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【発明の名称】 変速機
【発明者】 【氏名】オズヴァルト フリートマン

【氏名】ハルトムート ファウスト

【要約】 【課題】変速機を特に音響的な特性についての機能形式に関して改善し、可及的に変速機の構造及び組み立てを簡単にする。

【解決手段】それぞれ1つの軸方向に変位可能な円すい円板と1つの軸方向で不動の円すい円板とを有している第1の円すい円板対(101)及び第2の円すい円板対(102)と、トルク伝達のためにこれらの円すい円板対の間に配置されている巻き掛け手段(103)とを備えている円すい円板巻き掛け変速機(100)である。巻き掛け手段(103)を少なくとも部分的に受容する受容レール(104)が設けられている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 無段階に調節可能な円すい円板巻き掛け変速機のような変速機であって、それぞれ1つの軸方向に変位可能な円すい円板と1つの軸方向で不動の円すい円板とを有している第1の円すい円板対及び第2の円すい円板対と、トルク伝達のためにこれらの円すい円板対の間に配置されている巻き掛け手段とを備えた変速機。
【請求項2】 無段階に調節可能な円すい円板巻き掛け変速機のような変速機であって、それぞれ1つの軸方向に変位可能な円すい円板と1つの軸方向で不動の円すい円板とを有している第1の円すい円板対及び第2の円すい円板対と、トルク伝達のためにこれらの円すい円板対の間に配置されている巻き掛け手段とを備えている形式のものにおいて、巻き掛け手段を少なくとも部分的に受容する受容レールが設けられていることを特徴とする、変速機。
【請求項3】 巻き掛け手段を受容する受容レールが保持部によって可動に配置されていることを特徴とする、請求項2記載の変速機。
【請求項4】 巻き掛け手段を受容する受容レールが保持部によって1つの軸線を中心として旋回可能に配置されていることを特徴とする、請求項3記載の変速機。
【請求項5】 巻き掛け手段を受容する受容レールが保持部によってしゅう動可能に配置されていることを特徴とする、請求項3記載の変速機。
【請求項6】 受容レールが両方の円すい円板対の間に配置されていることを特徴とする、特に請求項2から5までのいずれか1項記載の変速機。
【請求項7】 受容レールが巻き掛け手段を受容するための枠状の受容部を有していることを特徴とする、請求項2から6までのいずれか1項記載の変速機。
【請求項8】 受容レールが巻き掛け手段を受容するためのu形の受容部を有していることを特徴とする、請求項2から6までのいずれか1項記載の変速機。
【請求項9】 枠状の又はu形の受容部が巻き掛け手段を延び方向に対して垂直に受容していることを特徴とする、請求項7又は8記載の変速機。
【請求項10】 受容レールが少なくとも1つの、延び方向に延びる舌状部を有していることを特徴とする、請求項7又は8記載の変速機。
【請求項11】 舌状部が延び方向で枠状又はu形の受容部の両側に配置されていることを特徴とする、請求項10記載の変速機。
【請求項12】 舌状部が延び方向で枠状又はu形の受容部の片側に配置されていることを特徴とする、請求項10記載の変速機。
【請求項13】 舌状部が半径方向で内方にかつ又は半径方向で外方に配置されていることを特徴とする、請求項10記載の変速機。
【請求項14】 受容レールが一体に構成されていることを特徴とする、請求項7又は8記載の変速機。
【請求項15】 受容レールが少なくとも2つの、シャーレのような受容レール部分から成っており、これらの受容レール部分は互いに結合されていることを特徴とする、請求項7又は8記載の変速機。
【請求項16】 受容レール部分が互いに接着されていることを特徴とする、請求項15記載の変速機。
【請求項17】 受容レール部分が互いにねじ止めされていることを特徴とする、請求項15記載の変速機。
【請求項18】 受容レール部分が差し込み結合部によって互いに結合されていることを特徴とする、請求項15記載の変速機。
【請求項19】 差し込み結合部がフック状のエレメントと開口とを有しており、開口内にフック状のエレメントが係合していることを特徴とする、請求項18記載の変速機。
【請求項20】 受容レール部分が定心エレメントによって互いに定心されていることを特徴とする、請求項15記載の変速機。
【請求項21】 受容レールが巻き掛け手段を受容するために、変速機側の保持エレメントによって可動に配置されていることを特徴とする、請求項2から20までのいずれか1項記載の変速機。
【請求項22】 保持エレメントが円柱状又は円筒状の横断面を有していることを特徴とする、請求項21記載の変速機。
【請求項23】 保持エレメントが同時に油導管として役立つことを特徴とする、請求項21又は22記載の変速機。
【請求項24】 保持エレメントが巻き掛け手段によって取り囲まれている範囲内に配置されていることを特徴とする、請求項21から23までのいずれか1項記載の変速機。
【請求項25】 巻き掛け手段が受容レールを案内することを特徴とする、請求項2から24までのいずれか1項記載の変速機。
【請求項26】 受容レールが巻き掛け手段の中央の範囲において、舌状部のような、長手方向で見た両方の端部範囲におけるよりも大きな遊びを有していることを特徴とする、請求項2から25までのいずれか1項記載の変速機。
