を有するケースAに矢印方向に円筒のケースBを段差A2に当接させて単純に組み付けることによって構成され、環状溝MはケースAの段差壁面A3及び段差A1部分とケースBの内周側面B1とで形成される両側面と底面を有するものとなっている。そして、このケースの内側にプレートCが取り付けられている。
【0005】ケースA及びケースBは樹脂製であり、振動や熱によって樹脂の歪み等が発生すると、連結固定されたスパークプラグの位置決めに影響を及ぼして機能を低下させてしまうため、エポキシ樹脂を内部Oに封入してケースAとケースBを固定して歪み等の発生を防止する必要があった。
【0006】このエポキシ樹脂は液状から硬化してケースAとケースBを固定するが、液状であるときにケースAとケースBの間の隙間Nから漏れ出すので、これを防止するためにパッキンを環状溝Mに配置していた。
【0007】また、このパッキンによりプレートCの位置決めを行い、プレートCの長さの誤差等を吸収できるようにしていた。さらに、このケースが使用される条件が最高150℃の高温となるため、ケース内に取り付けられるプレートCの熱膨張等による長さ変形もパッキンによって吸収させていた。
【0008】図4にパッキンを示し、その構成を詳しく説明すると、パッキン100は環状で、ケースの環状溝Mに完全に入り込むシール本体101と、このシール本体101を環状溝Mに押し込むプレートCの内側に突出するガイド102と、を備える形状となっている。
【0009】シール本体101は内周側を円筒平面としており、外周側に環状溝Mの側面であるケースBの内周側面B1に当接してシールする環状シール部103,104,105を有する。
【0010】環状シール部103は環状溝Mの底面(段差A1)に当接する先端に設けられており、環状シール部104はケースBとのシール性が最も高い環状シール部103及び環状シール部105の間に設けられたメインシール部となっており、環状シール部105は内径側にガイド102が連続すると共にプレートCが当接するように設けられている。
【0011】このパッキン100は、まず、図5(a)に示すようにケースAに取り付けられた後に、図5(b)に示すようにケースBを図示矢印方向からケースAに組み付けてパッキン100が図5(c)に示すように環状溝Mに配置される。
【0012】そして、パッキン100の配置された環状溝MにプレートCが押し込まれ、パッキン100の環状シール部105にプレートCが当接する。
【0013】さらにプレートCが所定の位置決め位置まで押し込まれると、図4に示す状態となり、パッキン100も環状溝Mに押し込まれて圧縮され、環状シール部103,104,105がシール性を発揮して、ケースAとケースBの環状溝Mをシールし、内部Oのエポキシ樹脂等の密封対象流体をシールし、且つ、外部Pから隙間Nを介して内部Oへのダスト等の侵入を防止する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の従来技術では、パッキン100をプレートCの押し込みに対して単純に圧縮させるものであり、パッキン100の反発荷重が高くなっており、プレートCの位置決めに悪影響を及ぼし、各種機能を悪化させる虞があった。
【0015】また、無理にプレートCを位置決め位置まで押し込むと、パッキン100に過度の押し込み荷重がかかってしまい、パッキン100が破損することもあった。
【0016】さらに、パッキン100の反発荷重が高いため、プレートCの押し込みによりパッキン100に十分な荷重を付与しなければパッキン100のシール性を良好に得ることができないが、この押し込まれるプレートCを支持する樹脂部品等の強度及び挿入性が悪く、荷重を高めることは却ってプレートCを支持する樹脂部品等を損傷させる虞があった。
【0017】そして、図6(a)に示したようにパッキン100をケースAに取り付けた後に、ケースAとケースBが組み合わされるため、図6(b)に示すように、ケースAとケースBとを組み合わせる際に、メインシール部である環状シール部104がケースBに引っ張られてパッキン100が変形し、ガイド102も外径側に傾倒してしまう場合がある。