【請求項27】 長手方向で見た端部範囲に配置されている舌状部が巻き掛け手段の方向にプレストレスをかけられていることを特徴とする、請求項26記載の変速機。
【請求項28】 受容レールが少なくとも1つの挿入された又は溶射された金属部分又は鋼部分によって補強されていることを特徴とする、請求項2から27までのいずれか1項記載の変速機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無段階に調節可能な円すい円板巻き掛け変速機のような変速機であって、それぞれ1つの軸方向に変位可能な円すい円板と1つの軸方向で不動の円すい円板とを有している第1の円すい円板対及び第2の円すい円板対と、トルク伝達のためにこれらの円すい円板対の間に配置されている巻き掛け手段とを備えた変速機に関する。
【0002】
【従来の技術】このような変速機は例えばドイツ連邦共和国特許出願公開第4234294号明細書によって公知になっている。巻き掛け手段としては鎖のような引き力を伝達する手段、あるいは押しリンクバンドのような押し力を伝達する手段を使用することができる。このような鎖は例えばドイツ連邦共和国特許出願公開第4330696号明細書によって公知になっている。押しリンクバンドは例えばドイツ連邦共和国特許出願公開第2643528号明細書によって公知になっている。
【0003】巻き掛け手段を有する前述の変速機においては、引き側あるいは押し側において巻き掛け手段の横方向の振動が生じることがある。この横方向の振動は一般に障害となる。それは、横方向の振動は車両車体に音響的に導入された場合に可聴性の障害を生ぜしめるからである。同時にこのような横方向の振動は巻き掛け手段の耐用寿命を短縮させる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようとする課題は、前述の形式の変速機を特に音響的な特性についての機能形式に関して改善し、可及的に変速機の構造及び組み立てを簡単にすることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この課題は、最初に述べた形式の変速機において、少なくとも部分的に巻き掛け手段を受容するための受容レールが設けられていることによって、解決される。
【0006】
【発明の実施の形態】巻き掛け手段を受容するための受容レールが保持部によって可動に配置されていると、有利である。
【0007】巻き掛け手段を受容するための受容レールが保持部によって1つの軸線を中心にして旋回可能に配置されていることも、有利である。更に、巻き掛け手段を受容するために受容レールが保持部によってしゅう動可能に配置されていると、有利である。別の実施の形態では、受容レールが両方の円すい円板対の間に配置されている。
【0008】受容レールが巻き掛け手段を受容するための枠状の受容部を有していると、特に有利である。また、受容レールが巻き掛け手段を受容するためのu形の受容部を有していることも有利である。枠状あるいはu形の受容部が巻き掛け手段を延び方向に対して垂直に受容すると、特に有利である。
【0009】別の有利な実施の形態では、受容レールは少なくとも1つの、延び方向に延びる舌状部を有している。また、舌状部が延び方向で枠状あるいはu形の受容部の両側に配置されていることも、有利である。また、舌状部が延び方向で枠状あるいはu形の受容部の片側に配置されていることも、有利である。この場合、舌状部が半径方向で内方にかつ又は半径方向で外方に配置されていると、有利である。
【0010】別の本発明による思想によれば、受容レールが一体に構成されていると、有利である。別の本発明による思想によれば、別の実施の形態において、受容レールは少なくとも2つの、シャーレのような受容レール部分から成っており、これらの受容レール部分は互いに結合されているか、あるいは互いに結合可能である。
【0011】この場合、シャーレのような受容レール部分が互いに接着されていると、有利である。また、受容レール部分が互いにねじ止めされていることも、有利である。更に、受容レール部分が差し込み結合部によって互いに結合可能であって、場合により再び解離可能であると、特に有利である。
【0012】このためには、差し込み結合部がフック状のエレメントと開口とを有していて、この開口内にフック状のエレメントが係合するようにすると、有利である。また、受容レール部分が定心エレメントによって互いに定心されるようにすることも、有利である。
【0013】別の本発明による思想によれば、巻き掛け手段を受容するための受容レールが変速機側の保持エレメントによって可動に配置されていると、有利である。本発明によれば、保持エレメントが円柱状あるいは円筒状の横断面を有していると、有利である。保持エレメントが同時に油導管として役立つようにすると、特に有利である。
【0014】また本発明によれば、保持エレメントが、巻き掛け手段によって取り囲まれる範囲内に配置されていると、特に有利である。
【0015】更に、巻き掛け手段が受容レールを案内すると、有利である。
【0016】本発明によれば、受容レールが巻き掛け手段の中央の範囲において、長手方向で見た両方の、舌状部のような端部範囲におけるよりも大きな遊びを有していると、有利である。
【0017】有利には、長手方向で見た端部範囲に配置されている舌状部は巻き掛け手段の方向にプレストレスをかけられている。
【0018】
【実施例】以下においては、図面に示した実施例に基づいて、本発明の構成を具体的に説明する。