【0018】このようにガイド102が傾倒してしまうと、図6(c)に示すように、プレートCで押し込む際に、ガイド102がプレートCに噛み込まれてしまい、環状シール部105にプレートCが当接しなくなってしまう。
【0019】すると、パッキン100はプレートCの押し込む力を全て環状シール部104で受けてしまい、環状シール部103までプレートCの押し込む力が行き渡らず、パッキン100のシール性の悪化を招くと共に、噛み込まれたガイド102が破損することもあった。
【0020】本発明の目的は上記従来技術の課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、装着が容易、且つ、押圧部材の押し込み力が低荷重でも安定したシール性を発揮する信頼性に優れたパッキンを提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記従来技術の課題を解決するために本発明にあっては、組み合わせて形成された環状溝に配置され、押圧部材によって環状溝の開口側から押し込まれ、環状溝内で圧縮されてシールするパッキンにおいて、環状溝は一方の壁面とパッキンの軸方向長さより短い他方の壁面とその両壁面を結ぶ底面とからなり、環状溝の一方の壁面に当接するメインシール部を備え、該メインシール部の前記開口側に、環状溝の一方の壁面側に向かうにつれて前記開口側に突出し、押圧部材に当接する傾斜面を設けたことを特徴とする。
【0022】従って、押圧部材が傾斜面の突出側に先に当接してパッキンが環状溝の他方の壁面側へ倒れることを防止でき、また、メインシール部の圧縮率は環状溝の一方の壁面側が高まり、押圧部材及び環状溝の一方の壁面に対してのシール性を押圧部材の押し込み力が低荷重でも実現することができる。
【0023】環状溝の一方の壁面に当接する環状シール部を備え、該環状シール部と前記メインシール部間の肉厚を薄肉に設け、該薄肉部分の座屈を防止する座屈防止手段を設けたことが好ましい。
【0024】これにより、肉厚を薄肉にして押圧部材の押し込みに必要とする力を減少し、低荷重でのパッキンの押し込みが可能となると共に、安易な力で薄肉部分が座屈することを防止することができる。
【0025】環状溝の底面に当接し、押圧部材の押し込み力が所定以上になると、押圧部材の押し込み方向と異なる方向に可撓する可撓部を備えたことが好ましい。
【0026】これにより、押圧部材による押し込み力による荷重が所定以上であると、可撓部が撓み、シールのためにパッキンが更なる荷重を必要としないようにすることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示の実施の形態に基づいて説明する。
【0028】本実施の形態では従来技術で説明したものについては同じ符号を付して説明を省略する。 図1は、本発明の実施の形態に係るパッキンを示すものであり、図2は、パッキンの装着状態を示すものである。
【0029】このパッキン1は、図2に示すように、従来技術で説明したようなケースの環状溝Mに取り付けられて、ケースの隙間Nから内部Oに封入されたエポキシ樹脂等の密封対象流体が外部Pに漏れることを防止するものである。
【0030】環状溝Mは、従来技術と同様に図3に図示した外周側に2段の段差A1,A2を有するケースAに図示矢印の軸方向に円筒状のケースBを組み付けることによって構成されたケースに設けられる。
【0031】ケースAは、組み付けられるケースBの内周径とほぼ等しい段差壁面A4と、環状溝Mの側面となる段差壁面A3と、を有しており、段差壁面A4は、段差A2を介して外周側面と連続し、また段差A1を介して段差壁面A3に連続している。ケースBは、このケースAの段差壁面A4に内周側面B1をガイドされて段差A2に当接する。