【0019】図1に部分的に示した円すい円板巻き掛け変速機の実施例は、駆動側の、駆動軸A上に回転不能に配置された円すい円板対1のような円板対と、被駆動軸B上に回転不能に配置された円すい円板対2のような円板対とを有している。各円板対は、1つの軸方向に変位可能な円すい円板1a及び2aのような円板部分と、1つの軸方向に不動である円すい円板1b及び2bのような円板部分とを有している。両方の円板対の間にはトルクを伝達するために例えば鎖又はバンドの形の巻き掛け手段3が設けられている。
【0020】これらの円すい円板対1,2のそれぞれ上半部の図示においては、変速機の最大減速比(アンダドライブ)の場合の円すい円板1a,1b若しくは2a,2bの軸方向の相対位置が示されているのに対し、それぞれ下半部の図示においては、変速機の最大増速比(オーバドライブ)の場合の円すい円板1a,1b若しくは2a,2bの軸方向の相対位置が示されている。
【0021】円すい円板対1はピストンシリンダユニットとして構成されている調節部材4を介して軸方向に緊定可能である。円すい円板対2は同じような形式で、やはりピストンシリンダユニットとして構成されている調節部材5を介して軸方向で鎖3に緊定可能である。ピストンシリンダユニット5の圧力室6内には、コイルばねによって構成されている蓄力器7が設けられており、この蓄力器は軸方向に可動な円すい円板2aを軸方向に不動の円すい円板2bに向かって押す。鎖3が被駆動側で円すい円板対2の半径方向で内方の範囲内にある場合には、蓄力器7によって作用せしめられる緊定力は、鎖3が円すい円板対2の半径方向で外方の範囲内にある場合よりも大きい。要するに、変速機の増速比が増大するにつれて、蓄力器7によって作用せしめられる緊定力が増大する。コイルばね7は一面では直接に軸方向に可動の円すい円板2aに支えられており、かつ他面では、圧力室6を仕切っているコップ形の、被駆動軸Bと剛性的に結合されている構造部分8に支えられている。
【0022】作用的に並列に、ピストンシリンダユニット4,5に接続されて、それぞれ1つの別のピストンシリンダユニット10,11が設けられており、これらのピストンシリンダユニット10,11は変速機の変速比を変化させるために役立つ。ピストンシリンダユニット10,11の圧力室12,13には交互に、必要とされる変速比に応じて、圧力媒体を満たしあるいは圧力媒体を排出することができる。このためには圧力室12,13は必要に応じて、ポンプのような圧力媒体源と接続するか、あるいは排出導管と接続することができる。変速比を変える場合には、要するに、圧力室12,13の一方に圧力媒体を満たして、その容積を増大させ、これに対し他方の圧力室13,12からは少なくとも部分的に圧力媒体を排出して、その容積を縮小させる。圧力室12,13のこの交互の圧力負荷若しくは圧力減少は相応する弁によって行うことができる。このような弁の構成及び機能形式に関しては特に既に述べた公知技術を指摘しておく。例えばドイツ連邦共和国特許出願公開第4036683号明細書には四角スライダとして構成された弁が記載されており、この弁はポンプとして構成された圧力媒体源から圧力媒体を供給される。
【0023】少なくともトルクに関連する圧力を生ぜしめるために、トルクフィーラ14が設けられており、このトルクフィーラは流体力学的原理に基づいて動作する。トルクフィーラ14は、駆動歯車又は駆動ピニオン15を介して導入されたトルクを円すい円板対1に伝達する。駆動歯車15は転がり軸受け16を介して駆動軸A上に支承されており、形状結合部若しくは歯17を介して回転不能に、トルクフィーラ14の、やはり軸方向で駆動歯車15に支えられているカム円板18と結合されている。トルクフィーラ14は軸方向で不動のカム円板18と、軸方向に変位可能なカム円板19とを有し、これらのカム円板はそれぞれ走り上がり斜面を有しており、これらのカム円板の間には球20の形の拡開体が設けられている。カム円板19は駆動軸A上で軸方向に変位可能であるが、駆動軸に対して回動不能である。このためにカム円板19は、軸方向で球20から離れる方向に向いた外方の範囲19aを有しており、この範囲は歯19bを所持しており、この歯は、駆動軸Aと軸方向でも円周方向でも固く結合された構造部分21の対応歯21と協働する。歯19b及び対応歯21はこの場合互いに関して次のように、すなわちカム円板19と対応歯21との間で軸方向の変位が可能であるように、構成されている。
【0024】トルクフィーラ14の構造部分は2つの圧力室22,23を形成している。圧力室22は、駆動軸Aと剛性的に結合されたリング形の構造部分24と、カム円板19により形成若しくは支持された範囲若しくは構造部分25,26とによって仕切られている。リング形の構造部分24はこの場合安全エレメントによって駆動軸Aと軸方向に結合されている。この場合構造部分24は駆動軸と歯を介して回動不能に結合しておくことができる。リング形の圧力室23は実際上リング形の圧力室22の半径方向で外方に、しかし軸方向で圧力室22に対してずらされて配置されている。第2の圧力室23はやはりリング形の構造部分24と、この構造部分と固く結合されているスリーブ状の構造部分21と、更にカム円板19と固く結合されているリング形の構造部分25とによって仕切られており、構造部分25は軸方向に変位可能であって、ピストン状に作用する。
【0025】トルクフィーラ14と円すい円板対1とを支持している駆動軸Aはトルクフィーラ側でニードル軸受け27を介して、かつ円すい円板対1の、トルクフィーラ14とは逆の側で、軸方向の力を受け止める球軸受け28と半径方向の力のために設けられているころ軸受け29とを介して、ケーシング30内に支承されている。被駆動の円すい円板対2を有している被駆動軸Bはその、調節部材5及びピストンシリンダユニット11に隣接する端部において、半径方向力並びにまた両方の軸方向で生ずる軸方向力を受け止める二重円すいころ軸受け31を介して、かつ円すい円板対2の調節部材5及びピストンシリンダユニット11とは逆の側において、ころ軸受け32を介して、ケーシング30内に支承されている。被駆動軸Bはその、調節部材5及びピストンシリンダユニット11とは逆の側の端部において、傘歯車33を支持しており、この傘歯車は例えば差動装置と作用結合している。
【0026】トルクフィーラ14を介して少なくともトルクに関連して変化せしめられた、円すい円板巻き掛け変速機を緊定するために必要な圧力を生ぜしめるために、ポンプ34が設けられており、このポンプは駆動軸A内に形成されている中央の、少なくとも1つの半径方向の通路36内に開口している通路35を介して、トルクフィーラ14の圧力室22と接続している。ポンプ34は更に接続導管37を介して、第2の円すい円板対2のピストンシリンダユニット5の圧力室6に接続されている。接続導管37は被駆動軸B内に形成されている中央の通路38内に開口しており、この通路はやはり少なくとも1つの半径方向に延びる通路39を介して圧力室6に接続されている。
【0027】トルクフィーラ14の圧力室22は、図1の断面平面に対して円周方向にずらされているため破線で示されている通路40を介して、ピストンシリンダユニット4の圧力室9に接続されている。この通路40は駆動軸Aと結合されているリング形の構造部分24内に形成されている。通路40を介して、要するに、常に第1の圧力室22と圧力室9との間の接続が生ぜしめられている。駆動軸A内には更に少なくとも1つの排流通路41が形成されており、この排流通路は圧力室22と接続され、若しくは接続可能であって、その排流横断面は少なくとも伝達されるトルクに関連して可変である。排流通路41は駆動軸Aの中央の孔42内に開口しており、この孔自体は、トルクフィーラ14から流出する油を例えば構造部分の潤滑のために相応する箇所に導くことのできる導管と接続しておくことができる。軸方向にしゅう動可能に駆動軸A上に支承されている軸方向に可動の走り上がり傾斜面円板若しくはカム円板19は、内方の範囲26aをもって、排流通路41と協働する閉鎖範囲を形成しており、この閉鎖範囲は少なくとも生ぜしめられるトルクに関連して排流通路41を程度の差こそあれ閉鎖することができる。閉鎖範囲26aは要するに排流通路41との関連で弁若しくは絞り箇所を形成している。少なくとも、両方のカム円板18,19の間に生じるトルクに関連して、制御ピストンとして作用するカム円板19を介して排流開口若しくは排流通路41が相応して開閉され、これによって少なくとも生じるトルクに相応してポンプ34によって作用せしめられる圧力が少なくとも圧力室22内に生ぜしめられる。圧力室は圧力室9と、かつ通路若しくは導管35,36,37,38及び39を介して圧力室6とも接続されているので、圧力室9,6内にも相応する圧力が生ぜしめられる。
【0028】ピストンシリンダユニット4,5がピストンシリンダユニット10,11と並列に接続されていることに基づいて、トルクフィーラ14から供給される圧力によって軸方向に変位可能な円すい円板1a,2aに生ぜしめられる力が、圧力室12,13内に存在する変速機の変速比調節のための圧力によってこれらの円板1a,2aに作用する力に付加的に加わる。
【0029】圧力室12に圧力媒体を供給することは、駆動軸A内に形成されている通路43を介して行われ、この通路は半径方向の孔44を介して、駆動軸A内に形成されているリング溝45に接続されている。リング溝45からは少なくとも1つの、リング形の構造部分24内に形成されている通路46が延びており、この通路は、スリーブ形の構造部分21内に形成されていて圧力室12内に開口している半径方向の通路47との接続を生ぜしめる。同じような形式で、圧力室13も油を供給され、それも、通路38の回りに形成されていて半径方向に延びる接続通路49を介して圧力室13と連通している通路48を介して供給される。通路43及び48は共通の圧力源から少なくとも1つの弁50を間挿して接続導管51,52を介して圧力媒体を供給される。弁50若しくは弁系に接続している圧力源53は別個のポンプによって構成することができ、あるいはまた既に存在しているポンプ34によって構成することもでき、その場合には、複数の弁を包括することができる量分配系若しくは圧力分配系54が必要である。この代替的構成は破線で示されている。
【0030】圧力負荷の際に作用的に圧力室22と並列に接続されている圧力室23は、個々の構造部分が円すい円板対1の上半部に図示された位置にある場合には、圧力媒体供給装置から遮断されており、それも、圧力室23に接続されている通路55,56,57,58,59,60がポンプ34に接続されていないので、遮断されている。軸方向に変位可能な円すい円板1aの位置に基づいて、半径方向の通路60は完全に開いており、したがって圧力室23は圧力を完全に逃がされている。トルクフィーラからカム円板19に伝達すべきトルクによって作用する軸方向力は単に圧力室22内に形成されている圧力クッションによって受け止められる。この場合圧力室22内に生ずる圧力は伝達すべきトルクが大きいほど、高い。この圧力は、既に述べたように、絞り弁として作用する範囲26a及び排流通路41を介して制御される。