【0032】このようにして、パッキン1よりも軸方向長さが短い段差壁面A3及び段差A1である底面(以下底面A1)とケースBの内周側面B1とによって、内部Oに対してケースBを組み付けた軸方向に開口した細長い環状溝Mが形成される。
【0033】パッキン1は、この環状溝Mに配置され、この環状溝Mの軸方向に開口した開口側から押圧部材である円筒状のプレートCによって押し込まれて圧縮されて環状溝Mをシールする。
【0034】次に、パッキン1について詳しく説明すると、パッキン1は、環状溝Mの開口側でケースBの内周側面B1に当接するメインシール部2と、メインシール部2よりも環状溝Mの底面A1側でケースBの内周側面B1に当接する環状シール部3と、ケースAの段差壁面A3に当接する複数の環状突起4と、環状シール部3及び環状突起4よりも底面A1側で環状溝Mの底面A1に延びる薄肉で外周側が先端方向に向けて縮径される可撓部5と、を備えている。
【0035】メインシール部2は、環状溝Mの開口側のテーパ面2aでプレートCに当接すると共に、ケースBの内周側面B1に軸方向に所定幅のシール代で当接し、内周側面B1に対し高いシール性を発揮する。
【0036】このメインシール部2の環状溝Mの開口側でプレートCに当接する面が、軸心から外径側に向かうにつれて環状溝Mの開口方向に突出する傾斜面であるテーパ面2aになっている。
【0037】ここで、プレートCのテーパ面2aと当接する端面は軸方向と垂直な面になっており、テーパ面2aとプレートCの端面で形成されるテーパ角は例えば10度等に設けられる。
【0038】また、テーパ面2aの内周側には、突出部2bを設けている。この突出部2bは、■テーパ面2a外径側の環状溝M開口側に最も突出した突出位置と等しく環状溝Mの開口方向に突出しており、■また複数の環状突起4よりも内径側に突出し、■断面形状の一部が円形を示している。
【0039】この環状の突出部2bはケースAの段差壁面A3には当接することはないが、内径側の内部空間Oに封入されるエポキシ樹脂等の密封対象流体に覆われる。また、パッキン1のテーパ面2aがプレートC端面に当接する際には、環状の突出部2bはプレートCの内径側に突出するので、プレートC端面に当接しない。
【0040】環状シール部3は、ケースBの内周側面B1に当接するメインシール部2のシール代の所定幅よりもシール代の軸方向幅が狭く設けてある。これにより、環状溝Mにパッキン1を押し込む際に、環状シール部3が内周側面B1と接触しても大きな抵抗となることがなく、パッキン1の装着を容易に可能としている。
【0041】一方、パッキン1外周側のメインシール部2と環状シール部3間に肉盗み6が形成してあり、メインシール部2と環状シール部3間の軸方向のパッキン1の肉厚を薄肉にしている。 また、メインシール部2と環状シール部3との間の軸方向薄肉部分が、安易な力によって座屈してしまうことを防止するため、座屈防止手段であるリブ7が肉盗み6を形成した部分に円周方向等配して8つ設けられている。
【0042】尚、リブ7はこのように設けられなくても座屈を防止するのであれば、数や配置場所は限定されないものである。
【0043】さらに、外周側で環状シール部3から肉盗み6が設けられた軸方向部分の内周側に等しい大きさの環状突起4が3つ軸方向に並んで配置されている。
【0044】この環状突起4は、パッキン1のボリュームを減少させて、ケースAの段差壁面A3に対するシール性をより良くするために設けられている。
【0045】3つの環状突起4の内、最も環状溝Mの底面A1側の環状突起4はちょうど環状シール部3と対向する位置に配置されており、パッキン1が低荷重で圧縮されても環状溝Mの両壁面をシールするようになっている。
【0046】また、パッキン1自体のボリュームが大きくなってしまうが、環状突起4が設けられていない平面でケースAの段差壁面A3に対するシールを行っても良く、環状突起4の数や形状も特に限定されるものではないが、シールのためのつぶし量は同じにしなければならない。