【0031】増速変速比を変化させる場合には、円すい円板1aが右に向かって円すい円板1bの方へ変位せしめられる。この結果、円すい円板対2において円すい円板2aが軸方向で不動の円すい円板2bから引き離される。既に述べたように、円すい円板対1,2のそれぞれ上半部の図示では、円すい円板1a,1b及び2a,2bの間の相対的位置は減速変速比のための終端位置に相応しており、これに対してそれぞれ下半部の図示では、円すい円板1a,1b及び2a,2bの間の相対的位置は円すい円板1a,1b及び2a,2bの増速変速比のための他方の終端位置に相応している。
【0032】円すい円板対1,2の上半部に図示した変速比から下半部に図示した変速比に移行するためには、弁50の相応する制御によって圧力室12が相応して圧力媒体を満たされ、圧力室13が相応して圧力媒体を逃がされて容積を減少せしめられる。
【0033】軸方向に変位可能な円すい円板1a,2aはそれらの軸A及びBと、それぞれ歯による結合部61,62を介して回転不能に連結されている。円すい円板1a,2aの内歯と軸A及びBの外歯とによって形成される回転不能な結合部61,62は円すい円板1a,2aのそれぞれの軸A,B上での軸方向の変位を可能にする。
【0034】駆動する円すい円板1の上半部の図示において鎖線で示した、軸方向に変位可能な円すい円板1a及び鎖3の位置は、変速機の最大限可能な増速変速比に相応する。円すい円板対1の鎖3の破線で示した位置に対しては、円すい円板対2の鎖3の実線で示した位置が対応する。
【0035】被駆動の円すい円板対2の下半部の図示において破線で示した、軸方向に変位可能な円すい円板2a及び鎖3の位置は、変速機の最大限可能な減速変速比に相応する。この鎖3の位置に対しては、第1の円すい円板対1の下半部の図示において実線で示した鎖の位置が対応する。
【0036】図示の実施例では円すい円板1a,2aは半径方向で内方に定心範囲63,64若しくは65,66を有しており、これらの定心範囲を介して円すい円板はそれぞれの軸A若しくはB上に直接に取り付けられ、若しくは定心されている。実際上遊びなしに軸Aの外周面上に取り付けられている、軸方向に変位可能な円すい円板1aの定心範囲63,64は通路59,60と関連して弁を構成しており、その際円すい円板1aは通路59,60に対して実際上弁スライダとして役立つ。円すい円板1aが円すい円板対1の上半部に示した位置から右に向かって変位する場合に、一定の距離を過ぎると、通路60が円すい円板1aの軸方向変位が増大するにつれて定心範囲64によって次第に閉鎖される。要するに、定心範囲64は半径方向で通路60上に重なるようになる。この位置において通路59も半径方向で外方に向かって円すい円板1aによって、それも定心範囲63によって閉鎖される。円すい円板1aの円すい円板1bに向かう軸方向の変位が続行される際に、通路60は閉鎖されたままであるが、これに対し円すい円板1a若しくはその定心範囲63は通路59を次第に開く。これによって通路59を介してピストンシリンダユニット4の圧力室9と通路58との間の接続が生ぜしめられ、これによって通路57,56及び55を介して圧力室23への接続が生ぜしめられる。通路60は実際上閉鎖されており、今や圧力室9と両方の圧力室22及び23との間の接続が生ぜしめられているので、両方の圧力室22,23内及び圧力室9内、ひいては通路35及び導管37,38を介してこれらの圧力室に作用的に接続されている圧力室6内には、―伝達経路内に場合により存在するわずかな損失は別として―実際上同じ圧力が生じる。両方の圧力室22と23との間の変速比に関連する接続によって、トルクフィーラ14内に存在する圧力クッションの軸方向の作用面が増大せしめられており、それも、両方の圧力室22,23の軸方向の作用面が作用的に合計されることによって増大せしめられている。軸方向に作用する支持面の増大の結果、同じトルクに関連して、トルクフィーラにより生ぜしめられる圧力が実際上面の増大に比例して減少せしめられており、このことは、圧力室9及び6内においても相応して減少せしめられた圧力があることを意味する。要するに本発明によるトルクフィーラ14によって、トルクに関連する圧力変化に重畳された圧力の変化も生ぜしめることができる。図示のトルクフィーラ14は実際上圧力若しくは圧力レベルの2段階の変化を可能にする。
【0037】図示の実施例では、両方の通路59,60は相互に関して、かつこれらの通路と協働する円すい円板1aの定心範囲63,64に関して、次のように配置され、若しくは構成されている。すなわち、一方の圧力室22から両方の圧力室22及び23への切り替えあるいは逆の切り替えが、円すい円板巻き掛け変速機のほぼ1:1の変速比において行われるように、配置され若しくは構成されている。既に示唆したように、しかしながら、構成に基づくこのような切り替えは衝撃的に行われてはならず、移行範囲を設けて、この移行範囲においては通路60が既に閉鎖されてはいるけれども、通路59はしかしながらまだ圧力室9とは接続されていないようにする。この移行範囲において変速機若しくはトルクフィーラ14の機能を保証し、このためにカム円板19の軸方向の変位可能性が保証されているようにするために、補償手段が設けられており、この補償手段は圧力室23の容積変化を可能にし、したがってトルクフィーラ14はポンピングすることができ、このことは、トルクフィーラ14のシリンダ構造部分及びピストン構造部分が軸方向で互いに相対的に動き得ることを意味する。図示の実施例ではこの補償手段は舌状部シール若しくはリップシール67によって構成されており、この舌状部シール若しくはリップシールはリング形の構造部分24の半径方向の溝内に収容されていて、構造部分25の内周面と協働し、両方の圧力室22,23を互いにシールする。リップシール67はこの場合次のように構成及び配置されている。すなわち、このリップシールが単に一方の軸方向でのみ遮断し、若しくは両方の圧力室22及び23の間の圧力補償を阻止し、これに対し他方の軸方向では少なくとも圧力室23と圧力室22との間に正の圧力差がが存在している場合には、圧力補償若しくはリップシール67の流通が可能であるように、構成及び配置されている。リップシール67は要するに逆止め弁のように作用し、その際圧力室22から圧力室23内への流動は阻止するが、しかし圧力室23内に圧力室22に対してある程度の過圧がある場合にはリップシール67によって形成されているシール箇所の流通が可能である。カム円板19が右に向かって運動する場合には、要するに、圧力媒体が閉鎖されている圧力室23から圧力室22内に流れることができる。これに続くカム円板19の左に向かう運動の際には、圧力室23内に負圧が生ぜしめられ、場合によっては小気泡が油中に形成されることさえあるが、しかしながらこのことは、トルクフィーラ若しくは円すい円板巻き掛け変速機の機能にとって有害ではない。
【0038】逆止め弁状に作用するリップシール67の代わりに、両方の圧力室22,23の間で作用する逆止め弁を設けることもでき、この逆止め弁はその場合リング形の構造部分24内に設けられる。その場合、両方の軸方向で作用するシール67を使用することができる。更にこのような逆止め弁は、それが両方の通路35と58との間で作用するように、配置することもできる。逆止め弁はこの場合次のように、すなわち体積流が圧力室23から圧力室22の方向では可能であるが、逆の方向では逆止め弁が遮断するように、配置しなければならない。
【0039】以上の機能説明から明らかなように、変速機が減速変速(アンダドライブ)を行うところの変速範囲の実際上全部分範囲にわたって、カム円板18,19に設けられている球傾斜面によって生ぜしめられる軸方向力は単に圧力室22によって形成される軸方向に作用する面だけによって支えられるのに対し、変速機が増速変速(オーバドライブ)を行うところの変速範囲の実際上全部分範囲にわたっては、カム円板19上の球傾斜面によって生ぜしめられる軸方向力は圧力室22,23の両方の軸方向に作用する面によって受け止められる。したがって、同じ入力トルクに関して、変速機の減速変速の際にはトルクフィーラにより生ぜしめられる圧力は変速機の増速変速の際にトルクフィーラにより生ぜしめられる圧力よりも大きい。既に述べたように、図示の変速機は次のように、すなわち両方の圧力室の間の接続又は遮断を生ぜしめる切り替え点が約1:1の変速比の範囲内に位置するように、構成されている。通路59,60及びこれらの通路と協働する円すい円板1aの定心範囲63,64の相応する配置及び構成によって、しかしながら、切り替え点若しくは切り替え範囲を円すい円板巻き掛け変速機の全変速範囲の内部で相応してずらすことができる。
【0040】両方の圧力室22,23の間の接続若しくは遮断は、このために設けられた特別な弁を介して行うこともでき、この弁は両方の通路22,23を接続する通路の範囲内に配置することができ、その際この弁は更に、直接に円すい円板1aあるいは2aを介して操作可能である必要はなく、例えば外部のエネルギ源によって操作可能であることができる。このために例えば電磁的、油圧式あるいは空気圧式に操作可能な弁を使用することができ、この弁は変速機の変速比若しくは変速比変化に関連して切り替えることができる。例えばいわゆる3ポート2位置弁を使用して、これが両方の圧力室22,23の間の接続又は遮断を生ぜしめるようにすることができる。しかしながら圧力弁を使用することもできる。相応する弁は両方の通路35と58とを接続する導管の範囲内に設けることができ、その場合両方の通路59及び60は閉鎖されているか、若しくは存在していない。相応する弁は、圧力室22,23が遮断されている場合、圧力室23が弁を介して圧力を逃がされているように、接続することができる。このためには弁は油貯めに戻る導管に接続しておくことができる。
【0041】外部から制御可能な弁を使用する場合には、弁はなお別のパラメータに関連して操作可能であることもできる。例えばこの弁は駆動部内に生ずるトルク衝撃に関連して操作可能であることもできる。これによって例えば鎖の滑りを少なくとも円すい円板巻き掛け変速機の特定の運転状態若しくは変速比範囲において回避し、若しくは少なくとも減少させることができる。
【0042】図1に示した構成では、トルクフィーラ14は駆動側にかつ軸方向に変位可能な円すい円板1aに隣接して配置されている。トルクフィーラ14はしかしながらトルクの流れ経路内で任意の箇所に設け、相応して適合させることができる。例えばトルクフィーラ14は、自体周知のように、被駆動側に、例えば被駆動軸Bに設けることもできる。このようなトルクフィーラはその場合―トルクフィーラ14と同じような形式で―軸方向に変位可能な円すい円板2aに隣接させることができる。また、自体周知のように、複数のトルクフィーラを使用することもできる。例えば駆動側にも、また被駆動側にも、相応するトルクフィーラを配置することもできる。