【0047】このように、パッキン1にかかる荷重から考えるとこの環状突起4は少ない方が良いが、パッキン1がプレートCに圧縮されて軸方向へ移動する際の移動量はプレートCの押し込み量に影響され、プレートCの押し込み量のばらつきで発生する段差壁面A3に対するシール性への影響を避ける必要があり、本実施の形態では、軸方向に3つ連続した環状突起4を設けている。
【0048】可撓部5は、ある程度の剛性を有し、断面形状が舌状で、外周側が軸方向に対して先端方向に向けて例えば12度等で縮径される形状であり、外径側及び内径側はどちらも環状溝Mの側面とは接触せず、この先端をパッキン1の環状溝Mの底面A1に当接させ、プレートCの押し込み力によってパッキン1が弾性反発するようにしている。
【0049】しかし、この可撓部5は、プレートCの押し込み力の荷重が所定以上となると、プレートCの押し込み方向と異なる内径方向に先端が撓み、内径側へ巻き込み倒れるように変形し、図2(b)に示すように概略「く」の字形状に変形可能となっている。この変形時、パッキン1は環状溝Mの底面A1に当接させた可撓部5の先端でもシール性を有する。
【0050】また、可撓部5がある程度の剛性を有することにより、プレートCが接触する前にパッキン1自体の重み等で勝手に変形しない様にして、ケースにパッキン1を組み付ける時に、パッキン1の軸方向の位置決めを容易に行えるようにしている。そして、ある程度の剛性を有する可撓部5は、パッキン1が荷重を受ける前に勝手に変形して、プレートCとパッキン1との接触部がなくなったシールできない状態となることを防止する。
【0051】尚、この可撓部5は、プレートCの押し込み力の荷重が所定以下では弾性反発する程度の剛性を有すると共に、プレートCの押し込み力の荷重が所定以上ではプレートCの押し込み方向と異なる方向に撓む変形可能なものであればよく、また撓み方もどのようなものであっても良い。このため、可撓部5の形状についても特に上記に限定されることはない。
【0052】以上の構成によるパッキン1は、従来技術で説明したように(図5参照)、まずケースAの段差壁面A3に取り付けられ、このパッキン1が取り付けられたケースAの段差壁面A4にケースBを組み合わせてイグニッションコイル等のケースを形成することにより、図2(a)に示すように、パッキン1が環状溝Mに配置された状態となる。
【0053】そして、このパッキン1をプレートCの位置決め位置まででさらに環状溝Mに押し込むことでシールが可能となる。
【0054】環状溝Mに配置されたパッキン1をプレートCで押し込む際には、パッキン1のメインシール部2のテーパ面2aと当接するプレートC端面が押し込み方向に垂直な平面であることから、テーパ面2aは突出した外径側からプレートCに当接する。
【0055】このため、テーパ面2aがプレートC端面に沿うように、メインシール部2が変形して外径方向に傾き、内径側に傾倒してしまうことを防止し、パッキン1は常に正しく容易に装着される。
【0056】この時、メインシール部2が変形してケース2の内周側面B1へ過度の力が作用しないように、環状の突出部2bはプレートCの内径側に突出するように変形し、パッキン1の軸方向への挿入性を安定化させる。
【0057】そして、パッキン1をプレートCによって環状溝Mに押し込むと、図2(b)に示すようになり、メインシール部2はテーパ面2aをプレートC端面に沿わせた変形によって外径側の方の圧縮率が高まり、パッキン1の内径側への傾倒を防止しつつ、これによりプレートC及びケース2の内周側面に対してのシール性をプレートCの押し込み力が従来より低荷重であっても得ることができる。
【0058】また、プレートCが押し込まれた押し込み量によって圧縮された背面側の複数の環状突起4がケースAの段差壁面A3のシールを行うので、プレートCの押し込み力が低荷重であっても、環状溝Mの側面である段差壁面A3のシールが可能である。
【0059】尚、環状突起4によらずにケースAの段差壁面A3のシールを行うこともできるが、本実施の形態では、例えばプレートCの押し込み量が少ない時に、段差壁面A3のシールを底面A1側の2つの環状突起4だけで行うようなこともでき、プレートCの押し込み量のばらつきによる段差壁面A3に対するシール性のばらつきを防止することができる。