【0043】また少なくとも2つの圧力室22,23を有する本発明によるトルクフィーラ14を、トルクに関連してかつ又はトルク変化に関連して圧力を変化させる別の自体公知の手段と組み合わせることもできる。例えば球20は、ドイツ連邦共和国特許出願公開第4234294号明細書に記載されているように、変速比変化に関連して半径方向に、球と協働する転動傾斜面若しくは転動路に沿って変位可能であることができる。
【0044】図1に示した実施例では、圧力室6はトルクフィーラ14に接続されている。しかしながら外方の圧力室13も、トルクフィーラ14から供給される圧力で負荷することができ、その際内方の圧力室6は変速比変化のために役立つ。このためには、両方の接続導管52及び37の第2の円すい円板対2における接続部を交換するだけでよい。
【0045】図1に示したトルクフィーラ14の実施例では、トルクフィーラを構成する構造部分は大部分金属薄板から製作されている。例えば特にカム円板18及び19は金属薄板成形品として、例えば型押しによって製作されている。
【0046】図2は概略的に、両方の円すい円板対101及び102と、これらの円すい円板対の間に配置された例えば鎖のようなトルク伝達巻き掛け手段103と、受容レール104とを有する無段階に調節可能な円すい円板巻き掛け変速機100の配置を示す。円すい円板巻き掛け変速機100は選ばれた変速比で示されている。この変速比に関して、巻き掛け手段及び受容レール又は一般的に受容手段は円すい円板に対して相対的に配置されている。別の変速比の場合には、巻き掛け手段及びまた受容レールのこの相対位置が変わる。受容レールは鎖を図2において引き側の範囲において受容しており、その際別の実施例では押し側において、あるいは引き側と押し側との範囲において受容することも可能である。引き側120は引き力を円すい円板対の間で伝達する鎖部分である。空き側とも呼ばれる押し側121は、引き側と向き合っている。
【0047】受容レール104は鎖103を少なくとも部分的に受容している。このために受容レール104は受容範囲105を有しており、この受容範囲によって巻き掛け手段あるいは鎖が受容されて案内される。受容範囲105はこの場合本発明によれば枠状あるいはu形の受容部106とそれ自体鎖走行方向に延びている舌状部107,108とに分けることができる。枠状あるいはu形の受容部は通路を構成しており、この通路を通して鎖が変速機の運転中に動く。この通路に接続している舌状部107,108はやはり鎖の延び方向で通路を構成している。鎖と舌状部及び又は枠状あるいはu形の受容部との間のわずかな間隔及び又はわずかな遊びによって、鎖は巻き掛け手段の横方向振動の固有形状を形成するための充分なスペースを有しておらず、もはや横方向振動は行わない。巻き掛け手段を受容レール内に受容することによって、変速機全体の音響が改善される。
【0048】受容レール104は保持部110によって可動に配置されている。このことは、受容レール104が旋回可能であり、かつ場合によっては変速機ケーシングに対して相対的にしゅう動可能に受容又は支承されていることも、意味する。このことは特に、変速機の変速比変化の際にケーシングに対する鎖の位置あるいは延びが変化し、かつ同時に受容レールに対する鎖の位置は変化しないようにする場合に、有利である。また、受容レールがしゅう動せず、鎖が受容レールの内部でしゅう動しないようにする場合にも、有利である。
【0049】受容レールの旋回運動及びしゅう動運動を可能にする保持部110の部分として、受容レール104は変速機の保持エレメント114のための受容部111を有している。この保持エレメント114はピンあるいはボルトあるいは管あるいは管区分であることができ、例えば大体において円すい円板対の軸線にたして平行に整向されている。受容部111は2つの脚部112および113によって構成されており、これらの脚部は保持エレメント14を受容するためのスリットあるいは切り欠き部を形成している。受容レールは保持エレメント114を中心として旋回可能にかつ又は保持エレメントに対してしゅう動可能に支承されている。
【0050】図3は変速機の3つの異なった変速比における円すい円板巻き掛け変速機の受容レール200の配置を再び示す。201は例えばアンダドライブ変速比の位置であり、202は中間変速比の位置であり、203はオーバドライブ変速比の位置である。受容レールはそれぞれの変速比において、変速機ケーシングあるいは円すい円板対の軸線に対して異なって配置されている。この図から、受容レールが少なくとも部分的に円すい円板対の円すい円板の間の範囲内に係合していることも、明らかである。円すい円板対の外径は円線210及び211によって示されている。
【0051】図4は、a,b,c,dによって受容レールを種々の方向から見た図を示す。図4のaは受容レール300の側面を示し、受容レールは巻き掛け手段を受容するための中央の受容体301を有している。中央の範囲のこの受容体から舌状部302,303,304及び305が巻き掛け手段の延び方向に突出している。これらの舌状部はそれらの端部範囲に湾曲部を有していて、巻き掛け手段が良好に走入し得るようになっている。
【0052】受容レール300はこの実施例では2つのシャーレ300a及び300bから成っており、これらのシャーレは半殻体として互いに結合されている。結合範囲306,307,308及び309において、シャーレは例えばねじ止めあるいはまた接着によって、互いに結合されている。ねじ止めのためには図4のbに示したねじ320,321が役立つ。図4のb及びcにおいては、受容レールが2部分から成っていることが良く示されている。両方のシャーレ300a及び300bはこの場合同一に構成されていて、互いに結合されている。両方のシャーレを同一に構成することによって、有利には部品の数を減少させることができる。
【0053】図4のcにおいては、鎖又は巻き掛け手段を受容するための通路350が示されている。この通路はその横方向寸法lが巻き掛け手段自体の幅と大体において同じであり、あるいは別の実施例では横方向寸法lは巻き掛け手段の幅よりも大きくすることができる。
【0054】通路の横方向寸法lが巻き掛け手段自体の幅とほぼ同じである実施例では、受容レールが変速機の変速比変化の際に横方向に動き得るようにするのが有利である。このことは、巻き掛け手段が変速比変化の際に横方向に動く場合に、特に有利である。
【0055】通路の横方向寸法lが巻き掛け手段自体の幅よりも大きい実施例では、受容レールが変速機の変速比変化の際に横方向に動き得るようにするか、あるいはその横方向の位置が固定されているようにするのが有利である。このことは、巻き掛け手段が変速比変化の際に横方向に動く場合に、特に有利である。
【0056】前述の形式の受容レールにおいては、巻き掛け手段が既に前組み立てされている状態で、両方のシャーレを組み立ての際に結合して、巻き掛け手段を受容範囲内に受容し得るようにするのが有利である。巻き掛け手段が、受容レールの両方のシャーレを互いに結合した後に初めて、完全に組み立てられる場合には、受容レール内に差し通すことによって巻き掛け手段を位置させ、その後巻き掛け手段を完全に組み立てることができる。この場合には受容レールは一体に構成しておくこともできる。
【0057】図4のdは受容レール360を示し、これはu形輪郭の横断面を有している。この場合ウェブ361は単に受容部の一方の側だけにあり、他方の側362には設けられていない。この実施例では巻き掛け手段は側方の開口を通して挿入することができる。この場合受容レールは一体に構成することもできる。
【0058】図5のa,b及びcは受容レール400の別の実施例を示す。受容レールはこの場合中央の受容範囲401を有し、この受容範囲から舌状部402,403,404及び405が巻き掛け手段の延び方向に突出している。受容レール400は有利には2部分から構成されており、その際両方のシャーレ410,411は形状結合で互いに結合されている。有利には両方のシャーレは同一に構成されている。
【0059】定心のために、定心ピン及び定心開口がシャーレに設けられている。更に、スナップ結合機構の形式で互いに係合する開口及びフックが設けられている。
【0060】フック450及び開口461は上方の舌状部の外方範囲に配置されていて、2つの部分を差し合わす際に互いに係合する。
【0061】定心ピン451及び定心開口460は上方の舌状部の中央範囲に配置されていて、2つの部分を差し合わす際に互いに係合する。
【0062】フック453及び454及び開口460及び462は下方の舌状部の中央範囲に配置されていて、2つの部分を差し合わす際に1対ずつ互いに係合し、したがってフック453と開口460及びフック454と開口462は互いに形状結合する。
【0063】定心ピン452及び定心開口463は下方の舌状部の中央範囲に配置されていて、2つの部分を差し合わす際に互いに係合する。
【0064】図5のcは2つのシャーレから組み立てられた受容レールを示す。
【0065】シャーレあるいは受容レールがプラスチック材料から特に射出成形法で製作されていると、特に有利である。この場合材料は熱可塑性プラスチックあるいは熱硬化性プラスチック、エポキシ樹脂、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエーテルケトン、ポリエステルエーテルケトン、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリスチロール、ポリウレタン、ポリプロピレンスルファイド、ポリエーテルスルホン、ポリオキシメチレン、スチロールコポリマーであるか、あるいは上述のプラスチックのコポリマーである。更にこれらのプラスチックはガラス繊維又は炭素繊維で補強しておくことができる。
【0066】更に、受容レールが例えば金属プレートの形の金属補強部480を有していると、特に有利である。
【0067】本発明は図示の実施例に限定されるものではなく、更に種々の態様で実施することができる。
【出願人】 【識別番号】390009070
【氏名又は名称】ルーク ラメレン ウント クツプルングスバウ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】LUK LAMELLEN UND KUPPLUNGSBAU GESELLSCHAFT MIT BESCHRANKTER HAFTUNG
【出願日】 平成12年4月4日(2000.4.4)
【代理人】 【識別番号】100061815
【弁理士】
【氏名又は名称】矢野 敏雄 (外4名)
【公開番号】 特開2000−304115(P2000−304115A)
【公開日】 平成12年11月2日(2000.11.2)
【出願番号】 特願2000−102579(P2000−102579)