【0060】この一つの環状突起4はちょうど環状シール部3と対向する位置に配置されており、対向した環状シール部3及び環状突起4は、パッキン1を環状溝Mに配置する際にはケースの組み付けを阻害しないが、パッキン1圧縮時にプレートCの押し込み力が低荷重であってもシール性を発揮する。
【0061】ここで、プレートCの押し込みに対して、パッキン1は肉盗み6を形成したり、可撓部5の肉厚を薄肉にして設けられているので、プレートCの押し込み力が少ない低荷重でも容易にパッキン1を環状溝Mに押し込むことができる。
【0062】そして、環状溝Mの底面A1に先端を当接させた可撓部5はプレートCの押し込み力の荷重が所定以上となると、プレートCの押し込み方向と異なる外径方向に概略「く」の字に撓む。このように一定荷重以上になった時点で撓んで変形していくことで、プレートCが更にかけてくる荷重を逃がすことができる。
【0063】これにより、パッキン1の反発荷重が大きくなりすぎることを防止するので、パッキン1の反発荷重が小さければプレートCを所定位置まで押し込む力もあまり必要なく、押し込みも低荷重で可能となる。
【0064】従って、押し込み力の荷重が所定以上となると可撓部5が撓み、プレートCの押し付ける荷重が低荷重でもパッキン1が反発せずに環状溝Mに押し込まれると共に、プレートCは所定位置に位置決めされる。
【0065】このように、本実施の形態では、プレートCを押し付ける荷重が低荷重であるので、パッキン1を破損させることや、プレートCを支持する樹脂部品等の強度及び挿入性が悪くても、樹脂部品等を損傷させることはない。
【0066】また、上記したようにパッキン1は可撓するので反発荷重が小さくなり、プレートCの押し込み力を低荷重としても、内部Oの密封対象流体のシール及び外部Pからダスト等の侵入防止を行うことができる。
【0067】一方、パッキン1の反発荷重が小さいので、プレートCの位置決めを確実に行うことができ、各種機能に影響を及ぼすことがなくなる。
【0068】
【発明の効果】本発明は、環状溝の一方の壁面に当接するメインシール部を備え、メインシール部の環状溝開口側に、環状溝の一方の壁面側に向かうにつれて開口側に突出し、押圧部材に当接する傾斜面を設けたことで、押圧部材が傾斜面の突出側に先に当接してパッキンが環状溝の他方の壁面側へ倒れることを防止してパッキンを環状溝に確実に装着できるようにし、また、メインシール部の圧縮率は環状溝の一方の壁面側が高まり、押圧部材及び環状溝の一方の壁面に対してのシール性を押圧部材の押し込み力が低荷重でも実現することができる。
【0069】環状溝の一方の壁面に当接する環状シール部を備え、環状シール部とメインシール部間の肉厚を薄肉に設け、薄肉部分の座屈を防止する座屈防止手段を設けたことで、肉厚を薄肉にして押圧部材の押し込みに必要とする力を減少し、低荷重でのパッキンの押し込みが可能となると共に、安易な力で薄肉部分が座屈することを防止することができる。
【0070】環状溝の底面に当接し、押圧部材の押し込み力が所定以上になると、押圧部材の押し込み方向と異なる方向に可撓する可撓部を備えたことで、押圧部材による押し込み力による荷重が所定以上であると、可撓部が撓み、シールのためにパッキンが更なる押し込み荷重を必要としないようにすることができる。
【出願人】 【識別番号】000004385
【氏名又は名称】エヌオーケー株式会社
【識別番号】000222934
【氏名又は名称】東洋電装株式会社
【出願日】 平成10年12月24日(1998.12.24)
【代理人】 【識別番号】100085006
【弁理士】
【氏名又は名称】世良 和信 (外1名)
【公開番号】 特開2000−193092(P2000−193092A)
【公開日】 平成12年7月14日(2000.7.14)
【出願番号】 特願平10−367942